CKD 4GR-T8ECシリーズ(EtherCAT) ユーザーマニュアル

タイプ
ユーザーマニュアル
取扱説明書
製品をご使用になる前に、本取扱説明書を必ずお読みください。
特に安全に関する記述は、注意深くお読みください。
本取扱説明書は必要なときにすぐ取出して読めるように、大切に保管してください。
SM-A29251
MSV-484083
シリアル伝送子局
4GRシリーズ T8EC
(OPP7-EC)
EtherCAT 対応
SM-A29251 はじめに
i 2020-02-27
はじめに
このたびは、当社のシリアル伝送子局をお買求めいただきまして、誠にありがとうございます。本取扱説明書は
本製品の性能を十分に発揮させるために、取付、使用方法などの基本的な事項を記載したものです。よくお読
みいただき、正しくご使用ください。
なお、本取扱説明書は紛失しないように、大切に保管してください。
本取扱説明書に記載の仕様、外観は、将来予告なく変更することがあります。
本製品は制御弁(電磁弁や電動弁、エアオペレイト弁など)を使用するにあたって、材料や流体、配管、電
気などについての基礎的な知識を持った人を対象にしています。制御弁についての知識を持たない人や
十分な訓練を受けていない人が選定、使用して引起こした事故に関しては、当社は責任を負いません。
お客様によって使用される用途は多種多様にわたるため、当社ではそれらのすべてを把握することがで
きません。用途、用法によっては流体、配管、その他の条件により性能が発揮できない場合や事故につ
ながる場合があります。用途、用法にあわせてお客様の責任で、製品の仕様の確認、使用方法の決定を
行ってください。
SM-A29251 安全にご使用いただくために
ii 2020-02-27
安全にご使用いただくために
本製品を使用した装置を設計、製作する場合は、安全な装置を製作する義務があります。そのためには、装置
の機械機構と、空気圧制御回路または水制御回路、これらを電気制御するシステムの安全性が確保できるこ
とを確認してください。
装置の設計、管理などに関する安全性については、団体規格、法規などを必ずお守りください。
ISO 4414JIS B 8370JFPS 2008(各規格の最新版)
高圧ガス保安法や労働安全衛生法、その他の安全規則、団体規格、法規な
当社製品を安全にご使用いただくためには、製品の選定、使用、取扱い、保全管理を適切に行うことが重要で
す。
装置の安全性確保のために、本取扱説明書に記載の警告、注意事項を必ずお守りください。
本製品にはさまざまな安全策を実施していますが、お客様の誤った取扱いによって事故につながる場合があり
ます。そのようなことがないためにも、
必ず本取扱説明書を熟読し、内容を十分に理解したうえでご使用ください。
注意事項は危害、損害の大きさと発生の可能性の程度を明示するために、「危険」「警告」「注意」の 3つに区
分されています。
危険
誤った取扱いをすると、人が死亡する、または重傷を負う危険が差迫って生す
ることが想定されるもの。
警告
誤っ取扱をすると、人死亡、または重傷負う可能が想定される
の。
注意
誤った取扱いをすると、人が傷害を負う、または物的損害が発生する可能性が想
定されるもの。
なお、「注意」に記載した事項でも、状況によっては重大な結果に結び付く可能性があります。
いずれも重要な内容を記載しているため、必ずお守りください。
その他、一般的な注意事項や使用上のヒントを以下のアイコンで記載しています。
一般的な注意事項や使用上のヒントを表します。
SM-A29251 安全にご使用いただくために
iii 2020-02-27
製品に関する注意事項
警告
取扱いは十分な知識と経験を持った人が行う
本製品は、一般産業機械用装置・部品として設計、製造されたものです。
製品の仕様範囲内での使用を守る。
製品固有の仕様外での使用はできません。また、製品の改造や追加工は絶対に行わないでください。
本製品は一般産業機械用装置・部品での使用を適用範囲としているため、屋外、次に示すような条件
環境で使用する場合には適用外とさせていただきます。
(ご採用に際し当社にご相談いただき、当社製品の仕様をご了解いただいた場合は適用になります。た
だし、その場合でも、万一の故障に備えて危険を回避する安全対策をとってください。)
原子力や鉄道航空船舶、車両、医療機械、飲料・食品などに直接触れる機器や用途での使用。
娯楽機器や緊急遮断回路、プレス機械、ブレーキ回路、安全対策用など、安全性が要求される用
での使用。
人や財産への大きな影響が予想され、特に安全が要求される用途での使用。
安全を確認するまでは、本製品の取扱い、配管・機器の取外しを絶対に行わない。
機械、装置の点検や整備は、本製品が関わるすべてのシステム安全が確保されていることを確認
してから行ってください。また、エネルギー源である供給空気や供給水、該当する設備の電源OFF
にし、システム内の圧縮空気は排気し、水漏れ、漏電に注意してください。
運転停止時も、高温部や充電部が存在する可能性があるため、本製品の取扱い、配管・機器の取外
しは注意して行ってください。
空気圧機器を使用した機械、装置を起動または再起動する前に、飛出し防止処置などによりシステ
の安全性が確保されているか確認してください。
SM-A29251 目次
4 2020-02-27
目次
はじめに .............................................................................................................................. i
