RODE Microphones M5, M5MP ユーザーマニュアル

  • RØDE M5 コンデンサーマイクロホンの取扱説明書を読み終えました。このマイクロホンの特徴、仕様、使用方法、トラブルシューティングなど、あらゆる質問にお答えできます。高解像度サウンドレコーディングに最適なこのマイクロホンについて、ご不明な点がありましたらお気軽にご質問ください。
  • ファントム電源とは何ですか?
    M5の取り付け方法は?
    M5の適切な設置位置は?
    ステレオ録音のための設置方法について教えてください。
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www.rodemic.com/m5
M5
⽇本語取り扱い説明書
ト 1/2
チ・カ ー デ
コンーマイ
M5_multilingual_manual.indb 133M5_multilingual_manual.indb 133 2/09/2013 7:00:21 PM2/09/2013 7:00:21 PM
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M5 は⾳声を忠実に再現するために設計された、⾼品質のハーフ
インチ・コンデンサーマイクです。カーディオイドパターンを持
つ単⼀指向性マイクであると同時に、エンドアドレス型のため、
マイク後⽅からの⾳を遮断してマイク正⾯の⾳だけをピックアッ
プするようにデザインされています。
このピックアップパターンにより、他の楽器⾳、ノイズや周囲
の⾳源レベルを抑えながら、拾いたい⾳源のみを録⾳する事が
できます。
M5 は⾳楽の録⾳に最適なばかりではなく、⾃然環境での録⾳や
撮影セット内等の屋内での会話の録⾳にも性能を発揮するマイ
クです。
この⼀組のマイクは、ステレオ構成で使⽤する際に⾳響が完璧に
⼀致するようにと、 RØDEのオーディオ・エンジニアリングチ
ーム⾃らが選び、組み合わせた製品です。
はじめに
M5_multilingual_manual.indb 134M5_multilingual_manual.indb 134 2/09/2013 7:00:22 PM2/09/2013 7:00:22 PM
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特徴
⾦メッキ仕様1/2インチ・カプセル
カーディオイド極性パターン
メタルボディ構造
超低ノイズ・トランスレス回路
最先端の表⾯実装
丈夫なマットブラック仕上げ
⾦メッキ仕様の出⼒コネクター
オーストラリアでデザイン/製造
www.rodemic.com/warranty でのオンライン登録によ
り、無償で10年間の保証を受けることができます。
M5_multilingual_manual.indb 135M5_multilingual_manual.indb 135 2/09/2013 7:00:22 PM2/09/2013 7:00:22 PM
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M5は制限保証として購⼊⽇から1年間の保証が付いています。
購⼊されたマイクを下記のウエブサイトでオンライン登録すれ
ば、10年保証に無償で延⻑することができます。
保証
貴⽅のM5⼀組を登録すれば、今すぐ10年
間の保証を無償で受けることができます。
スマートフォンで QR コードをスキャンする
か、またはwww.rodemic.com/warranty
へアクセスしてください。
M5_multilingual_manual.indb 136M5_multilingual_manual.indb 136 2/09/2013 7:00:22 PM2/09/2013 7:00:22 PM
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仕様
極性レスポンス
周波数特性
90˚ 270˚
180˚
-2.0
-20.0
-10.0
0.0
-2.0
-4.0
-6.0
-8.0
-10.0
-12.0
-14.0
-16.0
-18.0
-20.0
-22.0
-24.0
-25.0
dB rel. 1V/Pa
+5.0
Frequency:
500 Hz:
1000 Hz:
4000 Hz:
M5_multilingual_manual.indb 137M5_multilingual_manual.indb 137 2/09/2013 7:00:22 PM2/09/2013 7:00:22 PM
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指向特性 圧⼒傾度
アクティブ
エレクトロニクス
バイポーラ出⼒バッファ付きJFETインピー
ダンス変換器
指向特性 単⼀指向性
周波数帯域 20Hz~20kHz
出⼒インピーダンス 200Ω
等価ノイズレベル 19dBA SPL (as per IEC651)
最⼤出⼒
+13.5dBu (1kHz, 1% THD into 1kΩ load)
感度 –34dB re 1V/Pa
(10.46mV @ 94dB SPL)
±2dB @ 1kHz
ダイナミックレンジ 121dB SPL
仕様
M5_multilingual_manual.indb 138M5_multilingual_manual.indb 138 2/09/2013 7:00:22 PM2/09/2013 7:00:22 PM
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)
最⼤SPL 140dB
S/N⽐ 75dBA SPL (as per IEC651)
電源 24V ファンタム電源
48V ファンタム電源
出⼒コネクタ 3 ピン XLR
ピン 2 (+)、ピン 3 (–) 及びピン 1
(アース)間バランス出⼒
重量 80g
付属アクセサリー RM5 マイククリップ (x2)
WS5ウインドシールド (x2)
M5_multilingual_manual.indb 139M5_multilingual_manual.indb 139 2/09/2013 7:00:23 PM2/09/2013 7:00:23 PM
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M5のセットアップ
ファンタム電源をマイクへ供給する前にケーブルは全て接続して
おきます。また、電源が接続されている間は、決してマイクケー
ブルを外さないでください。
M5 には 48V DC (P48) または 24V DC (P24) ファンタム電源
が必要です。ミキサーやプリアンプからこの条件のファンタム電
源が供給できない場合は、外部からファンタム電源を供給する必
要があります。
ファンタム電源装置の中には、定格通りの電圧を供給しないもの
もあります。必要な電圧が供給されないと、マイクのダイナミッ
クレンジや本来の性能を⼗分に発揮できなくなります。
品質の⾼い電源を使⽤される事をお勧めします。電源装置の⽋陥
に起因する損害は、保証の対象とはなりません。
M5_multilingual_manual.indb 140M5_multilingual_manual.indb 140 2/09/2013 7:00:23 PM2/09/2013 7:00:23 PM
ファンタム電源とは?
