Endres+Hauser BA iTEMP TMT142B 取扱説明書

タイプ
取扱説明書
Products Solutions Services
取扱説明書
iTEMP TMT142B
温度伝送器
HART® プロトコル搭載
BA00191R/33/JA/16.23-00
71632834
2023-01-31
バージョン
03.01.zz(機器バージョン)
iTEMP TMT142B 目次
Endress+Hauser 3
目次
1 本説明書について .................. 4
1.1 本文の目的 ........................... 4
1.2 安全上の注意事項(XA) ................ 4
1.3 使用されるシンボル .................... 4
1.4 工具シンボル ......................... 5
1.5 関連資料 ............................. 6
1.6 登録商標 ............................. 6
2 安全上の注意事項 .................. 7
2.1 作業員の要件 ......................... 7
2.2 用途 ................................ 7
2.3 労働安全 ............................. 7
2.4 操作上の安全性 ....................... 7
2.5 機器固有の IT セキュリティ .............. 8
3 受入検査および製品識別表示 ........ 9
3.1 受入検査 ............................. 9
3.2 製品識別表示 ......................... 9
3.3 合格証と認証 ........................ 10
3.4 保管および輸送 ...................... 10
4 取付け ............................ 11
4.1 取付要件 ............................ 11
4.2 伝送器の取付け ...................... 11
4.3 ディスプレイの取付け ................. 13
4.4 設置状況の確認 ...................... 13
5 電気接続 .......................... 14
5.1 接続要件 ............................ 14
5.2 センサの接続 ........................ 15
5.3 機器の接続 .......................... 15
5.4 特別な接続方法 ...................... 17
5.5 保護等級の保証 ...................... 19
5.6 配線状況の確認 ...................... 19
6 操作オプション ................... 20
6.1 操作オプションの概要 ................. 20
6.2 操作メニューの構成と機能 .............. 23
6.3 操作ツールによる操作メニューへのアク
セス ............................... 25
6.4 SmartBlue アプリによる操作メニューへの
アクセス ........................... 28
7 システム統合 ..................... 30
7.1 DD ファイルの概要 .................... 30
7.2 HART プロトコル経由の測定変数 ......... 30
7.3 サポートされる HART® コマンド ......... 30
8 設定 .............................. 33
8.1 設置状況の確認 ...................... 33
8.2 伝送器の電源オン ..................... 33
8.3 機器の設定 .......................... 33
9 診断およびトラブルシューティン
................................ 36
9.1 一般トラブルシューティング ............ 36
9.2 現場表示器の診断情報 ................. 38
9.3 通信インタフェースを介した診断情報 ..... 38
9.4 診断リスト .......................... 38
9.5 イベントログブック ................... 38
9.6 診断イベントの概要 ................... 39
9.7 ファームウェアの履歴 ................. 40
10 メンテナンスおよび洗浄 ........... 41
11 修理 .............................. 41
11.1 一般情報 ............................ 41
11.2 スペアパーツ ........................ 41
11.3 返却 ............................... 43
11.4 廃棄 ............................... 43
12 アクセサリ ........................ 43
12.1 機器固有のアクセサリ ................. 43
12.2 通信関連のアクセサリ ................. 44
12.3 サービス関連のアクセサリ .............. 44
12.4 システム製品 ........................ 45
13 技術データ ........................ 46
13.1 入力 ............................... 46
13.2 出力 ............................... 47
13.3 電源 ............................... 48
13.4 性能特性 ............................ 49
13.5 環境 ............................... 56
13.6 構造 ............................... 57
13.7 合格証と認証 ........................ 58
13.8 補足資料 ............................ 59
14 操作メニューとパラメータの説明 .. 60
14.1 メニュー:Diagnostics(診断) .......... 64
14.2 メニューApplication(アプリケーション) 73
14.3 メニュー:System(システム) .......... 83
索引 ................................... 99
本説明書について iTEMP TMT142B
4 Endress+Hauser
1 本説明書について
1.1 本文の目的
本取扱説明書には、機器のライフサイクルの各段階(製品識別表示、納品内容確認、
管、設置、接続、操作、設定からトラブルシューティング、メンテナンス、廃棄まで)
において必要とされるあらゆる情報が記載されています。
1.2 安全上の注意事項(XA)
危険場所で使用する場合は、必ず国内の法規を遵守してください。危険場所で使用する
計測システムには、別冊の防爆関連資料が用意されています。この資料は取扱説明書に
付随するものです。そこに記載されている設置、仕様、接続データ、安全上の注意事項
を厳守する必要があります。危険場所で使用するための認定を取得した適切な機器に
は、必ず適切な防爆関連資料を使用してください。個別の防爆資料番号(XA...)は銘
板に明記されています。2 つの番号(防爆資料と銘板上)が同じであれば、この防爆関
連資料を使用することができます。
1.3 使用されるシンボル
1.3.1 安全シンボル
!"
