AUMA Multi-turn actuators SAEx 25.1 取扱説明書

タイプ
取扱説明書
取扱説明書
取付けと始動
マルチターン型アクチュエータ
SAEx 25.1 – SAEx 40.1
SAREx 25.1 – SAREx 30.1
AUMA NORM (コントローラなし)
目次
2
まず取扱説明書をお読みください!
• 安全上の注意事項に従ってください。
• この説明書は製品の一部です。
• 製品の使用期間中は取扱説明書を大切に保管してください。
• 製品の譲渡先に説明書も添えて渡してください。
対象者:
本文書には、取り付け、稼働前点検調整、操作および保守担当者向けの情報が含まれています。
目次
1 安全上の注意事項............................................................................... 4
1.1 製品の安全な取り扱いのための前提条件...................................................... 4
1.2 適用範囲.................................................................................. 4
1.3 警戒信号.................................................................................. 5
1.4 注記とシンボル............................................................................ 6
2 概略説明....................................................................................... 7
3 銘板........................................................................................... 8
4 運搬と保管..................................................................................... 10
4.1 運搬...................................................................................... 10
4.2 保管...................................................................................... 11
5 組み立て....................................................................................... 12
5.1 取り付け姿勢.............................................................................. 12
5.2 手動ハンドルを取り付ける.................................................................. 12
5.3 バルブへのアクチュエータの取付............................................................ 13
5.3.1 接続形式の概要 ..................................................................... 13
5.3.2 出力ドライブ A型 ................................................................... 14
5.3.3 接続形式 B/C/D/E ................................................................... 18
5.4 取付け用付属品............................................................................ 19
5.4.1 上昇型バルブステム用ステム保護管 ................................................... 19
6 電気接続部..................................................................................... 21
6.1 基本的な注意事項.......................................................................... 21
6.2 モーター接続.............................................................................. 22
6.2.1 モーター接続コンパートメントを開く ................................................. 23
6.2.2 モーターケーブルを接続する ......................................................... 23
6.2.3 モーター接続コンパートメントを閉める ............................................... 24
6.3 電気接続部 K/KR........................................................................... 24
6.3.1 端子箱を開く ....................................................................... 25
6.3.2 ケーブルを接続する ................................................................. 25
