Endres+Hauser BA iTEMP TMT162 取扱説明書

  • こんにちは!Endress+Hauser iTEMP TMT162 フィールド温度伝送器の取扱説明書の内容を熟読しました。本機器の設置、操作、保守、トラブルシューティングに関するご質問にお答えできます。例えば、電源電圧、センサ接続方法、危険場所での使用に関する情報など、様々な疑問にお答えしますので、お気軽にご質問ください。
  • iTEMP TMT162の電源電圧は?
    センサの接続方法は?
    機器の修理はどのように行いますか?
    危険場所での使用は可能ですか?
    保管温度範囲は?
Products Solutions Services
取扱説明書
iTEMP TMT162
フィールド温度伝送器
HART® 通信
BA01801T/33/JA/03.23-00
71639536
2023-11-23
バージョン
04.01(機器バージョン)
iTEMP TMT162 目次
Endress+Hauser 3
目次
1 本説明書について .................. 4
1.1 本書の機能および使用方法 ............... 4
1.2 シンボル ............................. 4
1.3 関連資料 ............................. 6
1.4 登録商標 ............................. 6
2 安全上の注意事項 .................. 7
2.1 作業員の要件 ......................... 7
2.2 指定用途 ............................. 7
2.3 労働安全 ............................. 7
2.4 操作上の安全性 ....................... 7
2.5 製品の安全性 ......................... 8
2.6 IT セキュリティ ....................... 8
3 受入検査および製品識別表示 ........ 8
3.1 受入検査 ............................. 8
3.2 製品識別表示 ......................... 9
3.3 合格証と認証 ......................... 9
3.4 保管および輸送 ....................... 9
4 取付け ............................ 11
4.1 取付要件 ............................ 11
4.2 伝送器の取付け ...................... 11
4.3 ディスプレイの取付け ................. 13
4.4 設置状況の確認 ...................... 13
5 電気接続 .......................... 14
5.1 接続要件 ............................ 14
5.2 センサの接続 ........................ 14
5.3 機器の接続 .......................... 16
5.4 特別な接続方法 ...................... 18
5.5 保護等級の保証 ...................... 20
5.6 配線状況の確認 ...................... 20
6 操作オプション ................... 21
6.1 操作オプションの概要 ................. 21
6.2 操作メニューの構造と機能 .............. 24
6.3 操作ツールによる操作メニューへのアク
セス ............................... 26
7 システム統合 ..................... 28
7.1 HART 機器変数および測定値 ............ 28
7.2 機器変数および測定値 ................. 29
7.3 サポートされる HART® コマンド ......... 29
8 設定 .............................. 31
