Nissei Battery power gearmotor(V Type) ユーザーマニュアル

  • ニッセイ GTR-ARシリーズ バッテリー電源ギアモータの取扱説明書について、ご質問にお答えします。本書には、VG、VH、VF3モデルの接続方法、設置方法、保守方法、安全上の注意事項などが詳しく記載されています。ギアモータの仕様、電磁ブレーキの調整方法なども網羅していますので、お気軽にご質問ください。
  • ギアモータの設置方向に制限はありますか?
    電磁ブレーキのギャップ調整方法は?
    モータ信号線の延長は可能ですか?
    ギアモータの寿命はどのくらいですか?
    異常発生時の対処法は?
<本書を読んでから製品を使用してください。>
バッテリー電源ギアモータ Vシリーズ
取扱説明書
VG(平⾏軸)
VH(直⾏軸)
VF3(同心中空軸)
VF3(同心中実軸)
このたびは、GTR-ARシリーズをお買い上げいただきまして、まことにありがとうございました。
本取扱説明書に記載されている内容は、製品をご使用いただく前に必ず熟読、習熟し正しくご使用ください。
はじめに
安全上のご注意
本取扱説明書では取り扱いを誤った場合、発⽣が予想される危害・損害の程度を、基本的に「危険」・「警告」・「注意」のラ
ンクに分類して表示してあります。その定義と表示は次のとおりです。
危険 取り扱いを誤った場合に、危険な状況が起こりえて、死亡または重傷を受ける可能性があり、その危
険度が極めて⾼いことが想定される場合
警告 取り扱いを誤った場合に、危険な状況が起こりえて、死亡または重傷を受ける可能性が想定される場
昇降装置に使用される場合には、装置側に落下防⽌のための安全装置を設けてください。昇降体落下による⼈
身事故や、装置破損のおそれがあります。
通電中に配線の変更をしないでください。⽕災、感電、機器破損のおそれがあります。
注意 取り扱いを誤った場合に、危険な状況が起こりえて、中程度の傷害や軽傷を受ける可能性が想定さ
れる場合
なお、「注意」に記載した事項でも、状況によっては重大な結果に結び付く可能性があります。いずれも重要な内容を記載していま
ので必ず守ってください。
︓△記号は「気を付けるべきこと」を意味しています。
 (左の例は感電注意)
︓○記号は「してはいけないこと」を意味しています。
 この記号の中の表示は、具体的な禁⽌内容です。(左の例は分解禁⽌)
︓●記号は「しなければいけないこと」を意味しています。
 この記号の中の表示は、具体的な指示内容です。(左の例はアース接続)
危険
⼈員輸送装置等の⼈体の危険に直接関係する用途にご使用になられる場合には、装置側に安全のための保護
装置を設けてください。⼈身事故や、装置破損のおそれがあります。
爆発性雰囲気中では使用しないでください。
爆発、引⽕、⽕災、感電、けが、装置破損の原因となります。
す。
強い衝撃を与えないでください。製品が故障し、けがのおそれがあります。
ギアモータの配線は正しく確実に⾏ってください。機器の破損によるけがのおそれがあります。
異常が発⽣した場合は直ちに運転を停⽌してください。けが、火災のおそれがあります。
当社ドライバを使用してギアモータを運転する場合は、指定された組み合わせで使用してください。
機器破損、火災のおそれがあります。
通電中や電源遮断後の暫くの間は、ギアモータは⾼熱になる場合がありますのでふれないでください。
やけど等のおそれがあります。
ケーブルを傷つけたり、強く引っ張ったりしないでください。けが、火災、感電のおそれがあります。
周囲には通風を妨げるような障害物を置かないでください。冷却が疎外され、異常過熱によるやけど、火災のおそれ
があります。
ぬれた⼿で作業を⾏わないでください。感電のおそれがあります。
