Endres+Hauser BA iTEMP TMT86 取扱説明書

タイプ
取扱説明書
Products Solutions Services
取扱説明書
iTEMP TMT86
2 センサ入力温度伝送器
PROFINET® プロトコル
BA02144T/33/JA/01.22-00
71597178
2022-04-01
バージョン
01.0x(機器バージョン)
iTEMP TMT86 目次
Endress+Hauser 3
目次
1 本説明書について .................. 4
1.1 シンボル ............................. 4
1.2 工具シンボル ......................... 5
1.3 関連資料 ............................. 5
1.4 登録商標 ............................. 6
2 安全上の注意事項 .................. 7
2.1 作業員の要件 ......................... 7
2.2 指定用途 ............................. 7
2.3 労働安全 ............................. 7
2.4 操作上の安全性 ....................... 7
2.5 製品の安全性 ......................... 8
2.6 IT セキュリティ ....................... 8
2.7 機器固有の IT セキュリティ ............. 8
3 製品説明 ........................... 9
4 納品内容確認および製品識別表示 .... 9
4.1 納品内容確認 ......................... 9
4.2 製品識別表示 ......................... 9
4.3 認証と認定 .......................... 10
4.4 保管および輸送 ...................... 10
5 設置 .............................. 10
5.1 取付要件 ............................ 10
5.2 機器の取付け ........................ 11
5.3 設置状況の確認 ...................... 14
6 電気接続 .......................... 15
6.1 接続要件 ............................ 15
6.2 機器の接続 .......................... 15
6.3 センサケーブルの接続 ................. 17
6.4 保護等級の保証 ...................... 19
6.5 配線状況の確認 ...................... 19
7 操作オプション ................... 20
7.1 操作オプションの概要 ................. 20
7.2 操作メニューの構成と機能 .............. 23
7.3 ウェブブラウザを使用した操作メニューへ
のアクセス ......................... 25
7.4 操作ツールを使用した操作メニューへのア
クセス ............................. 29
8 システム統合 ..................... 31
8.1 デバイス記述(DD)ファイルの概要 ...... 31
8.2 システムファイルの概要 ............... 31
8.3 サイクリックデータ伝送 ............... 32
9 設定 .............................. 36
9.1 設置確認 ............................ 36
9.2 機器のスイッチオン ................... 36
9.3 ソフトウェアによる機器アドレスの設定 ... 36
9.4 機器設定 ............................ 36
9.5 シミュレーション ..................... 40
9.6 不正アクセスからの設定の保護 .......... 40
10 操作 .............................. 42
10.1 機器ロック状態の読取り ............... 42
10.2 測定値の読み取り ..................... 42
10.3 プロセス条件への機器の適合 ............ 42
11 診断およびトラブルシューティン
................................ 43
11.1 一般トラブルシューティング ............ 43
11.2 現場表示器の診断情報 ................. 45
11.3 通信インターフェースを介した診断情報 ... 45
11.4 診断イベントの概要 ................... 46
11.5 イベントログブック ................... 48
11.6 2 つ目のプロセスシール(デュアルシール)
によるサーモウェルの監視 .............. 48
11.7 ファームウェアの履歴 ................. 49
12 メンテナンス ..................... 49
13 修理 .............................. 49
13.1 一般情報 ............................ 49
13.2 スペアパーツ ........................ 49
13.3 返却 ............................... 49
13.4 廃棄 ............................... 50
14 アクセサリ ........................ 50
14.1 機器固有のアクセサリ ................. 50
14.2 通信関連のアクセサリ ................. 50
14.3 サービス関連のアクセサリ .............. 51
15 技術データ ........................ 52
15.1 機能とシステム構成 ................... 52
15.2 入力 ............................... 54
15.3 出力 ............................... 55
15.4 性能特性 ............................ 56
15.5 環境 ............................... 61
15.6 構造 ............................... 62
15.7 操作 ............................... 65
15.8 認証と認定 .......................... 66
15.9 注文情報 ............................ 67
15.10 補足資料 ............................ 67
索引 ................................... 69
本説明書について iTEMP TMT86
4 Endress+Hauser
1 本説明書について
1.1 シンボル
1.1.1 安全シンボル
!"
このシンボルは危険な状況に対する警告を表します。この表示を無視して適切な対処
を怠った場合、死亡、重傷、爆発などの重大事故が発生する可能性があります。
!"
このシンボルは危険な状況に対する警告を表します。この表示を無視して適切な対処
を怠った場合、死亡、重傷、爆発などの重大事故が発生する可能性があります。
!"
