Tsubaki F Series(LPF010~040) ユーザーマニュアル

タイプ
ユーザーマニュアル
SFA01.04TS
2022.10.01 発行
つばき
パワーシリンダ
〈Fシリーズ〉
定格推力400N以下
取扱説明書
株式会社 椿本チエイン
おねがい
この取扱説明書は、実際にご使用いただくお客様のお手元に
確実に届くよう、ご配慮ください。
この取扱説明書はSI{重力}単位で記載しています。
}内の数値は参考値です。
つばき
パワーシリンダ Fシリーズ 〈定格推力400N以下〉
安全上のご注意
・ご使用(据付、運転、保守等)の前に、必ずこの取扱説明書とその他の付属書類をすべて熟読し、正し
ご使用ください。機器の知識、安全の情報そして注意事項のすべてについて熟読してからご使用ください
お読みになった後は、お使いになる方がいつでも見られるところに必ず保管してください。
・この取扱説明書では、安全注意事項のランクを「警告」「注意」として区別してあります。
取扱いを誤った場合に、危険な状況が起こりえて、死亡又は重傷を受ける可
性が想定される場合。
取扱いを誤った場合に、危険な状況が起こりえて、中程度の傷害や軽症を受
る可能性が想定される場合及び物的傷害だけの発生が想定される場合。
と記載した事項でも、状況によっては重大な結果に結びつく可能性があります。
いずれも重要な内容を記載していますので必ず守ってください
 ! 警
  
 ! 注意
  
爆発性雰囲気中では使用しないでください。爆発、引火、火災、電、けが、装置破損のおそれがあります。
活線状態で作業しないでください。必ず電源を切って作業してください。感電のおそれがあります。
運搬、設置、配管・配線、運転・作、保守・点検の作業は、専門知識と技能を持った人が実施してくださ
い。爆発、引火、火災、感電、けが、装置破損のおそれがあります。
人員輸送用装置に使用される場合には、装置側に安全のための保護装置を設けてください。装置暴走による
人身事故や、装置破損のおそれがあります。
昇降装置に使用される場合には、装置側に落下防止のための安全装置を設けてください。昇降体落下による
人身事故や、装置破損のおそれがあります。
運搬のために吊り上げた際に、製品の下方へ立ち入ることは絶対にしないでください落下による人身事
故のおそれがあります
電源ケーブルとの結線は、取扱説明書によって実施してください。感電や火災のおそれがあります。(接続
部の絶縁を確実に行ってください
電源ケーブルやモータリード線を無理に曲げたり引っ張ったり、はさみ込んだりしないでください感電
のおそれがあります。
電源はモータ銘板に記載してあるものを必ずご使用ください。モータの焼損、火災のおそれがあります。
リード線接続部を絶縁していない状態で運転しないでください。感電のおそれがあります。
運転中、回転体(手動軸等)、ロッドへは絶対に接近又は接触しないでください。巻き込まれ、けがのおそ
れがあります。
停電したときは必ず電源スイッチを切ってください。知らぬ間に電気が復旧し、けが、装置破損のおそれが
あります。
日常点検・保守
運転中の保守・点検においては回転体(手動軸等、ロッドへは、絶対に接触しないでください。巻き込ま
れ、人身事故のおそれがあります。
運転中に内部点検用カバーは取り外さないでください。高温の潤滑油が飛散し、やけどのおそれがあります。
停止時、歯面及びネジ部状況の点検を行う場合は、駆動機,被動機の回転止めや作動止めを確実に行ってく
ださい。歯車噛合部やネジ溝への巻き込まれ、搬送物の落下、暴走等、人身事故のおそれがあります。
・停止時に装置の内部に立ち入って点検する場合には、駆動機,被動機の回転止めや作動止めを確実に行い、
かつ装置内部が充分に冷却された後に内部の換気を行いながら、施工してくださいさらに点検作業中
には、外部に安全確認の要員を配置し、作業者との安全確認を常に行うようにしてください。又、置内部
は潤滑油で滑りやすい状態であることを充分認識し、確実な安全策を講じてください。人身事故のおそれが
あります。
パワーシリンダの銘板、たは製作仕様書の仕様範囲外で使用しないでください。感電、けが、装置破損等
のおそれがあります。
パワーシリンダの開口部に指や物を入れないでください。感電、けが、火災等のおそれがあります。
損傷したパワーシリンダを継続使用しないでください。けが、火災等のおそれがあります。
銘板を取り外さないでください。
