RLE システムの性能
レニショーの RLE 光ファイバー式レーザーエンコーダは干渉技
術を使用して、高分解能、且つ高精度の位置決めフィードバック
信号を提供するもので、高精度のモーションコントロールアプリ
ケーションに最適です。
RLE シリーズには、多様なアプリケーションの要件を満たせるよ
う、様々なレーザーユニットとディテクターヘッドをご用意してい
ます。 アプリケーションにおける柔軟性を最大限引き出すため
に、すべてのシステム構成部品には互換性があり併用が可能で
す。
RLE システムは、RLU レーザーユニットと 1 台か 2 台の RLD デ
ィテクターヘッドで構成されます。
レーザー光源と信号処理用の電子回路が内蔵されたRLUレーザ
ーユニットは、レーザー光を RLD ディテクターヘッドに直接照射
するための光ファイバーケーブルを搭載した 1 軸または 2 軸構
成となっています。 RLU には、RLU10 および RLU20 という 2 つ
の商品があり、性能レベルに合わせて使い分けて頂くことができ
ま す 。 RLU20 は ppb レベルのレーザー周波数安定性を備えて
おり、真空や空調管理された環境でのアプリケーションに最適で
す。 使用するレーザーユニットにより、RLE システムの名称が変
化 し ま す 。 RLE10 システムは RLU10 レーザーユニットを組み込
んだもので、RLE20 システムは RLU20 レーザーユニットを組み
込んだものとなります。
RLD ディテクターヘッドは光学計測システムの核を成すもので、
光学干渉計部品、レニショー独自のマルチチャネル干渉縞検出
機構とビームステアリング機構が組み込まれています。 次に解
説する通り、現在、RLD には異なる 3 種類の干渉計のタイプが
あります。 さらに、光学部品を内蔵しない RLD もご用意してお
り、RLE システムに適切な外部の光学部品を併用して、位置決
め、角度、真直度計測を行うことができるようになっています。
RLD10 ディファレンシャル干 渉 計ディテクターヘッド は、2 つの平
面鏡の相対位置を計測するもので、1 つの平面鏡は参照用ミラー
として固定位置に配置します(通常は加工ツールに配置)。 これ
により、主要プロセス構成部品間の正確な位置決めを行い、2 つ
のビーム間の共通モードのエラーを排除することができます。
RLD10 平面鏡(ダブルパス)干渉計ディテクターヘッドは、光学干
渉部品を内蔵しており、RLD10 の内部に配置された参照用光学
部品と、ターゲット用光学部品として計測軸に配置された平面鏡
の間の相対位置を計測します。
RLD10 反射鏡(シングルパス)干渉計ディテクターヘッドは 、光 学
干渉部品を搭載しており、RLD10 の内部に配置された参照用光
学部品と、ターゲット用光学部品として計測軸に配置された反射
鏡の間の相対位置を計測します。
アプリケーションにおける柔軟性を最大限に引き出すため、平面
鏡用と反射鏡用の両干渉計ディテクターヘッドには、0º または
90º のレーザー出力方向のものをご用意しています。 ディテクタ
ーヘッドは上下どちらの面でも取り付けが可能なため、0º、90º、も
しくは 270º のレーザー出力方向にて使用して頂くことができま
す。
RLE のデジタル矩形波出力分解能は、ディファレンシャルタイプ
と平面鏡(ダブルパス)干渉計で 10nm、反射鏡(シングルパス)干
渉計で 20nmです。 さらに、RLE システムは1Vpp Sin / Cos 信号
を出力することができ、その信号周期はディファレンシャルと平
面鏡干渉計で 158nm、反射鏡干渉計で 316nm となっています。
オプションとして、RGE インターポレーターまたは RPI20 パラレ
ルインターフェースを RLE システムから出力されるアナログ出
力に接続して使用することができ、これによりディファレンシャル
と平面鏡(ダブルパス)干渉計構成では 0.39nm / 38.6 ピコメート
ル、反射鏡(シングルパス)干渉計構成では 0.79nm / 77.2 ピコメ
ートルの出力分解能に拡張することができます。
非真空アプリケーションには、RCU10環境補正システムを使用し
て、リアルタイムで屈折率補正と物体温度補正を行うことができ
ます。
このデータシートには、各種 RLE システム構成の性能仕様情報
を記載しています。
L-9904-2491-04-A
デ ータシ ート