CKD τDISCシリーズ ユーザーマニュアル

タイプ
ユーザーマニュアル
資料番号 TI-13491D
Ver.2.4
取扱説明書
τDISC
この度は、τDISC サーボモータをご採用戴き、誠に有り難うございますτDISC ーボモータと組み
合わせる弊社ACサーボ・ドライバ/コントローラの取扱説明書と併せてご熟読ください
【確認事項】
1. 納入時の点
弊社製品の受け取り時に、以下のことをご確認ください
(1) ご注文の製品に間違いないか。
(型式、エンコーダ分解能、組合せのドライバ、外観、付属品等
(2) 輸送中に破損した箇所はないか。(梱包の破損、製品の外観に異常はないか)
(3) 付属品が同梱されているか。
※梱包が破損していた場合は、開梱せずに弊社担当営業員にご連絡ください。
又、上記について不具合な点、破損等が有りましたら、直ちに弊社担当営業員にご連絡ください。
2. 据え付け前(運搬)の注意事項
※運搬の際は、モータを破損しない様、丁寧に取り扱ってください。
※モータの吊上げ、運搬は必ずモータ本体指定の吊り金具を使用してください。
・製品を重ねたり、上に物を置かない様に注意してください。
・製品を落下させたり、強い衝撃を加えないように注意してください。
・製品運搬時はケーブルを持って移動させないでください。
・指定以外での製品本体部での吊上げ、運搬はしないでください
3. 保管時の注
弊社製品を納品後、すぐに使用せず保管される場合には、絶縁の劣化及び錆発生等を防止する為、
下記条件で保管してください。
なお、梱包は製品到着後すぐに開梱し、輸送時に製品破損等の不具合が発生していないかを必ず
ご確認ください
1 製品の保管条件
項 目
10℃~+60
湿 85%以下(結露しないこと)
保 管 場 所
必ず屋内保管とし、塵、埃のない清潔な場所に保管してください
腐食性ガス、研削液、金属粉、油等の有害な雰囲気の中で保管しない
でください。
振動のない場所に保管してください。
標 高 1000m 以下
保 管 時 の 方 向 回転面水平上向
そ の 他
モータ一部機種のテーブル回転部は表面処理を行わず、テーブル回転
部出荷時に防錆処理を施しておりますが、保管条件や保管期間により
錆が発生する場合があります。上記周囲条件で弊社工場出荷時より 3
ヶ月以上の期間保管される場合は、お客様にて定期的に点検を行って
頂き、防錆処理を行ってください。
4. 輸送時の注
弊社製品を納品後、輸送される場合には、下記条件で輸送してください。
2 製品の輸送条件
項 目
10℃~+60
湿 85%以下(結露しないこと)
保 管 場 所 腐食性ガス、研削液、金属粉、油等の有害な雰囲気での輸送はしない
でください。
0.5G 以下
輸 送 時 の 方 向 回転面水平上向
・湿度 65RH 以下での保存、輸送を推奨します
・湿度が 65RH を越える場合は、弊社担当営業員までお問い合わせください。
【本取扱説明書について】
本書では、モータの仕様,取付,ご使用時の注意等について説明してあります
本装置を正しくご使用戴く為に、本書の内容を充分ご理解ください。
据え付け、運転等の作業を行う場合は、本書に記載の条件、及び手順に従ってください。
特別仕様の装置をご使用の場合は、本書と特別仕様装置の仕様書を併せてご覧ください。
なお、記述内容、項目について重複する点は、仕様書の内容を本書より優先と致します。
【保証期間について】
製品の保証期間は、弊社工場出荷後 1年と致します。
但し次の理由による故障や異常につきましては、保証の対象となりませんのでご注意ください。
① お客様にて行われた改造に起因するもの。
② 本書指定以外の使用方法に起因するもの。
③ 自然災害等に起因するもの。
④ 弊社にて承認していない他社製品との接続に起因するもの
⑤ 経年による部品の寸法変化、製品の寿命による故障、消耗部品の交換。
また、保証範囲は弊社製品の修理に限るものと致します。納入品の故障により誘発される損害、
お客様側での機会損失、二次損害、事故補償につきましては、補償の対象外とさせて頂きます。
保証期間に関わらず、故障又は異常が発見された場合は、弊社担当営業員へご連絡ください。
・弊社製品は一般工業向け汎用製品として設計、製造されたもので人命にかかわるような状況下
での使用される機器あるいはシステムに用いられることを目的として設計、製造されたものでは
ありません。
従いまして、それ以外に使用される場合は、弊社は一切の責任を負わないものとします。
