CKD ECSシリーズ(ステッピングモータ) ユーザーマニュアル

タイプ
ユーザーマニュアル
取扱説明書
取扱説明書
製品をご使用になる前に、本取扱説明書を必ずお読みください。
特に安全に関する記述は、注意深くお読みください。
本取扱説明書は必要なときにすぐ取出して読めるように、大切に保管してください。
電動アクチュエータ (ステッピングモータ対応)
ECS シリーズ
食品製造工程向け
ECS FP シリー
二次電池対応
ECS P4 リーズ
SM-A48287
SM-A48287 はじめに
i 2021-11-09
はじめに
このたびは、当社の電動アクチュエータ「ECSシリーズ」「ECS FPシリーズ」「ECS P4シリーズ」をお買求め
いただきまして、誠にありがとうございます。本取扱説明書は本製品の性能を十分に発揮させるために、取付、
使用方法などの基本的な事項を記載したものです。よくお読みいただき、正しくご使用ください。
なお、本取扱説明書は紛失しないように、大切に保管してください。
本取扱説明書に記載の仕様、外観は、将来予告なく変更することがあります。
本製品を使用するにあたって、材料や配線、電気、機構などについての基礎的な知識を持った人を対象
にしています。知識を持たない人や十分な訓練を受けていない人が選定、使用して引き起こした事故に
関して、当社は責任を負いません。
お客様によって使用される用途は多種多様にわたるため、当社ではそれらのすべてを把握することがで
きません。用途、用法によっては、流体、配線、その他の条件により性能が発揮できない場合や事故につ
ながる場合があります。用途、用法にあわせてお客様の責任で、製品の仕様の確認、使用方法の決定を
行ってください。
SM-A48287 安全にご使用いただくために
ii 2021-11-09
安全にご使用いただくために
本製品を使用した装置を設計、製作する場合は、安全な装置を製作する義務があります。そのためには、装置
の機械機構とこれを電気制するシステムの安全性が確保できることを確認してください。
当社製品を安全にご使用いただくためには、製品の選定、使用、取扱い、保全管理を適切に行うことが重要で
す。
装置の安全性確保のために、本取扱説明書に記載の警告、注意事項を必ずお守りください。
本製品にはさまざまな安全策を実施していますが、お客様の誤った取扱いによって事故につながる場合があ
ます。そのようなことがないためにも、
必ず本取扱説明書を熟読し、内容を十分に理解したうえでご使用ください。
注意事項は危害、損害の大きさと発生の可能性の程度を明示するために、「危険」「警告」「注意」の 3つに区
分されています。
危険
警告
注意
なお、「注意」に記載した事項でも、状況によっては重大な結果に結び付く可能性があります。
いずれも重要な内容を記載しているため、必ずお守りください。
その他、一般的な注意事項や使用上のヒントを以下のアイコンで記載しています。
一般的な注意事項や使用上のヒントを表します。
SM-A48287 安全にご使用いただくために
iii 2021-11-09
製品に関する注意事項
危険
本製品を以下の用途に使用しない。
人命や身体の維持、管理などに関わる医療器
人の移動や搬送を目的とする機構、機械装置
機械装置の重要保安部品
警告
製品の仕様範囲内での使用を守る。
廃棄に関する注意事
注意
製品を廃棄するときは、廃棄物の処理や清掃に関する法律に準拠し、専門廃棄物処理業者に依頼して
する
SM-A48287 目次
iv 2021-11-09
目次
はじめに .............................................................................................................................. i
安全にご使用いただくために ............................................................................................... ii
製品に関する注意事項 .................................................................................................... iii
廃棄に関する注意事項 .................................................................................................... iii
目次 ................................................................................................................................... iv