6.3.3 端子箱を閉じる ..................................................................... 27
6.4 外部アース接続部.......................................................................... 27
7 操作........................................................................................... 28
7.1 手動操作.................................................................................. 28
7.1.1 手動操作でバルブを操作する ......................................................... 28
7.2 電動操作.................................................................................. 29
8 ディスプレイ(オプション)..................................................................... 30
8.1 表示マークによる機械式開度表示器.......................................................... 30
9 メッセージ(出力信号)........................................................................... 31
9.1 アクチュエータからのフィードバック........................................................ 31
10 始動 (基本設定)................................................................................ 32
10.1 スイッチ収納部を開く...................................................................... 32
10.2 トルクスイッチを設定する.................................................................. 32
10.3 リミットスイッチを設定する................................................................ 33
目次
3
10.3.1 全閉位置(黒い部分)を設定する ..................................................... 33
10.3.2 全開位置(赤い部分)を設定する ..................................................... 34
10.4 試運転.................................................................................... 34
10.4.1 機械式開度表示の回転方向を点検する ................................................. 34
10.4.2 中空軸/ステムで回転方向を点検する .................................................. 35
10.4.3 リミットスイッチを確認する ......................................................... 35
10.5 スイッチ収納部を閉じる.................................................................... 36
11 始動(オプション装備品の設定)................................................................... 37
11.1 ポテンショメータ.......................................................................... 37
11.1.1 ポテンショメータを設定する ......................................................... 37
11.2 電子式開度発信機 RWG...................................................................... 37
11.2.1 測定範囲の設定 ..................................................................... 38
11.3 中間開度を設定する........................................................................ 38
11.3.1 閉への動作方向(黒い部分)を設定する ............................................... 39
11.3.2 開への動作方向(白い部分)を設定する ............................................... 39
11.4 機械式開度表示器を設定する................................................................ 39
12 トラブルシューティング......................................................................... 41
12.1 操作/コミッショニングの不具合............................................................. 41
