Roland SH-101 PLUG-OUT 取扱説明書

カテゴリー
楽器
タイプ
取扱説明書
© 2014 ローランド株式会社 本書の一部、もしくは全部を無断で複写・転載することを禁じます。
03
取扱説明書
PLUG-OUT Software Synthesizer
SH-101
はじめに
初めてご使用になるときは、セッティング(P.10)の MIDI Input/Output を設定し
てください。
お使いの DAW ソフトウェアごとの設定については、ローランド・ホームページ内の
Q&A もあわせてご覧ください。
http://www.roland.co.jp/support/
本書では、SYSTEM-1 SYSTEM-1m のことを「SYSTEM-1」と記載します。
この製品について
• 製品の仕様や内容は、改良のため予告なく変更することがあります。
• 本書では、画面を使用して機能説明をしていますが、工場出荷時の設定(音色名など)と本文中の画面
上の設定は一致していないことがあります。あらかじめご了承ください。
商標について
• VST は、Steinberg Media Technologies GmbH の商標およびソフトウェアです。
• Audio Units ロゴは、Apple Computer,Inc. の商標です。
• Roland、PLUG-OUT、SCATTER は、日本国およびその他の国におけるローランド株式会社の登録商
標または商標です。
• 文中記載の会社名および製品名は、各社の登録商標または商標です。
3
画面の構成
[TUNE]つまみ
SH-101 全体のピッチを
調節します。
[PATCH]ボタン
パッチ・メモリーを選択
します。
Patch Select 画面が開
きます。
[SEND]ボタン
メモリーをSYSTEM-1に転送
します。
[GET]ボタン
SYSTEM-1 PLUG-OUT
モードでエディット中のメ
モリー(テンポラリ)を、
SH-101 に取り込みます。
[PLUG-OUT]ボタン
SH-101 SYSTEM-1 に組み
込みます。
レベル・メーター
アウトプット・レベルを
表示します。
[HELP]ボタン
ヘルプを表示します。
P.8P.8P.5 P.8
[KEYBOARD]ボタン
キーボード・エリアの表示
/非表示を切り替えます。
キーボード・エリア
クリックすると発音します。
MIDI メッセージを受信すると、
該当するキーが反応します。
メイン・ウインドウ
音作りに使う、さまざまな
つまみやスライダーが表示
されます。
パッチ・メモリー名
選択しているパッチ・メモリー
の名前が表示されます。
[ABOUT]ボタン
SH-101 についての情報を表示
します。
[OPTION]ボタン
スキンや、MIDI コントロール・
マッピングを設定します。
複数の SH-101 でそれぞれ設定
できます。
[SETTING]ボタン
MIDI の設定と、マウスのスク
ロール方向を変更します。
複数起動した SH-101 で共通の
設定です。
P.10
P.10
P.4
SYSTEM-1 PLUG-OUT モードのときのみ機能します。
4
メイン・ウインドウ
MODULATOR
ピッチを揺らしてビブラートをかけた
り、フィルターを揺らしてワウをかけ
たりなど、音に周期的な変化(うねり)
をつけます。
WAVE
FORM
R
(正弦波)
S
(三角波)
T
(のこぎり波)
U
(矩形波)
(ランダム波)
NOISE(ノイズ)
VCO
音のピッチを変化させます
(ビブラート)
VCF
VCF のカットオフ周波数を
変化させます。
RATE うねりの速さを決めます。
VCO
音の高さやキャラクターを決めます。
FEET
オシレーターのオクターブ
を設定します。
MOD
矩形波のパルス幅を変化さ
せる元を選びます。
A.ENV:VCA エンベロープ
F.ENV:VCF エンベロープ
LFO:モジュレーター
MAN:変化なし
PULSE
WIDTH
MOD A.ENV、F.ENV、
LFO のとき、変化の深さを
調節します。
MOD MAN のとき、パ
ルス幅を調節します。
SOURCE MIXER
VCO、SUB OSC、NOISE の各音量
を調節します。
矩形波
のこぎり波
SUB OSC
1 または 2 オクター
ブ下
OSC TYPE
SUB OSC のタイプを設
定します。
1OCT DOWN
1 オクターブ下
