Retsch DM 200 取扱説明書

  • Retsch DM200 ディスクミルの取扱説明書の内容を理解しました。この粉砕機の操作方法、安全上の注意事項、メンテナンス方法、そして様々な技術仕様についてご質問にお答えできます。例えば、粉砕能力、対応可能な試料の種類、粒度調整方法、安全装置の詳細など、お気軽にご質問ください。
  • DM200の粉砕能力はどのくらいですか?
    DM200はどのような試料を粉砕できますか?
    粉砕粒度はどのように調整しますか?
    安全装置にはどのようなものがありますか?
    刃の交換はどのように行いますか?
Operating Instructions for the
Disc Mill Model DM200
Retsch GmbH, 42781 Haan, Retsch-Allee 1-5, イツ, 03.11.2020
本書に記載の取扱説明について……………………………….3
安全について ……………………………………………3
警告について ……………………………………………3
修理について ……………………………………………4
確認書 ……………………………………………4
技術仕様…………………………………………………………5
用途 ……………………………………………5
機器の概要 ……………………………………………5
安全装置 ……………………………………………6
モータ ……………………………………………6
モータ出力 ……………………………………………6
電圧・電流 ……………………………………………6
回転数 ……………………………………………6
保護等級 ……………………………………………6
騒音レベル ……………………………………………7
機器外寸・重量 ……………………………………………7
設置に必要な面積……………………………………………7
運搬と設置………………………………………………………8
梱包 ……………………………………………8
運搬 ……………………………………………8
温度変化 ……………………………………………8
同梱品 ……………………………………………8
設置場所の条件 ……………………………………………9
基礎 ……………………………………………9
電源 ……………………………………………9
操作……………………………………………………………10
主要な部位と操作……………………………………………10
ギャップ幅の調整……………………………………………11
機器の始動 ……………………………………………11
試料の投入 ……………………………………………11
回転方向の変/刃の交換…………………………………12
回転方向の変更 ……………………………………………12
固定刃の交換 ……………………………………………12
回転刃の交換 ……………………………………………12
その他…………………………………………………………13
クリーニング ……………………………………………13
メンテナンス ……………………………………………13
安全点検 ……………………………………………13
著作権 ……………………………………………13
仕様変更 ……………………………………………13
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本書に記載の取扱説明について
このディスクミルDM200 の取扱説明書では、目次をご覧いただければ
、その取り扱いに必要な情報が一目でおわかりいただけます。
ご使用目的に該当する章に精通することが、機器を安全かつ適切に
使用するために必要です。
本機は、本来の使用目的から逸脱することなく、取扱説明書に従って使用する限り
においてまったく安全に操作できます。
安全について
ディスクミル DM200 Retsch GmbH 社製の高性能の理化学用
粉砕機です。本機の本来の目的のために、この取扱説明書に従って
使用する限り安全な機械です。
安全上の注意
所有者/オペレーターは DM200 を使って作業する人の安全を
確保しなければなりません。
作業に着手する前に、関係するすべての操作説明および規則を熟知しておいて
ください。
取扱説明書はいつでもすぐに参照できる状態にしておいてください。
新しい担当者は、本機を使用して作業を開始する前に、熟練者からの口頭によ
る指導を受けたり取扱説明書を参考にすることで、DM200 の安全な使用と意
図された目的に習熟することが必要です。
間違って操作すると、人身傷害や財産損傷を招きます。自分自身とスタッフの
安全を責任持って確保してください。
部外者が DM200 に近寄らないようにしてください。
予防対策として、スタッフから、DM200 の操作説明を受けたことの覚書を取
っておいてください。その書式を安全性に関する章の末尾に示してあります。