1. 製品概要 ..................................................................................................................... 1
1.1 システム概要 ........................................................................................................ 1
1.1.1 システムの構成 .............................................................................................. 1
1.2 形番表示 ................................................................................................................ 2
1.2.1 ECS リーズ(ステッピングモータ対応) ............................................................ 2
1.3 仕様 ....................................................................................................................... 5
1.3.1 仕様 ................................................................................................................. 5
2. 取付け ......................................................................................................................... 7
2.1 設置環境 .............................................................................................................. 10
2.2 開梱 ..................................................................................................................... 10
2.3 取付方法 ...............................................................................................................11
2.3.1 付属品 ............................................................................................................ 11
2.3.2 モータ取付方法 .............................................................................................. 12
2.3.3 モータ取付部寸法 .......................................................................................... 18
2.3.4 本体・搬送物の取 ....................................................................................... 26
3. 使用方法 ................................................................................................................... 27
3.1 使用上の注意 ....................................................................................................... 27
4. 保守、点検................................................................................................................. 29
4.1 定期点検 .............................................................................................................. 30
4.1.1 点検項目 ....................................................................................................... 30
4.1.2 グリースの給脂 .............................................................................................. 31
4.1.3 防塵プレートの交換、調整 .............................................................................. 31
5. 保証規定 ................................................................................................................... 32
5.1 保証条件 .............................................................................................................. 32
5.2 保証期間 .............................................................................................................. 32
SM-A48287 1. 製品概要
1 2021-11-09
1. 製品概要
1.1 システム概要
1.1.1 システムの構成
左側折り返し取付
PLC
ドライバ
モータ取付方向
形番で4種類から選択できます
ECSシリーズ
原点・リミットセンサ
形番で有無を設定できます
(動力・制御)
電源
(制御)
電源
(上記の機器・ケーブルは、
お客様にて準備をお願いします)
ステッピングモータ
(お客様にて準備・取付・調整を
お願いします)
左側折返し取付
右側折返し取付
下側折返し取付
外部直取付
SM-A48287 1. 製品概要
2 2021-11-09
1.2 形番表
1.2.1 ECS シリーズ(ステッピングモータ対応)
<形番表示例>
ECS-06-05010EAANCBN-M
ホ:取付モータ仕様
FP シリーズ]
P4 シリーズ]
記号 内容
ワ: 防錆処理
N無し
U有り
P4
-
05
-
ECS
05
040
C
B
A
B
A
E
ホ ヘ
--
N
P
P
U
-
-
P
M
二次電池製造工程用
ボディサイズ :幅65×高さ56mm
ねじリード 5mm
ストローク 100mm
モータ取付方向 :外部直取付
取付モータ仕様 A
モータサイズ :□42
ブレーキ :無し
原点センサ :外側モータ側
リミットセンサ :外側
グリ-スニップル :無し本体取付方向標準)
位置決めピン穴 :有り
マグネットスライダ方式 :採用
FP1
05
-
ECS
05
040
C
B
A
B
A
E
ロ ハ
--
N
P
P
-
P
-
食品製造工程用
記号 内容
イ: ボディサイズ(mm)
05 幅 51× 高さ 54
06 幅 65× 高さ 56
10 102 × 高さ 78.5
12 102 × 高さ 82.5
14 135 × 高さ 91
ロ: ねじリード (次項表1をご参照ください)
02  2mm
05  5mm
10 10mm
16 16mm
20 20mm
ハ: ストローク (次項表1をご参照ください)
005 50mm~1050mm
~105 (50mmピッチ) 表示は1/10にする。
ニ: モータ取付方向 (次項表2をご参照ください)
E
外部直取付
D下側折返し取付
L左側折返し取付
R右側折返し取付
ホ: 取付モータ仕様 (次項表3をご参照ください)
A
B
C
ヘ: モータサイズ (次項表2をご参照ください)
A□42
B□56
C□60
ト: ブレーキ
N無し
チ: 原点センサ (1個付 次項表4をご参照ください)
N無し
A内側 モータ側
B内側 モータ反対側
C外側 モータ側   (添付出荷)
D外側 モータ反対側  (添付出荷)
リ:
リミットセンサ (2個付 次項表4をご参照ください)
N無し
A内側 (添付出荷)
B外側 (添付出荷)
ヌ: グリスニップル (次項表5をご参照ください)
N
D
R右方向
L 左方向