このシンボルは危険な状況に対する警告を表します。この表示を無視して適切な対処
を怠った場合、軽傷または中程度の傷害事故が発生する可能性があります。
!"
人身傷害につながらない、手順やその他の事象に関する情報を示すシンボルです。
1.1.2 電気シンボル
シンボル 意味
直流
交流
直流および交流
接地接続
オペレータを保護するために、接地システムを使用して接地された接地端子
電位平衡接続(PE:保護接地)
その他の接続を行う前に接地端子の接地接続が必要です。
接地端子は機器の内側と外側にあります。
• 内側の接地端子:電位平衡を電源ネットワークに接続します。
• 外側の接地端子:機器とプラントの接地システムを接続します。
1.1.3 特定情報に関するシンボル
シンボル 意味
許可
許可された手順、プロセス、動作
推奨
推奨の手順、プロセス、動作
禁止
禁止された手順、プロセス、動作
ヒント
追加情報を示します。
資料参照
A
ページ参照
図参照
注意すべき注記または個々のステップ
iTEMP TMT86 本説明書について
Endress+Hauser 5
シンボル 意味
1.
,
2.
,
3.
… 一連のステップ
操作・設定の結果
問題が発生した場合のヘルプ
目視確認
1.1.4 図中のシンボル
シンボル 意味 シンボル 意味
1, 2, 3,... 項目番号
1.
,
2.
,
3.
… 一連のステップ
A, B, C, ... A-A, B-B, C-C, ... 断面図
-
危険場所
.
安全区域(非危険場所)
1.2 工具シンボル
シンボル 意味
A0011220
マイナスドライバ
A0011219
プラスドライバ
A0011221
六角レンチ
A0011222
スパナ
A0013442
Torx ドライバ
1.3 関連資料
資料 資料の目的および内容
技術仕様書(TI) 機器の計画支援
本資料には、機器に関するすべての技術データが記載されており、本
機器用に注文可能なアクセサリやその他の製品の概要が示されていま
す。
簡易取扱説明書(KA) 簡単に初めての測定を行うための手引き
簡易取扱説明書には、納品内容確認から初回の設定までに必要なすべ
ての情報が記載されています。
取扱説明書(BA) 参考資料
取扱説明書には、機器ライフサイクルの各種段階(製品の識別、納品
内容確認、保管、取付け、接続、操作、設定からトラブルシューティ
ング、メンテナンス、廃棄まで)において必要とされるあらゆる情報
が記載されています。
機能説明書(GP) 使用するパラメータの参考資料
この資料には、各パラメータの詳細な説明が記載されています。本説
明書は、全ライフサイクルにわたって本機器を使用し、特定の設定を
行う人のために用意されたものです。
本説明書について iTEMP TMT86
6 Endress+Hauser
資料 資料の目的および内容
安全上の注意事項(XA) 認証に応じて、安全上の注意事項(XA)が機器に付属します。安全上
の注意事項は取扱説明書の付随資料です。
機器に対応する安全上の注意事項(XA)の情報が銘板に明記され
ています。
機器固有の補足資料(SD/FY) 注文した機器の型に応じて追加資料が提供されます。必ず、補足資料
の指示を厳守してください。補足資料は、機器資料に付随するもので
す。
列記した資料は以下から入手できます。
当社ウェブサイトのダウンロードエリアより:www.endress.com → Download
銘板に記載されたシリアル番号を W@M デバイスビューワー
(www.endress.com/deviceviewer)に入力します。機器に関係するすべてのデー
タおよび機器に添付される技術仕様書の一覧が表示されます。
銘板のシリアル番号を Endress+Hauser Operations アプリに入力するか、Endress
+Hauser Operations アプリで銘板の 2-D マトリクスコード(QR コード)をスキ
ャンすると、機器に関するすべてのデータおよび機器に付属する技術仕様書が表
示されます。
1.4 登録商標
PROFINET®
PROFIBUS Nutzerorganisation e.V. (PROFIBUS User Organization), Karlsruhe, Germany
の登録商標です。
iTEMP TMT86 安全上の注意事項
Endress+Hauser 7
2 安全上の注意事項
2.1 作業員の要件
設置、設定、診断、およびメンテナンスを実施する要員は、以下の要件を満たさなけれ
ばなりません。
訓練を受けて、当該任務および作業に関する資格を取得した専門作業員であること。
施設責任者の許可を得ている作業員であること。
各地域/各国の法規を熟知していること。
作業を開始する前に、取扱説明書、補足資料、ならびに証明書(用途に応じて異な
ります)の説明を読み、内容を理解しておくこと。
本書の説明に従い、基本的な方針に従うこと。
オペレータ要員は、以下の要件を満たさなければなりません。
施設責任者からその作業に必要な訓練および許可を得ていること。
本書の説明に従うこと。
2.2 指定用途
本機器はユーザー設定可能なユニバーサル温度伝送器であり、測温抵抗体(RTD)、熱
電対(TC)、抵抗/電圧伝送器用に 1 つまたは 2 つのセンサ入力を備えます。本機器の
ヘッド組込型伝送器バージョンは、DIN EN 50446 に準拠するセンサヘッド(フラット
フェイス)に取り付けるためのものです。オプションの DIN レールクリップを使用し