お客様による製品の改造は、弊社の保証範囲外ですので、責任を負うことができません。
必ず、ストローク範囲内で使用ください。ストローク範囲をこえて使用になりますと故障の原因となります。
荷受時の点検
天地を確認の上、開梱してください。けがのおそれがあります
現品が注文通りのものかどうか確認してください間違った製品を設置した場合、けが、装置破損等のおそ
れがあります。
  
運搬時は、落下、転倒すると危険ですので、十分ご注意ください。
吊り上げる前に梱包箱、外形図、カタログ等により、パワーシリンダの質量を確認してください
落下、転倒によるけが、装置破損のおそれがあります。
パワーシリンダの周囲には可燃物を絶対に置かないでください。火災のおそれがあります。
パワーシリンダの周囲には通風を妨げるような障害物を置かないでください。冷却が疎外され、異常過熱に
よるやけど、火災のおそれがあります。
パワーシリンダには絶対に乗らない、ぶら下がらないようにしてください。けがのおそれがあります。
食品機械等特に油気を嫌う装置では故障寿命等での万一の油洩れに備えて、油受け等の損害防止装置を
取付けてください。油洩れで製品等が不良になるおそれがあります。
通電前に、必ずリミットスイッチの配線とストローク調整位置が正しいことを確認ください。が、装置破
損などのおそれがあります。
絶縁抵抗測定の際は、端子に触れないでください。感電のおそれがあります
配線は、電気設備技術基準や内線規程にしたがって施工してください。焼損や火災のおそれがあります。
保護装置は、モータに付属していません。過負荷保護装置は電気設備技術基準により取付が義務づけられて
います。過負荷検知ユニット以外の保護装置(漏電遮断器等も設置することを推奨します。損傷や火災の
おそれがあります。
相手機械との連結前にロッド進行方向を確認してください。行方向の違いによって、けが、装置破損のお
それがあります。
配線に際しての注意点として、配線長さ(モータ~過負荷検知ユニット~DC電源間)を 3m以内で 2mm2以上
ものをお使いください配線距離が長い時は電圧降下が大きくなりパワーシリンダが始動できなくなること
があります。
逆転をさせるときは必ず一旦停止させ、完全に停止したことを確認後、逆転始動を行ってください。一旦停
止させずに正逆運転を行うと装置破損のおそれがあります。
運転中、パワーシリンダは機種により高温となります。手や体を触れないようにご注意くださいやけどの
おそれがあります。
異常が発生した場合は直ちに運転を停止してください。感電、けが、火災のおそれがあります。
定格負荷以上での使用をしないでください。けが、装置、パワーシリンダの破損のおそれがあります。
日常点検・保守
絶縁抵抗測定の際は、端子に触れないでください。感電のおそれがあります
パワーシリンダの表面は高温になるので、素手でさわらないでください。やけどのおそれがあります。
運転中及び、停止直後に潤滑油の交換を行わないでください。やけどのおそれがあります。
・異常が発生した場合の診断は、取扱説明書に基づいて実施してください。異常の原因を究明し対策処置を
施すまでは絶対に運転しないでください。
分解・組立
分解、組立は、必ず専門家が行ってください。感電、けが、火災等のおそれがあります。
・パワーシリンダ、潤滑油を廃棄する場合は、一般産業廃棄物として処理してください。
1
毎度お引立ていただき厚くお礼申し上げます。
つばきパワーシリンダ F シリーズは、高性能台形ネジ・ナットを使用した直線作動機です。
パワーシリンダは、今まで一般的によく使われている空圧、油圧シリンダや、その他の直線作動機に比べ多くのす
ぐれた特長を有しており、機械的・電気的にも高品質な製品です。しかしながら、この性能を最大限に引き出して
いただくためには、取り扱い・据え付けから保守・点検までにおいて的確な処置をしていただく必要があります。
この取扱説明書は、据付けから保守にいたるまでを述べています。ご熟読の上、検査、取扱い、保守などに十分ご
注意ください。
尚、この取扱説明書で、不明な点がありましたらご購入頂いた販売店もしくは当社営業所までお問い合わせくださ
い。又、お問い合わせに際しては、本体銘板の記載内容をご連絡ください。
-目次-
1. 開梱時のチェック 2頁
2. 据付け 2頁
3. 結線 3頁
4. オプション機器の結線 4頁
5. 運転前の注意 6頁
6. 使用頻度と負荷時間率 6頁
7. 一般注意 6頁
8. トラブルシューティング 7頁
9.
