Trumpf TruTool TSC 2 (1A1) ユーザーマニュアル

  • TRUMPF TruTool TSC 2の取扱説明書を読み終えました。この機械は、フラットベッドレーザー機械のワーク受けレールからスラグを除去するための手動式電気機械です。回転数調整、ローラー選択、メンテナンス方法など、様々な情報が含まれています。TruTool TSC 2に関するご質問にお答えしますので、お気軽にお尋ねください。
  • 回転数の変更方法は?
    ローラーの選択基準は?
    機械の過負荷時の対処法は?
    ローラーの潤滑方法は?
    メンテナンス頻度は?
取扱説明書
TruTool TSC 2 (1A1)
日本語
E630JA_02.DOC 3
目次
1. 安全......................................................................................4
2. 説明......................................................................................5
2.1 使用目的...............................................................................6
2.2 技術仕様...............................................................................6
3. 調整作業...............................................................................8
3.1 回転数の変更 .......................................................................8
3.2 ローラーの選択....................................................................9
3.3 ハンドルの取り付け ..........................................................10
3.4 ケーブルキャリアの設置(オプショ)...............................11
3.5 TruTool TSC 2用の機械スタンド ......................................13
4. 操作....................................................................................14
4.1 機械のスイッチオン・オフ................................................15
4.2 TruTool TSC 2での作業.....................................................16
5. メンテナンス .....................................................................18
5.1 ローラーの潤滑..................................................................19
5.2 ローラーの交換..................................................................20
5.3 保護シートとストリッパシートまたはブラシの交換 ........22
5.4 ツールの清掃 .....................................................................23
6. 純正備品と消耗部品 ..........................................................24
保証
交換部品リスト
住所
4 安全 E630JA_02.DOC
1. 安全
¾ 機械を起動する前には、取扱説明書および安全に関する注意
事項(資料番号125699)を精読し、そこに記載の指示を厳守し
てください。
¾ DIN VDECEEAFNORの安全規定、および各国で他に有効
な規定を守ってください。
危険
感電による死亡の危険!
¾ 機械のメンテナンス作業を行う前に、電源プラグを必ずコン
セントから引き抜いてください。
¾ プラグ、ケーブル、機械を使用する前に、破損していないか
必ず点検してください。
¾ 機械を乾いた所に保管し、湿気の多い場所では稼働しないで
ください。
¾ ケーブルは、適切な補助手段で上へ配線してください(例えば
、オプションのケーブルキャリアで)
警告
不適切な取り扱いによる負傷の危険!
¾ 作業中は、保護眼鏡、防音保護具、保護手袋および作業靴を
着用してください。
¾ プラグは、機械のオフ状態でしか差し込まないでください。
使用後、電源プラグを引き抜いてください。
¾ 機械の作業経路に手を入れないでください。
¾ 機械は、両手でハンドルで持ってください。
注意
不適切な取り扱いによる物的損害!
機械が破損、破壊するおそれがあります。
¾ 機械をケーブルで持ち上げないでください。
¾ パレットを交換する前には、機械とケーブルキャリアを外し
てください。
¾ 機械は、逆さまで使ったり水平に使ったりしないでくださ
い。
¾ 手動の電気工具の修理と点検は、適切な訓練を受けた専門家
に行ってもらってください。 トルンプの純正部品しか使わ
いでください。
E630JA_02.DOC 説明 5
警告
機械の落下による負傷の危険!
¾ 清掃後は、機械をハンドルで持ってください。
2. 説明
2
3
1
1
4
7
6
5
6
1 ハンドル
2 モータ
3 回転ハンドル
4 ギア
5 ツール
6 潤滑ニップル
7 スライドシュー
44815
6 説明 E630JA_02.DOC
2.1 使用目的
警告
負傷の危険!
