4 INCA-FlexRayアドオンの使用方法 | 12
4 INCA-FlexRayアドオンの使用方法
本章では、INCAにおけるINCA-FlexRayの使用例をご紹介します。FlexRayモニタリングのほ
か、XCP on FlexRayインターフェース経由の測定/適合を行うための一連の操作方法が説
明されています。
INCAでFlexRayバスのモニタリングを行うには、INCAにおいて所定の準備作業が必要です。
INCA-FlexRayの準備作業は以下のような手順で行います。
データベースマネージャでワークスペースをセットアップする
ハードウェアコンフィギュレーションエディタでFlexRayインターフェースハードウェア(以下
「FlexRayハードウェア」とも記します)をセットアップする
実験環境において実験をセットアップし、測定/適合を開始する
一連の手順は、通常の測定・適合作業を準備して実行する場合と同じです。ただし、FIBEXま
たはAUTOSARファイルからFlexRayクラスタの情報を取得する必要があります。FIBEXファイル
はCANdbファイルと同様の方法で扱われます。
以下に、INCAでFlexRayを扱う際の基本的な操作を説明します。一部の操作についてはいく
つかの方法で行うことができるものがあり、たとえばFIBEXファイルの追加は、データベースマネー
ジャとハードウェアコンフィギュレーションエディタのいずれかで行うことができます。以下の説明は、
一般的な操作例を示すものです。
4.1 ワークスペースのセットアップ
FlexRayモニタリングを行うための最初のステップとして、新しいデータベースとワークスペースを作
成し、データベースにFIBEXファイルまたはAUTOSARファイルを追加します。
バスディスクリプションファイルは、車両メーカーから供給されます。これには、測定ハードウェア構成
と、FlexRayバス経由で利用できるシグナルについての情報が記述されています。
ワークスペースをセットアップする
1. 最初に新しいデータベースを作成します。データベース >新規作成 を選択してください。
2. "新しいデータベース" ダイアログボックスで、FlexRay_Demo と入力します。
3. OK をクリックします。
4. データベース内にトップフォルダを作成します。編集 >追加 >トップフォルダの追加 を選
択してください。
5. フォルダ名を Demo に変更して <ENTER>を押します。
6. ワークスペースを作成するためのトップフォルダが選択されているのを確認します。ここで
は、Demo フォルダを選択してください。
7. 編集 >追加 >ワークスペース を選択します。
8. ワークスペース名を FlexRay に変更して <ENTER>を押します。
9. バスディスクリプションファイルをデータベースに追加します。トップフォルダ Demo を選択しま
す。
10. 編集 >追加 >FIBEX またはAUTOSARを選択します。
使用するバスディスクリプションファイルを選択するダイアログボックスが開きます。
11. バスディスクリプションファイルを選択して 開く をクリックします。
INCA-FlexRay V7.4 | ユーザーガイド