Nissei Battery power gearmotor(SD Type) ユーザーマニュアル

  • ニッセイバッテリー電源ギアモータSDシリーズ(APG, AFC, F3S)の取扱説明書を読み込みました。安全対策、接続方法、設置方法、仕様、保守点検方法など、様々な情報が含まれています。この製品に関するご質問にお答えしますので、お気軽にご質問ください。
  • 設置環境について教えてください。
    ギアモータの寿命はどのくらいですか?
    電磁ブレーキの使用方法について教えてください。
    中空軸の被動軸の固定方法を教えてください。
    保証期間はどのくらいですか?
<本書を読んでから製品を使用してください。>
APG(平⾏軸)
AFC(直交軸)
バッテリー電源ギアモータ SDシリーズ
詳細取扱説明書
F3S(直交軸)
・ 本取扱説明書に記載されている内容は、製品をご使用いただく前に必ず熟読、習熟し正しくご使用ください。
■表示の説明
感電の危険があることを示します
■全般
火災の危険があることを示します アース線を接続することを示します
爆発性雰囲気中では使用しないでください。
爆発、引火、火災、感電、けが、装置破損の原因となります。
■配線
危険
人員輸送装置等の人体の危険に直接関係する用途にご使用になられる場合には、装置側に安全のための
保護装置を設けてください。人身事故や、装置破損のおそれがあります。
通電中に配線の変更をしないでください。火災、感電、機器破損のおそれがあります。
なお、「注意」に記載した事項でも、状況によっては重大な結果に結び付く可能性があります。
いずれも重要な内容を記載していますので必ず守ってください。
気をつけるべきことを示します してはいけないことを示します
やけどの危険があることを示します 分解してはいけないことを示します
■お守りいただく内容の種類を、次の絵記号で区分し説明しています。
はじめに
このたびは、当社製品をお買い上げいただきまして、まことにありがとうございました。
安全上のご注意
・ 本取扱説明書では取り扱いを誤った場合、発⽣が予想される危害・損害の程度を、「危険」・「警告」・「注意」
のランクに分類して表示してあります。その定義と表示は次のとおりです。
危険
取り扱いを誤った場合に、危険な状況が起こりえて、死亡または重傷を受ける可能性があり、
その危険度が極めて⾼いことが想定される場合
警告
取り扱いを誤った場合に、危険な状況が起こりえて、
死亡または重傷を受ける可能性が想定される場合
注意
取り扱いを誤った場合に、危険な状況が起こりえて、
中程度の傷害や軽傷を受ける可能性が想定される場合
しなければいけないことを示しま
昇降装置に使用される場合には、装置側に落下防⽌のための安全装置を設けてください。
昇降体落下による人身事故や、装置破損のおそれがあります。
製品の修理・分解・改造はしないでください。けが、火災、感電、やけどのおそれがあります。
取扱説明書に定められた条件下で使用してください。機器破損、けがのおそれがあります。
試運転は製品を固定し、機械と切り離した状態で⾏ってください。けがのおそれがあります。
保持ブレーキ付の製品を交換するときは、機械側を固定して交換してください。
装置の落下などにより、けが、装置破損のおそれがあります。
注意
運搬時は、ケーブルや出⼒軸を持たないでください。機器破損、けがのおそれがあります。
■全般
警告
設置、配管・配線、運転・操作、保守・点検の作業は、専門知識と技能を持った人が実施してください。
火災、感電、けが、装置破損のおそれがあります。
■運転
■全般
銘板を取り外さないでください。
■運搬
異常発⽣時や、保護機能により運転を停⽌した場合には、異常の原因を究明し対策処置を施すまでは
絶対に運転しないでください。機器破損、けが、火災、感電、やけどのおそれがあります。
逆転をさせるときは必ず一旦停⽌させた後に逆転始動してください。
プラッギングによる正逆運転により、装置破損のおそれがあります。
けがのおそれがあります。
強い衝撃を与えないでください。製品が故障し、けがのおそれがあります。
当社ドライバを使用してギアモータを運転する場合は、指定された組み合わせで使用してください。
機器破損、火災のおそれがあります。
製品を過積載しないでください。けが、故障のおそれがあります。
