CKD EBS-M・EBR-Mシリーズ ユーザーマニュアル

  • こんにちは!CKD EBS-MとEBR-Mシリーズ電動アクチュエータの取扱説明書の内容を理解しています。取り付け方法、使用方法、保守点検方法など、この機器に関するご質問にお答えできます。安全に関する注意事項や、製品の仕様、トラブルシューティングについてもご質問ください。
  • EBS-MシリーズとEBR-Mシリーズの違いは何ですか?
    使用できない用途はありますか?
    定期点検は何ヶ月に一度行うべきですか?
    グリースの給脂はどのくらいの頻度で行いますか?
    製品に異常が発生した場合どうすれば良いですか?
取扱説明書
製品をご使用になる前に、本取扱説明書を必ずお読みください。
特に安全に関する記述は、注意深くお読みください。
本取扱説明書は必要なときにすぐ取出して読めるように、大切に保管してください。
SM-A11148/3
電動アクチュエータ
EBS-M シリーズ(スライダタイプ)
EBR-M シリーズ(ガイド内蔵形ロッドタイ)
SM-A11148/3 はじめに
i 2020-04-03
はじめに
このたびは、当社の電動アクチュエータ「EBS-M シリーズ、EBR-M シリーズ」をお買求めいただきまして、誠に
ありがとうございます。本取扱説明書は本製品の性能を十分に発揮させるために、取付、使用方などの基本
的な事項を記載したものです。よくお読みいただき、正しくご使用ください。
なお、本取扱説明書は紛失しないように、大切に保管してください。
本取扱説明書に記載の仕様、外観は、将来予告なく変更することがあります。
本製品を使用するにあたって、材料や配線、電気、機構などについての基礎的な知識を持った人を対象
にしています。知識を持たない人や十分な訓練を受けていない人が選定、使用して引起こした事故に関
しては、当社は責任を負いません。
お客様によって使用される用途は多種多様にわたるため、当社ではそれらのすべてを把握することがで
きません。用途、用法によっては流体、配線、その他の条件により性能が発揮できない場合や事故につ
ながる場合があります。用途、用法にあわせてお客様の責任で、製品の仕様の確認、使用方法の決定
を行ってください。
SM-A11148/3 安全にご使用いただくために
ii 2020-04-03
安全にご使用いただくために
本製品を使用した装置を設計、製作する場合は、安全な装置を製作する義務があります。そのためには、装置
の機械機構とこれを電気制するシステムの安全性が確保できることを確認してください。
当社製品を安全にご使用いただくためには、製品の選定、使用、取扱い、保全管理を適切に行うことが重要で
す。
装置の安全性確保のために、本取扱説明書に記載の警告、注意事項を必ずお守りください。
本製品にはさまざまな安全策を実施していますが、お客様の誤った取扱いによって事故につながる場合があ
ます。そのようなことがないためにも、
必ず本取扱説明書を熟読し、内容を十分に理解したうえでご使用ください。
注意事項は危害、損害の大きさと発生の可能性の程度を明示するために、「危険」「警告」「注意」の 3つに区
分されています。
危険
誤った取扱いをすると、人が死亡する、または重傷を負う危険が差迫って発生す
ることが想定されるもの。
警告
誤った取いをすると、人が死するまたは重傷を負う可能性が想定されるも
の。
注意
誤った取扱いをすると、人が傷害を負う、または物的損害が発生する可能性が想
定されるもの。
なお、「注意」に記載した事項でも、状況によっては重大な結果に結び付く可能性があります。
いずれも重要な内容を記載しているため、必ずお守りください。
その他、一般的な注意事項や使用上のヒントを以下のアイコンで記載しています。
一般的な注意事項や使用上のヒントを表します。
SM-A11148/3 安全にご使用いただくために
iii 2020-04-03
製品に関する注意事項
危険
本製品を下記の用途に使用しない。
人命や身体の維持、管理などに関わる医療器
人の移動や搬送を目的とする機構、機械装置
機械装置の重要保安部品
警告
製品の仕様範囲内での使用を守る。
廃棄に関する注意事
注意
製品を廃棄するときは、廃棄物の処理や清掃に関する法律に準拠し、専門廃棄物処理業者に依頼して
理する。
SM-A11148/3 目次
iv 2020-04-03
目次
はじめに .............................................................................................................................. i
安全にご使用いただくために ............................................................................................... ii
製品に関する注意事項 .................................................................................................... iii
廃棄に関する注意事項 .................................................................................................... iii