(例:原子力、航空宇宙用、医療用、乗用移動体等の機器又は、システムなどの人命や財産に
多大な影響が予想される用途)
・規定以上の外来ノイズ、モータの故障により重大な事故又は損失が予想される設備へ取り付ける
場合は、バックアップやフェールセーフ機能をシステム的に設置してください。
・硫黄や硫化性ガスが発生する環境下で使用する場合は、チップ抵抗の腐食による断裂や接点の
接触不良等が発生する恐れがあります。
【輸出管理について】
本製品や提供しようとする技術の用途及び需要者が、大量破壊兵器等の開発等や通常兵器の開発等
に使用されるおそれがある場合は、「外国為替及び外国貿易法」の定める輸出規制の対象となるこ
がありますので、輸出される際には十分な審査及び必要な輸出手続きをお取りください。
※本書の改訂権利は如何なる場合にも CKD 日機電装株式会社が保有し、予告なく変更する場合があ
ります。CKD 日機電装株式会社からの情報は正確かつ信頼できるものではありますが特別に保証し
たものを除いては、その使用に対しての責任は負いかねます。
据え付け,配線,運転,保守点検,異常診断と対策等の前に必ずこの取扱説明書とその他の関連取扱
説明書類を全て熟読し、正しくご使用ください。
機器の知識、安全上の情報、そして注意事項の全てについて習熟してからご使用ください。
この取扱説明書では、安全上の注意事項のランクを『危険』『注意』として区分してあります。
又、取り扱い上、「してはならないこと」「しなくてはならないこと」を『禁止』『強制』として区分
してあります。
取り扱いを誤った場合に危険な状況が起こり得て、人が死亡または
重傷を受ける可能性が想定される場合。
取り扱いを誤った場合に危険な状況が起こり得て、人が中程度の
傷害や軽傷を受ける可能性及び、物的損害の発生が想定される場合。
なお、
注意
記載した事項でも状況によっては重大な結果に結びつく可能性があります。
いずれも重要な内容を記載してありますので、必ずお守りください。
してはならないこと。
本注意事項を無視した場合、製品が正常に動作しません。
しなくてはならないこと。
本注意事項を無視した場合、製品が正常に動作しません。
【使用上の注意】
☆感電及び、けがの恐れがありますので次の事を必ず守ってください。
① 製品のアース線は必ず接地してください。
アース線はドライバコントローラの取扱説明書指定のもの或いはそれより太いものを使用し、
第3種接地以上としてください。
『感電の恐れがあります』
ケーブルは、傷つけたり、強く引っ張ったり、無理な力を加えたり、重い物を載せたり、
挟み込んだりしない様にしてください。
『感電の恐れがあります』
③ 運転中、製品には絶対に手を触れないでください。
『けがの恐れがあります』
④ 耐電圧テスト、メガテスト後、5分間は端子に触れないでください。
『感電の恐れがあります』
製品とドライバ・コントローラは指定された組み合わせでご使用ください。
『火災・故障発生の恐れがあります
水のかかる場所,腐食性・引火性ガスの雰囲気、可燃物のそばでは絶対に使用しないでくださ
い。
『火災・故障発生の恐れがあります
製品とドライバ・コントローラ及び周辺機器は、温度が高くなりますので手を触れないで
ください。
『やけどの恐れがあります』
通電中及び電源遮断後しばらくの間は、製品が高温になっている場合がありますので、手
触れないでください。
『やけどの恐れがあります』
【荷物受け取りと点検】
① お手元に届きました製品がご注文の内容と異なっていたり、内容物に過不足があった場合は、
そのままご使用にならず、弊社担当営業員へご連絡ください
『感電,けが,破損,火災・故障発生の恐れがあります』
お手元に届きました製品の梱包が破損していた場合は、開梱なさらずにその旨を弊社担当
営業員へご連絡ください
『感電,けが,破損,火災・故障発生の恐れがあります』
【保 管】
雨や水滴のかかる場所、有毒なガスや液体のある場所では保管しないでください。
『故障発生の恐れがあります』
【保 管】
直射日光が当たらない場所や、本書指定の温湿度範囲内にて保管してください。
『故障発生の恐れがあります』
ご購入後の保管期間が3年以上経過した場合は、必ず弊社担当営業員へご連絡ください。
『故障発生の恐れがあります』
【運 搬】
運搬時は、ケーブルや製品の軸を持って運搬しないでください
『けが,故障発生の恐れがあります』
製品の過積載は荷崩れの原因となりますので指示に従ってください。
『けが,故障発生の恐れがあります』
