Dell EMC ML3 ユーザーガイド

タイプ
ユーザーガイド
Dell EMC ML3 テープ・ライブラリー
ユーザーズ・ガイド
本装置は、高調波電流規格 JIS C 61000-3-2 に適合しています。
本製品およびオプションに電源コード・セットが付属する場合は、それぞれ専用のものになっていますので
他の電気機器には使用しないでください。本体機器提供後に、追加で電源コード・セットが必要となった場
合は、補修用の取扱いとなります。
iii
本書の情報は、予告なしに変更される場合があります。
Copyright © 2019 Dell Inc. or its subsidiaries. All rights reserved.
DellEMC、およびその他の商標は、Dell Inc. またはその子会社の商標です。他の商標は、それぞれ各
社の商標である場合があります。
Printed March 2019
iv Dell EMC ML3 テープ・ライブラリー: ユーザーズ・ガイド
はじめにお読みください
規制に関する注記
v ライブラリーは制限された区域に取り付ける必要があります。
v 技術および製品の安全に関するトレーニングを受けた担当者のみが、ライブラリーにアクセスできま
す。
v 規制および規格に準拠するため、ライブラリーをオフィス環境または工業環境に取り付ける際は、 SAS
インターフェースおよび入力電源に対してシールド・ケーブルを使用し、適切に接地を実施しなければ
なりません。
v モデル: 3555-L3A3555-E3A
1. 規制マーク
CE マークとは、欧州経済地域 (EEA) における単一市場で採用されてい
る、多くの製品で必須となっている適合マークです。CE マークの表示
は、EU における消費者安全、健康、または環境に関する要件を満たして
いることを保証しています。
CSA C22-2 No.60950-1 - Electrical safety - UL 60950-1 68475
共通ライブラリー機能の最小ファームウェア・レベル
2. 共通ライブラリー機能の最小ファームウェア・レベル
機能 必要な最小ファームウェア・レベル
LTO8 (HH/FH) テープ・ドライブ LTO8 テープ・ドライブがサポートされるには、ライブラ
リー・ファームウェアが 1.1.1.0 以上になっていなければ
なりません。 すべてのホスト・アプリケーションおよび
デバイス・ドライバーが、 LTO8 テープ・ドライブをサ
ポートするのに必要な最小レベルを満たしているようにし
てください。
IBM 以外の特定の LTO8 メディアには、最小ドライブ・
ファームウェアとして J4D4 が必要です。詳しくは、担
当のメディア提供業者にお問い合わせください。
v
2. 共通ライブラリー機能の最小ファームウェア・レベル (続き)
機能 必要な最小ファームウェア・レベル
LTO6 (HH/FH) テープ・ドライブおよび LTO7
(HH/FH) テープ・ドライブ
LTO6 テープ・ドライブおよび LTO7 テープ・ドライブ
をサポートするためには、ライブラリー・ファームウェア
1.1.0.1-A00 以上でなければなりません。すべてのホス
ト・アプリケーションおよびデバイス・ドライバーが、
LTO6 テープ・ドライブおよび LTO7 テープ・ドライブ
をサポートするのに必要な最小レベルを満たしているよう
にしてください。
ライブラリー管理による暗号化 ライブラリー管理による暗号化フィーチャーをサポートす
るためには、ライブラリー・ファームウェアが
1.1.1.0-A00 以上でなければなりません。すべての鍵マネ
ージャー・アプリケーションが、 3U ライブラリーをサ
ポートするのに必要な最小レベルを満たしているようにし
てください。
SKLM for z/OS 暗号化には、最小ライブラリー・ファー
ムウェアとして 1.2.0.0-B00 が必要です。
パス・フェイルオーバー (コントロール・パスおよびデー
タ・パス)
パス・フェイルオーバー・フィーチャーをサポートするた
めには、ライブラリー・ファームウェアが 1.1.1.0-A00
上でなければなりません。すべての デバイス・ドライバ
ーが、 3U ライブラリーをサポートするのに必要な最小
レベルを満たしているようにしてください。
リモート・ロギング (rsyslog) リモート・ロギング・フィーチャーをサポートするために
は、ライブラリー・ファームウェアが 1.1.1.0-A00 以上で
なければなりません。すべての デバイス・ドライバー
が、 3U ライブラリーをサポートするのに必要な最小レ
ベルを満たしているようにしてください。
LTO M8 メディア M8 メディア・フィーチャーをサポートするためには、ラ
イブラリー・ファームウェアが 1.1.1.1-B00 以上でなけれ
ばなりません。 M8 メディア・フィーチャーをサポート