8.1 設置状況の確認 ...................... 31
8.2 機器のスイッチオン ................... 31
8.3 不正アクセスからの設定の保護 .......... 32
9 診断およびトラブルシューティン
................................ 33
9.1 一般トラブルシューティング ............ 33
9.2 診断情報の概要 ...................... 34
9.3 診断リスト .......................... 36
9.4 ファームウェアの履歴 ................. 39
10 メンテナンス ..................... 39
10.1 清掃 ............................... 39
11 修理 .............................. 40
11.1 一般的注意事項 ...................... 40
11.2 スペアパーツ ........................ 40
11.3 返却 ............................... 42
11.4 廃棄 ............................... 42
12 アクセサリ ........................ 42
12.1 機器固有のアクセサリ ................. 42
12.2 サービス関連のアクセサリ .............. 43
12.3 システム製品 ........................ 43
13 技術データ ........................ 45
13.1 入力 ............................... 45
13.2 出力 ............................... 46
13.3 電源 ............................... 48
13.4 性能特性 ............................ 50
13.5 環境 ............................... 57
13.6 構造 ............................... 58
13.7 合格証と認証 ........................ 59
14 操作メニューとパラメータの説明 .. 60
14.1 「Setup(設定)」メニュー .............. 67
14.2 「Diagnostics(診断)」メニュー .......... 83
14.3 「Expert(エキスパート)」メニュー ....... 92
索引 .................................. 120
本説明書について iTEMP TMT162
4 Endress+Hauser
1 本説明書について
1.1 本書の機能および使用方法
1.1.1 本文の目的
本取扱説明書には、機器のライフサイクルの各段階(製品識別表示、納品内容確認、
管、設置、接続、操作、設定からトラブルシューティング、メンテナンス、廃棄まで)
において必要とされるあらゆる情報が記載されています。
1.1.2 安全上の注意事項(XA)
危険場所で使用する場合は、関連する国内規格を遵守してください。危険場所で使用す
る計測システムには、別冊の防爆関連資料が用意されています。この資料は取扱説明書
に付随するものです。そこに記載されている設置、仕様、接続データ、安全上の注意事
項を厳守する必要があります。危険場所で使用するための認定を取得した適切な機器
には、必ず適切な防爆関連資料を使用してください。個別の防爆資料番号(XA...)は
銘板に明記されています。2 つの番号(防爆資料と銘板上)が同じであれば、この防爆
関連資料を使用することができます。
1.1.3 機能安全
IEC 61508 に準拠した保護システムで使用する認定機器については、安全マニュア
ル SD01632T を参照してください。
1.2 シンボル
1.2.1 安全シンボル
!"
このシンボルは危険な状況に対する警告を表します。この表示を無視して適切な対処
を怠った場合、死亡、重傷、爆発などの重大事故が発生する可能性があります。
!"
このシンボルは危険な状況に対する警告を表します。この表示を無視して適切な対処