このシンボルは危険な状況に対する警告を表します。この表示を無視して適切な対処
を怠った場合、死亡、重傷、爆発などの重大事故が発生する可能性があります。
!"
このシンボルは危険な状況に対する警告を表します。この表示を無視して適切な対処
を怠った場合、死亡、重傷、爆発などの重大事故が発生する可能性があります。
!"
このシンボルは危険な状況に対する警告を表します。この表示を無視して適切な対処
を怠った場合、軽傷または中程度の傷害事故が発生する可能性があります。
!"
人身傷害につながらない、手順やその他の事象に関する情報を示すシンボルです。
1.3.2 電気シンボル
シンボル 意味
直流
交流
直流および交流
接地接続
オペレータを保護するために、接地システムを使用して接地された接地端子
電位平衡接続(PE:保護接地)
その他の接続を行う前に接地端子の接地接続が必要です。
接地端子は機器の内側と外側にあります。
• 内側の接地端子:電位平衡を電源ネットワークに接続します。
• 外側の接地端子:機器とプラントの接地システムを接続します。
iTEMP TMT142B 本説明書について
Endress+Hauser 5
1.3.3 特定情報に関するシンボル
シンボル 意味
許可
許可された手順、プロセス、動作
推奨
推奨の手順、プロセス、動作
禁止
禁止された手順、プロセス、動作
ヒント
追加情報を示します。
資料参照
A
ページ参照
図参照
注意すべき注記または個々のステップ
1.
,
2.
,
3.
… 一連のステップ
操作・設定の結果
問題が発生した場合のヘルプ
目視確認
1.3.4 図中のシンボル
シンボル 意味 シンボル 意味
1, 2, 3,... 項目番号
1.
,
2.
,
3.
… 一連のステップ
A, B, C, ... A-A, B-B, C-C, ... 断面図
-
危険場所
.
安全場所(非危険場所)
1.4 工具シンボル
シンボル 意味
A0011220
マイナスドライバ
A0011219
プラスドライバ
A0011221
六角レンチ
A0011222
スパナ
本説明書について iTEMP TMT142B
6 Endress+Hauser
1.5 関連資料
関連する技術資料の概要については、以下を参照してください。
• デバイスビューワー(www.endress.com/deviceviewer:銘板のシリアル番号を
入力します。
Endress+Hauser Operations アプリ:銘板のシリアル番号を入力するか、銘板の
マトリクスコードをスキャンしてください。
1.5.1 資料の機能
ご注文のバージョンに応じて、以下の資料が提供されます。
資料の種類 資料の目的および内容
技術仕様書(TI) 機器の計画支援
本資料には、機器に関するすべての技術データが記載されており、本
機器用に注文可能なアクセサリやその他の製品の概要が示されていま
す。
簡易取扱説明書(KA) 初回の測定を迅速に開始するための手引き
簡易取扱説明書には、納品内容確認から初回の設定までに必要なすべ
ての情報が記載されています。
取扱説明書(BA) 参考資料
取扱説明書には、機器ライフサイクルの各種段階(製品の識別、納品
内容確認、保管、取付け、接続、操作、設定からトラブルシューティ
ング、メンテナンス、廃棄まで)において必要とされるあらゆる情報
が記載されています。
機能説明書(GP) 使用するパラメータの参考資料
本資料には、個々のパラメータの詳しい説明が記載されています。本
説明書は、全ライフサイクルにわたって本機器を使用し、特定の設定
を行う人のために用意されたものです。
安全上の注意事項(XA) 各種認定に応じて、危険場所での電気機器の安全上の注意事項も機器
に付属します。安全上の注意事項は取扱説明書の付随資料です。
機器に関する安全上の注意事項(XA)の情報が銘板に明記されて
います。
機器固有の補足資料(SD/FY) 関連する補足資料に記載される指示を常に厳守してください。補足資
料は、機器資料に付随するものです。
1.6 登録商標
HART®
