Tsubaki Guide channels インストールガイド

タイプ
インストールガイド
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つばき
ケーブルベヤ®
■ケーブルベヤ・ロングスパン仕様とガイドレールの設置状態
ケーブルベヤ能力線図の支持ローラ 2ヶ所設置時の最大移動ストロークを超える長いストロークが
必要な場合に、ケーブルベヤがガイドレール上をスライド走行する使用方法です。
1.ガイドレール断面
■ガイドレールの材質
ガイドレールはスラスト方向への規制をするためのもので、特に摩耗軽減のため表面が滑らかな鋼
板製としてください。材質は亜鉛めっき鋼板あるいSUS304 で施工することを推奨します
また、屋外で使用する場合には SUS304 で製作ください。
【ご注意点】
●防錆処理としてペンキをレールに塗布されますと、ケーブルベヤとの摺動によりペンキが剥
離し、ケーブルベヤの摩耗を促進させる原因となる場合があります。
●当社製ロングスパン仕様用ガイドレール(アルミ製)は屋外ではご使用しないでください。
■ガイドレール施工時の注意点
①ガイドレールの形状
ロングスパン仕様には図 1に示す 2種類の断面形状のレール1を設置する必要があります。
1:図 1A-A矢視図の断面形状のレールを“H レール
B-B矢視図の断面形状のレールを“U レール 称します。
W:ケーブルベヤ本体の内幅
X:ケーブルベヤ本体の外幅
Y:ケーブルベヤ内周面がスライド走行
(摺動)するレール高さ
U:ガイドレールの内幅
V:ガイドレール壁の高さ
ケーブルベヤ形式毎の各寸法については
カタログにてご確認ください
取扱説明書
(注)作業の際には適切な保護具(安全眼鏡、手袋、安全靴など)を着用してください。
ロングスパン仕様用
ガイドレール施工・設置解説書
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②レールの設置精度
横方向のズレは 5m あたりで左右のいずれかに 3mm以内
(図 2)とし、全体として一方向に向かって直線的に曲が
っていないように設置ください。
また、垂直(天地)方向のズレは 5m あたりで天地のい
ずれか 5mm 以内とし、全体として一方向に向かって直線
的に傾斜していないように設置してください。
③レール開口部のテーパ角度
レール上部の開口部は外側に傾斜を付け、ケーブルベヤ
がレール内にスムーズに入れるよう加工してください。
推奨:曲げ角度は 15°20° 長さは 30mm 以上(図 3
3.レール開口部の形状
④レールの継目
*側壁面
継目となるレール側壁の端部は、引掛かりの無いように外側に曲げてください。
Uレール
底面の段差は 1mm 以内となるように調整ください(図 4)。
継目端面の面取りなどの加工は不要ですが、切断によ
るバリやカエリ、波打ちが無いよう平らな面にしてく
ださい。
Hレール
ケーブルベヤがスライド走行する棚部同士の継目部は
段差無く、密着させて設置してください。
継目に隙間が生じる場合には、隙間は 5mm 内とし、
端部には C2 程度の面取りを施し、段差が無いように
してください(図 5)。
⑤ケーブルベヤの固定端金具とレールの乗移り部の構
(天)側となるケーブルベヤを、ケーブルベヤ固定端部~Hレール棚部間をスムーズに走行(乗
り移り)させるために、Hレール棚部の端部形状を以下のように施工・設置してください。
本体にスライドシュが付いていない仕様の場合
(*固定端金具・ブラケット:FOAFO
棚部の端部に 10°程度の傾斜を付け、長さは 30mm
程度とし、棚部が固定端金具に当たるように設置し
てください(図 6)。
本体にスライドシュが付いている仕様の場合
(*固定端金具・ブラケット:FOAGA
棚部の上面がケーブルベヤ固定端部のスライドシュ
平坦面と面一になるように高さ位置を設定のうえ、
棚部の端部には R2~3 の面取りを施し、端面がスラ
イドシュに接触するように設置してください(図 7)。
6.固定端部のレール形状
30mm 程度
5Hレール同士の継目
4Uレール同士の継目・底面段差
5m あたり±3mm 以内
2レールの横方向のズレ
7.固定端部のレール形状
3
本体にスライドシュが付いていない仕様の場合
(*固定端金具・ブラケット:FU
棚部の上面が FU 上面(内周面)と面一になるよう
に高さ位置を設定のうえ、棚部の端部には R2~3
面取りを施し、端面が FU 先端面に接触するように
設置してくだい(図 8)。
本体にスライドシュが付いている仕様の場合
(*固定端金具・ブラケット:FUGAFUCRGA
棚部の上面がケーブルベヤ固定端部のスライドシュ
平坦面と面一になるように高さ位置を設定のうえ、