全てのコンデンサーマイクは、マイクの内部回路を動作させる電
源を必要としています。
ファンタム電源は直流電圧であり、 XLRケーブルを通してマイ
ク回路の動作に必要な電気をマイクへ供給するため、マイク⽤の
外部電源は必要ありません。
ほとんどのミキサー、オーディオ・インターフェース、プリアン
プユニットにはファンタム電源のスイッチが備えられています。
お⼿持ちの機器にファンタム電源が⽤意されていない場合は、外
部電源を購⼊し、プリアンプと M5の間に設置して使⽤してくだ
さい。ファンタム電源が P48 (48V DC) または P24 (24V DC)
のどちらかで、正常に作動することを確認してください。
M5_multilingual_manual.indb 141M5_multilingual_manual.indb 141 2/09/2013 7:00:23 PM2/09/2013 7:00:23 PM
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M5の取り付け
M5 の整合ペアにはRM5 スタンドマウント1組が付いていま
す。これらには、基部には標準タイプ5/8インチの溝が備えら
れ、また 3/8インチのアダプターも付いているため、取り付けの
⽤途がさらに広がります。
M5を RM5 に取り付ける際は、マイクの基部をマウントの後部
へ接地させ、マイクがマウントにカチッと⾳がするまでしっかり
と押し込んでください。
RM5 のテンションは、マウント側⾯のレバーを使⽤して調節す
ることができます。
M5_multilingual_manual.indb 142M5_multilingual_manual.indb 142 2/09/2013 7:00:23 PM2/09/2013 7:00:23 PM
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M5 はエンドアドレス型マイクのため、メッシュヘッドを常に録
⾳したい⾳源へ向けて使⽤してください。
録⾳する際の⾳源が、ボーカルや楽器、またはそれ以外のいかな
るものであっても、できる限り最良のサウンドをピックアップで
きるように、マイクの設置には⼗分に時間をかけて試す必要があ
ります。そのためには、EQやその他のサウンドプロセッサで後
から加⼯や補正を試みるよりも、何回でも必要なだけマイクの位
置を調節することが重要です。
EQセクション内蔵のインターフェース、チャンネルストリッ
プ、またはミキサーを利⽤した録⾳を⾏う場合は、常にEQをフ
ラット(カットやブースト無し)に設定するか、できればオフに
して録⾳を開始します。マイク配置が決まった事で望み通りのサ
ウンドが得られれば、後はEQ、コンプレッション、リバーブや
その他エフェクト等の⾳響処理を加えることで録⾳したサウンド
をさらに改良することができます。
EQは常に控えめに使⽤するのがベストであり、録⾳したサウン
ドを変えようとするのであれば、他の周波数域をブーストする
よりもむしろ、不必要な周波数を先ずカットすることから始め
てください。
操作⽅法
M5_multilingual_manual.indb 143M5_multilingual_manual.indb 143 2/09/2013 7:00:23 PM2/09/2013 7:00:23 PM
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操作⽅法
録⾳プロセスに関するその他のアドバイスと同様に、これといっ
た⾳を⾒つけられるかどうかは、実際に試してみるかどうかにか
かっています。⾃分にとって最⾼に聞こえる⾳が⾒つかるまで、
あきらめずに何度でも試してみる事が⼤切です。⽬ではなく、⾃
分の⽿で聞くことです!