FieldComm Group, Austin, Texas, USA の登録商標です。
Bluetooth®
Bluetooth® の文字商標とロゴは Bluetooth SIG, Inc. の登録商標であり、Endress+Hauser
は許可を受けてこのマークを使用しています。その他の商標や商品名は、その所有者に
帰属します。
iTEMP TMT142B 安全上の注意事項
Endress+Hauser 7
2 安全上の注意事項
2.1 作業員の要件
設置、設定、診断、およびメンテナンスを実施する要員は、以下の要件を満たさなけれ
ばなりません。
訓練を受けて、当該任務および作業に関する資格を取得した専門作業員であること。
施設責任者の許可を得ている作業員であること。
各地域/各国の法規を熟知していること。
作業を開始する前に、取扱説明書、補足資料、ならびに証明書(用途に応じて異な
ります)の説明を読み、内容を理解しておくこと。
本書の説明に従い、基本的な方針に従うこと。
オペレータ要員は、以下の要件を満たさなければなりません。
施設責任者からその作業に必要な訓練および許可を得ていること。
本書の説明に従うこと。
2.2 用途
本機器はユーザー設定可能なユニバーサル温度伝送器であり、測温抵抗体(RTD)、熱
電対(TC)、抵抗/圧力伝送器に対応した 1 つのセンサ入力を備えます。本機は屋外設
置用に設計されており、
製造者によって指定された方法以外で機器を使用すると、機器の保護性能が損なわれる
可能性があります。
不適切な、あるいは指定用途以外での使用に起因する損傷については、製造者は責任を
負いません。
2.3 労働安全
機器で作業する場合:
各国の規制に従って、必要な個人用保護具を着用してください。
2.4 操作上の安全性
適切な技術的条件下でエラーや不具合がない場合にのみ、機器を操作してください。
施設作業者には、機器を支障なく操作できるようにする責任があります。
危険場所
危険場所で機器を使用する場合には、作業者やプラントが危険にさらされないよう、
下の点にご注意ください(例:爆発防止または安全機器)
注文した機器が危険場所で使用するための仕様になっているか、銘板の技術データ
を確認してください。銘板は伝送器ハウジングの側面に貼付されています。
本書に付随する別冊の補足資料の記載事項にご注意ください。
電磁適合性
本計測システムは、IEC/EN 61326 および NAMUR 推奨 NE 21 に準拠した一般的な安全
要件および EMC 要件に適合します。
注記
機器の電源供給には、UL/EN/IEC 61010-1、9.4 項および表 18 の要件に準拠したエ
ネルギー制限センサ回路に接続された電源ユニットのみを使用してください。
安全上の注意事項 iTEMP TMT142B
8 Endress+Hauser
2.5 機器固有の IT セキュリティ
ユーザー側の保護対策をサポートするため、本機器はさまざまな特定機能を提供しま
す。この機能はユーザー設定が可能であり、適切に使用すると操作の安全性向上が保証
されます。最も重要な機能の概要は、次のセクションに示されています。
機能/インタフェース 工場設定 推奨
ハードウェア DIP スイッチによる書き込
み保護
無効 リスク評価に従って個別に設定する
機器のユーザー管理
詳細情報については、機器の取扱説
明書を参照
メンテナンス カスタマイズされたアクセスコードを設
定中に割り当てる
Bluetooth® アプリによるアクセスコード
を使用したソフトウェアロック→  28
ユーザー名:admin
初期パスワード
器のシリアル番号
カスタマイズされたアクセスコードを設
定中に割り当てる
ハードウェア DIP スイッチによる
Bluetooth® インタフェースの設定
Bluetooth® インタ
フェースは有効
リスク評価に従って個別に設定する
機器設定による Bluetooth® 通信の設定
詳細情報については、機器の取扱説
明書を参照
Bluetooth® インタ
フェースは有効
リスク評価に従って個別に設定する
iTEMP TMT142B 受入検査および製品識別表示
