Tsubaki ECO Series CDS type ユーザーマニュアル

  • こんにちは!椿本チエイン エコシリーズ パワーシリンダの取扱説明書の内容を読み終えました。このパワーシリンダは、高性能ボールネジとブレーキ付きモーターで高速・高頻度運転が可能な自己完結停止型の直線作動機です。ストローク長さや推力、使用頻度に関する情報、安全上の注意、トラブルシューティングなど、様々な情報が含まれています。このデバイスに関するご質問がございましたら、お気軽にお尋ねください!
  • 電源を入れた後、シリンダが動かない場合はどうすれば良いですか?
    手動でストローク調整できますか?
    シリンダの許容起動回数はどのくらいですか?
    異常が発生した場合はどうすれば良いですか?
LEA02500000T-6
2019.12.01 発行
つばき
パワーシリンダ
<エコシリ-ズ>
LPE025HTLPE025HK
LPE050LTLPE050LK
LPE050HTLPE050HK
LPE100LTLPE100LK
取扱説明書
株式会社 椿本チエイン
おねがい
この取扱説明書は、実際にご使用いただくお客様のお手元に
確実に届くよう、ご配慮ください。
ご注意
特殊仕様の場合は、一部本書と異なる場合があります。
★印の項目については添付の納入図面をご参照ください。
※標準仕様は納入図を添付しておりませんので必要に応じてカタログ又はホームページでご確認下さい。
つばき
パワーシリンダ エコシリーズ
安全上のご注
ご使用(据付、運転、保守、点検等)の前に、必ずこの取扱説明書とその他の付属書類をすべて熟読し、
正しくご使用ください。機器の知識、安全の情報そして注意事項のすべてについて熟読してからご使用くだ
さい。お読みになった後は、お使いになる方がいつでも見られるところに必ず保管してください。この取扱
説明書では、安全注意事項のランクを「危険」「注意」として区別してあります
取扱いを誤った場合に、危険な状況が起こりえて、死亡又は重傷を受ける可
能性が想定される場合
取扱いを誤った合に、危険な状況が起こりえて、中程度の傷害や軽症を受
ける可能性が想定される場合及び物的傷害だけの発生が想定される場合。
尚、 と記載した事項でも、状況によっては重大な結果に結びつく可能性があります。
いずれも重要な内容を記載していますので必ず守ってください。
危険
活線状態で作業しないでください。必ず電源を切って作業してください。感電のおそれがあります。
運搬、設置、配管・配線、運転・操作、保守・点検の作業は、専門知識と技能を持った人が実施してくださ
い。爆発、引火、火災、感電、けが、装置破損のおそれがあります。
人員輸送用装置に使用される場合には、装置側に安全のための保護装置を設けてください。装置暴走によ
人身事故や、装置破損のおそれがあります。
ブレーキに水、油脂類が付着しないようにしてください。ブレーキトルクの低下による落下、暴走事故のお
それがあります。
爆発性雰囲気中では使用しないでください。爆発、火、火災、感電、けが、装置破損のおそれがあります
運搬のために吊上げた際に、製品の下方へ立ち入ることは、絶対にしないでください。落下による人身事故
のおそれがあります。
電源ケーブルとの結線は、端子箱内の結線図又は取扱説明書によって実施してください。電や火災のお
れがあります。
電源ケーブルやモータリード線を無理に曲げたり引っ張ったり、はさみ込んだりしないでください。感電
のおそれがあります。
アース用端子を確実に接地してください。感電のおそれがあります。
危険
注意
 ! 注意
電源はモータ銘板に記載してあるものを必ずご使用ください。モータの焼損、火災のおそれがあります。
端子箱のカバーを取り外した状態で運転しないでください。作業後は、端子箱のカバーをもとの位置に取り
付けてください。感電のおそれがあります。
運転中、回転体(手動軸等)、内筒へは絶対に接近又は触れないでください。巻き込まれ、けがのおそれが
あります。
停電したときは必ず電源スイッチを切ってください。知らぬ間に電気が復旧し、けが、装置破損のおそれが
あります。
日常点検・保守
運転中の保守・点検においては回転体(手動軸等、内筒へは、絶対に触れないでください。巻き込まれ、
人身事故のおそれがあります。
停止時に装置の内部に立ち入って点検する場合には、駆動機、被動機の回転止めや作動止を確実に行い
