STIHL MS 170, 180 ユーザーマニュアル

タイプ
ユーザーマニュアル
{
STIHL MS 170, 180
取扱説明書
元の取扱説明書無塩素漂白紙使用
印刷インクには植物油が使用され、紙はリサイクル可能です。
© ANDREAS STIHL AG & Co. KG, 2009
0458-207-4321-A. M1-85.K09.PM.
0000000366_003_J
MS 170, MS 170 C, MS 180, MS 180 C
日本語
1
{
目次
お客様各位
この度はスチール社の製品をお買上げ
いただきまして誠に有難うございます。
この製品は、最新の製造技術と入念な
品質保証処置を施して製造されました。
私共は、お客様がこの製品を支障なく
使用され、その性能に満足していただ
くために最善の努力を尽くす所存でお
ります。
製品に関して御質問がおありの際は、
お買上げの販売店あるいは直接当社カ
スタマー サービスにお問い合わせくだ
さい。
Hans Peter Stihl
はじめに 2
使用上の注意および作業方法 2
カッティング アタッチメント 14
バーとチェンの取り付け ( フロン
ト チェン テンショナー ) 14
バーとチェンの取り付け ( クイッ
クチェン テンショナ ) 15
ソーチェンの張り方 ( フロント
チェン テンショナー ) 17
ソーチェンの張り方 ( クイック
チェン テンショナ ) 17
チェンの張り具合の点検 17
燃料 18
給油 19
チェン オイル 20
チェン オイルの給油 20
チェン オイルの吐出点検 21
チェン ブレーキ 21
始動前の注意事項 22
エンジンの始動と停止 23
作業中の注意事項 26
ガイド バーの保守 27
エアーフィルターの掃除 27
キャブレターの調整 28
マフラーのスパーク アレスター
スクリーン 29
触媒コンバータ 29
スパーク プラグ 30
スターター ロープ 31
機械の保管 31
チェン スプロケットの点検と交換 32
ソーチェンの整備と目立て 32
整備表 36
磨耗の低減と損傷の回避 38
主要構成部品 39
技術仕様 40
特殊アクセサリー 42
スペア パーツのご注文 42
整備と修理 43
CE 適合証明書 43
品質証明書 44
MS 170, MS 170 C, MS 180, MS 180 C
日本語
2
シンボル マークについて
マシンに表示されているシンボルマー
クは、本取扱説明書で説明されていま
す。
段落の前に付いたシンボルや数字
技術改良
当社の信条として、常に自社製品の改
良を心がけております。この理由から、
製品の設計、技術、外観が定期的に改
良される場合があります。
そして、変更、修正、改良の種類に
よっては、本取扱説明書に記載されて
いない場合があります。
現地の安全規制、基準、条例をお守り
ください。
本機で初めて仕事をする人は:スチー
ル サービス店または経験豊富なユー
ザーにパワーツールの操作方法を教え
てもらうか、その専門的な研修に参加
してください。
未成年者はパワーツールを使用しない
でください。
作業場所に見物人、特に子供や動物を
近づけないでください。
本チェンソーを使用しない時は、他人
に危険が及ばないように、スイッチを
切ってください。無断で使用されない
ように、安全に保管してください。
他者及びその所有物に対して生じた事
故または危険に関し、その一切の責任
をユーザーが負います。
チェンソーを貸したり譲渡したりする
場合は、取扱説明書を一緒に手渡して
ください。本機の使用者が取扱説明書
の記載事項に精通していることを、確
認します。
騒音を発するパワー ツールの使用が、
国や地域の規則によって規制されてい
る場合があります。
パワーツールで作業する人は、十分に
休息をとり、身体的・精神的に健康で
なければなりません。激しい労働に耐
えられない体調の方は、パワーツール
の使用前にかかりつけの医師に相談し
てください。
ペースメーカーを付けている方にのみ
該当する注意点 : 本パワーツールのイ
グニッション システムは、微量の電磁
界を発生します。この電磁界がペース
メーカーに干渉する場合があります。
健康上のリスクを軽減するため、ペー
スメーカーを装着された方は、使用前
に掛かりつけの医師またはペースメー
カーの製造元に、お問い合せください。
視界を妨げ、動作や判断を鈍らせるよ
うなアルコールや薬品などを服用した
状態では、パワーツールを使用しない
でください。
事故やケガを避けるために、天候が悪
い場合 ( 雨、雪、氷、風 ) は作業を延
期してください。
チェンソーは樹木や木製品の切断にの
み使用してください。
事故を招く恐れがありますので、本パ
ワーツールを他の用途に使用しないで
ください。
当社が本パワーツールへの使用を明確
に承認した、または同等の仕様に基づ
いたツール、ガイドバー、チェン、
チェンスプロケット、およびアクセサ
リーだけを取り付けるようお勧めしま
はじめに
人に及ぼす事故やケガ、更に重大
な物的損傷に対する警告。
本機本体あるいは構成部位の損傷
に対する警告。
使用上の注意および作業方
チェンソーを使った作業
には特別な安全措置が必
要です。その理由は、
カッターが非常に鋭利
で、斧や手鋸よりも切断
のスピードが速く、チェ
ンが非常に速い速度で回
転するからです。
パワーツールを初めて使
用するときは取扱説明書
をよく読んで理解し、必
要なときに見られるよう
安全な場所に確実に保管
してください。安全注意
事項を守らないと生命を
脅かすようなケガを受け
やすくなります。
日本語
MS 170, MS 170 C, MS 180, MS 180 C
3
す。これに関して、不明な方はスチー