を怠った場合、死亡、重傷、爆発などの重大事故が発生する可能性があります。
!"
このシンボルは危険な状況に対する警告を表します。この表示を無視して適切な対処
を怠った場合、軽傷または中程度の傷害事故が発生する可能性があります。
!"
人身傷害につながらない、手順やその他の事象に関する情報を示すシンボルです。
1.2.2 電気シンボル
シンボル 意味
直流
交流
直流および交流
iTEMP TMT162 本説明書について
Endress+Hauser 5
シンボル 意味
接地接続
オペレータを保護するために、接地システムを使用して接地された接地端子
電位平衡接続(PE:保護接地)
その他の接続を行う前に接地端子の接地接続が必要です。
接地端子は機器の内側と外側にあります。
• 内側の接地端子:電位平衡を電源ネットワークに接続します。
• 外側の接地端子:機器とプラントの接地システムを接続します。
1.2.3 特定情報に関するシンボル
シンボル 意味
許可
許可された手順、プロセス、動作
推奨
推奨の手順、プロセス、動作
禁止
禁止された手順、プロセス、動作
ヒント
追加情報を示します。
資料参照
ページ参照
図参照
,
,
一連のステップ
操作・設定の結果
問題が発生した場合のヘルプ
目視検査
1.2.4 工具シンボル
シンボル 意味
A0011220
マイナスドライバ
A0011219
プラスドライバ
A0011221
六角レンチ
A0011222
スパナ
A0013442
トルクスドライバ
本説明書について iTEMP TMT162
6 Endress+Hauser
1.3 関連資料
関連する技術資料の概要については、以下を参照してください。
• デバイスビューワー(www.endress.com/deviceviewer:銘板のシリアル番号を
入力します。
Endress+Hauser Operations アプリ:銘板のシリアル番号を入力するか、銘板の
マトリクスコードをスキャンしてください。
1.3.1 資料の機能
ご注文のバージョンに応じて、以下の資料が提供されます。
資料の種類 資料の目的および内容
技術仕様書(TI) 機器の計画支援
本資料には、機器に関するすべての技術データが記載されており、本
機器用に注文可能なアクセサリやその他の製品の概要が示されていま
す。
簡易取扱説明書(KA) 初回の測定を迅速に開始するための手引き
簡易取扱説明書には、納品内容確認から初回の設定までに必要なすべ
ての情報が記載されています。
取扱説明書(BA) 参考資料
取扱説明書には、機器ライフサイクルの各種段階(製品の識別、納品
内容確認、保管、取付け、接続、操作、設定からトラブルシューティ
ング、メンテナンス、廃棄まで)において必要とされるあらゆる情報
が記載されています。
機能説明書(GP) 使用するパラメータの参考資料
本資料には、個々のパラメータの詳しい説明が記載されています。本
説明書は、全ライフサイクルにわたって本機器を使用し、特定の設定
を行う人のために用意されたものです。
安全上の注意事項(XA) 各種認定に応じて、危険場所での電気機器の安全上の注意事項も機器
に付属します。安全上の注意事項は取扱説明書の付随資料です。
機器に関する安全上の注意事項(XA)の情報が銘板に明記されて
います。
機器固有の補足資料(SD/FY) 関連する補足資料に記載される指示を常に厳守してください。補足資
料は、機器資料に付随するものです。
1.4 登録商標
HART®
HART® FieldComm Group の登録商標です。
iTEMP TMT162 安全上の注意事項
Endress+Hauser 7
2 安全上の注意事項
2.1 作業員の要件
注記
設置、設定、診断、メンテナンスを実施する作業員は、以下の要件を満たす必要があり
ます。
訓練を受けて資格を有する専門作業員:当該任務および作業に関する資格を取得し
ていること
プラント所有者/事業者から許可を与えられていること
各地域/各国の法規を熟知していること
専門作業員は作業を開始する前に、説明書、補足資料および証明書(用途に応じて)
の説明を熟読して理解しておく必要があります。
指示に従い、基本条件を遵守すること
オペレータは、以下の要件を満たす必要があります。
施設責任者からその作業に必要な訓練を受け、許可を得ていること
本取扱説明書の指示を遵守すること
2.2 指定用途
