CKD VPH-HBタイプ ユーザーマニュアル

  • こんにちは!私は日機電装VPH HBタイプACサーボドライバの取扱説明書の内容を理解しています。この装置の設置、配線、使用方法、保守点検、トラブルシューティングなど、あらゆる質問にお答えします。このマニュアルには、安全な操作方法や様々なパラメータ設定、そしてSSCNET Ⅲ(/H)通信に関する詳細な情報も含まれていますので、お気軽にご質問ください。
  • 装置内部や端子台には触れても大丈夫ですか?
    運転中にモータの回転部分に触れても大丈夫ですか?
    アース接続は必要ですか?
    保守点検を行う際の注意事項は?
    保管時の温度・湿度条件は?
資料番号 TI-14461E
Ver.2.5
取扱説明書
AC Servo driver
VPH Series
HB Type
τDISC
はじめに >
i
はじめに
このたびは、 AC サーボドライバ< VPH HB タイプ>をご採用いただき、 まことにありがとうございます。 ご利
用の前に本書をよくお読みいただき、 本装置の性能を十分にご活用いただけますようお願いいたします。
商標について
ENSIS® は、 株式会社ミツトヨの登録商標です。
リニヤスケール ® は、 株式会社ミツトヨの登録商標です。
BiSS® は、 iC-Haus GmbH の登録商標です。
EnDat® は、 ハイデンハイン株式会社の登録商標です。
用語定義
この取扱説明書の本文中においては、 特に断りのない限り以下の用語にて表記します。
通信モードおよびメンテナンスモードについては 「1-3 運転モードの構成」 を参照してください。
使用用語 用語内容
本書 VPH Series HB Type τDISC 取扱説明書
装置、 本装置 AC サーボドライバ (VPH HB タイプ)
モータ τDISC モータ (ND-s シリーズ、 HD-s シリーズ、 DD-s シリーズ)
VPH DES VPH Data Editing Software (VPH 専用編集ソフト)
P*** パラメータ番号 ("***" は数字 3 桁)
コントローラ 三菱電機 ( 株 ) 殿モーションコントローラの総称
SSCNET Ⅲ SSCNET Ⅲ専用モーションネットワーク
SSCNET Ⅲ /H SSCNET Ⅲ /H 専用モーションネットワーク
SSCNET Ⅲ (/H) SSCNET Ⅲおよび SSCNET Ⅲ /H の総称
通信モード SSCNET Ⅲ (/H) からの指令により動作するモード
メンテナンスモード 本装置単独で動作するモード
はじめに >
ii
安全上のご注意
据え付け、 配線、 運転、 保守点検、 異常診断と対策等の前に必ず本書とその他の関連取扱説明書類を全
て熟読し、 正しくご使用ください。
機器の知識、 安全上の情報、 そして注意事項の全てについて習熟してからご使用ください。
次の表示文は、 本書内で安全上の注意事項を表記する場合に使用しています。
注意事項のランクを 『危険』、 『注意』 として区分しています。
また、 お守りいただく内容を 『禁止』、 『強制』 として区分しています。
危険 取り扱いを誤った場合に危険な状況が起こり得て、 人が死亡または重傷を受ける可能性
が想定される場合。
注意
取り扱いを誤った場合に危険な状況が起こり得て、 人が中程度の傷害や軽傷を受ける可
能性および、 物的損害の発生が想定される場合。
なお、 注意と記載した事項でも、 状況によっては重大な結果に結びつく可能性がありま
す。 いずれも重要な内容を記載してありますので必ずお守りください。
禁止 禁止 ( してはならないこと ) を示します。
強制 強制 ( しなくてはならないこと ) を示します。
はじめに >
iii
使用上のご注意
保管
危険
禁止
本装置内部や端子台には絶対に手を触れないでください。
ケーブルは、 傷つけたり、 無理な力を加えたり、 重い物を
載せたり、 挟み込んだりしないでください。
感電の恐れがあります。
禁止 運転中、 モータの回転部分には絶対に手を触れないでくだ
さい。 けがの恐れがあります。
強制
本装置もしくはモータのアース端子またはアース線は必ず接
地してください。
アース線は本書指定のものまたはそれより太いものを使用
し、 D 種接地以上としてください。
移動、 配線、 保守、 点検は、 電源遮断後に一定時間
(3.3kW 以下 : 5 分, 7kW 以上 : 10 分) 以上経過してから
実施し、 「CHARGE」 LED が消灯してから作業を行ってくだ
さい。 主電源だけでなく、 制御電源も忘れずに必ず遮断し
てください。
感電の恐れがあります。
注意
禁止 水のかかる場所、 腐食性 ・ 引火性ガスの雰囲気、 可燃物
の傍では絶対に使用しないでください。
火災 ・ 故障発生の恐れがあ
ります。
禁止
モータ、 本装置および周辺機器は、 温度が高くなりますの
で手を触れないでください。
通電中および電源遮断後しばらくの間は、 本装置の放熱器
やモータ、 回生抵抗等が高温になっている場合があります
ので手を触れないでください。
やけどの恐れがあります。
禁止
本装置の CNSA(IN), CNSB(OUT) コネクタや、 SSCNET Ⅲ
(/H) 光ケーブル先端から発せられる光を直視しないでくださ
い。
光が目に入ると、 目に違和
感を感じる恐れがあります。
禁止 帯電した手で制御軸選択スイッチ (SW2 / SW3) には、
10mm 以上近づかないでください。
けが、 故障発生の恐れがあ
ります。
強制 モータと本装置は指定された組み合わせでご使用ください。 火災 ・ 故障発生の恐れがあ
ります。
強制 本装置に対して、 耐圧試験およびメガテストは絶対に行わな
いでください。 故障発生の恐れがあります。
注意
禁止 雨や水滴のかかる場所、 有毒なガスや液体のある場所で
は保管しないでください。 故障発生の恐れがあります。
強制
本書が指定する範囲内の温湿度にて、 直射日光が当たら
ないように保管してください。
ご購入後の保管期間が 3 年以上経過した場合は、 必ず弊
社担当営業へご連絡ください。
故障発生の恐れがあります。
はじめに >
iv
運搬
据え付け
配線
注意
禁止 運搬時はケーブルやモータの軸を持たないでください。 けが、 故障発生の恐れがあ
ります。
強制 製品の過積載は荷崩れの原因となりますので指示に従ってく
ださい。
けが、 故障発生の恐れがあ
ります。
危険
禁止 上に乗ったり、 重い物を載せたりしないでください。 けが、 故障発生の恐れがあ
ります。
禁止 強い衝撃を与えないでください。 機器損傷の恐れがありま
す。
強制
吸排気口を塞いだり、 異物が入らないようにしてください。
指定された取り付け方向を必ず守ってください。
金属などの不燃物に取り付けてください
火災発生の恐れがありま
す。
強制 本装置と制御盤の内壁やその他の機器との配置間隙は、
本書指定の寸法を確保してください。
火災 ・ 故障発生の恐れがあ
ります。
強制 出力または本体重量に見合った、 適切な取り付けを行ってく
ださい。
機器損傷の恐れがありま
す。
危険
強制 感電防止、 ノイズによる影響を防止する為、 接地 (アー
ス) は必ず行ってください。
モータの暴走、 感電、 け
が、 機械損傷の恐れがあり
ます。
注意
強制 配線は正しく確実に行ってください。
モータの暴走 ・ 焼損、
が、 火災発生の恐れがあり
ます。
強制
ノイズによる影響を防止する為、 本書指定の長さおよび対
策 (シールド処理、 ツイスト処理等) が施されたケーブルを
ご使用ください。 また、 本装置の制御入出力信号線は、 他
の電源線および動力線とは別系統の配線としてください。
モータの暴走、 けが、 機械
損傷の恐れがあります。
はじめに >
v
操作 ・ 運転
注意
禁止
極端な調整変更は動作が不安定になりますので、 不用意に
行わないでください。
ブレーキ内蔵モータのブレーキは、 機械の位置保持用で
す。 制動および機械の安全を確保する為の停止装置として
はご使用にならないでください。
けが、 機械損傷の恐れがあ
ります。
禁止 モータ軸を回転または振動させた状態での電源投入は行わ
ないでください。
モータの暴走、 けが、 機械
損傷の恐れがあります。
禁止 主電源通電時は必ず制御電源も通電し、 主電源のみ通電
の状態を発生させないでください。
モータの暴走、 けが、 機械
損傷の恐れ、 故障の原因と
なります。
強制
モータは内蔵のサーモスタットを用いた非常停止回路等を設
けて保護してください。 また、 サーモスタットが無いタイプの
モータは、 別途保護機能を付加してください。
けが、 火災発生の恐れがあ
ります。
強制 電源仕様が正常である事を確認してください。 けが、 火災発生、 機械損
傷の恐れがあります。
強制
即時に運転を停止し、 電源を遮断できるよう、 外部に非常
停止回路を設けてください。
試運転はモータを固定し、 本装置とモータのみで動作確認
後、 機械に取り付けてください。
アラーム発生時は、 リセットした後に必ず原因を取り除いた
上で再始動してください。
けが、 機械損傷の恐れがあ
ります。
強制
瞬停復電後、 突然再始動する可能性がありますので機械に
近寄らないでください。 再始動しても人に対する安全性を確
保するよう、 機械の設計を行ってください。
けがの恐れがあります。
強制 頻繁に電源の入切をしないでください。 主回路素子の劣化
を招きます。 故障の原因となります。
はじめに >
vi
保守 ・ 点検
注意
禁止 分解修理を弊社または、 弊社の指定以外では行わないでく
ださい。 故障の原因となります。
強制 装置は、 許容周囲温度および湿度範囲内厳守で使用してく