かつ装置内部が充分に冷却された後、常に内部の換気を行いながら、施工してください。さらに点検作業
中には、外部に安全確認の要員を配置し、作業者との安全確認を常に行うようにしてください。又、装置
内部は潤滑油で滑りやすい状態であることを充分認識し、確実な安全策を講じてください。人身事故のお
それがあります。
点検時に取り外した装置の安全カバー等を外したままで運転しないで
ください。巻き込まれ、けがのおそれ
があります。
 ! 注意
パワーシリンダの銘板または製作仕様書の仕様範囲外で使用しないでください。感電が、装置破損等
のおそれがあります。
パワーシリンダの開口部に指や物を入れないでください。感電、けが、火災等のおそれがあります。
損傷したパワーシリンダを継続使用しないでください。けが、火災等のおそれがあります。
銘板を取り外さないでください。
お客様による製品の改造は、当社の保証範囲外ですので、責任を負うことができません。
必ず、ストローク範囲内で使用ください。ストローク範囲をこえて使用になりますと故障の原因となります。
荷受時の点検
天地を確認の上、開梱してください。けがのおそれがあります。
現品が、ご注文通りのものかどうか確認してください間違った製品を設置した場合、けが装置破損等の
おそれがあります。
運搬時は、落下、転倒すると危険ですので、十分ご注意ください。吊り金具があるパワーシリンダは必ず吊
り金具を使用してください。ただし機械に据え付けた後、吊り金具で機械全体を吊り上げることは避けてく
ださい。り上げる前に梱包箱、外形図、カタログ等により、パワーシリンダの質量を確認し、り具の定
格荷重以上のパワーシリンダは吊らないでください。ボルトの破損や落下、転倒によるけが、装置破損のお
それがあります。
パワーシリンダの周囲には可燃物を絶対に置かないでください。火災のおそれがあります。
パワーシリンダの周囲には通風を妨げるような障害物を置かないでください。冷却が疎外され、異常過熱
よるやけど、火災のおそれがあります。
パワーシリンダには絶対に乗らない、ぶら下がらないようにしてください。けがのおそれがあります。
手動軸からの手動操作をする場合は負荷が作用していない状態で操作してください。けが、装置破損のお
それがあります。
食品機械等特に油気を嫌う装置では故障寿命等での万一の油洩れに備えて、油受け等の損害防止装置を
取付けてください。油洩れで製品等が不良になるおそれがあります。
通電前に、必ず RST-UVW 相の配線位置が正しいことを確認ください。けが、装置破損などのおそれがあ
ります。
配線は、電気設備技術基準や内線規程にしたがって施工してください。焼損や火災のおそれがあります
保護装置は、モータに付属していません。過負荷保護装置は電気設備技術基準により取付が義務づけられて
います。過負荷保護装置以外の保護装置(漏電遮断器等)も設置することを推奨します損傷や火災のおそ
れがあります。
相手機械との連結前にロッド進行方向を確認してください。進行方向の違いによって、けが、装置破損のお
それがあります。
本シリンダではインバ-タでモ-タを駆動することが出来ませんのでご注意ください
内部プリント基板の破損につながります。
本シリンダはメガテスト厳禁です。
内蔵している電子部品を破損するおそれがあります。
外部回路のメガテストを行う場合は、端子箱の全端子を外してください。
配線における電圧降下は2%以下に収めてください。配線距離が長い時は電圧降下が大きくなりパワーシリ
ンダが始動できなくなることがあります。
逆転をさせるときは必ず一旦停止させた後に逆転始動をしてください一旦停止させずに正逆運転を行うと
装置破損のおそれがあります。
運転中、パワーシリンダは機種により高温となります。手や体を触れないようにご注意くださいやけどの
おそれがあります。
異常が発生した場合は直ちに運転を停止してください。感電、けが、火災のおそれがあります。
定格負荷以上での使用をしないでください。けが、装置、パワーシリンダの破損のおそれがあります。
日常点検・保守
パワーシリンダの表面は高温になるので、素手でさわらないでください。やけどのおそれがあります。
異常が発生した場合の診断は、取扱説明書に基づいて実施してください。異常の原因を究明し対策処置を施
すまでは絶対に運転しないでください。
分解・組立