2OCT DOWN
2 オクターブ下
2OCT DOWN
2 オクターブ下(パルス
幅小)
NOISE ノイズ
VCF
音の明るさや太さを決めます。また、
フィルターの時間的な変化(エンベ
ロープ)を作ります。
FREQ
ロー・パス・フィルターの
カットオフ周波数を決め
ます。
RES
フィルターのカットオフ周
波数付近を強調します。
ENV
エンベロープの変化する方
向と量を決めます。
KEYBD
弾く鍵盤によってフィル
ターのカットオフ周波数を
変化させます。
A D S R
エンベロープを設定し
ます。
VCA
音量の時間的な変化(エンベロープ)
を作ります。
TONE 音の明るさを設定します。
ENV
TRIG
エンベロープが立ち上がる
きっかけを設定します。
GATE+TRIG:鍵盤を押す
ごとに立ち上がります。
LFO:鍵盤を押し続けると、
モジュレーターの周期ごと
に繰り返し立ち上がります。
GATE:新たに鍵盤を押し
直したときに立ち上がりま
す。レガート奏法時は立ち
上がりません。
VCA
MODE
ENV:A D S R で設定した
エンベロープに従って発音
します。
GATE:鍵盤を押している
間だけ、一定音量で発音し
ます。
A D S R エンベロープを設定します。
EFFECTS
エフェクトを調節します。
CRUSHER
波形を歪ませて音色を変
化させます。
REVERB
リバーブの深さを調節し
ます。
DELAY
ディレイの音量を調節し
ます。
TIME
ディレイ・タイムを調節
します。
VOLUME
SH-101 全体の音
量を調節します。
PORTAMENTO
音階の変化をなめらかにします。
MODE
OFF:ポルタメントはかかりません。
AUTO:レガート奏法時のみ、ポルタメン
トがかかります。
ON:常にポルタメントがかかります。
TIME ピッチ変化にかかる時間を調節します。
BEND RANGE
ピッチ・ベンド情報を受
信したときの、ピッチ変
化量を設定します。
TEMPO SYNC
ホスト・アプリケーション
(DAW)のテンポに同期し
て動作させるときは、押して
点灯させます。
同期テンポ範囲:40 300
ARPEGGIO
鍵盤で和音を押さえるだけで、アルペ
ジオを演奏させることができます。
ARPEGGIO
点灯させると、アルペジ
オ演奏します。
ARP TYPE
アルペジオのパターンを
選択します。
ARP STEP
アルペジオの速さを選択
します。
5
メモリーとバンク
1.
[PATCH]ボタンをクリックします。
Patch Select 画面が表示されます。
選択したメモリーは、
黄色で表示されます。
[NEW]ボタン
空の状態の新規バンクが作成され
ます。
[DELETE]ボタン
選択したバンクを削除します。
[LOAD]ボタン
バンクが読み込まれます。
[SAVE]ボタン
バンクをファイルに書き出します。
[WRITE]ボタン
エディットした音色を、メ
モリーとしてバンクに保存
します。
[READ]ボタン
バンクに登録してあるメモ
リーを読み込みます。
[RENAME]ボタン
選択したメモリーの名前を
変更します。
[SEND ALL]ボタン
バンクに登録されているメ
モリーをすべて(64 個)
SYSTEM-1 に送信します。
[GET ALL]ボタン
SYSTEM-1 に登録されてい
るメモリーをすべて(64 個)
受信します。
ご注意
64 個のメモリーを選択中のバンクで受信して、上書きし
ます。バンクの状態を保持したい場合は、新規バンクを作
成し、作成したバンクで受信してください(P.6)
バンク
64 個のメモリーをまとめたものを「バンク」と呼び、バンク
を切り替えることで、数多くのメモリーを呼び出すことができ
ます。バンクはファイルとして保存することができます。
バンクを切り替える
1.
バンク欄をクリックします。
バンク・リストが表示されます。
2.
呼び出したいバンクをクリックします。
バンク欄右側にある[▲][▼]ボタンを押すと、1 つ前、1 つ後ろのバンクに切り替え
ることができます。
バンクを書き出す
バンクをファイルに書き出します。
1.
[SAVE]ボタンをクリックします。
ファイル名入力画面が表示されます。
2.
ファイル名を入力し、保存します。
ファイルが書き出されます。
バンクを読み込む
1.
[LOAD]ボタンをクリックします。
ファイル選択画面が表示されます。
2.