ル サービス店へお問い合せください。
高品質の部品およびアクセサリーのみ
を使用して、事故および本機の損傷を
回避してください。
当社では、スチール純正のツール、ガ
イドバー、チェン、チェンスプロケッ
ト、およびアクセサリーだけをご使用
いただきますようお勧めします。これ
らは、お客様の機種およびご使用にな
る性能要件に合わせて、特別に設計さ
れています。
人身への傷害の危険性を増加させるこ
とがあるので、いかなる方法でも本
チェンソーを改造しようとしないでく
ださい。承認されていないアタッチメ
ントを使用した際の人的傷害および物
的損害に対しては当社は一切保証を行
いません。
本機の清掃に高圧洗浄機を使用しない
でください。強力な水の噴流が、本機
の部品を損傷する恐れがあります。
衣服と装備
規定に沿った服装と装備を身に付ける
こと。
枝、藪、機械の可動部などに引っかか
る物を、身に付けないでください。ス
カーフ、ネクタイ、装身具を身に付け
ないでください。長い髪は後ろで束ね、
引っかからないようにしてください (
ヘアネット、帽子、ヘルメットに押し
込むなど )。
安全メガネまたは顔面シールド、およ
び防音用耳栓やイヤーマフなどの
ヤープロテクターを着用してください。
スチールでは、作業者の防護のために
各種の作業服や装備をご用意していま
す。
チェンソーの運搬
チェンソーを持ち運ぶときは、たとえ
すぐ近くまでであっても、常にチェン
ブレーキをかけ、チェン ガード ( )
を装着してください。チェンソーを長
距離間 ( 約 50 m 以上 ) で運搬する場
合には、その前にエンジンを停止して
ください。
常にチェンソーは前ハンドル ( ハンド
ルバー ) を持ち、熱くなったマフラー
を身体から離し、ガイドバーを後ろに
向けて運搬してください。ひどい火傷
を受けないように、本機の熱くなった
部分、特にマフラー表面などに触れな
いようにしてください。
乗り物で運搬する時 : パワーツールが
倒れたり、燃料が流れ出たり、破損し
ないように、固定してください。
給油
給油前にエンジンを停止してください。
エンジンがまだ熱いうちは給油しない
でください - 燃料が流れ出て火災を起
こす危険があります
燃料キャップは、燃料が吹き出さずに
圧力がゆっくりと抜けるようゆっくり
開けてください。
給油は風通しの良い場所で行ってくだ
さい。燃料が本機にこぼれた場合は必
ず拭き取ってください - 衣服に付いた
場合は直ちに着替えてください。
チェンソーにはスクリュー式あるいは
ウィング式燃料タンクキャップが標準
装備されています。
衣服は、作業しやすく作
業の妨げにならないこと
が必要です。通常の作業
用の上着ではなく、切り
傷防止用プロテクター付
で、身体にぴったりし
たオーバーオールと上着
を組み合わせた安全作業
服を着用してください。
切り傷防止用プロテク
ター付きの、滑らない靴
底で爪先に鋼板の入った
安全靴をはいてくださ
い。
落下物によるケガから頭
部を守るため、安全ヘル
メットを着用してくださ
い。
しっかりとした手袋を、
着用してください。
ガソリンは非常に簡単に
着火します。 火気を避け
てください。燃料をこぼ
さないでください - 喫
煙しないでください。
給油の後は、スクリュー
型燃料キャップをできる
だけしっかりと閉めてく
ださい。
ヒンジグリップ付きタン
クキャップ ( ウイング式
キャップ ) は正しく取付
け、止まるまで時計方向
に回した後でヒンジを下
ろしてください。
MS 170, MS 170 C, MS 180, MS 180 C
日本語
4
これにより、エンジンの振動によって
燃料タンクキャップが緩んで燃料が漏
れる危険を低減できます。
始動前
パワー ツールが正しく組み立てられ、
良好な状態になっているかチェックし
ます - 本取扱説明書の関連項目を参照
してください。
チェンブレーキや前ハンドガード
が正常に作動するか点検します。
ガイドバーは正しく装着されてい
るか
チェンの張りは適切か
スロットルトリガーおよびスロッ
トルトリガーインターロックがス
ムーズに作動するか - スロットル
トリガーは自動的にアイドリング
位置に戻らなければなりません。
マスター コントロール / 停止ス
イッチが、スムーズに STOP また
0 位置に移動できるか。
スパーク プラグ ターミナルが
しっかりと差し込まれているか
チェックします - 緩んでいる場合
は火花が発生することがあり、可
燃性のガスに引火する可能性があ
ります。
取扱装置と安全装置に改造を加え
ないでください。
安全な操作のため、ハンドルはオ
イルや汚れのない、乾いた清潔な
状態を保ちます。
人身事故の元となりますので、損傷し
たり、正しく取り付けられていない
チェンソーは使用しないでください。
エンジンの始動
給油した場所から少なくとも 3 m 離れ
て始動します。戸外に限ります。
機械を開けた場所の安定した地面に置
いてください。バランスと安定した足
場に配慮してください。機械をしっか
りと持ちます。エンジン始動時にカッ
ティング アタッチメントが作動する恐
れがありますので、地面や障害物に触
れないようにしてください。
本チェンソーは、一人で操作するよう
に設計されています。作業場所には、
始動時であっても第三者を入れないで
ください。
チェンが回転してケガする場合があり
ますので、始動する前は、チェンブ
レーキでチェンをロックしてください。
本機を落としがけしないでください -
取扱説明書どおりに始動してください。
ソーチェンが切り口に入っている状態
で、チェンソーを始動しないでくださ
い。
パワーツールの保持と操作
必ず両手でしっかりとチェンソーを保