Endress+Hauser 9
3 受入検査および製品識別表示
3.1 受入検査
機器の受領後、すみやかに以下の手順に従ってご確認ください。
1. 梱包と機器に損傷がないか確認してください。
2. 損傷が見つかった場合:
すぐに製造者にすべての損傷を報告してください。
3. 損傷した部品や機器を設置しないでください。設置した場合、製造者は材質の耐
性や本来の安全要件の遵守を保証できず、それにより生じるいかなる結果に対し
ても責任を負わないものとします。
4. 納入範囲を発注内容と照合してください。
5. 輸送用のすべての梱包材を取り外してください。
6. 銘板のデータと発送書類に記載された注文情報が一致していますか?
7. 技術仕様書やその他の必要な関連資料(証明書など)がすべて添付されています
か?
1 つでも条件が満たされていない場合は、弊社営業所もしくは販売代理店にお問い
合わせください。
3.2 製品識別表示
機器を識別するには、以下の方法があります。
• 銘板
• 銘板に記載されたシリアル番号をデバイスビューワー
www.endress.com/deviceviewer)に入力します。機器に関するすべての情報および
機器に添付される技術仕様書の一覧が表示されます。
銘板のシリアル番号を Endress+Hauser Operations アプリに入力するか、Endress
+Hauser Operations アプリで銘板の 2-D マトリクスコード(QR コード)をスキャン
すると、機器に関するすべての情報および機器に付属する技術仕様書が表示されま
す。
3.2.1 銘板
注文した機器が納入されていますか?
銘板には機器に関する以下の情報が記載されています。
• 製造者識別、機器名称
• オーダーコード
• 拡張オーダーコード
• シリアル番号
• タグ名(TAG)
• 技術データ:電源電圧、消費電流、周囲温度、通信関連データ(オプション)
• 保護等級
• 認定(シンボル付き)
銘板の情報とご注文内容を照合してください。
3.2.2 製造者名および所在地
製造者名: Endress+Hauser Wetzer GmbH + Co. KG
製造者の住所: Obere Wank 1, D-87484 Nesselwang または www.endress.com
受入検査および製品識別表示 iTEMP TMT142B
10 Endress+Hauser
3.3 合格証と認証
本機器に有効な認証と認定:銘板のデータを参照してください。
認証関連のデータおよびドキュメントwww.endress.com/deviceviewer(シリア
ル番号を入力)
3.3.1 HART® 認定
温度伝送器は HART® FieldComm Group に登録されており、HART® Communication
Protocol Specifications、Revision 7 の要件を満たします。
3.4 保管および輸送
保管温度
ディスプレイなし:–50~+100 °C (–58~+212 °F)
ディスプレイ付き:–40~+80 °C (–40~+176 °F)
過電圧保護モジュール付き:–40~+85 °C (–40~+185 °F)
最大相対湿度:< 95 %、IEC 60068-2-30 に準拠
機器を保管および輸送する場合、機器が衝撃や外部の影響から確実に保護されるよ
うに梱包してください。納入時の梱包材を使用すると、最適な保護効果が得られま
す。
保管中は、以下に示す環境の影響を回避してください。
• 直射日光
• 高温の物体の近く
• 機械的振動
• 腐食性の測定物
iTEMP TMT142B 取付け
Endress+Hauser 11
4 取付け
4.1 取付要件
4.1.1 寸法
機器の寸法については、「技術データ」セクションを参照してください。→  57
4.1.2 取付位置
機器を正しく取り付けるための設置場所の必須条件(周囲温度、保護等級、気候クラス
など)については、「技術データ」セクションを参照してください。→  56
危険場所で使用する場合は、認証と認定のリミット値を遵守してください(防爆認定を