ださい。
異常の発生および故障の原
因となります。
強制
装置寿命は、 使用温度と密接な関係があります。 高温 ・
高湿条件下でのご使用は、 装置の寿命を縮めることとなり
ますのでご注意ください。 一般に、 使用温度が 10 ℃上昇
すると機器の寿命は半分になると言われています。
装置内部の主回路電解コンデンサは、 劣化により容量が低
下します。 故障による二次災害を防止する為、 早めに交換
することを推奨します。 交換の目安は、 「第 7 章  保守」
を参照してください。
装置の冷却用内蔵ファンモータは、 劣化により冷却効果が
低下します。 故障による二次災害を防止する為、 早めに交
換することを推奨します。 交換の目安は、 「第 7 章  保守」
を参照してください。
故障の原因となります。
はじめに >
vii
据え付け前 (運搬) の注意事項
運搬の際は、 装置を破損しないよう、 丁寧に取り扱ってください。
装置を重ねたり、 カバーの上に物を置かないように注意してください。
保管時の注意
弊社製品を納品後、 すぐに使用せず保管される場合には、 絶縁の劣化および錆発生等を防止する為、 下記
条件で保管してください。 なお、 梱包は製品到着後すぐに開梱し、 輸送時に製品破損等の不具合が発生して
いないかを必ずご確認ください。
装置の保管条件
輸送の注意
弊社製品を納品後、 輸送される場合には、 下記条件で輸送してください。
装置の輸送条件
項目 内容
周囲
条件
温度 -20 ℃~ +65 ℃
湿度 90%以下 (結露しないこと)
保管場所 塵、 埃のない清潔な場所に保管してください。
(腐食性ガス、 研削液、 金属粉、 油等の有害な雰囲気でないこと)
振動 振動のない場所に保管してください。
その他 長期に渡って製品を保管される場合には、 お客様にて端子台のビスに防錆処理を
行い、 定期的に点検を行ってください。
項目 内容
周囲
条件
温度 -20 ℃~ +65 ℃
湿度 90%以下 (結露しないこと)
保管場所 腐食性ガス、 研削液、 金属粉、 油等の有害な雰囲気での輸送はしないでください。
振動 加速度 4.9m/s2以下
注意
湿度条件により、 製品の寿命に大きく影響します。
湿度 75%RH 以下での保存、 輸送を推奨します。
湿度が 75%RH を越える場合は、 担当営業員までお問い合わせください。
はじめに >
viii
本書について
本書では、 装置およびモータの据え付け, 配線, 使用方法, 保守点検, 異常診断と対策等について説明し
ております。 本装置を正しくご使用いただく為に、 本書の内容を十分ご理解ください。 据え付け, 配線, 運
転, 保守点検等の作業を行う場合は、 本書に記載の条件および手順に従ってください。
特別仕様の装置をご使用の場合は、 本書と特別仕様装置の仕様書を併せてご覧ください。
記述内容, 項目について重複する点は、 仕様書の内容を優先といたします。
SSCNET Ⅲ (/H) の接続手順や調整の詳細については、 別冊の取扱説明書を併せてご覧ください。
【関連取扱説明書】
TI-14310 「VPH Series Option」
本装置のオプション品について示した取扱説明書
TI-14330 「VPH Series Absolute Position Compensation」
絶対位置補正機能について示した取扱説明書
TI-14340 「VPH Series サーボ調整マニュアル」
モータのサーボ調整手順を示した取扱説明書
TI-14880 「VPH Series STO Option」
STO オプション機能について示した取扱説明書
TI-14480 「VPH Series HB Type Setting manual」
SSCNET Ⅲ (/H) との接続手順を示した取扱説明書
はじめに >
ix
保証期間について
製品の保証期間は、 工場出荷後 1 年です。
ただし、 次の理由による事故や異常につきましては、 保証の対象となりませんのでご注意ください。
a. お客様にて行われた改造に起因するもの。
b. 本書指定以外の使用方法に起因するもの。
c. 自然災害等に起因するもの。
d. 弊社にて承認していない他社製品との接続に起因するもの。
保証範囲は本装置の修理に限るものとします。 納入品の故障により誘発される損害、 お客様側での機会損
失、 逸失利益、 二次損害、 事故補償につきましては、 補償の対象外とさせていただきます。
保証期間に関わらず、 故障または異常が発見された場合は、 弊社担当営業へご連絡ください。
n
輸出管理について
本製品や提供しようとする技術の用途および需要者が、 大量破壊兵器等の開発等や通常兵器の開発等に使
用されるおそれがある場合は、 「外国為替及び外国貿易法」の定める輸出規制の対象となることがありますの
で、 輸出される際には十分な審査および必要な輸出手続きをお取りください。
注意
弊社製品は一般工業向け汎用製品として設計、 製造されたものです。 人命にかかわるような状況下で使
用される機器もしくはシステムに用いられることを目的として設計、 製造されたものではありません。 従い
まして、 それ以外に使用される場合は、 弊社は一切の責任を負わないものとします。 (例 原子力、 航
空宇宙用、 医療用、 乗用移動体等の機器、 またはシステムなどの人命や財産に多大な影響が予想され
る用途)
規定以上の外来ノイズやモータの故障により重大な事故または損失が予想される設備へ取り付ける場合
は、 バックアップやフェールセーフ機能をシステム的に設置してください。
硫黄や硫化性ガスが発生する環境下で使用する場合は、 チップ抵抗の腐食による断裂や接点の接触不良
等が発生する恐れがあります。
はじめに >
x
目次 >
1
目次
1 装置の特長と構成 ................................................................................................... 1-1
1-1 装置の特長 .............................................................................................................................. 1-2
1-2 システムの構成 ...................................................................................................................... 1-3
1-2-1 データ表示 LED ............................................................................................................................. 1-6
1-2-2 制御軸番号の設定 ...................................................................................................................... 1-8
1-3 運転モードの構成 ................................................................................................................ 1-10
1-4 モード切替 ............................................................................................................................... 1-11
1-4-1 モード切替手順 ........................................................................................................................... 1-11
1-4-2 モード切替の注意点 ................................................................................................................. 1-13
1-5 制約 ........................................................................................................................................... 1-14
1-5-1 機能制約 ....................................................................................................................................... 1-14
1-5-2 パラメータ編集の制約 ............................................................................................................. 1-14
