Vaisala CAB100 ユーザーマニュアル

製品概要
ヴァイサラ CMS CAB100 産業用キャビネットは、湿度、温度、差圧などのパラメーターを
計測するデバイスを組み込むために設計された計測機器用キャビネットです。
CAB100 には、CAB100A(小型)と CAB100B(大型)の 2 つのモデルがあります。これら
のキャビネットは、アプリケーションの要件に応じて、微差圧トランスミッター、リモー
トトランスミッター接続用のアナログ入力チャンネル、本質安全装置に使用される危険エ
リア用の安全バリアまたはガルバニック絶縁などのオプションを組み合わせて構成できま
す。
表 6 CAB100 の構成オプション
CAB100 モデル キャビネットあたりの最大
デバイス数または最大計測
ポイント数
電源 通信インターフェー
CAB100A
PDT101 モデル 4 個の PDT101 トラン
ミッター
キャビネット内
24VDC/2.5A
キャビネットへ
の供給:110〜
240VAC
シリアルポートサー
バー
Power over
Ethernet
ヴァイサラ vNet PoE
データロガーイン
ターフェー
アナログ入力チャン
ネルモデル
4 個のアナログ入力チャン
ネル
キャビネット内
24VDC/2.5A
キャビネットへ
の供給:110〜
240VAC
シリアルポートサー
バー
安全バリアモデル 4 個の安全バリア
ガルバニック絶縁モ
デル
4 個のガルバニック絶縁
CAB100B
1)
PDT101 モデル 16 個の PDT101 トラン
ミッター
キャビネット内
24VDC/2.5A
キャビネットへ
の供給:110〜
240VAC
シリアルポートサー
バー
アナログ入力チャン
ネルモデル
32 個のアナログ入力チャ
ンネル
安全バリアモデル 16 個の安全バリア
ガルバニック絶縁モ
デル
12 個のガルバニック絶縁
1) 混成 CAB100B モデルも利用できますが、一定の制限があります。詳細について、当
社営業窓口までお問い合わせください。
CAB100 製品の詳細な仕様、設置手順、配線図、および配置図について
www.vaisala.com/cab100 を参照してください
85
日本語
設置時の安全上の注意事項
免許を持つエキスパートのみが電気部品を取り付けることができま
す。自治体の法規制を順守する必要があります。
警告
AC/DC 電源モジュールを開けないでください。モジュール内部の部品
について、ユーザーがメンテナンスを行うことはできません。電源モ
ュールに障害がある場合は、交換してください
警告
通電中の回路に近づかないでください。使用者は常に安全規制を順守
する必要があります。
警告
感電の危険を最小限に抑えるため、本製品を接地し、定期的に接地を
確認してください
警告
電源ケーブルを外した後も、危険な高電圧がしばらく残っていること
があります。傷害を防ぐため、手を触れる前に必ず電源側接続を外し、回路
を放電させておいください
警告
CAB100 アナログ入力チャンネルは、サージ保護されていません。その
ため、次の点に注意してください
アナログ入力チャンネルの配線は、30 メートルを超えてはなりません
CAB100 が設置されている建物の外部から配線しないでください。
上記の基準を満たす環境に CAB100 を設置できない場合は、現地の規制に
従っ設置された適切なサージ保護デバイスを使用してください
注意
CAB100 の電源ブロックを使用して、ルー電源供給できない計測機器
に電源を供給しないでください。
注意
ユニットを改造したり、本書に記載されていない方法で使用したりしな
いでください。不適切な改造は、安全上の問題や機器の損傷に加え、仕様
に準じた動作が行われなくなったり、機器の寿命が短くなったりする原因と
なる場合があります。また、保証が無効になる場合もあります。
注意
86 M212284EN-C
安全上の理由から、1 人で設置しないでください。設置を安全に行うに
は、少なくとも 2 人で作業する必要があります。
注意
87
日本語
筐体の取り付け
4mm 六角レンチ
10mm レンチ
取り付け穴を開けるためのドリルと 8mm のドリルビット
水準器
CAB100 には、屋内の壁面に設置するための取り付けフレームと取り付けアクセサリが付属
しています。取り付けフレームに付属しているネジが設置場所の壁材に適していない場合
は、適切なネジを使用してフレームを取り付けてください。
バックプレートまたは筐体に穴を開けないでください。ドリルの削りく
ずが、キャビネット内の機器を損傷する可能性があります。
注意