ギアモータの取り扱い時は、機器の角など鋭利な部分に注意してください。けがのおそれがあります。
ギアモータは確実に機械に固定してください。機器破損、けがのおそれがあります。
製品を過積載しないでください。けが、故障のおそれがあります。
製品の修理・分解・改造はしないでください。けが、火災、感電、やけどのおそれがあります。
水のかかる場所や、腐食性の雰囲気、引火性のガスの雰囲気、可燃物の側では絶対に使用しないでください。火
災、事故発⽣の原因となります。
上に乗ったり、重たいものを載せたりしないようにしてください。けがのおそれがあります。
周囲には可燃物を絶対に置かないでください。火災のおそれがあります。
製品の質量に応じて、正しい⽅法で運搬してください。
取扱説明書に定められた条件下で使用してください。機器破損、けがのおそれがあります。
試運転は製品を固定し、機械と切り離した状態で⾏ってください。けがのおそれがあります。
保持ブレーキ付の製品を交換するときは、機械側を固定して交換してください。
装置の落下などにより、けが、装置破損の恐れがあります。
電源遮断時や異常での停⽌時に、外⼒(重⼒など)による移動で危険な状態が想定される場合には、ギアモー
タの保持ブレーキでは安全を確保できません。この場合、必ず外部にブレーキ構造を設けて安全が確保できるよう
にしてください。
注意
運搬時は、ケーブルや出⼒軸を持たないでください。機器破損、けがのおそれがあります。
異常発⽣時や、保護機能により運転を停⽌した場合には、異常の原因を究明し対策処置を施すまでは絶
対に運転しないでください。機器破損、けが、火災、感電、やけどのおそれがあります。
警告
設置、配管・配線、運転・操作、保守・点検の作業は、専門知識と技能を持った人が実施してください。火災、感
電、けが、装置破損のおそれがあります。
■CCC認証について
○︓CCC認証取得済
ー︓CCC認証対象外
本書の内容につきましては、万全を期してありますが、万⼀不可解な点や誤り、お気付きの点がございましたら、ご⼀報くださいますよう
お願いいたします。
お願い
ギアモータの回転部分には触れないようにしてください。けがのおそれがあります。
お知らせ
本書の注意に反したご使用により⽣じた障害につきましては当社は責任と保証を負いかねます。
本書の内容につきましては、将来予告なく変更されることがあります。
強制性製品認証実施規則CNCA-C04-01:2014より、当社ブラシレスDCギアモータのうち48V品はCCC認証の対象になります。
(電源電圧36V以下はCCC認証の対象外です。)製品銘板にCCCマークのあるものはCCC認証品になります。
規格の対応状況については、下表をご参照ください。
容量(W)
製品を廃棄する場合は、⼀般産業廃棄物として処理してください。ただし、各地域における法律・条例を優先し、適切な処理を実施
してください。
食品機械等、特に油気を嫌う装置では、故障・寿命等での万⼀の油洩れに備えて、油受け等の損害防⽌装置
を取付けてください。油洩れで製品等が不良になるおそれがあります。
注意
200
400
24
48
24
48
電圧(V)
12
24
12
24
48
CCC
50
100
目次
はじめに
安全上の注意
1.
ご使用にあたり
1-1
各部の名称と機能
P.6
ギアモータ
1-2
ご使用前の点検と確認
P.6
梱包内容の確認
1-3
銘板の内容
P.7
2.
接続⽅法と設置
2-1
接続の仕⽅
P.8
2-2
モータ信号線と強電線
P.9
信号線の色と機能
コネクタピン配置
モータ強電線の色と内容
ブレーキリード線の色と電圧仕様
I/Oコネクタの配置
2-3
据え付け
P.10
据え付け場所
据え付け⽅向
据え付け⽅法
締付けトルク
2-4
相⼿機械との連結
P.11
直結の場合
チェーン・Vベルト・ギア等の連結の場合
中空軸の取り付け・取り外し
3.