参照)
4.2 伝送器の取付け
4.2.1 センサ直接取付け
センサの安定性が高い場合、本機器をセンサに直接取り付けることができます。センサ
をケーブルグランドに直角に取り付ける場合は、ダミープラグとケーブルグランドを交
換してください。
12 3 4 5 6
A0041675
 1 センサにフィールド伝送器を直接取付け
1 サーモウェル
2 測定インサート
3 ネックチューブニップルおよびアダプタ
4 センサケーブル
5 フィールドバスケーブル
6 フィールドバスシールドケーブル
1. サーモウェル(1)を取り付けて、ねじ込みます。
2. ネックチューブニップルとアダプタ付きの測定インサート(2)を伝送器にねじ込
みます。ニップルとアダプタのネジをシリコンテープでシールします。
3. センサケーブル(4)をフィールドバス伝送器ハウジングのケーブルグランドから
端子部に通します。
4. 測定インサート付きのフィールド伝送器をサーモウェル(1)に取り付けます。
5. フィールドバスシールドケーブルまたはフィールドバス接続口(6)を、もう一方
のケーブルグランドに取り付けます。
6. フィールドバスケーブル(5)をフィールドバス伝送器ハウジングのケーブルグラ
ンドから端子部に通します。
取付け iTEMP TMT142B
12 Endress+Hauser
7. 「保護等級の保証」セクションの説明に従って、ケーブルグランドをしっかりとね
じ込みます。ケーブルグランドは、防爆要件を満たしている必要があります。
→  19
4.2.2 分離型取付け
注記
損傷を防止するため、2" パイプ取付ブラケットの取付ネジを締め付けすぎないでくだ
さい。
最大トルク = 6 Nm (4.43 lbf ft)
A0007952
 2 直接壁面取付ブラケットまたは 2" パイプ取付ブラケット(SUS 316L 相当、アクセサリとして入手可
能)を使用したフィールド伝送器の取付け。寸法単位:mm(in)
iTEMP TMT142B 取付け
Endress+Hauser 13
4.3 ディスプレイの取付け
1
2
3
4
90°
90° 90°
90°
3 mm
A0041863
 3 4 x ディスプレイの取付位置、90° 単位で脱着可能
1 カバークランプ
2 ハウジングカバー(O リング付き)
3 ディスプレイ取付キットおよび変形保護
4 電子モジュール
1. カバークランプ(1)を外します。
2. ハウジングカバーと O リング(2)を外します。
3. ディスプレイと変形保護(3)を電子モジュール(4)から外します。取付キット
を使用してディスプレイを 90° 単位で目的の位置に取り付けて、電子モジュール
の適切なスロットに差し込みます。
4. 必要に応じて、ハウジングカバーとハウジングベースのネジをきれいにして、潤
滑します。(推奨潤滑剤:Klüber Syntheso Glep 1)
5. そして、ハウジングカバーと O リングをねじ込みます。
6. カバークランプ(1)を再び取り付けます。
4.4 設置状況の確認
機器の設置後、以下の点を確認します。
機器の状態と仕様 備考
機器は損傷していないか?(外観検査) -
周囲条件が機器の仕様と一致しているか?(例:周囲温度、測定範囲) →  46
電気接続 iTEMP TMT142B
14 Endress+Hauser
5 電気接続
5.1 接続要件
L注意
電子部品が破損する可能性があります。
電源のスイッチを切ってから機器を設置または接続してください。これに従わない
場合、電子部品を破損する可能性があります。
防爆認定機器の配線については、各取扱説明書で指定されている防爆補足資料の指
示および配線図に特に注意してください。ご不明な点がある場合は、当社営業所も
しくは販売代理店にお問い合わせください。
ディスプレイ接続は割り当てないでください。不適切な接続により電子部品が損傷
する可能性があります。
注記
ネジ端子を締め付けすぎないでください。伝送器の損傷につながる可能性があります。
最大トルク = 1 Nm (³⁄₄ lbf ft)
1.