【据え付け】
① 上に乗ったり、重い物を載せたりしないでください
『けが,故障発生の恐れがあります』
② 異物が入らないようにしてください
『火災発生の恐れがあります』
③ 指定された取り付け方向を必ず守ってください。
『火災・故障発生の恐れがあります』
④ 強い衝撃を与えないでください。
『機器損傷の恐れがあります』
⑤ 出力または本体重量に見合った、適切な取り付けを行ってください。
『機器損傷の恐れがあります』
⑥ 金属などの不燃物に取り付けてください。
『火災発生の恐れがあります』
⑦ 塵埃のない環境でご使用ください。
⑧ 充分に剛性の高い設置面にしっかり固定してください。
設置された製品には、物(落下物等)が当たったりしないように充分考慮してください。
【配 線】
① 配線は正しく確実に行ってください
『製品の暴走・焼損,けが,火災発生の恐れがあります』
② ノイズによる影響を防止する為、ドライバ・コントローラの取扱説明書指定の長さ及び対策
(シールド処理,ツイスト処理等)が施されたケーブルをご使用ください。
『製品の暴走,けが,機械損傷の恐れがあります』
感電防止、ノイズによる影響を防止する為、接地(アース)は必ず行ってください。
『製品の暴走,感電,けが,機械損傷の恐れがあります』
【操作・運転】
① 安全のためモータを過電流保護装置・漏電遮断器・温度過昇防止装置・非常停止装置等で保護
してください。
『けが,火災発生の恐れがあります』
② ドライバ・コントローラとの組合せが正しい事を確認してください。
『けが,火災発生,機械損傷の恐れがあります』
③ 試運転は製品を固定し、負荷系と切り離した状態で動作確認後、負荷を取り付けてください。
『けが,機械損傷の恐れがあります』
④ 極端な調整変更は動作が不安定になりますので、不用意に行わないでください。
『けが,機械損傷の恐れがあります』
⑤ アラーム発生時は、リセットした後に必ず原因を取り除いた上で再始動してください
『けが,機械損傷の恐れがあります』
⑥ 瞬停復電後、突然再始動する可能性がありますので機械に近寄らないでください。
(再始動しても人に対する安全性を確保する様、機械の設計を行ってください
『けがの恐れがあります』
⑦ 停止時及び故障時に危険な状態が想定される場合には保持用として外部にブレーキ機構を設け
て防止してください。
『けが,機械損傷の恐れがあります』
モータ電源の再投入は、電源遮断の15 秒以上間隔を空けてから行ってください。
短時間での電源再投入を行うと、モータが異常動作を起こす場合があります。
『けが,機械損傷の恐れがあります』
製品を推進または振動させた状態での電源投入は行わないでください。
『製品の暴走,けが,機械損傷の恐れがあります』
即時に運転を停止し、電源を遮断できる様、外部に非常停止回路を設けてください。
『けが,機械損傷の恐れがあります』
【保守・点検】
分解修理を弊社又は、弊社の指定以外では行わないでください
『故障の原因となります』
目 次
第1章 概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
1-1 特徴・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1
1-2 型式・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
1-3 仕様・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
第2章 設置・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2-1 モータの設・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2-2 その他設置時の注意事項・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2-3 許容荷重・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・11
2-4 磁極検出に関する注意事項・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12
第3章 運転・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・13
