Nissei IPM gearmotor ユーザーマニュアル

  • こんにちは!ニッセイ GTR eco SERIES IPMギアモータの詳細取扱説明書の内容を理解しています。このマニュアルには、安全上の注意から設置、配線、運転方法、保守点検、故障対策まで、製品の使用方法に関する詳細な情報が記載されています。ギアモータの効率的な運用、安全な操作方法についてご質問があれば、お気軽にご相談ください。
  • IPMモータは商用電源で駆動できますか?
    設置場所の注意点は何ですか?
    回転方向の確認方法は?
    ブレーキ付ギアモータを使用する場合の注意点は?
    配線時の注意点は何ですか?
<本書を読んでから製品を使用してください。>
本書は、当社指定の専用インバータをご使用いただくことを前提とした内容です。
それ以外のインバータで運転される場合は、「14. 専用インバータ以外の
インバータで運転する際の注意事項」を必ずご確認ください。
GTR eco SERIES(0.1kW〜2.2kW)
詳細取扱説明書
IPMギアモータ
本取扱説明書に記載されている内容は、製品をご使用いただく前に必ず熟読、習熟し正しくご使用ください。
■表示の説明
なお、「注意」に記載した事項でも、状況によっては重大な結果に結び付く可能性があります。
いずれも重要な内容を記載していますので必ず守ってください。
してはいけないことを示します
IPMモータは商用電源で駆動することは出来ません。モータの⼊⼒端⼦(U,V,W)に商用電源を印加しますと、
モータが焼損します。必ずPMモータの運転が可能なインバータの出⼒端⼦(U,V,W)と接続してください。
分解してはいけないことを示します
感電の危険があることを示します
火災の危険があることを示します
危険
運転中、回転体(出⼒軸など )には絶対に接近または接触しないでください。
巻き込まれ、けがのおそれがあります。
ぬれた⼿で作業を⾏わないでください。感電のおそれがあります。
人員輸送装置等の人体の危険に直接関係する用途にご使用になられる場合には、
装置側に安全のための保護装置を設けてください。人身事故や、装置破損のおそれがあります。
昇降装置に使用される場合には、装置側に落下防⽌のための安全装置を設けてください。
昇降体落下による人身事故や、装置破損のおそれがあります。
通電状態で配線作業しないでください。必ず電源を切って作業してください。また電源を切った状態であっても、
モータが回転している時はモータ端⼦に電圧が発生しているので、作業しないでください。感電のおそれがあります。
爆発性雰囲気中では危険場所に適合した防爆形モータを使用してください。
爆発、引火、火災、感電、けが、装置破損の原因になります。
警告
取り扱いを誤った場合に、危険な状況が起こりえて、
死亡または重傷を受ける可能性が想定される場合
注意
取り扱いを誤った場合に、危険な状況が起こりえて、
中程度の傷害や軽傷を受ける可能性が想定される場合
アース線を接続することを示します
しなければいけないことを示しま
気をつけるべきことを示します
やけどの危険があることを示します
本取扱説明書では取り扱いを誤った場合、発生が予想される危害・損害の程度を、「危険」・「警告」・「注意」
のランクに分類して表示してあります。その定義と表示は次のとおりです。
危険
取り扱いを誤った場合に、危険な状況が起こりえて、死亡または重傷を受ける可能性があり、
その危険度が極めて⾼いことが想定される場合
はじめに
このたびは、当社製品をお買い上げいただきまして、まことにありがとうございました。
安全上のご注意
2
取扱説明書に定められた条件下で使用してください。機器破損、けがのおそれがあります。
製品の質量に応じて、正しい⽅法で運搬してください。
警告
設置、配管・配線、運転・操作、保守・点検の作業は、専門知識と技能を持った人が実施してください。
爆発、引火、火災、感電、けが、装置破損のおそれがあります。
ケーブルを傷つけたり、強く引っ張ったりしないでください。けが、火災、感電のおそれがあります。
通電中や電源遮断後のしばらくの間は、ギアモータは⾼熱になる場合がありますのでふれないでください。
やけど等のおそれがあります。
異常が発生した場合は直ちに運転を停⽌してください。けが、火災のおそれがあります。
