Neotecha SAPRO® Sampling Valve SV for sampling 取扱説明書

  • こんにちは!EmersonのSAPRO SVピストンシリンジサンプリングバルブの設置手順とメンテナンス手順についてご質問にお答えします。このマニュアルでは、バルブの取り付け、操作方法、メンテナンス、トラブルシューティングについて詳細に説明されています。ご不明な点がございましたら、お気軽にご質問ください。
  • 水平取り付け時の注意点は何ですか?
    ソフトシールの交換方法は?
    バルブの定期メンテナンスは必要ですか?
    ピストンシリンジの洗浄方法は?
    バルブの改造は可能ですか?
NEOTECHA SAPRO
®
ピストンシリンジサンプリング用サンプリングバルブ SV
設置手順とメンテナンス手順
© 2017 Emerson.All Rights Reserved.
据付けを行う前に、これらの指示を熟読して把握するものとします
1 一般情報
この設置手順およびメンテナンス手順には、
バルブを所定の方法で安全かつ正しく設置し
て操作するために必要な情報が記載されてい
ます。設置時や操作時に何らかの障害が発生
し、本設置・メンテナンス手順では解決でき
ない場合は、サプライヤー/製造元に連絡して
詳しい情報を得てください。
本設置・メンテナンス手順は、関連しており
適用される EN 安全基準に適合しています。
バルブを取り付ける際に、作業者または設置
デザイン担当者は、適用される国内規制が順
守されているか確認する必要があります。
製造元は、技術的な変更および改良をいつで
も施せる権利をすべて保有しています。
本設置・メンテナンス手順の使用は、ユーザ
ーが「有資格者」レベルに達していることを
前提としています。
操作スタッフは、操作手順とメンテナンス手
順に関して適切なトレーニングを受ける必要
があります。
1.1 本設置・メンテナンス手順の有効性
本設置・メンテナンス手順は、すべてのピス
トンシリンジサンプリング用 SAPRO サンプリ
ングバルブに対して有効です。このバルブは
Neotecha AG 社が20011128日から製造し
ています。この有効性は次回の改訂までしか
保証されません。
2 安全
これらの注意事項をよくお読みください。
2.1 通常の潜在的な危険の原因は以下の通り
です。
a. 手順を守らない
b. 不適切な使用
c. 有資格者条件が完全には満たされていない
2.2 正しい使用
2.2.1 応用分野
SAPRO サンプリングバルブ(SV)は、腐食性
と温度が高い液体およびガスのサンプルの正
確な測定を可能にするバルブです。SV の特殊
機能は取り換え可能なソフトシールで、これ
は、使用するメディアに応じて TFM またはパ
ーフロロエラストマーで、さまざまな種類の
ボディ、アダプター、操作要素とともに支給
されます。
SV は垂直取り付けに適しており、垂直取り付
けの場合は一定の制限がかかります。バルブ
を水平に取り付ける場合は、必ず、代表サン
プルを採取できるだけの十分な量のメディア
がパイプラインに充填されていることを確認
する必要があります。
接液部品はすべて、PFA/PTFE/TFM 材製また
はハイグレードのステンレス鋼製です。
圧力がかかる部品に使用される材料は Mat.