12.2 モーター保護 (温度監視)................................................................... 41
13 点検と保守管理................................................................................. 42
13.1 メンテナンスと安全な操作のための予防措置.................................................. 42
13.2 保守...................................................................................... 42
13.3 廃棄とリサイクリング...................................................................... 43
14 技術データ..................................................................................... 44
14.1 技術データ マルチターン型アクチュエータ................................................... 44
14.2 ボルトの締め付けトルク.................................................................... 46
15 スペアパーツ一覧............................................................................... 47
15.1 マルチターン型アクチュエータ SAEx 25.1 – SAEx 40.1 / SAREx 25.1 – SAREx 30.1.............. 47
インデックス................................................................................... 49
安全上の注意事項
4
1安全上の注意事項
1.1 製品の安全な取り扱いのための前提条件
標準規格/ガイドライン 設置場所での組立、電気接続、使用準備、および操作に関して、システムオペレータ
とシステムメーカーは、すべての法的要件、指令、規制、国内規制、および推奨事項
が遵守されていることを確認する必要があります。
装置の装備に応じて以下が含まれています:
IEC 60079などの規格と指令:
パート 14: 電気設備の設計、選択、設置。
パート 17: 電気設備の試験とメンテナンス。
• 対応するフィールドバスまたはネットワークアプリケーションの組立ガイドライ
ン。
安全指示/警告 この機器を扱う人は、この説明書に記載されている安全および警告に関する注意事項
をよく読んで理解し、指示された内容を遵守しなければいけません。人体への傷害や
物的損害を避けるために、製品の安全上の注意事項と警告ラベルを遵守する必要があ
ります。
作業者の資格 組立、電気接続、使用準備、操作、および保守は、プラントオペレーターまたはプラ
ントメーカーによって認可された、訓練を受けた専門スタッフによってのみ実行でき
ます。
この製品の作業を行う前に、作業員は全員この説明書を読み理解し、作業中の安全性
に関する承認された規則を周知し、遵守する必要があります。
防爆区域での作業は、遵守しなければならない特別な規定を遵守する必要がありま
す。規制、標準規格、法律の遵守と監視は、プラントオペレーターとプラントメーカ
ーの責任です。
静電帯電 装置の表面での強い電荷を発生させるプロセス(手作業による摩擦よりも強いプロセ
ス)は、例外無しに回避する必要があります。強い電荷を発生させるプロセスはガイ
ドバンチの放電につながる可能性があるため、爆発性雰囲気での発火につながる可能
性があります。この安全上の注意事項はオプションとして利用可能な防火コーティン
グまたはケーシングにも適用されます。
スピンドル保護管を使用する際はその保護キャップおよびVシールに対する電荷を発
生させるいかなるプロセスも回避してください(湿らせた布でしか拭き取らない等)。
その他の場合は発火性の静電放電につながる可能性があります。
発火の危険 ギアについては最新版のDIN EN ISO 80079-36/-37に準拠して発火危険の評価を実施
しました。高温表面、機械的に発生するスパーク、静電気、平衡電流は潜在的な発火
源として識別し、評価済みです。ギアに対しては、発火源の顕在化阻止のための保護
措置は適切に適用されています。これには特にギアの潤滑、保護等級レベル、このマ
ニュアルに記載の(警告)注意事項が含まれます。
コミッショニング コミッショニング前に、すべての設定が用途の要件に一致するかどうかをご確認くだ
さい。設定を誤ると、例えばバルブや装置の損傷の次のような用途関連のリスクを引
き起こす可能性があります。それによって生じた損害に対して、メーカは責任を負い
ません。そのリスクはすべて使用者が負います。
運転 問題のない安全な運転の前提条件:
• 正しい輸送、適切な保管、設置、組立、および慎重な使用準備。
• この説明書に従って、製品を完全な状態でのみ操作してください。
• 故障や損傷を直ちに報告し、それらを排除します。
• 作業安全性に関する認証された規則を遵守してください。
• 国内法規を遵守してください。
• 操業中にハウジングが加熱し、表面温度が60℃を超える場合があります。火傷を
防止するために、機器で作業を行う前に、適切な温度測定機器を使って表面温度
を点検し、保護手袋を着用することを推奨します。
保護措置 現場での必要な保護措置(カバー、バリアまたは人体保護具など)は、プラントオペ
レーターまたはプラントメーカーの責任です。
保守 機器の安全な動作を確保するために、この説明書のメンテナンス手順を遵守する必要
があります。
機器の改造には製造元の事前の書面による同意が必要です。
1.2 適用範囲
AUMA マルチターン型アクチュエータ SAEx/SAREx はバルブやスライダー、フラッ
プ、タップ等工業用弁類の操作用です。
安全上の注意事項
