Thermo Fisher Scientific Fluo4 Direct Calcium Assay Kits 取扱説明書

タイプ
取扱説明書
2009 43日改訂 MP 10471
Fluo-4 Direct™ Calcium Assay Kit
カタログ番号 F10471F10472F10473
1. 製品内容および保存方法
試薬 F10471 F10472 F10473 保存方法* 安定性
Fluo-4 Directカルシウムアッセイ
薬(Component A) 10 × 10 mL 1 × 100 mL 1 × 1 L
水溶性プロベネシド(Component B) 2 × 77 mg 2 × 77 mg 1 × 1.54 g
Fluo-4 Directカルシウムアッセイ
ッファー(Component C) 200 mL 200 mL 含まれま
せん
y -20˚C以下
y 乾燥条件
y 遮光
説明書の指示に
従って保存した
場合、
最低 6ヵ月間は
安定です。
* 届いたキット全体の保存に適した保存条件です。各構成品の最適な保存条件に関しては、各バイアル
のラベルを参照してください。
アッセイ数:下記のプロトコルに基づいて、96 または 384 ウェルのプレート 20 枚分(Starter Pack
カタログ番号 F10471)、1 x 100 mL により 96 または 384 ウェルのプレートを 20 枚分(Surveyor
Pack、カタログ番号 F10472)、1 x 1 L により 96 または 384 ウェルのプレート200 枚分(High-
Throughput Pack、カタログ番号 F10473)のアッセイを行うのに十分な量が含まれます。
およその励起/蛍光最大波長:Fluo-4 Directカルシウム試薬495/516 nm
はじめに
Fluo-4 Direct™は、インビトロジェン製品のラインナップを補完する進化した蛍
光性 Ca2+インジケーターで、アッセイにおける大きな課題であるバックグラウ
ンド蛍光を解消します。蛍光性 Ca2+インジケーターは、リガンド開口型および
電位開口型のチャネル活性の測定に加え、創薬ターゲットとして広く活発に研
究されている Gタンパク質共役受容体(GPCRs)を介するアゴニスト刺激性ま
たはアンタゴニスト阻害性のカルシウムシグナル伝達の細胞内測定など、広く
使用されています。蛍光性 Ca2+インジケーターは、可視光励起波長、高感受
性、および Ca2+結合による蛍光強度の大きな増加といった特長を有することか
ら、カルシウム検出に最も適した方法となってきています。また、ホモジニア
スな細胞ベースのカルシウムアッセイは、少ないステップ数、低い変動性、お
よび簡便なプロトコルを実現出来ることから広く普及してきています。このよ
うな特長により、多くのステップの自動化が可能となることから、ハイスルー
プットの実現に重要なマルチウェルマイクロプレートを用いたアッセイに使用
されてきています。しかし、従来の蛍光性 Ca2+インジケーターの多くは、培地
の除去および洗浄ステップを行わないと良好な結果が得られませんでした。
Fluo-4 DirectCalcium Assay Kit 2
Fluo-4 Direct™ Calcium Assay Kit は、当社独自のアッセイ組成で、培地中で培養
している細胞が含まれるウェルに直接添加することが可能で、培地の除去およ
び洗浄ステップが不要です。ワークフローから培地の除去ステップを排除する
ことで、より簡便で迅速なアッセイが可能となり、標準的な fluo-4 アッセイに
比べて変動性が減少し、Z’値が向上しています。培地によるベースライン蛍光
への影響は、バックグラウンド蛍光を低減させるサプレッサー色素を添加して
いることで低減されます。
細胞外蛍光を生じるもう 1の原因として、有機陰イオン輸送体によるインジ
ケーターの細胞外流出が挙げられます。Fluo-4 Direct™ Calcium Assay Kit には、
有機陰イオン輸送体を阻害しベースラインシグナルを減少させるために広く用
いられている当社独自の水溶性プロベネシドが含まれています。水溶性のプロ
ベネシドはバッファーへの溶解が容易で、溶解に腐食性1 M NaOH を必要と
する遊離酸型プロベネシドと比較して安全に使用できます。Fluo-4 Direct™