持してください。左利きの場合でも右
手で後ハンドルを握ります。安全操作
のため、前ハンドルと後ハンドルを手
のひらで包むように握ってください。
作業中
バランスと安定した足場を確保してく
ださい。
差し迫った危険や緊急の場合、マス
ターコントロールレバーかストップス
イッチを 0 または STOP に動かして、速
やかにエンジンを停止します。
本パワーツールは、一人で操作するよ
うに設計されています。作業場所に第
三者が入らないようにしてください。
本機を作動させたまま、本機から離れ
ないでください。
エンジン運転中:スロットル トリガー
を放しても、( フライホイール効果に
より ) チェンは短時間回転し続けます。
滑りやすい条件 ( 湿った地面、雪、氷、
傾斜、凸凹のある地面、最近皮を剥が
れた木々 ) には、特に注意してくださ
い。
木の切り株、根、溝など、つまずきそ
うな障害物に注意してください。
一人で作業しないでください - 常に、
事故があった場合に声を出せば、人が
助けに来ることができる範囲内で作業
してください。
イヤープロテクターをつけている場合
は、より大きな注意力が必要です。危
険を告げる音、叫び声、警笛などが聞
こえにくくなるからです。
事故が発生しやすくなりますので、
労が蓄積しないように、適切な時期に
休息をとってください。
着火しやすい材質 ( 例えば、木屑、樹
皮、乾燥した草、燃料など ) は高温の
排気の流れや熱いマフラー表面から遠
ざけてください。火災の危険がありま
。触媒コンバータ付きマフラーは特
に高温になりがちです。
001BA087 LÄ
日本語
MS 170, MS 170 C, MS 180, MS 180 C
5
溝、くぼ地、あるいは狭い場所で作業
する時には、適切な換気を確保してく
ださい。有毒ガスを呼吸することによ
る命の危険があります。
事故の発生を防ぐために、気分が悪い、
頭痛、視覚障害 ( 視野狭窄など )、聴
覚障害、めまい、注意散漫などの状態
になった場合は、作業を即座に中止し
てください。他の可能性は別として、
これらの症状は、作業場に過度に高濃
度の排気ガスが存在する場合に、発生
することがあります。
作業中に発生する塵埃 ( おがくずなど
)、蒸気、煙は健康を害する恐れがあり
ます。塵埃の発生量が非常に多い場合、
防塵マスクを着用してください。
作業中は定期的に短い時間間隔で、ま
たは切断動作に目立った変化が認めら
れる場合は直ちに、ソーチェンを点検
します:
エンジンを停止し、チェンが完全
に停止するまで待ちます。
状態を点検します
目立ての状況を確認します。
エンジンの作動中は、チェンに触れな
いでください。チェンに障害物が挟
まった場合、障害物を取り除こうとす
る前に、直ちにエンジンを停止してく
ださい。
ケガの危険を回避するために、ソー
チェンの交換前にエンジンを停止しま
す。
火災の危険性がありますので、作業中
及び機械の近くでは喫煙は避けてくだ
さい。燃料システムから、発火しやす
いガソリン蒸気が漏れている恐れがあ
ることに、ご注意ください。
パワーツールに強い衝撃が加わったり
落下するなど、設計強度を越える異常
な負荷がかかった場合は、パワーツー
ルが良好な状態にあることを、作業を
続ける前にかならず確認してください
- 「始動前」の項も参照してください。
特に燃料システムに漏れがないことを
確認し、安全装置が正しく機能してい
ることを確認してください。お使いの
パワーツールに損傷がある場合は、作
業を続けないでください。はっきりし
ない場合は、サービス店に点検を依頼
してください。
アイドリング回転設定が正しいことを
確認します。スロットル トリガーを放
してエンジンがアイドリング回転して
いる時は、チェンが作動してはいけま
せん。定期的にアイドル回転を確認し、
調整してください。ソーチェンが一緒
に動く場合は、スチールの販売店に調
整と修理を依頼してください。
反発力
切断中に発生する反発力のうち、次に
あげるものが最も一般的です:キック
バック、プッシュバック、およびプル
インです。
キックバックによる危険
キックバックとは、次のような場合に
チェンソーが、突然コントロールでき
ない状態で作業者に向かって、跳ね
返ってくることを言います。
エンジン運転中は機械か
ら有毒な排気ガスが出ま
す。このガスは、無臭で
目に見えないことがあ
り、未燃焼の炭化水素と
ベンゼンを含んでいるこ
とがあります。室内や換
気状態の悪い場所では、
絶対にエンジンをかけな
いでください。触媒コン
バータが装着されている
機種でも同様です。
キックバックによって致
命的なケガをする危険が
あります。
001BA036 KN
MS 170, MS 170 C, MS 180, MS 180 C
日本語
6
キックバック発生の原因例
バーの先端上部 1/4 の部分で、不
意に木あるいは何らかの固い物体
に触れた場合、例えば、切断中に
他の木が不意に触れた場合など。
切断中にチェンが、ガイドバーの
先端部分で切り口に挟まれた場合
クイックストップ チェンブレーキ:
一定の状況下で、ケガの危険を低減し
ます - キックバック自体を避けること
はできません。クィックストップ チェ
ンブレーキを作動させると、チェンが
瞬時に停止します - 詳細は、この取扱
説明書の「チェンブレーキ」の項をお
読みください。
キックバックの危険を低減するには :
注意深く作業し、キックバックの
起こるような状況を避けることで
す。
チェンソーを両手でしっかり持ち、
グリップを確実に握ります。
常にフルスロットルで切断します。
ガイドバーの先端の位置に、いつ
も注意を払うようにします。
バーの先端で切らないでください。
細くて固い枝は特に注意してくだ