目次 ................................................................................................................................... iv
1. 製品概要 ..................................................................................................................... 1
システム概要 ........................................................................................................ 1
本製品に関連する取扱説明書 .............................................................................. 2
各部の名称 .......................................................................................................... 2
1.3.1 EBS-M リーズ(スライダタイプ) .................................................................... 2
1.3.2 EBR-M シリー(ガイド内蔵形ロッドタイプ) .................................................... 2
形番表示 .............................................................................................................. 3
1.4.1 EBS-M リーズ(スライダタイプ) .................................................................... 3
1.4.2 EBR-M シリー(ガイド内蔵形ロッドタイプ) .................................................... 4
1.4.3 モータケーブル(固定/可動) ............................................................................ 5
1.4.4 エンコーダケーブル(固定/可動) ...................................................................... 5
2. 取付け ......................................................................................................................... 6
設置環境 .............................................................................................................. 8
開梱 ..................................................................................................................... 8
取付方法 .............................................................................................................. 9
2.3.1 EBS-M リーズ(スライダタイプ) .................................................................. 10
2.3.2 EBR-M シリー(ガイド内蔵形ロッドタイプ) .................................................. 10
2.3.3 搬送物 ......................................................................................................... 10
3. 使用方法 ................................................................................................................... 11
使用上の注意 .....................................................................................................11
4. 保守、点検................................................................................................................. 12