Nos. 1.45811.04251.44351.4541です。メ
ディアに合わせて、他の材料(さまざまなタ
イプのハステロイなど)も使用できます。
Emerson.com/FinalControl VCIOM-01978-JA 19/12
2.2.2 操作方法
バルブスピンドルは、ソフトシートのサンプ
リングアダプターに対して封止するもので
す。スピンドルの上昇前と上昇中、メディア
の圧力と温度が圧力・温度図による最大許容
仕様になっていることを確認する必要があり
ます。ピストンシリンジのプランジャーによ
りスピンドルが持ち上げられると、スピンド
ルによって排出口が開き、ピストンシリンジ
のシリンダーにメディアが流入します。シリ
ンジ内の空気が圧縮されますが、関係してい
る空気体積はあまり大きくないので、これは
問題にはなりません。
バルブスピンドルが閉じられると、特別に採
用したボディ形状により、SAPRO サンプリ
ングバルブの挙動はパイプの連続部の挙動と
ほぼ同じになります。バルブスピンドルを
原因とする摩擦損失と乱流はごく少ないはず
です。
2
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ピストンシリンジサンプリング用サンプリングバルブ SV
設置手順とメンテナンス手順
2.2.4 使用制限
接液部品は、本製品の輸送に耐えられるもの
に分類されるものでなければなりません。
詳細については、適切な資料を参照するか、
または製造元か販売業者にご相談ください。
2.2.5 改造禁止
バルブに機械的な改造を加えること、および
修理目的で製造元の部品を使用することは許
されません。この要件を無視した場合は安全
が保障されません。修理作業を実行できるの
は、製造元の人員で教育を受けた人物に限ら
れます。
2.2.6 予測可能な誤用に関する警告
バルブとその付属品を登はん用補助具として
使用してはいけません。
2.2.7 操作手順、メンテナンス手順、点検手順
の順守義務
本操作手順は、納入パッケージの一部であ
り、清潔に維持しなければならず、ユーザ
ーが利用できる状態にしておく必要があり
ます。
2.3 危険の発生源
2.3.1 外部の化学物質
DN 65 - 100バルブの鉄鋼/PFA ボディは、機械
的に加工した鉄鋼に2液型ポリエステル塗料で
塗装したものを使用して作製されています。
この塗装は、外部から強力な溶剤によって攻
撃を受ける可能性があり、塗装が破損すると
ボディが腐食します。この特質がダメージを
受けた場合、環境に対する影響を調査し、塗
装の破損を修復する必要があります。
2.3.2 電気関連
静電気により爆発が発生する可能性がある場
合、接地用の付属品を使ってバルブを接地す
る必要があります。
あるいは、導電性ライニングが施されたバル
ブを使用してください。詳しくはサプライヤ
ーにお問い合わせください!
2.2.3 性能データ
圧力範囲:
20Pa 真空~ 16 bar。ガラス製シリンダーであ
るため、シリンジへの加圧は 10 bar まで!
温度範囲: 図を参照
公称直径: DIN PN 16
DN 15 - 100
公称直径: ANSI Class 150
NPS ½ - 4
試験圧力 - ボディ: 1.5 x PN = 24 bar
試験圧力 - シリンジ: 1.5 x PN = 15 bar
圧力
(バール)
20Pa 真空
圧力 - 温度図(バルブ)
ベローズ付き Sapro
PN25
ベローズ付き Sapro
PN16
ベローズ付き Sapro
PN16/PN25
温度
(°C)
スリーブ付き Sapro
PN16
シリンジ
PN10
ベローズとシートシーリング
TFM/Pertemp のみ 200°C から!
2.3.3 温度関連
操作温度の範囲が -20°C+200°C であ
ることから、バルブボディの表面温度
-20°C+200°C 以上になる可能性がありま
す。高温や低温によるやけどを防ぐために、
設置の段階で適切な予防措置を講じてくださ
い。バルブ使用時には絶縁手袋を着用してく
ださい。
火災が発生した場合、250°C 以上になると
PFA 塗装の機械的強度は保証されなくなり
ます。
2.3.4 サンプリングバルブの不注意な開放の
防止
ピストンシリンジサンプリング用の SAPRO
ンプリングバルブは、取り付けたピストンシ
リンジによってのみ開くことができます。通
常の状況において、バルブを開放したままシ
リンジを取り外すことはできません。
2.4 有資格者
本製品の直立、設置、作動、操作、メンテナ
ンスに精通しており、自己の活動と能力に関