8
11.制御オプション(過負荷検知ユニット) 9
0
2
図1
1.開梱時のチェック
パワーシリンダがお手元に届きましたら、まず下記の点をお調べください。
(1)銘板に記してある推力、速度、ストローク等がご要求のものと一致しているかどうか。また付属品な
がご要求どおりついているかどうか
(2)輸送中の事故などにより破損していないか
(3)ボルトやナットがゆるんでいないか。
もし、不具合がありましたら、ご購入頂いた販売店もしくは当社営業所までご連絡ください。
お問い合わせに際しては、パワーシリンダの銘板に記載の以下項目と共にご連絡ください
お調べ頂く項目 :形番(TYPE、製造 No.(MFG NO.)、図番(DRAWING No.
2.据付け
適切な据付けは、パワーシリンダを能率よくご使用頂くために最も大切なことです。下記の点にご注
のうえ据付けください。
(1)据付け場所
全機種とも通常の屋外で使用できる全閉構造となっておりますが、常時水や蒸気などのかかるような
悪環境下や雪が積もるような場所は、屋外形といえども適当なカバーが必要です。周囲温度はご使用
条件にもよりますが、通常-5℃~40℃の範囲内でご使用になれます(但し、低温状況下にお
てシリンダの速度特性が低下するおそれがあります。)40℃以上では絶対使用しないでください
故障の原因になります。引火性雰囲気では、絶対使用しないでください。爆火災発生のおそれが
あります。また、1Gを越える振動や衝撃がかかる場所でのご使用は避けてください。
(2)据付け方向
据付け方向は、特に制限ありせんが、外形に記載のある合には、の指示に従っくだい。
(3)据付け方法
・据付けに際しては、パワーシリンダにこじれや横荷重がかからないようにご注意ください。
・パワーシリンダの外筒は、絶対に外部から締付けないでください。
パワーシリンダと被動機側の連結は、端金具側及びクレビス部ともにφ8d9 ピンを用いて連結して
ください。ピンの位相(先端金具ピンとクレビス金具ピン)を合わせてください。(図1をご参照くだ
さい)穴部の摩耗を防止するためピンの表面は、滑らかなものをお使いください。また、ピンの表面
にグリースを必ず塗布してください。
・シリンダが作動することにより本体が大きく揺動する場合は、クレビス部やロッドの先端側などが被
動機側と干渉しないかをチェックください。
・過負荷検知ユニットとの併用で当て止めを行う場合には、被動機側の強度は定格推力の300%以
上としてください。
(4)ロッド(内筒)の回転防止
ロッドには推力に伴って回転力が発生しますので、必ず被動機側で回転止めを行なってください。
回転トルク
(N・m)
0.14 0.28 0.55
3
(5)ストロ-クの設定
シリンダは必ず称呼ストロ-ク内でお使いください。ストロークの設定は、お客様が装置側に取り付
られたリミットスイッチ(LS)又は、パワーシリンダのオプションの外部LS又は位置検出ユニッ
にて行ってください。設定に当たってはご面倒でも毎回安全を確認した上で行ってください。モータ
けの仮配線などで絶対に作動させないでください。結線に誤りがあると、シリンダが停止せず、装置
シリンダが破損する恐れがあります。
ストロークを確認する場合には、LSの結線が正しく行われているかどうかを確認ください(ロッド前
進で前進限LSを働かせて停止し、ロッド後退で後退限LSを働かせて停止することをストローク中
付近でお確かめくださいた、リミットスイッチが作動してからシリンダが停止するまで惰行します。
リミットスイッチ等の検出器の位置調整は、この惰行を見込んで手前に設定してください。惰行量は
頁惰行距離の参考値の表を参照いただき、最終的に実際の負荷状態でご確認ください。オプションの
S等の結線方法は、4.オプション機器の結線の項をご参照ください。
3.結線
(1)配線
電気設備技術基準、及び電力会社の規定に従ってください。特に配線距離が長いと電圧降下が大きく
りますからご注意ください。通常電線は、2mm2上とし配線長さ(モータ~過負荷検知ユニット~
C電源間)も 3m以内としてください。配線距離が長い時は電圧降下が大きくなりパワーシリンダが
