ミラーに関する取り付け手 順
干渉計システムの計測上の性能・利点を損なわないようにするた
めには、ミラーの選択と取り付けを慎重に行う必要があります。
このセクションでは、誤差を最低限に抑えるためのレニショーのミ
ラーとミラーマウントの標準的なアライメント手順の詳細について
解 説します。
以降の手順は、レニショーのミラーマウントを使用して X-Y ステ
ージ*に 2 つの平面鏡を位置合わせするための一つの方法を示
しています。 ここでは、次の事項を想定しています。
• この手順を実施する人は、試験装置に精通していること
• モーションステージの機械的な調整がすべて完了していること
• RLD10 ディテクターヘッドが完全に固定されていること
• 軸が完全に動作可能な状態であること
* ミラーの下に垂直移動軸がある場合には、別のピッチ調整手段
が必要になる場合があります。
装 置:
• 位置固定(3 つのボールパッド)を備えた必要な長さのスティッ
クミラ ー x 2本
• レニショーのマウントキット (RAM10-SX-XX) x 2個 - 内容:
調整式ミラーマウント x 1個、固定式ミラーマウント x 1個、ミ
ラークランプ x 2個、M2.5×8 六角ネジ x 10 本 、六 角 レ ン チ
(2.0mm A/F) x 1本、マウント調整用ツール x 1本
• アライメント調整用のターゲット(RLD10 90°および RLD10 0°
ディテクター ヘッド に 付 属 )
1. Y 軸ミラーをミラーマウントに固定します。
• モーションステージには、ミラーマウントを固定するための取
り付け穴が必要になります。 以下の図 2 に従って、これらの穴
を 加 工してくだ さい
• 付属の 3 本の M2.5 ネジを使用してステージに調整式ミラ
ーマウント(次ページの図 6 を参照)を取り付けます。 ネジ
は、0.7Nm のトルクで締めて下さい。
• 固定ミラーマウントについてもこの手順を繰り返します。
• 2 つ のミラー マウントの 上 にス ティックミラーを 配 置し、ミラ ー
の下のボールパッドがミラーマウントの定位置にはまるように
し ま す( 図 3 と 4 参照)。 注 意: ボールパッドのうち、2 つは調
整 式ミラーマウント側 にあり、1 つは固定式ミラーマウント側に
ありま す。
X 軸干渉計
(RLD10 ディテクター ヘッド )
Y 軸干渉計
(RLD10 ディテクター ヘッド )
ミラーを Y 軸の
X軸
移動
Y軸
移動
図 1: システム内の用語
図 2: 全長 Lt (Lt は 350mm 未満) のミラー用の取り付け穴: 単位 mm
ミラーマウントの下側から見た図。 注 意: L
t
= オプティカルアパーチャ + 20mm
光学面
固定式ミラーマウント
ミラー
調整式ミラーマウント
図 3: ボ ー ル パ ッド 付 き の ミラ ー
図 4: ミラーマウントに配置したミラー
2. Y 軸干渉計 (RLD10 ディテクターヘッド) のコサインエラーを除
去します。
• Y 軸を移動し (X軸はロックした状態で)、Y 軸の RLD10 とミラ
ーの距離が最短になるようにします。
• レニショーのターゲットステッカーをミラー面に貼り付け、レ ー
ザービームがターゲットにあたるようにします。
• 軸を移動し、Y 軸の RLD10 とミラーの距離が最長になるよう
にします。
• RLD10 からのビームのピッチとヨーを調整し、レーザーの照
射点がターゲット上で移動しないようにします。 注 意: この手
順では、最適なアライメントを得るために、近距離と遠距離で
何度も調整を繰り返すことが必要になる場合があります。
3. Y 軸ミラーを Y 軸の移動方向に対して垂直に位置合わせしま
す 。 ミラーの 前面からターゲットステッカーを外します。
• ミラーを最長距離まで移動し、RLD10 の下にレニショーのアラ
イメント調整用の金属性ターゲットを差し込みます(次ページ
の図 5)。
ミラー面
ボールパッドの
L
t
+ 17.5
L
t
+ 10.5
25
18
3.5
32
3.5
36
18
9
3.5
M2.5; 3 off
per mount
ミラーを X 軸の