取扱説明書
SM-A50206
MSV-484083
シリアル伝送子局
4GR シリーズ T8TG
(4GR-OPP7-□TG)
CC-Link IE TSN 対応
• 製品をご使用になる前に、本取扱説明書を必ずお読みください。
• 特に安全に関する記述は、注意深くお読みください。
• 本取扱説明書は必要なときにすぐ取出して読めるように、大切に保管してください。
SM-A50206 はじめに
i 2021-04-27
はじめに
このたびは、当社のシリアル伝送子局をお買求めいただきまして、誠にありがとうございます。本取扱説明書は
本製品の性能を十分に発揮させるために、取付、使用方法などの基本的な事項を記載したものです。よくお読
みいただき、正しくご使用ください。
なお、本取扱説明書は紛失しないように、大切に保管してください。
本取扱説明書に記載の仕様、外観は、将来予告なく変更することがあります。
• 本製品は制御弁(電磁弁や電動弁、エアオペレイト弁など)を使用するにあたって、材料や流体、配管、
電気などについての基礎的な知識を持った人を対象にしています。制御弁についての知識を持たない
人や十分な訓練を受けていない人が選定、使用して引起こした事故に関しては、当社は責任を負いま
せん。
• お客様によって使用される用途は多種多様にわたるため、当社ではそれらのすべてを把握することがで
きません。用途、用法によっては流体、配管、その他の条件により性能が発揮できない場合や事故につ
ながる場合があります。用途、用法にあわせてお客様の責任で、製品の仕様の確認、使用方法の決定
を行ってください。
SM-A50206 安全にご使用いただくために
ii 2021-04-27
安全にご使用いただくために
本製品を使用した装置を設計、製作する場合は、安全な装置を製作する義務があります。そのためには、装置
の機械機構と、空気圧制御回路または水制御回路、これらを電気制御するシステムの安全性が確保できるこ
とを確認してください。
装置の設計、管理などに関する安全性については、団体規格、法規などを必ずお守りください。
ISO 4414、JIS B 8370、JFPS 2008(各規格の最新版)
高圧ガス保安法や労働安全衛生法、その他の安全規則、団体規格、法規など
当社製品を安全にご使用いただくためには、製品の選定、使用、取扱い、保全管理を適切に行うことが重要で
す。
装置の安全性確保のために、本取扱説明書に記載の警告、注意事項を必ずお守りください。
本製品にはさまざまな安全策を実施していますが、お客様の誤った取扱いによって事故につながる場合があり
ます。そのようなことがないためにも、
必ず本取扱説明書を熟読し、内容を十分に理解したうえでご使用ください。
注意事項は危害、損害の大きさと発生の可能性の程度を明示するために、「危険」「警告」「注意」の 3つに区
分されています。
危険
誤った取扱いをすると、人が死亡する、または重傷を負う危険が差迫って発生す
ることが想定されるもの。
警告
誤った取扱いをすると、人が死亡する、または重傷を負う可能性が想定されるも
の。
注意
誤った取扱いをすると、人が傷害を負う、または物的損害が発生する可能性が想
定されるもの。
なお、「注意」に記載した事項でも、状況によっては重大な結果に結び付く可能性があります。
いずれも重要な内容を記載しているため、必ずお守りください。
その他、一般的な注意事項や使用上のヒントを以下のアイコンで記載しています。
一般的な注意事項や使用上のヒントを表します。
SM-A50206 安全にご使用いただくために
iii 2021-04-27
製品に関する注意事項
警告
取扱いは十分な知識と経験を持った人が行う。
本製品は、一般産業機械用装置・部品として設計、製造されたものです。
製品の仕様範囲内での使用を守る。
製品固有の仕様外での使用はできません。また、製品の改造や追加工は絶対に行わないでください。
本製品は一般産業機械用装置・部品での使用を適用範囲としているため、屋外、次に示すような条件・
環境で使用する場合には適用外とさせていただきます。
(ご採用に際し当社にご相談いただき、当社製品の仕様をご了解いただいた場合は適用になります。た
だし、その場合でも、万一の故障に備えて危険を回避する安全対策をとってください。)
• 原子力や鉄道、航空、船舶、車両、医療機械、飲料・食品などに直接触れる機器や用途での使用。
• 娯楽機器や緊急遮断回路、プレス機械、ブレーキ回路、安全対策用など、安全性が要求される用途
での使用。
• 人や財産への大きな影響が予想され、特に安全が要求される用途での使用。
安全を確認するまでは、本製品の取扱い、配管・機器の取外しを絶対に行わない。
• 機械、装置の点検や整備は、本製品がかかわるすべてのシステムの安全が確保されていることを確
認してから行ってください。また、エネルギー源である供給空気や供給水、該当する設備の電源を
OFF にし、システム内の圧縮空気は排気し、水漏れ、漏電に注意してください。
• 運転停止時も、高温部や充電部が存在する可能性があるため、本製品の取扱い、配管・機器の取外
しは注意して行ってください。