仕様、性能
3-1
モータ・電磁ブレーキ仕様
P.19
モータ仕様
電磁ブレーキ仕様
3-2
ギアモータ使用範囲
P.20
3-3
ドライバを製作される場合
P.22
4.
保守、寿命、点検
4-1
保守、寿命
P.23
4-2
定期点検
P.23
4-3
ブレーキギャップ調整の⽅法
P.23
調整⽅法
50W
100W、200W、400W
キク座⾦ナット取付⽅向
5.
保証
P.25
1.
ご使用にあたり
1-1
各部の名称と機能
■ギアモータ
ブレーキリード線
モータ信号線
モータ強電線
出⼒軸
ギアヘッド
ブレーキ
モータ
ブラケット
脚部
※取付区分・モータタイプにより外観は異なります。
1-2
ご使用前の点検と確認
■梱包内容の確認
梱包箱を開封されましたら、下記項目についてお調べください。
もし不具合箇所や疑問な点がございましたら早速ご照会ください。
(1) ご注文の品物と銘板に記載されている内容が間違いないかどうか。
型式、減速⽐、モータ容量、電圧
(2) 輸送中の不慮の事故などによって破損した箇所がないかどうか。
(3) ネジやナットはゆるんでいないか。
(4) 梱包内容
イ) ギアモータ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1台
ロ) 取扱説明書(簡易版) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1部
サージキラー
ハ) サージキラー(保持ブレーキ付のみ) ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1個
型式「ERZV07D820」
ニ) オプション品
6
1-3
銘板の内容
■12V品・24V品
■48V品
型式
定格値
保護⽅式
製品情報QRコード
耐熱クラス
減速⽐
製造番号
型式
定格値
減速⽐
耐熱クラス
保護⽅式
製品情報QRコード
製造番号
CCCマーク
7
2.
接続⽅法と設置
2-1
接続の仕⽅
■下図のように各機器を接続します。
●ギアモータから出ているコードは 0.5m です。
●モータ信号線を延⻑する場合はオプションの延⻑コードをお使いください。
●オプションの延⻑コードを継ぎ⾜して延⻑するときは、
全⻑を4.5m(合計4本)までにしてください。
●モータ強電線およびブレーキリード線の延⻑コードは用意していません。
所定の線径(P.19)以上のコードを使い 5m 以内でお客様にて延⻑してください。
モータ強電線の⻑さはできるだけ短くしてください。モータの特性が悪くなります。
■当社ドライバとの接続例
(注)モータ信号線、モータ強電線、ブレーキリード線の最大延⻑距離は5mです。
   モータ信号線をオプションの延⻑コードを継ぎ⾜して延⻑するときは、全⻑を4.5m(合計4本)までにしてください。
(注)モータ強電線に丸端子は付属しておりません。お客様にてご用意ください。
ブレーキリード
[0.3m AWG20]
(保持ブレーキ付のみ)
※延⻑コードの両端はコネクタが付いた
状態で出荷されます。
延⻑コード [1m]
(オプション品)
モータ強電線 [0.5m]
モータ信号線 [0.5m]
バッテリー電源タイプギアモータ
制御機器へ接続
パソコンへ接続
バッテリー電源へ接続
PC接続ケーブル [1m](オプション)
I/Oケーブル [0.3m]
(ドライバ付属品)
クランプフィルタ
(オプション)
モータ信号線 [0.5m]
モータ強電線 [0.5m]
バッテリー電源タイプギアモータ
ブレーキリード線[0.3m AWG20](保持ブレーキ付のみ)
ブレーキ電源へ接続
8
2-2
モータ信号線と強電線
■信号線の色と機能
■コネクタピン配置
■モータ強電線の色と内容
■ブレーキリード線の色と電圧仕様
機能
緑/白