Calcium Assay Kit は、マイクロプレートおよびハイスループットスクリーニング
HTS)用に開発された製品で、接着性細胞および非接着性細胞のいずれのア
ッセイにもご使用いただけます。Fluo-4 Direct™ Calcium Assay Kit Starter Pack
(カタログ番号 F10471)および Surveyor Pack(カタログ番号 F10472)は、マイ
クロプレート 20 枚分の試薬および Fluo-4 Direct™カルシウムアッセイバッファ
ー(Component C)が含まれます。Fluo-4 Direct™ Calcium Assay Kit High-
Throughput Pack(カタログ番号 F10473)は、マイクロプレート 200 枚分の試薬
が含まれますが、Fluo-4 Direct™カルシウムアッセイバッファー(Component
C)は含まれません。
実験準備
お客様にご用意
いただくもの
y 細胞および培養液
y poly-D-Lysineでコートした 96 または 384 ウェルのマイクロプレート
ハイスループットキット用のみ:
y 1.5 L 1X ハンクス平衡塩(HBSS)(インビトロジェン社カタログ番号
14025-092
y 30 mL 1 M HEPES バッファー液(インビトロジェン社カタログ番号
15630-106)
注意
プロベネシド(Component B)は、飲み込むと有害です。本試薬を取り扱う
際には、防護服、手袋、安全眼鏡を着用してください。
一般的推奨事項 y 試薬は実験当日に調製してください。試薬溶液を調製する際には、
Component A および Component B が完全に溶解していることを確認して
ください。
y 含まれる試薬の量は、1回当たり 2枚(Starter パック)、20 枚(Surveyor
パック)、および 200 枚(ハイスループットパック)のマイクロプレー
トアッセイ用となっています。お客様の実験に合わせてスケールアップ
を行ってください。
Fluo-4 DirectCalcium Assay Kit 3
y 下記に示す方法では、Fluo-4 Direct™カルシウムアッセイ試薬は 2倍濃縮
溶液となっています。培養液を除去し、Fluo-4 Direct™カルシウムアッセ
イ試薬を直接細胞に添加する場合には、Fluo-4 Direct™カルシウムアッセ
イ試薬を培養液またはアッセイバッファーで希釈し、1倍溶液として使
用してください。例えば、Starter Pack(カタログ番号 F10471)をご使用
の場合、試薬をウェルに添加する前に、1ボトルあたり 10 mL のバッフ
ァーを追加して試薬濃度を 1に希釈することが必要となります。ま
た、1倍の Fluo-4 Direct™カルシウム試薬ローディング溶液をご使用にな
る場合、プロベネシドの最終濃度は 2.5 mM となりますので、細胞毒性
を示す可能性のあるプロベネシドを追加する必要はありません。
y Component Aから調製した Fluo-4 Direct™カルシウムアッセイ試薬の溶液
は、-20˚C7日間まで冷凍保存が可能で、保存した試薬を用いた実験で
も良好な結果が得られます。
接着性細胞用の実験プロトコール
細胞の準備 接着性細胞を 96 または 384 ウェルのマイクロプレート(poly-D-Lysine でコ
ートしたプレートの使用を推奨しています)内で、コンフルエント近くま
で培養します。以下に示すアッセイは、M1WT3CHO M1)細胞株(ATCC
カタログ番号 CRL-1985TM)、GeneBLAzer® M1-NFAT-bla Jurkat(インビト
ロジェン社カタログ番号 K1710)、GeneBLAzer® H1-NFAT-bla HEK293T
(インビトロジェン社カタログ番号 K1703)、および BacMam によりムス
カリン性 1およびムスカリン性 3GPCRs を発現している U-2 OS 細胞
ATCC カタログ番号 HTB-96™)を用いて開発したものです。
384 ウェルのプレートでは、CHOU-2 OS、および HEK293 細胞を 1ウェル
あたり 5,00010,000 細胞の割合で播き、一晩培養します。96 ウェルのプレ