周囲には可燃物を絶対に置かないでください。火災のおそれがあります。
周囲には通風を妨げるような障害物を置かないでください。
冷却が疎外され、異常過熱によるやけど、火災のおそれがあります。
ギアモータの配線は正しく確実に⾏ってください。機器の破損によるけがのおそれがあります。
ギアモータの回転部分には触れないようにしてください。けがのおそれがあります。
強い衝撃を与えないでください。製品が故障し、けがのおそれがあります。
本製品の銘板、または製作仕様書の仕様以外で使用しないでください。
感電、けが、火災、装置破損のおそれがあります。
損傷した場合は、本製品を使用しないでください。
けが、火災、装置破損のおそれがあります。
銘板を取り外さないでください。
お客様による製品の改造は、当社の保証範囲外ですので、責任を負いません。
本製品の開口部に指や物を⼊れないでください。感電、けが、火災、装置破損等のおそれがあります。
上に乗ったり、重たいものを乗せたりしないようにしてください。けがのおそれがあります。
製品を過積載しないでください。けが、故障のおそれがあります。
ギアモータの取り扱い時は、機器の角など鋭利な部分に注意してください。けがのおそれがあります。
ギアモータは確実に機械に固定してください。機器破損、けがのおそれがあります。
ブレーキに水、油脂類が付着しないようにしてください。
ブレーキトルクの低下による落下、暴⾛事故のおそれがあります。
注意
異常発生時や、保護機能により運転を停⽌した場合には、異常の原因を究明し対策処置を施すまでは
絶対に運転しないでください。機器破損、けが、火災、感電、やけどのおそれがあります。
製品の修理・分解・改造はしないでください。
当社の保証範囲外となり、けが、火災、感電、やけどのおそれがあります。
試運転は製品を固定し、機械と切り離した状態で⾏ってください。けがのおそれがあります。
3
本書の内容につきましては、予告なく変更されることがあります。
本書の内容につきましては、万全を期してありますが、万⼀不可解な点や誤り、お気づきの点がございましたら、
ご⼀報くださいますようお願いします。
上記の注意に反したご使用により生じた障害につきましては当社は責任と保証を負いかねます。
製品を廃棄する場合は、⼀般産業廃棄物として処理してください。ただし、各地域における法律・条例を優先し、
適切な処理を実施してください。
お知らせ
お願い
4
8. 規格 P.30
12. 保管 P.38
13. 保証 P.38
9. 点検と調整 P.32
10. 故障の原因と対策 P.37
11. 廃棄 P.38
5. 回転⽅向 P.18
6. 配線 P.22
7. 運転・仕様 P.28
2. 運搬 P.9
3. 据え付け P.9
4. 相⼿機械との連結 P.11
1. 荷受け時の点検 P.6
目次
はじめに P.2
安全上の注意 P.2
お問い合わせ窓口マップ P.40
14. 専用インバータ以外のインバータで
   運転する際の注意事項 P.39
5
梱包箱を開封されましたら、次の点をご確認ください。
もし不具合箇所や疑問点がありましたら、お買い求め先または、最寄りの当社営業所にご連絡ください。
ご注文の製品と銘板に記載されている内容が⼀致していますか。
  (ギアモータ型式、減速⽐、モータ容量、電圧等)
輸送中に破損した箇所はありませんか。
ネジ、ボルト、ナットはゆるんでいませんか。
梱包箱に同梱されている付属品が、付属品明細書の内容と⼀致していますか。
  (付属品がない場合、付属品明細書は同梱されません。)
代表的な銘板を下記に記載します。
ギアモータ型式の⾒⽅は、次ページを参照してください。
仕様記号は記載されていない場合があります。
お問い合わせの際は、ギアモータ型式/仕様記号、減速⽐、MFG.NO.をご連絡ください。
周囲温度
11
モータ構造
12
製造年
1.荷受け時の点検
7
2
3
4
8
9
10
5
容量・極数・減速⽐
注意
現品が注文通りのものかどうか、確認してください。
間違った製品を設置した場合、けが、装置破損等のおそれがあります。
天地確認の上、開梱してください。けがのおそれがあります。
内容
対応規格
ギアモータ型式
仕様記号
モータ特性
保護構造・定格
耐熱クラス
規格番号
製造番号(MFG NO.)
