cobas e 411

Roche cobas e 411 ユーザーマニュアル

  • こんにちは!cobas e 411の取扱説明書の内容を熟読し、準備万端です。装置の機能、操作方法、メンテナンス、トラブルシューティングなど、ご不明な点がございましたら、お気軽にご質問ください。この装置は、ディスクシステムとラックシステムの両方に対応し、1時間あたり約86テストという高いスループットを実現しています。バーコードによる自動試薬入力など、様々な便利な機能も搭載されています。
  • cobas e 411はどのような検査が可能です?
    cobas e 411のスループットはどのくらいですか?
    cobas e 411の設置場所について、何か制限はありますか?
    試薬の情報はどのように入力しますか?
取扱説明書
ソフトウェア バージョン 01-01
cobas e 411
ロシュ・ダイアグノスティックス
2 取扱説明書 ・バージョン 1.0
cobas e 411
改正履歴
オーダー番号
本書について
cobas e 411 取扱説明書
本書は cobas e 411 のユーザーを対象にしています。
本書は印刷時点で正確な情報を記載するよう、あらゆる努力を払って作成し
ています。しかしながら、ロシュ・ダイアグノスティックスは継続的な製品
開発の一環として予告なく内容を変更する権利を保有します。
承認されていない変更を機器に加えた場合は、保証又はサービス契約が無効
になります。保証条件については、装置の購入契約書を参照してください。
更に詳しい情報は、弊社窓口にお問い合わせください。
ソフトウェアの更新はロシュ・ダイアグノスティックスの担当者が行いま
す。
用途
この取扱説明書は、装置の操作とメンテナンスに関する作業を実行するうえ
で参考として利用いただけるように作成されています。本書は装置の特徴、
一般的な測定の考え方、仕様、動作原理、操作機器類の機能仕様と使い方、
操作テクニック、緊急時の手順、製品のラベリングおよびメンテナンス手順
などについて詳しく説明しています。
著作権
© 2001-2006, Roche Diagnostics GmbH. 無断複写、転載は禁じます。
商標
COBAS、COBAS C、COBAS E、ELECSYS および LIFE NEEDS ANSWERS は当社の商
標です。
そのほかの商標はいずれも各所有権者に著作権が帰属します。
機器承認
cobas e 411 は、
IVD
に関する欧州議会および欧州連合(EU)委員会指令
98/79/EC の要件に適合しています。 更に、cobas
e 411 は国際規格 IEC
61010-1第2版第1部
件」に従って製造されテストされています。この国際規格は、米国規格の
Underwriters Laboratories(UL)61010-1 2 版およびカナダ規格の CAN/
CSA C22.2 No. 61010-1:2004 と同等の内容です。下記のマークが適合の証
です。
マニュアルバー
ジョン
テンプレートバー
ジョン
改正日付 変更点
1.0 3.0
言語 オーダー番号
英語 0490 5148 018
フランス語 0490 5148 080
ドイツ語 0490 5148 001
イタリア語 0490 5148 050
ポルトガル語 0490 5148 046
スペイン語 0490 5148 036
IVD 指令 98/79/EC に適合。
ロシュ・ダイアグノスティックス
取扱説明書 ・バージョン 1.0 3
cobas e 411
購入者への注意
本製品を購入することにより、ユーザーはヒトを対象にした IVD での電気化
学発光法技術による検出に限定して製品を使用することが認められます。購
入により生じる上記使用権を除いては、ほかにいかなる一般的な特許又はラ
イセンスも付与されることはありません。本製品は、購入者がライフサイエ
ンス研究と開発、患者の自主検査、創薬と薬剤開発、そのほか家畜、食品、
水質又は環境関係の検査や用途のために利用することはできません。
米国特許 5,147,806; 米国特許 5,779,976; 米国特許 6,325,973; 米国特許
5,466,416; 米国特許 5,624,637; 米国特許 5,720,922; 米国特許
5,061,445; 米国特許 5,068,088; 米国特許 5,247,243; 米国特許 5,296,191
およびほかの国での相当する特
連絡先住所
製造者
正式代表者
カナダおよび米国向けは Underwriters Laboratories, Inc.(UL)が発行。