本機器は汎用的かつ設定可能なフィールド温度伝送器であり、測温抵抗体(RTD)、熱
電対(TC)抵抗および電圧トランスミッタ用に 1 つまたは 2 つの温度センサ入力が備
えられています。本機器は現場設置用に設計されています。
不適切な、あるいは指定用途以外での使用に起因する損傷については、製造者は責任を
負いません。
2.3 労働安全
機器で作業する場合:
各国の規制に従って、必要な個人用保護具を着用してください。
2.4 操作上の安全性
• 適切な技術的条件下でエラーや故障がない場合にのみ、機器を操作してください。
• 施設作業者には、機器を支障なく操作できるようにする責任があります。
電源
本機器は、必ず NEC クラス 02(低電圧/電流)に準拠した 11.5~42 VDC の電源電
圧、8 A/150 VA の短絡電力制限で電源を供給する必要があります。
機器の改造
無許可での機器の改造は、予測不可能な危険が生じる可能性があるため禁止されていま
す。
変更が必要な場合は、Endress+Hauser 営業所もしくは販売代理店にお問い合わせく
ださい。
修理
操作上の安全性と信頼性を保証するために、以下の点にご注意ください。
機器の修理は、明確に許可された場合にのみ実施してください。
電気機器の修理に関する各国の規定を遵守してください。
当社純正スペアパーツおよびアクセサリのみを使用してください。
受入検査および製品識別表示 iTEMP TMT162
8 Endress+Hauser
危険場所
危険場所で機器を使用する場合には、作業者やプラントが危険にさらされないよう、
下の点にご注意ください(例:防爆、安全機器)
注文した機器が危険場所で使用するための仕様になっているか、銘板の技術データ
を確認してください。銘板は伝送器ハウジングの側面に貼付されています。
本書に付随する別冊の補足資料の指示に従ってください。
電磁適合性
計測システムは EN 61010-1 の一般安全要件、IEC/EN 61326 シリーズの EMC 要件、
NAMUR 推奨 NE 21 および NE 89 に準拠しています。
2.5 製品の安全性
本機器は、最新の安全要件に適合するように GEP(Good Engineering Practice)に従っ
て設計され、テストされて安全に操作できる状態で工場から出荷されます。
本機器は一般的な安全基準および法的要件を満たします。また、機器固有の EU 適合宣
言に明記された EU 指令にも準拠します。Endress+Hauser は機器に CE マークを添付
することにより、機器の適合性を保証します。
2.6 IT セキュリティ
取扱説明書の指示に従って製品を設置および使用した場合にのみ、当社の保証は有効で
す。本製品には、設定が不注意で変更されないよう、保護するためのセキュリティ機構
が備えられています。
製品および関連するデータ伝送の追加的な保護を提供する IT セキュリティ対策を、事
業者自身が自社の安全基準に従って講じる必要があります。
3 受入検査および製品識別表示
3.1 受入検査
機器の受領後、すみやかに以下の手順に従ってご確認ください。
1. 梱包と機器に損傷がないか確認してください。
2. 損傷が見つかった場合:
すぐに製造者にすべての損傷を報告してください。
3. 損傷した部品や機器を設置しないでください。設置した場合、製造者は材質の耐
性や本来の安全要件の遵守を保証できず、それにより生じるいかなる結果に対し
ても責任を負わないものとします。
4. 納入範囲を発注内容と照合してください。
5. 輸送用のすべての梱包材を取り外してください。
6. 銘板のデータと発送書類に記載された注文情報が一致していますか?
7. 技術仕様書やその他の必要な関連資料(証明書など)がすべて添付されています
か?
1 つでも条件が満たされていない場合は、弊社営業所もしくは販売代理店にお問い
合わせください。
iTEMP TMT162 受入検査および製品識別表示
Endress+Hauser 9
3.2 製品識別表示
機器は、次の方法で識別できます。
• 銘板に記載された仕様
• 銘板に記載されたシリアル番号をデバイスビューワー
www.endress.com/deviceviewer)に入力します。機器に関係するすべてのデータお
よび機器に添付される技術資料の一覧が表示されます。
銘板のシリアル番号を Endress+Hauser Operations アプリに入力するか、Endress