て、機器を DIN レールに取り付けることも可能です。
製造者によって指定された方法以外で機器を使用すると、機器の保護性能が損なわれる
可能性があります。
不適切な、あるいは指定用途以外での使用に起因する損傷については、製造者は責任を
負いません。
ヘッド組込型伝送器は、DIN レールクリップと分離型センサを使用して、キャビネ
ット内の DIN レール機器の代用として使用しないでください。
2.3 労働安全
機器で作業する場合:
各国の規制に従って、必要な個人用保護具を着用してください。
2.4 操作上の安全性
適切な技術的条件下でエラーや故障がない場合にのみ、機器を操作してください。
施設作業者には、機器を支障なく操作できるようにする責任があります。
危険場所
危険場所で機器を使用する場合には、作業者やプラントが危険にさらされないよう、
下の点にご注意ください(例:防爆、安全機器)
注文した機器が危険場所で使用するための仕様になっているか、銘板の技術データ
を確認してください。銘板は伝送器ハウジングの側面に貼付されています。
本書に付随する別冊の補足資料の記載事項にご注意ください。
機器安全性および電磁適合性
本計測システムは、IEC/EN 61326 シリーズおよび APL EMC 試験仕様に準拠した一般
安全要件および EMC 要件に適合します。
安全上の注意事項 iTEMP TMT86
8 Endress+Hauser
2.5 製品の安全性
本製品は、最新の安全要件に適合するように GEP(Good Engineering Practice)に従っ
て設計され、テストされて安全に操作できる状態で工場から出荷されます。
2.6 IT セキュリティ
取扱説明書の指示に従って製品を設置および使用した場合にのみ、当社の保証は有効で
す。本製品には、設定が不注意で変更されないよう、保護するためのセキュリティ機構
が備えられています。
製品および関連するデータ伝送の追加的な保護を提供する IT セキュリティ対策を、事
業者自身が自社の安全基準に従って講じる必要があります。
2.7 機器固有の IT セキュリティ
本機器はオペレータによる保護対策をサポートする固有の機能を備えます。この機能
はユーザー設定が可能であり、適切に使用すると操作の安全性向上が保証されます。本
機器により、ユーザーの役割を変更するためのパスワードが提供されます(Web サー
バー、FieldCare、DeviceCare、PDM を使用した操作に適用)
機能/インターフェース 初期設定 推奨
パスワード
(Web サーバーのログインや FieldCare の接続に
も使用されます)
無効(0000) カスタマイズされたアクセスコードを設
定中に割り当てます。
Web サーバー 有効 リスク評価に従って個別に設定します。
サービスインターフェース(CDI) 有効 リスク評価に従って個別に設定します。
ハードウェア書き込み保護スイッチによる書き
込み保護
無効 リスク評価に従って個別に設定します。
2.7.1 パスワードによるアクセス保護
さまざまなパスワードを使用して機器パラメータへの書き込みアクセスを防止できま
す。
ユーザー固有のパスワード
ウェブブラウザまたは操作ツール(例:FieldCare、DeviceCare)を使用した機器パラメ
ータへの書き込みアクセスは、変更可能なユーザー固有のパスワードによって保護する
ことが可能です。
機器の納入時には、機器のアクセスコードは未設定で 0000(オープン)となっていま
す。
パスワードの使用に関する一般的注意事項
• 設定中に、納入時に使用されたパスワードを変更する必要があります。
• パスワードの設定および管理を行う場合は、安全なパスワードを生成するための一般
規則に従ってください。
• ユーザーは、パスワードの管理と慎重な取扱いに関する責任を負います。
• アクセスコードの設定やパスワード紛失時の対処法などについては、「アクセスコー
ドによる書き込み保護」セクションを参照してください。
2.7.2 Web サーバー経由のアクセス
機器の納入時には、Web サーバーが使用可能な状態になっています。必要に応じて
(例:設定完了後)Web server functionality パラメータを使用して Web サーバーを無
効にすることができます。
iTEMP TMT86 製品説明
Endress+Hauser 9
機器およびステータス情報は、ログインページで非表示にできます。これにより、情報
への不正アクセスを防ぐことができます。
機器パラメータの詳細については、次を参照してください。
資料「機能説明書」
3 製品説明
この温度伝送器は、2 つの測定入力を備えた 2 線式機器です。測温抵抗体と熱電対から
変換した信号を伝送するだけでなく、PROFINET® 通信を使用して抵抗および電圧信号
を伝送します。本機器には 2 線式 Ethernet(シングルペア Ethernet)を介して電力が
供給され、伝送器を Zone 1 危険場所に本質安全機器として設置することが可能です。
本機器は、DIN EN 50446 に準拠したセンサヘッド form B(フラットフェース)で計装
のために使用されます。データ転送は、5 つのアナログ入力(AI)機能ブロックを介し
て行われます。
4 納品内容確認および製品識別表示
4.1 納品内容確認
1. 温度伝送器を慎重に開梱します。内容物または梱包が損傷していませんか?