1-1. 梱包内容の確認
1-2. 銘板の内容
No.
1
6
6
ギアモータ型式の記号の意味は下記の通りです。ご注文通りの型式かご確認ください。
ギアヘッド型式とモータ型式に分けて記載します。
①シリーズG3︓平⾏軸のうち、②取付K︓⼩フランジ対応は、32枠までとなります。
①シリーズH2︓直交軸のうち、②取付F︓フランジ対応は、22枠のみとなります。
①シリーズF︓直交軸のうち、②取付F︓中実軸は、容量︓0.75kWまでの対応となります。
③枠番はシリーズごとにラインナップが異なります。
⑤減速⽐は最大3桁表示のため、12X︓1200、15X︓1500です。
1-3. ギアモータ型式
■ギアヘッド型式
10
ギアド型式
バックラッ精度
N
N
標準
バックラッ
精度30分
(⼀部機種を除く
L
N
G3
L
リー
取付
枠番
28
⑤減速⽐
②取付
S43C
SUS420J2
直交軸タイプの出⼒軸配置
軸の出る⽅向
H2
F/F3
N S
L H
材質
H2 直交軸
L
脚取付
F
F3
(同心直交軸)
S
同心中空軸
F
同心中実軸
K
⼩フランジ取付
F
フランジ取付
⼊⼒側()
ら⾒て
出⼒軸が
両⽅に出るもの
④軸
(直交軸)
フランジ取付
F
中実軸
S
中空軸
R
□□
出⼒軸径
5〜15X
1/5〜1/1500
③枠番
T B
減速⽐
F
G3 平⾏軸
L
脚取付
⼊⼒側()
ら⾒て
出⼒軸が
左に出るもの
①シ
⼊⼒側()
ら⾒て
出⼒軸が
右に出るもの
M
7
⑪規格のCCCは、モータ容量0.1kW〜0.75kWが対象になります。
⑪規格の⾼効率認証は、モータ容量0.75kW以上が対象になります。
⑮仕様記号は、オプション及び特注対応している場合に記載されます。主なオプションは以下の通りです。
ターミナルボックス内整流器内蔵結線指示、ターミナルボックス取付位置、リード線引込口⽅向変更
エンコーダ、強制ファン取付 など
オプションの詳細につきましては、カタログをご参照いただくか、最終ページに記載の当社営業所または、
CSセンターお客様技術相談デスクにお問い合わせください。
■モータ型式
CCC
中国
⾼効率認証
⑪規格
安全規格
⑩電源電圧
記号 電圧(V) 記号
UL
N 200〜230 V
CE
○ ○
J2
M
モータ型式
ブレー
補助記号
クス
B2
200V級ブレー
0.75kW以上
⑦モータ仕様
T型ターミクス(鋼板)
⑫ターミナルボクス
E型ターミナルボクス(アミ)
E
15
1.5kW
T
22
04
0.4kW
08
0.75kW
2.2kW
01
0.1kW
V2
防水200V級ブレー
⑧モータ容量
02
区分
仕様
ブレーキなし・エコーダな
X1
仕様記号
P
T
B2
X
空欄
標準仕様
V
防水形(IP65)
X
特殊仕様追加認識記号
⑥モータ区分
⑭補助記号
P
⼿動解放装置付 200V級ブレー
0.4kW以下
⑬ブレー
D
N
標準形
D
08
N
V
容量
電源電圧
規格
0.2kW
8
据え付けの良否がギアモータの寿命に影響を及ぼしますので次の点にご注意ください。
ブレーキの摩耗粉や鉄粉(⾦属⽚)などが⾶散する可能性がありますので、⾷品機械等で異物混⼊により、
不具合を生じる場合、損害防⽌装置を取り付けてください。製品等が不良になるおそれがあります。
ギアモータの据え付け面または外部から加わる振動は0.5G以下を目安にしてください。
⾼温・多湿の雰囲気中で周囲温度が急激に変化するとボックス内部で結露が発生することがあります。
特に船による海上輸送の場合に発生しやすいため、輸送雰囲気にご注意ください。
結露とは、雰囲気が⾼温多湿下で温度が⾼温から低温に急に変化するとき、または減速機を低温中から