連した適切な資格を持っている人物を意味し
ます。資格の例は次の通りです。
- 設置に関する各地域および社内のすべての
作業規制・要件の教育、およびこれら規
制・要件を順守する義務
- 人身の保護、および、身体保護具(絶縁手
袋または類似品)など操作条件に適した安
全具と防護作業服の使用に関する安全基準
に準じたトレーニングまたは教育
上記の人物はさらに、本手順書を読んで内容
を理解していなければなりません。
3
1a
4
1b
2
3
25 1 4.0 6.5
40 5.1 8.7
50 2 6.1 10.6
65 8.7 16.0
80 3 10.0 18.0
100 4 13.7 20.0
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ピストンシリンジサンプリング用サンプリングバルブ SV
設置手順とメンテナンス手順
3 輸送/保管
バルブは保護カバーが付いている状態で納入
されます。設置直前まで保護カバーを外さな
いでください。保護カバーは、PFA 表面を埃
や機械の影響から守るものです。
3.1 輸送
- 輸送温度は -20°C+65°C
- 外力(衝突、衝撃、振動)から保護する。
- 塗装を傷つけないこと。
4 特徴
4.1 一般的な特徴
DIN 2501-1 PN16
ANSI B16.5 Class 150
その他のドリル(PN25/40ANSI Class 300)についてはご要望があれば
ご用意します。
ウエハーのタイプ
フランジ付き、DIN 規格
フランジ付き、ANSI 規格
圧力がかかるすべてのボルトに対して A2 ボルト品質
ピストンシリンジサンプリング用バヨネットアダプター
ピストンシリンジ(ピストンシリンジのプランジャーによってスピンドルが持ち上げられる)
Weights 以下の表に記載されている値はあくまで概数であり、使用するアダプタ
ーや操作要素によって重量は変わります。
重量
DN NPS
重量(コンパクト設計) 重量(フランジ付き、面間)
4.1.1 ピストンシリンジサンプリング用サンプ
リングバルブ( 1
1a. SAPRO サンプリングバルブのウエハータ
イプの面間寸法(DIN/ANSI
1b. フランジ付き SAPRO サンプリングバルブ
の面間寸法(DIN または ANSI
2. バヨネットカップリング
3. ブランキングプラグ
4. リフトインジケーター
1
3.2 保管
- 温度 -20°C+65°Cで、乾燥しており、埃の
ない場所に保管する。
- 保管エリアの湿度が高い場合は結露を防ぐ
ために乾燥剤や加熱が必要になる。
3.3 設置前の取り扱い
- 設置直前まで保護キャップを外さない
こと。
- 湿気など気候の影響を受けないようにする
(または乾燥剤を使う)。
- 適切に取り扱うことで破損を防ぐ。
4
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ピストンシリンジサンプリング用サンプリングバルブ SV
設置手順とメンテナンス手順
4.1.2 ピストンシリンジ
5. SAPRO ピストンシリンジ
6. 安全レバー
7. 補助レバー
8. 操作レバー
9. シリンダーケージ
10. Oリング付きシリンダーベース
11. ピストン
12. シリンダー
13. シリンダーキャップ
14. ピストンボタン
4.2 設置位置
4.2.1 ピストンシリンジサンプリング用サンプ
リングバルブの設置( 3
ピストンシリンジによるサンプリングに使用
するサンプリングバルブは、どのような位置
にでも取り付けることができます。ただしバ
ルブを水平またはさかさまに取り付ける場合
は、必ず、代表サンプルを確実に採取できる
だけの十分な量のメディアがパイプラインに
充填されていることを確認してください。
4.3 シーリング
バヨネットカップリングでのサンプリングバ
ルブは、ソフトシートシールによって確実に
封止されます。反対側(ばねキャップ)には
金属ベローズを使用します。
ソフトシールは特殊なツールを使って除去
し、交換することができます(必ずパイプラ
インを減圧して中身を排出すること!)。ベ
ローズから漏れ始めた場合は、必ずバルブを
パイプラインから取り外して製造元に送って
ください。
ベローズを越えた漏出については、バルブの
上ネック部の漏出試験用穴( 4、アイテム
20)を通じて安全に検査できます。したがっ
て、出荷用に取り付けられている黄色のプラ
スチック製ねじプラグを取り外し、可能な場
合はセンサーを回して取り付けることで交換
できます。鋼鉄製のねじプラグでねじ穴を封
止するのは絶対にやめてください!