 損傷したコンポーネントは取り付けないでください。これは、材質耐性や本来
の安全要件に準拠していることを製造者が保証できないためであり、結果とし
て生じる損傷に対して責任を負うことができないためです。
2. すべてが納入されていますか?それとも、何か不足していますか?注文内容と納
入範囲を照合してください。
3. 銘板と発送書類に記載された注文情報が一致しますか?
4. 技術仕様書やその他の必要な関連資料がすべて支給されていますか?該当する場
合:危険場所用の安全上の注意事項(例:XA)は支給されていますか?
1 つでも条件が満たされていない場合は、弊社営業所もしくは販売代理店にお問い
合わせください。
4.2 製品識別表示
機器を識別するには、以下の方法があります。
• 銘板の仕様
• 納品書に記載された拡張オーダーコード(機器仕様コードの明細付き)
銘板に記載されたシリアル番号を W@M デバイスビューワー
www.endress.com/deviceviewer)に入力します。機器に関係するすべてのデータお
よび機器に添付される技術仕様書の一覧が表示されます。
銘板のシリアル番号を Endress+Hauser Operations アプリに入力するか、Endress
+Hauser Operations アプリで銘板の 2-D マトリクスコード(QR コード)をスキャン
すると、機器に関するすべての情報および機器に付属する技術仕様書が表示されま
す。
4.2.1 銘板
正しい機器が納入されていますか?
機器の銘板に記載された情報と測定点の要件を比較して確認します。
設置 iTEMP TMT86
10 Endress+Hauser
銘板の情報:
APL ポートプロファイル(機器タイプ、電源、消費電力を指定)
• シリアル番号、機器リビジョン、ファームウェアバージョン、ハードウェアバージョ
データマトリクス 2D コード
タグ番号および拡張オーダーコードの 2 行表示
• 危険場所の認定(関連する防爆資料番号(XA...)付き)
• 認定(シンボル付き)
4.2.2 製造者名および所在地
製造者名: Endress+Hauser Wetzer GmbH + Co. KG
モデル/タイプ: TMT86
製造者所在地: Obere Wank 1, D-87484 Nesselwang または www.endress.com
4.3 認証と認定
本機器に有効な認証と認定:銘板のデータを参照してください。
認証関連のデータおよびドキュメントwww.endress.com/deviceviewer(シリア
ル番号を入力)
4.4 保管および輸送
保管温度:–52~+100 °C (–61.6~+212 °F)
湿度
• ヘッド組込型伝送器付きは結露可
最大相対湿度:95 %(IEC 60068-2-30 に準拠)
機器を保管および輸送する場合、機器が衝撃や外部の影響から確実に保護されるよ
うに梱包してください。納品時の梱包材を使用すると最適に保護できます。
保管および輸送中は、以下に示す環境の影響を回避してください。
• 直射日光
• 振動
• 腐食性の測定物
5 設置
5.1 取付要件
5.1.1 寸法
機器の寸法については、「技術データ」セクションを参照してください 。
iTEMP TMT86 設置
Endress+Hauser 11
5.1.2 取付位置
DIN EN 50446 に準拠するセンサヘッド(フラットフェイス)に、電線管接続口を使
用して測定インサートを直接取付け(中央穴 7 mm)
• フィールドハウジング内にプロセスから分離して取り付け(「アクセサリ」セクショ
ンを参照 )
アクセサリの DIN レールクリップを使用して、ヘッド組込型伝送器を IEC 60715
に準拠する DIN レールに取り付けることも可能です「アクセサリ」セクションを
参照 )
機器を正しく取り付けるための設置場所の必須条件(周囲温度、保護等級、気候クラス
など)については、「技術データ」セクションを参照してください 。
危険場所で使用する場合は、認証と認定で規定されたリミット値を遵守してください
(防爆に関する安全上の注意事項を参照)
5.2 機器の取付け
機器を取り付けるには、プラスドライバが必要です。
固定ネジに対する最大トルク = 1 Nm(¾ フィートポンド)ドライバポジドライブ
Z2
ネジ端子に対する最大トルク = 0.35 Nm(¼ フィートポンド)、ドライバ:ポジドラ
イブ Z1
5.2.1 ヘッド組込型伝送器の取付け
1
2
3