• 空気圧機器を使用した機械、装置を起動または再起動する前に、飛出し防止処置などによりシステ
ムの安全性が確保されているか確認してください。
SM-A50206 目次
iv 2021-04-27
目次
はじめに .............................................................................................................................. i
安全にご使用いただくために ............................................................................................... ii
製品に関する注意事項 .................................................................................................... iii
目次 ................................................................................................................................... iv
1. 製品概要 ..................................................................................................................... 1
1.1 システム概要 ........................................................................................................ 1
システムの特徴 ............................................................................................... 1
システムの構成 ............................................................................................... 2
1.2 各部の名称 .......................................................................................................... 3
子局外形 ........................................................................................................ 3
スイッチと LED 表示 ........................................................................................ 4
1.3 仕様 ..................................................................................................................... 6
通信仕様 ........................................................................................................ 6
子局仕様 ........................................................................................................ 7
2. 取付け ......................................................................................................................... 8
2.1 取付方法 .............................................................................................................. 8
2.2 配線方法 .............................................................................................................. 9
通信用ソケットへの接続と配線 ........................................................................ 9
ユニット/バルブ電源用ソケットへの接続と配線 ................................................11
3. 使用方法 ................................................................................................................... 13
3.1 スイッチ設定 ....................................................................................................... 13
IP アドレス設定 .............................................................................................. 14
通信異常時出力設定 .................................................................................... 14
通信速度設定 ............................................................................................... 15
3.2 CSP+ファイルによる設定 ................................................................................... 16
パラメータ取得・設定 ..................................................................................... 16
3.3 リモート設定 ....................................................................................................... 20
リモート入出力 .............................................................................................. 20
リモートレジスタ ............................................................................................. 20
ソレノイド出力 No.に対応するバルブ No.配列例 ........................................... 21
3.4 プログラム方法 ................................................................................................... 23
4. 保守、点検................................................................................................................. 24
4.1 定期点検 ............................................................................................................ 24
4.2 取外、取付方法 .................................................................................................. 26
本製品(子局)の取外方法 .............................................................................. 27
本製品(子局)の取付方法 .............................................................................. 27
5. トラブルシューティング ............................................................................................... 28
5.1 トラブルの原因と処置方法 .................................................................................. 28
6. 保証規定 ................................................................................................................... 29