1-6 立ち上げ手順 ........................................................................................................................ 1-15
2 設置と配線 .................................................................................................................. 2-1
2-1 納入時の点検 ......................................................................................................................... 2-2
2-2 据え付け環境 .......................................................................................................................... 2-4
2-3 据え付け方法 .......................................................................................................................... 2-5
2-4 電源接続 ................................................................................................................................... 2-8
2-4-1 電源配線 .......................................................................................................................................... 2-8
2-4-2 電源回路 .......................................................................................................................................... 2-9
2-4-3 電源投入シーケンス ................................................................................................................. 2-11
2-4-4 配線用遮断器および漏電遮断器の選定 ........................................................................ 2-12
2-5 モータ接続 .............................................................................................................................. 2-13
2-5-1 モータの配線 ............................................................................................................................... 2-13
2-6 接地 ........................................................................................................................................... 2-14
2-7 回生抵抗接続 ....................................................................................................................... 2-15
2-8 制御回路配線 ....................................................................................................................... 2-16
2-9 ノイズ対策 ............................................................................................................................... 2-17
2-10 使用電線 ................................................................................................................................. 2-18
2-11 電源部への配線 ................................................................................................................... 2-21
2-11-1 配線手順 ....................................................................................................................................... 2-21
3 信号接続 ...................................................................................................................... 3-1
3-1 外部接続図 .............................................................................................................................. 3-2
3-2 入出力インターフェース ....................................................................................................... 3-4
3-3 コネクタピン配列 .................................................................................................................... 3-9
3-3-1 制御入出力用コネクタ CN1 ...................................................................................................... 3-9
3-3-2 エンコーダフィードバックパルス入力用コネクタ CN2 ................................................. 3-10
3-3-3 USB 通信用コネクタ CN3 ....................................................................................................... 3-11
3-3-4 SSCNET Ⅲ (/H) ケーブル接続用コネクタ CNSA、 CNSB ...................................... 3-12
3-3-5 電源端子 TB1 ............................................................................................................................. 3-13
3-3-6 電源端子 TB2 ............................................................................................................................. 3-17
3-3-7 モータ電源端子 TB3 ................................................................................................................ 3-20
目次 >
2
3-3-8 電源端子 TB5 ............................................................................................................................. 3-22
3-4 制御入出力信号 ................................................................................................................... 3-23