¾ この機械は、"使用目的"記載の作業と材料でのみ使ってく
ださい。
トルンプのワーク受けレール清掃機TruTool TSC 2は、以下を用途
とする手動式の電気機械です。
フラットベッドレーザ機械のワーク受けレールからのスラグ
の除去。
組み込みのワーク受けレールを立てた状態での清掃。
鋼鉄製、ステンレス製、銅製のワーク受けレールの清掃。
2.2 技術仕様
他の国々 米国
電圧 230 V 120 V 100 V 120 V
周波数 50/60 Hz 50/60 Hz 50/60 Hz 50/60 Hz
スラグの最大堆積
総幅 ( 524117ペー
ジを参照) ( 524117ペー
ジを参照) ( 524117ペー
ジを参照) ( 524117ペー
ジを参照)
レールの幅
精密研削ローラー3(標準)
精密研削ローラー2(オプション)
33.9 mm
22.9 mm
33.9 mm
22.9 mm
33.9 mm
22.9 mm
0.120.15 in
0.080.12 in
作業速度 10 m/min 10 m/min 10 m/min 3 ft/min
公称電力消費 1400 W 1200 W 1000 W 1200 W
空運転での回転数 150/min 150/min 150/min 150/min
重量 13 kg 13 kg 13 kg 28.7 lbs
保護クラス II II II II
技術仕様 1
E630JA_02.DOC 説明 7
スラグの堆積には、以下の要因が関与します。
フラットベッドレーザ機械のレーザ出力。
レーザ加工用窒素の使用・不使用。
切断されるクロム鋼の割合。
これらの要因の組み合わせによって、スラグ堆積の幅も異なり
(以下の図を参照)
振動 EN 12096に準じるもの
EN ISO 8662-10に準じる測定値
ハンドルにおける振動値a 9.4 m/s²
不確かさK 1.5 m/s²
これらの測定値は、最大スラグ堆積のワーク受けレールを清掃
る際に測定されたものです。
騒音放射 EN ISO 4871に準じるもの
EN ISO 15744に準じる測定値
A評価の音圧レベルLWA 96 dB
作業場所におけるA評価の音響出力レ
ベルLPA 85 dB
記載の騒音放出量は、測定値と、該当するの不確かさの合計値
あり、測定の際に生じる値の上限です。
スラグの最大堆積
52411ja
2
3
8 調整作業 E630JA_02.DOC
3. 調整作業
3.1 回転数の変更
6
1 モータ回転数調整器の調節ダイヤル
¾ モータの回転数調整器の調節ダイヤルは、常にレベル6にセッ
トします。
27948
E630JA_02.DOC 調整作業 9
3.2 ローラーの選択
注意
不適切なローラー選択による物的損害!
清掃能力が大幅に低下し、機械に過負荷がかかるおそれがありま
す。
¾ 適切なローラーしか取り付けないでください。
ワーク受けレールの厚さに応じて、適切なローラーを選択しま:
レールの幅 粗研削ローラー(前面) 精密研削ローラー(後面)
2.0-2.9 mm
注文番号: 1467630
注文番号: 1470277
3.0-3.9 mm
注文番号: 1467630
注文番号: 1445459
4
10 調整作業 E630JA_02.DOC
3.3 ハンドルの取り付け
2(4x)
1(2x)
3
1 上のねじ
2 下のねじ
3 移動方向
1. ハンドルを移動方向に配置します( 4545110ページ
を参照)
2. 上のねじ(1)を取り付け、締め付けます。
3. 下のねじ(2)を取り付け、締め付けます。
45451
E630JA_02.DOC 調整作業 11
3.4 ケーブルキャリアの設置(オプション)
注意
不適切な取り扱いによる物的損害!
ケーブルが破損するおそれがあります。
¾ 完全に伸ばした状態の伸縮ロッドには、負荷をかけないでく
ださい。 各部分が必ず最低10 cm分重なるように伸ばしてく
ださい。
1 2
1 TruTool TSC 2 2 ケーブルキャリア
1. ベースプレートを2つのねじクランプでパレットフレームに
固定します。
2. 伸縮ロッドを必要な長さまで伸ばします。
3. 延長ケーブルを伸縮ロッドに取り付けます。
4. 引っ掛けるために、電気ケーブルで結び目を作ります。
45452
12 調整作業 E630JA_02.DOC
5. 結び目を安全フックに引っ掛けます
安全フックに掛かっている結び目
6. 機械を延長ケーブルに接続し、パレット上に載せます。
7. 伸縮ロッドを立てます。
参考
ケーブルの長さは、フックと機械の間で軽く引っ張られている
うにしてください。
44195
E630JA_02.DOC 調整作業 13
3.5 TruTool TSC 2用の機械スタンド
機械を安全に保管するために、TruTool TSC 2を機械スタンドに置
くことができます。 この機械スタンドは、壁に取り付けることも
できます。
機械スタンド上のTruTool TSC 2
52377
14 操作 E630JA_02.DOC
4. 操作
警告
不適切な取り扱いによる負傷の危険!
¾ 機械での作業は、しっかりとした体勢で行ってください。
¾ 機械の作業経路に手を入れないでください。
警告
ケーブルの破損による負傷の危険!
感電
¾ ケーブルがローラーに近づかないようにしてください
注意
高すぎる供給電圧による物的損害!
モータ故障のおそれ。
¾ 供給電圧を確認してください。 供給電圧は、機械の銘板の記
載と一致していなければなりません
TruTool TSC 2を安全に使用するために、以下の標識が機械スタン
ドに貼ってあります。
スラグの最大堆積幅を順守( 524117ページを参照)
パレットを1つ清掃した後には必ず、ローラーベアリングを潤滑グ
リース"G1"で再潤滑してください。
ガリガリと大きな音がする場合は、機械に負荷がかかりすぎて
るという意味です。 即座にオフにしてください!