4
5
6
7
9
8
1 2 3 4 5 1234
120 mm
(4.72 in)
120 mm
(4.72 in)
Item A Item B
Item C
A0048481
 1 ヘッド組込型伝送器の取付け(3 タイプ)
項目 A センサヘッドに取付け(DIN 43729 準拠のセンサヘッド フラットフェイス)
1 センサヘッド
2 サークリップ
設置 iTEMP TMT86
12 Endress+Hauser
項目 A センサヘッドに取付け(DIN 43729 準拠のセンサヘッド フラットフェイス)
3 測定インサート
4 接続電線
5 ヘッド組込型伝送器
6 取付バネ
7 取付ネジ
8 センサヘッドカバー
9 電線管接続口
センサヘッドへの取付手順(項目 A)
1. センサヘッドのセンサヘッドカバー(8)を開きます。
2. 測定インサート(3)の接続電線(4)を、ヘッド組込型伝送器(5)の中央の穴に
通します。
3. 取付バネ(6)を取付ネジ(7)に取り付けます。
4. 取付ネジ(7)をヘッド組込型伝送器の側面の穴と測定インサート(3)に通しま
す。そして、サークリップ(2)を使用して両方の取付ネジを固定します。
5. 次に、センサヘッド内の測定インサート(3)とともにヘッド組込型伝送器(5)
を締め付けます。
6. 配線後に、再びセンサヘッドカバー(8)をしっかりと閉めます。
項目 B フィールドハウジングに取付け
1 フィールドハウジングカバー
2 スプリング付き取付ネジ
3 ヘッド組込型伝送器
4 フィールドハウジング
A0024604
 2 壁取付け用アングルブラケットの寸法(壁取付キット一式はアクセサリとして提供可能)
フィールドハウジングへの取付手順(項目 B)
1. フィールドハウジング(4)のカバー(1)を開きます。
2. 取付ネジ(2)をヘッド組込型伝送器(3)の側面の穴に通します。
3. ヘッド組込型伝送器をフィールドハウジングにねじ込みます。
iTEMP TMT86 設置
Endress+Hauser 13
4. 配線後に、再びフィールドハウジングカバー(1)を閉めます。
項目 C DIN レールに取付け(IEC 60715 準拠の DIN レール)
1 スプリング付き取付ネジ
2 ヘッド組込型伝送器
3 サークリップ
4 DIN レールクリップ
5 DIN レール
DIN レールへの取付手順(項目 C)
1. カチッと音がするまで DIN レールクリップ(4)を DIN レール(5)に押し込みま
す。
2. 取付バネを取付ネジ(1)に取り付けて、ネジをヘッド組込型伝送器(2)の側面
の穴に通します。そして、サークリップ(3)を使用して両方の取付ネジを固定し
ます。
3. ヘッド組込型伝送器(2)を DIN レールクリップ(4)にねじ込みます。
北米特有の取付け
12 3 456
A0008520
 3 ヘッド組込型伝送器の取付け
1 サーモウェル
2 測定インサート
3 アダプタ、カップリング
4 センサヘッド
5 ヘッド組込型伝送器
6 取付ネジ
熱電対または測温抵抗体センサおよびヘッド組込型伝送器の温度計構成:
1. サーモウェル(1)をプロセス配管または容器壁面に取り付けます。プロセス圧力
を印加する前に、指示に従ってサーモウェルを固定します。
2. 必要なネックチューブニップルおよびアダプタ(3)をサーモウェルに取り付けま
す。
3. 過酷な環境条件または特別な規制に応じて必要とされる場合には、シーリングリ
ングが取り付けられていることを確認してください。
4. 取付ネジ(6)をヘッド組込型伝送器(5)の側面の穴に通します。
5. 電線管接続口にバスケーブル(端子 1 および 2)が向くようにして、ヘッド組込
型伝送器(5)をセンサヘッド(4)内に配置します。
6. ドライバを使用して、ヘッド組込型伝送器(5)をセンサヘッド(4)にネジ止め
します。
7. 測定インサート(3)の接続電線を、センサヘッド(4)の下側の電線管接続口と
ヘッド組込型伝送器(5)の中央の穴に通します。接続電線を伝送器に接続しま
す。
設置 iTEMP TMT86
14 Endress+Hauser
8. 配線済みのヘッド組込型伝送器が内蔵されたセンサヘッド(4)を、取付け済みの
ニップルおよびアダプタ(3)にねじ込みます。
注記
防爆要件を満たすために、センサヘッドカバーを正しく固定する必要があります。
配線後に、再びセンサヘッドカバーをしっかりとねじ込みます。
ヘッド組込型伝送器へのディスプレイの取付け
1. 2.