ートを使用する場合には、1ウェルあたりの細胞数を 48倍とします。別
の方法として、細胞をより高密度に播き、46時間のインキュベーション
後に使用するという方法も可能ですが、この方法で良好な結果が得られる
かどうかは細胞タイプに依存します。
試薬の調製 Starter Pack(カタログ番号 F10471)または Surveyor Pack(カタログ番号
F10472)をご使用の場合にはFluo-4 Direct™カルシウムアッセイバッファ
ー(Component C)がキットに含まれていますので、ステップ 1.2 にお進み
ください。
High-Throughput Pack(カタログ番号 F10473)は、Fluo-4 Direct™カルシウム
アッセイバッファー(Component C)を含みませんので、ステップ 1.1 に従
ってバッファーを調製してください。
Fluo-4 DirectCalcium Assay Kit 4
1.1 ハイスループットパック用には、お客様が実験に使用されるマイクロプレ
ートの枚数に応じて、必要な量の Fluo-4 Direct™カルシウムアッセイバッフ
ァーを調製してください。マイクロプレートが 200 枚ある場合、合計 1.5 L
のアッセイバッファーがあれば、すべての試薬を調製することができま
す。30 mL 1 M HEPES 1.47 L 1倍濃度の HBSS に加えて、1.5 L
Fluo-4 Direct™カルシウムアッセイバッファーを調製してください。NaOH
を用いてバッファーの pH 7.3 に調整してください。
1.2 プロベネシドの 250 mMストック溶液の調製は、水溶性プロベネシド 77 mg
入りの各バイアル(カタログ番号 F10471 および F10472 Component B)に
1 mL Fluo-4 Direct™カルシウムアッセイバッファーを加えるか、または
1.54 g の水溶性プロベネシド入りボトル(カタログ番号 F10473
Component B)に 20 mL Fluo-4 Direct™カルシウムアッセイバッファーを
加え、溶解するまでボルテックスを行ってください。未使用のプロベネシ
ドストック溶液は、-20˚C以下で 6ヵ月間まで保存可能です。
注意:水溶性プロベネシドが付属しますが、アッセイに使用するかどうか
はオプションです。Fluo-4 Direct™を用いる場合、最良の結果を得るために
プロベネシドが必要になる細胞タイプや、必要でない細胞タイプがありま
す。
1.3 プロベネシドを 5 mM の最終濃度で含む、2倍濃度の Fluo-4 Direct™カルシ
ウム試薬ローディング溶液を、ご使用になるキットに応じて、以下に示す
各方法で調製してください。
Starter Pack(カタログ番号 F10471):Fluo-4 Direct™カルシウム試薬
Component A1ボトルに 10 mL Fluo-4 Direct™カルシウムアッセイバ
ッファーおよび 250 mM のプロベネシドストック溶液 200 µL を加えてくだ
さい。この 2倍濃度の Fluo-4 Direct™カルシウム試薬ローディング溶液は、
マイクロプレート 2枚分のアッセイに十分な量となります。
Surveyor Pack(カタログ番号 F10472):Fluo-4 Direct™カルシウム試薬
Component A1ボトルに 100 mL Fluo-4 Direct™カルシウムアッセイバ
ッファーおよび 250 mM のプロベネシドストック溶液 2 mL を加えてくださ
い。この 2倍濃度の Fluo-4 Direct™カルシウム試薬ローディング溶液は、マ
イクロプレート 20 枚分のアッセイに十分な量となります。
High-Throughput Pack(カタログ番号 F10473):Fluo-4 Direct™カルシウム
試薬(Component A1ボトルに 1 L Fluo-4 Direct™カルシウムアッセイバ
ッファーおよび 250 mM のプロベネシドストック溶液 20 mLを加えてくださ
い。この 2倍濃度の Fluo-4 Direct™カルシウム試薬ローディング溶液は、マ
イクロプレート 200 枚分のアッセイに十分な量となります。
注意:混合物はボルテックスした後、5分間静置して試薬を完全に溶解さ