万が一シリンダに不具合が発生した場合は、解、組立てを行わないで製品を当社にご返却ください。再組
立てをしてもシリンダが正常に動作しない、または感電、けが、火災等のおそれがあります。
パワーシリンダに使用している部品RoHS 指令に対応した部品で構成されています。シリンダを廃棄す
る場合は、一般産業廃棄物として処理してください。
1
このたびは、つばき パワーシリンダ エコシリーズをお買い上げいただき、まことにありがとうございます。
本シリンダは、高性能ボールネジを使用、ブレーキ付モータを標準装備しており、従来の電動シリンダに比べて
高速・高頻度運転を可能にした、自己完結停止のできる直線作動機です。
(自己完結とは、これまでの電動シリンダは外部または内部のリミットスイッチの信号によりモ-タを停止させ
る方法であり、エコシリ-ズはこのようなリミットスイッチを使用しないで、内部の CDS 搭載コントロ-ラでス
トロ-ク端やまたはストロ-ク途中のストッパに押付け(引付け)、電流を検知して自動的に停止させる方法
す 。)
パワーシリンダ エコシリ-ズは、今まで一般的によく使われている空圧、油圧シリンダや、その他の直線作
動機に比べ多くのすぐれた特長を有しており、機械的・電気的にも高品質な製品です。しかしながら、この性能
を最大限に引き出していただくためには、取扱・据付から保守・点検までにおいて的確な処置をしていただく必
要があります。
この取扱説明書は、据付から保守にいたるまでを述べていますので、ご熟読の上、パワーシリンダ エコシリ
-ズを最大限有効にお使いいただけるよう、ご活用ください。
尚、この取扱説明書で、不明な点がありましたらご購入いただいた販売店もしくは当社営業所までお問い合わ
せください。また、お問い合わせに際しては、本体銘板の記載内容をご連絡ください。
-目次-
1. 開梱時のチェック・・・・・・・・・・・・・・・・・・P 3
2. 据付・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P 3
3. 電線のつなぎ方・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P 6
4. 運転前の注意・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P 8
5. 推力・速度特性、使用頻度・・・・・・・・・・・・・・P 9
6. 一般注意・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P11
7. 保守・点検・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P11
8. トラブルシュ-ティング ・・・・・・・・・・・・・・P12
9. 証・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P13
2
当社製品の取扱い上のご注意
1. 取扱説明書について
取扱説明書は最終的にご使用いただくお客様のお手元まで届くようにしてください。また、ご使用前
に必ずお読みいただき正しくご使用されるようご指導願います。
・万一、取扱説明書がお手元にない場合は、ご購入いただいた販売店もしくは当社お客様サービスセ
ンタ-(CSセンタ-)に商品名、機種、形番等をお申し付けの上、ご請求ください。
2. 安全にご使用いただくため
・当社製品が作動することにより危険が予測される場合は、事前に危険を避ける処置をおとりくださ
い。
・当社製品が万一正常に作動しなくなった場合においても、危険な状態に至らないよう装置側で十分
な配慮をお願いします
3. 保守、点検作業の際に
・作業に適した服装、適切な保護具(安全装置、手袋、安全靴等)を着用してください。
・二次災害を引き起こさないように、周辺を整理し安全な状態で行ってください
・必ず電源を切り機械が完全に停止した状態で行ってください。
また不慮に電源が入らないようにしてください。
・労働安全衛生規則第二編第一章第一節一般基準を遵守してください
4.使用、保管の際に
・パワーシリンダは屋内形構造になっております。錆の発生などの問題がありますので屋内の環境の
良い場所に保管してください。湿気には十分ご注意ください。急激な温度変化のある場所に設置し