取り付けフレームを使用した CAB100A の取り付け
200
300
Ø
8
mm
4
1
3
2
図 36 CAB100A の壁面取り付けアクセサリ
1 壁面アンカー用の穴(4 個)
2 取り付けスロット(2 個)
3 壁面アンカー(4 個)
4 六角木ネジ M6×40 DIN571 A2(4 個)
88 M212284EN-C
1. 壁に穴を開けます。取り付けフレームを穴の位置の目安として使用します。
2. 開けた穴に壁面アンカーを挿入します。
3. 取り付けフレームをネジで壁に取り付けます。
4. 筐体を所定の位置に持ち上げます。
筐体の背面にある取り付けスタッドをフレームの取り付けスロットにスライドさせ
て、筐体をフレームに取り付けます。
5. 筐体の底部を取り付けフレームに取り付けます。
2
1
1 EPDM パッキン付きワッシャー 6.8/16×1.5/A2/EPDM(2 個)
2 六角ネジ M6×16 ISO7380 A4(2 個)
89
日本語
取り付けフレームを使用した CAB100B の取り付け
175
175
440
Ø
8
4
1
3
2
mm
図 37 CAB100B の壁面取り付けアクセサリ
1 壁面アンカー用の穴(4 個)
2 壁面アンカー(4 個)
3 取り付けスロット(2 個)
4 六角木ネジ M6×40 DIN571 A2(4 個)
1. 壁に穴を開けます。取り付けフレームを穴の位置の目安として使用します。
2. 開けた穴に壁面アンカーを挿入します。
3. 取り付けフレームをネジで壁に取り付けます。
90 M212284EN-C
4. 筐体を所定の位置に持ち上げます。筐体の背面にある取り付けスタッドをフレームの
取り付けスロットにスライドさせて、筐体をフレームに取り付けます。
5. 筐体の底部を取り付けフレームに取り付けます。
1
2
1 EPDM パッキン付きワッシャー 6.8/16×1.5/A2/EPDM(2 個)
2 六角ネジ M6×16 ISO7380 A4(2 個)
91
日本語
物理的構造とコンポーネント
1
5
6
4
7
8
3
9
10
2
図 38 CAB100A(シリアルポートサーバーおよび 24VDC 電源を備えた PDT101 モデル)内の主
要コンポーネント
1 DL4000 データロガー用取り付けクラン
2 DL4000 データロガー
3 PDT101 トランスミッター(4 個)
4 カバープレート
5 24VDC ヒュー T2.5A、5×20mm(2 個)
6 110〜240VAC 電源入力および接地点(カバープレートの下)
7 回路ブレーカーと電源モジュール
8 接地端子ブロック
9 シリアルポートサーバー
10 シリアルポートサーバー用取り付けクランプ
92 M212284EN-C
1
3
2
5
4
図 39 CAB100A(vNet PoE を備えた PDT101 モデル)内の主要コンポーネント
1 PDT101 トランスミッター(4 個)
2 vNet PoE データロガーインターフェー
3 DL4000 データロガー
4 保護ラベル。設置前に取り除いてください
5 接地端子ブロック
93
日本語
5
6
1
7
9
10
12
16
4
8
2
3
14
11
13
15
図 40 CAB100B(PDT101、アナログ入力チャンネル、安全バリアを備えた混成モデル)内の主
要コンポーネント
1 本質的に安全な接続のためのケーブルダクト
2 安全バリア(8 個)
3 ナログ入力チャンネルの端子ブロック
4 配管用ホルダー(3 個)
5 PDT101 トランスミッター(4 個)
6 DL4000 データロガー(6 個)
7 シリアルポートサーバー(2 個)
8 イーサネットスイッチ
9 24VDC 電源ブロック
10 24VDC ヒュー T2.5A、5×20mm(2 個)
11 カバープレート
12 回路ブレーカーと電源モジュール
13 110〜240VAC 電源入力(カバープレートの下)
14 ケーブルストレインリリー
15 接地端子ブロック
16 本質的に安全な接続と本質的に安全ではない接続を分離する仕切り板
94 M212284EN-C
筐体の寸法
400
207.6
202.1
300
418
mm
図 41 CAB100A の筐体の寸法
図 42 CAB100B の筐体の寸法
95
日本語
CAB100 への電源供給
AC 電源ケーブルを接続する前に、主電源をオフにしてください警告
デバイスに電源を接続する前に、設置時の安全上の注意事項 (ペー 86)
に記載されている安全上の注意をよくお読みください。
注意
AC 電源の接続
ドライバー
ケーブルカッター
ケーブルストリッパー