CUS
®
株式会社日立ハイテクノロジーズ
105-8717 東京都港区西新橋 1 丁目 24-14
EC
REP
Roche Diagnostics GmbH
Sandhofer Strasse 116
D-68305 Mannheim
Germany
ロシュ・ダイアグノスティックス
4 取扱説明書 ・バージョン 1.0
cobas e 411
ロシュ・ダイアグノスティックス
取扱説明書 ・バージョン 1.0 5
cobas e 411
目次
改正履歴 2
連絡先住所 3
目次 5
はじめに 7
情報検索方法 7
オンラインヘルプシステム 8
ユーザー情報 9
本書の表記 9
装置の概要 パート A
1 安全情報
安全情報の分類 A
-
5
安全上の注意事項 A
-
5
システム安全ラベル A
-
18
2 システムオーバービュー
cobas e 411 の概要 A
-
27
システム構成部品 A
-
29
分析装置ユニット A
-
29
コントロールユニット A
-
33
電源構成部品 A
-
33
システムの仕様 A
-
36
3 コントロールユニット
構成部品 A
-
53
ソフトウェアの基本原則 A
-
58
4 分析装置構成部品
分析装置構成部品の概要 A
-
69
検体/試薬エリア構成部品 A
-
70
消耗品部 A
-
86
測定エリア A
-
94
操作 パート B
5 概要
オペレーションガイド B
-
5
ディスクシステムとラックシステム B
-
5
ソフトウェアキーボード B
-
5
6 ルーチン操作
概要 B
-
11
始業点検 B
-
12
測定前準備 B
-
18
ルーチン操作 B
-
32
結果 B
-
82
測定後データマネジメント B
-
88
日常の保守点検 B
-
88
装置の電源遮断 B
-
89
7 いろいろな使い方
概要 B
-
95
採血管とボトルへのバーコード貼付方法 B
-
96
結果をマニュアルでアップロードす
方法 B
-
98
[測定結果]ウィンドウ内での 2 つ以上の
検体の選択方法 B
-
100
検体データの保存方法 B
-
101
検体の再検方法 B
-
102
システムのリセット方法 B
-
103
依頼済みオーダーの削除方法 B
-
105
標準液及びコントロールポジション割付 B
-
106
ロシュ・コントロールの設定及
び定義方法 B
-
108
他社コントロールの設定及び定義方 B
-
109
測定値の編集方法 B
-
111
待機試薬 QC の要求方法 B
-
112
印字ジョブの取消方法 B
-
113
[アラームトレース印字]レポートの
印字方法 B
-
114
[通信トレース印字]レポートの
印字方法 B
-
115
出力方法の設定変更 B
-
116
計算項目のワークリスト作成方法 B
-
117
アプリケーションの変更方法 B
-
118
キャリブレーション設定の変更方法 B
-
120
ディスクモードの変更方法 B
-
121
メンテナンス パート C
8 メンテナンス
概要 C
-
5
メンテナンススケジュール C
-
8
メンテナンスログ C
-
9
日常のメンテナンス C
-
12
週ごとのメンテナンス C
-
15
2 週間ごとのメンテナンス C
-
19
2ヶ月ごとのメンテナンス C
-
24
必要に応じたメンテナンス C
-
30
トラブルシューティング パート D
9 トラブルシューティング
はじめに D
-
5
アラーム D
-
5
トラブルカテゴリー D
-
5
弊社サービス担当者への問い合わせ D
-
8
基本トラブルシューティングフ
ローチャート D
-
10
データのトラブル対応 D
-
11
ロシュ・ダイアグノスティックス
6 取扱説明書 ・バージョン 1.0
cobas e 411
装置のトラブルシューティング D
-
14
試料由来のトラブルシューティング D
-
24
10 データアラーム
はじめに D
-
33
データアラーム一覧 D
-
34
データアラーム D
-
35
アラームなしのデータトラブル D
-
47
アラームなしの装置トラブル D
-
48
付録 パート E
11 付録
用語集 パート F
用語集 F
-
3
インデックス パート G
インデックス G
-
3
注釈 パート H
ロシュ・ダイアグノスティックス
取扱説明書 ・バージョン 1.0 7
cobas e 411
はじめに
ロシュ・ダイアグノスティックスの cobas e 411 は全自動免疫測定装置で
す。ディスクシステムとしても、ラックシステムとしても利用可能です。2