ファイルを選択し、読み込みます。
バンクが読み込まれます。
Bank
Memory 01
Memory 02
Memory 03
Memory 64
6
メモリーとバンク
バンクを作成/削除する
バンクの作成
[NEW]ボタンをクリックすると、空の状態の新規バンクが作成されます。
バンクの削除
選択したバンクを削除します。
1.
「バンクを切り替える」(P.5)の手順で、バンクを選択します。
2.
[DELETE]ボタンをクリックします。
確認画面が表示されます。
3.
[OK]をクリックして、削除します。
バンク名を変更する
1.
「バンクを切り替える」(P.5)の手順で、バンクを選択します。
2.
バンク欄左側にある p をクリックします。
3.
名前を変更し、[Return(Enter)]キーを押します。
メモリー
SH-101 では、64 個のメモリーを 1 バンクとして管理します。
メモリーを読み込む
バンクに登録してあるメモリーを読み込みます。メモリーを読み込むと、エディット・
エリアに設定が表示され、エディットできるようになります。
1.
読み込むメモリーの番号をクリックします。
2.
[READ]ボタンをクリックします。または[Return(Enter)キーを押します。
メモリーが読み込まれます。
メモリー番号をダブルクリックして、メモリーを読み込むこともできます。
メモリーを保存する
エディットした音色を、メモリーとしてバンクに保存します。
1.
保存するメモリーの番号をクリックします。
2.
[WRITE]ボタンをクリックします。
メモリーがバンクに保存されます。
メモリー名を変更する
1.
名前を変更するメモリーの番号をクリックします。
2.
[RENAME]ボタンをクリックします。
3.
名前を変更します。(最大 16 文字)
メモリーの順番を変更する
メモリー番号をドラッグして、メモリーの順番を変更します。
7
メモリーとバンク
キーボード・ショートカット
Patch Select 画面で使用できる、キーボード・ショートカットです。
キー 機能
Command(Ctrl)+ B バンクの切り替え
Command(Ctrl)+ I バンクの読み込み
Command(Ctrl)+ E バンクの書き出し
Command(Ctrl)+ N 新規メモリー作成
Command(Ctrl)+ O メモリーの読み込み
Command(Ctrl)+ S メモリーの保存
Up/Down/Left/Right メモリーの選択
Space メモリー名変更
Command(Ctrl)+ C メモリーのコピー
Command(Ctrl)+ V メモリーの貼り付け
Delete *1
delete
*2
fn + delete *2
メモリーの削除
Return(Enter) メモリーの読み込み
Command(Ctrl)+ Z Undo(取り消し)
Command(Ctrl) Shift Z Redo(やり直し)
Command(Ctrl)+ U すべてのメモリーを SYSTEM-1 に転送
Esc ウィンドウを閉じる
*1 Windows / *2 Mac
8
SYSTEM-1 をパソコン(Mac Windows)に接続すると、SH-101 SYSTEM-1 を組
み合わせて使うことができます。
Windows
MIDI ポートとして表示される「SYSTEM-1 CTRL」は、SH-101 が使用するポートです。
DAW からは使用しないでください。
プラグアウト
プラグアウトとは?
SH-101 をはじめとするソフトウェア・シンセサイザーを、
SYSTEM-1 に組み込んで使用することができる技術です。
パソコンを使わずにSYSTEM-1単体で、SH-101を演奏する
ことができます。
選択中のバンクの情報を SYSTEM-1 に転送することがで
きます。
SYSTEM-1 のつまみやスライダーを使って、音色をエ
ディットすることができます。
プラグアウトの手順
1.
[PLUG-OUT]ボタンをクリックします。
確認メッセージが表示されます。
2.
[OK]ボタンをクリックします。
プログレスバーが表示され、プラグアウト処理が始まります。およそ 1 分かかります。
すでにほかのソフトウェアシンセサイザーが SYSTEM-1 にプラグアウトされている
場合は、確認メッセージが表示されます。続けるには、[OK]をクリックします。
メモリーのセンド/ゲット
1.
SYSTEM-1 をパソコンと接続します。
2.
SYSTEM-1 MODEL[PLUG-OUT]ボタンをオンにします。
メモリーをセンド/ゲットするには、あらかじめプラグアウト(P.8)しておく必
要があります。
メモリー・センド
SH-101 の現在のメモリーを、SYSTEM-1 に送信して、SYSTEM-1 で鳴らすことができま
す。音は SYSTEM-1 OUTPUT 端子から出力されます。
3.