するためには、ドライブ・ファームウェアが HB82 以上
でなければなりません。すべての デバイス・ドライバー
が、 3U ライブラリーをサポートするのに必要な最小レ
ベルを満たしているようにしてください。
順次モード 順次モードをサポートするためには、ライブラリー・ファ
ームウェアが 1.1.1.2-A00 以上でなければなりません。す
べてのホスト・アプリケーションが、このモードで 3U
ライブラリーをサポートするのに必要な最小レベルを満た
しているようにしてください。
40 スロット・アクセサー (ロボット・アセンブリー) 40 スロット・アクセサーをサポートするためには、シリ
アル番号が 7800K0K 以上でなければなりません。
40 スロット・アクセサーのために必要な最小ライブラリ
ー・ファームウェアは 1.2.1.0-A00 です。
Dell の連絡先
米国内のお客様は、800-WWW-DELL (800-999-3355) に連絡することもできます。
vi Dell EMC ML3 テープ・ライブラリー: ユーザーズ・ガイド
: アクティブなインターネット接続がない場合、連絡先情報を仕入れ送り状、パッキング・スリップ、請
求書、または Dell 製品カタログで見つけることができます。
Dell は、オンラインおよび電話によるサポートおよびサービス・オプションを提供しています。 サービス
が利用可能かどうかは国および製品によって異なり、一部のサービスはお客様の地域でご利用になれない場
合があります。 営業、テクニカル・サポート、またはカスタマー・サービスに関する Dell への問い合わ
せ手順は次のとおりです。
1. www.Dell.com/support にアクセスします。
2. ページの右下隅にあるドロップダウン・メニューから国を選択します。
3. カスタマイズされたサポートを利用するには、次の手順に従います。
a. 「サービスタグを入力します」フィールドにシステムのサービス・タグを入力します。
b. 「送信」をクリックします。様々なサポート・カテゴリーのリストを示すサポート・ページが表示
されます。
4. 一般的なサポートを利用するには、次の手順に従います。
a. 製品カテゴリーを選択します。
b. 製品セグメントを選択します。
c. 製品を選択します。様々なサポート・カテゴリーのリストを示すサポート・ページが表示されま
す。
5. Dell グローバル・テクニカル・サポートの詳細な連絡先:
a. 「グローバル・テクニカル・サポート」をクリックします。
b. 「テクニカルサポートへのお問い合わせ」ページが表示され、Dell グローバル・テクニカル・サポ
ート・チームの電話、チャット、または E メールによる連絡先が詳しく記載されています。
はじめにお読みください vii
viii Dell EMC ML3 テープ・ライブラリー: ユーザーズ・ガイド
目次
iii
はじめにお読みください ........ v
共通ライブラリー機能の最小ファームウェア・レベル v
Dell の連絡先.............. vi
................. xi
................. xiii
安全と環境に関する注意 ........ xv
危険および注意の注記 ........... xv
起こりうる安全上の危険 ......... xviii
クラス I レーザー製品 .......... xix
環境への順応 ............. xix
安全検査手順の実行 ........... xix
ラックの安全性 ............. xx
電源コード .............. xxii
まえがき.............. xxv
概説 ................ 1
概要 ................. 1
構造およびサポートされているライブラリー構成 .. 2
コンポーネント ............ 7
フロント・パネル........... 7
背面パネル ............. 8
マガジン.............. 9
アクセサー ............ 11
電源機構 ............. 11
ユーザー・インターフェース ........ 12
サポートされるテープ・ドライブ ....... 12
コントロール・パス・ドライブ ....... 13
混合ドライブ ............. 13
ドライブ・スレッドの背面パネル ...... 14
ドライブの物理アドレスと論理アドレス .... 16
サポートされるテープ・カートリッジ ..... 17
ライブラリー機能 ............ 18
ランダムの論理ライブラリー・モードおよび順次
の論理ライブラリー・モード ....... 18
暗号化 ............... 19
ライブラリーの共用 .......... 20
コントロール・パス・フェイルオーバー、デー
