はじめに 5
はじめに
本書では、Dell PowerEdge クラスタシステムに Dell™ PowerEdge™
ブレードサーバーを取り付け、管理する方法と、サポートされている
Dell PowerVault™、Dell EqualLogic™、Dell/EMC ストレージシステ
ムを使用して PowerEdge ブレードサーバーモジュールをクラスタ化す
る具体的な手順について説明します。サポートされている
Dell
PowerEdge クラスタソリューション用の『インストール & トラブル
シューティング』と本書を併用してください。本書は、クラスタソ
リューションの構成作業を担当する熟練の IT 専門家と、アップグレー
ドとメンテナンス作業を担当するサービス技術者向けのガイドです。
概要
クラスタリングは、特定のハードウェアやソフトウェアを使用して複数
のシステムを接続し、あたかも 1 つのシステムであるかのように機能
させることによって、ハードウェアやソフトウェア障害に対する自動的
なフェイルオーバーを可能にします。クラスタノード(「ノード」とも
呼ばれる)の 1 つに障害が発生すると、障害のあるシステム上で実行
中のリソースは、Microsoft
®
Windows Server
®
2003 Cluster Server
(MSCS)、Windows Server 2008 フェイルオーバークラスタリング、
または Windows Server 2008 R2 フェイルオーバークラスタリングソフ
トウェアによって、同じクラスタ内の別の 1 つまたは複数のシステム
に移動されます。この処理を「フェイルオーバー」といいます。クラス
タノードは外部ストレージシステムへのアクセスを共有しますが、複数
のノードが同時に外部ストレージシステム内の仮想ディスクまたは
LUN を所有することはできません。共有ストレージシステムの各仮想
ディスクにどのノードがアクセスするかは、クラスタソフトウェアが制
御します。
メモ: 本書で MSCS という場合は、Microsoft Cluster Server または
Microsoft フェイルオーバークラスタリングのいずれかを指します。
障害のあるシステムが修復されてオンラインに復帰すると、MSCS の設
定に応じて、リソースは修復された元のシステムに自動的に再度転送
(フェイルバック)されるか、フェイルオーバーシステムに留まります。
MSCS
の詳細については、『インストール & トラブルシューティング』
を参照してください。