さい。チェンに絡むことがありま
す。
決して一度に数本もの枝を切らな
いでください。
前のめりになり過ぎて作業をしな
いでください。
肩の高さより上にあるものを切ら
ないでください。
途中まで切れている木を再度切る
ときは、十分注意してガイドバー
を切り口に入れてください。
突っ込み切り作業は、この切断技
術に慣れていない人には適してい
ません。
木々の移動や外部の力によって、
切断部分が閉じてチェンが挟まる
ことがあるので、注意してくださ
い。
正しく目立てされ、正しく張られ
たチェンでのみ作業します - デプ
ス量が大きすぎないように注意し
てください。
キックバックを低減するソーチェ
ンや、先端が小さいガイドバーを
使用します。
プルイン (A)
プルインは、作業中に突然バー底部に
あるチェンが樹木に挟まったり、引っ
かかったり、木の中の異物に当たると
きに発生します。チェンの反動により
チェンソーが前方に引かれます - 樹木
や枝に対してバンパースパイクを常に
しっかり握ってください
プッシュバック (B)
プッシュバックは、作業中に突然バー
上部にあるチェンが樹木に挟まったり、
引っかかったり、木の中の異物に当た
るときに発生します。チェンの反動に
より、チェンソーが作業者の方にまっ
すぐに跳ね返ってきます。プッシュ
バックを避けるには
ガイドバーの上部が挟まらないよ
うに注意してください
切り口の中でガイドバーをねじら
ないでください。
次の場合には特別の注意を払ってくだ
さい
傾いている木の場合
他の樹木の間で作業しづらい場所
に落ちた木々および引っ張られた
状態にある木の場合
風当たりの強い場所での作業。
このような状況では、チェンソーを
使った切断作業を行わないでください。
滑車装置、ケーブル ウインチ、牽引装
置などを使用してください。
001BA093 LÄ
001BA037 KN
A
001BA038 KN
B
日本語
MS 170, MS 170 C, MS 180, MS 180 C
7
木をむき出しで、邪魔なものを取り除
いた状態にして、引き出します。障害
物のない場所で切断作業を行ってくだ
さい。
枯れ木 ( 乾燥したり、朽ち果てたり、
腐食している樹木 ) の切断は非常に危
険です。危険の程度を特定することは、
不可能とまではいかないが困難です。
これらの場合は、ケーブルウインチや
牽引装置などの、補助装置を利用して
ください。
道路、鉄道、電線などの近くで切断作
業をする場合、特に慎重を期してくだ
さい。必要に応じて、警察、電力会社、
鉄道会社などに作業を通知してくださ
い。
切断作業
始動ポジションで作業しないでくださ
い。このポジションでは、エンジンの
回転数を調整できません。
冷静で思慮ある作業が大切です - 日中
で十分な視界に配慮してください。他
の人に危険が及ばないように確認しま
す - 常に注意してください。
できる限り短いガイドバーを使用しま
す:チェン、ガイドバーおよびチェン
スプロケットが正しく組み合わされ、
お使いのチェンソーに適合している必
要があります。
チェンソーを、身体がカッティング ア
タッチメントに触れない位置に置いて
ください。
チェンソーを切り口から引き抜くとき
は、常にチェンを動かした状態で行っ
てください。
チェンソーは切断にのみ使用してくだ
さい。枝、根や他の物を持ち上げたり、
掘り起こすようには設計されていませ
ん。
吊り下がっている枝を、下側から切断
しないでください。
ケガの危険を低減するため、割れた木
を切断するときは特に注意してくださ
い。破片が飛んできてケガをする危険
があります。
チェンソーが異物に触れないように注
意してください:石材、クギなどが飛
び散り、ソーチェンを損傷したり、
ソーチェンが不意にキックバックする
ことがあります。
斜面では、幹の山側に立ちます。切り
落とした幹が転がることに注意してく
ださい。
高所で作業する場合は次の事項に留意
してください:
常にリフト バケットから作業しま
す。
はしごや枝に乗って作業しないで
ください。
足場の不安定な場所で作業しない
でください。
肩の高さより上にあるものを、切
断しないでください。
本機は絶対に片手で操作しないで
ください。
切断開始時は、チェンソーをフルス
ロットルにして切り込みを入れ、バン
パースパイクを木にできるだけしっか
りとあてがい、それから切断を続けま
す。
001BA082 KN
001BA033 KN
MS 170, MS 170 C, MS 180, MS 180 C
日本語
8
チェンソーによって前方に引き込まれ
て、バランスを失なうことがあります
ので、バンパー スパイク無しで作業し
ないでください。樹木や枝に対して、
バンパースパイクを常にしっかり支持
してください。
最後の切断部分まで達すると、チェン
ソーは切り口で支持されなくなること
に、留意してください。チェンソーを
制御できなくならないように、全重量
を保持してください。
樹木の伐倒
必要な技術のトレーニングを受けてか
ら、樹木伐倒を行ってください。事故
やケガを避けるために、チェンソーを
使い慣れた作業者以外は樹木伐倒や枝
払いをしようとしないでください。
樹木伐倒に関する各国規則を遵守して
ください。
作業補助者以外の人が、切断作業区域
内に入らないようにしてください。
エンジン音で警告が聞こえないことが
ありますので、伐倒時に倒木で事故が
発生しないように、注意してください。
隣で作業する人と最低でも木の高さ 2
本半分の間隔をおいてください。
伐倒によって木が倒れる方向と、退避
路を決定してください。
木を倒す場所を、立ち木の間に選んで
ください。
次の点に特別な注意を払ってくださ
い:
自然に傾いている樹木