ますと結露が生じ、故障や錆の原因になりますのでご注意ください。
・本製品の中に水などの液体や金属類が入った状態で使用すると危険です。機械の中に異物が入らな
いようにご注意ください。
・腐食性雰囲気の中での保管や使用はしないでくさい。ま
火性雰囲気での使用は出来ません。
・本製品を解体した状態で保管、使用することは、機械の故障や感電などの事故の原因になりますの
で避けてください。
・密閉した容器内など放熱が期待できない場所での使用は故障の原因となりますので使用しない
でください。
・本製品は、押付け停止時に大きな推力が発生しますパワーシリンダを含め装置等の可動部分には
手足や身体を近づけないようにしてください。巻き込み事故や挟み込み事故をおこすおそれがあり
ます。
・本製品を使用中に故障や異常(異臭、異常発熱、異音、異常振動等)に気づかれた時は、直ちに
電源を切り安全な処置を施した後、ご購入いただいた販売店もしくは当社営業所にご連絡く
ださい。
3
1. 開梱時のチェック
パワーシリンダがお手元に届きましたら、まず下記の点をお調べください
1 銘板に記してある推力、速度、ストローク等がご要求のものと一致しているかどうか。また付属
(オプションのトラニオン金具、ジャバラは本体に同時梱包しています。などがご要求通りつい
ているかどうか。
2 輸送中の事故などにより破損していないか。
3 ボルトやナットがゆるんでいないか
もし、不具合がありましたら、ご購入いただいた販売店もしくは当社お客様サ-ビスセンタ-(CSセ
ンタ-)までご連絡ください。その際、本体銘板の記載内容をご確認のうえ、お伝えください。
2.据付
適切な据付けは、パワーシリンダを能率よく長期間ご使用頂くために最も大切なことです。下記の点に
注意のうえ据付けください。
2-1.据付場所
パワ-シリンダは屋内形となっております。常時水や蒸気などのかかるような悪環境な場所では使用し
ないでください。また、使用可能周囲温度については、040℃以内でご使用ください。
※特殊仕様の場合、使用環境や使用周囲温度などの使用条件が異なる場合がありますので、納入図でご
認下さい。
2-2.据付方向
据付方向は、特に制限はありませんが、外形図上に記載のある場合には、その指示に従ってください。
ただし、フランジ取付けの場合は鉛直方向のみとします。
※特殊仕様で納入図上に記載のある場合は、ご注意ください
2-3.据付方法
1) トラニオン金具取付
パワーシリンダのフレ-ムは、絶対に外部から締付けないでください
トラニオンピン及びトラニオン穴部にグリースを塗ってください。
・先端金具を装置に組み付ける場合、ロッドに回転力を加えないでください。(先端金具の 2面幅を
ご使用ください)また、U形・I形先端金具の連結ピンにもグリ-スを塗ってください。
パワ-シリンダが作動することにより本体が大きく揺動する場合は連結部に滑り軸受や転がり軸
受を使うようにご配慮ください。
・トラニオンピン及び先端金具の連結ピンが鉛直方向を向く場合(シリンダを横に寝かせた場合)で且
つ本体が揺動する場合は、トラニオン穴部先端金具の側面部に滑り軸受材を挿入する等摩耗対策
をとってください。
本シリンダは停止した時に定格推力の2~3倍の押し付け/引き付け力を発揮しますので、装置強度、
架台強度は定格推力の 3以上を確保してください。
2) フランジ取付け
シリンダの先端フランジ取付けの場合は鉛直方向に取付けてくださいこの場合、シリンダは揺動さ
せないでください。たシリンダ本体に横荷重は絶対に加えないでください。フランジ取付けネジ部
M6 12mm以上のネジ込みを行ってくださいそのときのボルト締め付けトルクは 4.25.6N
mとしてくだい。フランジの水平方向取付けは行わないでください。
4
3)手動操作
源が無い場合などでシリンダをストロ-クさせる必要がある場合は手動でストロ-ク調整が可能
です。-タの反負荷側のレリ-スキャップを取外し手動軸をマイナスドライバで回転させてくだ
さい。ブレ-キがかかった状態での操作となりますので、あくまでも初回の調整用、または緊急用と
してご使用ください。手動操作の際は必ず負荷を取り除いてください。手動軸はストレ-トタイプの
場合、反時計方向でロッドは前進します。パラレルタイプ(折返しタイプ)は後退します。
・無負荷状態での手動操作必要トルク(全機種共通) 2N・m