+Hauser Operations アプリで銘板の 2-D マトリクスコード(QR コード)をスキャン
すると、機器に関するすべての情報および機器に付属する技術仕様書が表示されま
す。
3.2.1 銘板
注文した機器が納入されていますか?
銘板には機器に関する以下の情報が記載されています。
• 製造者識別、機器名称
• オーダーコード
• 拡張オーダーコード
• シリアル番号
• タグ名(TAG)
• 技術データ:電源電圧、消費電流、周囲温度、通信関連データ(オプション)
• 保護等級
• 認定(シンボル付き)
銘板の情報とご注文内容を照合してください。
3.2.2 製造者名および所在地
製造者名: Endress+Hauser Wetzer GmbH + Co. KG
製造者の住所: Obere Wank 1, D-87484 Nesselwang または www.endress.com
3.3 合格証と認証
本機器に有効な認証と認定:銘板のデータを参照してください。
認証関連のデータおよびドキュメントwww.endress.com/deviceviewer(シリア
ル番号を入力)
3.3.1 HART® 認定
温度伝送器は HART® FieldComm Group に登録されており、 HART® Communication
Protocol Specifications, Revision 7(HCF 7.6)の要件を満たしています。
3.4 保管および輸送
保管温度 ディスプレイなし –40~+100 °C (–40~+212 °F)
ディスプレイ付き –40~+80 °C (–40~+176 °F)
受入検査および製品識別表示 iTEMP TMT162
10 Endress+Hauser
最大相対湿度:< 95 %、IEC 60068-2-30 に準拠
機器を保管および輸送する場合、機器が衝撃や外部の影響から確実に保護されるよ
うに梱包してください。納入時と同じように梱包すると、最大限の保護効果が得ら
れます。
保管中は、以下に示す環境の影響を回避してください。
• 直射日光
• 高温の物体の近く
• 機械的振動
• 腐食性の測定物
iTEMP TMT162 取付け
Endress+Hauser 11
4 取付け
安定性のあるセンサを使用する場合は、本機器を直接センサに取り付けることが可能で
す。壁またはパイプへの分離型取付けのために、2 つの取付ブラケットが用意されてい
ます。バックライト付きのディスプレイは、4 つの異なる位置に取り付けることが可能
です。
4.1 取付要件
4.1.1 寸法
機器の寸法については、「技術データ」セクションを参照してください。
4.1.2 設置場所
機器を正しく取り付けることができるよう、設置場所における必須条件の詳細(周囲温
度、保護等級、気候クラスなど)については、「技術データ」セクションを参照してく
ださい 。
危険場所で使用する場合は、合格証と認証で規定されたリミット値を遵守してください
(防爆に関する安全上の注意事項を参照)
4.2 伝送器の取付け
注記
取付ネジを締め付けすぎないでください。フィールド伝送器の損傷につながる可能性
があります。
最大トルク = 6 Nm (4.43 lbf ft)
4.2.1 センサ直接取付け
12 3 4 5 6
K
E
E
P
T
I
G
H
T
W
H
E
N
C
I
R
C
U
I
T
A
L
I
V
E
I
N
E
X
P
L
O
S
I
V
E
A
T
M
O
S
P
H
E
R
E
A0024817
 1 センサにフィールド伝送器を直接取付け
1 サーモウェル
2 測定インサート
3 ネックチューブニップルおよびアダプタ
4 センサケーブル
5 フィールドバスケーブル
6 フィールドバスシールドケーブル
1. サーモウェル(1)を取り付けて、ねじ込みます。
2. ネックチューブニップルとアダプタ付きの測定インサート(2)を伝送器にねじ込
みます。ニップルとアダプタのネジをシリコンテープでシールします。
3. センサケーブル(4)をセンサの端子に接続します(端子の割当てを参照)
4. 測定インサート付きのフィールド伝送器をサーモウェル(1)に取り付けます。
取付け iTEMP TMT162
12 Endress+Hauser
5. フィールドバスシールドケーブルまたはフィールドバスコネクタ(6)を、もう一
方のケーブルグランドに取り付けます。
6. フィールドバスケーブル(5)をフィールドバス伝送器ハウジングのケーブルグラ