5 識別
バルブの CE 識別は、製品が圧力機器指令
97/23/EC に該当する場合に限られます。
- ピストンシリンジには小さな銘板があり、製
造元、シリンジのタイプ、シリアル番号が
記載されています(CE マークはなく、圧力
機器指令により、シリンジの容量が少なす
ぎてカテゴリに含めることができない)。
製造元
製造国
注文情報に基づいたバル
ブタイプ
シリアル番号
製造年
公認機関の番号が記載されて
いる CE マーク(DN 40100
にのみ必須)
3
4
2
5
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ピストンシリンジサンプリング用サンプリングバルブ SV
設置手順とメンテナンス手順
6.2.1 設置手順( 5, 6
1. プラスチック製保護キャップを外します。
2. 取り付けフランジ(アイテム1112)に破
損や汚れがないか確認します。
3. フランジ間隔がサンプリングバルブの面間
寸法に一致しているか確認します。バルブ
(アイテム1a1b)を取り付ける前に、適
切なツールを使用してフランジを十分に広
げます。
4. 開いたフランジの間にバルブを滑り込ま
せ、同時に封止面の間にパッキン(アイテ
D。必要に応じて。セクション6.2.4を参
照)を挿入します。
5. ここでフランジボルトを調整穴に挿入しま
す。
6. フランジボルトを手で締めていくと、フラ
ンジを個別に保持しているツールが徐々に
外れます。フランジが正しく配置されてい
る状態が維持されているか確認します。
7. 全てのフランジボトルを対角順に締めま
す。締め付けトルクについてはセクション
6.2.2を参照してください。
6.1.2 設置位置
この設置手順とメンテナンス手順のセクショ
4.2.1に従って、サンプリングバルブを水平
または垂直に取り付けることができます。た
だし一定の制限があります(水平に取り付け
る場合はアングルアダプターが必要です)。
6.2 パイプラインへの設置
流れの方向はサンプリングバルブとは無関係
です。ただし、バルブを取り付ける前に、特
殊なバルブパッキンが必要かどうかについて
チェックを行ってください。詳細については
セクション6.2.3を参照してください。
SV はバールではありません!SV を使用してフ
ランジを広げないでください。PFA 塗装とシ
ートを傷つける恐れがあります。PFA 塗装を
傷つけないようにするために、設置の直前ま
で保護手袋を着用しておいてください。
警告
新しいシステムへのパイプラインの配置にバ
ルブを使用することは推奨されません。スポ
ット溶接中に生じる火花によって PFA 塗装が
傷つく恐れがあります。代わりに調整ピース
を使用してください。バルブが所定の位置に
あるフランジの最終溶接時には、高温になる
ため、取り付けフランジが大きく破損する恐
れがあります。
5
6
6 設置
6.1 設置
6.1.1 設置の準備
すべての現行の DIN フランジと ANSI フラン
ジの間にサンプリングバルブが固定されるよ
うに、バルブの寸法が選択されています。特
定のフランジ基準を想定したサンプリングバ
ルブは他のフランジには適合しないので、注
意が必要です。
バルブの主要寸法:データについてはカタロ
グページを参照してください。
フランジは以下の要件を満たしている必要が
あります。
- 勘合面は清潔で破損していないこと。
- パイプラインの勘合部は、取り付けるバル
ブと同じ接続基準に沿ったものでなければ
ならない。
- フランジのさまざまな基準と寸法に沿って
フランジボルト穴が適切に配置されている
こと(フランジボルトをフランジの穴に通
してバルブを中心に置くことができる)。
- フランジボルトをバルブフランジの穴の中
心に配置すること。
低圧システムであっても常にすべてのフラン
ジボルトを使用してください。4本のフランジ
ボルトが1つでもなくなった場合は、絶対にバ
ルブに圧力をかけないでください。
6
25 1 35 22
40 60 35
50 2 100 55
65 130 70
80 3 90 50
100 4 105 60
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設置手順とメンテナンス手順
7 作動
7.1.通常の作動
作動させる前に、材料、圧力、温度に関する
情報を、パイプラインシステムの設置図と比
較してください。
パイプライン内とバルブ内に破片(ごみ、溶
接ビード等)が残っていると、必ず漏出が発
生します。
警告
新しいシステムの作動の前、または修理・改
造後のシステムの再作動の前に、毎回必ず以
下を確認してください。
- すべての設置作業と組み立て作業が規制に従
って完了していること!