5
ここに記載されている機器は、ゾーン 1、2、21 および 22 の爆発の危険のある領域
における使用向けに設計されています。
(高温の媒体などによって) バルブフランジまたはバルブステムで40°Cを超える温
度が想定される場合、作業に関して話し合わなければなりません。
非電子式防爆仕様アクチュエータの保護に関して、40 ℃を超える温度は考慮されま
せん。
その他の用途に使用する場合は、製造元の明確な(書面による)確認が必要です。
次のような用途に使用することは許可されていません。
EN ISO 3691 規格準拠の産業用トラック
EN 14502 規格準拠の巻上げ装置
DIN 15306 および 15309 規格準拠のリフト
EN 81-1/A1 規格準拠の荷物用リフト
• エスカレーター
• 連続運転
• 埋設設計
永続的水没使用 (保護等級に注意)
ゾーン 0 と 20 の爆発の危険のある領域
グループ I の爆発の危険のある領域(鉱業)
• 原子力発電所内の放射線暴露領域
規定に従って正しく使用しない場合は、一切の責任を負いません。
規定に従った使用には、本説明書の遵守も含まれます。
本説明書は「右回転で閉じる」標準仕様用です。つまり、シャフトは時計回りに回転
して、バルブを閉じます。「左回転で閉じる」仕様の場合は、本説明書に加えて追加
のシートを遵守する必要があります。
特殊使用条件
特殊使用条件は同梱認証証明書に一覧があります。これには、次の条件が含まれま
す。
爆発性雰囲気下での静電帯電リスクに関する注意事項は 製品の安全な取り扱いの
ための前提条件 [}4]をご覧ください。
• 耐炎性切欠溝の寸法については、メーカーにお問い合わせください。
耐圧空間の閉鎖用IEC 60079-0準拠特殊閉鎖部に関する情報は製造者にお問い合わ
せください。
ボルトの締め付けについては ボルトの締め付けトルク [}46]をご覧ください。
• 装置のIP保護等級と発火保護等級に準拠した適切なケーブルグランドのみご使用
ください。電気接続部 [}21]の章参照。
1.3 警戒信号
次の警戒信号は本取扱い説明書記載の安全関連手続きに特別な注意を喚起します。そ
れぞれは適切な信号語彙により表示されます。「危険」、「警告」、「注意」、「通
知」。
危険 直ちに高度のリスクを伴う危険に至る状況。本警戒信号に従わない場合、死
亡事故または健康障害が発生します。
警告 中度のリスクを伴う危険に至る状況。本警戒信号に従わない場合には、死亡
または健康面で重度の障害に至るおそれがあります。
注意 軽度のリスクを伴う危険に至る状況。本警戒信号に従わない場合には、軽度
から中程度のけがのおそれがあります。物的損害に関しても使用できます。
注記 危険に至る可能性がある状況。本警戒信号に従わない場合には、物的損害の
おそれがあります。人的損害には使用しません。
安全上の注意事項
6
安全警戒標識 は潜在的なけがの危険性を警告する表示です。
シグナルワード(ここでは危険)によって危険の程度を表します。
1.4 注記とシンボル
本取扱説明書で使用されている注記と記号は次のとおりです:
本文に前置された情報という用語は重要な注意と情報を示します。
情報 情報という用語は取扱いの指図の範囲で使われ、取扱い上のステップに関して重要な
備考および情報を提供します。
閉記号 (バルブ閉)
開記号 (バルブ開)
操作の結果
その前の操作の結果を説明します。
取扱い手順
個々の取扱い手順を解説します。
ページ番号の参照
詳しい情報が載っているページ番号を参照します。ターゲットから前の表示に戻るに
はPDF文書の中で前の表示に戻れます。Adobe Acrobatでは、メニュー > 前の表示
またはキーボードショートカット Alt + ←(左矢印)を使います。
概略説明
7
2概略説明
マルチターン型アクチュ
エータ用
ISO 22153 準拠の定義:
マルチターン型アクチュエータは弁類またはバルブのギアボックスに対してフルに一
回転以上のトルクを伝達してスラスト力を吸収可能なアクチュエータです。
AUMA マルチターン型アク
チュエータ
画像1:
例: AUMA マルチターン型アクチュエータ SAEx 25.1
[1]
[2] [5]
[4]
[3]
[1] モーター [2] 電気接続部、KRなど
[3] 機械式開度表示器 [4] 接続形式A等のバルブ接続部
[5] ハンドホイール
AUMA マルチターン型アクチュエータ SAEx/SAREx は電気モーターで駆動されます。
ハンドホイールは、設定と非常時作動用に使用できます。
アクチュエータ信号の制御および処理にはアクチュエータ制御装置が必要です。
制御装置のないアクチュエータにはAUMAアクチュエータ制御装置を取り付けることが
できます。お問い合わせの際には、発注番号お伝えください。発注番号は銘板に記載
されています。(アクチュエータの銘板 [}8]を参照してください。)
終端位置での切断は経路およびトルクによって異なります。
接続形式Aと組み合わせて、アクチュエータはスラスト力を吸収することも可能で
す。
銘板
8
3銘板
画像2:
銘板の取り付け位置
[3]
[1]
[2]
[4]
[1] アクチュエータの銘板 [2] KKSプレート等の追加プレート
[3] 検査プレート 防爆仕様 [4] モーター
アクチュエータの銘板
画像3:
アクチュエータの銘板 (例)
[1]
[2]
[3]
[4]
[5]
[6]
[7]
[8]
[9]
[10]
[11]
[12]
[13]
[1] 製造者名 [2] 製造者住所
[3] 型式表示 [4] 発注番号
[5] シリアル番号 [6] 回転数
[7] 閉方向のトルク範囲 [8] 開方向のトルク範囲
[9] 潤滑剤種別 [10] 許容周囲温度
[11] 顧客の要望に応じてオプションで使用
可能
[12] データマトリクスコード
[13] 保護等級
モーターの銘板
画像4:
モーターの銘板 (例)
[1]
[2]
[3]
[4]
[5]
[6]
[7]
[8]
[9]
[10]
[14]
[13]
[12]
[11]
[1] モーター型式 [2] モーター製品番号
[3] シリアル番号 [4] 電流の種類、電源電圧
[5] 定格出力 [6] 定格電流
[7] 運転モード [8] 保護等級
銘板
9
[9] モーター保護機能 (熱保護) [10] 絶縁材の等級
[11] 回転数 [12] 出力係数cos Φ