6.1 保証条件 ............................................................................................................ 29
6.2 保証期間 ............................................................................................................ 29
SM-A50206 1. 製品概要
1 2021-04-27
1. 製品概要
1.1 システム概要
システムの特徴
必ず製品ごとの取扱説明書をお読みください。
本取扱説明書では、4GR 用の子局 T8TG(4GR-OPP7-□TG)について説明しています。
本製品を接続するマスタ局、その他のスレーブ局については、各メーカの取扱説明書をお読みくださ
い。
マニホールド電磁弁については、必ず本取扱説明書、電磁弁取扱説明書の両方を読み、機能、性能
を十分理解したうえで正しく使用してください。
T8TG(4GR-OPP7-□TG)とは
CC-Link 協会（以下、CLPA と称す）で規定された Ethernet 系オープンネットワーク CC-Link IE TSN に接続
できる 4GR 用の子局です。
以下の特長があります。
• PLC との接続は通信ケーブル(Cat.5e 以上)のみであり、配線工数を大幅に削減できます。
• ユニット電源、バルブ電源が分離されているため、メンテナンスが容易です。
• 子局は、ハードスイッチにより IP アドレスを設定することができます。
• 出力は+COM/-COM 仕様、16 点出力/32 点出力から選択可能で、幅広い用途に使用できます。
• 子局部分はスロットイン構造でワンビス固定になっており、メンテナンス工数が削減できます。
CC-Link IE TSN とは
CC-Link IE TSN はサイクリック通信でリアルタイム性を保証した制御を実施しながら、IT システムとの情報通
信が混在可能なネットワークです。 多様な機器を用いたフレキシブルなシステム構築が可能で、優れたメンテ
ナンス機能を備えているため、工場全体の IIoT インフラ構築に最適なネットワークです。
CC-Link IE TSN システムについてのお問い合わせは、下記におたずねください。
CLPA (CC-Link Partner Association)
ホームページアドレス https://www.cc-link.org/ja/
SM-A50206 1. 製品概要
2 2021-04-27
システムの構成
本システムは、主に PLC 本体、マスタユニット、T8TG(4GR-OPP7-□TG)を搭載したマニホールド電磁弁、周
辺機器(CC-Link IE TSN スレーブ局)で構成されています。
PLC、マスタ局の組合わせ例
PLC メーカ
対応 PLC
マスタ局形式
三菱電機株式会社
Rシリーズ
RJ71GN11-T2
基本システム構成例
IN
PLC
OUT
CC-Link IE TSN ネットワーク
マスタ
ユニット
CC-Link IE TSN
スレーブ局
マニホールド電磁弁
SM-A50206 1. 製品概要
3 2021-04-27
1.2 各部の名称
子局外形
No.
名称
説明
①
モニタランプ
D Link、RUN/ERR、INFO、LINK/ACT OUT、LINK/ACT IN、PW、PW(V)で、子局本体、
ネットワークの状態を表示します。
②
ロータリスイッチ
子局の IP アドレスを設定します。
③
スライドスイッチ
通信異常時の動作、通信速度を設定します。
④
カバー
モニタランプ、設定スイッチを保護します。
本カバーはワンタッチで開閉できます。
⑤
ユニット/バルブ電源用ソケット
ユニット/バルブ電源用プラグを接続します。
⑥
ユニット/バルブ電源用プラグ(添付
品)
ユニット/バルブ電源ケーブル(24V)を接続します。
⑦
通信ソケット(RJ45×2ポート)
他局と接続します。
⑧
子局固定ねじ（M2.5 タップタイト）
子局を子局接続ブロックに固定します。
①
②
③
④
⑦
⑤
⑥
SM-A50206 1. 製品概要
4 2021-04-27
スイッチと LED 表示
注意
本製品に触れる前に、人体に帯電した静電気を除去する。
静電気によって本製品が破損するおそれがあります。
スイッチ
各スイッチで子局の局番、通信異常時の出力を設定します。
スイッチの操作は電源が OFF の状態で行ってください。
スイッチ名
設定内容
ロータリスイッチ
(x 16、x 1)
子局の IP アドレスを設定します。
設定方法は 3.1.1 IP アドレス設定をご確認ください。
スライドスイッチ
（HC）
通信異常が発生したときの出力状態を設定します。
設定方法は 3.1.2 通信異常時出力設定をご確認ください。
スライドスイッチ
( - ) × 2
使用禁止
ＯＦＦに固定してください。
スライドスイッチ
(L.SPEED)
通信速度を設定します。
設定方法は 3.1.3 通信速度設定をご確認ください。