ポールセンサ用電源(当社ドライバでは15V)
U相ポール信号出⼒(オープンコレクタ)
V相ポール信号出⼒(オープンコレクタ)
W相ポール信号出⼒(オープンコレクタ)
線色
GND
メーカ
プラグハウジング
ソケット用圧着端子
線色
電圧仕様
12V仕様
日本圧着端子製造
XAP-05V-1
SXA-001T-P0.6
内容
U相
V相
W相
線色
24V仕様
48V仕様
1番端子切⽋き
紫 橙
9
2-3
据え付け
■据え付け場所
保護構造
IP30
周囲温度
0℃〜40℃
周囲湿度
85%RH以下(結露なき事)
⾼度
1,000m以下
雰囲気
腐食性ガス・揮発性ガス・蒸気・薬品等がかからない、換気の良い場所であること。
水が直接かからないこと。
日光が直接当たらないこと。
ブレーキに水・粉塵・油脂類・オイルミストが付着しないこと。
■据え付け⽅向
⽅向の制限はありません。(グリース潤滑⽅式採用のため)
■据え付け⽅法
①脚取付、フランジ取付
振動のない機械加⼯された平⾯(平⾯度0.3mm以下)に4本のボルトで固定する。
②軸上取付(トルクアーム取付)
減速機の⾃重は被動軸で受けるようにしてください。(トルクアームは回転反⼒以外の⼒がかからぬこと)
■据え付け固定ボルトの締付トルク (参考値)
M8
13
{1.3}
11
M10
25
{2.6}
22
M20
294
{30.0}
13
M12
44
{4.5}
15
M14
69
{7.0}
18
M16
108
{11.0}
(mm)
(N・m)
{(kgf・m)}
5.5
M5
2.9
{0.3}
6.5
M6
4.9
{0.5}
ボルトサイズ
締付トルク
取付穴
8.5
M8
13
{1.3}
9
10
2-4
相⼿機械との連結
減速機軸に取り付ける連結器(カップリング・スプロケット・プーリ・ギア等)の組み付けは、指定のキー材を必ず使用し、
H7級程度のはめあいで⾏ってください。
■直結の場合
相⼿機械の軸芯
減速機の軸芯}
●ギアカップリングの例
●変位量δ、θについて極⼒⼩さくおさえてください。
●δ、θはカップリングの種類により異なりますのでカップリングメーカーの許容値以内としてください。
(参考︓チェーンカップリングの場合δ=ローラチェーンピッチの2%、θ=1°以内)
δ
⼀直線になるようにしてください
11
■チェーン・Vベルト・ギア等の連結の場合
(1)
相⼿機械の軸芯
減速機の軸芯
(2)
チェーン・Vベルトの張り
ギアのかみ合い
(3)Vベルトの張り具合――張りすぎは軸受損傷の原因になります。
チェーンの張り具合――張りすぎは軸受損傷の原因になります。緩みが大きいと始動時に大きな衝撃⼒が発⽣し、
減速機や相⼿機械に悪影響を与えますので、正しく調整してください。
適切な使用⽅法
よくない使用例
平⾏にしてください。
軸芯と直角にしてください
相⼿機械 ●Vベルト・チェーンの張り具合は適切で
プーリ・スプロケットの位置も適切である
スプロケット
相⼿機械 ●チェーンのゆるみすぎ ●スプロケットの向きが逆で
荷重点が軸の先端にきている
12
■中空軸の取り付け・取り外し
●減速機の中空軸と被動軸との取り付けについて
①被動軸表⾯及び中空軸内径に使用される環境に合った焼付防⽌剤(⼆硫化モリブデン等)を塗布し、
減速機を被動軸に挿入してください。
②均⼀荷重で衝撃が作用しない場合は、被動軸の公差はh7を推奨します。また、衝撃荷重がかかる場合や、
ラジアル荷重の大きい場合は、はめあいをかたくしてください。中空軸の内径公差は、H8で製作してあります。
③はめあいがかたい場合は、中空出⼒軸の端⾯をプラスチックハンマーで軽くたたいて挿入してください。
この際、ケーシングは絶対にたたかないでください。また、下図のような治具を製作して頂ければ
よりスムーズに挿入できます。
図-1