製品の質量に応じて、正しい⽅法で運搬してください。けが、故障のおそれがあります。
モータに内蔵されたセンサ部には12V以上の電圧をかける耐圧テストは⾏わないでください。
機器破損、けがのおそれがあります。
モータの表⾯温度は90℃を越えないようにしてください。
機器破損、やけどのおそれがあります。
ブレーキに水、油脂類が付着しないようにしてください。
ブレーキトルクの低下による落下、暴⾛事故のおそれがあります。
水のかかる場所や(IP65を除く)、腐食性の雰囲気、引火性のガスの雰囲気、可燃物の側では
絶対に使用しないでください。火災、事故発⽣の原因となります。
電源遮断時や異常での停⽌時に、外⼒(重⼒など)による移動で危険な状態が想定される場合には、
ギアモータの保持ブレーキでは安全を確保できません。この場合、必ず外部にブレーキ構造を設けて
安全が確保できるようにしてください。機器破損、けがのおそれがあります。
ぬれた⼿で作業を⾏わないでください。感電のおそれがあります。
■据え付け
■CCC対象について
製品銘板にCCC記載のあるものに関してはCCC及び、中国⾼効率対象となります。
当社のドライバユニットと共にご使用ください。
本書の内容につきましては、予告なく変更されることがあります。
上に乗ったり、重たいものを載せたりしないようにしてください。けがのおそれがあります。
本書の注意に反したご使用により⽣じた障害につきましては当社は責任と保証を負いかねます。
周囲には通風を妨げるような障害物を置かないでください。冷却が阻害され、異常過熱によるやけど、
火災のおそれがあります。
製品を廃棄する場合は、一般産業廃棄物として処理してください。
ただし、各地域における法律・条例を優先し、適切な処理を実施してください。
食品機械等、特に油気を嫌う装置では、故障・寿命等での万一の油漏れに備えて、油受け等の
損害防⽌装置を取付けてください。油漏れで製品等が不良になるおそれがあります。
周囲には可燃物を絶対に置かないでください。火災のおそれがあります。
■据え付け
■配線
本書の内容につきましては、万全を期してありますが、万一不可解な点や誤り、お気付きの点がございましたら、
ご一報くださいますようお願いします。
お願い
ギアモータの配線は正しく確実に⾏ってください。機器の破損によるけがのおそれがあります。
ギアモータの回転部分には触れないようにしてください。けがのおそれがあります。
異常が発⽣した場合は直ちに運転を停⽌してください。感電、けが、火災のおそれがあります。
お知らせ
■運転
ギアモータは確実に機械に固定してください。機器破損、けがのおそれがあります。
通電中や電源遮断後のしばらくの間は、ギアモータは⾼熱になる場合がありますのでふれないでください。
やけど等のおそれがあります。
ケーブルを傷つけたり、強く引っ張ったりしないでください。けが、火災、感電のおそれがあります。
ギアモータの取り扱い時は、機器の角など鋭利な部分に注意してください。けがのおそれがあります。
注意
はじめに
安全上の注意
1.
ご使用にあたり
1-1
各部の名称
P.6
1-2
荷受け時の点検
P.6
1-3
銘板の内容
P.7
1-4
ギアモータ型式
P.7
2.
接続⽅法と設置
2-1
接続の仕⽅
P.8
2-2
モータ信号線と動⼒線
P.9
2-3
据え付け
P.9
2-4
相⼿機械との連結
P.10
2-5
フランジ取り付け・トルクアーム取り付け
P.14
3.
仕様・性能
3-1
モータ・電磁ブレーキ仕様
P.17
3-2
ギアモータ使用範囲
P.18
3-3
ドライバを製作される場合
P.19
4.
保守・寿命・点検
4-1
保守・寿命
P.20
4-2
定期点検
P.20
5.
保管
P.21
6.
保証
P.21
お問い合わせ窓口マップ
P.22
関連取扱説明書およびソフトウェア
P.23
目次
■ギアモータ
※取付区分により外観は異なります。
■梱包内容の確認
梱包箱を開封されましたら、次の点をご確認ください。
もし不具合箇所や疑問点がありましたら、お買い求め先または、最寄りの当社営業所にご連絡ください。
1.
ご注文の製品と銘板に記載されている内容が一致していますか。
(ギアモータ型式、減速⽐、モータ容量、電圧等)
2.
輸送中に破損した箇所はありませんか。
3.
ネジ、ボルト、ナットはゆるんでいませんか。
4.