この取扱説明書に記載された安全上指示を無視したことによる物損
や人身障害に対しては、当社は一切の責任を負えません。
警告について
以下の表示は事故の発生を警告するものです:
人身傷害の危険性
物損の危険性
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修理について
本書には修理に関する記載はありません。
お客様の安全のために、修理は、弊社認可販売店、または弊社のサ
ービス技術者が行います。万一修理が必要になった場合は、納入業
者に連絡するか、直接弊社あてにご連絡ください
株式会社 レッチェ
160-0022 東京都新宿区新宿 5-8-8
電話番号:03-5367-2651
確認書
私は、本取扱説明書を読み、理解しました
_______________________________________
ご署名
____________________________________
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技術仕様
型式: DM200
用途
ディスクミル DM200 は、鉱物、金属酸化物やガラスなどモース硬度
8 までの試料をバッチ式 または連続で粉砕するのに適しています。
試料の特性とギャップ幅によりますが、毎時 20150kg の粉砕
能力があります。投入試料は、最長 20 ㎜までです。
本機は防爆仕様ではありません。したがって、爆発物、自己点
火物や引火物の粉砕には適しません。
金属有機物、木材、プスチックどの酸化物を微粉砕す
合、気中の濃度があるベルになと粉塵爆発の危険があ
す。適切な安全基準に従って、作業を進めてください。
本機の改造は禁止します。また、修理交換部品は当社純正品の
みをお使いください。
これに違反した場合、Retsch GmbH 社が申告した欧州安全
ガイドラインの適合が無効になります。
また、保証の対象になりません。
機器の概要
ドアー側の固定刃とモータ側の回転刃の加圧力と摩擦力で、試
料を粉砕します。粉砕室を閉じた状態で粉砕するので、外部か
らの異物の混入を防ぐことができます。
投入された試料は固定刃の中心に供給されて粉砕されます。粉
砕された試料は、遠心力によって 2 枚の刃の隙間から強制排
出されます。
2 枚の刃の間のギャップ幅は、自由に調整できるので希望す
る粉砕粒度を得ることができます。
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安全装置
本機に装備している安全装置は次の通りです。
欧州安全ガイドライン EN 294 に準拠した試料投入口
蓋が開いた状態でも手が挿入できないようになっています。
ドアー用リミットスイッチ
粉砕室が開いた状態では始動しないようになっています。また、稼
働中にドアーが開くとモータが停止します。
試料受器用リミットスイッチ
試料受器が引き出された状態で始動するのを防ぎます。また、稼働
中に試料受器が引き出さられるとモータが停止します。
モータ保護スイッチ
過負荷がかかると、自動的に切れます。
[I] の位置で電源が入ります。
[0] の位置で電源が切れます。
モータ
三相モータ
モータ出力
1,500 W
電圧・電流値
三相 230 V50 / 60Hz
5.7A
回転数
50Hz = 440 rpm
60Hz = 528 rpm
保護等級
モータ
IP 55
ドアー用リミットスイッチ
IP 67
試料受器用リミットスイッチ s
IP 67
モータ保護スイッチ
IP 55
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騒音レベル
DIN 45635-031-01-KL3 による計測値
粉砕する試料によって、差があります。
機器騒音値 LWA = 81 dB(A)
作業場所関連の排出値 LpAeq = 最大 69.4dB(A)
機器外寸・重量
高さ :400
奥行 : 430 .
:890
重量 : 140 kg
設置に必要な面積
奥行 430 x 1000
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運搬と設置
梱包
本機は通常の輸送に耐えられるように梱包されています。
工場出荷時の梱包材は、保証期間中は保管しておいてください
。不適切な梱包で返品された場合、保証が無効になることもあ
ります
運搬
クレーンで吊り上げる場合、最低 250kg に耐えられる器具を
使用してください。
また、左図のようにスリングを使ってください。
機器に衝撃を与えないでください。
電気的機械的に損傷する危険があります。
温度変化
航空輸送などの急激な温度変化が予想される場合、結露を防止
する対策を取ってください。電気的機械的に損傷する危険があ
ります。
同梱品
DM200