(スペーサ、ナット、ボルト、キー材、軸受け部品はお客様でご用意ください。)
④被動軸と回り⽌めキーの⻑さは、固定側の内径公差H8範囲にかかるようにすることを推奨します。
⑤被動軸のフレを軸端で、0.05mm以下になるようにすることを推奨します。
運転時にフレが大きくなると減速機に悪影響を及ぼす可能性があります。
●減速機と被動軸の連結について
①被動軸に段差がある場合
図-2 スペーサとトメワによる固定
(スペーサ、ボルト、トメワ部品はお客様でご用意ください。
注)ボルトを締め込み過ぎるとトメワが変形する可能性がありますのでご注意ください。
キー材
内径公差
H8範囲 中空軸
固定側
内径公差
H8範囲
スペーサ
ナット
ボルト
軸受
オイルシール
(ナットを締めることで
出⼒軸が挿入されます)
被動軸
被動軸を
ピロー間で固定
トメワ ボルト
スペーサ
13
図-3 エンドプレートによる固定
(エンドプレート、ボルト部品はお客様でご用意ください。)
②被動軸に段差がない場合
図-4 スペーサとトメワによる固定
(スペーサ、位置決めスペーサ、ボルト、トメワ部品はお客様でご用意ください。
注)スペーサの外径と中空軸の内径は必ず隙間を空けるようにしてください。
はめあいがきつかったり、スペーサの外径の精度が出ていないとこじる原因となり、
被動軸と中空軸のフレが大きくなる恐れがあります。
位置決めスペーサは、減速機の位置決めに使用します。予め被動軸の⻑さ寸法が出ている場合は必要ありません。
また、位置決めスペーサを設けることで中空軸からの取り外しがスムーズに⾏えます。
(中空軸からの取外しについては、〈P.15の図-5〉を参照ください。)
被動軸を
ピロー間で固定
エンドプレート
ボルト
被動軸を
ピロー間で固定
ボルト
スペーサ
トメワ
位置決めスペーサ
14
●被動軸固定部分推奨サイズ
〈被動軸固定部分推奨サイズ〉
⼀般的な用途における中空軸締結に際しては、
強度⾯から右表寸法を目安として設計してください。
●被動軸の⻑さについて
被動軸はL1部の両側にかかるようにしてください。
(右図参照)但し、〔中空軸からの取り外し〕時に
必要なスペーサ寸法の余裕をみてください。
●被動軸のキー⻑さについて
キーの⻑さは中空軸の径の1.5倍以上にしてください。
また、キーを挿入する位置は、キー全⻑の1/2以上が
L1にかかるようにしてください。(右図参照)
●中空軸からの取り外し
ケーシングと中空軸の間に余分な⼒がかからないようご注意ください。
下図のような治具を製作してご使用して頂ければ、よりスムーズに取り外しできます。
図-5
(スペーサ、円板、ボルト、トメワ、キー材部品はお客様でご用意ください。)
φ
9
φ
11
35
φ
15
φ
14.5
φ
24.5
φ
29.5
φ
34.5
3
4
5
5
スペーサ寸法
M10
⽌メワ呼び
穴用C形
15
25
30
φ
7
中空軸
穴径
ボルト
サイズ
外径
内径
M6
M6
M8
φ
25
φ
30
φ
35
φ
7
ボルト
スペーサ
C形トメワ
凸形状はスペーサの
回り⽌めとなります
キー材 2
スペーサ断⾯図
キー材 1 円板 トメワ
スペーサ(タップ付) ボルト
(ボルトを締めることで
出⼒軸が抜け出します。)
15
●減速機の取り付け⽅法について
フランジ取り付けとトルクアーム取り付けの⻑所と短所
●VF3S(同心中空軸)・フランジ取り付け
VF3Sで相⼿取り付けフランジ⾯に直接取り付けをされる
場合は、芯ずれがありますとモータ焼け・ベアリング破損等
の原因となりますので、芯出しは必ず⾏ってください。
VF3Sには、右図の様な取り付けインローがあります。
取り付けインローφ
Aの寸法公差は、h7になっています。
取り付けボルトは右図の様に取り付け、4本のボルトを
使用してください。