※スライドスイッチは右記画像で左側にスイッチを倒したときが[ON]の状態になります。
SM-A50206 1. 製品概要
5 2021-04-27
LED 表示
本製品、ネットワークの状態を表示します。
LED 表示は下表を参考にしてください。
LED 名
機能
状態
D Link
データリンク
消灯
データリンクが一度も行われていない
緑点灯
データリンク中
緑点滅
データリンク停止
RUN/ERR
動作状態
消灯
初期化中
赤点滅
IP アドレス異常、IP アドレス重複発生
赤点灯
解列中
緑点灯
正常動作中
INFO
通知
消灯
通知なし
赤点滅
強制出力設定中
赤点滅(遅)
メンテナンス通知
赤点滅(早)
中度異常(EEPROM 異常、MAC アドレスエラー、産業イーサネット
識別コードエラー)
赤点滅(2 回点滅)
軽度異常(スイッチ操作検出)
赤点灯
産業イーサネット通信関連エラー(ネットワーク同期異常)
LINK/ACT
OUT、IN
OUT(P1)、IN(P2)
リンク状態
消灯
リンク、アクティビティなし
緑点灯
リンク
黄点滅
アクティビティ
PW
ユニット電源状態
消灯
ユニット電源 OFF
緑点灯
ユニット電源 ON
PW(V)※
バルブ電源状態
消灯
バルブ電源 OFF
緑点灯
バルブ電源 ON
※PW(V)はユニット電源 ON の場合に状態が確認できます。
LED の点滅パターン
点滅
点滅(早)
50ms
50ms
点滅(遅)
点滅(n回点滅) ※ONからOFFまでを1回とする。
1000ms
200ms
1回目
n回目
200ms
200ms
500ms
200ms
500ms
SM-A50206 1. 製品概要
6 2021-04-27
1.3 仕様
通信仕様
項目
仕様
通信プロトコル
CC-Link IE TSN (認証 Class B)
通信速度
1Gbps/100Mbps
伝送媒体
Ethernet ケーブル(Cat.5e 以上)
シールド付ツイストペアケーブル
ネットワークトポロジ
ライン型、スター型、リング型
ノード間距離
最大 100m
SM-A50206 1. 製品概要
7 2021-04-27
子局仕様
必ず製品仕様値内で使用してください。
項目
仕様
形番
T8TG1
(4GR-OPP7-1TG)
T8TG2
(4GR-OPP7-2TG)
T8TGP1
(4GR-OPP7-1TG-P)
T8TGP2
(4GR-OPP7-2TG-P)
ユニット電源電圧
DC21.6～26.4V(DC24V ±10%)
ユニット電源消費電流
140mA 以下(全点 ON：DC24.0V 時)
バルブ電源電圧
DC22.8～26.4V(DC24V +10%、-5%)
バルブ電源消費電流
15mA 以下(全点 OFF 時)
40mA 以下(全点 ON 無負荷時)
出力形式
NPN 出力(+COM)
PNP 出力(-COM)
出力点数
16 点
32 点
16 点
32 点
絶縁抵抗
外部端子一括とケース間：30MΩ 以上、DC500V
耐電圧
外部端子一括とケース間：AC500V、1分間
耐衝撃
294.0m/s2、3方向、3回
保存周囲温度
-20～70℃
保存湿度
30～85%RH(結露なきこと)
周囲温度
5～55℃
周囲湿度
30～85%RH(結露なきこと)
雰囲気
腐食性ガス無きこと
出力絶縁方式
フォトカプラ絶縁
最大負荷電流
40mA/1 点
漏れ電流
0.1mA 以下
残留電圧
0.5V 以下
ヒューズ
バルブ電源 : 24V, 3A / ユニット電源 : 24V , 2A
両ヒューズとも交換不可
保護構造
IP30
耐振動
耐久
10Hz～150Hz～10Hz 1 オクターブ/min 片振幅 0.75mm
または 98.0m/s2の小さい方で、X、Y、Zの3軸方向 各15 掃引
誤動作
10Hz～150Hz～10Hz 1 オクターブ/min 片振幅 0.5mm
または 73.5m/s2の小さい方で、X、Y、Zの3軸方向 各4掃引
※ 遅れ時間については、マスタユニットの取扱説明書を参照してください。システムとしての伝送遅れは、PLC のスキャンタイムや、同一ネットワ
ークに接続されている他の機器によって異なります。
※ 電磁弁の応答時間は、電磁弁仕様で確認してください。
※ 電磁弁 OFF 応答時間は子局にサージ吸収回路が内蔵されているため、20msec ほど遅れます。
SM-A50206 2. 取付け
8 2021-04-27
2. 取付け
2.1 取付方法
注意
機器の取扱い前に、接地された金属部品に触れ、人体に帯電した静電気を除去する。
静電気によって本製品が破損するおそれがあります。
電源ケーブル、通信ケーブルに引張り力や衝撃力が加わらないようにする。
長い配線の場合、自重と衝撃により思わぬ力が発生し、コネクタや機器が破損するおそれがあります。
配線を途中で機械装置に固定するなどして対策してください。
ノイズによるトラブルを避けるため、配線時には下記の点にご注意ください。
• ノイズによる影響が考えられる場合、電源はできるかぎりマニホールド電磁弁ごとに用意し、個別に
配線してくださいかぎり
• 電源ケーブルは不必要に長くせず、できるかぎり最短距離で配線してください。