タ・パス・フェイルオーバー、およびロード・バ
ランシング ............. 20
アラートおよびロギング ......... 22
ホスト接続 .............. 23
ネットワーク接続 ............ 24
計画 ................ 27
ライブラリーのレイアウトおよび場所に関する要件 27
電源コード .............. 32
ネットワーク要件 ............ 37
ホスト要件 .............. 38
取り付け .............. 41
基本モジュールおよび拡張モジュールの開梱 ... 42
ライブラリー・モジュールのコンポーネントの識別 46
上部モジュールおよび下部モジュールの準備 ... 46
ラックへのモジュールの取り付け ....... 49
テーブルトップ・モジュールの取り付け ..... 53
モジュールの位置合わせおよび接続 ...... 54
テープ・ドライブ取り付けの確認 ....... 57
ケーブルの接続 ............. 57
ライブラリーの電源オン .......... 60
初期セットアップ・プロセス ........ 60
初期構成およびカスタマイズ ........ 61
テープ・カートリッジのラベル付けおよびロード .. 62
取り付けの確認 ............. 63
拡張ライブラリー構成 ........... 64
概説 ................ 64
ライブラリーのパーティション化 ...... 65
ホスト接続の確認 ............ 66
管理 ................ 69
管理 GUI ............... 69
オペレーター・パネル ........... 72
管理機能の場所 ............. 74
デフォルト設定 ............ 80
ドライブのクリーニング方式 ....... 83
カートリッジへのアクセス ........ 84
ライブラリー管理による暗号化の構成 .... 85
トラブルシューティング ........ 89
イベント情報の検索 ........... 89
障害のあるコンポーネントの識別 ....... 89
ライブラリー・テストの実行 ........ 89
トラブルシューティング・ガイド ....... 90
連絡前のチェックリスト .......... 94
Dell の連絡先 ............. 94
診断情報 ............... 95
ITDT ファームウェア更新、ダンプ取得、および
ドライブ・テスト用ツール ........ 95
イベント・コード ........... 96
主要なエラー・イベント ........ 97
警告エラー・イベント ........ 107
構成変更イベント .......... 118
通知イベント ........... 119
TapeAlert フラグ ........... 120
ライブラリーでサポートされる TapeAlert
ラグ .............. 121
ドライブでサポートされる TapeAlert フラグ 123
ix
センス・データ............ 128
ドライブ・エラー・コード: 1 文字ディスプレイ
(SCD) ............... 128
SCD ドット ............ 131
状況ライト ............ 131
アップグレードおよび保守 ...... 133
ライブラリーの内部図 .......... 133
テープ・ドライブの追加、取り外し、または取り替
................. 134
基本/拡張モジュールの追加または取り替え ... 137
電源機構の追加、取り外し、または取り替え ... 144
基本または拡張のコントローラー・カードの取り替
................. 146
アクセサーおよびスプーリング機構の取り付け、取
り外し、または取り替え.......... 149
アクセサーを基本モジュールに戻す ..... 157
スプーリング機構の取り外しまたは取り替え ... 159
マガジンの取り外しまたは取り替え ...... 163
ライブラリー・モジュールの移動....... 166
付録 A. ライブラリー構成のフォーム 169
ライブラリー情報 ............ 170
モジュールおよびドライブの情報....... 171
論理ライブラリー情報 .......... 172
ユーザー・アカウント情報 ......... 173
付録 B. LTO メディア ........ 175
データ・カートリッジ .......... 175
カートリッジの読み取り/書き込みの互換性 .. 176
LTO タイプ M カートリッジ (M8) ..... 177