第4章 保守・点検・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・14
4-1 日常点検・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・14
4-2 定期点検・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・14
第1章.概要
1-1.特徴
【高性能】
多極構造と高磁束密度がもたらす、低速領域からコギングレスの滑らかな回転動作を実現して
ます。また、ラジアル・アキシアル振れ等の高い機械精度を必要とされる用途へも最適です。
【薄型・中空軸
高さは44.5㎜からの薄さを実現しました。また、中空軸を有するため空間を利用することによ
り、シンプルかつ斬新な機構設計を実現することができます。
【大容量】
最大トルク5800N・mで大きなものを高精密且つ高速に駆動することが可能です。
自社開発のインタポレータを組合わせる事により、約1843万パルスという超高分解能時に
60rpm以上の高速回転を実現し、高いサーボロック性能を有するVPHシリーズと組合わ
ることにより、大質量・高速回転・静止保持が可能となりました
【高応答性】
高応答タイプは最大336万パルスという高分解能ながら360rpmという高速回転を実現
ました。
図1.モータ外観例
ケーブル口出口
負荷固定用ネジ
吊金具
ベースフレーム
回転テーブル
モータ固定用穴
中空部
上面カバー
1-2.型式
モータ型式:NMR- F A D B A2 A-061 A P □ ◇-$$$
① ② ④ ⑤ ⑦ ⑧ ⑨ ⑩ ⑪ ⑫ ⑬ ⑭
モータ呼称:D 110- 40 F
⑥ ③ ⑫
NMR・・・τDISC モータシリーズ
②シリーズ分類
型式 シリーズ名 呼称
シリーズ名
F D シリーズ/HD シリーズ/HD-s シリーズ
D D シリーズ/HD シリーズ
N ND シリーズ ND ND シリーズ/ND-c シリーズ/ND-s シリーズ
C ND-c シリーズ HD HD-s シリーズ
S ND-s シリーズ
③シリーズ中分類 無し・・・D/HD/ND シリーズ C・・・ND-c シリーズ S・・・ND-s/HD-s シリーズ
公称直径
フランジ付き フランジレス
記号
公称寸法㎜ 記号
公称寸法㎜
110(実寸範囲 110~119) 110(実寸範囲 110~119)
140(実寸範囲 140~149) 140(実寸範囲 140~149)
170/180(実寸範 170~189) 170/180(実寸範 170~189)
250(実寸範囲 250~269) 250(実寸範囲 250~269)
400(実寸範囲 400~409) 400(実寸範囲 400~409)
630(実寸範囲 630~639) 630(実寸範囲 630~639)
公称高さ
40(実寸範囲 40~49) 40(実寸範囲 40~59)
50/55(実寸範 50~59) 65/70(実寸範 60~69)
60/65(実寸範 60~79) 60/70/95/100(実寸範囲 70~95)
85 (実寸範囲 80~99) 95/100/110(実寸範囲 96~119)
100(実寸範囲 100~119) 125(実寸範囲 120~149)
125(実寸範囲 120~149) 160(実寸範囲 150~169)
160(実寸範囲 150~169) 175/185(実寸範 170~199)
185(実寸範囲 170~199) 200(実寸範囲 200~219)
225(実寸範囲 220~225)
225(実寸範囲 225~249)
モータフランジ F…フランジ付 L…フランジレス
エンコーダタイプ
D/HD シリーズ インクリメンタルエンコーダ
ND/ND-c シリーズ IPU 外付インクリメンタルエンコーダ
ND/ND-c シリーズ IPU 外付アブソリュートエンコーダ
ND-c/ND-s/HD-s シリーズ IPU 内蔵インクリメンタルエンコーダ
ND-s シリーズ IPU 内蔵アブソリュートエンコーダ
電源 A2 AC200/220V(ドライバとの組合せで一部モータ AC100/110V 応可能)
設計順位 A→B→C・・・ A より開始
定格出力 061
例)061・・・06 1=6×10=60W
10 の累乗の指数部
有効数字
ブレーキの有無 ブレーキ無し
テーブル面回転精度
(オプション) ブランク・・・標準仕 P・・・高精度仕様