ル: 位置決めピン穴 (次項表6をご参照ください)
N
P
ヲ: マグネットスライダ方式
M
採用
取付モータ仕様については、
下表をご参照ください
無し(本体取付方向 標準)
無し(本体取付方向 下側)
無し
有り
標準
機種形番
06
-
ECS
05
010
C
B
1
N
M
E
チ リ
--
N
P
M
-
A B C
記号 メーカ <□42> <□56> <□60>
取付モータ仕様
株式会社ダイィック
システム
B
C
オリエンタルモタ―
株式会社
ミネベアミツミ
株式会社
A
SM-A48287 1. 製品概要
3 2021-11-09
表1 (ロ)ねじリードと(ハ)ストロークについて
機種
(ロ)ねじリード(mm)
(ハ)ストローク(mm)
2
5
10
16
20
(50mm ピッチ)
ECS
-
05
-
-
50-800
ECS
-
06
-
-
50-800
ECS
-
10
-
50-1050
ECS
-
12
-
50-1050
ECS
-
14
-
50-1050
表2 (ニ)モータ取付方向と(ヘ)モータサイズについて
機種
(ニ) モータ取付方向
(ヘ) モータサイズ
外部直
下側
右側
左側
A
<42>
B
<56>
C
<60>
取付
折返し
折返し
折返し
ECS
-
05
-
-
ECS
-
06
-
-
ECS
-
10
-
ECS
-
12
-
ECS
-
14
-
表3 (ホ)取付モータ仕様と推奨モータ形番、モータサイズについて
(ホ) 取付モータ仕様
モータ (ブレーキ無し)
モータ (ブレーキ付)
モータ
サイズ
記号
メーカ
A
オリエンタルモータ―
株式会社
AZM46A□□,ARM46A□□
AZM46M□□,ARM46M□□
A <42>
AZM66A□□,ARM66A□□
AZM66M□□,ARM66M□□
C <60>
AZM69A□□,ARM69A□□
AZM69M□□,ARM69M□□
C <60>
B
ミネベアミツミ
株式会社
A17PM□□□□CSTBCN
-
A <42>
A23KM□□□□CSTBCN
-
B <56>
株式会社ダイアディック
システムズ
RMJ0411
-
A <42>
C
RMJ0611RMJ1211
-
B <56>
※1 他のモータメーカ,機種については、お問い合わせください。
表4 (チ)原点センサと(リ)リミットセンサについて
機種
(チ) 原点センサ(1個)
(リ) リミットセンサ(2個)
無し※1
内側
外側
無し※1
内側
外側
モータ
モータ
反対側
モータ
モータ
反対側
ECS
-
05
-
-
-
ECS
-
06
-
-
-
ECS
-
10
2
2
ECS
-
12
3
3
ECS
-
14
1 原点センサとリミットセンサはセットです。いずれかが『無し』場合、他方も『無し』を選択ください。
例: 原点センサ『無し』+リミットセンサ『有り(内側/外側)』のセットはできません。
2 ECS-10 は、原点センサが『B』(内側 モータ反対側)で、リミットセンサが『A』(内側)の組合せは対応できません。
3 ECS-12 は、モータ取付方向が『R』または『L』の場合、原点センサ及びリミットセンサ『A』の組み合わせは
対応できません。
4:センサ内側取り付けの場合は、センサドグ、センサの位置は、顧客での変更不可
センサ外側取り付けの場合は、センサドグ、センサの位置は、顧客での変更可
SM-A48287 1. 製品概要
4 2021-11-09
表5 (ヌ)グリ-スニップルについて
機種
(ヌ)グリスニップル
外部直取付
下側折返し
右側折返し
左側折返し
ECS
-
0506
Nのみ(本体取付方向:標準(下側のみ))
1
ECS
-
1014
N/R/L
N/L
N/R
2
1グリスニップルは取り付けられません。
2 グリスニップルの取付オプション指示です。『N』:無し、『R』:右方向、『L』:左方向を選定してください。
3 原点センサ、リミットセンサとグリスニップルを同方向で使用されたい場合は、お問い合わせください。
表6 (ル)位置決めピン穴について
機種
(ル)位置決めピン穴
ECS
-
0514
N/P
・本製品はモータが取り付けられておれません。
・モータ及びドライバは、お客様にて準備,取付,調整を行ってください。
SM-A48287 1. 製品概要
5 2021-11-09
1.3 仕様
1.3.1 仕様
【適用モータサイズ:A <□42>】
項目
ECS-05 ECS-06
ボールねじ径 (mm)
ボールねじ精度等級
ストローク ※1 (mm)
ねじリード (mm) 2 5 10 2 5 10
水平 (kg) 10 10 530 30 15
垂直 (kg) 7 3 1.5 15 10 5
最高速度 ※3 (mm/s) 100 250 500 100 250 500
定格推力※2 (N) 825 330 165 854 341 170
繰返し精度 (mm)
0.3 0.5