WORM (Write Once, Read Many) カートリッジ 178
WORM メディア ........... 178
WORM メディアのデータ・セキュリティー .. 178
WORM メディア・エラー ........ 179
クリーニング・カートリッジ ........ 179
テープ・カートリッジのラベル付け ...... 179
バーコード・ラベルに関するガイドライン... 181
ライト・プロテクト・スイッチ ....... 182
カートリッジの取り扱い.......... 182
トレーニングの実施 .......... 183
適切な梱包の実施 ........... 183
適切な順応および環境条件 ........ 184
十分な検査の実施 ........... 184
カートリッジの慎重な取り扱い ...... 185
テープ・カートリッジの環境および配送時の仕様 186
付録 C. アクセシビリティー ..... 187
用語集............... 189
索引 ............... 211
x Dell EMC ML3 テープ・ライブラリー: ユーザーズ・ガイド
1. モジュール 2 個のテープ・ライブラリー 1
2. 基本モジュール ........... 3
3. 拡張モジュール ........... 3
4. 基本モジュール ........... 3
5. モジュール 2 個のライブラリー ...... 3
6. モジュール 3 個のライブラリー ...... 4
7. モジュール 4 個のライブラリー ...... 4
8. モジュール 5 個のライブラリー ...... 5
9. モジュール 6 個のライブラリー ...... 5
10. モジュール 7 個のライブラリー ...... 6
11. フロント・パネル ........... 7
12. 背面パネル ............. 8
13. モジュールの物理的番号付け ....... 9
14. 左のマガジン ............ 10
15. 右のマガジン ............ 10
16. 電源機構の背面パネルの LED ...... 12
17. 論理ライブラリー内のドライブの混合 .... 14
18. ドライブ・スレッド標識 ........ 14
19. ハーフハイト SAS のデュアル・ポート 15
20. ハーフハイト FC の単一ポート ...... 15
21. フルハイト FC のデュアル・ポート .... 16
22. ドライブの物理的番号付け ....... 17
23. テープ・ライブラリーの推奨操作環境と許容操
作環境を示す湿度図表 ......... 30
24. コンセントのタイプ .......... 37
25. モジュールを箱から取り出す ....... 43
26. 箱から取り出した後のモジュール ..... 43
27. モジュール上部の止め金を外す ...... 44
28. モジュール上部を取り外す ....... 44
29. 開いたモジュールに発泡梱包材が見える 45
30. 発泡梱包材が取り出され、内部コンポーネント
が見える - 基本モジュール ....... 45
31. 上部カバーの前部を下げる ....... 47
32. スプリング式ロックのアンロック ..... 48
33. カバーの取り外し .......... 48
34. カバーを上げ、ロックする ....... 49
35. ユニバーサル・ラック・コネクター .... 50
36. 不適切なコネクター位置 ........ 50
37. 適切なコネクター位置 ......... 51
38. レールのコネクターへのマウント ..... 51
39. 取り付けられたサイド・レール ...... 52
40. ライブラリーをラックにスライドさせる 52
41. ラック内のライブラリー ........ 53
42. 位置合わせピンの穴 .......... 54
43. 位置合わせレバー・ロック ....... 55
44. 下部モジュールに対してロック状態または使用
状態にある位置合わせレバー ....... 55
45. アンロック状態または解放状態にある位置合わ
せレバー ............. 56
46. ラックの 2 つのモジュールを背面から見たと
ころ ............... 56
47. 接続されたモジュール ......... 57
48. フルハイト FC のデュアル・ポート .... 58
49. ハーフハイト FC の単一ポート ...... 58
50. ハーフハイト SAS のデュアル・ポート 59
51. IP アドレスの選択 .......... 61
52. オープンした入出力装置を左から見たところ 62
53. 引き出されたマガジン ......... 63
54. 管理 GUI のメイン画面 ........ 70