梱包箱に同梱されている付属品が、付属品明細書の内容と一致していますか。
(付属品がない場合、付属品明細書は同梱されません。)
1
 出⼒軸
6
 モータ動⼒線
2
 取付フランジ
7
 モータ信号線
1. ご使用にあたり
1-1 各部の名称
No.
名称
No.
名称
5
 モータ
1-2 荷受け時の点検
3
 ギアヘッド
8
 ブレーキ
4
 ブラケット
9
 ブレーキリード線
6
代表的な銘板を下記に記載します。
ギアモータ型式の⾒⽅は、「 1-4 ギアモータ型式」を参照してください。
お問い合わせの際は、ギアモータ型式、製造番号(MFG.NO.)をご連絡ください。
ギアモータ型式の記号の意味は下記の通りです。ご注文通りの型式かご確認ください。
[2]枠番は取付区分ごとにラインナップが異なります。
1-3 銘板の内容
3
 減速⽐
4
 定格値
5
 保護構造
No.
内容
1
 ギアモータ型式
2
 モータ容量
 QRコード
1-4 ギアモータ型式
ギアヘッド型式
[1]
[2]
[3]
[4]
6
 耐熱クラス
7
 定格
8
 製造番号(MFG NO.)
取付区分
枠番
軸区分
減速⽐
APG
22
N
15
9
モータ型式
オプション
[5]
[6]
[7]
[8]
[9]
[10]
[11]
補助記号
SD
M
080
L4
A
N
X
モータ区分
モータ仕様
容量
電源電圧
規格
ブレーキ区分
直交軸 両⾯フランジ取付
[2]
[4]  減速⽐ 10〜60
10:1/10  15:1/15  20:1/20  25:1/25
30:1/30  40:1/40  50:1/50  60:1/60
M IP40
M
IP44
IP65
W
ギアヘッド型式
APG
AFC
F3S
 軸区分
(材質)
[3] 中空軸
(炭素鋼)
平⾏軸
(炭素鋼) SN
N
中空軸
(炭素鋼)
S
中空軸
(ステンレス鋼)
 枠番
**
出⼒軸径
[1]  取付区分
APG
平⾏軸 コンパクトフランジ取付
AFC
直交軸 片⾯フランジ(コンパクトフランジ)取付
F3S
IP65
モータ型式
[5]
 モータ区分
SD
 ブラシレスモータ SDシリーズ
[6]  モータ仕様
APG
AFC
M
B
ブレーキ付
A
N
ブレーキなし
[9]
W
 規格
CCCおよび中国⾼効率規格
[10]  ブレーキ区分
F3S
IP44
オプション [11]  補助記号
[7]
 容量
080
0.75kW
[8]
 電源電圧
DC48V
X
特殊仕様追加認識記号
空欄
標準仕様
L4
7
下図のように各機器を接続します。
■延⻑コード [1m](オプション品)
ギアモータから出ているコードは 0.5m です。
モータ信号線を延⻑する場合はオプションの延⻑コードをお使いください。
オプションの延⻑コードを継ぎ⾜して延⻑するときは、
全⻑を4.5m(合計4本)までにしてください。
モータ動⼒線およびブレーキリード線の延⻑コードは用意していません。
所定の線径(P.17 「■モータ仕様」)以上のコードを使い 5m 以内で
お客様にて延⻑してください。
延⻑コードの両端はコネクタが
モータ動⼒線の⻑さはできるだけ短くしてください。モータの特性が悪くなります。
付いた状態で出荷されます。
■ニッセイドライバとの接続例
(注)
1. モータ信号線、モータ動⼒線、ブレーキリード線の最大延⻑距離は5mです。
モータ信号線をオプションの延⻑コードを継ぎ⾜して延⻑するときは、
全⻑を4.5m(合計4本)までにしてください。
2. モータ動⼒線に丸端⼦は付属しておりません。お客様にてご用意ください。
3. コネクタ部は防水構造になっていません。
2. 接続⽅法と設置
2-1 接続の仕⽅
バッテリー電源へ接続
PC接続ケーブル [1m]
(オプション)
パソコンへ接続
I/Oケーブル [0.3m]
(ドライバ付属品)
制御機器へ接続
クランプフィルタ(オプション)
モータ信号線 [0.5m]
モータ動⼒線 [0.5m]
ギアモータ
ブレーキリード線 [0.3m AWG22]
(ブレーキ付のみ)
ブレーキ電源へ接続
※取付区分により外観は異なります。
8
■信号線の色と機能
■コネクタピン配置