3-4-1 直接入力による信号割付設定 ............................................................................................ 3-23
3-4-2 VPH DES による信号割付設定 ........................................................................................... 3-24
3-4-3 制御入出力信号一覧 ............................................................................................................... 3-25
3-4-4 制御入力信号 ............................................................................................................................. 3-27
3-4-5 制御出力信号 ............................................................................................................................. 3-35
4 運転 ................................................................................................................................ 4-1
4-1 運転手順 ................................................................................................................................... 4-2
4-1-1 電源電圧の確認 ........................................................................................................................... 4-2
4-1-2 運転前の点検 ................................................................................................................................ 4-3
4-1-3 モータ動作方向の設定 .............................................................................................................. 4-4
4-1-4 調整 .................................................................................................................................................... 4-5
4-1-5 出荷時調整状態について ......................................................................................................... 4-5
4-2 運転モード ................................................................................................................................. 4-6
4-2-1 SEL の設定 ..................................................................................................................................... 4-6
5 メンテナンスモード ................................................................................................... 5-1
5-1 速度指令モード ....................................................................................................................... 5-2
5-1-1 内部速度指令 ................................................................................................................................ 5-3
5-1-2 速度指令モード時の加減速 ..................................................................................................... 5-4
5-1-3 速度指令モード時のトルク制限 .............................................................................................. 5-5
5-2 トルク指令モード .................................................................................................................... 5-6
5-2-1 内部トルク指令 .............................................................................................................................. 5-7
5-2-2 トルク指令増減変化時間 .......................................................................................................... 5-8
5-2-3 トルク指令モード時の速度制限 .............................................................................................. 5-9
5-3 内蔵指令 ................................................................................................................................. 5-10
5-3-1 プログラム動作 ........................................................................................................................... 5-10
5-3-2 寸動動作 ....................................................................................................................................... 5-11
5-3-3 内蔵指令モード時の加減速 .................................................................................................. 5-12
5-3-4 内蔵指令モード時の S 字加減速 ........................................................................................ 5-14
5-3-5 内蔵指令モード時のトルク制限 ........................................................................................... 5-15
5-4 プログラム ............................................................................................................................... 5-16
5-4-1 コマンド一覧 ................................................................................................................................. 5-16