異常に枝が生え茂っている樹木や
損傷している樹木
風向と風速 - 強風時には伐倒を中
止してください
傾斜地
密集した樹木
雪が積もっている木
樹木の健全性 - 特に損傷した幹や
枯れ木 ( 乾燥したり、朽ち果てた
り、腐食している樹木 ) の取り扱
いには注意を払ってください
A 伐倒方向
B 退避路
伐倒方向と反対側から約 45°の位
置に、関係者の退避路を設定して
ください。
退避路から、すべての障害物を取
り除いてください。
すべてのツールや機器は、伐倒対
象樹木から離れた、退避路以外の
場所に置いてください。
常に伐倒する樹木の脇に立って作
業して、事前に決めた退避路を
通って離れるようにしてください。
きつい斜面では、退避路を斜面に
対して平行に設けてください。
退避路を通って離れる場合に、落
下する枝と樹木の先端に注意して
ください。
樹木の根元での、伐倒作業場の準備
最初に、樹木の根元の雑草、枝、
障害物などを取り除き、安定した
足場を確保します。
斧などで樹木の下部の枝を切り取
ります - 砂、石などの異物がある
とソーチェンの性能を劣化させま
す。
板根を取り除きます:最初垂直に、
次に水平に、切れ目を入れます -
ただし、樹木が健全である場合に
限ります
001BA088 LÄ
2
/
1
2
1
1
/
1
2
B
001BA040 KN
A
45°
45°
B
001BA146 KN
日本語
MS 170, MS 170 C, MS 180, MS 180 C
9
伐倒受け口
受け口を作る前に、計画した伐倒方向
が正しいか、シュラウドとファン ハウ
ジングを基準に目算します。
チェンソーを、適正に伐倒方向を目算
できる位置に当てます。
受け口の切断方法がいくつか承認され
ています - 伐倒に関する各国固有の規
則を遵守してください。
受け口 (C) で伐倒方向が決まります。
当社では次の手順をお勧めします:
N 木が倒れる方向を目算しながら、
水平に切ります。
N 約 45°の角度で切ります。
N 受け口を点検して、必要ならば修
正します。
重要 :
受け口は、計画した伐倒方向に直
角にします。
できるだけ地面の近くに作成しま
す。
幹の直径の 1/5 から 1/3 の深さに
切り込みます。
根張り切断
長い繊維を持った軟材を根張り切断す
ると、樹木が倒れるときに根張りが飛
散せずにすみます。幹の両側に受け口
底部と同じ高さで、幹直径の約 1/10
の深さに、切り込みを入れます。太い
幹の樹木の場合、切り込みはガイド
バーの幅以内にします。
病気の樹木は、根張りを切断しないで
ください。
樹木の伐倒
伐倒を開始する前に、周囲の注意を喚
起してください。
N 追い口 (D) は受け口よりも若干高
めの位置から切り始めます。
水平に切ります。
受け口と追い口の間を木の直径の
約 1/10 ほど切断せずに残してお
きます。これをつると言います。
タイミングよく楔を追い口に入れます。
楔は木製、アルミ製、プラスティック
製だけを使用します。チェンを損傷し
たり、キックバックを起こしやすいの
で、鉄製楔は使用しないでください。
001BA153 KN
001BA143 KN
C
C
001BA150 KN
001BA144 KN
D
D
MS 170, MS 170 C, MS 180, MS 180 C
日本語
10
つる (E) は伐倒の際にちょうつがいの
ように作用して、木が倒れるのをコン
トロールする助けとなります。
伐倒方向を制御できずに事故を誘
発しますので、つるまで切り込ま
ないようにしてください。
腐っている樹木の場合は、つるを
広く残します。
樹木が倒れる直前にもう一声、周囲に
注意を喚起してください。
細い木の場合:簡易ファンカット
N つるの後ろにバンパー スパイクを
あてて、この点を中心につるまで
旋廻して切ります。バンパー スパ
イクが幹のまわりを回ります。
太い木の場合:区分切断法
木の直径がガイドバーの長さより大き
い場合は、区分切断法をとります。
1. 最初の切り込み
ガイドバー先端を材のつるのすぐ
後ろに差し込み、できるだけチェ
ンソーを水平に保持して、旋回し
ます。バンパー スパイクを旋回軸
として使用し、必要以上にチェン
ソーの位置を変更しないようにし
ます。
001BA145 KN
E
E
001BA147 KN
001BA148 KN
1
日本語
MS 170, MS 170 C, MS 180, MS 180 C
11
2. 次の切り込み用切断位置にチェン
ソーを移動する際に、追い口が
まっすぐになるように、ガイド
バーを切り目いっぱいに差し込み
ます - バンパー スパイクをあてが
うなどします。
3. 楔 (3) を切り目に差し込みます。
4. 最後の切り込み : 簡易ファンカッ
トと同様にバンパー スパイクをあ
てがいます - つるを切断しないで
ください。
特別切り込み技術
突っ込み切りと心材切断は特殊訓練を
受講した、経験ある作業者のみが実施
できます。
突っ込み切り
傾いた木の伐倒
玉切り時の負荷軽減カット
DIY 作業
N 次の場合には、キックバックの少
ないチェンを使用して、特に慎重
に作業してください
1. キックバックの危険性を回避する
ために、ガイドバー上部ではなく
下部先をあてがって、切断を開始
します。切り目の深さがガイド
バー幅の 2 倍になるまで切り込み
ます。
2. 突っ込み切り位置に差し込みま
- キックバックやプッシュバック
の恐れがあるのでご注意ください。
3. 慎重に突っ込み切りを行います
プッシュバックの危険性がありま
す。
心材切断
木の直径がガイドバーの長さの 2
倍以上の場合。
太い樹木で心材の大半が切断され
ていない場合。
伐倒が難しいカシやブナなどを、