0.024 (0.120) ※4 0.024 (0.120) ※4
摩擦係数 0.05 0.05
機械効率 0.8 0.8
ストロークに+200 ストロークに+200
551 1209
MP:20 MY:16 MR:19 MP:80 MY:70 MR:75
Mp:2.8 My:2.8 Mr:6.8 Mp:8.9 My:8.9 Mr:24.8
使用周囲温度 (℃)
使用周囲湿度 (%)
保存周囲温度 (℃)
保存周囲湿度 (%)
±0.01
0.1以下
機種
 0~40 (結露、凍結なきこと)
ロストモーション (mm)
駆動部質量 (Kg)
ボールねじ長さ (mm)
動的許容荷重 (N)
最大可搬
質量※2
12
 35~85 (結露、凍結なきこと)
-10~50 (結露、凍結なきこと)
 35~85 (結露、凍結なきこと)
その他のイナーシャ (Kg・cm2)
静的許容モーメント(N・m)
動的許容モーメント(N・m)
C7
50~800
【適用モータサイズ:B <□56>、C<□60>】
項目
ECS-10 ECS-12 ECS-14
ボールねじ径 (mm)
ボールねじ精度等級
ストローク ※1 (mm)
ねじリード (mm) 5 10 16 20 510 16 20 510 16 20
水平 (kg) 50 30 22 18 50 30 22 18 110 88 48 40
垂直 (kg) 12 85312 85333 22 10 8
最高速度 ※3 (mm/s) 250 500 800 1000 250 500 800 1000 250 500 800 1000
定格推力※2 (N) 683 341 213 174 683 341 213 174 1388 694 433 347
繰返し精度 (mm)
1.2 0.9 1.6
0.074 (0.730) ※4 0.040 (0.730) ※4 0.074 (0.870) ※4
摩擦係数 0.05 0.05 0.05
機械効率 0.8 0.8 0.8
ストロークに+200 ストロークに+200 ストロークに+200
2651 1660 6567
MP:110 MY:110 MR:120 MP:150 MY:150 MR:130 MP:552 MY:551 MR:485
Mp:24.1 My:24.1 Mr:24.8 Mp:42.3 My:42.3 Mr:53.1 Mp:262.7 My:262.7 Mr:261.0
使用周囲温度 (℃)
使用周囲湿度 (%)
保存周囲温度 (℃)
保存周囲湿度 (%)
ボールねじ長さ (mm)
動的許容荷重 (N)
動的許容モーメント(N・m)
±0.01
0.1以下
 0~40 (結露、凍結なきこと)
最大可搬
質量※2
 35~85 (結露、凍結なきこと)
その他のイナーシャ (Kg・cm2)
静的許容モーメント(N・m)
ロストモーション (mm)
駆動部質量 (Kg)
-10~50 (結露、凍結なきこと)
 35~85 (結露、凍結なきこと)
機種
16
C7
50~1050
1ストロークは、50mm ピッチです。
2 定格推力、最大可搬質量の値は、アクチュエータ本体の許容値であり、実際の推力や可搬質量は、お客様がお使いになる
モータにより制限されることがあります。
3 最高速度は、お客様にて取付けたモータが 3,000rpm の回転速度を出力できるものとした場合です。
4 ( )内の値は、モータ取付方向が折り返し取付のその他のイナーシャ値を示します。
SM-A48287 1. 製品概要
6 2021-11-09
ストロークと最大速度
2
13.53秒
ECS-05 5 5.53秒
10 2.87秒
2
13.53秒
55.53秒
10 2.87秒
58.60秒
10 4.40秒
16 2.83秒
20 2.30秒
58.60秒
10 4.40秒
16 2.83秒
20 2.30秒
58.60秒
10 4.40秒
16 2.83秒
20 2.30秒
ねじ
リード
(mm)
1500
本体サイズ 大                                            小 本体サイズ
□42
□56
□60
・・・
ECS-14
適用
モータ
サイズ
形番
ECS-06
□42
1150
1200
1250
ECS-12
□56
□60
ECS-10
□56
□60
50
550
850
900
950
1000
750
800
1050
1100
700
ストローク(mm)と最高速度(mm/s)
650
1300
1350
1400
1450
600
100
250
500
250
500
800
1000
250
500
800
1000
250
500
800
1000
90
225
450
80
200
400
70
17
35
60
150
300
90
80
70
60
225
450
720
20
40
64
175
350
560
150
300