5-4-2 位置決め ....................................................................................................................................... 5-17
5-4-3 原点復帰 ....................................................................................................................................... 5-19
5-4-4 割り出し位置決め ...................................................................................................................... 5-30
6 付加機能 ...................................................................................................................... 6-1
6-1 通常ゲインと低速ゲインの切替 ....................................................................................... 6-2
6-1-1 ゲイン切替関連パラメータ ........................................................................................................ 6-2
6-1-2 ゲイン切替動作 ............................................................................................................................. 6-3
6-2 自動磁極検出動作 ................................................................................................................ 6-4
6-2-1 自動磁極検出関連パラメータ ................................................................................................. 6-4
6-2-2 自動磁極検出動作 ...................................................................................................................... 6-4
6-2-3 自動磁極関連異常 ...................................................................................................................... 6-6
6-2-4 自動磁極の調整 ........................................................................................................................... 6-6
6-3 制振フィルタ ............................................................................................................................. 6-8
6-3-1 制振フィルタ関連パラメータ ..................................................................................................... 6-8
6-3-2 制振フィルタ動作パターン ......................................................................................................... 6-8
6-4 ABS エンコーダの機械位置調整 .................................................................................... 6-9
6-4-1 ABS エンコーダの位置設定 ..................................................................................................... 6-9
目次 >
3
6-4-2 コマンドによる ABS エンコーダの位置設定 ................................................................... 6-11
6-5 モータ過熱検出機能 ........................................................................................................... 6-12
6-5-1 モータ過熱検出関連パラメータ ........................................................................................... 6-12
6-5-2 モータ過熱検出 .......................................................................................................................... 6-12
6-6 回転体位置範囲設定 ......................................................................................................... 6-14
6-7 ソフトオーバートラベル検出機能 .................................................................................. 6-15
6-7-1 ソフトオーバートラベル関連パラメータ ............................................................................. 6-15
6-7-2 ソフトオーバートラベル設定例 ............................................................................................. 6-15
6-8 ノッチフィルタ .......................................................................................................................... 6-17
6-8-1 ノッチフィルタ関連パラメータ ................................................................................................. 6-17
6-8-2 ノッチフィルタ機能 ...................................................................................................................... 6-18
6-9 ブレーキ機能 ......................................................................................................................... 6-19
6-9-1 ブレーキ機能関連パラメータ ................................................................................................ 6-19
6-9-2 ブレーキ解除遅延時間 ........................................................................................................... 6-19
6-9-3 ブレーキ作動遅延時間 ........................................................................................................... 6-20