- 作動は「有資格者」のみが実施すること。
- バルブが正しい操作位置にあること。
- 新しい保護装置が取り付けられているか、
または既存の保護装置が修理されているこ
と。
6.2.4 パッキン
SAPRO バルブの取り付けと封止は他のバルブ(ボールバルブ、バタフライバルブ等)と同様に
行ってください。まず、社内作業基準を踏まえて標準パッキンを使用します。
パイプアラインのタイプに合わせて、以下のパッキンが推奨されます。
SAPRO バルブ パイプラインのタイプ パッキンのタイプ パッキンの材質
ハイグレード鋼鉄ウエハーまたは
フランジ付きスタイル
フラッシュフランジ付きの鋼鉄またはハイグ
レード鋼鉄
穿孔平面パッキン アスベスト不使用シート
塗装平面パッキン AFM ライナー付き PTFE ケーシング
GORE-TEX 平面パッキン スパンPTFE
PFA 塗装ウエハーまたはフランジ
付きスタイル
エナメル鋼鉄パイプ 塗装平面パッキン 鋼鉄波形リング付き PTFE ケーシング
内張り鋼鉄 PTFE なし
PVDF パイプ 穿孔平面パッキン EPDMIIR
ゴム引き鋼鉄パイプ 塗装平面パッキン AFM ライナー付き PTFE ケーシング
平面付きガラスパイプ GORE-TEX 平面パッキン スパンPTFE
8 安全な操作
バルブの安全な操作が保証されるのは、バル
ブの取り付け、作動、メンテナンスが、有資
格者(「有資格者」を参照)によって、設置
手順およびメンテナンス手順の警告情報を踏
まえた上で実施されている場合に限られま
す。さらに、パイプラインやプラント建設に
関する一般的な設置規制および安全規制の順
守、およびツールや保護具の正しい使用につ
いても必ず確認してください。
警告
バルブに対して何らかの作業を行う際や、バ
ルブを取り扱う際には、設置手順とメンテナ
ンス手順を厳守してください。手順に反した
場合は、人身傷害や資産の破損を招く恐れが
あります。
6.2.2 SAPRO バルブ設置時のボルト接続の推奨締め付けトルク(Nm
6.2.3 最終チェック
パイプライン内部には固形粒子が残留している可能性があり、残留していた場合はバルブのソ
フトシートが傷つく恐れがあるので、サンプリングバルブを作動させる前にパイプライン内部
を洗浄して固形粒子を洗い流してください。
亜鉛めっき鋼ボルト(8.8)用標準バルブ(薄く油が塗られている)
DN NPS
トルクハイグレード鋼鉄 トルク PFA
7
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設置手順とメンテナンス手順
9 操作
9.1 ピストンシリンジをサンプリングバルブに
取り付ける
1. ピストンシリンジ(アイテム5)を使用す
る前に、シリンダーケージ(アイテム9
のシリンダー(アイテム12)がカバー(ア
イテム13)でしっかりとふうしされている
ことと、ピストンロッド(アイテム11)が
格納ポジションにあることを確認します。
2. レバーを矢印(a)の方向に回して、バヨ
ネットカップリング(アイテム2)のプラ
グを方向(b)に引き抜き、SAPRO サンプ
リングバルブのブランキングプラグ(アイ
テム3)を取り外します。
3. シリンジの安全レバー(アイテム6)を通
常ポジション(A)にセットします。
4. バヨネットカップリングの印(M)と操作
レバー(アイテム8)の印(M)が合うよう
に、レバーを配置します。
5. ピストンシリンジ(アイテム5)をバヨネ
ットカップリング(アイテム2)に差し込
み、補助レバー(アイテム7)を使用し、
停止するまで矢印の方向にレバーを回し
ます。
6. 矢印の方向に従って安全レバー(アイテム
6)をポジション B にセットします。これ
により、バヨネットカップリング(アイ
テム2)がサンプリングバルブにロックさ
れ、操作レバー(アイテム8)が解放され
ます。
9.2 サンプリング
サンプリングでは以下のオプションを使用で
きます。
9.2.1 加圧されているパイプライン( 7
の場合
1. 操作レバー(アイテム8)を矢印の方向に
押します。バルブとピストンシリンジが
開きます。パイプラインの圧力によりシリ
ンダーのピストンが自動的に後方に押し戻
され、メディアがシリンダー内に流れ込み
ます。
2. 操作レバー(アイテム8)を解放します。
ばね荷重により、操作レバーが自動的に初
期ポジションに戻ります。続けて、サンプ
リングバルブとピストンシリンジが閉まり
ます。
警告
ピストンシリンジを取り外す際には、毎回必
ずリフトインジケーター(アイテム4)の値を
記録しておいてください。
バルブが閉まると、リフトインジケーターが
ばねカバーに完全に格納されなければなりま
せん!