TruTool TSC 2は、逆さまで使ったり水平に使ったりしないでくだ
さい。
ヒント
スラグの堆積幅が少ない状態で頻繁に清掃すると、機械への負
が削減できます。
E630JA_02.DOC 操作 15
電磁妨害波が長時間作用すると、機械が早めにオフになること
あります。 妨害波がなくなると、機械の運転が続きます。
モータの温度が異常に高い場合は、モータがオフになります。
モータの赤い通知灯(LED)が点灯します。
¾ 機械が冷めるまで空運転してください。
冷めたら、機械の通常運転を再開できます。
4.1 機械のスイッチオン・オフ
1
1 オン・オフスイッチ
¾ オン・オフスイッチを下まで下げます。
¾ オン・オフスイッチの上端を押します。
電磁妨害波
モータの過負荷防止
45458
TruTool TSC 2のスイッチオン
TruTool TSC 2のスイッチオフ
16 操作 E630JA_02.DOC
4.2 TruTool TSC 2での作業
必要条件
清掃には、2人の作業員が必要です
1. 機械をオンにします。
2. 機械をワーク受けレールに載せます
参考
清掃は、レーザ加工と平行して行うこともできます。
3. 機械をレールの片方から他方へ動かします。
1 2 3 2 1
1 機械のストッパ 2 横レール 3 移動の進行
44820
45453
E630JA_02.DOC 操作 17
4. 横レールを超えるには: 機械を左右に揺らします。
5. 清掃後に機械をレール上で回転させるには: 機械を前のハンド
ルのみで持ちます。
機械の回転
6. 空いている手で回転ハンドルを持ち、機械の真中を中心に回
転させます。
参考
ケーブルがねじれないように、回転方向を必ず1回ずつ交代し
てください。
パレット交換機が装備されている機械の場合は、清掃後にス
ラグの残滓をフレームから取り除いてください。
機械への過負荷の考えられる理由:
ワーク受けレールが変形している。
円形ブランク。
スラグ堆積幅が大きすぎる。
スラグが硬すぎる。
機械には、過負荷防止のカップリングが装備されています。 負荷
が異常に高くなると(ローラーがブロックされている場合など)、カ
ップリングが音をたてて空回りし始めます。
機械が挟まって動かなくなった場合:
1. 再び動くようになるまで、機械を両ハンドルで少し揺らし
ます。
2. 機械が外れない場合は: モータを5秒以内にオフにします。
3. 機械をワーク受けレールから外します。
横レールを超える
機械を回転させる
45455
過負荷時の対処
18 メンテナンス E630JA_02.DOC
5. メンテナンス
警告
不適切な修理による負傷の危険!
機械が正しく機能しなくなるおそれがあります。
¾ 修理は、専門家のみが行ってください。
メンテナンス箇所 手順とインターバル 潤滑剤 潤滑剤の注文番号
ローラー パレットを1つ清掃した後には必ず、
ローラーベアリングを潤滑グリース
"G1"で再潤滑してください。
潤滑グリース "G1" 0139440 (900 g)
1446686 (250 g)
ローラー 必要に応じて交換する - -
保護シート 変形がある場合は直す - -
保護シート 必要に応じて交換する - -
ブラシとブラシホルダ 必要に応じて交換する - -
ツール 必要に応じて、ツールの隙間が汚れ
ていないか確認し、必要に応じてき
れいにします。
- -
注意
不十分な潤滑による物的損害!
¾ 機械の潤滑に関しては、メンテナンスインターバルを守って
ください。
5
E630JA_02.DOC メンテナンス 19
5.1 ローラーの潤滑
パレットを1つ清掃した後には必ず、ローラーベアリングを潤滑グ
リース"G1"で再潤滑してください。
21
1 グリースガン 2 潤滑ニップル
1. 機械の両側の潤滑ニップル(2)を通じて、ローラーをグリース
ガン(1)で潤滑します。
2.潤滑ニップル上の穴からグリースが出てくるまで、潤滑ニップ
ルを充填します。
44818
20 メンテナンス E630JA_02.DOC
5.2 ローラーの交換
メンテナンスインターバル: 必要に応じ
1 潤滑ニップル(4)
2 ローラー
3 スライドシュー
4 ねじ
1. スライドシューのねじ(4)を外します。
2. スライドシュー(3)を外します。
3. ローラー(2)を引き抜きます。
参考
ローラーは、正面のスレッドで引き抜くこともできます。
Fig. 53303
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