⾼温多湿中に急に移したときに、水蒸気が凝縮し水滴となり端⼦に付着する現象をいいます。
ギアモータ・ターミナルボックスには絶対に乗らない・ぶら下がらないようにしてください。けがのおそれがあります。
ギアモータの軸端部、内径部等のキー溝は、素⼿でさわらないでください。けがのおそれがあります。
⾷品機械等、特に油気を嫌う装置では、故障・寿命等での万⼀の油漏れに備えて、
油受け等の損害防⽌装置を取り付けてください。油漏れで製品等が不良になるおそれがあります。
周囲には可燃物を絶対に置かないでください。火災のおそれがあります。
ギアモータの周囲には通風を妨げるような障害物を置かないでください。
ギアモータの冷却が阻害されて、異常過熱によるやけど・火災のおそれがあります。
吊り上げる前に銘板、梱包箱、外形図、カタログ等により、ギアモータの質量を確認し、吊り具の
定格荷重以上のギアモータは吊らないでください。ボルトの破損や落下、転倒によるけが、装置
破損のおそれがあります。
梱包が⽊箱の場合、リフト使用時には箱の下からすくうと不安定ですので、ベルト掛けにて使用してください。
ターミナルボックスを持ってギアモータを運搬しないでください。けが、装置破損のおそれがあります。
危険
2.運搬
危険
運搬のために吊り上げた際に、製品の下⽅に⽴ち⼊ることは、絶対にしないでください。
落下による人身事故のおそれがあります。
注意
運搬時は、落下、転倒すると危険ですので、⼗分ご注意ください。
吊り⾦具があるギアモータは、必ずゆるみのないことを確認して吊り⾦具を使用してください。
ただし機械に据え付けた後、吊り⾦具で機械全体を吊り上げることは絶対にやめてください。
吊り具の破損や落下転倒によるけが、装置破損のおそれがあります。
3.据え付け
注意
出⼒軸を回してモータを回転させる場合は端⼦を絶縁してください。感電のおそれがあります。
9
■据え付け場所
■据え付け⽅向
⽅向の制限はありません。(グリース潤滑⽅式採用のため)
■据え付け⽅法
脚取付、フランジ取付
振動のない機械加⼯された平面(平面度0.3mm以下)に4本のボルトで固定する。
軸上取付 (トルクアーム取付)
製品の自重は被動軸で受けるようにしてください。
注)
トルクアームは回転反⼒以外の⼒がかからぬこと
■据え付け固定ボルトの締付
トルク
(参考値)
22
M20
294
{30.0}
15
M14
69
{7.0}
18
M16
108
{11.0}
11
M10
25
{2.6}
13
M12
44
{4.5}
8.5
M8
13
{1.3}
9
M8
13
{1.3}
5.5
M5
2.9
{0.3}
6.5
M6
4.9
{0.5}
取付穴
ボルト
サイズ
締付トルク
(mm)
(N・m)
{(kgf・m)}
0℃以下の低温では氷結にご注意ください。
氷結とは、結露や異常に多湿の雰囲気で端⼦に水分が付着した状態で、温度が氷点下になったとき、
水分が氷りつくことをいいます。氷結により、端⼦間が短絡する危険性がありますので、感電にはご注意ください。
注意
項目
保護等級
周囲温度
標準仕様
防水仕様
IP44
IP65
-10℃〜40℃
-10℃〜40℃
周囲湿度
85%RH以下(結露なきこと)
100%RH以下(結露なきこと)
⾼度
1000m以下
1000m以下
雰囲気
 腐⾷性ガス・爆発性ガス・蒸気・薬品等が
 かからない、換気の良い場所であること。
 雨が直接かかることがないこと。
 日光が直接あたることがないこと。
 ブレーキに水・粉塵・油脂類・オイルミストが
 付着しないこと。
 腐⾷性ガス・爆発性ガス・蒸気などのない
 場所であること。
 強い雨風が直接かかることがないこと。
 日光が直接あたることがないこと。
 水中や⾼水圧の掛かる場所や、