55. オペレーター・パネルのメイン画面 .... 72
56. フロント・パネルの LED ........ 74
57. ライブラリーの内部図 ........ 133
58. ドライブ・ベイのカバー ........ 135
59. 位置合わせレール .......... 135
60. テープ・ドライブの取り付け ...... 136
61. ドライブのアンロック ........ 136
62. 相互接続ケーブル .......... 140
63. 位置合わせレバーのアンロックまたは解放 141
64. つまみねじを緩める ......... 142
65. モジュールをラックから引き出す ..... 142
66. 電源機構 ............. 144
67. 新しい電源機構をスライドさせて入れる 145
68. コントローラー・カード・コンポーネント 147
69. コントローラー・カードの取り付け .... 148
70. マガジンのリリース・レバー ...... 151
71. ロボットのアンロック ........ 152
72. 指を入れる穴 ........... 152
73. スプーリング・ケーブルのアンロックおよび
クレードルへの配置 ......... 153
74. 停止位置にあるスプーリング・ケーブル 154
75. 水平に位置合わせされたピン ...... 155
76. スプーリング・ケーブルの取り付け .... 156
77. ドライバーを差し込んでアクセサーを手動で
操作する ............. 158
78. 左のマガジンの開口部 ........ 158
79. スプーリング機構のアンロック ..... 160
80. アンロックされたスプーリング機構 - 拡大図 161
81. ロックされたスプーリング機構 - 拡大図 162
82. スプーリング機構の取り外し ...... 163
83. 右のマガジンの手動リリース ...... 164
84. 左のマガジンの手動リリース ...... 165
85. LTO データ・カートリッジ ....... 175
86. LTO データ・カートリッジおよび WORM
テープ・カートリッジ ........ 178
87. LTO8 テープ・カートリッジのバーコード・
ラベルのサンプル .......... 181
88. ライト・プロテクト・スイッチの設定 182
89. テープ・カートリッジの配送用の二重ボック
............... 184
90. カートリッジの継ぎ目のすき間の検査 185
xi
xii Dell EMC ML3 テープ・ライブラリー: ユーザーズ・ガイド
1. 規制マーク ............. v
2. 共通ライブラリー機能の最小ファームウェア・
レベル .............. v
3. モジュール名称 ........... 1
4. 最小および最大のストレージ構成 ..... 2
5. ライブラリー構成 ........... 3
6. フロント・パネルの説明 ........ 7
7. 背面パネルの説明 ........... 8
8. ストレージ・スロットの物理的番号付け - 下部
モジュール ............. 10
9. 電源機構 LED ........... 12
10. サポートされるテープ・ドライブ ..... 12
11. ドライブ・スレッド標識 ........ 14
12. ハーフハイト SAS のデュアル・ポート 15
13. ハーフハイト FC の単一ポート ...... 15
14. フルハイト FC のデュアル・ポート .... 16
15. CPF DPF の違い ......... 21
16. 場所に関する要件 .......... 27
17. 物理仕様 ............. 28
18. 電気の仕様 ............. 28
19. テープ・ライブラリーにおける機器の環境仕様 29
20. ガスおよび粒子への曝露 ........ 31
21. 電源コード ............. 32
22. 取り付け時の予防措置 ......... 41
23. フルハイト FC のデュアル・ポート .... 58
24. ハーフハイト FC の単一ポート ...... 58
25. ハーフハイト SAS のデュアル・ポート 59
26. メイン画面のエレメント ........ 70
27. ナビゲーション・ドック ........ 71
28. 状況アイコン ............ 71
29. オペレーター・パネルのメニュー・ツリー 73
30. フロント・パネルの LED ........ 74
31. 管理機能の場所 ........... 74
32. デフォルト設定 ........... 80
33. マガジンの状態 ........... 85