2.
3.
4.
5.
3 mm
A0041651
端子接続の一般的な手順:
1. カバークランプを取り外します。
2. ハウジングカバーと O リングを外します。
3. 電子モジュールから表示モジュールを取り外します。
4. 電子モジュールの 2 本の固定ネジを緩め、電子モジュールをハウジングから取り
外します。
5. 機器の側面のケーブルグランドを開きます。
6. 対応する接続ケーブルをケーブルグランドの開口部に通します。
7. 「センサの接続」および「機器の接続」セクションの説明に従って、センサケーブ
ルとフィールドバス/電源の配線を行います。
配線が完了したら、ネジ端子をしっかりと締め付けます。再びケーブルグランドを締め
付けて、逆の手順で機器を再び取り付けます。「保護等級の保証」セクションの説明を
参照してください。必要に応じて、ハウジングカバーとハウジングベースのネジをきれ
いにして、潤滑します(推奨潤滑剤:Klüber Syntheso Glep 1)。再びハウジングカバー
をしっかりとねじ込み、カバークランプを取り付けて、しっかりと固定します。
接続エラーを防止するため、機器の設定の前に必ず「配線状況の確認」セクション
の指示に従ってください。
iTEMP TMT142B 電気接続
Endress+Hauser 15
5.2 センサの接続
注記
ESD - 静電気放電。端子を静電気放電から保護してください。これに従わなかっ
た場合、電子部品が損傷する、または誤作動が発生する可能性があります。
+
-
1
2
3
4
+
-
3
4
S1
-
+
!
C
B
RD
RD
WH
WH
A
A0052568
 4 フィールド伝送器の端子割当て
A センサ入力、熱電対(TC)および mV
B センサ入力、RTD および Ω、4、3、2 線式
C バスターミネータおよび電源
熱電対(TC)測定の場合、測温抵抗体 Pt100 2 線式センサを接続して基準接合部
温度を測定できます。これは端子 1 と端子 3 に接続します。使用する基準接合部
はメニュー(Application(アプリケーション)→ Sensor(センサ)→ Reference
junction(基準接合部))で選択します。
5.3 機器の接続
5.3.1 ケーブルグランドまたは電線管接続口
L注意
破損する可能性があります。
ハウジングを取り付けたために機器が接地されていない場合は、接地ネジの 1 つを
介して接地することを推奨します。プラントの接地コンセプトに従ってください。
被覆を剥がしたフィールドバスケーブルと接地端子間のケーブルシールドは、でき
るだけ短くしてください。機能上の目的により、機能接地の接続が必要になる場合
があります。各国の電気規則を必ず遵守してください。
追加の等電位化を行わずに、フィールドバスケーブルのシールドがシステム内の複
数箇所で接地されている場合、電源周波数に応じた均等化電流が発生し、ケーブル
またはシールドが損傷する可能性があります。このような場合は、フィールドバス
ケーブルシールドを一端だけ接地し、ハウジングの接地端子には接続しないでくだ
さい。接続されていないシールドは絶縁する必要があります!
ケーブル仕様
• アナログ信号のみを使用する場合は、標準の機器ケーブルで十分です。
• HART® 通信には、シールドケーブルを推奨します。プラントの接地コンセプト
に従ってください。
• フィールドバス接続用の端子には、極性保護が組み込まれています。
ケーブル断面積:最大 2.5 mm²
基本手順に従ってください。 →  14
電気接続 iTEMP TMT142B
16 Endress+Hauser
1
2
3
4
+
-
1
2
3
4
+
-
3
4
-
+
!