・手動操作時のロッド移動量
形番 手動軸 1回転当たりのロッド移動量
LPE025HTHK)、 LPE050HTHK 8mm
LPE050LTLK)、 LPE100LTLK 5mm
注記:HT:ストレ-トタイプ、HKパラレルタイプ(折返しタイプ)
※特殊仕様の場合、手動操作必要トルクとロッドの移動量が上表記載値と異なる場合がありますので、
納入図にてご確認ください。
4 ジャバラの組付け(オプション)
ジャバラは本体梱包箱に同梱しています。下図①~④の部品が揃っていることを確認してください。
※特殊仕様で納入図上に記載のある場合は、ご注意ください。
4-1)組付け手順
1 シリンダ本体の先端ハウジングΦ50 部に①ジャバラパッキンを先端ハウジング端面まで挿
入する。
2 ③ジャバラ本体の開口(大)および②ジャバラバンド(大)をジャバラパッキンの外周に
合わせて先端ハウジング端面まで挿入する。
3 プラスドライバ-でジャバラバンドの締付けビスを確実に締め込む(締付けトルク 3N・m )
4 ジャバラ本体を縮め開口部(小)を先端金具の根元 10mm(下図)の位置に取付け、④ジ
ャバラバンド(小)とともに締付けビスを確実に締め込む。(締付けトルク 3N・m)
4-2)組付け完成図
ジャバラバンド小 ジャバラパッキン
ジャバラバンド大
ジャバラ本体
先端ハウジングΦ50
開口部(大)
締付けビス
開口部(小)
②ジャバラバンド大
10mm
①ジャバラパッキン
③ジャバラ本体
④ジャバラバンド小
先端金具
5
-4.ストロ-クの設定
本シリンダはストロ-ク用リミットスイッチ無しでシリンダ内部または装置の機械的端(壁・ストッ
等)に当たった時点で、押付け力(引付け力)を出した状態で自動停止させる機能があります。
ストロ-ク調整リミットスイッチ等での途中停止(押付けさせない停止)はできませんのでご注意くだ
さい。従いまして、ストロ-クの設定はシリンダ自身の内部当て止め、または装置上の、ストロ-ク内で
機械的端(壁・ストッパ、)の位置でストロ-クが決まります。
試運転時の寸動運転は可能ですが、常用時の寸動運転はしないでください。ブレ-キの寿命が短くなり
ます。
2-5 主要部品名称・シリンダ質量
1)基本形ストレ-トタイプ(LPE****T)主要部品名称
2)基本形パラレルタイプ(LPE****K)主要部品名称
手動軸
モータ
端子箱(
CDS
内蔵)
先端ハウジンク
フレーム
ブレ
-
キハウジンク
トラニオン金具
(OP)
磁気センサー
(OP)
内筒
先端金具
ブレ
-
キハウジング
トラニオン金具
(
OP)
ギヤケース
磁気センサー
(OP)
端子箱(
CDS
内蔵) モータ
手動軸
先端ハウジンク
フレーム
内筒
先端金具
後退
前進
前進
後退
6
3)シリンダ質量
3-1)ストレ-トタイプ
シリンダ質量 (kg)
ストロ-ク(mm)
100 200 300 400 500 600
LPE 共通 9 10 11 12 13 14
3-2)パラレルしタイプ(折返しタイプ)
シリンダ質量 (kg)
ストロ-ク(mm)
100 200 300 400 500 600
LPE 共通 12 13 14 15 16 17
3.電線のつなぎ方
3-1.配線
電気設備技術基準、及び電力会社の規定に従ってください。特に配線距離が長いと電圧降下が大きく
りますからご注意ください。通常電線は、2%以上の電圧降下を起こさないような太さ及び長さのも
のをご使用ください又、モータ端子箱に装着済みのグランド(PF1/2は適用ケーブル径がφ11
φ13です。必ずこの範囲の径のケーブルをご使用ください。
3-2.接地
パワーシリンダの据付後、モータは接地工事を行ってください。(第3種接地以上)
3-3.ブレーキモータの結線とシリンダの前後進
1)ブレ-キ・モ-タ電流値(ブレ-キは内部結線済)
形番 モ-タ定格電流値 A モ-タ拘束電流値 A
200V50H
200V60H
220V60H
200V50H
200V60H
220V60H
LPE025HTHK
0.6 0.6 0.6 1.0 0.9 1.0
LPE050LTLK 0.6 0.6 0.6 1.0 0.9 1.0
LPE050HTHK
1.1 1.1 1.1 2.1 1.9 2.1
LPE100LTLK 1.2 1.3 1.2 2.1 1.9 2.1