せ、再びボルテックスしてください。細胞ローディングを始める前に、必
ず試薬が完全に溶解していることを確認してください。
Fluo-4 DirectCalcium Assay Kit 5
1.4 必要に応じて、お客様が実験に使用する受容体リガンドを Fluo-4 Direct™
ルシウムアッセイバッファー(プロベネシド無添加)で調製してくださ
い。
Fluo-4 Direct
カルシウム
アッセイ 2.1 細胞の入ったマイクロプレートをインキュベーターから取り出し、培養液
中で培養されている細胞を含むウェルに、等量の 2倍濃度 Fluo-4 Direct™
ルシウム試薬ローディング溶液(ステップ 1.3 で調製)を、直接添加してく
ださい。
例えば、各ウェルに 50 µL の培地を含む 96 ウェルのプレートには、1ウェ
ルあたり 50 µL 2倍濃度 Fluo-4 Direct™カルシウム試薬ローディング溶液
を添加し、各ウェルに 12.5 µL の培地を含む 384 ウェルのプレートには、1
ウェルあたり 12.5 µL 2倍濃度 Fluo-4 Direct™カルシウム試薬ローディン
グ溶液を添加してください。
2.2 プレートを 37˚Cで、3060 分間インキュベートしてください。インキュベ
ーションは、37˚Cおよび室温でそれぞれ一定時間行うことができます。た
だし、各温度でのローディング時間(インキュベーション時間)の合計は
60 分間以上となるようにしてください。
注意:当社の実験では、CHO M1 細胞および U-2 OS 細胞に関しては、37˚C
30 分間、室温で 30 分間のインキュベーションで最良の結果が得られまし
た。
上記の操作により準備したプレートは、Fluo-4 Direct™カルシウム試薬ロー
ディング溶液をウェルから除去することなく使用することができます。ロ
ーディング後、アッセイに使用可能な時間は、細胞のタイプによって異な
ります。当社の実験では、Fluo-4 Direct™試薬のローディング後に室温で保
存した場合、5時間まで CHO M1 細胞から良好なアッセイ結果が得られまし
た。
2.3 蛍光光度計を、励起波長 494 nm、発光波長 516 nm に設定して、蛍光強度を
測定してください。
Fluo-4 DirectCalcium Assay Kit 6
非接着性細胞用の実験プロトコール
細胞の準備
細胞をペレット化する(ステップ 3.3)ときは、事前に実験に十分な量の
Fluo-4 Direct™カルシウムアッセイバッファーを準備してください。
Starter Pack(カタログ番号 F10471)または Surveyor パック(カタログ番号
F10472)をご使用の場合にはFluo-4 Direct™カルシウムアッセイバッファ
ー(Component C)がキットに含まれていますので、ステップ 3.2 にお進み
ください。
High-Throughput Pack(カタログ番号 F10473)の場合は、Fluo-4 Direct™カル
シウムアッセイバッファー(Component C)を含みませんので、ステップ
3.1 に従ってバッファーを調製してください。
3.1 ハイスループットパック用には、お客様が実験に使用されるマイクロプレ
ートの枚数に応じて、必要な量の Fluo-4 Direct™カルシウムアッセイバッフ
ァーを調製してください。マイクロプレートが 200 枚ある場合、合計 1.5 L
のアッセイバッファーがあれば、すべての試薬を調製することができま
す。30 mL 1 M HEPES 1.47 L 1倍濃度の HBSS に添加して、1.5 L
Fluo-4 Direct™カルシウムアッセイバッファーを調製してください。NaOH
を用いてバッファーの pH 7.3 に調整してください。
3.2 細胞培養フラスコから直接、細胞の密度を測定してください。定着した細
胞がウェルの底面を覆うのに必要な播種細胞数を計算してください。
Jurkat 細胞株(GeneBLAzer®ムスカリン受容体(M1))および NFAT-bla
Jurkat 細胞株(インビトロジェン社カタログ番号 K1051)に関しては、96
ェルのプレートでは、1ウェルあたり 125,000 細胞、384 ウェルのプレート