安全にご使用いただくために ............................................................................................... ii
製品に関する注意事項 .................................................................................................... iii
目次 ................................................................................................................................... iv
1. 製品概要 ..................................................................................................................... 1
1.1 システム概要 ........................................................................................................ 1
1.1.1 システムの特徴 ............................................................................................... 1
1.1.2 システムの構成 ............................................................................................... 2
1.2 各部の名称 .......................................................................................................... 3
1.2.1 子局外形 ........................................................................................................ 3
1.2.2 スイッチと LED 表示 ........................................................................................ 4
1.3 仕様 ..................................................................................................................... 5
1.3.1 通信仕様 ........................................................................................................ 5
1.3.2 子局仕様 ........................................................................................................ 6
2. 取付け ......................................................................................................................... 7
2.1 取付方法 .............................................................................................................. 7
2.2 配線方法 .............................................................................................................. 8
2.2.1 通信用ソケットへの接続と配線 ........................................................................ 8
2.2.2 ユニット/ルブ電源用ソケットへの接続と配 ............................................... 10
3. 使用方法 ................................................................................................................... 12
3.1 スイッチ設定 ....................................................................................................... 12
3.1.1 ノードアドレス設定 ......................................................................................... 13
3.1.2 その他のスイッチ設定 ................................................................................... 13
3.2 ESI(EtherCAT Slave Information)ファイルによる設定 ........................................ 14
3.2.1 機器の登録方法 ........................................................................................... 14
3.3 子局出力 No.PLC アドレス No.の対応 ............................................................ 15
3.3.1 PLC アドレス対応表 ....................................................................................... 15
3.3.2 T8EC ソレノイド出力 No.に対応するバルブ No.配列例 .............................. 16
3.4 プログラム方法 ................................................................................................... 20
4. 保守、点検................................................................................................................. 21
4.1 定期点検 ............................................................................................................ 21
4.2 取外、取付方 .................................................................................................. 23
4.2.1 本製品(子局)の取外方法 .............................................................................. 24
4.2.2 本製品(子局)の取付方法 .............................................................................. 24
5. トラブルシューティング ............................................................................................... 25
5.1 トラブルの原因と処置方法 .................................................................................. 25
6. 保証規定 ................................................................................................................... 26
6.1 保証条件 ............................................................................................................ 26
6.2 保証期間 ............................................................................................................ 26
SM-A29251 1. 製品概要
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1. 製品概要
1.1 システム概要
1.1.1 システムの特徴
必ず製品ごとの取扱説明書をお読みください。
本取扱説明書では4GR 用の子T8EC(OPP7-EC)について説明しています。
本製品を接続するマスタ局、その他のスレーブ局については、各メーカの取扱説明書をお読みくださ
い。
マニホールド電磁弁については、必ず本取扱説明書、電磁弁取扱説明書の両方を読み、機能、性
を十分理解したうえで正しく使用してください。
T8EC(OPP7-EC)とは
Ethernet 系オープンネットワーク EtherCAT に接続できる 4GR 用の子局です。以下の特長があります。
通信ケーブ(Cat.5 以上)のみで PLC 接続され、配線工数を大幅に削減できます。
ユニット電源、バルブ電源が分離されていため、メンテナンスが容易です。
子局のアドレス設定は、スイッチ設定、PLC からの書込設定が選択できます。
出力は+COM/-COM 仕様、16 点出力/32 点出力から選択可能で、幅広い用途に使用できます。