6-10 間接データ .............................................................................................................................. 6-25
6-10-1 間接データ設定方法 ................................................................................................................ 6-25
6-10-2 間接データ一覧 .......................................................................................................................... 6-25
6-10-3 間接データ対応パラメータ一覧 ........................................................................................... 6-26
6-11 電源電圧低下時トルク制限機能 (SEMI F47 規格対応) ................................... 6-29
6-11-1 電源電圧低下時トルク制限関連パラメータ .................................................................... 6-29
6-11-2 電源電圧低下時トルク制限機能 (SEMI F47 規格対応) ......................................... 6-30
7 保守 ................................................................................................................................ 7-1
7-1 点検 ............................................................................................................................................. 7-2
7-1-1 日常点検項目 ................................................................................................................................ 7-2
7-1-2 定期点検項目 ................................................................................................................................ 7-2
7-2 部品交換の目安 ..................................................................................................................... 7-3
8 保護機能 ...................................................................................................................... 8-1
8-1 異常コード一覧 ....................................................................................................................... 8-2
8-1-1 アラーム一覧 .................................................................................................................................. 8-2
8-1-2 ワーニング一覧 ............................................................................................................................. 8-6
8-2 異常コード仕様 ....................................................................................................................... 8-7
8-2-1 アラーム仕様 .................................................................................................................................. 8-8
8-2-2 ワーニング仕様 .......................................................................................................................... 8-82
9 パラメータ ..................................................................................................................... 9-1
9-1 パラメータグループ一覧 ...................................................................................................... 9-2
9-2 パラメータ一覧 ........................................................................................................................ 9-3
9-2-1 パラメータ一覧構成 ..................................................................................................................... 9-3
9-2-2 モータ、 エンコーダ関連パラメータ ( グループ 0) .......................................................... 9-4
9-2-3 装置と機械仕様関連パラメータ ( グループ 1) .................................................................. 9-6
9-2-4 サーボ調整関連パラメータ ( グループ 2, 3) ...................................................................... 9-7
9-2-5 指令関連パラメータ ( グループ 4, 5) ................................................................................. 9-13
9-2-6 自己診断と入出力関連パラメータ ( グループ 6) .......................................................... 9-17
9-2-7 ネットワーク関連パラメータ ( グループ 8) ....................................................................... 9-20
9-3 パラメータ仕様 ...................................................................................................................... 9-22
9-3-1 パラメータ設定方法 .................................................................................................................. 9-22
9-3-2 用語定義 ....................................................................................................................................... 9-22
9-4 パラメータ詳細 ...................................................................................................................... 9-23
目次 >
4
9-4-1 モータ、 エンコーダ関連パラメータ ( グループ 0) ....................................................... 9-24