棚部の端部には R2~3 の面取りを施し棚部の端面
スライドシュに接触するように設置してください
(図 9)。
■ケーブルベヤの設置
機械・装置の移動側には移動端金具(あるいはブラケット)を、固定側には固定端金具(あるいは
ブラケット)を取付ください。
*両端部での設置精度
対象
項目
精度
移動端側
設置高さ
レール全域に対し
±10mm 以内
幅(スラスト方向)
のズレ
レール側壁に対し全域で
±3mm 以内
平行度
レール側壁に対し全域で
±3°以内
固定端側
設置高さ
Hレール棚部上面に対し
固定端金具の上面が
01mm 以内
平行度
レール側壁に対し
以内
【ご注意点】
●ロングスパン仕様では、設置高さ(カタログ記載H’寸法)を屈曲部総高さ(カタログ記載
H寸法)よりも低くする(下図内 H’H)ために、移動端金具には両方向に屈曲するロ
ングスパン仕様専用の移動端金具を使用します2そのため、移動端金具(ブラケット)
を固定端側に、固定端金具(ブラケット)を移動端側に取付けた場合、ケーブルベヤの動作
に支障をきたし破損に至る場合があります。
2一部のケーブルベヤ形式屈曲半径 Rの種類を除きます(カタログでご確認ください)
9固定端部のレール形
8.固定端部のレール形状
H’±10mm
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●機械・装置の移動部とケーブルベヤ本体が干渉(下図➡)しないようご注意ください。
●固定端金具・ブラケットには、形式:FOAFOFUFOAGAFUGAFUCRGA
ご使用ください。
上記以外の形式の固定端金具・ブラケットでは、機械・装置との取付部と上側となるケーブ
ルベヤが接触するので使用できません。また、FC の場合はガイドレールと接触するので使
用できません。(下図を参照ください)
■ケーブル・ホースの配線
ケーブルベヤ本体はリンク同士の連結部(ピン~穴間)のクリアランスの影響で、張力が発生する
と基本長さより長く(3)なりますので、ケーブルベヤに収納するケーブル・ホースは余裕をも
った長さで準備いただき、現物にて調整願います。
3:伸び量は最大で全長の約 0.20.6%となる場合があります。
①ケーブルベヤ移動端部でケーブル・ホースを固定(クランプ)します
移動端を上側ケーブルベヤが最も短くなる位置に移動さ
せ、ケーブルベヤ移動端部でケーブル・ホースをクラン
プします。
②ケーブルベヤ内のケーブル・ホースの長さを調整しま
移動端を上側ケーブルベヤが最も長くなる位置に移動さ
せ、ケーブルベヤの屈曲部内で引張勝手や外周面に押し
付けた状態にならないよう、緩ませ気味(ケーブルベヤ
内周面より浮き上がり気味)に、ねじれが無い状態で自
由に動かせるようにケーブル・ホースの長さを調整しま
す(図 10)。
③ケーブルベヤの固定端で固定(クランプ)します
ケーブル・ホースに張力を与えない状態を再度確認のう
え、ケーブルベヤ固定端部でケーブル・ホースをクラン
プします。
【ご注意点】
●ケーブル・ホースはねじれや蛇行が無いようにケー
ブルベヤ内に配線してください。
ドラムやコイルからスパイラル状に引き出さないよ
うにしてください(図 11)。
11.ケーブル・ホースの引き出し
10.屈曲部でのケーブル・ホースの
張り確認
引張勝手状態
押し付け状態
H
H’
5
●ケーブル・ホースは直線状態でケーブルベヤ内に入
るようにしてください(図 12
●ケーブルベヤ内では、ケーブル・ホースを固定しな
いでください。
■設置後の確認
試運転前に下記の項目について確認ください。確認後、低速での試運転にてケーブルベヤを動作さ
せ、問題無ければ実使用速度での試運転を実施ください。問題無ければ据付完了です。
●移動端・固定端金具あるいはブラケットが正しく固定されていること
●ガイドレールの直線性が確保されており、どちらか一方に曲がっていないこと
●上側となるケーブルベヤが最も長くなる位置や、最も短くなる位置においてケーブルベヤに
十分な余裕長さがあり、無理な張力が作用していないこと
●すべてのガイドレールが適切に、確実にボルトで固定されていること
●ガイドレールの連結部に段差がないこと
●ケーブルベヤ固定端部~Hレール棚部間をケーブルベヤがスムーズに走行(乗り移り)して
いること
●ケーブルベヤの外面や内部、また、ケーブルベヤが走行するレール上に異物(放置された工
具等)が無いこと
●ケーブルベヤの移動端部及び固定端部で、ケーブル・ホースが固定(クランプ)されている
こと
■保守・点検
稼働開始後、下記の項目について定期的に点検してください。(点検頻度の目安:3ヵ月毎に 1回)
●ケーブルベヤがスムーズに往復動作しているか
・上側ケーブルベヤがケーブルベヤ固定端部~Hレール棚部間を走行する際に、段差や引
掛かり等の影響で跳ね上がる現象が生じていないか