動できなくなることがあります。水のかかる雰囲気でご使用の場合は、シリンダのリード線に水が直
かからないようにしてください。水がかかると、リード線内部を伝わってモータ内部に浸入してシリ
ダに不具合が発生します。水がリード線にかかる場合は防水コネクタをご使用ください。
(2)モータの結線とシリンダの前後進
モータの黒リードにDC電源の+、赤リードに-を印加すると、パワーシリンダは前進します。
(3)電源容量
電源は、下表の拘束電流を考慮して、余裕のある容量のものをご使用ください。
容量不足の場合には速度が遅くなり、所定の性能が発揮で
(4)ヒュ-ズ
本シリンダは、DC12V、DC24V仕様で下表の定格電流が流れますので、回路の焼損事故を避
るために、下表のヒューズ容量を目安にお使いください
定格負荷電流 (A)
拘束電流値 (A) ヒューズ容量
LPF010H 3.2 16.7 10 A
LPF010H V
1.6 7.5 5 A
LPF020M 3.2 16.7 10 A
LPF020M V 1.6 7.5 5 A
LPF040L 3.7 16.7 10 A
LPF040L V
1.8 7.5 5 A
左図の参考回路図はダイナミックブレーキがかかった状態を
示しています左図の状態でシリンダを前進させる場合には、
前進側の接点をbから a へ切り替えてください。
・リレーの容量は以下のものを御使用ください。
DC12V仕様 30A以上(14VDC
DC24V仕様 30A以上(28VDC
C電
DM
供給範囲
参考回路(ダイナミックブレーキ回路)
前進
後進
ヒューズ
12V 10A
24V
5A
4
4.オプション機器の結線
(1)ストローク調整外部LS (オプション記号L
リード線付のマイクロスイッチとなっています。
一般注意事項
リミットスイッチによるストローク制御時の注意事項
H速度のものは、惰行距離が長いためリミットスイッチをストライカが乗り越えてしまう可能性が
あります。このため制御回路上でリミット信号は必ず自己保持をとって運用ください。
ダイナミックブレーキ回路
シリンダの惰行量を小さくしたい場合はダイナミックブレーキ かかる回路をお奨めします。
ダイナミックブレーキ回路:モータ動力回路OFF後にモータ両端子を短絡させて発電制動させる
回路のことです。
リミットスイッチの位置調整は、シリンダ惰行量を見込んで設定してください。惰行量は下表の惰
距離の参考値を参照いただき、最終的に実際の負荷状態でご確認ください。
上表ではリレーのタイムラグは含んでおりません。
惰行距離は荷重のかかり方(特に負荷の慣性力)や操作回路によって変化します。
(2)ポテンショメータ(P)
ポテンショメータは、パワーシリンダのストロークを抵抗値の変化として出力することができます。
一般注意事項
ポテンショメータは特に指示の無い場合は、ストロークが中央値の時に抵抗値が全抵抗値の約半分
となるように設定して出荷しています。
搬送途上や据え付けまでにロッドを回転させますとストロークと抵抗値との関係が狂いますので
転させないようにしてください
オムロン㈱ D2VW-5L2A-1M 相当品
回路構成
電気定格
AC250V 4A (COSφ=0.7)
0.75mm 長さ300mm リード線バラ出し
惰行距離の参考値 単位:mm
負荷上昇時 負荷下降時
惰行距離 惰行距離
LPF010H
LPF020M
LPF040L
ポテンショメータ諸元
CP-30 (栄通信工業㈱)相当品
全抵抗値 kΩ
定格電力 0.75
絶縁電圧 AC1000V(1min)
有効電気角 355゜
有効機械角 360゜エンドレス
接続
0.5mm
2
×3C 長さ 500mm
キャブタイヤケーブル
出し
ロッド前進
5
(3)位置検知内部LS (オプション記号K2)
一般注意事
位置検知内部LSは工場出荷時に動作試験をしておりますが、マイクロスイッチによるストロークの調整は
っていませんので、被動機側装置に取り付けた上で必ずストロークの調整を行ってください。調整後に、ネジ
軸固定のままロッドを回転させますと設定が狂うことになります。ロッドを回転させないようにしてください