定期点検 ............................................................................................................ 13
4.1.1 点検項目 ..................................................................................................... 13
4.1.2 グリースの給脂 ............................................................................................ 14
4.1.3 EBS-M リーズ(スライダタイプ)給脂作業手順 ............................................ 14
4.1.4 EBR-M シリーズ(イド内蔵形ロッドタイプ)給脂作業手順 ............................. 15
4.1.5 スチールベルトの交換、調整手順 ................................................................. 16
4.1.6 タイミングベルトの交換、調整方法 ................................................................ 16
4.1.7 モータユニットの交換、調整方法 .................................................................. 18
5. トラブルシューティング ............................................................................................... 19
トラブル発生時の確認項目 ................................................................................. 19
トラブルの原因と処置方法 .................................................................................. 20
6. 保証規定 ................................................................................................................... 22
保証条件 ............................................................................................................ 22
保証期間 ............................................................................................................ 22
特記事項 ............................................................................................................ 22
SM-A11148/3 1. 製品概要
1 2020-04-03
1. 製品概要
システム概要
項目
名称
製品名、形番
機器構成
コントローラ
ECRシリー
アクチュエータ
EBS-M/EBR-M シリー
モータケーブル
EA-CBLM1-
エンコーダケーブ
EA-CBLE1-
I/O ケーブル
EA-CBLNP1-
DC24V 電源
EA-PWR-KHNA240F-24
DC48V 電源
EA-PWR-KHNA480F-48
サージプロテクタ
AX-NSF-RAV-781BXZ-4
ノイズフィルタ
AX-NSF-NF2015A-OD
フェライトコア(7 個入り)
EA-NSF-FC01-SET
無償提供
PC 設定ソフト
S-Tools
SM-A11148/3 1. 製品概要
2 2020-04-03
本製品に関連する取扱説明書
本製品に関連するコントローラ、設定ツールの取扱説明書は下記を参照してください。
名称
番号
電動アクチュエータ ECR(コントローラ)
SM-A10615
電動アクチュエータ ECR(コントローラ) IO-Link 仕様
SM-A10616
電動アクチュエータ ECR(コントローラ) CC-Link 仕様
SM-A10617
電動アクチュエータ ECR(コントローラ) EtherCAT 仕様
SM-A10618
電動アクチュエータ用パソコン設定ソフト S-Tools
SM-A11147
電動アクチュエータ用メンテナンスパーツ
EBS-M/EBR-M リーズ用モータユニット
SM-A24904
各部の名称
1.3.1 EBS-M シリーズ(スライダタイプ)
1.3.2 EBR-M シリーズ(ガイド内蔵形ロッドタイプ)
SM-A11148/3 1. 製品概要
3 2020-04-03