薬品による洗浄には適していません。
10
減速機軸に取り付ける連結器(カップリング・スプロケット・プーリ・ギア等)の組付けは、
指定のキー材を必ず使用し、H7級程度のはめあいで⾏ってください。
相⼿機械の軸芯と減速機の軸芯とが、⼀直線になるようにしてください
■ギアカップリングの例
変位量δ、θについて極⼒⼩さくおさえてください。
δ、θはカップリングの種類により異なりますのでカップリングメーカーの許容値以内としてください。
(参考︓チェーンカップリングの場合δ=ローラチェーンピッチの2%、θ=1°以内)
ギアモータを負荷と連結する場合、芯出し、ベルト張り、プーリの平⾏度等にご注意ください。
直結の場合は、直結精度にご注意ください。ベルト張りの場合は、ベルト張⼒を正しく調整してください。
また運転前には、プーリ、カップリングの締付けボルトは、確実に締付けてください。
破⽚⾶散による、けが、装置破損のおそれがあります。
回転部分に触れないようカバー等を設けてください。けがのおそれがあります。
4-1. 直結の場合
4.相⼿機械との連結
注意
δ
θ
11
(1)
相⼿機械の軸芯と減速機の軸芯は、平⾏にしてください。
(2)
チェーン・Vベルトの張りとギアのかみ合いは、軸芯と直角にしてください。
(3)
Vベルトの張り具合
︓張りすぎは軸受損傷の原因になります。
チェーンの張り具合
︓張りすぎは軸受損傷の原因になります。緩みが大きいと始動時に大きな衝撃⼒が発生し、
減速機や相⼿機械に悪影響を与えますので、正しく調整してください。
■適切な使用⽅法
■よくない使用例
4-2. チェーン・Vベルト・ギア等の連結の場合
相⼿機械
スプロケット
相⼿機械 ●チェーンのゆるみすぎ
●運転前にVベルト・チェーンの張り具合、
プーリ・スプロケットの位置が適切であるか
どうか確認してください。
●スプロケットの向きが逆で
荷重点が軸の先端にきている
12
■減速機の中空軸と被動軸との取り付けについて
被動軸表面及び中空軸内径に使用される環境に合った焼付防⽌剤(⼆硫化モリブデン等)を塗布し、
減速機を被動軸に挿⼊してください。
均⼀荷重で衝撃が作用しない場合は、被動軸の公差はh7を推奨します。また、衝撃荷重がかかる場合や、
ラジアル荷重の大きい場合は、はめあいをかたくしてください。中空軸の内径公差は、H8で製作してあります。
はめあいがかたい場合は、中空出⼒軸の端面をプラスチックハンマーで軽くたたいて挿⼊してください。
この際、ケーシングは絶対にたたかないでください。また、下図のような治具を製作して頂ければ
よりスムーズに挿⼊できます。
(スペーサ、ナット、ボルト、キー材、軸受け部品はお客様でご用意ください。)
被動軸と回り⽌めキーの⻑さは、固定側の内径公差H8範囲にかかるようにすることを推奨します。
被動軸のフレを軸端で、0.05mm以下になるようにすることを推奨します。
運転時にフレが大きくなると減速機に悪影響を及ぼす可能性があります。
■減速機と被動軸の連結について
被動軸に段差がある場合
図. スペーサとトメワによる固定
(スペーサ、ボルト、トメワ部品はお客様でご用意ください。
注)
ボルトを締め込み過ぎるとトメワが変形する可能性がありますのでご注意ください。
4-3. FS・F3Sタイプ 中空軸の取り付け・取り外し
キー材
内径公差
H8範囲 中空軸
固定側
内径公差
H8範囲
スペーサ
ナット
ボルト
軸受
オイルシール
被動軸
トメワ ボルト
スペーサ
(ナットを締めることで
出⼒軸が挿⼊されます)
被動軸を
ピロー間で固定
13
図. エンドプレートによる固定
(エンドプレート、ボルト部品はお客様でご用意ください。)
注)
Fシリーズ付属品の樹脂カバーの取付が出来ませんのでご了承願います。