A0041526
 5 機器とフィールドバスケーブルの接続
1 フィールドバス端子 - フィールドバス通信および電源
2 シールドフィールドバスケーブル
3 接地端子(内部)
4 接地端子(外部)
5.3.2 HART® 通信抵抗の接続
HART® 通信抵抗が電源ユニットに内蔵されていない場合は、通信抵抗 250 Ω を 2
線式ケーブルに組み込む必要があります。HART® FieldComm Group 発行の資料、
特に HCF LIT 20:「HART 技術概要」も参照してください。
TMT142B
FieldCare/
DeviceCare
HART® Modem
RN221N
PLC
200
A0041920
 6 Endress+Hauser 製電源ユニット(通信抵抗内蔵)との HART® 接続
iTEMP TMT142B 電気接続
Endress+Hauser 17
TMT142B
FieldCare/
DeviceCare
HART®
Modem
PLC
200
3
2
³250 Ω
PMC731: PIC0001
Online
1 >Group Select
2 PV 0.7 bar
HELP SEND HOME
1
A0041589
 7 HART® 通信抵抗が内蔵されていないその他の電源ユニットとの HART® 接続
1 Field Xpert SMT70 による設定
2 HART® ハンドヘルドコミュニケーター
3 HART® 通信抵抗
5.3.3 シールドおよび接地
設置作業中は、FieldComm Group の仕様を遵守してください。
200
1
2
3
4
A0010984
 8 信号ケーブル片側終端のシールドおよび接地(HART® 通信)
1 電源ユニット
2 HART® 通信ケーブルシールドの接地点
3 ケーブルシールド片側終端の接地
4 フィールド機器の接地(オプション)、ケーブルシールドと絶縁
5.4 特別な接続方法
機器に過電圧保護モジュールが取り付けられている場合は、過電圧保護モジュールのネ
ジ端子を介してバスの接続と電源供給が行われます。
電気接続 iTEMP TMT142B
18 Endress+Hauser
4
+
-
1
2
3
+
-
3
4
S1
S2
-
+
!
+
1
-
2
A0052605
 9 過電圧保護の電気接続
1 センサ接続
2 バスターミネータおよび電源
過電圧保護の機能テスト
注記
過電圧保護モジュールの機能テストを正しく実行するために:
テストを実施する前に、過電圧保護モジュールを取り外します。
これを行うには、ドライバーでネジ(1)と(2)を取り外し、六角レンチで固定ネ
ジ(3)を取り外します。
過電圧保護モジュールは容易に持ち上げることができます。
以下の図が示すように、機能テストを実行します。
1. 2.
+
-
1
2
3
S1
-
+
!
3 mm
A0033829
 10 過電圧保護の機能テスト
抵抗計は高インピーダンス範囲 = 過電圧保護は作動しています
抵抗計は低インピーダンス範囲 = 過電圧保護は故障しています 。当社サービス
部門にお知らせください。故障した過電圧保護モジュールは、電子廃棄物として処
分してください。機器の処分については、「修理」セクションを参照してください。
iTEMP TMT142B 電気接続
Endress+Hauser 19
5.5 保護等級の保証
本機器は、IP67 保護等級の要件を満たしています。IP67 を維持するために、現場での
設置またはメンテナンスの後は、必ず以下の点を確認してください。
• ハウジングのシーリング溝にはめ込まれたシールは、清浄でかつ損傷していないこ
と。必要に応じて、シールの乾燥、洗浄または交換を行ってください。
• 指定された外径の接続ケーブルを使用してください(例:M20x1.5、ケーブル径
8~12 mm)
ケーブルグランドをしっかりと締め付けます。→  11,  19
• ケーブルは、ケーブルグランドの手前で下方に垂れるように配線してください(「ウ
ォータートラップ」。これにより、発生する可能性のある水分がグランドに入らない
ようになります。ケーブルグランドが上を向かないように機器を設置します。
→  11,  19
• 使用しないケーブルグランドにダミープラグが挿入されていること。
• グロメットをケーブルグランドから取り外さないようにしてください。
A0024523
 11 IP67 保護を維持するための接続のヒント
5.6 配線状況の確認
機器の状態と仕様 備考
機器やケーブルは損傷していないか?(外観検査) --
電気接続 注意
供給電圧が型式銘板の表示に合っているか? U = 11~36 VDC
ケーブルに適切なストレインリリーフがあるか? 目視検査
電源ケーブルおよび信号ケーブルが正確に接続され
ているか?