注記:モ-タ定格電流値はブレ-キ電流(0.11A)を含み、シリンダ端子箱の UW相の値です。モ-タ銘板の
電流値とは異なりますのでご注意ください。
:モ-タ拘束電流値はシリンダが押付け/引付けした場合にモ-タが拘束されたときに生じる電流値です。
:サ-マルプロテクタの設定は上記モ-タ定格電流値を基準に設定してください。モ-タ拘束電流値を基準に
設定しないでください。
※特殊仕様でモータ端子箱の口出し口サイズやサーボモータ等でコネクタ接続になる場合があります。
モータ特殊の場合は納入図をご確認下さい。
2)結線
シリンダへの結線は基本的には UVW 3本のみで作動可能です(基本回路)この場合、電源投入後
にシリンダが移動、停止するとコントロ-ラ内部の半導体スイッチにてモ-タ電流は遮断されています
が、UVW 端子には電源が通じていますので、UVW 端子には触れないでください。感電危険
 ! 注意
・基本回路
PBF によりシリンダは前進してストロ-クエンドまたはストロ-ク途中の壁などに衝突した場合に押
し付け力を出して自動停止します。後退させる場合は PBR によりシリンダは後退して前進側と同様に自
動停止します。シリンダは自動停止するごとに停止ボタン PBS で主電磁開閉器 MCFMCR)は OFF
態としてください。またシリンダが前進(後退)して自動停止後、後退(前進)させる場合には 0.2s
上の間隔をあけてください。0.2s以下では内部の前進後退切り替え信号が動作しなくなる場合があり
ます。
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・参考回路(RUN 信号を使用する場合)
シリンダ端子台の RUNCOM 端子からシリンダが動作中の出力信号がとり出せます。この信号を利
用することで、シリンダが押付け(引付け)停止後に自動的に主電磁開閉器 MCFMCR)が OFF 状態
にすることができますまたシリンダが前進(後退)して停止後、後退(前進)させる場合には 0.2s
上の間隔をあけてください。0.2s以下では内部の前進後退切り替え信号が動作しなくなる場合があり
ます。
制御回路は DC24V です。RUN 出力信号はオ-プンコレクタ出力ですのでリレー接点の長寿命化や直接
PLC に接続することが可能となります。出力はオ-プンコレクタ MAX.DC30V50mA、リレーAR
のコイル電流は DC50mA 以下をご使用ください。
※特殊仕様の場合、結線が異なる場合がありますので、納入図をご確認下さい。
主電源回路
3ΦAC200/200/220V
50/60/60Hz
主電源回路
3ΦAC200/200/220V
50/60/60Hz
制御回路
DC24V
8
3-4.磁気センサーの配線
パワ-シリンダのオプションの磁気センサーは次のことに注意して配線してください。
磁気センサーの破損につながります
1)電源電圧の+・GND を逆に配線しないでください。(逆接保護回路は内蔵していません
2)過電圧・過電流を加えないで下さい。
標準磁気センサー(LED ランプ無し)
MAXDC24V 以下,MAX15mA 以下
ランプ(LED)付磁気センサー(カタログ掲載品)
MAXDC24V 以下,MAX12mA 以下
3)動力線とセンサー配線を1つにまとめて配線しないでください
4)リレーのようなサージを発生するコイル負荷の場合には、負荷の近くにダイオード(*1)を
入れてください
ダイオードは繰り返しピーク逆電圧 400V 上平均整流電流 1A 上をご使用ください
(5)磁気センサーのケーブル長さより長い配線が必要な場合には、磁気センサー近くに
ツェナーダイオード(2)を入れてください。
ダイオードはツェナ―電圧 33V 許容損失 500mW 以上をご使用ください。
※ランプ(LED付磁気センサーの場合回路図に*3 が追加となります
※磁気センサーが特殊仕様の場合は、納入図にて仕様・回路図をご確認ください
4.運転前の注意
4-1.配線、電源の確認
配線に誤りはないかどうか、特にモータの結線(回転方向)が正常であるかどうかをご確認ください。
電源を投入し寸動運転を行い、前進ボタンを押せば前進し、ストロ-クエンドまたはストッパにて自動
停止することをご確認ください。後退側も同様にご確認ください。
4-2.相手機械との連結状態の確認
シリンダロッドに横荷重(連結ピンの軸方向にかかる力)がかかっていないかどうか、特にシリンダが