子局部分はスロットイン構造でワンビス固定になっており、メンテナンス工数が削減できます。
EtherCAT とは
EtherCAT は、EtherCAT Slave Controller が高速でデータの送受信を行い、従来Ethernet 通信とは異なる
超高速通信が可能ネットワークです。
EtherCAT の仕様は複数の国際規(IEC 61158IEC 61784IEC 61800ISO 15745)で標準化されており、
SEMI 標準(E54.20)にもなっています。EtherCAT Technology Group によって、EtherCAT 技術がオープンに
されており、あらゆるユーザが使用することができます。
EtherCAT は、ドイツ Beckhoff Automation GmbH & Co. KG によりライセンスされた特許取得済み技術であり、
登録商標です。
SM-A29251 1. 製品概要
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1.1.2 システムの構成
本システムは、主に PLC 本体、マスタユニット、T8EC(OPP7-EC)を搭載したマニホールド電磁弁、周辺機器
(EtherCAT スレーブ)構成されています。
PLC、マスタ局の組合せ例
PLC メーカ
対応 PLC
マスタ局形式
オムロン株式会社
NJ シリーズ
NJ301/NJ501
Beckhoff Automation GmbH & Co. KG
TwinCAT PLC
その他 EtherCAT 対応マスタ
基本システム構成例
IN
PLC
OUT
EtherCAT ネットワーク
マスタ
ユニット
EtherCAT スレーブ
マニホールド電磁弁
SM-A29251 1. 製品概要
3 2020-02-27
1.2 各部の名称
1.2.1 子局外形
No.
名称
説明
モニタランプ
RUNERRL/A INL/A OUTINFOPWPW(V)で、子局本体、ネットワークの状態を
表示します。
ロータリスイッチ
子局のノードアドレスを設定します。
スライドスイッチ
通信異常時の動作を設定します。
カバー
モニタランプ、設定スイッチを保護します。
本カバーはワンタッチで開閉できます
ユニット/バルブ電源用ソケット
ユニット/バルブ電源用プラグを接続します。
/ラグ(添付
)
ユニット/バルブ電源ケーブル(24V)を接続します
通信ソケット
(RJ45×2ポートINOUT)
(通信プラグは添付されていません)
IN EtherCAT の通信を前局から受信するポートです。
OUT EtherCAT の通信を次局に送信するポートです。
※本製品が EtherCAT ネットワークの終端局になる場合、OUT には通信プラグを接続し
せん。
子局固定ねじ(M2.5 タップタイト)
子局を子局接続ブロックに固定します。
2
3
1
4
7
5
8
6
SM-A29251 1. 製品概要
4 2020-02-27
1.2.2 スイッチと LED 表示
注意
本製品に触れる前に、人体に帯電した静電気を除去する。
静電気によって本製品が破損するおそれがあります。
スイッチ
各スイッチで子局のノードアドレス、通信異常時の出力を設定します。
本子局は電源 ON 時のイッチの設定条件で動作します。
スイッチ名
設定内容
ロータリスイッチ
子局のノードアドレス01~FF(Hex)1255(Dec)】の範囲で設定します。
×16 で上位のアドレス、×1 下位のアドレスを設定します。
工場出荷時のロータリスイッチ設定は[00]です。
マスタからノードアドレスを設定する場合は、ロータリスイッチを[00]にしてください。
スライドスイッチ
通信異常が発生しときに、
出力状態を保持(H)るか、クリア(C)するかを選択します。
LED 表示
本製品、ネットワークの状態を表示します。
LED 表示は下表を参考にしてください。
名称
機能
状態
RUN
EtherCAT
ステート表示
消灯
INIT 状態
緑点滅
PRE-OPERATIONAL 状態
緑瞬間点滅
SAFE-OPEATIONAL 状態
緑高速点滅
BOOTSTRAP 状態
緑点灯
OPERATIONAL 状態
ERR
通信状態
消灯
通信正常
2重瞬間点滅
通信異常(WD タイムアウト)
赤点滅
通信異常
L/A IN
EthetCAT IN
リンク状態
消灯
リンク無し
緑点灯
リンク検出、アクティビティ無し
緑高速点滅
リンク検出、アクティビティ検出
L/A OUT
EthetCAT OUT
リンク状態
消灯
リンク無し
緑点灯
リンク検出、アクティビティ無し
緑高速点滅
リンク検出、アクティビティ検出
INFO
機種相違
2重瞬間点滅
機種相違
PW
ユニット電源状態
消灯
ユニット電源 OFF
緑点灯
ユニット電源 ON
PW(V)
バルブ電源状態
消灯
バルブ電源 OFF
緑点灯
バルブ電源 ON
SM-A29251 1. 製品概要
5 2020-02-27
1.3 仕様
1.3.1 通信仕様
項目
仕様
通信プロトコル
EtherCAT(非同期タイプ)
通信速度
2100Mbps
伝送媒体
Ethernet ケーブ(Cat.5 以上)
シールド付ツイストペアケーブル
接続ノード数
最大 65535 ノード
ネットワークトポロジ
デイジーチェーン型
ノード間距離
最大 100m
SM-A29251 1. 製品概要
6 2020-02-27
1.3.2 子局仕様
必ず製品仕様値内で使用してください。
項目
仕様
形番
T8EC1
(OPP7-1EC)
T8EC2