また、出⼒軸における巻き込みが無いように、お客様で保護カバーを設ける等の安全対策を⾏ってください。
被動軸に段差がない場合
図. スペーサとトメワによる固定
(スペーサ、位置決めスペーサ、ボルト、トメワ部品はお客様でご用意ください。
注)
スペーサの外径と中空軸の内径は必ず隙間を空けるようにしてください。
はめあいがきつかったり、スペーサの外径の精度が出ていないとこじる原因となり、
被動軸と中空軸のフレが大きくなるおそれがあります。
位置決めスペーサは、減速機の位置決めに使用します。予め被動軸の⻑さ寸法が出ている場合は
必要ありません。
また、位置決めスペーサを設けることで中空軸からの取り外しがスムーズに⾏えます。
(中空軸からの取外しについては、次ページの「■中空軸からの取り外し」をご参照ください。)
エンドプレート
ボルト
ボルト
スペーサ
トメワ
位置決めスペーサ
被動軸を
ピロー間で固定
被動軸を
ピロー間で固定
14
■被動軸固定部分推奨サイズ
⼀般的な用途における中空軸締結に際しては、
〈被動軸固定部分推奨サイズ〉
強度面から右表寸法を目安として設計してください。
■被動軸の⻑さについ
被動軸はL1部の両側にかかるようにしてください。
(右図参照)但し、「■中空軸からの取り外し」時に
必要なスペーサ寸法の余裕をみてください。
■被動軸のキー⻑さについて
キーの⻑さは中空軸の径の1.5倍以上にしてください。
また、キーを挿⼊する位置は、キー全⻑の1/2以上が
L1にかかるようにしてください。(右図参照)
■中空軸からの取り外し
ケーシングと中空軸の間に余分な⼒がかからないようご注意ください。
下図のような治具を製作してご使用して頂ければ、よりスムーズに取り外しできます。
(スペーサ、円板、ボルト、トメワ、キー材部品はお客様でご用意ください。)
φ
55
M12
φ
54.5
φ
13
6
55
φ
50
M12
φ
49.5
φ
13
6
50
φ
45
M10
φ
44.5
φ
11
5
45
φ
35
M10
φ
34.5
φ
11
5
35
φ
30
M8
φ
29.5
φ
9
5
30
φ
25
M6
φ
24.5
φ
7
4
25
φ
20
M6
φ
19.5
φ
7
3
20
穴径
サイズ
外径
内径
⽌メワ呼び
(mm)
中空軸
ボルト
スペーサ寸法
穴用C形
ボルト
スペーサ
C形トメワ
キー材 2
スペーサ断面図
キー材 1 円板 トメワ
スペーサ(タップ付) ボルト
凸形状はスペーサの
回り⽌めとなります
(ボルトを締めることで
出⼒軸が抜け出します。)
15
<フランジ取り付けとトルクアーム取り付けの⻑所と短所>
● 省スペース化
●位置制御用途には適さない
フランジ取り付け
相⼿取り付けフランジ面に直接取り付けをされる場合は、
芯ずれがありますとモータ焼け・ベアリング破損等の原因
となりますので、芯出しは必ず⾏ってください。
F3シリーズには、右図の様な取り付けインローがあります。
取り付けインロー
φ
Aの寸法公差は、h7になっています。
取り付けボルトは右図の様に取り付け、4本のボルトを使
用してください。
■減速機とトルクアームの固定について
トルクアームの回り⽌め部は被動機械側に取り付けてください。
トルクアームは回転反⼒を受けるため、特に起動・制動時の
衝撃荷重を考慮して、⼗分強度のある板厚やボルトをご使用
ください。なお、オプションのトルクアームもご用意しています。
トルクアームと減速機の取り付けには、取付ボルトにバネ座⾦
と平座⾦で固定してください。締付トルクは下表をご参照くだ
さい。
<ボルトサイズと締付
トルク>
(参考値)
M12
44{ 4.5}
M14
69{ 7.0}
M16
108{11 }
ボルトサイズ