形番表示
1.4.1 EBS-M シリーズ(スライダタイプ)
D:下側折返し取付」(🄫)選択時の最小ストローク()は「0250250mm」になります。
・標準シリー
FP1シリーズ
SM-A11148/3 1. 製品概要
4 2020-04-03
1.4.2 EBR-M シリーズ(ガイド内蔵形ロッドタイプ)
D:下側折返し取付」(🄫)選択時の最小ストローク(項)は「0250250mm」になります。
・標準シリー
FP1シリーズ
SM-A11148/3 1. 製品概要
5 2020-04-03
1.4.3 モータケーブル(固定/可動)
1.4.4 エンコーダケーブル(固定/可動)
SM-A11148/3 2. 取付け
6 2020-04-03
2. 取付
危険
発火物や引火物、爆発物などの危険物が存在する場所では使用しない。
発火、引火、爆発のおそれがあります。
製品に水、油などが掛からないようにする。
火災や漏電、故障の原因になります。油滴、オイルミストも使用しないでください。
製品を取付けるときは、確実な保持、固定(ワークを含む)を行う。
製品の転倒や落下、異常作動などによって、けがをするおそれがあります。
コントローラ用電源、入出力回路用電源には、容量に余裕のある DC 安定化電源(DC24V/DC48V±
10%)を使用する。
AC 電源に直接接続すると、火災や破裂、破損などの原因になります。
配線の電源一次側には、『JIS B 9960-1:2008 機械類の安全性-機械の電気装置-第 1部:一般要求
事項』に従って、過電流保護機器(配線用遮断器またはサーキットプロテクタなど)を設置する。
警告
製品は、可燃物に取付けない。
可燃物に直接取付けたり、可燃物の近くに取付けると、火災の原因になります。
非常停止、停電などシステムの異常時に機械が停止する場合、装置の破損、人身事故などが発生しな
よう、安全回路または装置を設計する。
室内で湿気の少ない場所に取付ける。
水が掛かる場所や、湿気の多い場所(湿度 80%以上、結露のある場)では、漏電や火災事故を起こ
危険があります。
製品は、D種接地工事(接地抵抗 100Ω 以下)を行う。
漏電した場合、感電や誤作動のおそれがあります。
製品の配線は、本取扱説明書で確認しながら誤配線やコネクタの緩みが無いように確実に行う。また、配
線の絶縁を確認する。
他の回路との接触、地絡、端子間絶縁不良がないようにしてください。本製品に過電流が流れ込み、破
損するおそれがあります。異常作動、火災の原因になります。
使用しない配線は、絶縁処理を施す。
誤動作、故障、感電のおそれがあります。
ケーブルは傷つけたり、無理なストレスを掛けたり、重い物を載せたり、挟み込んだりしない。
導通不良や感電の原因になります。
アクチュエータを水平取付け以外で使用する場合は、ブレーキ付アクチュエータを使用する。
ブレーキ付でない場合、サーボ OFF(非常停止、アラームを含む)時、電源 OFF 時に可動部の落下によ
りけが、ワークの破損のおそれがあります。
搬送時や設置時は、製品の可動部やケーブル部を持たない。
けがや断線の原因になります。
参考:JIS B 9960-1:20087.2.1 一般事項”より抜粋
機械(電気装置)内の回路電流が,構成品の定格値又は導体の許容電流容量のいずれか小さい方
超える可能性がある場合には,過電流保護を備えなければならない。選定すべき定格値又は設定値
に関しては,7.2.10 に規定する。
SM-A11148/3 2. 取付け
7 2020-04-03
注意
誘導ノイズが印加されないような配線にする。
大電流や強磁界が発生している場所を避けてください。
本製品以外の大型モータ動力線と同一配管、配線(多芯ケーブルによる)にしないでください。
ロボットなどに使用されるインバータ電源、配線部と同一配管、配線にせず、電源にはフレームグラン
ドを施し、出力部にはフィルタを挿入してください。
強磁界が発生する環境では使用しない。
誤作動の原因になります。
本製品の出力部の電源と、電磁弁、リレーなどのサージを発生する誘電負荷の電源は分離する。
電源を共有した場合、サージ電流が出力部に回込み、破損の原因になります。
別電源にできない場合は、すべての誘電負荷に対し、直接並列にサージ吸収素子を接続してください。
本製品が取付けられている装置で耐電圧試験、絶縁抵抗試験は行わない。
本製品に内蔵されている制御基板には、静電気破損防止のために同回路と金属ボディの間にコンデン
サが接続されています。そのため、本製品を取付けた装置で上記の試験を行うと、本製品が損傷しま
す。装置として試験が必要な場合は、本製品を外してから行ってください。
本製品が取付けられている装置に電気溶接を行う場合は、本製品の F.G.(フレームグランド)接続をすべ
て取外してから行う。
F.G.続を取付けた状態で電気溶接を行うと、溶接電流溶接時の過度な高電圧、サー電圧により
本製品が破損するおそれがあります。
電源は製品の設置台数に対し、容量に余裕のあるものを選定する。
容量に余裕がないと、誤作動するおそれがあります。
製品を分解しない。
固定ケーブルは、繰返し屈曲させない。
繰返し屈曲させる場合は、可動ケーブルを使用してください。
可動ケーブルは容易に動かないように固定する。また、固定時には、ケーブルを鋭角(屈曲半径 63mm
以下)に屈曲しない。
外部ストッパ、保持機構(ブレーキなど)を設置する場合は、原点位置の検出に影響しないように配置す
る。
