l 名前の登録と探索サービス - ターゲットとイニシエータがそれぞれの属性とアドレスを登録します。ターゲットとイニシエータが登録を行うと、他のイニシエータやターゲットに関する情報を入手
できるようになります。
l 状態の変化を通知するサービス - iSNS サーバーは関連する iSNS クライアントに、ストレージリソースがオフラインになった、ドメインメンバシップが変更された、ネットワーク内のリンクにエラ
ーが発生したなど、動作状態に影響を与える可能性のあるネットワークイベントを通知します。こうした通知により、iSNS クライアントはトポロジの変化に素早く対応できます。
l 探索ドメインとログインコントロールサービス - 通常のストレージネットワーク内のリソースが、探索ドメインと呼ばれる管理しやすいグループに分割されます。探索ドメインは、不要なログインの
回数を減らすことで、ストレージネットワークの有効利用に役立ちます。各イニシエータは、ドメイン内にあるターゲットのサブセットにのみログインするからです。各ターゲットはログインコントロー
ルを使用して、アクセスコントロールポリシーを iSNS サーバーに従属させることができます。必要とされる ID と認証に一致するイニシエータのみが、セッションの確立中にターゲットによるアク
セスを許可されます。
l ファイバーチャネルと iSCSI デバイスのオープンマッピング - iSNS データベースは、ファイバーチャネルと iSCSI デバイスに関する情報、および両者の間のマッピングを、マルチプロトコルの
環境に保存できます。マップされた情報は、認証された iSNS クライアントすべてで利用できるようになります。
ストレージシステムの起動時に、ストレージシステム上の iSNS クライアントはストレージシステム iSCSI ポートの情報をすべて収集し、ストレージシステム上にローカルに保存します。ユーザ
ーがクラスタノードをストレージシステムの iSNS 構成に追加すると、Navisphere Express はストレージシステムから iSNS サーバーへの接続を確立し、次にストレージシステムに保存され
ている情報を iSNS サーバーに登録します。
お使いの iSCSI ストレージネットワーク内で iSNS サービスを設定する方法については、Microsoft と EMC のマニュアルを参照してください。
iSNS クライアントを設定するには、Navisphere Express にログインします。ストレージシステムを接続する各 iSNS サーバーについて、以下の手順を実行します。
1. Manage iSCSI(iSCSI の管理)ウィンドウで、iSNS をクリックします。
2. iSNS Servers(iSNS サーバー)ウィンドウで、Add(追加)をクリックします。
3. Add iSNS Servers(iSNS サーバーの追加)ダイアログボックスで、追加するクラスタノードの IP アドレスを入力します。
4. Apply(適用)をクリックして、SP iSCSI ポート情報をクラスタノードに通知します。
5. iSNS Servers(iSNS サーバー)ダイアログボックスで、プライマリサーバーとして設定するクラスタノードを選択し、Set Primary (プライマリに設定)をクリックします。
ストレージシステムに接続するには、以下の手順を実行します。
1. クラスタノードで、Navisphere サーバーユーティリティを開きます。
2. Configure iSCSI Connections on this cluster node(このクラスタノード上で iSCSI 接続を設定する)を選択し、Next(次へ)をクリックします。
3. Configure iSCSI Connections(iSCSI 接続を設定する)を選択し、 Next(次へ)をクリックします。
4. iSCSI Targets and Connections(iSCSI ターゲットと接続)ウィンドウで、Discover iSCSI targets using this iSNS server(この iSNS サーバーを使用して iSCSI ターゲット
を探索する)を選択して、接続されている iSCSI ストレージシステムのターゲットすべてを対象として iSNS サーバーに要求を送信し、Next(次へ)をクリックします。
5. ログインする各ターゲットについて、以下の手順を実行します。
a. iSCSI Targets(iSCSI ターゲット)ウィンドウで、アクティブでないターゲットの IP アドレスを選択します。
b. ピア iSCSI ターゲットがリストにある場合は、Login Options (ログインオプション)セクションで、Also login to peer iSCSI target for High Availability(可用性を高める
ためにピア iSCSI ターゲットにもログインする)(推奨)を選択します。
c. 手順 b で Also login to peer iSCSI target for High Availability(可用性を高めるためにピア iSCSI ターゲットにもログインする)(推奨)を選択した場合は、サーバーネッ
トワークアダプタ IP の設定をデフォルトのままにしておきます。デフォルトにしておけば、障害発生時に iSCSI イニシエータが使用可能な NIC に自動的にフェイルオーバーします。
d. Logon(ログオン)をクリックして、選択したターゲットに接続します。
e. ターゲット上で CHAP 認証が有効に設定されている場合は、 CHAP ログインダイアログボックスが表示されます。
CHAP セキュリティ情報を入力します。イニシエータソフトウェアによるターゲットの認証に相互 CHAP も使用する場合は、Mutual CHAP(相互 CHAP)オプションを選択し、OK をク
リックします。
6. Next(次へ)をクリックします。Network Interfaces(NIC) ウィンドウが表示された場合は、手順 7 に進みます。Server Registration(サーバーの登録)ウィンドウが表示された場合
は、 手順 8 に進みます。
7. Network Interfaces (NICs)(ネットワークインタフェース(NIC))ウィンドウで、次の手順を実行します。
a. 一般的なネットワークトラフィックに使用する NIC があればすべて選択を解除し、Apply(適用)をクリックします。NIC のネットワーク設定が更新されたことと、更新を適用するにはシ
ステムを再起動する必要があることを示す確認のダイアログボックスが表示されます。
b. OK をクリックし、Next(次へ)をクリックします。
メモ: iSCSI イニシエータ(通常はホストサーバー)は、SCSI コマンドとデータのブロックを IP ネットワークに適したフォーマットに変換します。iSCSI イニシエータは PowerEdge シ
ステム内で一意の iSCSI 名またはインターネット修飾名(IQN)を使用して設定されるため、管理者による識別と管理が可能になります。iSCSI イニシエータは iSCSI アクセス用に、
PowerEdge システム内のすべての NIC に同じ iSCSI 名を割り当てるため、すべての NIC は単一のイニシエータとして表示されます。ただし、各 NIC は依然として一意の IP アド
レスによって識別できます。PowerEdge SE600Wi クラスタソリューションは、Microsoft ソフトウェアイニシエータを備えた NIC をサポートしますが、iSCSI HBA はサポートしませ
ん。iSCSI ターゲット(通常はストレージデバイス)は、イニシエータから iSCSI コマンドを受け取ります。各 iSCSI ターゲットは一意の IQN によって識別され、ストレージアレイコントロ
ーラの各ポートは、IP アドレスによって識別されます。