はじめに 5
はじめに
本書では、Dell PowerEdge クラスタシステムに Dell™ PowerEdge™ ブ
レードサーバーを取り付け、管理する方法、および、サポートされてい
る Dell PowerVault
™ および Dell|EMC ストレージシステムを使用して
PowerEdge ブレードサーバーモジュールをクラスタ化する具体的な手
順について説明します。サポートされている
Dell PowerEdge クラスタ
ソリューション用の『インストール & トラブルシューティング』と本
書を併用してください。本書は、クラスタソリューションの構成作業を
担当する熟練の IT 専門家と、アップグレードとメンテナンス作業を担
当するサービス技術者向けのガイドです。
概要
クラスタリングは、特定のハードウェアやソフトウェアを使用して複数
のシステムを接続し、あたかも 1 つのシステムであるかのように機能
させることによって、ハードウェアやソフトウェア障害に対する自動的
なフェイルオーバーを可能にします。クラスタノード(「ノード」とも
呼ばれる)の 1 つに障害が発生すると、障害のあるシステム上で実行
中のリソースは、Microsoft
®
Cluster Service(MSCS)ソフトウェアに
よって、同じクラスタ内の別の 1 つまたは複数のシステムに移動され
ます。この処理を「フェイルオーバー」といいます。MSCS は、特定の
バージョンの
Windows
®
OS のフェイルオーバー用ソフトウェアコン
ポーネントです。クラスタノードは外部ストレージシステムへのアクセ
スを共有しますが、複数のノードが同時に外部ストレージシステム内の
仮想ディスクまたは論理ユニット番号(LUN)を所有することはできま
せん。共有ストレージシステムの各仮想ディスクへのノードのアクセス
は MSCS がコントロールします。
メモ: 本書では、「クラスタノード」と「サーバーモジュール」が同じ意
味で使われています。
障害のあるシステムが修復されてオンラインに復帰すると、MSCS の設
定に応じて、リソースは修復された元のシステムに自動的に再度転送
(フェイルバック)されるか、フェイルオーバーシステムに留まります。
MSCS
の詳細については、『インストール & トラブルシューティング』
を参照してください。