ストローク中で揺動する場合など先端金具やその他の部分でせったり、干渉したりするところがな
いかをご確認くださいシリンダロッドに横荷重が加わりますと破損や寿命の低下・異音発生の原因に
なります。
9
5.推力・速度特性、使用頻度
5-1.推力・速度特性
パワ-シリンダ エコシリ-ズのモ-タにトルクモ-タを使用していますので速度は使用推力及び電
圧、周波数により下表のように変化しますので参考にご使用ください
0
50
100
150
200
250
0 250 500 750 1,000
x
i
/
j
推力 (N
200V50HZ
LPE025H
LPE050L
LPE050H
LPE100L
200V60HZ
0
50
100
150
200
250
0250 500 750 1,000
推力 (N)
速度 (mm/s)
LPE025H
LPE050L
LPE050H
LPE100L
10
220V60HZ
0
50
100
150
200
250
0 250 500 750 1,000
推力 (N)
速度 (mm/s)
LPE025H
LPE050L
LPE050H
LPE100L
5-2.使用頻度
パワーシリンダの許容起動回数はモータの発熱により決まります。使用ストロ-ク、使用推力により異
なりますので下記、許容起動回数を参考にご使用ください。
許容起動回数 (単位: 起動回数/min
形番 ストロ-ク
推力 N
mm 10 250 500 1000
LPE025H
100 15 12
200 15 12
300 10 10
400 9 5
500 8 4
600 6 3
LPE050L
100 15 10 5
200 8 8 5
300 5 5 5
400 5 5 3
500 5 4 2
600 4 4 2
LPE050H
100 15 12 10
200 12 10 8
300 10 10 6
400 9 8 5
500 8 7 4
600 7 6 3
LPE100L
100 12 10 8 5
200 8 8 8 5
300 5 5 5 4
400 5 5 5 3
500 5 5 4 2
600 4 4 4 2
11
6.一般注意
6-1.電圧及び周波数の変動
モータにかかる電圧及び周波数が規定の値でないときは、特性が変化しますのでご注意ください。モー
タは電圧が定格電圧の上下約10%以内、周波数は上下約5%以内で瞬時変化してもさしつかえないよ
うに製作されています。一般に電源電圧は規定の値よりも若干低下している場合が多く、その低下の程
度が著しいと以下のような不具合現象が起こりますのでご注意ください。
ブレーキが解放されないため、モータが起動できない。
起動トルク(起動時の推力)が減少し、起動が困難になる。
過負荷に耐え難くなる。
発熱が大きくなる。
※サーボモータや特殊モータにつきましては異なる場合があります。
6-2.負荷
以下のような負荷は、パワーシリンダの効率を悪くしたり、モータやネジの寿命に悪影響を及ぼし
り、ロッド、外筒部などを損傷する原因となりますので避けてください。
横荷重
ロッドを曲げるような力(横荷重)がかからないようにしてください。
衝撃荷重
過負荷
大きな慣性負荷
搬送可能慣性負荷は次の質量以下を目安としてください。
LPE025HT
LPE025HK
LPE050LT
LPE050LK
LPE050HT
LPE050HK
LPE100LT
LPE100LK
水平
許容搬送質量 kg 50 100 100 200
6-3.異常時の対
運転中に少しでも異常を感じられたら、ただちに運転を中止し落下等の事故防止を施した上で点検く
さい。例えば、モータが焼損した状態で運転されますとブレーキのみが解放され、モータ出力が出ない
ため負荷を支えられず落下事故につながるおそれがあります。
7.保守・点検
保守・点検の際には、必ず電源を切り機械が完全に停止した状態で行ってください。また不慮に電源
入らないようにしてください。本体の分解を行いますと、パワーシリンダは負荷を保持出来なくなり、
落下事故の原因につながります。作業前に必ず負荷を取り除いてください。
また、シリンダ本体のメガテストは厳禁ですが、外部回路のメガテストを行うときは、シリンダ端子
の全端子を外し、シリンダにテスト電圧が加わらないようにして実施してください。
 ! 注意
・給脂