480
900
80
700
600
125
250
400
500
225
450
720
20
40
640
175
350
560
150
300
480
900
80
700
600
125
250
400
500
225
450
720
20
40
64
175
350
560
150
300
480
900
80
700
600
125
250
400
500
100
250
500
22
45
200
400
17
35
150
300
・定格推力、最大可搬質量の値は、アクチュエータ本体の許容値であり、実際の推力や可搬質量は、
お客様がお使いになるモータにより制限されることがあります。
・最高速度は、お客様にて取付けたモータ3,000rpm 回転速度を出力できるものとした場合です。
は位置決め時間を示します。最長ストロークを、水平設置,最高速度,最高加減速度で動させ
た場合です。最大可搬質量時の数値ではありませんのでご注意ください。
SM-A48287 2. 取付け
7 2021-11-09
2. 取付
危険
発火物や引火物、爆発物などの危険物が存在する場所では使用しない。
発火、引火、爆発のおそれがあります。
製品に水、油などが掛からないようにする。
火災や漏電、故障の原因になります。油滴、オイルミストも使用しないでください。
製品を取付けるときは、確実な保持、固定(ワークを含む)を行う。
製品の転倒や落下、異常作などによって、けがをするおそれがあります。
ドライバ用電源、入出力回路用電源は、使用されるモータメーカのカタログや取扱説明書等を熟読し、適切
な選定を行なったうえで使用する。
AC 電源に直接接続すると、火災や破裂、破損などの原因になります。
配線の電源一次側には、『JIS B 9960-1:2019 機械類の安全性-機械の電気装置-第 1部:一般要求
事項』に従って、過電流保護機器(配線用遮断器またはサーキットプロテクタなど)を設置する。
参考:JIS B 9960-1:20197.2.1 一般事項”より抜粋
機械(電気装置)内の回路電流が,構成品の定格値又は導体の許容電流容量のいずれか小さい方を
超える可能性がある場合には,過電流保護を備えなければならない。選定すべき定格値又は設定値
に関しては,7.2.10 に規定する。
SM-A48287 2. 取付け
8 2021-11-09
警告
製品は、可燃物に取付けない
可燃物に直接取付けたり、可燃物近くに取付けると火災の原因になります。
非常停止、停電などシステムの異常時に機械が停止する場合、装置の破損、人身事故などが発生しない
よう、安全回路または装置を設計する。
製品は、D種接地工事(接地抵抗 100Ω以下)を行う。
漏電した場合、感電や誤作動のおそれがあります。
製品の配線は、本取扱説明書で確認しながら誤配線やコネクタの緩みが無いように確実に行う。また、配
線の絶縁を確認する。
他の回路との接触、地絡、端子間絶縁不良がないようにしてください。本製品に過電流が流れ込み、破
損するおそれがあります。異常作動、火災の原因になります。
使用しない配線は、絶縁処理を施す。
誤動作、故障、感電のおそれがあります。
ケーブルは傷つけたり、無理なストレスを掛けたり、重い物を載せたり、挟み込んだりしない。
導通不良や感電の原因になります。
非常停止ボタンは、操作しやすい場所に設置する。
非常停止ボタンは自動的に復帰せず、また人が不用意に復帰させることができない構造、配線としてく
さい。
非常停止を行った際、移動時の速度や搭載負荷によっては、停止までに数秒掛かる場合があります。
室内で湿気の少ない場所に取付ける。
水が掛かる場所や、湿気の多い場所(湿度 80%以上、結露のある場所)では、漏電や火災事故を起こ
危険があります。
強い電磁波、紫外線や放射能がある場所で使用、保存はしない。
故障、誤動作の原因になります。
動力源が故障する可能性を考慮する。
動力源に故障が発生しても、人体、装置に障害や破損を与えないように対策をしてください。
非常停止、異常停止後に、再起動する場合の作動状態を考慮する。
アクチュエータを始動位置にリセットする必要がある場合には、安全な制御装置を設計する。
精密機械が内蔵されているため、運搬中に横倒しや振動、衝撃を与えない。
部品破損の原因になります
アクチュエータを水平取付け以外で使用する場合は、ブレーキ付アクチュエータを使用する。
ブレーキ付でない場合、サーOFF(非常停止、アラームを含む)時、電源 OFF 時に可動部の落下によ
けが、ワークの破損のおそれがあります。
搬送時や設置時は、製品の可動部やケーブル部を持たない。
けがや断線の原因になります。
SM-A48287 2. 取付け
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注意
誘導ノイズが印加されないような配線にする。
大電流や強磁界が発生している場所を避けてください。