• 本製品の電源配線は、インバータモータなどノイズの発生源になる機器の配線とは分けてください。
• 電源、通信ケーブルと、他の動力線は極力離して配線してください。
電源ケーブル、通信ケーブルの配線は、仕様範囲内で正しく行う。
誤った配線をすると、子局が破損したり誤動作するおそれがあります。
通電前に各種接続ケーブル、コネクタなどが確実に装着されていることを確認する。
1 通信ケーブルと電源ケーブルを接続します。
本取扱説明書、PLC や各ユニットの取扱説明書の両方を確認して、正しく接続してください。
これらの接続を誤ると、単に機能しないだけでなく、他の機器にまで重大な障害を引起こす場合がありま
す。
2 高圧線や動力線から 200mm 以上離すか、高圧線や動力線を金属管内に配線して金属管を接地うえで、
本子局を取付けます。
SM-A50206 2. 取付け
9 2021-04-27
2.2 配線方法
通信用ソケットへの接続と配線
警告
配線は電源を OFF にした状態で行う。
電気配線の接続部(裸充電部)に触れると感電するおそれがあります。
素手で充電部を触らない。
感電するおそれがあります。
電気配線は本取扱説明書を熟読し、十分に理解したうえで行う。
注意
使用電圧、極性を確認してから配線、通電する。
雷サージ対策は装置側で実施する。
雷サージに対する耐性はありません。
通信ケーブルは、CC-Link IE TSN 規格に準拠した、専用ケーブルを使用する。
通信ケーブルは曲げ半径を十分にとり、無理に曲げないようにする。
通信ケーブルは動力線や高圧線から離す。
CC-Link IE TSN は標準の Ethernet ケーブルが使用でき、柔軟な配線方法に対応していますが、使用する配
線材や機器、マスタ、ハブなどによって制限を受けます。配線するときは、これらの仕様を理解したうえで実施
してください。詳細はマスタユニットメーカまたは CLPA(CC-Link 協会)の取扱説明書を参照してください。
本製品に通信用プラグは添付されていません。仕様に合った通信用プラグを別途購入してください。
通信用プラグに通信ケーブルを配線することで、子局本体の通信用ソケットと接続できます。
推奨プラグ付ケーブル：Cat.5e
メーカ
ケーブル
形式
JMACS 株式会社
産業用 Ethernet ケーブル(2 重シールド)
CCNC-IEF-24-S***□
***：条長、 □： M＝メートル C＝センチメートル
SM-A50206 2. 取付け
10 2021-04-27
通信ケーブルの接続
通信用プラグに通信ケーブルを接続する際には、以下の手順に従ってください。
1 安全を確認したうえで、通信を停止し、周辺機器の電源を OFF にします。
2 下図を参照し、RJ45 プラグ(CC-Link IE TSN の仕様準拠品)にCC-Link IE TSN 仕様に準拠したケーブ
ルを配線します。
ポート
ピン
信号名
機能
IN/
OUT
1
BI_DA+
送受信データ、プラス
2
BI_DA-
送受信データ、マイナス
3
BI_DB+
送受信データ、プラス
4
BI_DC+
送受信データ、プラス
5
BI_DC-
送受信データ、マイナス
6
BI_DB-
送受信データ、マイナス
7
BI_DD+
送受信データ、プラス
8
BI_DD-
送受信データ、マイナス
子局
RJ45コネクタ
1
8
1
8
SM-A50206 2. 取付け
11 2021-04-27
ユニット/バルブ電源用ソケットへの接続と配線
注意
極性、定格電圧を十分に確認してから接続する。
電源ケーブルは、消費電流を計算して選定する。
1つの電源から複数の子局(リモートデバイス局)に電源供給する場合、電線による電圧降下を考慮したケ
ーブルを選定、配線する。
電圧降下が避けられないときは、電源電圧仕様を確保できる処置をとる。
電源ケーブルを複数系統にしたり、別の電源を設置して、電源電圧仕様を確保してください。
電源ケーブルを渡り配線する場合は、端子台等を使用する。
本製品には、電源用プラグが添付されており、これにユニット用電源ケーブルとバルブ用電源ケーブルを配線
し、子局本体の電源用ソケットと接続することにより電源を配線することができます。
ユニット電源
本子局を動作させるための電源です。DC21.6～26.4V でノイズの少ない電源を使用してください。
バルブ電源
電磁弁を動作させるための電源です。DC22.8～26.4V でノイズの少ない電源を使用してください。
添付電源用プラグ
名称
形番
メーカ
4極コネクタ
DFMC1,5/2-STF-3,5(1790292)
フェニックス・コンタクト株式会社
推奨棒端子、圧着工具
名称
形番
メーカ
棒端子(スリーブなし)
A0.5-10～1.5-10
フェニックス・コンタクト株式会社
棒端子(スリーブあり)
AI0.25-10～0.75-10
フェニックス・コンタクト株式会社
圧着工具(共通)
CRIMPFOX6(1212034)
フェニックス・コンタクト株式会社
SM-A50206 2. 取付け
12 2021-04-27
電源ケーブルの接続