(OPP7-2EC)
T8ECP1
(OPP7-1EC-P)
T8ECP2
(OPP7-2EC-P)
ユニット電源電圧
DC21.626.4V(DC24V ±10%)
ユニット電源消費電流
110mA 以下(全点 ONDC24.0V )
バルブ電源電圧
DC22.826.4V(DC24V +10%-5%)
バルブ電源消費電
15mA 以下(全点 OFF )
40mA 以下(全点 ON 無負荷時)
出力形式
NPN 出力(+COM)
PNP 出力(-COM)
出力点数
16
32
16
32
ノードアドレス設定
スイッチで設定:01~FF(Hex)1~255(Dec)1
マスタで設定:01FFFF(Hex)165535(Dec)
通信異常時の出力設定
Hold(全点出力保持)/Clear(全点出力クリア)
絶縁抵抗
外部端子一括とケース間:30MΩ以上DC500V
耐電圧
外部端子一括とケース間:AC500V1分間
耐衝撃
294.0m/S23方向、3
保存周囲温度
-2070
保存湿度
3085%RH(結露無きこと)
周囲温度
-555
周囲湿度
3085%RH(結露無きこと)
雰囲気
腐食性ガス無きこと
通信プロトコル
EtherCAT(非同期タイプ 2)
通信速度
2100Mbps
出力絶縁方式
フォトカプラ絶縁
最大負荷電流
40mA/1
漏れ電流
0.1mA 以下
残留電圧
0.5V 以下
ヒューズ
バルブ電源:24V3A/ユニット電源:24V2A
(両ヒューズとも交換不可)
動作表示
LED(通信状態、ユニット電源、バルブ電源 3)
保護構造
IP20
耐振動
10Hz150Hz10Hz 1オクター/MIN 片振幅 0.75mm
または 98.0m/s2の小さい方で、XYZ3軸方向 15 掃引
誤動作
10Hz150Hz10Hz 1オクター/MIN 片振幅 0.5mm
または 68.6m/s2の小さい方で、XYZ3軸方向 4掃引
1 マスタの制限がある場合はそれに従います。工場出荷時のロータリスイッチ設定は[00]です。マスタからノードアドレスを設定する場合は
ロータリスイッチを[00]にしてください
2 他のスレーブとの同期は非対応です。緻密な時間管理が必要な場所での使用は推奨しません。(DC モード、SM モードには対応してい
せん)
3 ユニット電源に仕様値内の電圧が供給されているときにモニタリング可能です
遅れ時間については、マスタユニットの取扱説明書を参照してください。システムとしての伝送遅れは、PLC のスキャンタイムや、同一ネットワ
ークに接続されている他の機器によって異なります。
電磁弁の応答時間は、電磁弁仕様で確認してください。
電磁弁の OFF 時間は、子局にサージ吸収回路が内蔵されているため、20msec ほど遅れます。
SM-A29251 2. 取付け
7 2020-02-27
2. 取付
2.1 取付方法
注意
EtherCAT 機器の取扱い前に、接地された金属部品に触れ、人体に帯電した静電気を除去する。
静電気によって本製品が破損するおそれがあります。
電源ケーブル、通信ケーブルに引張り力や衝撃力が加わらないようにする。
長い配線の場合、自重と衝撃により思わぬ力が発生し、コネクタや機器が破損するおそれがあります。
配線を途中で機械装置に固定するなどして対策してください。
ノイズによるトラブルを避けるため、配線時には下記の点に注意する。
ノイズによる影響が考えられる場合、電源はできる限りマニホールド電磁弁ごとに用意し、個別に配線
してください。
電源ケーブルは不必要に長くせず、できる限り最短距離で配線してください。
本製品の電源配線は、インバータモータなどノイズの発生源になる機器の配線とは分けてください。
電源、通信ケーブルと、他の動力線は極力離して配線してください。
電源ケーブル、通信ケーブルの配線は、仕様範囲内で正しく行う。
誤った配線をすると、子局が破損したり誤動作するおそれがあります。
通電前に各種接続ケーブル、プラグなどが確実に装着されていることを確認する。
1 通信ケーブルと電源ケーブルを接続します。
本取扱説明書、PLC や各ユニットの取扱説明書の両方を確認して、正しく接続してください。
これらの接続を誤ると、単に機能しないだけでなく、他の機器にまで重大な障害を引起こす場合がありま
す。
2 高圧線や動力線から 200mm 以上離すか、高圧線や動力線を金属管内に配線して金属管を接地うえで、
本子局を取付けます。
SM-A29251 2. 取付け
8 2020-02-27
2.2 配線方法
2.2.1 通信用ソケットへの接続と配線
警告
配線は電源を OFF にした状態で行う。
電気配線の接続(裸充電)に触れると感電するおそれがあります。
素手で充電部を触らない。
感電するおそれがあります
電気配線は本取扱説明書を熟読し、十分に理解したうえで行う。
注意
使用電圧、極性を確認してから配線、通電する
雷サージ対策は装置側で実施する。
雷サージに対する耐性はありません。
AC 電圧では、設置カテゴ2で使用してください。
通信ケーブルは、EtherCAT 仕様に準拠した専用ケーブルを使用する
通信ケーブルは曲げ半径を十分にとり、無理に曲げないようする
通信ケーブルは動力線や高圧線から離す。
EtherCAT は標準の Ethernet ケーブルが使用でき、柔軟な配線方法に対応していますが、使用する配線材
機器、マスタ、ハなどよって制限を受けます。配線するときは、これらの仕様を理解したうえで実施してくだ
さい。詳細はマスタユニットメーカまたは ETG(EtherCAT Technology Group)の取扱説明書を参照してくださ