M5_multilingual_manual.indb 144M5_multilingual_manual.indb 144 2/09/2013 7:00:23 PM2/09/2013 7:00:23 PM
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1本のマイクを使⽤する、またはステレオとしてマイクをペアで
使⽤する場合でも、M5 マイクの設置位置に関して決められたル
ールはありません。とはいえ、最良の結果を得るためにはほぼ全
ての状況において、以下のヒントが出発点となります。M5でピ
ックアップしたいサウンドを得ようと思った場合は、気楽に⾃分
で考えたマイクの設置を実際に試してみください。
マイクの設置
M5のステレオアプリケーションがわか
るビデオを⾒ることができます。この
コードをスマートフォンでスキャンす
るか、またはrockro.de/m5stereo
アクセスしてください。
M5_multilingual_manual.indb 145M5_multilingual_manual.indb 145 2/09/2013 7:00:23 PM2/09/2013 7:00:23 PM
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ステレオで使⽤する際の間隔
M5 マイクをペアで間隔をあけた構成で取り付ける際は、それぞ
れのマイクを個々のマイクスタンドに取り付ける必要がありま
す。正確なマイクの位置決めと⽅向を実験する際は、フェーズを
⼀致させるために信号を聞きながら⾏なうのがベストです。
スペースを取ったペアのマイクは、複数の⾳源、またはよ
り広い範囲に及ぶ楽器の⾳、やサウンド本来の表現をピッ
クアップするために1つ以上の⾳源を要する録⾳を⾏なう
ときに理想的です。
通常でも、⾮常に広いステレオイメージを再現し、コーラ
スやアンサンブルのような⾳源の録⾳に最適ですが、正し
く使⽤することで、驚くほど素晴らしい個々の楽器の再
現が可能です。
マイクの設置
M5_multilingual_manual.indb 146M5_multilingual_manual.indb 146 2/09/2013 7:00:24 PM2/09/2013 7:00:24 PM
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ステレオ X/Y
M5 のペアを X/Y 構成で取り付ける際は、両⽅をステレオバー
へ、あるいは2本のマイクスタンドへ別々に取り付けてくださ
い。マイクはお互いに 90º の正しい⾓度に設置し、それぞれの
カプセルは垂直に上へ向けて取り付けます。
X/Y 構成は、最適なフェーズ整合と共に⾳源をステレオ
で同時にピックアップする際に使⽤するステレオ技術で
あり、録⾳したサウンドはステレオで素晴らしい再現が
できるだけでなく、モノでも素晴らしいサウンドが再現
できます。
この効果を得るためには、サウンドが同時にカプセルへ届
くように、カプセルのどちらかがもう⼀⽅の上⽅で、垂直
軸のできるだけ近い箇所に設置する必要があります。X/Y
構成はモノの互換性に利点があり、また使い易い⼀⽅、ス
テレオイメージに関しては、ORTF やスペースを取ったペ
アの構成等の他の技術と同等の広がりは得られません。
マイクの設置
M5_multilingual_manual.indb 148M5_multilingual_manual.indb 148 2/09/2013 7:00:24 PM2/09/2013 7:00:24 PM
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ステレオ ORTF
M5 のペアを ORTF 構成で取り付ける際は、両⽅をステレオバ
ーへ、あるいは2本のマイクスタンドへ別々に取り付けてくださ
い。それぞれのマイクは互いに 110º の⾓度で外側へ向け、カ
プセル間には 17cm の距離を置いて取り付けます。
ORTF の技術は、 1960 年頃にフランスの国営テレ
ビ・ラジオ局“Offi ce de Radiodiff usion Télévision
Française”で考案され、本来は⼈間の聴⼒の反応を模倣す
るために考えだされた⽅法です。
カプセル間の距離を広げると、 X/Y やミッドサイドのよ
うなステレオで同時に録⾳するマイク技術よりも、さらに
広いステレオイメージを再現する事ができます。
マイクの設置
M5_multilingual_manual.indb 150M5_multilingual_manual.indb 150 2/09/2013 7:00:24 PM2/09/2013 7:00:24 PM
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M5の使⽤後は、マウントからマイクを取り外し、乾いた柔らか
い布で清掃してから保管して下さい。
保管の際は、残った湿気を吸収させるため、付属の乾燥剤を必ず
マイクのヘッドの位置に置いてください。その場合、乾燥剤その
もを除湿する必要があります。吸湿効果がなくなってくると結晶
体がピンク⾊に変⾊します。
この乾燥剤は 100~150°Cのオーブンの中で約10分間加熱す
るだけで、再利⽤する事ができます。⻘⾊に変われば、再び乾燥
剤として効果を発揮します。
使⽤上の注意事項とメンテナンス
M5_multilingual_manual.indb 152M5_multilingual_manual.indb 152 2/09/2013 7:00:24 PM2/09/2013 7:00:24 PM
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万が⼀ RØDEマイクを使⽤中に異常を感じたり、不明な点があ
る場合は、先ず購⼊された販売店にお問い合わせください。
正規サービスでの修理が必要な場合、製品の返品は販売店が⾏
ないます。
代理店や販売店は国内中にありますが、製品に関する問題や、求
めるアドバイスがなかなか得られない場合は、遠慮なくRODEに
直接ご連絡ください。
www.rodemic.com/supportにアクセスし、問い合わせ先詳細
や、FAQ掲載の質問リストをご参照いただく事もできます。
輸⼊業者&ディストリビューター
インターナショナル輸⼊業者&ディストリビューターの詳細な
リストは、www.rodemic.com/distributorsのウエブサイトをご
覧ください。
サポート
M5_multilingual_manual.indb 153M5_multilingual_manual.indb 153 2/09/2013 7:00:24 PM2/09/2013 7:00:24 PM
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お問い合わせ
インターナショナル
107 Carnarvon Street
Silverwater NSW 2128
オーストラリア
USA
2745 N Raymond Ave
Signal Hill CA 90755
USA
PO Box 91028
Long Beach CA 90809-1028
USA
M5_multilingual_manual.indb 154M5_multilingual_manual.indb 154 2/09/2013 7:00:25 PM2/09/2013 7:00:25 PM
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