心材が裂けずに、計画した方向に
伐倒する場合。
柔らかい落葉樹を、寝かしたとき
の張力を緩和して、つる中央が細
片になって材からこぼれないよう
にする場合。
N プッシュバックの危険性がありま
すので、受け口の中央で突っ込み
切りを行い、次に矢印の方向に
バーを回します。
枝払い
必要な技術についてトレーニングを受
けてから、枝払い作業をしてください。
事故やケガを避けるために、チェン
ソーを使い慣れた作業者以外は樹木伐
倒や枝払いをしようとしないでくださ
い。
キックバックの少ないチェンを使
用してください。
可能な限りチェンソーをしっかり
支えて作業してください。
枝払いの際は、幹の上に立たない
でください。
バーの先端で切らないでください。
張力のかかっている枝に注意して
ください。
決して一度に数本もの枝を切らな
いでください。
4
2
1
2
3
001BA179 KN
MS 170, MS 170 C, MS 180, MS 180 C
日本語
12
小枝払い
頑強で安定したサポートとして木
びき台を使用します。
木を脚や足で抑えないでください。
他人に木を保持させるなど、作業
を手伝わせないでください。
張力がかかった状態で横たわった、あ
るいは立っている木の切断
必ず最初に圧縮された側 (1)、次に張
力がある側 (2) の正しい順序で切断し
て、キックバックや挟まる危険性を回
避します - 怪我の恐れがあります
N 圧縮がかかっている側 (1) に負荷
軽減カットを入れます
N 張力がかかっている側 (2) に玉切
りを入れます
玉切りを下から上に向けて切り込む (
下側切断 ) ときは、プッシュバック
危険がありますので、ご注意ください。
縦引き
バンパー スパイクを使用せずに切断す
る技術です - プルインの危険がありま
す - ガイドバーをできるだけ浅い角度
にして切断を始めます - キックバック
の危険が増えるので、より注意を払う
必要があります。
振動
パワーツールを長時間使用した場合に
は、振動の影響により手の血行不良が
生じることがあります (「白ろう病」
)。
以下をはじめ、多くの事柄が影響する
ため、一般的な使用時間の設定は不可
能です。常に各国の安全規制、基準、
条例をお守りください。
以下の対策をとると使用時間を延長で
きます:
手の防護 ( 暖かい手袋 )
休憩を取りながら作業する
以下の場合には使用時間を短くしま
す:
血行不良の特殊体質 ( 症状指がよ
く冷たくなる、指が疼く )
低い外気温
掴む力の強さの度合い ( パワー
ツールを強く握っていると、血行
が低下します )
本機を定期的に使用する方、長期間使
用する方、または対応する症状 ( 指が
疼くなど ) を継続的に経験されるユー
ザーは、医師による診察を受けてくだ
さい。
整備と修理
定期的に本機を整備してください。取
扱説明書に書かれている整備や修理だ
けを行ってください。その他すべての
作業はスチール サービス店に依頼して
ください。
当社では整備や修理を、認定を受けた
スチール サービス店のみに依頼される
ことをお勧めします。スチール サービ
1
001BA151 KN
2
1
001BA152 KN
2
チェンソーが損傷しますので、地
面に横たわっている木を地面に触
れている位置で、切断しないでく
ださい。
001BA189 KN
日本語
MS 170, MS 170 C, MS 180, MS 180 C
13
ス店には定期的にトレーニングを受け
る機会が与えられ、必要な技術情報の
提供を受けています。
高品質の交換部品のみを使用して、事
故および本機の損傷を回避してくださ
い。これに関して、不明な方はスチー
ル サービス店へお問い合せください。
当社ではスチール純正交換部品のご使
用をお勧めします。これらは、お客様
の機種およびご使用になる性能要件に
合わせて、特別に設計されています。
ケガの危険を回避するために、本機の
保守、修理、または掃除を実行する前
に、エンジンを必ず切ってください。-
例外:キャブレター及びアイドリング
回転数の調整時は例外です。
スパークプラグターミナルまたはス
パークプラグを外した状態でスター
ターを操作してエンジンを始動する場
合は、スライドコントロール / ストッ
プスイッチを STOP または 0 の位置に
してください。火花が飛んで火災を起
こす危険があります。
火災の危険性を回避するため、火気の
近くで修理したり、保管したりしない
でください。
燃料フィラー キャップにもれがないか
定期的に点検してください。
当社で承認されたタイプで、支障なく
作動するスパーク プラグだけを使用し
てください - 「技術仕様」の項を参照
してください。
イグニッション ケーブルに異常がない
こと ( 良好な絶縁状態、接続の確実性
) を確認してください。
マフラーに異常が無いことを確認して
ください。
火災の危険や聴覚障害を避けるために、
破損したマフラーを取付けたまま、あ
るいはマフラーがないまま作業しない
でください。-
高温のマフラーに触れて、火傷しない
ようにしてください。
振動の強さは、防振部品の状況に左右
されます - 定期的に防振部品を点検し
てください。
チェン キャッチャーを点検し、損傷し
ている場合は交換してください。
エンジンの停止
チェンの張りを点検するとき。
チェンの張りを再調整するとき。
チェンを交換するとき。
問題に対処するとき。
目立てに関する注意事項を守ってくだ
さい - チェンソーを安全に正しく扱う
ため、チェンとガイドバーを常によい
状態に保ってください。チェンは正し
く目立てをして張りを調整し、十分に
潤滑する必要があります。
チェン、ガイド バーおよびスプロケッ
トは、常に余裕を持って取り替えてく