パワーシリンダには、あらかじめグリースを封入しておりますので、そのままご使用ください。その後
は定期的に保守・点検を実施してください。
シリンダロッド外周面への給脂
ロッドの外周面へ油膜が切れないようにグリースを塗布してください。使用グリースは、次
グリ-スを推奨いたします。 (ダフニ-エポネックスグリ-ス SR NO.2 [出光興産]
※特型仕様の場合は、出荷時の封入グリースが異なる場合がありますので、納入図をご確認下さい。
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8.トラブルシューティング
故障が発生した場合は、下記表を参照ください。
故障の状態 故障を起こす原因 処置
起動ボタンを押しても
作動しない
1.モータ、制御部の結線ミス
2. モータ固定子巻線及びリード線の断線
3. 電磁開閉器、制御器の故障
4. 慣性負荷が大きい
5. 内蔵コントロ-ラの電子部品の破損
配線の点検
修理及び取替え
修理
装置設計見直し
修理
モータ音はするが
動かない
1.単相運転
2.電源電圧の降下
3.ブレーキ電磁石のストローク過大
4.ブレーキライニングの焼付
配線の点検
電源容量アップ、電源サイズ検討
交換
交換
定格の推力がでない 1. 電源電圧の降下
2. 相手装置の連結部不良
電源容量アップ、電源サイズ検討
修理
モータが加熱 1.負荷の過大
2.使用頻度が過大
負荷軽減、容量検討
容量検討
機体の損傷 1.衝撃荷重の作用
2.横荷重の作用
修理
修理
磁気センサーが出力し
ない
1.誤配線
2.過電圧
配線のやり直し・センサー交換
適正電源に修正・センサー交換
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9.保証
1 無償保証期間
工場出荷後18ヶ月間または使用開始後(お客様の装置への当社製品の組込み完了時から起算しま
す)12 ヶ月間のいずれか短い方をもって、当社の無償による保証期間と致します。
2 保証範囲
無償保証期間中に、お客様側にて取扱説明書に準拠する正しい据付・使用方法・保守管理が行わ
ていた場合において、当社製品に生じました故障は、当社製品を当社に返却いただくことにより
その故障部分の交換または修理を無償で行います
但し、無償保証の対象は、あくまでお客様にお納めした当社製品単体についてのみであり、以下
費用は保証範囲外とさせて頂きます
(1) お客様の装置から当社製品を交換又は修理のために、取り外したり取り付けたりするために
要する費用及びこれらに付帯する工事費用。
(2) お客様の装置をお客様の修理工場などへ輸送するために要する費用。
(3) 故障や修理に伴うお客様の逸失利益ならびにその他の拡大損害額。
3.有償保証
無償保証期間にもかかわらず、以下の項目が原因で当社製品に故障が発生しました
場合は、有償にて調査・修理を承ります。
1)お客様が、取扱説明書通りに当社製品を正しく据付られなかった場合。
2)お客様の保守管理が不充分であり、正しい取扱が行われていない場合。
3)当社製品と他の装置との連結に不具合があり故障した場合。
4)お客様側で改造を加えるなど、当社製品の構造を変更された場合。
5)当社または当社指定工場以外で修理された場合。
6)取扱説明書による正しい運転環境以外で当社製品をご使用になった場合。
7)災害などの不可抗力や第三者の不法行為によって故障した場合
8)お客様の装置の不具合が原因で、当社製品に二次的に故障が発生した場合
9)お客様から支給を受けて組み込んだ部品や、お客様のご指定により使用し
部品などが原因で故障した場合。
10)お客様側での配線不具合やパラメータの設定間違いにより故障した場合。
11)正常な製品寿命に達したもの。
12)その他当社の責任以外で損害が発生した場合
4.当社技術者の派遣
当社製品の調査、調整、試運転時等の技術者派遣などのサービス費用は別途申し受けます。
この取扱説明書に関するお問い合わせは、お客様問合せ窓口をご利用ください。
お客様問合せ窓
TEL (0120)251-602 FAX ( 0120)251-603
長岡京工場 : 617-0833 京都府長岡京市神足暮角1-1
株式会社 椿本チエイン
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