■モータ動⼒線の色と内容
■ブレーキリード線の色と電圧仕様
■据え付け環境
線色
機能
ポールセンサ用電源(当社ドライバでは15V)
2-2 モータ信号線と動⼒線
ソケット用圧着端⼦
SXA-001T-P0.6
U相ポール信号出⼒(オープンコレクタ)
V相ポール信号出⼒(オープンコレクタ)
W相ポール信号出⼒(オープンコレクタ)
GND
メーカー
日本圧着端⼦製造
プラグハウジング
XAP-05V-1
内容
U相
V相
W相
2-3 据え付け
雰囲気
  腐食性ガス・爆発性ガス・蒸気・薬品等が
  かからない、換気の良い場所であること。
  雨が直接かかることがないこと。
  日光が直接あたることがないこと。
  ブレーキに水・粉塵・油脂類・オイルミストが
  付着しないこと。
  防水保護等級がIPX0の機種は、製品に
  水が直接かからないこと。
  腐食性ガス・爆発性ガス・蒸気などのない
  場所であること。
  強い雨風が直接かかることがないこと。
  日光が直接あたることがないこと。
  水中や⾼水圧の掛かる場所や、薬品による
  洗浄には適していません。
48V仕様
線色
線色
電圧仕様
保護構造
機種によって異なります
IP65
項目
標準仕様
防水仕様
IP40/IP44
周囲温度
周囲湿度
⾼度
0℃〜40℃
100%RH以下(結露なきこと)
1000m以下
0℃〜40℃
85%RH以下(結露なきこと)
1000m以下
1番端⼦切⽋き
赤 白
9
■据え付け⽅向
⽅向の制限はありません。(グリース潤滑⽅式採用のため)
■据え付け⽅法
脚取付、フランジ取付
振動のない機械加⼯された平⾯(平⾯度0.1mm以下)に4本のボルトで固定する。
軸上取付 (トルクアーム取付)
製品の自重は被動軸で受けるようにしてください。
注)
トルクアームは回転反⼒以外の⼒がかからぬこと
据え付け固定ボルトの締付トルク (参考値)
■中空軸(AFC,F3S)の被動軸の固定と取り付け
被動軸表⾯及び中空軸内径に使用される環境に合った焼付防⽌剤(⼆硫化モリブデン等)を塗布し、
減速機を被動軸に挿入してください。
均一荷重で衝撃が作用しない場合は、被動軸の公差はh7を推奨します。また、衝撃荷重がかかる場合や、
ラジアル荷重の大きい場合は、はめあいをかたくしてください。中空軸の内径公差は、H8で製作してあります。
はめあいがかたい場合は、中空出⼒軸の端⾯をプラスチックハンマーで軽くたたいて挿入してください。
この際、ケーシングは絶対にたたかないでください。また、下図のような治具を製作して頂ければ
よりスムーズに挿入できます。
(スペーサ、ナット、ボルト、キー材、軸受け部品はお客様でご用意ください。)
被動軸と回り⽌めキーの⻑さは、固定側の内径公差H8範囲にかかるようにすることを推奨します。
被動軸のフレを軸端で、0.05mm以下になるようにすることを推奨します。
運転時にフレが大きくなると減速機に悪影響を及ぼす可能性があります。
9
M8
13
{1.3}
11
M10
25
{2.6}
取付穴
ボルトサイズ
締付トルク
(mm)
(N・m)
{(kgf・m)}
2-4 相⼿機械との連結
キー材
内径公差
H8範囲 中空軸
固定側
内径公差
H8範囲
スペーサ
ナット
ボルト
軸受
オイルシール
被動軸
(ナットを締めることで
出⼒軸が挿入されます)
10
■減速機と被動軸の連結について
被動軸に段差がある場合
図. スペーサとトメワによる固定
(スペーサ、ボルト、トメワ部品はお客様でご用意ください。
注)
ボルトを締め込み過ぎるとトメワが変形する可能性がありますのでご注意ください。
図. エンドプレートによる固定
(エンドプレート、ボルト部品はお客様でご用意ください。)
トメワ ボルト
スペーサ
エンドプレート
ボルト
被動軸を
ピロー間で固定
被動軸を
ピロー間で固定
11
被動軸に段差がない場合
図. スペーサとトメワによる固定
(スペーサ、位置決めスペーサ、ボルト、トメワ部品はお客様でご用意ください。
注)
スペーサの外径と中空軸の内径は必ず隙間を空けるようにしてください。
はめあいがきつかったり、スペーサの外径の精度が出ていないとこじる原因となり、