い。
本製品に通信用プラグは添付されていません。仕様に合った通信用プラグを別途購入してください。
通信用プラグに通信ケーブルを配線することで、子局本体の通信用ソケットと接続できます。
推奨プラグ付ケーブル:Cat.5e
メーカ
ケーブル
形式
JMACS 株式会社
産業用 Ethernet ーブル(2 重シールド)
ETP-SB-S***
***:条長、 □: M=メートル C=センチメートル
推奨 RJ45 組立式コネクタ:Cat.6
メーカ
コネクタ
形式
ハーティング株式会
RJ45 組立式コネクタ
09 45 151 1560
ハーティング株式会
RJ45 組立式コネクタ(45°アングル)
09 45 151 1561
SM-A29251 2. 取付け
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通信ケーブルの接続
通信用プラグに通信ケーブルを接続するときは、以下の手順に従ってください。
1 安全を確認したうえで、通信を停止し、周辺機器の電源を OFF にします
2 下図を参照し、RJ45 プラグ(EtherCAT の仕様準拠品)EtherCAT 仕様に準拠したケーブルを配線しま
す。
ポート
ピン
信号名
IN/
OUT
1
TD+
送信データ、プラス
2
TD-
送信データ、マイナス
3
RD+
受信データ、プラス
4
未使用
未使用
5
未使用
未使用
6
RD-
受信データ、マイナス
7
未使用
未使用
8
未使用
未使用
子局
RJ45コネクタ
ハーティング 09455511122
1
8
1
8
SM-A29251 2. 取付け
10 2020-02-27
2.2.2 ユニット/バルブ電源用ソケットへの接続と配線
注意
極性、定格電圧を十分に確認してから接続する。
電源ケーブルは、消費電流を計算して選定する
1つの電源から複数の子局(リモート I/O )に電源供給する場合、電線による電圧降下を考慮したケーブ
ルを選定、配線する
電圧降下が避けられないときは、電源電圧仕様を確保できる処置をとる。
電源ケーブルを複数系統にしたり、別の電源を設置して、電源電圧仕様を確保してください。
電源ケーブルを渡り配線する場合は、端子台を使用する。
端子台は電源プラグの手前に設置してください。
本製品には電源用プラグが添付されており、これにユニット用電源ケーブルとバルブ用電源ケーブルを配線し
ます。配線した電源用プラグは、子局本体の電源用ソケットと接続することができます。
ユニット電源
本子局を動作させるための電源です。DC21.626.4V でノイズの少ない電源を使用してください。
バルブ電源
電磁弁を動作させるための電源です。DC22.826.4V でノイズの少ない電源を使用してください。
バルブ電源を ON したとき、一瞬バルブランプが光る場合がありますが、これによりバルブ本体が
ON/OFF することはありません。
添付電源用プラグ
名称
形番
メーカ
4極コネクタ
DFMC1,5/2-STF-3,5(1790292)
フェニックス・コンタクト株式会社
推奨棒端子、圧着工具
名称
形番
メーカ
棒端子(スリーブ無し)
A0.5-101.5-10
フェニックス・コンタクト株式会社
棒端子(スリーブあり)
AI0.25-100.75-10
フェニックス・コンタクト株式会社
圧着工具(共通)
CRIMPFOX6(1212034)
フェニックス・コンタクト株式会社
SM-A29251 2. 取付け
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電源ケーブルの接続
電源用プラグにユニット/バルブ電源ケーブルを接続するときは、以下の手順に従ってください。
1 安全を確認したうえで、子局に接続する電源を OFF にします
2 必要に応じて、接続するケーブルに棒端子などの端子を装着します
3 下図を参照し、電源ケーブルの 24V 線を電源用プラグの 24V 端子に、0V 線を 0V 端子に配線します
4 ソケットとプラグを接続した後、プラグのフランジを適正トルク(0.25Nm)で固定します
子局
電源ケーブルの配線
電源用プラグへの配線例13に示します。
必要に応じて、回路の構成を変更してください。
SM-A29251 3. 使用方法
12 2020-02-27
3. 使用方法
警告
指定仕様外または特殊な用途で使用する場合は、仕様について当社に相談する。
注意
シリアル伝送子局は、使用する通信システムの取扱説明書を熟読し、内容を十分に理解したうえで使用す
る。
シリアル伝送子局のアドレス設定値をよく確認してから使用する。
アドレスを不適切な値に設定すると、バルブ、シリンダなどの誤動作につながる場合があります。
電源 ON/OFF は、周辺に注意して安全を確保したうえで行う。
システムや電磁弁(シリンダ)が、急に動作するおそれがあります。
3.1 スイッチ設定
注意
本製品に触れる前に、人体に帯電した静電気を除去する。
静電気によって本製品が破損するおそれがあります。
スイッチの設定は、ユニット電源を OFF にした状態で行う。
スイッチの設定は電源 ON 時に読込まれるため、電源 ON 後の設定内容は認識されません。
シリアル伝送子局のカバーは、スイッチの設定時以外は閉じておく。
カバーが破損したり、カバー部から異物が内部に入るなど、思わぬ故障につながることがあります。
設定時は内部に異物が入らないように十分注意する。
思わぬ故障につながることがあります。
スイッチは乱暴に扱わない。