34. エラーの解決 ............ 90
35. 主要なエラー・イベント ........ 97
36. 警告イベント ........... 107
37. 構成変更イベント .......... 118
38. 通知イベント ........... 119
39. 1 文字ディスプレイ上のエラー・コード 129
40. 状況ライトと 1 文字ディスプレイ (SCD)
意味 .............. 131
41. 内部図の説明 ........... 133
42. 挟まれる危険 ........... 134
43. 電源機構のコンポーネント ....... 144
44. コントローラー・カード・コンポーネント 147
45. カートリッジのデータ容量および記録形式 175
46. カートリッジの公称寿命: ロード/アンロー
ド・サイクル ........... 176
47. データ・カートリッジと LTO テープ・ドラ
イブの互換性 ........... 176
48. LTO カートリッジ・タイプ ....... 177
49. LTO テープ・ドライブと互換性のあるカート
リッジおよび VOLSER ........ 180
50. ライト・プロテクト・スイッチの位置 182
51. LTO テープ・カートリッジを保管および配送
する場合の環境 ........... 186
xiii
xiv Dell EMC ML3 テープ・ライブラリー: ユーザーズ・ガイド
安全と環境に関する注意
この製品を使用する場合、本書に記載されている危険、注意、および重要の注記を守ってください。これら
の注記には、安全に対する重大度を示すシンボルが付けられています。
この後のセクションでは、各タイプの安全上の注意を定義し、その例を示します。
危険および注意の注記
危険の注記
危険の注記は、人間に対して致命的または極めて危険な損傷を与える可能性のある状態について注意を促し
ます。稲妻のシンボルは常に危険の注記と一緒に記されていて、電気的に危険な状態を表します。
xv
信号ケーブルの接続または切り離しを行う場合は、異なる保安用接地を持つ
2 つの表面に触れることによって起こりうる感電を防ぐため、可能であれば
片手を使ってください。(D001)
分岐回路に過負荷がかかると発火や感電の危険性が生じます。このような危
険を避けるためシステムが必要とする電源容量が電源回路の安全容量を超え
ないことを確認してください。電気仕様については、ご使用の装置に付属の
マニュアルまたは電力定格ラベルを参照してください。(D002)
コンセントに金属製のシェルが付いている場合は、電圧および接地の検査が
完了するまでそのシェルに触らないでください。不適切な配線や接地によっ
て、金属製のシェルに危険な電圧がかかる恐れがあります。記載どおりにな
っていない条件がある場合は、中止してください。不適切な電圧またはイン
ピーダンスの状態を確実に修正してから、続行します。(D003)
電源コンセントの配線が正しく行われていないと、システムまたはシステム
に接続されているデバイスの金属部分に危険な高電圧がかかるおそれがあり
ます。感電事故を防ぐためにコンセントが正しく配線され、アースされてい
るかどうかを、お客様の責任で確認してください。稲妻のシンボルは常に危
険の注記と一緒に記されていて、電気的に危険な状態を表します。 (D004)
システム付近で作業するときは、以下の予防措置を守ってください。
電源ケーブル、電話線、または通信ケーブルからの電圧および電流は危険で
す。感電を防ぐために次の事項を守ってください。
v Dell によって電源コードが提供されている場合、本装置を電源に接続する
には Dell 提供の電源コードのみを使用してください。Dell 提供の電源コ
ードを他の製品に使用しないでください。
v いかなる電源機構アセンブリーに対しても、開いたり保守を行ったりしな
いでください。
v 雷雨の間はケーブルの接続や切り離し、または本製品の設置、保守、再構
成を行わないでください。
v 本製品には複数の電源コードが装備されている場合があります。危険な電
圧をすべて除去するには、すべての電源コードを切り離してください。
v すべての電源コードは正しく配線され接地されたコンセントに接続してく
ださい。コンセントから、システムの定格プレートに準じた適切な電圧お
よび相回転が提供されていることを確認します。
v 本製品に接続するすべての装置を、正しく配線されたコンセントに接続し
てください。
v シグナル・ケーブルの接続または切り離しは可能なかぎり片手で行ってく
ださい。
v 火災、水害、または建物に構造的損傷の形跡が見られる場合は、どの装置
の電源もオンにしないでください。
v 起こりうる安全でない状況をすべて修正するまで、マシンの電源スイッチ
をオンにしようとしないでください。
v 電気安全上の問題があることを想定します。サブシステムの取り付け手順