→  14
すべてのネジ端子が十分に締め付けられているか?
すべての電線管接続口が取り付けられ、しっかり固
定され、気密性があるか?
ハウジングカバーが取り付けられ、しっかりと締め
付けられているか?
操作オプション iTEMP TMT142B
20 Endress+Hauser
6 操作オプション
6.1 操作オプションの概要
TMT142B
SmartBlue
App
FieldCare/
DeviceCare
HART® Modem
RN22
PLC
200
A0041386
 12 HART® および Bluetooth® 通信を介した伝送器の操作オプション
SmartBlue
App
FieldCare
Configuration
kit
RN22
PLC
TMT142B
200
A0041864
 13 CDI インタフェースを介した伝送器の操作オプション
伝送器の Bluetooth® インタフェース(オプション)は、機器設定に CDI インタフ
ェースを使用しない場合にのみ有効です。DIP スイッチの設定については、以下の
図も参照してください。→  22
  • Page 1 1
  • Page 2 2
  • Page 3 3
  • Page 4 4
  • Page 5 5
  • Page 6 6
  • Page 7 7
  • Page 8 8
  • Page 9 9
  • Page 10 10
  • Page 11 11
  • Page 12 12
  • Page 13 13
  • Page 14 14
  • Page 15 15
  • Page 16 16
  • Page 17 17
  • Page 18 18
  • Page 19 19
  • Page 20 20
  • Page 21 21
  • Page 22 22
  • Page 23 23
  • Page 24 24
  • Page 25 25
  • Page 26 26
  • Page 27 27
  • Page 28 28
  • Page 29 29
  • Page 30 30
  • Page 31 31
  • Page 32 32
  • Page 33 33
  • Page 34 34
  • Page 35 35
  • Page 36 36
  • Page 37 37
  • Page 38 38
  • Page 39 39
  • Page 40 40
  • Page 41 41
  • Page 42 42
  • Page 43 43
  • Page 44 44
  • Page 45 45
  • Page 46 46
  • Page 47 47
  • Page 48 48
  • Page 49 49
  • Page 50 50
  • Page 51 51
  • Page 52 52
  • Page 53 53
  • Page 54 54
  • Page 55 55
  • Page 56 56
  • Page 57 57
  • Page 58 58
  • Page 59 59
  • Page 60 60
  • Page 61 61
  • Page 62 62
  • Page 63 63
  • Page 64 64
  • Page 65 65
  • Page 66 66
  • Page 67 67
  • Page 68 68
  • Page 69 69
  • Page 70 70
  • Page 71 71
  • Page 72 72
  • Page 73 73
  • Page 74 74
  • Page 75 75
  • Page 76 76
  • Page 77 77
  • Page 78 78
  • Page 79 79
  • Page 80 80
  • Page 81 81
  • Page 82 82
  • Page 83 83
  • Page 84 84
  • Page 85 85
  • Page 86 86
  • Page 87 87
  • Page 88 88
  • Page 89 89
  • Page 90 90
  • Page 91 91
  • Page 92 92
  • Page 93 93
  • Page 94 94
  • Page 95 95
  • Page 96 96
  • Page 97 97
  • Page 98 98
  • Page 99 99
  • Page 100 100
  • Page 101 101
  • Page 102 102

Endres+Hauser BA iTEMP TMT142B 取扱説明書

タイプ
取扱説明書