モータ構造
ブランク・・・標準仕 B・・・ロータ/ステータ位置決めピン穴付仕様
G・・・気体冷却構造 L・・・液体冷却構造
N・・・ステータ部ニッケルメッキ仕様・絶対位置補正機能非対応機種
N0・・・ステータ部ニッケルメッキ仕様・絶対位置補正機能付き(注記1)
(お客様にて補正データ転送必要)
海外規格 ブランク・・・無し U・・・UL C・・・CE UC・・・ULCE
専用機記号
ブランク・・・標準仕
S,T,U 番+連番数字・・・専用機仕様
R 番+連番数字・・・準標準機仕様
注記1.⑬モータ構造「N0」選択時は組合せドライバへの補正データ組込みを当社では行いません。
当社での補正データ組込みが必要な場合は、営業員にお問い合わせください。
型式(DD-s/FD-s シリーズ)
モータ型式 DD
16
- 251
L 04
C N N
-P
- 1
モータ呼称 DD
160
- 96
- L S P5
製品分類(1) DD…τDISC DD-s シリーズ
FD…τDISC FD-s シリー
製品分類(2) S…τDISC DD-s/FD-s シリーズ
外径
モータ型式 τDISC DD-s シリーズ:16(φ160) 25(φ265) 40(φ420)
τDISC FD-s シリーズ:18(φ188) 25(φ260) 40(φ408)
モータ呼称 τDISC DD-s シリーズ:160(φ160) 250(φ265) 400(φ420)
τDISC FD-s シリーズ:180(φ188) 250(φ260) 400(φ408)
高さ 例) 96 …96mm
定格出力
例) 251 … 25 1 =25×101 =250W
10 の累乗の指数部
効数字
モータフランジ F…フランジ付 L…フランジレス
定格回転数 定格回転数(rps 単位、小数点以下切り捨て) 例) 04 …4rps
エンコーダタイプ
C…光学検出式アブソリュートエンコーダ(1 回転絶対位置検出)
E…磁気検出式アブソリュートエンコーダ(1 回転絶対位置検出)
A…光学検出式インクリメンタルエンコーダ
冷却方式 N…自然空冷 A…気体冷却 W…液体冷
海外規格 N…無し U…UL C…CE W…ULCE
専用機記号
無し…標準仕様
S,T,U 番+連番数字…専用機仕様
R 番+連番数字…準標準機仕様
(FD-s シリーズ R004 ブレーキ付きモータの取扱説明書は、TI-14930
ご確認ください
高精度加工
(ラジアル/アキシャル
振れ精度)
モータ型式:無し…標準仕様 -P…高精度 5μm 仕様(オプション)
-P3 高精度 3μm 仕様(オプション)
モータ呼称:無し…標準仕様 P5…高精度 5μm 仕様(オプション)
P3…高精度 3μm 様(オプション)
平行度加工 無し…標準仕様 H…平行度加工仕様(オプション)
絶対位置補正オプション
無し…絶対位置補正オプション無し
0…お客様にて補正データを VPH ドライバに組込み
1…お客様にて日本語版補正データ VCⅡドライバに組込み
2…お客様にて英語版補正データを VCⅡドライバに組込み
3…お客様にて日本語版補正データ VPS ドライバに組込
4…お客様にて英語版補正データを VPS ドライバに組込み
5…CKD 日機電装にて補正データを VPH ドライバに組込み
6…CKD 日機電装にて日本語版補正データを VCⅡドライバに組込
7…CKD 日機電装にて英語版補正データ VCⅡドライバに組込み
8…CKD 日機電装にて日本語版補正データを VPS ドライバに組込み
9…CKD 日機電装にて英語版補正データ VPS ドライバに組込み
1-3.仕様
【共通一般仕様】
項目
温度 0~40℃
湿度 85%以下、結露なきこと
設置場所
屋内使用。
腐食性ガス、研削油、金属粉、
油等の有害な雰囲気の中への設置はしないでください。
冷却方法 自然空冷(一部強制空冷機種有)
取付方向 回転面水平上向き(水平方向以外につきましては、ご相談ください。
美装 カタログ仕様または外形図面をご参照願います
絶縁階級 F種
絶縁耐圧 AC1500V、1分間
絶縁抵抗 DC500V、100MΩ以上
保護等級 IP40~51(カタログ仕様または外形図面をご参照願います。
標高 1000m以下
耐振動 1G(3 方向 2h)
耐衝撃 30G(3 方向 2 回)
連結方式 直結
*:各モータの仕様、外形寸法はカタログ仕様または外形図面を参照願います。
*:微少動作角度で運転した場合には、軸受寿命が短くなる場合があります。