AC 電源を接続する際には、電源遮断用の外部デバイス(電源ケーブルや主電源スイッチな
ど)が必要です。
次の点に注意してください
電源遮断デバイスは、定格が 250VAC において 16A または 20A でなければならず、現
地で適用される他の規制に準拠する必要があります。
電源遮断デバイスは、設置およびメンテナンス中に誤ってスイッチを入れるのを防ぐ
ため、キャビネットから見えるか、キーでロックできる必要があります。
キャビネットの設置後に、キャビネットが電源遮断デバイスへのアクセスを妨げては
なりません。電源遮断デバイスは、常に操作しやすい状態でなければなりません。
AC 電源ケーブルは同梱されていません。最小断面積が 3×0.75mm
2
(18 AWG)の AC 電源
ケーブルを使用してください
1. 回路ブレーカーと電源モジュールを保護している透明なカバープレートのネジを
め、カバープレートを取り外します。
2. AC 電源ケーブルを筐体に通します。
関連する安全規制に従っ、ケーブルをフランジから筐体に引き込みます。筐体内の
安全バリアまたはガルバニック絶縁周辺の安全な箇所に注目してください
96 M212284EN-C
3. ケーブルの被覆を約 100mm 剥き、電圧線および中性線を約 50mm の長さに切断しま
す。より線を使用している場合は、ケーブルフェルールを端に取り付けます。
接地線が電圧線や中性線よりも長いことを確認してください。機
械的応力がかかっている場合、接地線は保護接地端子から最後に外して
ください。
注意
100
50
mm
1
2
3
番号 配線 配線の色(国際) 配線の色(北米) 最大芯線断面積
1 電圧線 L 茶色 黒色 単線:4mm
2
(12 AWG)
より線:2.5mm
2
(14 AWG)
2 中性線 N 青色 白色 単線:4mm
2
(12 AWG)
より線:2.5mm
2
(14 AWG)
3 接地
PE/GND
黄色/緑色 緑色 単線:4mm
2
(12 AWG)
より線:2.5mm
2
(14 AWG)
97
日本語
4. 下の図に示すように、AC 電源ケーブルの電圧線、中性線、および接地線を接続しま
す。
2
1
3
L N
1 接地線(緑色または黄緑色)を接地端子ブロックに接続します。
2 電圧(L)線および中性(N)線を回路ブレーカーに接続します。電圧線は左側の
芯線端子に、中性線は右側の芯線端子に接続してください
3 AC 電源ケーブルを、回路ブレーカーの下にあるストレインリリー固定具に取り
付けます。
5. 透明なカバープレートを取り付けます。
6. 回路ブレーカーをオンにします。
7. 主電源を入れます。
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CAB100A への Power over Ethernet の接続
1. vNet PoE を備えた CAB100A PDT101 モデルでは、イーサネット PoE ケーブルを vNet
デバイスに接続することによっ、キャビネットに電力を供給します。
2. 主電源を入れます。
ヴァイサラ vNet Power over Ethernet データロガーインターフェースのユー
ザーマニュアルは、www.vaisala.com から入手できます。
CAB100 製品の詳細な仕様、設置手順、配線図、および配置図について
www.vaisala.com/cab100 を参照してください
99
日本語
保証
標準的な保証条件についてwww.vaisala.com/warranty を参照してください
通常の損耗、特別な環境における使用、不注意な使い方またはインストール、もしく認証
されていない改造による損傷に対して、上記保証は無効となります。各製品の保証の詳
細について、適用される供給契約または販売条件を参照してください
テクニカルサポート
ヴァイサラのテクニカルサポートjapan.support@vaisala.comまでお問い
合わせください。サポートに必要な以下の情報をご提供ください(該当する場
合)
製品の名前、モデル、シリアル番号
ソフトウェア/ファームウェアバージョン
設置場所の情報(会社名、用途など含む)
情報をご提供いただける担当者様の氏名および連絡先
詳細についてwww.vaisala.com/support を参照してください
リサイクル
リサイク可能な材料は、すべてリサイクルしてください 。
製品および梱包は、法定規則に従っ廃棄してください
100 M212284EN-C
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