締付けトルクN・m{kgf・m}
M8
13{ 1.3}
M10
25{ 2.6}
● 相⼿機械との芯出しが容易
● トルクアームが必要
● 相⼿機械との固定が回り⽌め1箇所でよい
● トルクアームの取り付けスペースが必要
4-4. フランジ取り付け・トルクアーム取り付け
⻑  所
短  所
● 機械に直接取り付けが可能
● 相⼿機械との芯出しが必要
フランジ取り付け
●相⼿機械の取り付けタップ4箇所が必要
(Fシリーズ)
トルクアーム取り付け
取り付けボルト(4本
)
取り付けインロー
相⼿機械被動軸
F3S(同心中空軸)
相⼿取り付けフランジ
回り⽌め
16
●回り⽌め
部取付例
正逆運転および、⼀⽅向運転(断続)の場合
トルクアームの回り⽌めをガタのないように固定してください。この時、回り⽌めの穴と被動機械に芯ズレによって、
被動軸と減速機の中空軸全体にラジアル荷重(懸垂荷重)がかからないことを確認してください。(下図参照)
注)
取り付けにガタがある場合は、起動のたびに衝撃がトルク
アームにかかり、ボルトの緩みなどの不具合が発生するお
それがあります。
ご事情により、ガタのない取り付けができない場合は、
ボルトの保護対策のため、トルクアームと回り⽌めボルト
間にゴムブッシュなどの緩和剤をご使用ください。
または、⼗分な強度のあるボルトをご使用ください。
(右図参照)
⼀⽅向運転(連続)の場合
起動トルクが頻繁にかからない⼀⽅向運転(連続)の場合、トルクアームの回り⽌めを自由にしてご使用いただく
ことも可能です。ただし、被動軸と中空軸の固定は必要となります。
(「 4-3
.
FS・F3Sタイプ 中空軸の取り付け・取り外し」の項目をご参照ください)
この場合、被動機械とトルクアームの回り⽌めとの芯出しが、ラジアル・スラスト⽅向ともに、ガタにより⼗分隙間
が確保できていることが必要です。 (下図参照)
被動機械 トルクアーム
平座⾦
回り⽌めボルト
バネ座⾦
ナット 被動機械側の穴
悪い例
トルクアーム側の穴
被動機械 トルクアーム
被動軸と中空軸に無理な⼒がかかり不具合の原因になります。
ゴムブッシュなどの緩和剤
被動機械
トルクアーム
平座⾦
回り⽌めボルト
バネ座⾦
ナット
ナット
被動機械
段付ピン
トルクアーム
穴が段にかからないように
隙間を設けてください
ラジアル荷重がかからないように
隙間を設けてください
段付ピン
トルクアームの穴
17
本製品の⼊⼒軸(モータ)と出⼒軸の回転⽅向の関係は次のようになります。
下記の回転⽅向は、「 6.配線 」の正転接続をした場合の回転です。
■G3シリーズの場合
0.1kW
1/5 〜 1/50 及び 1/300 〜 1/1200
0.2〜2.2kW
1/5 〜 1/30 及び 1/300 〜 1/1200
0.1kW
1/60 〜 1/200
0.2〜2.2kW
1/40 〜 1/200
5.回転⽅向
注意
相⼿機械との連結前に回転⽅向を確認してください。回転の違いによって、けが、装置破損のおそれがあります。
18
■H2シリーズの場合
0.1・0.2kW
1/5 〜 1/60 及び 1/600 〜 1/1500
0.4〜0.75kW
1/5 〜 1/60 及び 1/300 〜 1/1500
1.5・2.2kW
1/5 〜 1/30
0.1・0.2kW
1/80 〜 1/450
0.4〜0.75kW
1/80 〜 1/240
1.5・2.2kW
1/40 〜 1/240
19
■Fシリーズの場合
0.1〜0.75kW
1/5 〜 1/60 及び 1/300 〜 1/1500
1.5・2.2kW
1/5 〜 1/30
0.1〜0.75kW
1/80 〜 1/240
1.5・2.2kW
1/40 〜 1/240
20
/