・ケーブルベヤを走行方向から見て、傾きが生じていないか
●ケーブルベヤ本体のアーム(外周側の開閉蓋)やロックステイ(内周側の開閉蓋)の開きや
外れはないか
●各所の締結ボルトに緩みがないか
・ガイドレールの各所
・ケーブルベヤの移動端及び固定端金具(あるいはブラケット)
●ケーブルベヤ内のケーブル・ホースについて
・ねじれや蛇行が発生していないか
・無理に引っ張られた状態になっていないか
●移動端及び固定端部のケーブル・ホースのクランプに緩みはない
●ガイドレール上に粉塵や摩耗粉が堆積していないか(特に、ケーブルベヤ固定端部)
■ご参考:ガイドレール施工不具合によるトラブル例
側壁の継目に段差がある
ケーブルベヤの屈曲部が段差と干渉し、ケーブルベヤの破損および座屈、摺動による摩耗が発
生します。
12ケーブルベヤ両端部での配線状態
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レール底面の継目に段差がある
Hレールに段差があると、ケーブルベヤ内周面の異常摩耗の原因となります。また、Uレール
に大きな段差があると、ケーブルベヤに座屈や部分的な摩耗が発生します
固定端金具・ブラケット上面より Hレールの棚部が高い
ケーブルベヤ固定端部~Hレール棚部間を上側ケーブルベヤが短い状態から長くなる方向へ移
動する際、Hレール棚部にケーブルベヤが乗り上げる状態になるため、騒音や、ケーブルベヤ
の内周面、レールに異常摩耗が発生する場合があります。
レールが水平に設置されていない
座屈や走行抵抗の増大が発生する可能性があります。
その他不具合または、お気付きの点がありましたら当社までご連絡ください。
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安全にご使用いただくために
警告 危険防止のため、下記の事項にしたがってください。
ケーブルベヤ(以下、クリーンベヤ・フラットベヤ 含む)および部品は、本来の用途以外には使用しないでください。
ケーブルベヤの上には絶対に乗らないでください。破損して落下する可能性があります。
ケーブルベヤおよび部品への追加工は絶対に行わないでください。
(クリーンベヤ、フラットベヤのケーブルやチューブの端末加工を除く)
・ケーブルベヤおよび部品を酸やアルカリで洗浄しないでください。割れが生じます。
・ケーブルベヤおよび部品への電気メッキは絶対に行わないでください。水素脆性割れする
可能性があります。
・ケーブルベヤおよび部品への溶接は行わないでください。熱影響で強度低下や割れが生じます。
労働安全衛生規則第2編第1章第1節一般基準を遵守してください。(労働安全衛生規則には、ケーブルベヤ製品に該当し
ない項目も含まれます。)
損耗(破損)した箇所の取替えは、損耗(破損)部分のみの取替えではなく、すべてを新品に取替えてください。
脆性割れを引起こすもの(酸・強アルカリ・バッテリー液など)がケーブルベヤおよび部品に付着した場合は、直ちにケーブル
ベヤおよび部品の使用を中止し新品に交換してください。
ケーブルベヤおよび部品の連結、取付け、取外し、保守点検などの際には、
・取扱説明書、カタログまたはお客様に対して特別に提出された文書にしたがって作業してください。
・ケーブルベヤおよび部品が自由に動かないように固定してください。ケーブルベヤは自重により自走したり、倒れたりする
可能性があります。
・ケーブルベヤの屈曲部で手を挟まないようにご注意ください。
・作業に適した服装、適切な保護具(安全眼鏡、手袋、安全靴など)を着用してください。
・事前に必ず装置の元電源を切り、また不慮にスイッチが入らないようにしてください。
・ケーブルベヤの取扱いは、作業に熟練した方が行ってください。
ケーブルベヤおよび部品の構造、仕様を理解したうえで取扱ってください。
ケーブルベヤおよび部品を据え付ける際には、事前に運搬時の破損がないか検査してください。
ケーブルベヤおよび部品は必ず定期的に保守点検をしてください。
ケーブルベヤの能力はメーカーによって異なります。当社カタログによって選定された場合には、必ず当社製品をご使用くだ
さい。
取扱説明書は、必ず最終ご使用いただくお客様のお手元まで届くようにしてください。
・お手元にないときは、お求めの販売店もしくは当社へ商品名、シリーズ名や形番をご連絡のうえ、ご請求ください
本カタログに記載する製品内容は、主に機種選定のためのものです。実際のご使用に際しては、ご使用の前に「取扱説明書
をよくお読みいただき、正しくご使用ください。
2023 4月発行 ©株式会社 椿本チエイン
注意 事故防止のため、下記の事項を守ってください。
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