格納されない場合はサンプリングバルブの封
止が不十分です。ピストンシリンジを取り
外したときにメディアが漏れる恐れがあり
ます。
バルブ開
バルブ閉
7
8
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設置手順とメンテナンス手順
9.2.2 加圧されないパイプラインまたは真空状
態のパイプライン( 8, 9
1. 操作レバー(アイテム8)を矢印の方向に
押します。
2. 安全レバー(アイテム6)をポジション C
に向かって回します。
これで操作レバー(アイテム8)が押し下
げた位置にロックされます。
3. 必要な量のメディアがシリンダー内に入る
まで、ピストンロッド(アイテム3)を引
き出します。
4. 操作レバー(アイテム8)を軽く押し、安
全レバー(アイテム6)を再びポジション
B にセットします。
5. 操作レバーを解放します。
ばね荷重により、操作レバーが自動的に初
期ポジションに戻り、続いてサンプリング
バルブとピストンシリンジが閉まります。
警告
ピストンシリンジを取り外す際には、毎回必
ずリフトインジケーター(アイテム4)の値を
記録しておいてください。
バルブが閉まると、リフトインジケーターが
ばねカバーに完全に格納されなければなりま
せん!
格納されない場合はサンプリングバルブの封
止が不十分です。ピストンシリンジを取り
外したときにメディアが漏れる恐れがあり
ます。
8
9
9.3 ピストンシリンジを取り外す ( 10)
1. 操作レバー(アイテム8)を矢印(a)の方
向に移動させて制御動作を行います。
2. 安全レバー(アイテム6)をポジション A
にセットします。
3. 補助レバー(アイテム7)を使って、ピス
トンシリンジを矢印(b)の通りに回して
方向(c)に引き、バヨネットカップリン
グ(アイテム2)から取り外します。
4. ブランキングプラグ(アイテム15)をピス
トンシリンジ(アイテム5)に取り付け、
矢印方向(d)に回して所定の位置にロッ
クします。
5. ブランキングプラグ(アイテム3)をバヨ
ネットカップリング(アイテム2)に挿入
し、矢印方向(e)に回して所定の位置に
ロックします。
10
9
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設置手順とメンテナンス手順
9.4 ピストンシリンジの内容物を容器に移す
(図 11
警告
有害なメディアや危険なメディアを容器に移
す際には必ず保護具を着用してください。
危険メディアを取り扱う際には安全規制を厳
守してください!
1. ブランキングプラグ(アイテム15)を矢印
の方向に回して緩め、ピストンシリンジ(
アイテム5)から取り外します。
2. 中空針(アイテム16)付きキャップをピス
トンシリンジに取り付け、反対の矢印方向
に回して所定の位置に固定します。
警告
中空針付きピストンシリンジの準備作業と操
作作業は、操作者の負傷を防ぐために11
慎重に行ってください!
3. 中空針付きピストンシリンジを容器(アイ
テム19)に向かって下に向けます。
4. 安全レバー(アイテム6)をポジション B
にセットします。
5. 操作レバー(アイテム8)を矢印の方向に
押し、安全レバー(アイテム6)を使って
操作レバーをポジション C にロックしま
す。
6. ピストン(アイテム11)を内側にゆっくり
と押し込みます。
これでシリンダーの中身が中空針を通過し
て容器(アイテム19)に流れ込みます。
11
10 点検とクリーニング
定期メンテナンスも定期潤滑も一切不要で
す。ただし、システムが高温になっている場
合は、設置直後にフランジの漏出検査を実施
してください。温度に関連した膨張につい
PFA と金属に大きな差があると、コールド
フロー(低温流れ)が発生する恐れがありま
す。ボルトを締め直すことでこの問題を是正
できます。場合によっては、このプロセスを
数回繰り返す必要があるかもしれません。
警告
分解作業またはメンテナンス作業を行う際
は、操作者/整備士に危険が及ぶことのないよ
うに、事前に必ずパイプライン(減圧済みで
あること!)内のメディアを排出し、パイプ
ライン内部を洗い流してください。
無菌の液体生成物をサンプリングする際に
は、通常はクリーニングは不要です。
バヨネットカップリングまたはバルブのピス
トンシリンジが汚れている場合(結晶メディ
ア)は、以下の手順に従い、これらの部品を
分解してクリーニングすることができます。
- SAPRO サンプリングバルブのバヨネットカ
ップリングは、分解しなくても洗浄剤を流