被動軸と中空軸のフレが大きくなるおそれがあります。
位置決めスペーサは、減速機の位置決めに使用します。予め被動軸の⻑さ寸法が出ている場合は必要ありません。
また、位置決めスペーサを設けることで中空軸からの取り外しがスムーズに⾏えます。
(中空軸からの取外しについては、次ページの「■中空軸からの取り外し」をご参照ください。)
■被動軸固定部分推奨サイズ
一般的な用途における中空軸締結に際しては、
強度⾯から右表寸法を目安として設計してください。
〈被動軸固定部分推奨サイズ〉
■被動軸の⻑さについて
被動軸はL1部の両側にかかるようにしてください。
(右図参照)但し、「■中空軸からの取り外し」時に
必要なスペーサ寸法の余裕をみてください。
■被動軸のキー⻑さについて
キーの⻑さは中空軸の径の1.5倍以上にしてください。
また、キーを挿入する位置は、キー全⻑の1/2以上が
L1にかかるようにしてください。(右図参照)
中空軸
(mm)
ボルト
スペーサ寸法
30
⽌メワ呼び
穴径
サイズ
外径
内径
φ
30
M8
φ
29.5
φ
9
5
穴用C形
ボルト
スペーサ
トメワ
位置決めスペーサ
ボルト
スペーサ
C形トメワ
被動軸を
ピロー間で固定
12
■中空軸からの取り外し
ケーシングと中空軸の間に余分な⼒がかからないようご注意ください。
下図のような治具を製作してご使用して頂ければ、よりスムーズに取り外しできます。
(スペーサ、円板、ボルト、トメワ、キー材部品はお客様でご用意ください。)
■平⾏軸(APG)の締結
●対軸物
●対穴物
(ボールネジ等との締結)
(プーリ等との締結)
■相⼿機械との連結
本機と相⼿機械との連結には次の項目に注意してください。
●減速機軸に取り付けるカップリング、スプロケット・プーリ・ギアなどのはめ合いはH7程度を推奨します。
1.直結の場合
  本機と相⼿機械の軸芯が一直線になる様に据え付けてください。
2.チェーン・ベルト・ギア掛け等の場合
 ・いずれの連結⽅法も本機の軸と相⼿機械の軸が正しく平⾏になるようにし、かつ、スプロケットやプーリの
  中心線が軸と直角になる様に据え付けてください。
 ・出⼒軸の先端の⽅に荷重が作用しますと出⼒軸に無理な⼒が加わり、ケースの割れなどの原因になりますので
  スプロケット・プーリ・ギア等は軸の根元一杯まで入れ、荷重作用点ができるだけ減速機に近くなるようにしてください。
 ・ベルト掛けで運転される場合、スリップ防⽌のため必要以上に張りすぎて軸受に無理を与えないように注意してください。
 ・チェーン掛けで運転される場合、チェーンが緩んだ状態で使用しますと、始動時に大きな衝撃⼒が発⽣し減速機、
 および相⼿機械に悪影響を与えますので、チェーンの張りに注意してください。
市販品
フレキシブルカップリン
市販品
締結機器
キー材 2
スペーサ断⾯図
キー材 1 円板 トメワ
スペーサ(タップ付) ボルト
凸形状はスペーサの
回り⽌めとなります
(ボルトを締めることで
出⼒軸が抜け出します。)
13
<フランジ取り付けとトルクアーム取り付けの⻑所と短所>
■フランジ取り付け
相⼿取り付けフランジ⾯に直接取り付けをされる場合は、
芯ずれがありますとモータ焼け・ベアリング破損等の
原因となりますので、芯出しは必ず⾏ってください。
F3Sには、右図の様な取り付けインローがあります。
取り付けインロー
φ
Aの寸法公差は、h7になっています。
取り付けボルトは右図の様に取り付け、4本のボルトを使
用してください。
■F3Sフェースマウント取付用タップ穴詳細図(標準仕様)
トルクアーム取り付け
● 相⼿機械との芯出しが容易
● トルクアームが必要
● 相⼿機械との固定が回り⽌め1箇所でよい
● トルクアームの取り付けスペースが必要
2-5 フランジ取り付け・トルクアーム取り付け(F3S)
⻑  所
短  所
● 機械に直接取り付けが可能
● 相⼿機械との芯出しが必要
● 省スペース化
フランジ取り付け
15.5
25
φ
8.6
40.5
枠番
減速⽐
容量
A
B
C
D
E
30
F
1/10〜1/ 60
0.75kW
φ
10.5
M10×P1.5
取り付けボルト(4本