ンドから端子部に通します。
7. 「保護等級の保証」セクションの説明に従って、ケーブルグランドをしっかりとね
じ込みます→  20。ケーブルグランドは、防爆要件を満たしている必要があり
ます。
4.2.2 分離型取付け
2
25 (0.98)
180
(7.1)
160
(6.3)
!51
(2.01)
M10
10.5
(0.41)
72 (2.8)
M10
M10
50
(1.97)
2
56
(2.2)
3
A0027188
 2 取付ブラケットを使用したフィールド伝送器の設置「アクセサリ」セクションを参照)。寸法単位
mm(in)
2 壁/パイプ複合型取付ブラケット 2"、L 型、材質 304
3 パイプ用取付ブラケット 2"、U 型、材質 SUS 316L 相当
iTEMP TMT162 取付け
Endress+Hauser 13
4.3 ディスプレイの取付け
1
2
3
4
90°
90° 90°
90°
3 mm
A0025417
 3 4 x ディスプレイの取付位置、90° 単位で脱着可能
1 カバークランプ
2 ハウジングカバー(O リング付き)
3 ディスプレイ(リテーナおよび変形保護付き)
4 電子モジュール
1. カバークランプ(1)を外します。
2. ハウジングカバーと O リング(2)を外します。
3. ディスプレイと変形保護(3)を電子モジュール(4)から外します。リテーナを
使用してディスプレイを 90° 単位で目的の位置に取り付けて、電子モジュールの
適切なスロットに差し込みます。
4. 必要に応じて、ハウジングカバーとハウジングベースのネジをきれいにして、潤
滑します(推奨潤滑剤:Klüber Syntheso Glep 1)
5. そして、ハウジングカバーと O リングをねじ込みます。
6. カバークランプ(1)を再び取り付けます。
4.4 設置状況の確認
機器の設置後、必ず以下を確認してください。
機器の状態および仕様 備考
機器は損傷していないか?(外観検査) -
周囲条件が機器の仕様と一致しているか?(例:周囲温度、測定範囲)
電気接続 iTEMP TMT162
14 Endress+Hauser
5 電気接続
5.1 接続要件
L注意
電子部品が破損する可能性があります。
電源のスイッチを切ってから機器を設置または接続してください。これに従わない
場合、電子部品を破損する可能性があります。
防爆認定機器の配線については、各取扱説明書で指定されている防爆補足資料の指
示および配線図に特に注意してください。ご不明な点がある場合は、当社営業所も
しくは販売代理店にお問い合わせください。
フィールド伝送器の端子部を配線するには、プラスドライバが必要です。
注記
ネジ端子を締め付けすぎないでください。伝送器の損傷につながる可能性があります。
最大トルク = 1 Nm (³⁄₄ lbf ft)
機器を配線する場合は、以下の手順に従ってください。
1. カバークランプを取り外します。→  3,  13
2. 端子接続部のハウジングカバーと O リングを外します →  3,  13。端子部は
電子モジュールの反対側にあります。
3. 機器のケーブルグランドを開きます。
4. 適切な接続ケーブルをケーブルグランドの開口部に通します。
5. →  4,  15、ならびに「センサの接続」→  14 と「機器の接続」→  16
セクションの説明に従ってケーブルを配線します。
6. 配線が完了したら、ネジ端子をしっかりと締め付けます。再びケーブルグランド
をしっかりと締め付けます。「保護等級の保証」セクションの説明を参照してくだ
さい。
7. 必要に応じて、ハウジングカバーとハウジングベースのネジをきれいにして、潤
滑します(推奨潤滑剤:Klüber Syntheso Glep 1)
8. 再びハウジングカバーをしっかりとねじ込み、カバークランプを取り付けます。
→  13
接続エラーを回避するために、設定を行う前に必ず「配線状況の確認」セクションの指
示に従ってください。
5.2 センサの接続
注記
ESD - 静電気放電。端子を静電気放電から保護してください。これに従わなかっ
た場合、電子部品が損傷する、または誤作動が発生する可能性があります。
端子割当て
iTEMP TMT162 電気接続
Endress+Hauser 15
+
-
1
2
3
4
5
6
+
-
3
4
S1
3
S2
-
+
+
-
1
3
!