ださい。
クラッチ ドラムの状態を定期的に点検
します。
燃料とチェンオイルの保管には、ラベ
ルの付いた安全な容器のみを使用して
ください。ガソリンを取り扱うとき、
直接肌に触れたり、ガソリン蒸気を吸
い込まないようにしてください - 健康
上のリスクがあります。
ケガをしないように、チェンブレーキ
が故障した場合は、直ちにエンジンを
停止してください - スチール サービス
店にお問い合わせください - 修理する
までパワーツールを使用しないでくだ
さい (「チェンブレーキ」を参照 )。
MS 170, MS 170 C, MS 180, MS 180 C
日本語
14
スチール社は業界で唯一、自社製の
チェンソー、ガイドバー、ソーチェン、
チェン スプロケットを製造していま
す。
カッティング アタッチメントは、ソー
チェン、ガイドバー、チェン スプロ
ケットで構成されています。
標準仕様のカッティング アタッチメン
トはチェンソーに合致するように設計
されています。
ソーチェン (1) のピッチ (t) を、
ローロマチック ガイドバーのチェ
ン スプロケットやノーズ スプロ
ケットのピッチと適合させてくだ
さい。
ソーチェン (1) のドライブリンク
ゲージ (2) はガイドバー (3) の溝
幅と一致させてください。
適合しないコンポーネントを使用する
と、カッティング アタッチメントは短
時間使用しただけで修理不可能なほど
に破損してしまうことがあります。
N ナットを緩めて、チェン スプロ
ケット カバーを取り外します。
N テンショナー ナット (5) がハウジ
ングの溝の左端に当たるまで、ス
クリュー (4) を反時計回りに回し
ます。
N ハンド ガード (6) を前ハンドルに
向かって引いて、チェン ブレーキ
を外します。
N チェンを取り付けます - バーの先
端から開始します。
N ガイドバーをスタッド (7) 上に、
バー上側のカッティング エッジを
右に向けて、テンショナー スライ
ドのペグを位置決め穴 (8) にはめ
込んで、同時にスプロケット (9)
上にチェンを置いて、取り付けま
す。
N バー下側のチェンのたるみがほと
んどなくなるまで、テンショニン
グ スクリュー (10) を時計回りに
回します - ドライブ リンクがガイ
ドバーの溝にかみ合います。
N スプロケット カバーを再び取り付
け、ナットを指で締めます。
N 「ソーチェンの張り方」の項を参照
してください。
カッティング アタッチメン
001BA191 KN
1
2
3
a
t = a : 2
バーとチェンの取り付け (
フロント チェン テンショ
ナー )
143BA034 KN
4
5
001BA110 KN
001BA108 KN
6
作業用手袋を着用してください。
鋭利なカッターでケガをする危険
があります。
143BA003 KN
10
7
7
8
9
001BA111 KN
日本語
MS 170, MS 170 C, MS 180, MS 180 C
15
N ヒンジ クリップ (4) を引き起こし
て、所定位置に固定します。
N スプロケット カバー (6) 内部の
ウィングナット (5) を、反時計回
りに回して緩めます。
N スプロケット カバーの取り外し
N テンショニング ギヤー (7) を取り
外して、裏返します。
N スクリュー(8) を抜き取ります。
N テンショニング ギヤー (7) とガイ
ドバー (9) を揃えます。
N スクリュー (8) を差し込み、しっ
かりと締め付けます。
N チェンを取り付けます - バーの先
端から開始します。テンショニン
グ ギヤーとカッターの刃先の位置
に注意してください。
N テンショニング ギヤー (7) を、
計回りに止まるまで回します。
バーとチェンの取り付け (
クイックチェン テンショナ
)
6
140BA000 KN
4
5
7
140BA001 KN
8
140BA002 KN
7
9
140BA003 KN
8
135BA007 KN
作業用手袋を着用してください。
鋭利なカッターでケガをする危険
があります。
7
1
40BA004 KN
MS 170, MS 170 C, MS 180, MS 180 C
日本語
16
N ハンド ガード (9) を前ハンドルに
向かって引いて、チェン ブレーキ
を外します。
N テンショニング ギヤーが手前側に
向くようにガイド バーを取り付け
ます。
N チェンをスプロケット (10) に取
り付けます。
N ガイドバーを、バースタッド (11)
に押し込みます。後バースタッド
の先端が溝に噛みこむ必要があり
ます。
N ドライブリンクがガイド バーの溝
( 矢印 ) にきちんと入っているこ
とを確認した後、テンショニング
ギヤーを反時計回りに止まるまで
回します。
N チェン スプロケット カバーを所
定の位置に置き、ガイドの突出部
をエンジン ハウジングの溝に噛み
合わせます。
チェンスプロケットカバーを取り付け
た後、テンショニング ギヤーの歯およ
びアジャスティング ホイール メッ
シュを点検します。
N 必要ならば、調整ホイール (12)
を少し回して、スプロケット カ
バーが押されてエンジン ハウジン
グに並ぶようにします。
N ヒンジ クリップ (13) を引き起こ
して、所定位置に固定します。
N ウイングナットをかみ合わせて、
軽く締めつけます。
N 「ソーチェンの張り方」の項を参照
してください。
140BA005 KN
9
10
11
140BA006 KN
135BA011 KN
135BA012 KN
13
140BA007 KN
12
日本語
MS 170, MS 170 C, MS 180, MS 180 C