*:本製品の表面処理はRoHS対応になっております
従いまして表面処理の仕様上ムラが見られる場合がありますがご使用には問題ございません。
【機械的精度の測定方法
(1)出力軸回転テーブル面振れ(アキシャル振れ)
出力軸回転テーブルを1回転させた時の出力軸回転テーブルの外周部のアキシャル振れの
大振れ幅を固定部に取り付けたダイヤルゲージにて測定する。
(2)出力軸回転テーブル軸振れ(ラジアル振れ)
出力軸回転テーブルを1回転させた時の出力軸回転テーブルのラジアル振れの最大振れ幅
固定部に取り付けたダイヤルゲージにて測定する。
(3)出力軸平行度
出力軸回転テーブル原点位置で停止させた状態にて、090 度、180 度、270 度の 4ポイ
ントの位置でモータ台または定盤から回転テーブルまでの高さをハイトゲージで測定し、
大最小差を平行度とする
モータ
(2)
(1)
モータ
モータ台
または定盤
(3)
【位置決め精度について
(1) 絶対位置決め精度と
原点位置を起点とし出力軸を1回転させそれぞれの位置決めポイントにおける実測値と理論
値を比較して差を求めます。その最大値と最小値の差の1/2の値に±の符号をつけて絶対位
置決め精度とします。
(2) 繰返し位置決め精度とは
任意の位置より同じ方向から目標位置まで一定角度で移動させ位置決めを行い停止位置を測
定する。この同一動作を7回繰り返し測定値の最大値と最小値の差の1/2の値に±の符号
をつけて繰返し位置決め精度とします。
0° 360°
理論位置
実際の停止位置
A
任意の位置 目標位置
1回目
2回目
3回目
4回目
7回目
最大最小差
B
絶対位置決め精度=±A2
最大最小差
繰返し位置決め精度=±B2
第2章.設置
2-1.モータの設置
τDISC モータシリーズの性能を充分に発揮するため、また、事故を防止するために、
以下の事項を守って設置作業を進めてください。
・モータを重ねたり、上に物を置かない様に注意してください。
・モータを落下させたり、強い衝撃を加えないように注意してください。
・モータの吊金具取付穴は、モータの運搬だけに使用してください。
・モータの精度確保と放熱のために、モータは充分に剛性が高く、放熱面積のある設置面に、
モータ底面に浮きがなく、全体が密着するようにしっかり取付けてください。
(設置面のガタ、異物のかみこみがないように注意してください。
・モータの回転テーブル及び取付け周りの精度は、各モータの外形図を参照してください
負荷はモータの回転テーブル面に浮きがなく、全体が密着するようにしっかり取付けてください
モータの設置面の精度は、以下の通りです。
図2.設置面精
・モータ固定用ボルトは、緩みがないように全数を確実に締め付けてください。
モータ固定が不十分ですと、運転時に外れて事故の原因となります。
モータ固定用ボルトの締付けトルクは、以下の通りとしてください。過度な締付けトルクを
掛けると破損する恐れがあります。(ネジ呼径以上のネジ込み長さを確保した場合の数値)
表2.モータ固定ボルトの締付けトルク
ボルトサイズ M5 M6 M8 M10 M12 M16
締付けトルク 4Nm 7Nm 16Nm 32Nm 76Nm 190Nm
(M5~M10 はモータ固定部材質がアルミでヘリサートの場合)
※モータ固定ボルトは、強度区分 10.9 以上のものをご使用ください
取付ボルト長さ選定上の注意
モータ回転部へ部品を固定するボルトとモータを装置へ固定するボルトは、モータ側の雌ネジへ
のネジ込み深さをモータ外形図に指示されているネジ深さ以下にしてください。
外形図に指示されたネジ深さ以上のネジ込み深さを持つボルトを使用されることは重大な故障の
原因になりますので絶対に止めてください。
・モータの固定が完了したら、ータ回転テーブルを手で回転させ、異常な摺動抵抗や異音及び周
辺機器との干渉が無いか確認してください。
負荷固定ボルト
フランジタイプ フランジレスタイプ
設置面
平面度 0.02mm 以下
取付部
負荷
モータ固定ボルト
モータ モータ
2-2.その他設置時の注意事項
・作業者は、保護具を着用し、安全に充分配慮して据え付け作業を行ってください。
・高温、多湿の場所、ホコリやゴミ、切削粉、油煙等の多い場所、腐食性ガスのある環境への据え付
けは出来ません。また、モータに防水、防滴性はありませんので水等の液体がかからない場所に設
置してください。又、IEC60664-1に規定されている汚染度2又は1の環境でのご使用を