2
YE (WH)
BK (RD)
BK (RD)
WH
WH RD RD
A0045944
 4 フィールド伝送器、測温抵抗体、2 センサ入力の配線
1 センサ入力 1、測温抵抗体:2、3、4 線式
2 センサ入力 2、測温抵抗体:2、3 線式
3 フィールド伝送器用電源およびアナログ出力 4~20 mA またはフィールドバス接続
A0045949
 5 フィールド伝送器、熱電対、2 センサ入力の配線
1 センサ入力 1、熱電対
2 センサ入力 2、熱電対
3 フィールド伝送器用電源およびアナログ出力 4~20 mA またはフィールドバス接続
注記
2 つのセンサを接続する場合は、センサ間に電気的接続がないことを確認してください
(例サーモウェルから絶縁されていないセンサ素子に起因する)。結果として生じる等
化電流により、測定結果が大幅に歪曲されます。
各センサを別々に伝送器に接続することにより、センサが互いに電気的に絶縁され
た状態のままにする必要があります。伝送器では、入力と出力の間に十分な電気的
絶縁(> AC 2 kV)が確保されます。
電気接続 iTEMP TMT162
16 Endress+Hauser
両方のセンサ入力が割り当てられている場合、次の接続の組み合わせが可能です。
センサ入力 1
センサ入力 2
測温抵抗体ま
たは抵抗伝送
器、2 線式
測温抵抗体ま
たは抵抗伝送
器、3 線式
測温抵抗体ま
たは抵抗伝送
器、4 線式
熱電対(TC)
電圧トランス
ミッタ
測温抵抗体または抵抗
伝送器、2 線式   -
測温抵抗体または抵抗
伝送器、3 線式   -
測温抵抗体または抵抗
伝送器、4 線式 ----
熱電対(TC)電圧トラ
ンスミッタ    
5.3 機器の接続
5.3.1 ケーブルグランドまたは電線口
L注意
破損する可能性があります。
電源のスイッチを切ってから機器を設置または接続してください。これに従わない
場合、電子部品を破損する可能性があります。
ハウジングを取り付けたために機器が接地されていない場合は、接地ネジの 1 つを
介して接地することを推奨します。プラントの接地コンセプトに従ってください。
被覆を剥がしたフィールドバスケーブルと接地端子間のケーブルシールドは、でき
るだけ短くしてください。機能上の目的により、機能接地の接続が必要になる場合
があります。各国の電気規則を必ず遵守してください。
追加の等電位化を行わずに、フィールドバスケーブルのシールドがシステム内の複
数箇所で接地されている場合、電源周波数に応じた均等化電流が発生し、ケーブル
またはシールドが損傷する可能性があります。このような場合は、フィールドバス
ケーブルシールドを一端だけ接地し、ハウジングの接地端子には接続しないでくだ
さい。接続されていないシールドは絶縁する必要があります!
• フィールドバス接続用の端子には、逆接保護が組み込まれています。
ケーブル断面積:最大 2.5 mm²
• 接続には、シールドケーブルを使用する必要があります。
基本手順に従ってください。→  14
iTEMP TMT162 電気接続
Endress+Hauser 17
+
-
1
2
3
4
5
6
+
-
3
4
+
-
3
1
2
3
4
A0010823
 6 機器とフィールドバスケーブルの接続
1 フィールドバス端子 - フィールドバス通信および電源
2 シールドフィールドバスケーブル
3 接地端子(内部)
4 接地端子(外部、分離型用)
5.3.2 HART® 通信抵抗の接続
HART® 通信抵抗が電源ユニットに内蔵されていない場合は、通信抵抗 250 Ω を 2
線式ケーブルに組み込む必要があります。HART® FieldComm Group 発行の資料、
特に HCF LIT 20:「HART 技術概要」も参照してください。
1
23
4
6
+
-
1
2
3
4
5
6
+
-
3
4
+
-
3
PMC731: PIC0001
Online
1 >Group Select
2 PV 0.7 bar
HELP SEND HOME
5
7
A0033548
 7 Endress+Hauser 製電源ユニット(通信抵抗内蔵)との HART® 接続
1 フィールド温度伝送器
2 HART® ハンドヘルドコミュニケーター
3 PLC/DCS
4 設定ソフトウェア(例:FieldCare、DeviceCare)
5 HART® モデム
6 Field Xpert SMT70 による設定
7 電源ユニット(例:Endress+Hauser 製 RN22)
電気接続 iTEMP TMT162
18 Endress+Hauser
1
23
4
5
³250 W
PMC731: PIC0001
Online
1 >Group Select
2 PV 0.7 bar
HELP SEND HOME
67
A0033549
 8 HART® 通信抵抗が内蔵されていないその他の電源ユニットとの HART® 接続
1 フィールド温度伝送器
2 HART® 通信抵抗
3 PLC/DCS
4 設定ソフトウェア(例:FieldCare、DeviceCare)
5 HART® モデム
6 HART® ハンドヘルドコミュニケーター
7 Field Xpert SMT70 による設定
5.3.3 シールドおよび接地
設置作業中は、HART FieldComm Group の仕様を遵守してください。
200
1
2
3
4
A0010984
 9 信号ケーブル片側終端のシールドおよび接地(HART® 通信)
1 電源ユニット
2 HART® 通信ケーブルシールドの接地点
3 ケーブルシールド片側終端の接地
4 フィールド機器の接地(オプション)、ケーブルシールドと絶縁
5.4 特別な接続方法
機器にサージアレスタモジュールが取り付けられている場合は、サージアレスタモジュ
ールのネジ端子を介してバスの接続と電源供給が行われます。
iTEMP TMT162 電気接続
Endress+Hauser 19
4
+
-
1
2
3
5
6
+
-
3
4
S1
3
S2
-
+
+
-
!