[13] 電源周波数 [14] データマトリクスコード
防爆仕様の検査プレート
画像5:
防爆仕様の検査プレート (例)
0344
TÜV 14 ATEX 7542 X
II 2G Ex db eb IIB T4 Gb
II 2D Ex tb IIIC T130°C Db
II 2G Ex h IIB T4 Gb
M20 + M25 + M32
IECEx TUR 12.0004X
Ex db eb IIB T4 Gb
Ex tb IIIC T130°C Db
M20 + M25 + M32
[1]
[2]
[3]
[4]
[5]
[6]
[7]
[2]
[3]
[4]
[6]
[7]
ATEX IECEx
[1] 防爆記号、CE マーク、試験場所のID
番号
[2] Ex-証明書 (番号)
[3] 電気防爆 ガス分類 [4] 電気防爆 粉塵分類
[5] 電気以外の防爆分類 [6] 端子板の電線管口用ネジ
[7] 未使用
銘板記載情報に関する説明
型式表示
表1:
SAEx 25.1-F25を例とした型式表記の説明
SAEx 25.1 -F25
SAEx 型式 SAEx = 制御運転用マルチターン型アクチュエータ
型式 SAREx = 標準運転用マルチターン型アクチュエータ
25.1 サイズ
このマニュアルはサイズ 25.1, 30.1, 35.1, 40.1が対象です
F25 フランジの寸法
発注番号 この番号を基に製品を識別でき、装置の技術的および注文関連のデータを求められま
す。
製品についてのお問い合わせの際はこの番号をお伝えください。
ウェブサイト http://www.auma.comサービスとサポート > myAUMA からは許可さ
れたユーザーが発注番号を入力すれば注文関連の書類(回路図および技術データ等
(ドイツ語と英語のみ)、検収試験証明書、取扱説明書その他の注文関連情報)をダウ
ンロード可能なサービスをご利用いただけます。
アクチュエータのシリア
ル番号
表2:
シリアル番号2023まで、0523MD12345を例に説明
05 23 MD12345
05 開度 1+2: 組み立て週 = 05週
23 開度 3+4: 製造年 = 2023
MD12345 製品を個体識別するための社内番号
表3:
2024年以降のシリアル番号、0000-00101-2024を例に説明
00000-00101 - 2024
00000-00101 商品のシリアル番号
製品を個体識別するための11桁の社内番号
2024 製造年 = 2024
データマトリクスコード 弊社の AUMA Assistantアプリを使うとデータマトリックスコードをスキャンして読
み取り、それを使って権限のあるユーザーとして、契約番号やシリアル番号を入力す
る必要なく契約に関連する製品の文書に直接アクセスできます。
画像6:
AUMA Assistantアプリへのリンク
これ以外のサービス&サポート、ソフトウェア/アプリ/... は www.auma.comを参照く
ださい。
運搬と保管
10
4運搬と保管
4.1 運搬
アクチュエータ 据え付け場所への運搬には、頑丈な梱包をすること。
危険 吊り荷に注意!
死亡事故または重傷。
à吊り荷の下に立入らないでください。
àホイストはハウジングに取付け、ハンドルに取付けてはいけません。
àバルブに取付けられているアクチュエータ:ホイストはバルブに取付け、アクチ
ュエータに取り付けてはいけません。
àギア減速機付きのアクチュエータ: ホイストはアクチュエータにではなくギア減
速機にラウンドスリングで取付けてください。
à配置の総重量に注意します(アクチュエータ、ギア減速機、バルブ)
à荷重を落下、スリップ、転倒しないように固定してください。
à試しに少しだけ吊り上げ、転倒など予見できる危険のないようにしてください。
画像7:
例: アクチュエータの吊上げ
接続形式
危険 吊り荷に注意!
死亡事故または重傷
à吊り荷の下に立入らないでください。
à適切なスリングを使用してください。
à適切な長さのネジを選択してください。
àネジに合わせてリングナットを選択してください。
àリングナットは完全にねじ込み、横引きしないようにしてください。
àリングナットが接触面に均等かつ完全に載るようにしてください。
運搬と保管
11
画像8:
例: 接続形式吊上げ
重量
表4:
三相交流モーター付きマルチターン型アクチュエータ SAEx/SAREx の重量
型式表示
アクチュエータ
モーター型式
1) 重量
2)
約[kg]
SAEx 25.1/
SAREx 25.1
ADX...90 155
ADX... 132-... 165
SAEx 30.1/
SAREx 30.1
ADX... 112-... 195
ADX... 160-... 265
SAEx 35.1/ ADX...132-... 415
ADX...160-... 430
SAEx 40.1 ADX...160-... 515
1) モーター銘板を参照してください
2) 記載された重量には、マルチターン型アクチュエータ AUMA NORM、三相交流モーター、標準仕様の
電気接続部、接続形式 B1およびハンドホイール。他の接続形式では追加重量にご注意ください。
表5:
重量 接続形式 A
型式表示 フランジの寸法 [kg]
A 25.2 F25 42
A 30.2 F30 69
A 35.2 F35 126
A 40.2 F40 202
4.2 保管
注記 保管方法を誤ると腐食する恐れがあります。
à通気の良い、乾燥した場所に保管します。
àラックまたは木製の格子に保管することにより、土壌の水分から保護します。
àカバーで埃や汚れを保護します。
à塗装されていない表面を適切な防錆剤で処理します。
長期保管 長期間保管(6カ月以上)の場合は次のことに注意してください:
1. 保管する前: 長期防錆剤を使用して出力部品や取付面等、露出している面を保護
してください。
2. 約 6 ヶ月おき: 錆の発生点検。錆の兆候があれば防錆剤を再度塗ってください。
組み立て
12
5組み立て
5.1 取り付け姿勢
ここに記載された製品の取り付けには制限はなく、いかなる姿勢でも使用することが
できます。
5.2 手動ハンドルを取り付ける
輸送中のダメージを避けるために、ハンドホイールの一部はを緩めてお届けすること
があります。この場合は、試運転前にハンドホイールを取り付ける必要があります。
注記 取付エラーは切替機構の故障となります!