電源用プラグにユニット・バルブ電源ケーブルを接続するときは、以下の手順に従ってください。
1 安全を確認の上、子局に接続する電源を OFF にしてください。
2 必要に応じて、接続するケーブルに棒端子などの端子を装着します。
3 下図を参照し、電源ケーブルの 24V 線を電源用プラグの 24V 端子に、0V 線を 0V 端子に配線します。
4 ソケットとプラグを接続した後、プラグのフランジを適正トルク(0.2～0.25N・m)で固定します。
子局
電源ケーブルの配線
電源用プラグへの配線例を 1～3に示します。
必要に応じて、回路の構成を変更してください。
SM-A50206 3. 使用方法
13 2021-04-27
3. 使用方法
警告
指定仕様外または特殊な用途で使用する場合は、仕様について当社に相談する。
注意
シリアル伝送子局は、使用する通信システムの取扱説明書を熟読し、内容を十分に理解したうえで使用
する。
シリアル伝送子局のハードスイッチ設定値をよく確認してから使用する。
不適切な値に設定すると、バルブ、シリンダなどの誤動作につながる場合があります。
電源 ON/OFF は、周辺に注意して安全を確保したうえで行う。
システムや電磁弁(シリンダ)が、急に動作するおそれがあります。
3.1 スイッチ設定
注意
本製品に触れる前に、人体に帯電した静電気を除去する。
静電気によって本製品が破損するおそれがあります。
スイッチの設定は、ユニット電源を OFF にした状態で行う。
スイッチの設定は電源 ON 時に読込まれるため、電源 ON 後の設定内容は認識されません。
シリアル伝送子局のカバーは、スイッチの設定時以外は閉じておく。
カバーが破損したり、カバー部から異物が内部に入るなど、思わぬ故障につながることがあります。
設定時は内部に異物が入らないように十分注意する。
思わぬ故障につながることがあります。
スイッチは乱暴に扱わない。
スイッチは非常に精密な作りになっているため、破損するおそれがあります。
設定時に内部回路基板には絶対に触れない。
破損するおそれがあります。
ロータリスイッチを[00]とした場合、3.1.1 IP アドレス設定、3.1.2 通信異常時出力設定は無効になり、エンジニ
アリングツールからの設定が有効になります。
※エンジニアリングツールからの設定方法は 3.2 CSP+ファイルによる設定を参照してください。
SM-A50206 3. 使用方法
14 2021-04-27
IP アドレス設定
子局の IP アドレスを設定します。IP アドレスは 192.168.3.[ロータリスイッチの値]になります。
なお、マスタと通信する際に IP アドレスの第 1～第 3オクテットは自動でマスタと同じ値に設定されます。
エンジニアリングツールから IP アドレスを設定する場合は、ロータリスイッチを[00]にしてください。
ロータリスイッチを[00]としたときの工場出荷時のＩＰアドレスは 192.168.3.100 になっています。
※エンジニアリングツールからの設定方法は 3.2 CSP+ファイルによる設定を参照してください。
スイッチ名
STATION No.
×16、×1
設定可能範囲
01～E(16 進数)
【1～254(10 進数)】
設定は 16 進数で行います。
値の変換は下記表を参考にしてください。
×16 スイッチ
×1 スイッチ
設定値
(16 進数)
⇔
10 進数
設定値
(16 進数)
⇔
10 進数
0
⇔
0
0
⇔
0
1
⇔
16
1
⇔
1
2
⇔
32
2
⇔
2
3
⇔
48
3
⇔
3
4
⇔
64
4
⇔
4
5
⇔
80
5
⇔
5
6
⇔
96
6
⇔
6
7
⇔
112
7
⇔
7
8
⇔
128
8
⇔
8
9
⇔
144
9
⇔
9
A
⇔
160
A
⇔
10
B
⇔
176
B
⇔
11
C
⇔
192
C
⇔
12
D
⇔
208
D
⇔
13
E
⇔
224
E
⇔
14
F
⇔
240
F
⇔
15
例)アドレスを 71 に設定したい場合
71＝64＋7のため、x16 スイッチを 4、x1 スイッチを 7に設定する。
通信異常時出力設定
通信異常が発生したときの出力状態を設定します。
エンジニアリングツールから通信異常時の出力を設定する場合は、ロータリスイッチを[00]にしてください。
ロータリスイッチを[00]としたときの工場出荷時の設定は全点クリアモードになっています。
※エンジニアリングツールからの設定方法は 3.2 CSP+ファイルによる設定を参照してください。
スイッチ名
設定内容
HC
[出力モード設定]
通信異常時(通信線断線、タイムオーバーなど)の出力状態を設定する。
ON ：保持(Hold)モード
OFF ：クリア(Clear)モード
SM-A50206 3. 使用方法
15 2021-04-27
通信速度設定
通信速度を設定します。
通信速度はマスタと同じ通信速度に設定してください。
スイッチ名
設定内容
L.SPEED
(通信速度設定)
通信速度を設定する。
ON ：100Mbps
OFF ：1Gbps
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