SH-101 の[SEND]ボタンをクリックします。
メモリーが送信されます。
メモリー・ゲット
プラグアウトしたSH-101のメモリーをSYSTEM-1でエディットしたとき、そのメモリー
SH-101 に取り込むことができます。
3.
SH-101 の[GET]ボタンをクリックします。
メモリーが取り込まれます。
SYSTEM-1 で演奏する
エラー・メッセージが表示される場合は、次の項目を確認してください。
MIDI ポートは正しく設定されていますか?(P.10)
SYSTEM-1 とパソコンが接続されていますか?
SYSTEM-1 MODEL[PLUG-OUT]ボタンはオンになっていますか?
SH-101 SYSTEM-1 にプラグアウトされていますか?(P.8)
エラー・メッセージが表示される場合は、次の項目を確認してください。
MIDI ポートは正しく設定されていますか?(P.10)
SYSTEM-1 とパソコンが接続されていますか?
9
SYSTEM-1 で演奏する
SH-101 操作子マップ
3
4
5 6 7 8 159 10 11 12 13 14 16 17 18 19
2
1
3
15
4 7
9
8 12 13 14 16
19 19
115
6
2
1
10
1718
操作子 点灯 消灯 点滅
10 1 OCT DOWN
2 OCT DOWN 2 OCT DOWN
17 ENV GATE
18 LFO GATE GATE+TRIG
SH-101(オリジナル・ハードウェア)
SYSTEM-1(ハードウェア)
10
設定
オプション
1.
[OPTION]ボタンをクリックします。
2.
項目を選択します。
選択されている項目には、
(
が表示されます。
項目 説明
SH-101 Layout (Gray)
SH-101 Layout (Red)
SH-101 Layout (Blue)
SYSTEM-1 Layout
メイン・ウインドウの操作子の配置を変更します。
SH-101 Layout: SH-101(オリジナル)相当の配置にします。
色を変更することも できます。
SYSTEM-1 Layout: SYSTEM-1 と同じ配置にします。
Zoom メイン・ウィンドウのサイズを変更します。
Set MIDI Control
Mapping for SYSTEM-1
SYSTEM-1 を、SH-101 のコントロールサーフェスとして使用する
ときに、チェックを入れます。ボタンやスライダーの MIDI マッピ
ング情報をまとめて設定します。
Activation... SH-101 をアクティベートします。
セッティング
1.
[SETTING]ボタンをクリックします。
Setting 画面が開きます。
2.
パラメーターを変更します。
パラメーター 説明
MIDI Input
「SYSTEM-1」(Mac OS)または「SYSTEM-1 CTRL」(Windows)
を選択します。
MIDI Output
Flip Scroll Direction
マウスのスクロール・ホイールで値を変更するときの、回転方向を
反転します。
3.
[OK]ボタンをクリックします。
変更は記憶されます。
複数の SH-101 を起動したとき、すべてに適用されます。
11
設定
SYSTEM-1 の設定
SH-101(プラグイン)を SYSTEM-1 で鳴らす場合は、SYSTEM-1 MIDI コントロー
ラー・モードにします。MIDI コントローラー・モードにすると、SYSTEM-1 内蔵の音
源は鳴らなくなり、SH-101 だけが鳴らせるようになります。
この設定は SYSTEM-1m にはありません。
1.
SYSTEM-1 の電源を入れます。
2.
MODEL[SYSTEM-1]ボタンと[PLUG-OUT]ボタンを押しながら、
SCATTER[TYPE]ダイヤルで、MIDI コントローラー・モードに設定します。
ローカル・コントロール OFF
ローカル・コントロール ON
MIDI コントローラー・
モード
設定 説明
ローカル・コントロール ON SYSTEM-1 を単体で使用するときに選択します。(初期値)
ローカル・コントロール OFF
SYSTEM-1 を、DAW などと組み合わせて使用するときに選択し
ます。
SYSTEM-1 単体では、鍵盤を押しても音は鳴りません。
MIDI コントローラー・モード
SYSTEM-1 を、MIDI コントローラーとして使用するときに選択
します。
鍵盤を押しても、SYSTEM-1 内蔵の音源は鳴りません。
MIDI を受信しても、SYSTEM-1 内蔵の音源は鳴りません。
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