して簡単に洗浄できます。
10
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ピストンシリンジサンプリング用サンプリングバルブ SV
設置手順とメンテナンス手順
ピストンシリンジがかなり汚れている場合
は、初期サンプルクリーニングの後に、ピス
トンシリンジを分解する必要があります。
1. キャップを回して外します(アイテ
13)。
2. シリンダー/ピストン完全ユニット(アイ
テム1114)を引き抜きます(b)。この
ユニットの部品はすべてねじで固定されて
おり、簡単に分解できます。
3. シールインサート(アイテム10)を分解し
ます。
4. 個別部品をすべて洗浄液で洗浄し、Oリン
グを確認してシリコンオイルで潤滑しま
す。
5. ピストンシリンジのインサートとシリン
ダーケージ(アイテム9)のシリンダー/
ストンユニットを元の位置に取り付けます
a)。
洗浄剤
内部作業部門が推奨する洗浄剤を使用してく
ださい。クリーニングを開始する前に、材料
の互換性を確認してください。
11 トラブルシューティング
バルブ機能不良または操作不良が発生した場
合は、チェックを行い、組み立て作業と設置
作業が、設置手順とメンテナンス手順に従っ
て実施されて完了しているかどうかを確認し
てください。
材料、圧力、温度、流れ方向に関する情報
を、パイプラインシステムの設置図と比較し
てください。さらに、設置条件が、データシ
ートまたは銘板に表記されている技術デー
タに対応しているかどうかを確認してくださ
い。
12 廃止
どのような場合でもバルブは修理または交換
しなればなりませんが、修理やサービスを目
的としたバルブの取り外しは、多くの場合、
慎重には行われません。しかしながら、バル
ブの取り外しは PFA コートを傷つけないよう
に慎重に行うことが推奨されます。そうする
ことで、取り外した後、考えられる破損原因
を見極めることができます。
注意
パイプが減圧されて中身が排出されているこ
とを確認してください。
メディアに腐食性、可燃性、有害性または有
毒性がある場合は、パイプラインシステムの
洗浄と換気を行ってください。
1. 組み立て作業を実行できるのは有資格者に
限られます(セクション2.4を参照)。
2. フランジボルトをすべて緩め、バルブが取
り外せるようになるまでボルトを引き出し
ます。
3. 適切なツールを使用してフランジを広げ、
バルブを引き抜きます。
13 廃棄
適切に洗浄したバルブを廃材リサイクル工場
に提出します。
警告
バルブの洗浄が不十分な場合は、ボディのハ
ンド部やその他の部品が焼けてしまう恐れ
があります。
サンプラーを第三者に譲渡した場合、製造元
はその機器の安全を保障しません。
エマソン、エマソン・オートメーション・ソリューションズ、およびその関係事業体のいずれも、製品の選択、使用、およびメンテナンスに関して責任を負うもの
ではありません 。製品の適切な選択、使用およびメンテナンスの責任は、購入者およびエンドユーザーにあります。
Neotechaのマークは、エマソン・エレクトリック、エマソン・オートメーション・ソリューションズのビジネスユニットの一社の所有物です。 エマソン・オートメ
ーション・ソリューションズ、エマソン、およびエマソンのロゴはエマソン・エレクトリックの商標とサービスマークです。他のすべてのマークはその各所有者の
財産です。
この出版物は情報提供の目的でのみ作成されており、その内容は正確であるよう努めているものの、ここで記載されている製品やサービスの内容またはその使用
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されており、その内容はご要望に応じてご確認いただけます。当社は、予告なく、いつでも当社の製品のデザインまたは仕様を変更または改良する権利を留保しま
す。
Emerson.com/FinalControl
ピストンシリンジの汚れがわずかである場合
は、分解せず、洗浄液を使用してガラス内を
掃除します。洗浄液にシリンジのノーズ(ア
イテム5)を浸し、安全レバー(アイテム6
を解放した後、操作レバー(アイテム8)を引
き戻します。ピストン(アイテム11)を引き
出して押し込むという作業を数回行うと、メ
ディアにより溶接されたピストンシリンジの
完全内部アセンブリを洗浄液が流れてアセン
ブリが洗浄されます。
警告
トラブルシューティングの実行時には常に安
全規制を順守してください。
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