つの構成の相違点については、オペレーションガイドを通して詳細に説明さ
れています。
cobas e 411 は豊富な検査項目により、定量法および定性法の測定が可能で
す。ディスクシステム、ラックシステムともに 1 時間当たり約 86 テストの
スループットを有します。
cobas e 411 は卓上に設置可能なため、施設内の省スペース化に役立ちま
す。装置の取り扱いは容易で、人為的な誤りの可能性が最小限に抑制されて
います。分析試薬、標準液およびコントロールの情報はバーコードの使用に
より自動的にソフトウェアに入力されます。
装置は、全自動検体処理及び分析処理に必要なあらゆる機能を実行する分析
装置と、分析装置をユーザーソフトウェアにより制御するコントロールユ
ニットで構成されます。この完全自動化されたプロセスは検体の記録に始ま
り(バーコードラベル付き採血管の場合)、電気化学発光検知と結果の送信
に至るまでをカバーします。
分析装置とのデータのやり取り、結果の評価、結果の報告、および精度管理
はソフトウェアにより自動的に実行されます。また、このソフトウェアはプ
リアナリティックシステムマネージャー(PSM)
(1)
接続時の PSM
cobas e 411 との間のデータ管理も行います。PSM と統合すれば、複数台の
Cobas を集中制御できます。
本書は cobas e 411 の特徴、一般的な測定の考え方、操作機器類の機能仕
様と使い方、操作テクニック、緊急時の手順、製品のラベリングおよび保守
点検手順などについて詳しく説明しています。
情報検索方法
cobas e 411 を操作するのに必要な情報は、いくつかの印刷物やオンライン
資料として提供されています。
取扱説明書
取扱説明書は、安全情報、ハードウェア、システムの操作、およびメンテナ
ンスとトラブルシューティングに関する情報を記載しています。本書と各章
の冒頭にある目次と末尾にある索引により、情報検索が素早く行えます。
オンラインヘルプ
オンラインヘルプには cobas e 411 のソフトウェアの詳細説明を記載してい
ます。ソフトウェアの説明に加え、取扱説明書の全体の内容がオンラインヘ
ルプに含まれています。これにより、ヘルプボタンを使用して、オンライン
ヘルプと取扱説明書の両方から情報を検索することができます。
(1) アメリカ合衆国では提供しておりません。
本書は損傷しないよう、また、いつでも使えるように安全な場所に保管してくだ
さい。
ロシュ・ダイアグノスティックス
8 取扱説明書 ・バージョン 1.0
cobas e 411
簡易ガイド
本書には、簡易ガイドも付属します。この小冊子は、取扱説明書を補完する
資料として作成されました。簡易ガイドは取扱説明書ほど詳しい説明ではあ
りませんが、装置を操作するのに何が必要かを正確に示してくれます。
COBI-CD
COBI-CD(基礎的な情報の概説)には、cobas e 411 が利用している技術、
反応原理、それらの理論およびキャリブレーションに関する基礎的な情報を
提供します。記載内容は Adobe Acrobat Reader により閲覧、印字が可能で
す。
COBI-CD を正しく読むには Adobe Acrobat Reader が必要なため、cobas e
411 システム上では閲覧できません。Adobe Acrobat Reader はコントロール
ユニットにはインストールされていません。また、そのようなサードパー
ティ製ソフトウェアはインストールしないでください。
オンラインヘルプシステム
cobas e 411 には状況依存型のオンラインヘルプマニュアルが付属します。
「状況依存型」とは、ソフトウェア内のどこにいても、ヘルプ機能を選択す
るとその領域に関係するヘルプテキストやスクリーン画像が表示されること
を意味します。オンラインヘルプは情報を素早く見つけ出す便利な方法で
す。(例:画面及びウィンドウの説明、特定の処理の実行方法など。
a オンラインヘルプの表示方法
1
ヘルプはどの画面からも表示できます。ただし、特定の画面のヘルプ情
報を閲覧する場合には、その画面を最前面に出してください。
2
画面の左下にある[?]ボタンを選択します。
ヘルプウィンドウが開き、通常は現在のソフトウェア画面又はウィンド
ウに関する情報が表示されます。
3
最初に表示されたヘルプ情報が希望する回答になっていない場合は[目
次][索引]、又は[検索]タブを使ってより適切な情報を見つけてく
さい。
詳細は、サードパーティのソフトウェア のページ A
-
17 を参照してください。