17
切断作業の合間に再調整する場合:
N エンジンを停止してください。
N ナットを緩めます。
N バーの先端を上に向けて保持しま
す。
N スクリュー ドライバーでテンショ
ニング スクリュー (1) を時計回り
に回し、チェンがバーの下側に軽
く触れるまでチェンを張ります。
N バーの先端を持ち上げたまま、
ナットをしっかりと締めます。
N 「チェンの張り具合の点検」に進み
ます。
新品のチェンは、しばらく使用したも
のよりも頻繁に張りを調整する必要が
あります。
N チェンの張り具合を頻繁に点検し
てください - 「作業中の注意事
項」の章を参照してください。
切断作業の合間に再調整する場合:
N エンジンを停止します。
N ヒンジクリップを引き出し、ウイ
ングナットを緩めます。
N 調整ホイール (1) を、時計回りに止
まるまで回します。
N ウイング ナット (2) を、手でしっ
かりと締め付けます。
N ヒンジクリップを降ろします。
N 「ソーチェンの張り方」の項を参照
してください。
新品のチェンは、しばらく使用したも
のよりも頻繁に張りを調整する必要が
あります。
N チェンの張り具合は頻繁に点検し
てください -「作業中の注意事項」
を参照してください。
N エンジンを停止します。
N 作業用手袋を着用して手を保護し
てください。
N チェンは、バーの下側に軽く触れ、
手でバーに沿って引くことができ
るくらいに、張ります。
N 必要ならば、チェンを張り直して
ください。
新品のチェンは、しばらく使用したも
のよりも頻繁に張りを調整する必要が
あります。
N チェンの張り具合は頻繁に点検し
てください - 「作業中の注意事
項」の章を参照してください。
ソーチェンの張り方 ( フロ
ント チェン テンショナー )
1
143BA045 KN
ソーチェンの張り方 (
イックチェン テンショナ )
1
2
001BA112 KN
チェンの張り具合の点検
143BA007 KN
MS 170, MS 170 C, MS 180, MS 180 C
日本語
18
エンジンには、ガソリンと 2 サイクル
エンジン用オイルの混合燃料が必要で
す。
スチール モトミックス (MotoMix)
当社はスチール モトミックス
(MotoMix) のご使用をお勧めします。
この既製の混合燃料はベンゼンや鉛を
含まず、高オクタン価で常時、適正な
混合率を保ち、安心してご使用いただ
けます。
スチール モトミックス (MotoMix) はス
チールエンジン専用に開発されたもの
であり、エンジンの長寿命を保証しま
す。
スチール モトミックス (MotoMix) が販
売されていない市場もあります。
燃料の混合
ガソリン
無鉛と有鉛を問わず、最低オクタン価
90 の高品質ブランドのガソリンだけを
使用してください。
触媒コンバータを装備したマシンには、
必ず無鉛ガソリンを使用してください。
エンジン オイル
高品質 2 サイクル エンジン オイルだ
けを使用してください。特に、スチー
ル 2 サイクル エンジン オイルをお勧
めします。スチール エンジンに最も適
しており、長いエンジン寿命を保証し
ます
スチール 2 サイクル エンジン オイル
が手元にない場合は、空冷エンジン用
の高品質 2 サイクル エンジン オイル
だけを使用してください。水冷エンジ
ンまたは独立した潤滑システムを持つ
エンジン ( 従来の 4 サイクル エンジン
など ) 用のエンジン オイルを、使用し
ないでください。
触媒コンバータを装備した機種で使用
する混合燃料には、スチール 2 サイク
エンジン オイル 50:1 だけを使用し
てください。
混合比率
スチール 50: 1 2 サイクル エンジンオ
イルの場合:50:1 = ガソリン 50 + オ
イル 1
N 燃料の保管には承認された容器を
使用してください。燃料容器に先
ずオイル、その後にガソリンを入
れて、充分に混ぜ合わせます。
燃料の保管
燃料は、承認された安全タイプの燃料
容器に入れて、乾燥した、涼しい、安
全な、太陽や照明から保護された場所
に保管してください。
混合燃料は時間の経過と共に劣化する
ので、数週間で使い切る分だけ混合し
てください。混合燃料を 3 ヶ月以上保
管しないでください。照明や太陽の直
射や過酷な高低温では、混合燃料の劣
化が加速されます。
N 給油する前に混合燃料の入った携
行缶をよく振ってください。
N 燃料タンクと携行缶は、時々十分
に洗浄してください。
燃料
健康を害しますので、ガソリンに
直接肌を触れたり、ガソリンの蒸
気を吸い込まないようにしてくだ
さい。
規定されている以外の不適切な燃
料やオイル、または混合比率を使
用されると、エンジンに重大な損
傷を生じることがあります。低品
質のガソリンあるいはエンジンオ
イルは、エンジン、オイルシー
ル、燃料ホース、および燃料タン
クを損傷することがあります。
鉛含有ガソリンを燃料タンク数回
分使用した場合、触媒効果は大幅
に低下します。
ガソリン スチール 2 サイクルオ
イル 50:1
リットル リッ
トル
(ml)
1 0,02 (20)
5 0,10 (100)
10 0,20 (200)
15 0,30 (300)
20 0,40 (400)
25 0,50 (500)
その他のブランドの 2 サイクル
エンジンオイルの場合:25:1 =
ガソリン 25 + オイル 1
携行缶内で圧力が生じている可能
性があるので、慎重に開けてくだ
さい。
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STIHL MS 170, 180 ユーザーマニュアル

タイプ
ユーザーマニュアル