)
取り付けインロー
相⼿機械被動軸
F3S(直交軸)
相⼿取り付けフランジ
14
■減速機とトルクアームの固定について
トルクアームの回り⽌め部は被動機械側に取り付けてください。
トルクアームは回転反⼒を受けるため、特に起動・制動時の
衝撃荷重を考慮して、⼗分強度のある板厚やボルトをご使用
ください。なお、オプションのトルクアームもご用意しています。
トルクアームと減速機の取り付けには、取付ボルトにバネ座⾦
と平座⾦で固定してください。締付トルクは下表をご参照くだ
さい。
<ボルトサイズと締付
トルク>
(参考値)
●回り⽌め
部取付例
正逆運転および、一⽅向運転(断続)の場合
トルクアームの回り⽌めをガタのないように固定してください。この時、回り⽌めの穴と被動機械に芯ズレによって、
被動軸と減速機の中空軸全体にラジアル荷重(懸垂荷重)がかからないことを確認してください。(下図参照)
注)
取り付けにガタがある場合は、起動のたびに衝撃がトルク
アームにかかり、ボルトの緩みなどの不具合が発⽣するお
それがあります。
ご事情により、ガタのない取り付けができない場合は、
ボルトの保護対策のため、トルクアームと回り⽌めボルト
間にゴムブッシュなどの緩和剤をご使用ください。
または、⼗分な強度のあるボルトをご使用ください。
(右図参照)
ボルトサイズ
締付
トルクN・m{kgf・m}
M10
25{ 2.6}
回り⽌め
被動機械 トルクアーム
平座⾦
回り⽌めボルト
バネ座⾦
ナット 被動機械側の穴
悪い例
トルクアーム側の穴
被動機械 トルクアーム
被動軸と中空軸に無理な⼒がかかり不具合の原因になります。
ゴムブッシュなどの緩和剤
被動機械
トルクアーム
平座⾦
回り⽌めボルト
バネ座⾦
ナット
ナット
15
一⽅向運転(連続)の場合
起動トルクが頻繁にかからない一⽅向運転(連続)の場合、トルクアームの回り⽌めを自由にしてご使用いただく
ことも可能です。ただし、被動軸と中空軸の固定は必要となります。
(「■減速機と被動軸の連結について」の項目をご参照ください)
この場合、被動機械とトルクアームの回り⽌めとの芯出しが、ラジアル・スラスト⽅向ともに、ガタにより⼗分隙間
が確保できていることが必要です。 (下図参照)
被動機械
段付ピン
トルクアーム
穴が段にかからないように
隙間を設けてください
ラジアル荷重がかからないように
隙間を設けてください
段付ピン
トルクアームの穴
段付ピンを使用した取付例
16
■モータ仕様
※上記表に記載している定格電流値はギアヘッドなし(モータ単体)の参考値です。
  ギアモータとしてはP.18 「■ギアモータ特性」をご参照ください。
■電磁ブレーキ仕様
※電磁ブレーキは保持用です。制動用途には使用できません。
 最大延⻑距離
5 m
 使用周囲温度
0〜40 ℃
3. 仕様・性能
3-1 モータ・電磁ブレーキ仕様
 モータ形式
バッテリー電源用ブラシレスモータ
 容量
0.75 kW
電磁ブレーキON・OFF時に発⽣するサージからドライバを保護する為
サージキラーを必ず挿入してください。
付属のバリスタ(82V品,1J以上)またはダイオード(100V,1A以上)をご使用ください。
 保持トルク (モータ軸)
3.0 N・m
 励磁電圧
DC 48V ±10%
 消費電流 (at20℃)
0.21 A
 消費電⼒ (at20℃)
 ブレーキリード線サイズ
0.3 mm
2
(AWG22)
10.0 W
 電圧
DC 48V
 定格電流
 モータリード線サイズ
2 mm
2
(AWG14)
19.5 A
 定格
S3 25%
0.75 kW
 ブレーキ⽅式
無励磁作動(スプリングクローズ
2.0G以下
 ⾼度
1,000m以下
 耐振動
 モータ容量
腐食性ガス・爆発性ガス・蒸気・薬品等がかからない、
換気の良い場所であること。
雨が直接かかることがないこと。
日光が直接あたることがないこと。
ブレーキに水・粉塵・油脂類・オイルミストが付着しないこと。
防水保護等級がIPX0の機種は、製品に水が直接かからないこと。
腐食性ガス・爆発性ガス・蒸気などのない場所であること。
強い雨風が直接かかることがないこと。