+
1
-
2
3
A0045614
 10 サージアレスタの電気接続
1 センサ 1
2 センサ 2
3 バス接続および電源
5.4.1 サージアレスタ機能テスト
注記
サージアレスタモジュールの機能テストを正しく実行するために:
テストを実施する前に、サージアレスタモジュールを取り外します。
これを行うには、ドライバでネジ(1)と(2)を取り外し、六角レンチで固定ネジ
(3)を取り外します。
サージアレスタは簡単に持ち上げることができます。
以下の図が示すように、機能テストを実行します。
1. 2.
+
-
1
2
3
S1
-
+
!
3 mm
A0033829
 11 サージアレスタ機能テスト
抵抗計は高インピーダンス範囲 = 過電圧保護は作動しています
抵抗計は低インピーダンス範囲 = 過電圧保護は故障しています 。当社サービス
にご連絡ください。故障したサージアレスタは、電子廃棄物として処分してくださ
い。機器の廃棄処分については、「廃棄」セクションを参照してください。
電気接続 iTEMP TMT162
20 Endress+Hauser
5.5 保護等級の保証
本機器は、保護等級 IP66/IP67 の要件を満たしています。IP66/IP67 を維持するため
に、現場での設置またはメンテナンスの後は、必ず以下の点を確認してください。
• ハウジングの溝にはめ込まれたシールに、汚れや損傷がないことを確認してくださ
い。必要に応じて、シールの乾燥、洗浄または交換を行ってください。
• 機器のカバーやねじすべてを確実に締めてください。
• 指定された外径の接続ケーブルを使用してください(例:M20x1.5、ケーブル径
8~12 mm)
ケーブルグランドをしっかりと締め付けてください。→  12,  20
• ケーブルは、ケーブルグランドの手前で下方に垂れるように配線してください(「ウ
ォータートラップ」。これにより、発生する可能性のある水分がグランドに入らない
ようになります。ケーブルグランドが上を向かないように機器を設置します。
→  12,  20
• 使用しないケーブルグランドにブラインドプラグが挿入されていること。
• グロメットをケーブルグランドから取り外さないようにしてください。
A0024523
 12 保護等級 IP66IP67 を維持するための接続のヒント
5.6 配線状況の確認
機器の状態および仕様 備考
機器またはケーブルは損傷していないか?(外観検
査)
--
電気接続 備考
供給電圧が銘板に記載されている仕様と一致してい
るか?
標準モードおよび SIL モード:U = 11.5~42 VDC
ケーブルの取付けには余裕があるか(必要以上の張
力が加えられていないか)?
目視確認
電源ケーブルおよび信号ケーブルが正確に接続され
ているか?
→  16
すべてのネジ端子が十分に締め付けられているか? →  14
すべての電線口が取り付けられ、しっかり固定され、
気密性があるか?
→  20
すべてのハウジングカバーが取り付けられ、しっか
りと締められているか?
→  21
/