9-4-2 装置と機械仕様関連パラメータ ( グループ 1) ............................................................... 9-52
9-4-3 サーボ調整関連パラメータ ( グループ 2, 3) ................................................................... 9-66
9-4-4 指令関連パラメータ ( グループ 4, 5) ............................................................................... 9-122
9-4-5 自己診断と入出力関連パラメータ ( グループ 6) ........................................................ 9-190
9-4-6 ネットワーク関連パラメータ ( グループ 8) ..................................................................... 9-220
9-5 指令選択、 SEL、 ゲイン番号の関係 ..................................................................... 9-238
9-5-1 通信指令 ..................................................................................................................................... 9-238
9-5-2 速度指令 ..................................................................................................................................... 9-239
9-5-3 トルク指令 ................................................................................................................................... 9-240
9-5-4 内蔵指令 ( コマンド ) .............................................................................................................. 9-241
9-5-5 内蔵指令 ( 寸動 ) ..................................................................................................................... 9-242
10 状態表示 .................................................................................................................... 10-1
10-1 状態表示 ................................................................................................................................. 10-2
10-2 アラーム表示 ...................................................................................................................... 10-10
10-3 装置情報表示 .................................................................................................................... 10-12
11 自己診断 .................................................................................................................... 11-1
11-1 自己診断モード構成 ........................................................................................................... 11-2
11-2 自己診断に関連する入出力信号 ................................................................................. 11-3
11-3 診断項目 ................................................................................................................................. 11-4
12 仕様 .............................................................................................................................. 12-1
12-1 装置仕様 ................................................................................................................................. 12-2
12-1-1 型式 ................................................................................................................................................. 12-2
12-1-2 一般仕様 ....................................................................................................................................... 12-2
12-1-3 機能仕様 ....................................................................................................................................... 12-3
12-1-4 性能 ................................................................................................................................................. 12-6
12-1-5 装置の電気的仕様 ................................................................................................................... 12-7
12-2 外形図と各部名称 ............................................................................................................ 12-11
12-2-1 400W 以下装置 ......................................................................................................................... 12-11
12-2-2 800W 装置 ................................................................................................................................... 12-13
12-2-3 1.5kW、 2.2kW 装置 ................................................................................................................ 12-15
12-2-4 3.3kW 装置 .................................................................................................................................. 12-17