本製品以外の大型モータ動力線と同一配管、配線(多芯ケーブルによ)にしないでください。
ロボットなどに使用されるインバータ電源、配線部と同一配管、配線にせず、電源にはフレームグラン
ドを施し、出力部にはフィルタを挿入してください。
強磁界が発生する環境では使用しない
誤作動の原因になります。
本製品の出力部の電源と、電磁弁、リレーなどのサージを発生する誘電負荷の電源は分離する。
電源を共有した場合、サージ電流が出力部に回込み、破損の原因になります。
別電源にできない場合は、すべての誘電負荷に対し、直接並列にサージ吸収素子を接続してください。
本製品が取付けられている装置で耐電圧試験、絶縁抵抗試験は行わない。
本製品に内蔵されている制御基板には、静電気破損防止のために同回路と金属ボディの間にコンデン
が接てい。そめ、品をけたで上の試うと製品損傷
す。装置として試験が必要な場合は、本製品を外してから行ってください。
本製品が取付けられている装置に電気溶接を行う場合は、本製品の F.G.(フレームグランド)接続をすべ
取外してから行う。
F.G.接続を取付けた状態で電気溶接を行うと、溶接電流、溶接時の過度な高電圧、サージ電圧により本
製品が破損するおそれがあります。
電源は製品の設置台数に対し、容量に余裕のあるものを選定する。
容量に余裕がないと、誤作動するおそれがあります。
製品を分解しない。
固定ケーブルは、繰返し屈曲させない。
繰返し屈曲させる場合は、可動ケーブルを使用してください。
可動ケーブルは容易に動かないように固定する。
外部ストッパ、保持機構(ブレーキなど)を設置する場合は、原点位置の検出に影響しないように配置する。
電源 ON 時には原点位置の検出が行われます。外部ストッパや保持機構により検出動作が阻害され
と、意図しない位置を原点位置として認識するおそれがあります。
紫外線の当たる場所や腐食性ガス、塩分などのある雰囲気中で使用しない。
性能低下、異常作動、さびの発生による強度の劣化のおそれがあります。
大きな振動や衝撃が伝わる場所に設置しない。
大きな振動や衝撃が伝わると誤作動を起こすおそれがあります。
周囲温度の急激な変化により結露が発生する場所では使用しない。
お客様が使用されるシステム、機械、装置への当社製品の適合性は、お客様の責任で確認する。
製品の接続には、専用ケーブル以外は使用しない。
故障や思わぬ事故につながるおそれがあります。
搬送時や設置時は、製品の可動部やケーブル部を持たない。
けがや断線の原因になります。
保守、点検に必要なスペースを確保する。
保守や点検が十分に行えず、装置の停止や破損、けがにつながります。
製品の搬送、取付けの際には、リフトや支持具で確実に支えたり、複数の作業者で行うなど、作業者の安
全を十分に確保する。
製品にねじれや曲げ力が加わらないように設置する
ゲイン調整を行う前には、アクチュエータ本体を剛性にある体等にしっかりと固定し、治具なども確実
取付ける。
位置決めピン穴を使用する場合、圧入にならない寸法のピンを使用する。
圧入荷重により、ガイド部の損傷や歪み、精度低下のおそれがあります。
SM-A48287 2. 取付け
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2.1 設置環
製品の保存、使用にあたって、製品仕様にある環境温度、雰囲気を確してください。
周囲温度が 040℃の場所で使用してください。熱がこもる場合は換気してください。
日光が直接当たる場所、発熱体の近くは避け、粉塵、腐食性ガス、爆発性ガス、引火性ガス、可燃物が無い
場所に設置してください。本製品は耐薬品性に関して考慮されていません。
アクチュエータは平滑面に取付けてください。
平滑面でも打痕のある面などに取付けると、アクチュエータの動作不良や破損の原因になります。
2.2 開梱
運搬、取扱時は、落下などの衝撃を与えないように十分配慮してください。
重い製品は作業者単独では持ち運ばないでください。
静置するときは水平状態にしてください。
梱包の上には絶対に乗らないでください。
梱包が変形するような重い物、荷重の集中する品物を乗せないでください。
アクチュエータを梱包から出すときは、アクチュエータ本体部を持ってください。
アクチュエータの各部に無理な力を加えないでください。
ご注文の製品形番と製品に表示されている形番が、同一であることを確認してください。
製品外部に損傷が無いことを確認してください。
SM-A48287 2. 取付け
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2.3 取付方法
2.3.1 付属品
<基本形>
 モータ取付ボルト (モータ取付方向共通)
形番 取付モータ仕様 モータサイ サイズ 数量
AM3 4
BM3 4
AM4 4
BM4 4
CM4 4
ECS-05
ECS-06
A <□42>