à切替レバーは手動のみで操作してください。
à操作する場合、延長レバーは絶対に使用しないでください。
à先ず初回手動操作で正しくクラッチ操作を行い、その後にハンドルを取り付けて
ください。
1. 切替レバーは手動で操作してください。その場合、シャフトを前後に動かして、
ストッパーで手動操作が止まるようにしてください。
ð手動操作は、切替レバーが約85°傾斜できれば正しくクラッチ操作が完了し
ます。
画像9:
切替レバーを切替します
85°
2. 手動ハンドルは赤い切替レバーの上から車軸に沿って挿入してください。
画像10:
手動ハンドルを差し込みます
3. 切替レバーを手放してください(バネ力で出発状態に戻ります。必要があれば手
を添えて戻してください)
4. 手動ハンドルを付属のスナップリングで固定します。
組み立て
13
画像11:
スナップリングで固定します。
5.3 バルブへのアクチュエータの取付
注記 塗料の損傷と結露による腐食がありえます!
à機器での作業後、塗装の損傷を修復します。
àヒーターが結露を減らすように、設置後すぐに機器を電気的に接続してくださ
い。
5.3.1 接続形式の概要
表6:
接続形式の概要
接続形式 用途 詳細情報
アウトプット A スレッド
• 上昇式非回転型ステム用
• トルクとスラスト力の伝達用
• 背分力の吸収には適しません
出力ドライブ A型
[}14]
溝付き穴、メス4角ネジ、メス6角ネジ
• 回転式、非上昇式スピンドル
• トルクとスラスト力の伝達用
• 背分力の吸収には適しません
アウトプット
B、B1~B4
C、D、E
バルブシャフト、ギアシャフト
• トルク伝達専用
• スラスト力の吸収には適しません
接続形式 B/C/D/E
[}18]
組み立て
14
5.3.2 出力ドライブ A型
画像12:
接続形式 A の組み立て
[1]
[2]
[3]
[1] 接続用フランジ [2] ステムナットとドグカップリング
[3] バルブステム
概略説明 接続形式A型は、軸方向に取り付けられたネジ山付きブッシュ [2] を持つ接続フラン
ジ [1] で構成されています。ネジ山付きブッシュは、アクチュエータの中空軸から
バルブステム [3] にトルクを伝達します。接続形式Aは、スラスト力を吸収すること
ができます。
5.3.2.1 接続形式Aのマルチターン型アクチュエータを取り付ける
1. 接続形式Aがマルチターン型アクチュエータに取り付けられている場合: マルチタ
ーン型アクチュエータのネジ [3] を緩め、出力ドライブA型 [2] を取り外しま
す。
画像13:
接続形式Aのマルチターン型アクチュエータ
[1]
[2]
[3]
(2a)
(2b)
(2c)
[1] マルチターン型アクチュエータ用 [2] 接続形式 A、左から右へ
(2a) スレッド付きで加工済み (2b) ドリル穴が削孔されていない
(2c) 事前に削孔されている [3] マルチターン型アクチュエータのネジ
ドリル穴が削孔されていないか、事前に削孔されているネジ山付きブッシュの場
合はネジ山付きブッシュの加工を最初に済ませてバルブステムを支持してから、
次の手順を行うことができます: ネジ山付きブッシュの接続形式Aの加工を終了
する [}16]
2. バルブステムに軽く注油します。
組み立て
15
3. 接続形式A [2] をバルブステムに配置し、接続形式A [2] がバルブフランジ [4]
に当たるまでネジ込みます。
4. 取り付け穴が揃うまで接続形式A [2] を回します。
5. バルブと接続形式A [2] の間にネジ [5] をねじ込みますが、まだ締め付けないで
ください。
画像14:
バルブ接続部 Aをステムに
[2]
[5]
[5]
[4]
6. ステムナットの駆動ドグが出力ソケットに噛み合うように、マルチターン型アク
チュエータをバルブステムに嵌合させます。
画像15:
アセンブリをステムに取り付けます
[3]
ð正しく納まると、フランジは互いに面一になります。
7. 取り付け穴が揃うようにマルチターン型アクチュエータの位置を合わせます。
8. マルチターン型アクチュエータ をボルト [3]で固定します。