では、1ウェルあたり 31,250 細胞で良好なアッセイ結果が得られました。
例えば、細胞密度が 1.5 × 106細胞/mL の場合、各マイクロプレートに必要な
細胞数は(96 ウェルのプレートのウェル数を約 100384 ウェルのマイクロ
プレートのウェル数を約 400 として概算した場合)、下記のようになりま
す。
125,000 細胞 × 100(または 31,250 細胞 × 400 = 1.25 × 107細胞
1.25 × 107細胞 = 1.5 × 106細胞/mL 8.3 mL 必要であることになります。
3.3 200 × g1,000 rpm)で 3分間遠心して、必要な量の培養液から細胞をペ
レット化してください。
Fluo-4 DirectCalcium Assay Kit 7
3.4 培養液を除去し、ペレットを約 2.5 × 106細胞/mL96 ウェルのプレートの場
合は 125,000 細胞/50 µL384 ウェルのプレートの場合は 31,250 細胞
/12.5 µL)の密度となるように、Fluo-4 Direct™カルシウムアッセイバッファ
ーに再懸濁してください。細胞を再懸濁するのに必要な Fluo-4 Direct™カル
シウムアッセイバッファーの容量は、必要なウェル数に 50 µL または
12.5 µL を乗じて算出することができます。
例えば、
96 ウェルの場合は、50 µL/well × 100 wells = 5 mL
384 ウェルの場合は、12.5 µL/well × 400 wells = 5 mL
となります。
3.5 再懸濁した細胞を、1ウェルあたり 50 µL または 12.5 µL の割合で、ピペッ
トを用いてマイクロプレートに移します。必要に応じて、無細胞コントロ
ールとして、同容量のアッセイバッファーのみをピペットでコントロール
用ウェルに移します。
3.6 プレートを 5%CO2条件下 37˚Cで、60 分間インキュベートし、細胞を定着
させてください。
試薬の調製
4.1 水溶性プロベネシドの 250 mM ストック溶液の調製は、水溶性プロベネシド
77 mg 入りの各バイアル(カタログ番号 F10471 および F10472 Component
B)に 1 mL Fluo-4 Direct™カルシウムアッセイバッファーを加えるか、ま
たは 1.54 g のプロベネシド入りボトル(カタログ番号 F10473 Component
B)に 20 mL Fluo-4 Direct™カルシウムアッセイバッファーを加え、溶解
するまでボルテックスを行ってください。未使用のプロベネシドストック
溶液は、-20˚C以下で 6ヵ月間まで保存可能です。
4.2 プロベネシドを 5 mM の最終濃度で含む、2倍濃度の Fluo-4 Direct™カルシ
ウム試薬ローディング溶液を、ご使用になるキットに応じて、以下に示す
各方法で調製してください。
Starter Pack(カタログ番号 F10471):Fluo-4 Direct™カルシウム試薬
Component A1ボトルに 10 mL Fluo-4 Direct™カルシウムアッセイバ
ッファーおよび 250 mM のプロベネシドストック溶液 200 µL を加えてくだ
さい。この 2倍濃度の Fluo-4 Direct™カルシウム試薬ローディング溶液は、
マイクロプレート 2枚分のアッセイに十分な量となります。
Surveyor Pack(カタログ番号 F10472):Fluo-4 Direct™カルシウム試薬
Component A1ボトルに 100 mL Fluo-4 Direct™カルシウムアッセイバ
ッファーおよび 250 mM のプロベネシドストック溶液 2 mL を加えてくださ
い。この 2倍濃度の Fluo-4 Direct™カルシウム試薬ローディング溶液は、マ
イクロプレート 20 枚分のアッセイに十分な量となります。
Fluo-4 DirectCalcium Assay Kit 8
High-Throughput Pack(カタログ番号 F10473):Fluo-4 Direct™カルシウム
試薬(Component A1ボトルに 1 L Fluo-4 Direct™カルシウムアッセイバ
ッファーおよび 250 mM のプロベネシドストック溶液 20 mLを加えてくださ