推奨します。
・モータを据え付けける直前に、モータ上下面の防塵シールを剥がしてください。その後は、塵埃が
モータ内に侵入しないように注意して作業してください
・必要に応じて、お客様で回転範囲抑制機構、防護柵等を設けて、作業者の安全を損なわないように
配慮してください。
・モータを吊り上げる場合は、付属の吊り金具を使用してください。
・モータ回転部に加工されているネジを使用して吊り上げることは厳禁します。
・モータ据え付け時は、モータから出ている各ケーブルやコネクタを傷付けたり、引っ張ったりしな
いでください。
・動力線(アース線)、信号線共に間違いなく確実にサーボドライバに接続してください。
・モータに外来ノイズの影響を受けないよう、配線に配慮してください。
・アース線は確実に接地させてください
・モータから出ている配線はロボットケーブル(耐屈曲性ケーブル)ではないため、耐屈曲性はあり
ません。配線が振られたり、力が加わらないように適宜配線固定を行ってください。
・コネクタの抜き差しはコネクタ本体を持って行い、ケーブルを引張って抜かないでください。
・モータ銘板が外部から確認し易い方向にモータを設置することを推奨します。モータ銘板が外部か
ら見えなくなる場合は、装置側でのモータシリアル No.の記録をお願いします。
・動力線と信号線は、ノイズ防止のため別経路での配線を推奨します。
インターポレーションユニット(IPU)は、防水防塵仕様ではありません水滴のかかる場所、ホコ
リのある環境への据え付けはできませんIPU フトのバージョンアップ等を行う可能性があり
すので、メンテナンス可能な場所へ取付け、筐体はネジ固定を行いアースに接地してください。
①負荷との連結の際の軸芯ずれはモータへの負荷を大きくし、モータ出力軸の発熱、ベアリングの損
傷の原因となりますので、連結には充分ご注意ください
②モータは発熱しますので、冷却については許容周囲温度範囲を超えないよう充分考慮してください。
③モータの故障により重大な事故又は損失が予測される設備へ取付ける場合は、バックアップや
フェールセーフ機能をシステム的に設置してください。
・CEマーキング適合品は「ドライバの設置説明書」の「EMC認定の設置条件」を参照願います。
注)ドライバとモータの設置モデル(条件)を決定し、そのモデルにてEMC指令の関連規格に適
合しています。その為、最終製品でのEMC確認・測定が必要です。
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モータ
パワーケーブル(動力線)
エンコーダケーブル(信号線
パワーコネクタ
1 IPU(インタポレーションユニット)は
機種によりモータ内蔵と外付
けの 2種類が存在します。
サーボドライバ
商用電源
エンコーダコネクタ
1 IPU
図3 一般構成
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2-3.許容荷
モータ回転面水平上向き設置したときかかる、荷重の代表的パターンを下図に示します。
アキシャル荷重(ラジアル荷重はアキシャル荷重と同じ値)、モーメント荷重はカタログの数値を
超えないよう十分余裕を見て設計ください。
Fを外力とする
アキシャル荷重 Fa(N)F+負荷の質量
モーメント荷重M(Nm)0
Fを外力とする
アキシャル荷重 Fa(N)F+負荷の質量
モーメント荷重M(Nm)F×L
Fを外力とする
ラジアル荷重 Fr(N)F
モーメント荷重M(Nm)F×L
*:回転部を引っ張り上げる荷重がかかる場合、
水平下向き取付、垂直壁面取付の場合は
弊社営業員までご連絡をお願い致します
・過大な偏荷重や負荷はロータの変形やベアリングの異常の原因となります。
・通常のご使用では寿命を考慮し、許容荷重に十分な余裕を持ってご使用願います。
・モータは精密機械です。また、精密電子機器を内蔵していますので、モータ据え付け時には、
モータを衝突させたり、衝撃を与えることは絶対に行わないでください。
・設置後モータに、物(落下物等)が当たったりしないように充分考慮してください。
特に上面(カバー)や下面(エンコーダカバー)は板金部品ですので充分注意願います。
L(m)
L(m)
F(N)
F(N)
F(N)
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CKD τDISCシリーズ ユーザーマニュアル

タイプ
ユーザーマニュアル