9. ボルト [3] はトルク表ボルトの締め付けトルク [}46] に基づいてクロス締め
してください。
10. マルチターン型アクチュエータを手動操作で開方向に回して、バルブフランジ
[4] と接続形式A [2] をしっかり合わせます。
組み立て
16
画像16:
フランジを締め付けます
[2]
[4]
[5]
11. バルブと接続形式 A の間でトルク表 ボルトの締め付けトルク [}46]に従って
ボルト [5]をクロス締めします。
5.3.2.2 ネジ山付きブッシュの接続形式Aの加工を終了する
この手順は、ドリル穴が削孔されていないか、事前に削孔されているネジ山付きブッ
シュにのみ必要です。
製品の正確な仕様については、注文関連のデータシートまたはAUMA Assistantア
プリを参照してください。
組み立て
17
画像17:
出力ドライブ A型
[1]
[2]
[3]
[2]
[2.1]
[2.2]
[2.1]
[2.1]
[2.1]
[2.2]
[1] ネジ山付きブッシュ [2] アキシャルニードルローラーベアリン
[2.1
]
アキシャルベアリングワッシャ [2.2
]
アキシャルニードルローラー
[3] センタリングリング
手順 1. 接続形式からセンタリングリング [3] を回して外します。
2. スレッドブッシュ [1] を軸方向のニードルベアリング [2] と一緒に引き出しま
す。
3. 軸方向のベアリングワッシャ [2.1] と軸方向のニードルベアリング [2.2] をネ
ジ山付きブッシュ [1] から取り外します。
ð軸方向のベアリングワッシャ[2.1]の順序をメモしてください。
4. ネジ山付きブッシュ[1]を削孔し、ネジを緩めて切断します。
5. 仕上げられたネジ山付きブッシュ[1]をきれいにします。
6. 軸方向のベアリングリング [2.2] と軸方向のベアリングワッシャ [2.1] に、リ
チウムソープ EP マルチパーパスグリースを十分に塗って、穴にグリースが行き
渡るようにします。
7. 軸方向のニードルベアリング [2.2] と軸方向のベアリングワッシャ [2.1] をネ
ジ山付きブッシュ [1] に差し込みます。
ð軸方向のベアリングワッシャ[2.1]の順序が正しいことにご注意ください。
8. スレッドブッシュ [1] を軸方向のニードルローラー [2] とともに接続形式に再
び取り付けます。
9. センタリングリング[3]をネジ込み、止まるまで締めます。
組み立て
18
5.3.3 接続形式 B/C/D/E
画像18:
接続形式 Bの例
[1]
[2]
[3]
[2*]
[1] マルチターン型アクチュエータ フラン
[2] 接続形式 B/B1/B2 溝付き中空軸
[2*] 接続形式 B3/B4/E では、出力スリーブ
を中空軸で使用します。
[3] キー付きギア減速機/バルブシャフト
概略説明 接続形式 B/B1/B2 では、バルブまたはギア減速機への接続は、マルチターン型アク
チュエータの中空軸を直接経由して、バルブまたはギア減速機の入力シャフトへ行わ
れます。
接続形式 B3/B4/Eでの接続は、マルチターン型アクチュエータの中空軸の孔に挿入し
て固定リングで固定するタイプの出力スリーブによって実施します。
出力ソケットを交換することにより、後に他の接続形式への変更が可能です。
遊びの適合として、バルブフランジのセンタリングを実行します。
5.3.3.1 接続形式Bのマルチターン型アクチュエータを取り付ける
画像19:
接続形式 B の組み立て
[1]
[2]
[3]
[4]
[1] マルチターン型アクチュエータ用 [2] バルブ/ギア減速機
[3] バルブ/ギア減速機シャフト [4] ボルト
手順 1. 接続フランジがぴったりと一致するかどうか点検します。
2. マルチターン型アクチュエータ [1] の接続形式が、バルブ/ギア減速機またはバ
ルブ/ギアシャフト [2/3] と一致しているかどうか点検します。
3. バルブおよびギアシャフト [3] に薄くグリースを塗ります。
4. マルチターン型アクチュエータ [1] を取り付け、フランジのセンタリングと、完