ロシュ・ダイアグノスティックス
取扱説明書 ・バージョン 1.0 9
cobas e 411
ユーザー情報
ユーザートレーニング
cobas e 411 システムのトレーニングと教材に関してご質問やお知りになり
たいことがありましたら、弊社サービス担当者までご連絡ください。
カスタマーサービスへの連
cobas e 411 システムのサービス契約に関する詳しい情報については、弊社
サービス担当者までご連絡ください。
発注方法
交換部品、消耗品、試薬、標準液、コントロールなどはロシュ・ダイアグノ
スティックスにご注文ください。ご注文時は、各品目のロシュ・ダイアグノ
スティックスの製品番号と名称をご連絡ください。詳細は弊社サービス担当
者にご連絡ください。
本書の表記
本書の情報の検索と理解が容易にできるよう、マークがいくつか使用されて
います。この項では本書に使用されている表記法について説明します。
記号
次の記号が使用されています。
記号 対象
a
手順
o
リスト項目
e
参照
h
画面の呼び出し
注釈
注意
警告
レーザー放射/光学上の安全性
バイオハザード
ディスクシステム特有
ラックシステム特有
ロシュ・ダイアグノスティックス
10 取扱説明書 ・バージョン 1.0
cobas e 411
略語
次の略語が使用されています。
略語 定義
A
ANSI 米国規格協会
C
CBT コンピュータベーストレーニング
CCITT 国際電信電話諮問委員会
CE 欧州規格適合
CLAS 2 臨床検査室自動化システム 2
CLIA 臨床検査室改善法
COBI-CD 基礎的情報の概説
CSA カナダ規格協会
D
dBA A 特性の周波数応答曲線に対して重みづけされたデシベル値。
この曲線は、人間の耳の可聴範囲を近似しています。
DIL 検体希釈液
E
EC 欧州共同体
ECLIA 電気化学発光免疫測定法
EMC 電磁環境適合性
EN 欧州規格
F
FIFO ファーストイン・ファーストアウト
H
HCFA 保健省医療保険財政管理局
I
IEC 国際電気標準会議
IVD 体外診断指令
K
KVA kV-A。AC 電気機械の電源定格を表す単位
L
LDL 最小分析感度。「最小分析感度」を
参照
LIS 臨床検査情報システム
LLD 液面検知
M
MSDS 製品安全データシート
N
NCCLS 臨床研究所規格委員会
P
PC/CC プロセル/クリーンセル
Q
QC 精度管理
S
SD 標準偏差
ロシュ・ダイアグノスティックス
取扱説明書 ・バージョン 1.0 11
cobas e 411
検体画面の使用
本書には cobas e 411 ソフトウェアの画面例を掲載しています。画面の仕様
は装置の具体的な構成と、装置を操作する人のアクセスレベルに依存するた
め、実際の画面表示は画面例とは異なることがあります。
S/R 検体/試薬
SVGA スーパービデオグラフィックスアダプター
T
TPA トリプロピルアミン
U
UL アンダーライターズ ラボラトリーズ社
V
VDE 独電気技師協会
略語 定義
ロシュ・ダイアグノスティックス
12 取扱説明書 ・バージョン 1.0
cobas e 411
1 安全情報 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . A
-
3
2 システムオーバービュー . . . . . . . . . . . . A
-
25
3 コントロールユニット . . . . . . . . . . . . . A
-
51
4 分析装置構成部品 . . . . . . . . . . . . . . . A
-
67
装置の概要
A
ロシュ・ダイアグノスティックス
取扱説明書 ・バージョン 1.0 A-3
cobas e 411 1 安全情報
目次
安全情報
cobas e 411 を作動させる前に、本書に記載されている警告、注意、及び安
全事項を熟読し、理解することが必要です。
以下の安全注意事項及び指示は、オペレータ及び分析装置の管理責任者用に
用意されたものです。
安全情報の分類 ................................................... 5
安全上の注意事 ................................................. 5
警告 .......................................................... 5
バイオハザード ............................................... 11