位置検知内部LSは、精密部品を内蔵しておりますので衝撃や振動を加えない様に注意をしてください。
結線
配線距離が長いと信号の減衰量が大きくなりますのでご注意ください。
本体及び、信号線のシールド線は、確実に接地工事を行ってください。
信号線と動力線は、離して設置してください。周囲にノイズの発生源となるような物がある場合、ノイズフ
ルタを入れる、信号線をシールドする等の処置をしてください。
位置検出ユニットについているコネクタにあった線径のケーブルを使用ください。線径が小さい場合やバラ線
を入れられる場合、防水能力がなくなりますのでご注意ください。
雨や水のかかる場所での配線作業を行われる場合、位置検出ユニットの中に水の浸入が無いように配慮してく
ださい。動作不良の原因となります
位置検知内部LSの設定(K2)
位置検知内部 LS には、2個のマイクロスイッチを内蔵できます。ストロークは、ネジ軸の回転を減速機構を通し
てカムの回転角に変換することにより、カムが所定位置でマイクロスイッチを作動させることで調整できます。
ストロークを調整する場合は、結線が正しく行われているかどうかを確認してください。
ストローク中央付近で、ロッド前進で前進限マイクロスイッチがカムにより作動されて停止することロッド
後退で後退限マイクロスイッチがカムにより作動されて停止することを確かめください。
マイクロスイッチが作動してから、ッドが停止するまで僅かですが惰行します。イクロスイッチの作動位
置調整は、この惰行を見込んで手前にて設定してください
回転式カムは、減速機に直結したシャフトに2本の6角穴付き止めビスにて固定されています。設定には、
の2本の止めビスを緩めてカムを回転させて調節をしてください。このビスを緩めずに無理やりカムを回転さ
せると内蔵減速機を破損させるおそれがあります。 (六角棒レンチ{呼び 2}を用意ください。
カムの設定は、奥のカムから順に行ってください(手前のカムから設定されますと、奥のカムが動かせない
合があります。)設定後は、止めビスを必ず締め付けてください。
位置検出内部LS用マイクロスイッチ諸元
形  式
SS-5GL2{オムロン(株)相当品}
ストローク
LPF010H
LPF020M
LPF040L
電気定格
AC250V 2A (cos
φ=0.4
50
CW
CCW
CW
接点構成
1C
100
CCW
CW
CW
接  続
0.5mm2×6C 長さ500mm キャプタイヤケーブル出し
150
CCW
CW
CW
200
CW
CW
CCW
300
CW
CCW
CCW
表1(Table.1)
止めビス
M4
右図の矢印は、ロッド前進時のLSカム回転方向を示します
回転方向詳細については、表1ご参照ください。
右図は、LSカムがCCW方向に回転した時の前進側リミット
スイッチとLSカムの関係を示します。 CW CCW
LSカム
回路構成 Contact configuration
前進用 LS1 後退用 LS2
黄(Yellow)
茶(Brown)
緑(Green)
黒(Black)
白(White)
赤(Red)
6
5.運転前の注意
(1)配線、電源の確認
配線に誤りはないかどうか。特にモータの結線(回転方向)とストローク調整用リミットスイッチと
関係が正常であるかどうかをご確認ください。電源を投入し寸動運転を行い、前進ボタンを押せば前
する事をご確認ください。外部リミットスイッチ又は位置検知内部LSをご使用の場合は、前進ボタ
を押せば前進し、前進側リミットスイッチ(又は位置検知内部LS)が作動すれば停止することをご
認ください。後退側も同様にご確認ください。
(2)相手機械との連結状態の確認
シリンダロッドに横荷重(連結ピンの軸方向にかかる力)がかかっていないかどうか。特にシリンダ
全ストローク中で揺動運動する場合など先端金具やその他の部分でせったり、干渉したりするところ
ないかを確認してください。シリンダロッドに横荷重が加わりますと破損や寿命の低下・異音発生の
原因となります。
6.使用頻度と負荷時間率
パワーシリンダの起動回数はモータの発熱により決まります。ただし高頻度でご使用の場合はシリンダの