外部ストッパや保持機構により検出動作が阻害されると、意図しない位置を原点位置として認識するお
それがあります。
紫外線の当たる場所や腐食性ガス、塩分などのある雰囲気中で使用しない。
性能低下、異常作動、さびの発生による強度の劣化のおそれがあります。
大きな振動や衝撃が伝わる場所に設置しない。
大きな振動や衝撃が伝わると誤作動を起こすおそれがあります。
周囲温度の急激な変化により結露が発生する場所では使用しない。
お客様が使用されるシステム、機械、装置への当社製品の適合性は、お客様の責任で確認する。
製品の接続には、専用ケーブル以外は使用しない。
故障や思わぬ事故につながるおそれがあります。
SM-A11148/3 2. 取付け
8 2020-04-03
設置環境
製品の保存、使用にあたって、製品仕様にある環境温度、雰囲気を確認してください。
周囲温度が 040℃の場所で使用してください。熱がこもる場合は換気してください。
日光が直接当たる場所、発熱体の近くは避け、粉塵、腐食性ガス、爆発性ガス、引火性ガス、可燃物が無い
場所に設置してください。本製品は耐薬品性に関して考慮されていません。
アクチュエータは平滑面に取付けてください。
平滑面でも打痕のある面などに取付けると、アクチュエータの動作不良や破損の原因になります。
コントローラは設定ソフト(S-Tools)で設定します。パソコンとの接続ケーブルのコネクタが脱着できるように、
コントローラの前方に 70mm 以上のスペースを設けてください。
開梱
運搬、取扱時は、落下などの衝撃を与えないように十分配慮してください。
重い製品は作業者単独では持ち運ばないでください。
静置するときは水平状態にしてください。
梱包の上には絶対に乗らないでください。
梱包が変形するような重い物、荷重の集中する品物を乗せないでください。
アクチュエータを梱包から出すときは、アクチュエータ本体部を持ってください。
アクチュエータの各部に無理な力を加えないでください。
ご注文の製品形番と製品に表示されている形番が、同一であることを確認してください。
製品外部に損傷が無いことを確認してください。
SM-A11148/3 2. 取付け
9 2020-04-03
取付方法
本製品は高精度な直線運動を得るため、ベースやテーブル取付面は精密加工仕上げをしています。
装置などの取付面の平面度を研削加工などによって高精度に仕上げているため、安定した高い精度が得
れます。(推奨平面度:0.05mm/200mm 以下)
取付面の平面度を阻害するような打痕、傷などを付けないようにしてください。
本体を取付けるねじの長さ、締付トルクは下表を参照してください。
使用ボルト
締付トルク(N・m) 使用ボルト 締付トルク(Nm) 最小ねじ込み深さL(mm)
EBS-04
EBR-04
M3×0.5 0.63 M4×0.7 1.5 6
EBS-05
EBR-05
M4×0.7 1.5 M5×0.8 3 7.5
EBS-08
EBR-08
M5×0.8 3M6×1 5.2 9
項目
(A)上面から取付
(B)下面から取付
SM-A11148/3 2. 取付け
10 2020-04-03
2.3.1 EBS-M シリーズ(スライダタイプ)
スライダに強い衝撃を与えたり、過大なモーメントを掛けないでください。
破損、誤作動の原因になります。
ワーク取付面の平面度は 0.05mm 以下とし、製品にねじれ、曲げ力などを加えないでください。
作動不良、破損の原因になります。
2.3.2 EBR-M シリーズ(ガイド内蔵形ロッドタイプ)
ロッドの軸心と搬送荷重の中心は、移動方向が必ず一致するように連結してください。
送りねじの摩耗、破損の原因になります。
ロッド先端に回転方向の荷重を絶対に加えないでください。
製品が破損するおそれがあります。
外部ガイドを使用する場合は、製品ストロークの全位置で滑らかに作動できることを確認したうえで設置して
ください。
2.3.3 搬送物
スライダタイではスライダに取付けるワーク側の平面度を 0.05mm/200mm 以下とし、製品にねじ
れ、曲げ力などを加えないでください。破損の原因になります。
搬送荷重、許容モーメント、オーバーハング量は製品の仕様範囲内で使用してください。
詳細はカタログの機種選定のページを参照してください。
SM-A11148/3 3. 使用方法
11 2020-04-03
3. 使用方法
使用上の注意
警告
製品に電気を供給する前に、装置の作動範囲の安全を確認する。
不用意に電気を供給すると、感電やけがの原因になります。
電源を ON にしても製品の LED が点滅しない場合は、すぐに電源を OFF にする。
製品が作動できる状態で、作動範囲に立ち入らない。
製品が不意に動くなどして、けがをするおそれがあります。
EBS-M シリーズでは、モータ部とスライダとの間に指などを挟むおそれがあります。
運転中、停止直後は、本体に手や体を触れない。
やけどのおそれがあります
製品の上に乗ったり、上に物を置かない。
転倒事故や製品の転倒、落下によけが、製品の破損、損傷による誤作動、暴走などの原因になり
す。
電源が故障した場合でも、人体、装置に損害を引起こさないように対策を施す。
アクチュエータが見えない位置から操作する場合は、操作前にアクチュエータが動作しても安全であること
を確認する。
製品の可動部を手で動かして設定するとき(ダイレクトティーチング)は、設定ソフト(S-Tools)でサーボ
OFF していることを確認してから行う。