●VF3フェースマウント取付用タップ穴詳細図(標準仕様)同心中空軸/同心中実軸共通
※枠番のカッコの値はVF3F(同心中実軸)です。
ボルトの必要掛かり代は、ねじの呼び(ボルト径)の2倍以上を推奨します。(例︓M10の場合、20mm以上推奨)
38
E
F
● トルクアームが必要
● トルクアームの取り付けスペースが必要
φ
16.5
39.5
40.5
45.5
B
C
短  所
● 相⼿機械との芯出しが必要
D
58
25
25
25
30
● 省スペース化
● 相⼿機械との芯出しが容易
● 相⼿機械との固定が回り⽌め1箇所でよい
減速⽐
13
35(32)
1/80〜1/240
1/80〜1/240
0.4kW
M16×P2
40
φ
14
18
M10×P1.5
M10×P1.5
M10×P1.5
M12×P1.75
φ
8.6
φ
8.6
φ
8.6
φ
10.6
1/10〜1/ 60
30(28)
14.5
15.5
15.5
1/10〜1/160
1/10〜1/ 60
枠番
15(18)
25(22)
φ
10.5
φ
10.5
φ
10.5
φ
12.5
容量
0.1kW
0.2kW
0.4kW
0.2kW
A
フランジ取り付け
トルクアーム取り付け
⻑  所
● 機械に直接取り付けが可能
取り付けボルト(4本)
取り付けインロー
相⼿機械被動軸
VF3S(同心中空軸) 相⼿取り付けフランジ
16
■減速機とトルクアームの固定について
トルクアームの回り⽌め部は被動機械側に取り付けてください。
トルクアームは回転反⼒を受けるため、特に起動・制動時の
衝撃荷重を考慮して、⼗分強度のある板厚やボルトをご使用
ください。なお、オプションのトルクアームもご用意しています。
トルクアームと減速機の取り付けには、取付ボルトにバネ座⾦
と平座⾦で固定してください。締付トルクは下表をご参照くだ
さい。
<ボルトサイズと締付トルク>
(参考値)
●回り⽌め
部取付例
正逆運転および、⼀⽅向運転(断続)の場合
トルクアームの回り⽌めをガタのないように固定してください。この時、回り⽌めの穴と被動機械に芯ズレによって、
被動軸と減速機の中空軸全体にラジアル荷重(懸垂荷重)がかからないことを確認してください。(下図参照)
ボルトサイズ
締付トルクN・m{kgf・m}
M10
25{ 2.6}
M12
44{ 4.5}
M16
108{11 }
回り⽌め
被動機械 トルクアーム
平座⾦
回り⽌めボルト
バネ座⾦
ナット 被動機械側の穴
悪い例
トルクアーム側の穴
被動機械 トルクアーム
被動軸と中空軸に無理な⼒がかかり不具合の原因になります。
17
注)
取り付けにガタがある場合は、起動のたびに衝撃がトルク
アームにかかり、ボルトの緩みなどの不具合が発⽣するお
それがあります。
ご事情により、ガタのない取り付けができない場合は、
ボルトの保護対策のため、トルクアームと回り⽌めボルト
間にゴムブッシュなどの緩和剤をご使用ください。
または、⼗分な強度のあるボルトをご使用ください。
(右図参照)
⼀⽅向運転(連続)の場合
起動トルクが頻繁にかからない⼀⽅向運転(連続)の場合、トルクアームの回り⽌めを⾃由にしてご使用いただく
ことも可能です。ただし、被動軸と中空軸の固定は必要となります。
(「■減速機と被動軸の連結について」の項目をご参照ください)
この場合、被動機械とトルクアームの回り⽌めとの芯出しが、ラジアル・スラスト⽅向ともに、ガタにより⼗分隙間
が確保できていることが必要です。 (下図参照)
ゴムブッシュなどの緩和剤
被動機械
トルクアーム
平座⾦
回り⽌めボルト
バネ座⾦
ナット
ナット
被動機械
段付ピン
トルクアーム
穴が段にかからないように
隙間を設けてください
ラジアル荷重がかからないように
隙間を設けてください
段付ピン
トルクアームの穴
段付ピンを使用した取付例
18
3.