寿命もご配慮ください。
上記サイクルでの寿命の目安は、15,000往復です。
負荷時間率は次式であらわされます。
負荷時間率(%ED)= 1サイクルの運転時間
1サイクルの運転時間+休止時間×100 %)
寸動の場合は10回/分までご使用いただけます。
7.一般注意
(1)電圧の変動
モータにかかる電圧が規定の値でないときは特性が変化しますのでご注意ください。モータは電圧が
DC12V仕様では10~14V,DC24V仕様では20~28V以内で変化してもさしつかえない
ように製作されています。一般に電源電圧は規定の値よりも若干低下している場合が多く、その低下
程度が著しいと以下のような不具合現象が起こりますのでご注意ください。
起動トルク(起動時の推力)が減少し、起動が困難になる。
発熱が大きくなる。
(2)負荷
以下のような負荷は、パワーシリンダの能率を悪くしたり、モータや台形ネジの寿命に悪影響を及ぼし
たり、減速部やロッド、外筒部などを損傷する原因となりますので避けてください。
横荷重
ロッドを曲げるような力(横荷重)がかからないようにしてください。
衝撃荷重
過負荷
拘束負荷(作動方向に対して
品物が停止している状態で押し続ける、引き続けるといったような動作は避けてください。
当て止め停止(パワーシリンダの機械的ストローク端での当て止め停止は除く。)を行う場合は、
オプションの過負荷検知ユニットを併用してお使い下さい。お使いになりませんと、当て止め
停止は出来ません。
(3)荷重保持について
本パワーシリンダは、静荷重に対してセルフロックを有していますが、振動、衝撃等によりセルフロッ
クが効かない場合があります。この場合別途機械装置側にブレーキ装置が必要です。
起動回数 2回/分(1 往復/分)
許容負荷時間率 25%ED(5分間基準)
7
モータ
外 筒
(4)パワーシリンダの取り扱いについて
パワーシリンダのモータ部分及びモータのリード線部だけを持って運搬しないでください。モータ破
の原因となります。外筒、ギヤケース部分を持って運搬・据え付けを行ってください。
(5)ロッド摺動部のグリス流出について
ロッドを内部当て止めする場合には摺動部分より内部グリスが流出することがありますが、性能上問題
はありません。
(6)水のかかる雰囲気でのご使用について
コネクタ部に水がかからないようにしてください。どうしても水がかかるような場合、リード線端部よ
り水浸入の可能性があるため、必ず防水コネクタをご使用ください。
(7)異常時の運転操作
8.トラブルシューティング
故障が発生した場合は、下記表を参照ください。
故障の状態 故障を起こす原因 処置
起動ボタンを押し
OFF(リセット)す
モータ音はするが
調
停止精度が悪い 1.回生制動OFF
2.負荷の過大
イナクブーキ回路検討
負荷軽減、容量検討
モータが加熱 1.負荷の過大
2.使用頻度が過大
負荷軽減、容量検討
容量検討
機体の損傷 1.衝撃荷重の作用
2.横荷重の作用
新品に取替え
新品に取替え
8
9.保守
本パワーシリンダは作動部、減速部にはグリースを塗布して納入しますのでグリースアップの必要はありませ
ん。但し、お客様の負荷状況によって異なりますが、本シリンダの寿命目安15000往復を越えて御使用に
なられる場合には別途当社までお問い合わせください。
10.基本構造
個数
品番 個数
DC モータ 18 ボールベアリング
10 ギヤケース 19 ネジ軸カラー
11 ロッド(内筒)
20 ネジシャフト
12 外筒 21 台形ナット
13 先端金具 22 ウォーム
14 筒受 23 ホイル
15 スクレーパ 24 メタルA
16A カラーA 25 メタルB
16B カラーB 26
16C カラーC 27 止めネジ
17A ゴムA 28 止めネジ
17B ゴムB 31 +ナベコネジ
17C ゴムC 32 止めネジ
X-X
8 31 28
15
取付ネジは絶
緩めないでく
17A
16C
20
24
23
27
16A
25
26
10
22
17B
16B
18
19
32 21 12
17C
14
11 13
9
11.制御オプション
(1)過負荷検知ユニット