で規定されているすべての導通チェック、接地チェック、および電力チェ
ックを実行して、マシンが安全要件を満たしていることを確認します。
v 1 つでも安全でない状態が存在する場合は、検査を続行しないでくださ
い。
xvi Dell EMC ML3 テープ・ライブラリー: ユーザーズ・ガイド
v 取り付けおよび構成手順で特別に指示されている場合を除いて、装置のカ
バーを開く場合はその前に、必ず、接続されている電源コード、通信シス
テム、ネットワーク、およびモデムを切り離してください。
v 本製品または接続されたデバイスのカバーの取り付け、移動、または取り
外しを行う場合は、次の手順の説明に従ってケーブルの接続および切り離
しを行ってください。
ケーブルの切り離し手順:
1. すべての電源をオフにします (別段の指示がない限り)
2. 電源コードをコンセントから取り外します。
3. 信号ケーブルをコネクターから取り外します。
4. すべてのケーブルを装置から取り外します。
ケーブルの接続手順:
1. すべての電源をオフにします (別段の指示がない限り)
2. すべてのケーブルをデバイスに接続します。
3. 電源コードをコンセントに接続します。
4. デバイスの電源をオンにします。
v システム周辺には、尖った先端、角、結合部がある場合があります。装置
の取り扱い時は、切ったりこすったり挟んだりしないように注意してくだ
さい。(D005)
重い装置 - 取り扱いを誤ると、人身傷害や装置への損傷が発生する恐れがあ
ります。(D006)
危険: 複数の電源コードがあります。本製品には複数の電源コードが装備さ
れている場合があります。危険な電圧をすべて除去するには、すべての電源
コードを切り離してください。(L003)
警告の注記
注意の注記は、何らかの状態が存在しているために人間に危険な損傷を与える可能性のある状態、あるいは
何らかの安全でない行為により生じ得る潜在的な危険を含む状態について注意を促します。
トレーニングを受けたサービス担当員が保守を行っているとき以外、製品の
ドアおよびカバーを常に閉めておかなければなりません。保守操作の終了時
には、すべてのカバーが元の位置に戻され、すべてのドアが閉まっている必
要があります。(C013)
本製品には 3 (伝導体が 2 つと接地が 1 ) 電源ケーブルおよびプラグ
が装備されています。感電を防ぐため、この電源ケーブルを適切に接地され
た電気コンセントで使用します。 (C018)
このアセンブリーには機械的可動部品が含まれています。このアセンブリー
の保守は慎重に行ってください。 (C025)
警告の注記は、次のうちのいずれかのシンボルが付いています。
安全と環境に関する注意 xvii
シンボル 意味
他の安全上のシンボルでは表さない、一般的に危険な状態。
製品でレーザーを使用することに起因する危険な状態。レーザーのシンボル
は、常に米国保健社会福祉省が定義したレーザー種別 (例えば、クラス I、ク
ラス II など) と一緒に示されます。
手を挟むリスクによって手や指を動かせなくなる可能性があり、深刻な怪我
につながります。操作中は両手を装置から離しておきます (L012)
この部品または装置の重量は 18.1 キログラムから 33.6 キログラム (40
ンドから 74 ポンド) の間です。この部品または装置を安全に持ち上げるに
は、 2 名の人員が必要です。(C009)
この部品または装置の重量は 33.6 キログラムから 46.3 キログラム (74
ンドから 102 ポンド) の間です。この部品または装置を安全に持ち上げるに
は、 3 名の人員が必要です。(C010)
装置の静電気の放電の感受性に起因する危険な状態。
起こりうる安全上の危険
この製品を操作する際に起こりうる安全上の危険は、以下のとおりです。
電気に関する危険
フレームが帯電することによって、重大な感電事故を発生させる場合があります。
機械的な危険
安全カバーの脱落などの危険が存在すると、人体に害が及ぶ可能性があります。
xviii Dell EMC ML3 テープ・ライブラリー: ユーザーズ・ガイド
化学的な危険
この製品での使用が承認されていない溶剤、クリーナー、またはその他の化学薬品は使用しないで
ください。
前述のような問題がある場合は、このライブラリーをご使用になる前に修理または改善を行ってください。
クラス I レーザー製品
ライブラリーを使用する前に、レーザーに関する以下の安全情報をレビューしてください。
この製品には、米国食品医薬品局によって設定されたクラス I レーザー製品の性能規格に準拠したレーザ
ー・アセンブリー部品が入っています。クラス I レーザー製品は危険なレーザー放射を発生しません。こ
の製品は、保護のための必要な格納ケースおよびスキャン防護手段を備えており、操作中にレーザー放射の