全な密着にご注意ください。
組み立て
19
5. マルチターン型アクチュエータをボルト[4]で固定します。
情報:接触腐食を防止するために、ボルトに液体性ねじ用封止剤を塗ることを推
奨します。
6. ボルト [4] はトルク表ボルトの締め付けトルク [}46] に基づいてクロス締め
してください。
5.4 取付け用付属品
5.4.1 上昇型バルブステム用ステム保護管
画像20:
ステム保護管を取り付け
[1] [1]*
[1]**
[2]
[3]
[1] ステム保護管用保護キャップ (差し込
まれた状態)
[1]* サイズ25.1用オプション: スチール製
保護キャップ (ねじ込み式)
[1]*
*
サイズ30.1、35.1、40.1、48.1用オプ
ション: スチール製保護キャップ(溶接
式)
[2] ステム保護管
[3] シールリング (Vシール)
注記 長さ2m 以上の保護管は折れ曲がったり振幅が発生してしまう場合がありま
す!
スピンドルや保護パイプの破損につながります。
à長さ2m 以上の保護管は確実な構造で支えてください。
爆発性雰囲気下でプラスチック保護キャップを使用すると静電帯電リスクを最小限に
するには、 製品の安全な取り扱いのための前提条件 [}4]を参照してください。
手順 1. すべてのネジ山をヘンプ、テフロンテープ、またはネジ山封止剤またはネジ山シ
ール糸で密封します。
2. ステム保護管 [2] をネジ山に差し込み、締め付けて固定します。
情報:2つまたはそれ以上の部品で構成されるスピンドル保護パイプでは、すべて
の部品をしっかりと締め付けます。
画像21:
スレッドソケット付き部品で構成した保護パイプ (>900mm) (サイズ25.1と30.1の
みに適用)
[2] スピンドル保護パイプ部品 [3] シールリング (Vシール)
[4] スレッドソケット
3. シールリング [3] をハウジングまで押し下げます。
情報:部品の組み立てにおいては、部品のシールをマフ(接続用ピース)までスラ
イドします。
組み立て
20
4. ステム保護管の保護キャップ [1] があること、損傷していないこと、そしてパイ
プにしっかりと取り付けられている、またはねじ込まれているかを確認します。
  • Page 1 1
  • Page 2 2
  • Page 3 3
  • Page 4 4
  • Page 5 5
  • Page 6 6
  • Page 7 7
  • Page 8 8
  • Page 9 9
  • Page 10 10
  • Page 11 11
  • Page 12 12
  • Page 13 13
  • Page 14 14
  • Page 15 15
  • Page 16 16
  • Page 17 17
  • Page 18 18
  • Page 19 19
  • Page 20 20
  • Page 21 21
  • Page 22 22
  • Page 23 23
  • Page 24 24
  • Page 25 25
  • Page 26 26
  • Page 27 27
  • Page 28 28
  • Page 29 29
  • Page 30 30
  • Page 31 31
  • Page 32 32
  • Page 33 33
  • Page 34 34
  • Page 35 35
  • Page 36 36
  • Page 37 37
  • Page 38 38
  • Page 39 39
  • Page 40 40
  • Page 41 41
  • Page 42 42
  • Page 43 43
  • Page 44 44
  • Page 45 45
  • Page 46 46
  • Page 47 47
  • Page 48 48
  • Page 49 49
  • Page 50 50
  • Page 51 51
  • Page 52 52

AUMA Multi-turn actuators SAEx 25.1 取扱説明書

タイプ
取扱説明書