注意 ......................................................... 12
システム安全ラベル .............................................. 18
分析装置ユニッ ............................................. 18
ディスクシステムの安全ラベルの位置 ........................ 19
ラックシステムの安全ラベルの位置 .......................... 20
廃棄トレイ及びクリーンライナーの安全ラベルの位置 .......... 21
電源 ......................................................... 22
メインスイッチ ............................................ 22
ラックサンプラスイッチ .................................... 23
電磁環境適合性(EMC) ........................................ 23
周辺機器接続 ................................................. 23
本章
1
ロシュ・ダイアグノスティックス
A-4 取扱説明書 ・バージョン 1.0
1 安全情報 cobas e 411
目次
ロシュ・ダイアグノスティックス
取扱説明書 ・バージョン 1.0 A-5
cobas e 411 1 安全情報
安全情報の分類
安全情報の分類
この項では、本書で安全注意情報がどのように表記されているかを説明しま
す。
e
本書を通して、安全ラベルが特定の情報に注意をはらうよう使用され
います。以下に示すマークと意味をよく理解しておいてください:
シス
テム安全ラベル
のページ A
-
18 を参照してください。
安全上の注意事項
以下の安全事項には特に注意を払ってください。これらの安全上の警告を無
視すると、重傷又は致死傷を被るおそれがあります。
警告
警告
回避しなければ死亡又は重傷につながるおそれのある潜在的に危険な状況を示し
ます。
注意
回避しなければ軽傷や装置への損傷につながるおそれのある潜在的に危険な状況を
示します。
バイオハザード
回避しなければ感染するおそれのある潜在的に危険な状況を示します。
レーザー放射/光学上の安全性
回避しなければ視力に悪影響を与えるおそれのある潜在的に危険な状況を示します。
システム試薬の気泡又は薄膜
プロセル及びクリーンセルのボトルを分析装置に戻した後で試薬プライムを実施し、
流路系に気泡や薄膜が発生していないことを確認します。
アプリケーション
装置は試料及び試薬を使用した臨床免疫検査分析用に設計されています。そのほか
の分析は装置に適用されません。臨床検査の場合、装置は医師又は臨床検査員の監
督の下で使用してください。
ロシュ・ダイアグノスティックス
A-6 取扱説明書 ・バージョン 1.0
1 安全情報 cobas e 411
安全上の注意事項
漂白剤の使用は避けてください
漂白剤、ISE 洗浄液、又はアルカリ性沈剤(pH > 9.5)を使用して廃液コンテナを洗
浄してはいけません。これらの溶液が廃液コンテナの内容物と混合すると、有害ガ
スが発生するおそれがあります。
曲がり又は損傷したミキサーパドル
清掃中にミキサーパドルを曲げないでください。ミキサーパドルが損傷した場合は
交換する必要があります。交換を行わないと、撹拌が正しく行われず、不正な測定結
果となる場合があります。
クリーンライナーの交換
o
この操作を行う前に、装置はスタンバイ又はオフになっている必要があります。
o
クリーンライナー交換中に、[システムリセット]又は[試薬スキャン]ボタン
又は分析装置のスイッチに触れてはいけません。
メインスイッチ及びヒューズ
機器のメインスイッチが作動したりヒューズが溶断した場合は、装置を再起動させ
る前に、弊社サービス担当者にご連絡ください。
サンプル/試薬プローブとの接
プローブを損傷する可能性があるため、分析装置がサンプルストップ状態になる前
にサンプル/試薬プローブに触れてはいけません。
清掃中、サンプル/試薬プローブ下端部を損傷しないよう注意してください。
溶液との接触
試薬及び洗浄液に直接触れることは避けてください。洗剤及び洗浄液に関する添付
文書の記載事項に従ってください。これらの溶液に直接触れると、肌に炎症を起こ