仕様、性能
3-1
モータ・電磁ブレーキ仕様
■モータ仕様
※モータ仕様表に記載している定格電流値はギアヘッドなし(モータ単体)の参考値です。
 ギアモータとしてはP.20-P.21の負荷率-電流特性をご参照ください。
■電磁ブレーキ仕様
※電磁ブレーキは保持用です。制動用途には使用できません。
電磁ブレーキON・OFF時に発⽣するサージからドライバを保護
する為サージキラーを必ず挿入してください。
付属のバリスタ(82V品,1J以上)またはダイオード(100V,1A以上)
をご使用ください。
12
24
12
使用周囲湿度 (%RH)
保存周囲温度 (℃)
保存周囲湿度 (%RH)
耐振動
⾼度
(20℃)
雰囲気
0.65
リード線 (
㎟)
0.5 (AWG20)
24
48
ブレーキ⽅式
保持トルク (N・m)
(モータ軸)
モ ー タ 形 式
容量 (W)
電圧 (V)
使用周囲温度 (℃)
バ ッ テ リ ー 電 源 用 ブ ラ シ レ ス モ ー タ
50
100
200
400
24
48
定格電流 (A)
24
48
5.9
2.7
モータリード線 (
㎟)
最大延⻑距離 (m)
モータ容量
励磁電圧 (V)
(±10%)
消費電流 (A)
9.9
0.9(AWG18)
2(AWG14)
5
0〜40℃
12.4
5.8
2.7
9.8
5.1
20.1
85%RH以下(結露しないこと)
-10〜60℃(凍結しないこと)
85%RH以下(結露しないこと)
0.5G以下
1,000m以下
腐食性ガス・揮発性ガス・蒸気・薬品等がかからない、換気の良い場所であること。
日光が直接当たらないこと。
水が直接かからないこと。
ブレーキに水・粉塵・油脂類・オイルミストが付着しないこと。
12 24 12 24 48 24 48 24 48
50W
100W
200W
400W
無励磁作動 (スプリングクローズ
0.20 0.57 0.95 1.76
0.36 0.17 0.58 0.28 0.58 0.31
消費電⼒ (W)
5.3 6.0 7.8 8.6 8.3 13.9 13.2 13.9 15.1
(20℃)
0.44 0.25
19
3-2
ギアモータ使用範囲
ギアモータ単体の負荷率-回転速度特性、および負荷率-電流特性の代表例です。
この特性はギアモータ単体の特性です。ドライバをお客様で製作される場合の参考にしてください。
時間定格(5分・30分)でご使用になる場合の目安をあわせて表⽰していますが、最終的には実機で
ご確認願います。
※下記グラフは回転速度をモータ軸換算しています。出⼒軸回転速度はギア⽐を考慮してください。
※下記グラフの100%は、カタログの出⼒軸許容トルクに相当します。
※時間定格の範囲をご使用になる場合、減速機部の寿命が短くなることや電磁ブレーキのブレーキ⼒が問題になる
  可能性があります。詳しくは当社まで、お問い合わせ願います。
※100W 12Vの製品において、負荷率100%付近で定格回転速度(2500r/min)が出⼒できない可能性があります。
  あります。
当社ドライバを使用する場合
・回転速度[100〜2500]r/min-負荷率100%
で囲まれる範囲を定格範囲内として
使用しています。
負荷率 - 回転速度
負荷率 - 電流
20
/