12-2-5 7kW 装置 (200V) ....................................................................................................................... 12-19
12-2-6 15kW 装置 ................................................................................................................................... 12-21
12-2-7 7kW 装置 (400V) ....................................................................................................................... 12-23
1 章 装置の特長と構成 >
1 - 1
第 1 章 装置の特長と構成
1-1 装置の特長............................................................................................................................................. 1-2
1-2 システムの構成 .................................................................................................................................... 1-3
1-2-1 データ表示 LED............................................................................................................................................. 1-6
1-2-2 制御軸番号の設定 ...................................................................................................................................... 1-8
1-3 運転モードの構成..............................................................................................................................1-10
1-4 モード切替.............................................................................................................................................1-11
1-5 制約 .........................................................................................................................................................1-14
1-5-1 機能制約........................................................................................................................................................1-14
1-5-2 パラメータ編集の制約 ..............................................................................................................................1-14
1-6 立ち上げ手順 ......................................................................................................................................1-15
1 章 装置の特長と構成 > 1-1 装置の特長
1 - 2
1-1 装置の特長
本装置は、 モータ制御に対応し、 SSCNET (/H) 対応コントローラからの指令による速度制御、
トルク制御、 位置決め制御を行う装置です。 下記のような特長を持ち、 パラメータの設定により 1
台の装置で数種類のモータとエンコーダの対応を可能にしました。
VPH HB タイプの特長
a. SSCNET Ⅲ /H 通信モード時は、 全 2 重 150Mbps( 片方向 300Mbps 相当 ) の超高速通信を利
用することにより、 高性能なシステムへの対応が可能。
b. SSCNET Ⅲおよび SSCNET Ⅲ /H 両通信モードに対応し、 コントローラとの通信接続時に通信
モードを自動で切替。
c. 光ファイバーケーブルを使用することにより、 外部装置からの混入するノイズの影響が軽減。
d. 動作ごとにゲイン、 フィルタ、 加減速時間の設定が可能。 外部信号等で切り替えることなく、
寸動では緩やかな S 字加減速動作、 位置決めでは高応答な加減速動作とすることができる。
e. 2 段 S 字加減速制御により、 トルク波形は 2 次曲線にて制御。
f. 位置決め起動時間が 1ms 以内。
g. デジタル制御により、 ドリフトレス、 調整バラツキの解消、 マン マシンインターフェースの充実
等、 信頼性と使いやすさを追求。
h. パワースイッチング部に IPM (IGBT) を採用し、 サーボ性能の向上と低騒音化を実現。
i. 直線 /S 字加減速、 フィードフォワード、 トルク指令フィルタ、 停止時 ・ 低速時のゲイン切り替え
等、 本格的ソフトウェアサーボにより機械の剛性にフィットした制御が可能。
j. USB 通信を用いて VPH DES と接続し、 サーボのオシロスコープ波形表示、 周波数応答特性表
示、 パラメータの編集が可能。
k. アブソリュートエンコーダを用いる事により原点復帰が不要。 オートチューニング機能によるサー
ボ調整の簡略化。
1 章 装置の特長と構成 > 1-2 システムの構成
1 - 3
1-2 システムの構成
本装置の周辺システム構成を、 図 1-1、 図 1-2 に示します。
図1-1 800Wクラス以下VPH HBタイプ システム構成
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1 章 装置の特長と構成 > 1-2 システムの構成
1 - 4
1-2 1.5kWVPH HBイプステ構成
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1 章 装置の特長と構成 > 1-2 システムの構成
1 - 5
各部の説明
①装置本体
本装置は、 モータの制御を行います。
また、 パラメータにて 1 台の装置で数種類のモータとエンコーダに対応できます。
②パソコン
弊社編集ソフトとの USB 通信により、
状態データ (動作速度、 偏差等) のデータ表示が可能。
装置の制御信号のコントロールが可能。
パラメータ等の設定およびバックアップが可能。
市販のパソコンで接続できない機種がありますので、 ご検討時にご相談ください。
③モータ
標準として、 弊社モータと接続します。
④回生抵抗 (オプション)
モータ制動時に発生する回生エネルギーを消費させるために使用します。
⑤ダイナミックブレーキユニット (100V、 200V 系装置オプション)
モータフリーラン動作を制動することができます。
⑥零相リアクトル (オプション)
VPH シリーズ本体が発するノイズを吸収し、 装置自身および周辺機器へのノイズの影響を低減
するために使用します。
⑦制御入出力信号用ケーブル (オプション)
VPH シリーズ本体の制御入出力用コネクタ (CN1) に接続し、 各信号の入出力を行うためのケー
ブルです。
⑧エンコーダケーブル (オプション)
VPH シリーズ本体のエンコーダフィードバックパルス入力用コネクタ (CN2) とエンコーダおよび、
磁極センサを接続するためのケーブルです。
⑨モータケーブル (オプション)
VPH シリーズ本体のモータ動力用コネクタと、 モータの動力ケーブルを接続するためのケーブル
です。
⑩データ編集ソフト VPH DES (オプション)
パソコンから VPH シリーズのパラメータ編集、 リモート運転、 運転状態、 各信号状態の確認、
オシロデータ等の測定を行うことができるソフトウェアです。
⑪ DC リアクトル (オプションは 1.5kW 以上)
入力電流の波形を正弦波に近い状態にし、 高調波を抑制するために使用します。
1.5kW クラス以上から使用できます。
⑫ACリル (は800W以
入力電流の波形を正弦波に近い状態にし、 高調波を抑制するために使用します。
800W クラス以下で使用できます
パラメータ等の設定は、 VPH DES との USB 通信によって設定します
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