い。この 2倍濃度の Fluo-4 Direct™カルシウム試薬ローディング溶液は、マ
イクロプレート 200 枚分のアッセイに十分な量となります。
注意:混合物はボルテックスした後、5分間静置して試薬を完全に溶解さ
せ、再びボルテックスしてください。細胞ローディングを始める前に、必
ず試薬が完全に溶解していることを確認してください。
4.3 必要に応じて、お客様が実験に使用する受容体リガンドを Fluo-4 Direct™
ルシウムアッセイバッファー(プロベネシド無添加)で調製してくださ
い。
Fluo-4 Direct
カルシウム
アッセイ 5.1 細胞の入ったマイクロプレートをインキュベーターから取り出し、培養液
中の細胞を含むウェルに、等容量の 2倍濃度 Fluo-4 Direct™カルシウム試薬
ローディング溶液(ステップ 4.2 で調製)を直接添加してください。
例えば、各ウェルに 50 µL の培地を含む 96 ウェルのプレートには、1ウェ
ルあたり 50 µL 2倍濃度 Fluo-4 Direct™カルシウム試薬ローディング溶液
を添加し、各ウェルに 12.5 µL の培地を含む 384 ウェルのプレートには、1
ウェルあたり 12.5 µL 2倍濃度 Fluo-4 Direct™カルシウム試薬ローディン
グ溶液を添加してください。
5.2 プレートを 37˚Cで、3060 分間インキュベートしてください。インキュベ
ーションは、37˚Cおよび室温でそれぞれ一定時間行うことができます。た
だし、各温度でのローディング時間(インキュベーション時間)の合計は
60 分間以上となるようにしてください。
注意:当社の実験では、CHO M1 細胞および U-2 OS 細胞に関しては、37˚C
30 分間、室温で 30 分間のインキュベーションで最良の結果が得られまし
た。
上記の操作により準備したプレートは、Fluo-4 Direct™カルシウム試薬ロー
ディング溶液をウェルから除去することなく使用することができます。ロ
ーディング後、アッセイに使用可能な時間は、細胞のタイプによって異な
ります。当社の実験では、Fluo-4 Direct™試薬のローディング後に室温で保
存した場合、5時間まで CHO M1 細胞から良好なアッセイ結果が得られまし
た。
5.3 蛍光光度計を、励起波長 494 nm、発光波長 516 nm に設定して、蛍光強度を
測定してください。
Fluo-4 DirectCalcium Assay Kit 9
結果の一例
CHO M1 細胞をアゴニストおよびアンタゴニストで処理し、そのカルシウム
反応のアッセイを Fluo-4 Direct™ Calcium Assay Kitを用いて行いました。図
1に示すとおり、文献記載の結果と一致する反応結果が得られました。
1. ムスカリン性 1M1)受容体アゴニストおよびアンタゴニストに対する用量依存的
カルシウム反応。CHO M1 細胞は、poly-D-Lysine でコーティングした 384 ウェルの
プレートに播き、1晩インキュベートしました。翌日、Fluo-4 DirectCalcium
Assay Kit を用いてアッセイを行い、細胞のカルバコールに対するカルシウムを確認
しました。パネル Aでは、アゴニストであるカルバコール、MCN-A-343、ベタネコ
ール、オキソトレモリン、およびピロカルピンで細胞を刺激しました。パネル B
は、114 nM のカルバコール(本受容体における EC80 に相当する濃度)で誘発され
たカルシウム反応を阻害するため、アンタゴニストであるスコポラミン、テレンジピ
ン、および DAMP で処理しました。測定値は、最大反応値から最小反応値を差し引
いた値を最小反応値で除した相対蛍光単位(RFU)で表してあります。アゴニス
およびアンタゴニストの反応性の順位は、文献記載の結果と一致しています。
Fluo-4 DirectCalcium Assay Kit 10
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Thermo Fisher Scientific Fluo4 Direct Calcium Assay Kits 取扱説明書

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