したり、ケガをするおそれがあります。
正しい使用法
取扱説明書の指示には必ず従ってください。これを怠ると、お客様の安全に危険が
およぶ場合があります。取扱説明書が常に参照できる位置にあることを確認してく
ださい。
ロシュ・ダイアグノスティックス
取扱説明書 ・バージョン 1.0 A-7
cobas e 411 1 安全情報
安全上の注意事項
免疫 M セルユニットへの損傷
メインスイッチがオンになっている間、測定ユニットカバーやサービスカバーを開
けてはいけません。これを行うと、光電子倍増管が損傷する場合があります。
電源の切断
電源を遮断するには、メインスイッチを O(オフ)の位置にし、電源コードを外す必
要があります。ラックシステムには 2 本の電源ケーブルが備えられています。機器を
主電源から切り離すには、すべての電源ケーブルを外す必要があります。
プロセルの廃棄
希釈されていないプロセルを強アルカリ性水溶液(例:クリーンセル)と共に廃棄
してはいけません。
電気保安上の注意事項
このラベルが貼られている機器の部品に接触してはいけません。バックカバーを開
けたり電子収納部での作業を行ってはいけません。電子機器同様、電気ショックが
発生します。据付、整備、修理は必ず認定された資格のある人が行ってください。
電源スイッチをオンにした状態で、光電子倍増管の高電圧供給回路基板のカバーを
開けてはいけません。基板に触れると、感電によって死亡又は重傷を負うおそれが
あります。
動作環境
この分析装置は屋内使用に限り承認されています。安全な動作条件についての詳細
はシステムオーバービューの章のシステム仕様を参照してください。
可燃物
アルコールを使用したメンテナンス又はチェック中は、装置に燃えやすいものを近
づけないでください。装置の周囲でイソプロピールアルコール又はエタノールを使
用する際は、一度に 20mL を超えないようにしてください。イソプロピールアルコー
ル及びエタノール(70%)は可燃性物質であり、発火、爆発、やけどの危険があり
ます。
洗剤の取り扱い
洗剤を取り扱うときは必ず保護手袋(耐薬品性)及び保護眼鏡を着用してください。
洗剤は腐食性です。洗剤を素手で取り扱うと、肌を負傷します。適切な保護眼鏡を
着用しないと、目を負傷する場合があります。
ロシュ・ダイアグノスティックス
A-8 取扱説明書 ・バージョン 1.0
1 安全情報 cobas e 411
安全上の注意事項
試薬の取り扱い
o
試薬に直接触れないようにしてください。試薬に直接触れると、肌に炎症を起こ
したり、ケガをするおそれがあります。
o
特定の取り扱い指示については、試薬ボックスのラベルを参照してください。
o
クリーンセルに直接触れないようにしてください。試薬に直接触れると、肌に炎
症を起こしたり、ケガをするおそれがあります。特定の取り扱い指示について
は、クリーンセルのラベルを参照してください。
o
期限を過ぎた試薬を使用してはいけません。これを怠ると、測定結果が不正確と
なります。
o
磁性粒子が凍結しないよう、試薬を 2 ℃未満で保存しないでください。
o
試薬を分析装置にセットする前に、試薬に気泡、泡、薄膜が含まれていないこと
を確認してください。これらがあると、分注量の不足や測定精度の低下を招く場
合があります。
メンテナンスの重要性
安定した正確な動作のため、装置の適正な手入れとメンテナンスを実行する必要が
あります。メンテナンス手順を変更したり、無視したりすると、装置の性能や信頼
性が損なわれるおそれがあり、これはオペレータの責任となります。
検体内の不純物
装置にセットする場合、検体内に不溶性の不純物が含まれていないことを確認しま
す。繊維素、埃、気泡などの不溶性不純物が検体に含まれていると、分注量が不足
したり、測定精度が低下する場合があります。
分析装置の取り付け、取り外し、移送、及び廃棄
弊社サービス担当者及び同等の資格を有する者のみが cobas e 411 の取り付け、移
送及び廃棄を行う資格があります。
ユーザは必要な装置を準備する責任があります。適切な環境条件を満たす必要な装
置の詳細についてはシステム仕様を参照してください。
装置のカバー
o
操作を開始する前にトップカバーを閉じてください。指や手を挟み込まないよう
注意してください。
o
装置が作動している間は、すべてのカバーを閉じて固定してください。
o
ラック検体カバーを閉じる場合、指や手を挟み込まないよう注意してください。
o
メンテナンス及び点検時にトップカバーを開ける場合は、取扱説明書の手順に
従ってください。
/