影響がないように、あるいはレーザー放射がクラス I の規制値内に収まるようにしてあります。外部の安
全検査機関が製品をチェックして、適用される最新基準の認可を得ています。
環境への順応
サーバーおよびストレージ機器 (ラックおよびフレーム) は、結露の発生を防ぐために周囲の環境に順応さ
せる必要があります。
外気温が目的地 (室内) の露点より低い気候の時にサーバーおよびストレージ機器 (ラックおよびフレーム)
が出荷された場合、機器が室内に運び込まれた時点で、温度の低い機器の内部および外部の表面に結露が生
じる可能性があります。
出荷された機器が徐々に室内環境との熱平衡をとる余裕を持たせてから、配送用バッグを取り外し、機器に
通電してください。以下のガイドラインに従って、機器を適切に順応させます。
v システムを配送用バッグに入れておく。設置環境またはステージング環境において可能な場合は、機器
の表面または内部での結露を最小限に抑えるために、製品を完全包装された状態のままにしてくださ
い。
v 包装された製品を 24 時間順応させる
1
24 時間後に (製品の内部または外部で) 結露が目視できる場合
は、さらに 12 時間から 24 時間、または目視できる結露がなくなるまで、配送用バッグに入れずにシ
ステムを順応させます。
v 機器の表面または内部での過度の結露を最小限に抑えるために、製品を、有孔タイルや、強制的に空気
対流を起こすその他の直接的発生源から遠ざけて順応させます。
1
製品固有の設置指示による別段の記載がない場合。
: 結露は、寒冷気候時に機器を出荷する場合は特に、通常の出来事です。 Dell 製品はすべて、このよう
な状況下で発生する結露に耐えることをテストし、検証済みです。ハードウェアが室内環境に徐々に順応で
きる時間が十分にある場合、製品の長期信頼性に関して問題はありません。
安全検査手順の実行
ユニットのサービスを行う前に、以下の手順に従って安全性検査を行ってください。
1. ホストとライブラリーの磁気テープ・ドライブとの間のすべてのアクティビティーを停止します。
2. 磁気テープ・ライブラリー正面の電源ボタンを 4 秒間押して、ライブラリーの電源をオフにします。
3. ライブラリーの電源コードのプラグを電源コンセントおよびライブラリーの電源機構装置から抜きま
す。
安全と環境に関する注意 xix
4. 締め付け、切断、または摩滅など、ライブラリーの電源コードの損傷を確認します。
5. ドライブに FC/SAS が取り付けられている場合、磁気テープ・ドライブの FC/SAS ケーブルに損傷
がないか確認します。
6. ライブラリーの上下のカバーに鋭いエッジ、損傷、または内部の部品が露出するような変形個所がない
か検査します。
7. ライブラリーの上下のカバーが適切に収まっているか検査します。カバーは定位置にしっかり固定され
なければなりません。
8. ライブラリー背面にあるプロダクト・ラベルを調べ、コンセントの電圧に一致することを確認します。
ラックの安全性
すべてのラック・マウント・デバイスについて、以下に示す一般的な安全上の注意を適用してください。
危険
IT ラック・システム付近で作業するときは、 以下の予防措置を守ってください。
v 重い装置 - 取り扱いを誤ると、人身傷害や装置への損傷が発生する恐れがあります。
v ラック・キャビネットのレベル・パッドを常に下げてください。
v ラック・キャビネットにスタビライザー・ブラケットを常に取り付けておいてください。
v 機械的負荷が均等でないために起きる危険な状態を回避するため、最も重いデバイスは、常にラック・
キャビネットの最下部に取り付けてください。サーバーとオプション・デバイスは常に、ラック・キャ
ビネットの下部から取り付けてください。
v ラック・マウント・デバイスを棚代わりや作業スペースとして使用しないでください。ラック・マウン
ト・デバイスの上に物体を置かないでください。
v 各ラック・キャビネットに複数の電源コードが使われている場合があります。保守時に電源を外す指示
があった場合は、必ずラック・キャビネットの電源コードをすべて切り離してください。
v ラック・キャビネットに取り付けるデバイスはすべて、同じラック・キャビネットに取り付けられた電
源機構に接続してください。あるラック・キャビネットに取り付けたデバイスの電源コードを、別のラ
ック・キャビネットに取り付けた電源機構に接続してはなりません。
v 電源コンセントの配線が正しくないと、システムまたはこのシステムに接続されたデバイスの金属部分
に危険な電圧がかかることがあります。感電事故を防ぐためにコンセントが正しく配線され、アースさ
れているかどうかを、お客様の責任で確認してください。 (R001 1 / 2)
xx Dell EMC ML3 テープ・ライブラリー: ユーザーズ・ガイド
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