ARP 2600 FS
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はじめに
ARP 2600シンセサイザーについて
ARP2600は、1971年から1981年頃にかけて製造販売されたARP社の代表製品です。金属ボ
ディが用いられたごく初期のモデルを除き、音源部と鍵盤部に分かれたスーツケース型のルック
スで広く知られています。
ARP2600は、大型のモジュラー・システムがまだ主流だった当時において、持ち運び可能なセ
ミ・モジュラー・シンセサイザーとして発売されました。主なモジュールはあらかじめ内部結線
されていて、パッチングすることなくすぐに音を出すことができ、またパッチングすることで非
常に複雑な音作りが可能でした。この音作りの幅広さにより、多数のミュージシャンのレコーディ
ングや映画音楽の制作、教育の現場でも活用されました。またスピーカーやスプリング・リバー
ブを内蔵していた点も大きな特徴でした。
おもな特長
ARP 2600 FS
• オリジナルのARP2600のアナログ回路によるVCO、VCF、VCAを搭載し、アナログならで
はの音作りにより、柔軟で即興性の高いシンセシスが可能です。
• 付属のパッチ・ケーブルを用いて自由度の高いパッチングが可能です。また、各モジュールは
デフォルトで内部接続されているため、パッチ・ケーブルを接続しなくても使用できます。
• 前期型と後期型、2タイプのVCFを搭載し、スイッチひとつで切り替えが可能です。
• エンベロープ・ジェネレーターは、ADSRタイプとARタイプの2種類を搭載しています。
• 外部オーディオ・インプット端子を搭載しているので、ギターやマイクから入力したサウンド
を加工することが可能です。
• コンピューターやMIDI機器などと接続するUSB端子とMIDI端子を搭載しています。
ARP 3620鍵盤ユニット
• 三角波、矩形波、サイン波の三種のLFOを搭載しています。ARP2600本体と組み合わせて、
多彩なビブラートやトレモロなどの効果を得ることができます。
• オリジナルには無い、パターンの記録/再生も可能なアルペジエーターを搭載しています。
• アフタータッチ・センサーを搭載し、鍵盤を押し込む強さによって音色にビブラートをかける
ことが可能です。パッチングすると、押し込む強さでさまざまな変化を得られます。
目 次
はじめに 100
ARP2600シンセサイザーについて 100
おもな特長
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ブロック図 101
各部の名称と機能
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フロント・パネル(プリアンプ、エンベロープ・フォ
ロワー 、リ ン グ・モ ジ ュレ ー タ ー ・セ ク シ ョン )1 0 2
フロント・パネル(VCO-1セクション) 103
フロント・パネル(VCO-2セクション) 104
フロント・パネル(VCO-3セクション) 105
フ ロ ン ト ・ パ ネ ル( V C F セ ク シ ョ ン )
106
フロント・パネル(ADSREG/AREGセクショ
ン) 107
フロント・パネル(VCAセクション) 108
フロント・パネル(MIXER,REVERBセクション)
109
フロント・パネル(NOISEGENERATOR,
VOLTAGEPROCESSORSセクション) 110
フロント・パネル(SAMPLE&HOLDセクション)
111
フロント・パ ネ ル
(スピーカー・セクションL、スピーカー・セクショ
ンR)
112
サイド・パネルL(MIDI、USB、モード・スイッチ)
サイド・パネルR(電源、メイン出力端子)
113
ARP3620鍵盤ユニット 114
ARP3620鍵盤ユニット 115
演奏までの準備 116
接続 116
AC電源コードの接続
117
電源を入れる
117
電源を切る
117
オ ート・パ ワ ー ・オ フ 機 能
117
音を出してみよう 118
基本セッティング 118
チューニング
118
アルペジエーターの設定
119
ボイス・アサイン・モードの設定 119
MIDIについて120
MIDI機器の接続 120
コンピューターとの接続 120
MIDIインプリメンテーション・チャートについて
120
故障とお思いになる前に 121
仕 様
121