日光が直接あたることがないこと。
水中や⾼水圧の掛かる場所や、薬品による洗浄には
適していません。
85%RH以下 (結露しないこと)
100%RH以下 (結露しないこと)
85%RH以下 (結露しないこと)
100%RH以下 (結露しないこと)
-10〜60 ℃ (凍結しないこと)
 雰囲気
IP40/IP44
IP65
IP40/IP44
IP65
IP40/IP44
IP65
 保存周囲湿度
 使用周囲湿度
 保存周囲温度
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■定格
本製品の定格のクラスは、反復定格(S3 25%)となります。
反復定格(S3)とは、一定負荷の運転期間及び電圧を印加しない停⽌期間を一周期として
これを反復する使用をいいます。
本製品の負荷時間率は25%となります。
■ギアモータ特性
ギアモータ単体の負荷率-回転速度特性、および負荷率-電流特性の代表例を示します。
この特性はギアモータ単体の特性です。ドライバをお客様で製作される場合の参考にしてください。
※下記グラフでは回転速度はモータ軸換算しています。出⼒軸回転速度はギア⽐を考慮してください。
※下記グラフの100%は、カタログ性能表の出⼒軸許容トルクに相当します。
※モータの表⾯温度は90℃を超えないよう注意してください。
負荷率 - 電流
3-2 ギアモータ使用範囲
 ニッセイ製のドライバを使用する場合
 回転速度[80〜3000]r/min-負荷率100%で囲まれる範囲を定格範囲内として使用しています。
負荷率 - 回転速度
負荷時間率 =
Δt
P
×100
Δt
P
Δt
R
負荷 P
温度上昇 θ
&
時間 t
0.75kW 48V
代表特性
回転速度
(r/min)
負荷率(%)
電流(A)
18
■ホールICの型式と諸元
■励磁パターン
・下記パターンにて正転⽅向に回転します。
・逆転時には動⼒線に逆向きに励磁電流を流します。
信号推移
Hu
Hv
Hw
U+
U-
V+
V-
W+
W-
領域はONを示します。
■モータ及び電磁ブレーキの諸元
・モータ単体の起電⼒定数・トルク定数を下記に示します。
・電磁ブレーキの抵抗値を下記に示します。
3-3 ドライバを製作される場合
型式
0.75kW
48V
WからVに流す
線間抵抗 (Ω) at20℃
0.75kW
48V
8.2
0.12
0.061
モータの特性
出⼒電流
15mA
動作温度
コイル抵抗 (Ω) at20℃
電磁ブレーキの特性
VからUに流す
メーカー
旭化成エレクトロニクス
トルク定数 (Nm/A)
EW-710B
電源電圧
18V
起電⼒定数
(V/kr
/
min)
230
UからVに流す
UからWに流す
VからWに流す
-20〜115℃
WからUに流す
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■ギアモータ本体
全機種グリース潤滑を採用しており、グリースの交換補給は不要です。
ギアモータは10,000時間を目安に設計しております。
オイルシールは使用条件により寿命時間が変化します。
10,000時間以内でも交換の必要が⽣じることがあります。
下表に、ギアモータの点検項目を示します。
点検目安に基づいて、使用状況、環境から判断し、最適な点検時期を決めてください。
点検項目
点検目安
点検・⼿入れ要領
備考
4. 保守・寿命・点検
4-1 保守・寿命
4-2 定期点検
グリス漏れの確認 2,3日毎
・ギアモータ本体のケース、オイルシール、ブ
ケット等の接合部から漏れていないことを確
認します。
ギアモータと機械との
連結部の確認 始業前
・ギアモータと機械との取り付けねじのゆるみ
がないことを確認します。
・ギアモータと負荷との連結部にゆるみが
いことを確認します。
・芯ずれがないことを確認します。
振動と音響の確認 毎日 ・触感及び聴覚で点検します。 平常時に⽐べて増
大がないこと
外観の点検 状況に応じて ・布またはエア等で清掃します。
20
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