3.
A0009852
 4 ディスプレイの取付け
1. センサヘッドカバーのネジを緩めます。センサヘッドカバーを倒します。
2. ディスプレイ接続部のカバーを取り外します。
3. 内蔵された配線済みのヘッド組込型伝送器に表示モジュールを取り付けます。固
定ピンが、ヘッド組込型伝送器の所定の位置にカチッとはまる必要があります。
取付け後に、センサヘッドカバーをしっかりと締め付けます。
ディスプレイは、適切なセンサヘッド(表示窓付きカバー)(例:Endress+Hauser
製 TA30)と組み合わせてのみ使用することが可能です。
5.3 設置状況の確認
機器の設置後、以下を確認してください。
機器の状態および仕様 備考
機器は損傷していないか?(外観検査) -
周囲条件が機器の仕様と一致しているか?(例:周囲温度、測定範囲) 「技術データ」セク
ションを参照
iTEMP TMT86 電気接続
Endress+Hauser 15
6 電気接続
6.1 接続要件
ネジ端子付きのヘッド組込型伝送器を配線するには、プラスドライバが必要です。プッ
シュイン端子付きバージョンの場合、工具は必要ありません。
L注意
電源のスイッチを切ってから機器を設置または接続してください。これに従わない
場合、電子部品を破損する可能性があります。
防爆認定機器の配線については、各取扱説明書で指定されている防爆補足資料の指
示および配線図に特に注意してください。
ディスプレイ接続は割り当てないでください。不適切な接続により電子部品が損傷
する可能性があります。
電源を接続する前に、等電位線を外部接地端子に接続してください。
機器の電源供給には、UL/EN/IEC 61010-1、9.4 項および表 18 の要件に準拠したエ
ネルギー制限センサ回路に接続された電源ユニットのみを使用してください。
6.2 機器の接続
ヘッド組込型伝送器:
AC
RD
WH
B
1+
2-
7
6
5
4
3
RD (BK)
WH (YE)
D
G
H
1
2
E F
A0048881
 5 ヘッド組込型伝送器の端子接続の割当て
A センサ入力 2、TC および mV、外部冷接点(CJ)Pt1000
B センサ入力 2、TC および mV、内部冷接点(CJ)
C センサ入力 2、RTD および Ω、2 および 3 線式
D センサ入力 1、TC および mV、外部冷接点(CJ)Pt1000
E センサ入力 1、TC および mV、内部冷接点(CJ)
F センサ入力 1、RTD および Ω、2、3、4 線式
G ディスプレイ接続、サービスインターフェース
H バス接続および電源
注記
ESD - 静電気放電。端子を静電気放電から保護してください。これに従わなかっ
た場合、電子部品が損傷する、または誤作動が発生する可能性があります。
6.2.1 フィールドバス接続
機器をフィールドバスに接続するには、2 つの方法があります。
電気接続 iTEMP TMT86
16 Endress+Hauser
従来のケーブルグランドを経由 →  16
• フィールドバス接続口を経由
破損する可能性があります。
• 電源のスイッチを切ってからヘッド組込型伝送器を設置または接続してくださ
い。これに従わない場合、電子部品を破損する可能性があります。
接地ネジ(センサヘッド、フィールドハウジング)の 1 つを介して接地すること
を推奨します。
• 追加の等電位化を行わずに、フィールドバスケーブルのシールドがシステム内の
複数箇所で接地されている場合、電源周波数に応じた等化電流が発生し、ケーブ
ルまたはシールドが損傷する可能性があります。このような場合は、フィールド
バスケーブルのシールドを一端だけ接地し、ハウジング(センサヘッド、フィー
ルドハウジング)の接地端子には接続しないでください。接続されていないシー
ルドは絶縁する必要があります!