ECS-10
ECS-12
ECS-14
B <□56>
C <□60>
<モータ取付方向別>
添付数量
カップリング
(組付出荷)
1個
タイミングベルト 1本
プーリ 1個
<原点・リミットセンサ選択時 ※1>
センサ取付方向 出荷形態 数量
内側センサ 固定位置組付け出荷
外側センサ 添付出荷 ※3
※1 原点センサとリミットセンサは内側/外側取付で出荷形態が変わります。
※2 原点センサとリミットセンサはいずれか『無し』を選択した場合、他方も『無し』となります。
センサレール(ECS-10、ECS-12)は『無し』で出荷されます。
※3 センサ取り付けねじも添付されます
3個 ※2
形番
添付品名
E (外部直取付)
R(右側折り返し取付)
L(左側折り返し取付)
D(下側折り返し取付)
SM-A48287 2. 取付け
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2.3.2 モータ取付方法
モータ取付およ 調整作業は、専門知識と技術が必要です。これらを保有しない者が作業を行う
と、危険を伴う場合があります。
作業は必ずモータ、センサの電源を切って行ってください。製品が破損するおそれがあります。
<ボディサイズ:0506 モータ取付方向:E(外部直取付)
順番
手順
説明
(1)
カップリング上のカバー取付ボルト(4 本)を外し
カップリング上のカバーを外します
(2)
モータ側のカップリング固定ボルトを緩めます。
(3)
防塵プレート取付ボルト(2本)を外し、防塵プレー
ト押さえを外します。
(4)
ボディカバーの取付ボルト(4)を外し、ボディカ
バーを外します。
(5)
モータ取付ボルト(4本)を仮固定しているナット(4
コ)を取外します。
(ナットはモータ取付時に使用しません。)
(6)
取付面に異物の無いことを確認し、モータを取
ます
(モータケーブルの位置に注意してください。)
モータ取付ボルト(4本)を仮締め後、対角に増し
締めしてモータを固定します。
(7)
固定
す。
(8)
ボディカバーを取り付け、取付ボルト(4本)を締め
付けます。
SM-A48287 2. 取付け
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(9)
防塵プレート押さえを取付け、防塵プレート取付ボ
ルト(2本)を締め付けます
(10)
カップリング上のカバーを取付、カバー取付ボルト
4本)を締め付けます。
(11)
モータ取付完成です
SM-A48287 2. 取付け
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<ボディサイズ:05~06
モータ取付方向:R(右側折返し取付)、L(左側折返し取付)、D(下側折返し取付)>
順番
手順
説明
(1)
本)を外します。
(2)
モータプレートの取付ボルト(4本)を緩めます。
(3)
取付面に異物の無いことを確認し、モータを取付
ます。
(モータケーブルの位置に注意してください。)
ータ付ボト(4を仮締め後、角に
締めしてモータを固定します。
(4)
添付(ベト、プーリ)取り出しプーリの状態
を確認します。
(内側と外側の溝を合わせてください)
(5)
2本)を締め付けます。
プーリとモータの間は隙間を開けてください。
(6)
ベルトを小さいプーリに掛けた後、大きいプーリに
ベルトを掛けます。
ベルトの位置はプーリの中央にします。
(7)
モータプレートを調整しながら、ベルトを適当な張
力に調整してモータプレート取付ボルトを締め付
けます。
(8)
ベルトテンション測定器でベルトの張力を確認しま
す。
ベルトテンションは、P17を参照ください。
(9)
ベルトカバーを取付け、ベルトカバー取付ボルト
(4本)を締め付けます
モータ取付完成です
NG
OK
SM-A48287 2. 取付け
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<ボディサイズ:1014 モータ取付方向:E(外部直取付)
順番
手順
説明
(1)
アクチュエータの上部カバー取付ボルト(4 本)を
外し、上部カバーを外します
(2)
モータ側のカップリング固定ボルトを緩めます。
(3)
取付面に異物の無いことを確認し、モータを取
ます
(モータケーブルの位置に注意してください。)
(4)
モータ取付ボルト(4本)を仮締め後、対角に増し
締めしてモータを固定します。
(5)
モータ側のカップリング固定ボルトを締め付けま
す。
(6)
アクチュエータの上部カバーを取付、カバー取付
ボルト(4本)を締め付けます。
(7)
モータ取り付け完成。
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CKD ECSシリーズ(ステッピングモータ) ユーザーマニュアル

タイプ
ユーザーマニュアル