繰返し位置決め精度より小さい指令を行わない。
正常な位置決め制御ができない場合があります。
注意
外力によって製品の可動部を作動させたり、急減速を伴う作動をさせない。
回生電流による誤作動や破損のおそれがあります。
原点復帰時、クランプ動作以外は、ピストンロッドやテーブルをメカストッパなどにぶつけない。
衝撃により送りねじが破損し、作動不良の原因になります。
可動部に打痕、傷などをつけない。
作動不良の原因になります
製品寿命は、搬送荷重、環境などによって変動するため、搬送荷重などは十分に余裕を持った設定にす
る。
可動部に衝撃が加わらないように使用する。
原点復帰動作時は製品に外力を作用させない。
原点を誤認識する可能性があります。
重力、慣性力が加わった状態でサーボ OFF を行わない。
サーボ OFF したときに、スライダ部やロッドが動き続けたり落下する場合があります。サーボ OFF の操
作は重力、慣性力が掛からない平衡状態で行うか、安全を確認したうえで行ってください。
加速中または減速中に停止指令を行わない。
速度変化(加速)を起こし、危険を伴う場合があります
SM-A11148/3 4. 保守、点検
12 2020-04-03
4. 保守点検
警告
製品を取付けてから配線する。
感電の原因になります。
濡れた手で作業しない。
感電の原因になります。
配線、点検は電源 OFF 5分以上経過し、テスタなどで電圧を確認してから行う。
感電の原因になります。
電源を ON にしたままで、配線やコネクタ類の取付け、取外しをしない。
誤作動、故障、感電の危険があります。
製品を分解、改造しない。
けがや事故、誤作動、故障などのおそれがあります。
注意
配線、点検は専門の技術者が行う。
電源ケーブルに使用するリード線は、瞬間最大電流を十分許容できる線径を使用する。
運転中に発熱、損傷のおそれがあります。
定期点検(23/)を行い、正常に作動することを確認する。
グリースの給脂間隔は通常 100km を目安にする。
ただし、使用条件によって異なるため、初期点検時に給脂間隔を検討し、決定してください。
製品に異常な発熱や発煙、異臭、異音、振動などが発生した場合は、すぐに電源を OFF にする。
製品が破損したり、電流が流れ続けることで火災が発生するおそれがあります。
保守、点検、修理は、本製品への電源供給を停止してから行う。
第三者が不用意に電源を ON にしないように、周囲に注意を促してください。
SM-A11148/3 4. 保守、点検
13 2020-04-03
定期点検
本製品を最適な状態で使用するために、23/年の定期点検を行ってください。
4.1.1 点検項目
下記の 123の点検項目は、必ず電源を OFF にしてから行ってください。
No.
点検項目
点検方法
処置方法
1
製品の取付ボルト、端子台のねじ、コネクタ類が
緩んでいないか
緩みの点検
増締めする
2
ケーブル類に傷、割れがないか
目視による確認
ケーブルを交換する
3
可動部に異物が堆積したり挟まっていないか
目視による確認
清掃する 1
清掃後、グリースを給する
頻度は 3ヶ月に 1 または 行距離
100km 目安に行ってください。注 2 3
標準シリーズ: AFEP2 グリース(YAMABALA)
FP1シリーズ: Super Lube 00580 多目的グリース
(Synco Chemical)
4
タイミングベルトに傷割れ、むしれなどがない
目視による確認
タイミングベルトを交換する 4
5
停止中、作動中の振動や異音はないか
音による確認
最寄りの当社営業所、代理店にご相談ください
6
電源電圧は正常か
テスタによる確認
電源系を調査し、必ず仕様の電源電圧の範囲内で使
する
1 清掃には柔らかい布状のものを使用し、可動部に異物が残らないように注意してください。
2 グリースの給脂方法は、別頁を参照してください。
3 低リードの製品は、目安より早めの給脂を実施いただくことで、より安全にご使用いただけます。
4 タイミングベルトの交換方法は、別頁を参照してください。
SM-A11148/3 4. 保守、点検
14 2020-04-03
4.1.2 グリースの給脂
標準シリーズ: YAMABALA AFEP2
FP1シリーズ: Synco Chemical Super Lube 00580 多目的グリース
給脂時に使用するノズルの推奨先端形状は、下図を参照してください。
なお、当社でも下図形状のノズルを用意しています。詳細はカタログを参照してください。
4.1.3 EBS-M シリーズ(スライダタイプ)給脂作業手順
1 きれいなウエスなどで、古くなったグリース、汚れを拭取ります。
2 スライダ側面のグリース給脂口からグリースを注入します
ガイド部およびボールねじ部に、グリースが給脂されます。
3 慣らし運転を行い、グリースを馴染ませます。
グリース給脂口
SM-A11148/3 4. 保守、点検
15 2020-04-03
4.1.4 EBR-M シリーズ(ガイド内蔵形ロッドタイプ)給脂作業手順
1 きれいなウエスなどで、古くなったグリース、汚れを拭取ります。
2 六角棒レンチで側面の止めねじを 4本緩め、上面カバーを取外します。
R:右側折返し取付」または「L:左側折返し取付」の場合は、短辺(短柄)長さ10mm 以下の六角棒レ
ンチをご使用ください。
3 グリース給脂口からグリースを注入します。
4 慣らし運転を行い、グリースを馴染ませます。
グリース給脂口
/