• 従来のケーブルグランドを使用したフィールドバスのループは推奨しません。
後から 1 台の機器のみを交換する場合でも、バス通信を遮断する必要がありま
す。
ケーブルグランドまたは電線管接続口
→  15 に記載された基本手順にも従ってください。
2
1
3
4
5
6
A0041953
 6 信号ケーブルと電源の接続
1 フィールドハウジングに取り付けられたヘッド組込型伝送器
2 センサヘッドに取り付けられたヘッド組込型伝送器
3 フィールドバス通信および電源用の端子
4 内部接地端子
5 外部接地端子
6 シールドフィールドバスケーブル
iTEMP TMT86 電気接続
Endress+Hauser 17
端子
センサケーブルと電源ケーブルに対応するネジ端子またはプッシュイン端子を選択し
ます。フィールドバス接続用の端子(1+ および 2-)は極性に依存しません。接続に
は、シールドケーブルを使用する必要があります。
端子タイプ ケーブルタイプ ケーブル断面積
ネジ端子 剛性または可撓性 ≤ 2.5 mm² (14 AWG)
プッシュイン端子
(ケーブルタイプ、最小ストリップ
長:10 mm (0.39 in))
剛性または可撓性 1) 0.2~1.5 mm² (24~16 AWG)
フレキシブルケーブル(フェルー
ル端子付き、プラスチックフェル
ールあり/なし)
0.25~1.5 mm² (24~16 AWG)
1) プッシュイン端子および断面積が 0.3 mm² (22 AWG) 以下のフレキシブルケーブルの場合、電線終端
の棒端子を使用する必要があります。
シールド、コネクタのピン配置などの詳細については、
https://www.ethernet-apl.org の「Ethernet-APL エンジニアリングガイドライン」
を参照してください。
6.2.2 電源電圧
APL フィールドスイッチに接続
機器は APL ポート分類に準拠して使用する必要があります。
危険場所SLAA または SLAC(詳細については防爆に関する安全上の注意事項を参照)
非危険場所:最大電圧 DC 15 V、最小出力 0.54 W の APL フィールドスイッチに SLAX
接続これは、たとえば、APL ポート分類 SPCC または SPAA の APL フィールドスイッチ
に相当します。
Ethernet-APL 電源クラス A(9.6~15 VDC、540 mW)
最大消費電力:0.7 W
SPE スイッチに接続
非危険場所において、本機器は適切な SPE フィールドスイッチと組み合わせて使用す
ることが可能です。本機器は、最大電圧 DC 30 V、最小出力 1.85 W の SPE スイッチに
接続できます。SPE スイッチは、10BASE-T1L 規格と PoDL 電源クラス 10、11 または
12 に対応し、PoDL モジュールが内蔵されていない SPE フィールド機器を認識できなけ
ればなりません。
フィールドスイッチは試験により、安全要件に適合することを保証する必要があり
ます(例:PELV、SELV、クラス 2)
6.3 センサケーブルの接続
センサ接続の端子の割当て
注記
2 つのセンサを接続する場合は、センサ間に電気的接続がないことを確認してください
(例サーモウェルから絶縁されていないセンサ素子に起因する)。結果として生じる等
化電流により、測定結果が大幅に歪曲されます。
各センサを別々に伝送器に接続することにより、センサが互いに電気的に絶縁され
た状態のままにする必要があります。伝送器では、入力と出力の間に十分な電気的
絶縁(> AC 2 kV)が確保されます。
電気接続 iTEMP TMT86
18 Endress+Hauser
両方のセンサ入力が割り当てられている場合、次の接続の組み合わせが可能です。
→  15
センサ入力 1
センサ入力
2
RTD または
抵抗伝送
器、2 線式
RTD または
抵抗伝送
器、3 線式
RTD または
抵抗伝送
器、4 線式
TC、電圧伝送
器、内部 CJ
TC、電圧伝送
器、外部 CJ
RTD または抵抗伝
送器、2 線式   - -
RTD または抵抗伝
送器、3 線式   - -
RTD または抵抗伝
送器、4 線式 - - - - -
TC、電圧伝送器、
内部 CJ    -
TC、電圧伝送器、
外部 CJ   - -
内部および外部の冷接点(CJ)は、熱電対センサ(TC)接続用の選択可能な基準接点測
定です。
内部 CJ:内部冷接点の温度が使用されます。
外部 CJ:測温抵抗体センサ(RTD)Pt1000 も接続する必要があります。
6.3.1 プッシュイン端子の接続
2.