注意事項
●電線径にもよりますが、配線長さ(モータ~過負荷検知ユニット~DC電源間)を3m以内で2mm
以上のものをお使いください。
●端子部に触れないで下さい。感電のおそれがあります。
●電線接続の際、端子ねじは緩まないように締め付けて下さい。火災のおそれがあります。
●高温・多湿・じんあい・腐食性ガス・振動・衝撃等異常環境に設置しないで下さい。また、ごみ・コンク
リート粉・鉄粉等の異物が過負荷検知ユニットに入らないように施工して下さい。火災のおそれ、動作し
ないおそれがあります。
●端子ねじは、定期的に増し締めして下さい。火災のおそれがあります。
●過負荷検知が作動した場合は、一旦、運転信号F、もしくはRをOFFする必要があります。 FF
(リセット)されない場合は、モータへの電圧が出力されない状態が保持されます。
形番 LPF-KFV1
適用シリンダ LPF010H・LPF020M・LPF040L
電源電圧 10~14VDC 20~28VDC
定格電流 3.7ADC 1.8ADC
過負荷
ロ-ドカレレント
7.0ADC 4.0ADC
スタ-トタイム
0.3s(固定)
ショックタイム
0.1s以下(固定)
動作仕様
F-+間 ONでロッドが前進
R-+間 ONでロッドが後進
F-+間R-+間 共にONでロッドが停止
周囲温度 -15~40℃
周囲湿度 45~85%RH(結露なきこと)
盤内収納形、ケース:ABS
0.15kg
10
12.保証
1.無償保証期間
工場出荷後18ヶ月間または使用開始後(お客様の装置への当社製品の組込み完了時から起算します)
12ヶ月間のいずれか短い方をもって、当社の無償による保証期間と致しま
2.保証範囲
無償保証期間中に、お客様側にて取扱説明書に準拠する正しい据付・使用方法・保守管理が行われてい
た場合において、当社製品に生じました故障は、当社製品を当社に返却していただくことにより、その
故障部分の交換を無償で行います。
し、無償保証の対象は、あくまでお客様にお納めした当社製品単体についてのみであり、以下の費
は保証対象外とさせて頂きます。
(1)お客様の装置から当社製品を交換のために、取り外したり取り付けたりするために要する費用及
びこれらに付帯する工事費用。
(2)お客様の装置をお客様の修理工場などへ輸送するために要する費用。
(3)故障に伴うお客様の逸失利益ならびにその他の拡大損害額。
3.有償保証
無償保障期間にもかかわらず、以下の項目が原因で当社製品に故障が発生しました場合は、有償にて調
査を承ります。
(1)お客様が、この取扱説明書通りに当社製品を正しく据付けられなかった場合。
(2)お客様の保守管理が不十分であり、正しい取扱が行われていない場合。
(3)当社製品と他の装置との連結に不具合があり故障した場合。
(4)お客様側で改造を加えるなど、当社製品の構造を変更された場合。
(5)お客様で修理された場合。
(6)取扱説明書による正しい運転環境以外で当社製品をご使用になった場合。
(7)災害などの不可抗力や第三者の不法行為によって故障した場合
(8)お客様の装置の不具合が原因で、当社製品に二次的に故障が発生した場合。
(9)お客様から支給を受けて組み込んだ部品や、お客様のご指定により使用した部品等が原因で故障
した場合。
(10)お客様での配線不具合やパラメータの設定違いにより故障した場合。
(11)使用条件によって正常な製品寿命に達した場合
(12)その他当社の責任以外で損害が発生した場合。
4.当社技術者の派遣
当社製品の調査、調整、試運転時等の技術者派遣などのサービス費用は別途申し受けます。
この取扱説明書に関するお問い合わせは、お客様問合せ窓口をご利用ください。
お客様問合せ窓口 TEL (0120)251-602 FAX ( 0120)251-603
長岡京工場 : 617-0833 京都府長岡京市神足暮角1-1
株式会社 椿本チエイン
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Tsubaki F Series(LPF010~040) ユーザーマニュアル

タイプ
ユーザーマニュアル