スイッチは非常に精密な作りになっているため、破損するおそれがあります。
設定時に内部回路基板には絶対に触れない。
破損するおそがあります。
SM-A29251 3. 使用方法
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3.1.1 ノードアドレス設定
本子局のノードアドレス(ID)を設定します。
工場出荷時のロータリスイッチ設定は[00]す。マスタか
らノードアドレスを設定する場合は、ロータリスイッチを
[00]にしてください。
ノードアドレスの設定は、電源 ON に読込まれます。な
お、ノードアドレスは重複して設定できません。
×16:上位
×1:下位
設定値
(16 進数)
10 進数
設定値
(16 進数)
10 進数
0
0
0
0
1
16
1
1
2
32
2
2
3
48
3
3
4
64
4
4
5
80
5
5
6
96
6
6
7
112
7
7
8
128
8
8
9
144
9
9
A
160
A
10
B
176
B
11
C
192
C
12
D
208
D
13
E
224
E
14
F
240
F
15
)アドレスを 71(10 進数)に設定したい場合
71647のため、(上表より)上位 4下位 7に設定【47(16 進数)する。
3.1.2 その他のスイッチ設定
通信異常が発生しときの出力データを設定します。
スイッチ名
設定内容
C H
(出力モード設定)
通信異常時(通信線断線、タイムオーバーなど)の出力状態を設定する。
OFF :保持(Hold)モード
ON クリア(Clear)モード
スイッチ名
ID.【ノードアドレス
×16×1
設定可能範囲
01~FF(Hex)
1255(Dec)
SM-A29251 3. 使用方法
14 2020-02-27
3.2 ESI(EtherCAT Slave Information)ファイルによる設定
EtherCAT 機器がネットワークに参加するためには機器の通信仕様が記載された ESI ファイルを設定ツール
にインストールすることが必要です。ESI ファイルのインストール方法は、マスタユニットメーカの取扱説明書を
確認してください。また、適切なネットワークを構成するために、最新ESI ファイルを使用してください。
ESI ファイル名(OPP7-EC )CKD_OPP7.xml
※上記 ESI ァイルには 4機種のデータが含まれています。
3.2.1 機器の登録方法
使用する機器のノードアドレスと仕様(機種名)確認し、それに対応する ESI ファイルをインストールする必要
があります。
機器の仕様と ESI ファイルは、下表を参考に設定してください。
仕様と ESI ファイル内の機種名
項目
仕様
形番
T8EC1
T8EC2
T8ECP1
T8ECP2
単品機種
OPP7-1EC
OPP7-2EC
OPP7-1EC-P
OPP7-2EC-P
出力形式
+COM(NPN)
-COM(PNP)
I/O 点数
16 点出力
32 点出力
16 点出力
32 点出力
ESI ファイル内の機種名
OPP7-1EC
OPP7-2EC
OPP7-1EC-P
OPP7-2EC-P
以下の INDEX は将来拡張用のため使用できません。
0x10100x10110x10F10x1A000x1A010x1C120x1C130x1C320x1C330x3000
0x30010x30100x30110x30200x30210x30300x30310x30320x6000
SM-A29251 3. 使用方法
15 2020-02-27
3.3 子局出力 No.PLC アドレス No.の対応
3.3.1 PLC アドレス対応表
<T8EC1T8ECP1 (16 点出力仕様)>
PLC
割付
メモリアドレス
Output Bit 0015
00
01
02
03
04
05
06
07
08
09
10
11
12
13
14
15
シリアル伝送子局
Output No.
0
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
ソレノイド出力
No.
s1
s2
s3
s4
s5
s6
s7
s8
s9
s10
s11
s12
s13
s14
s15
s16
<T8EC2T8ECP2 (32 点出力仕様)>
PLC
割付
メモリアドレス
Output Bit 0015
Output Bit 1631
00
01
02
03
04
05
06
07
08
09
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
シリアル伝送子局
Output No.
0
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
ソレノイド出力
No.
s1
s2
s3
s4
s5
s6
s7
s8
s9
s10
s11
s12
s13
s14
s15
s16
s17
s18
s19
s20
s21
s22
s23
s24
s25
s26
s27
s28
s29
s30
s31
s32
Output データ 1ード
Output データ 1ード
Output データ 2ワード
本対応表は、代表例としてオムロン製 PLC に基づいて説明しています。
また、シリアル伝送子局を「ノードアドレス 1」に設定した場合を示します。
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CKD 4GR-T8ECシリーズ(EtherCAT) ユーザーマニュアル

タイプ
ユーザーマニュアル