3.
4.
5.
1.
2.
3.
AB
C
A0039468
 7 プッシュイン端子の接続
図 A、単線:
1. 電線終端の被覆を剥がします。電線の最小剥き幅は 10 mm (0.39 in) です。
2. 電線終端を端子に差し込みます。
3. 正しく接続されていることを確認するために、電線を軽く引っ張ります。必要に
応じて、手順 1 から繰り返します。
図 B、細より線(棒端子なし)
1. 電線終端の被覆を剥がします。電線の最小剥き幅は 10 mm (0.39 in) です。
2. レバーオープナーを押し下げます。
iTEMP TMT86 電気接続
Endress+Hauser 19
3. 電線終端を端子に差し込みます。
4. レバーオープナーを放します。
5. 正しく接続されていることを確認するために、電線を軽く引っ張ります。必要に
応じて、手順 1 から繰り返します。
図 C、接続の切り離し
1. レバーオープナーを押し下げます。
2. 電線を端子から外します。
3. レバーオープナーを放します。
6.4 保護等級の保証
IP67 を維持するために、現場での設置またはメンテナンスの後は、必ず以下の点を確
認してください。
• 伝送器は、適切な保護等級を持つセンサヘッドに取り付けてください。
• ハウジングの溝にはめ込まれたシールに、汚れおよび損傷がないことを確認してくだ
さい。必要に応じて、シールの乾燥、洗浄または交換を行ってください。
• 指定された外径の接続ケーブルを使用してください(例:M20x1.5、ケーブル径
8~12 mm)
ケーブルグランドをしっかりと締め付けてください。→  8,  19
• ケーブルは、ケーブルグランドの手前で下方に垂れるように配線してください(「ウ
ォータートラップ」。これにより、発生する可能性のある水分がグランドに入らない
ようになります。ケーブルグランドが上を向かないように機器を設置してください。
→  8,  19
• 使用しないケーブルグランドに封止プラグが挿入されていることを確認してくださ
い。
• グロメットをケーブルグランドから取り外さないようにしてください。
A0024523
 8 IP67 保護を維持するための接続のヒント
6.5 配線状況の確認
機器の状態および仕様 備考
機器またはケーブルは損傷していないか?(外観検
査)
--
電気接続 備考
ポート分類が銘板に記載されている仕様と一致して
いるか?
ポート分類と銘板の情報を照合してください。
使用されるケーブルが要求仕様を満たしているか? フィールドバスケーブル、
センサケーブル、→  17
ケーブルの取付には余裕があるか(必要以上の張力
が加えられていないか)?
--
電源ケーブルおよび信号ケーブルが正確に接続され
ているか?
→  15
操作オプション iTEMP TMT86
20 Endress+Hauser
機器の状態および仕様 備考
すべてのネジ端子がしっかりと締め付けられてお
り、プッシュイン端子の接続が確認されているか?
→  18
すべての電線管接続口が取り付けられ、しっかり固
定され、気密性があるか?
ケーブル経路に「ウォータートラップ」があるか?
--
すべてのハウジングカバーが取り付けられ、しっか
りと締められているか?
--
フィールドバスシステムの電気接続 備考
すべての接続コンポーネント(例:スイッチ、機器
コネクタ)が正しく相互接続されているか?
--
フィールドバスケーブルの最大長は、フィールドバ
ス仕様に準拠しているか?
詳細については、www.ethernet-apl.org「Ethernet-
APL エンジニアリングガイドライン」を参照してく
ださい。
支線の最大長は、フィールドバス仕様に準拠してい
るか?
フィールドバスケーブルは完全にシールドされ、正
しく接地されているか?
7 操作オプション
7.1 操作オプションの概要
1
5
2 43
A0048408
1 表示モジュールの DIP スイッチによる現場操作
2 ウェブブラウザまたは操作ツール(例:FieldCare、DeviceCare、SIMATIC PDM)を搭載したコンピュー
3 Field Xpert SMT70
4 制御システム(例:PLC)
5 温度伝送器
オペレーターが機器の設定や試運転を行うためには、さまざまな方法があります。
1. 各種ハードウェア設定用の小型スイッチ(DIP スイッチ)、オプション →  22
オプションのディスプレイ背面にある DIP スイッチを使用して、以下のハードウェア設
定を行うことが可能です。
• ハードウェア書き込み保護オン/オフの切替え
ディスプレイを 180° 回転
サービス IP アドレス 192.168.1.212 の有効化
2. 設定プログラム
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Endres+Hauser BA iTEMP TMT86 取扱説明書

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取扱説明書