体取扱説明書
輸送途上の事故による損傷やご注文の商品が揃っていなかった
場合、直ちに株式会社レッチェにご連絡ください。
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設置場所の条件
温度:
5°C ~ 40°C
上記の範囲を逸脱した温度環境では、電気的機械的に損傷する危
険があります。
湿度 :
「気温 31 で湿度 80%」と「気温 40 で湿度 50%」を結んだ線より下
上記の範囲を逸脱した湿度環境では、電気的機械的に損傷する危
険があります。
高度:
海抜 2,000 m 以下
基礎
本機の重量に耐えられる堅牢な場所に設置してください。
電源
ブレーカの必要容量は、次の通りです。
3 230V = 16A
使用できる電圧電流は本機の銘板に明記されています。供
給電源が銘板と一致していることを確認してください。同
梱の電源コードを使って接続してください。
銘板と違った電源に接続した場合、電気的機械的に損傷する危険
があります。
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操作
主要な部位と操作
A B C D E F G H I J K
C
L
H
J
K
記号
A
ドアー
粉砕室を閉じます。
B
試料投入口
ここから試料を投入します。
C
ギャップ幅のぞき窓
ここからギャップ幅を見ることができます。
D
試料受器
粉砕された試料は、ここに回収されます。
E
固定刃(ドアー側)
F
と一緒に試料を粉砕します。
F
回転刃(モータ側)
E
と一緒に試料を粉砕します。
G
ドアー用インターロック
ドアーが開いた状態で、本機が始動するのを防止します。
H
注油口
ここから注油します。
I
ドアー・ハンドル
これを使ってドアーを開閉します。
J
モータ保護スイッチ
[
I
] の位置で電源が入ります
[0] の位置で電源が切れます。
過負荷がかかると、自動的に切れます。
K
ギャップ幅調整ハンドル
ギャップ幅を調整します。
ダイヤルの刻み幅は 0.01 ㎜です。
L
試料受器用インターロック
試料受器が装着されていない状態で、本機が始動するのを防止します。
ギャップ幅の調整
固定刃と回転刃のギャップ幅は、モータの下にあるギャップ幅調整ハン
ドルを回して調整します。
ハンドルの軸に付いているダイヤルの刻み幅は 0.01 ㎜です。
ギャップ幅は 0.1 ㎜から約 5 ㎜まで調整できます。
ギャップ幅調整ハンドル
注意! ギャップ幅は 0.1 ㎜未満には設定しないでください。
試料投入口後部ののぞき窓から実際のギャップ幅を見ながらでも調整で
きます。
のぞき窓
機器の稼動中でもギャップ幅の調整はできます。
粉砕が困難な試料は、少なくとも 2 段階に分けて粉砕します。最初に
大きなギャップ幅で予備粉砕したものを、ギャップ幅を狭めて目的の粒
度にまで粉砕します。
注意!
ギャップ幅は 0.1 ㎜未満には設定しないでください。
固定刃と回転刃は、絶対接触しないようにしてください。刃が損傷する
危険があります。
機器の始動
ドアーが完全に閉まり、試料受器がきちんとセットされていないと始動
できません。
スイッチは機器の右側にあります。
スイッチ
[I] の位置で電源が入ります。
[0] の位置で電源が切れます。
このスイッチはモータ保護機能がついています。
モータに過負荷がかったり、電気的な障害が生じた場合、自動的に電源
が切られます。
その場合、再度スイッチを入れないと DM200 は始動しません。
試料の投入
ギャップ幅を調整し、機器を始動させてから、投入口の蓋を開けて試料
を投入します。20㎜以上の試料は投入しないでください。
試料投入口の
試料を投入したら蓋を閉めてください。試料が跳ね返ってくる危険性が
あります。
試料の特性によって粉砕に時間がかかることがあります。粉砕している
音を聞き、音が小さくなったら試料を継ぎ足してください。
注意!
試料は DM200 を始動させてから、投入してください。試料が投入さ
れた状態で始動させると、機械的に損傷する危険があります。
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回転方向の変更/の交換
回転刃と固定刃は、使用するにしたがって磨耗します。
新品と交換する前に、回転方向を変更することで刃の寿命を延ばすことが
できます。
回転方向の変更:
三相ケーブルの2本の線の接続をひっくり返すことで、モータの回転方向
を逆にすることができます。
直接分電盤から電源を引かれている場合、有資格者が行ってください。
固定刃(ドアー側)の交換:
電源コードを抜きます。試
料受器を取り出します。ド
アーを締めます。
左図の六角ボルトを若干緩めます。
ドアーを開けます。
固定刃をしっかり保持したまま、六角ボルトを外します。
固定刃を外します。
ドアー内側の装着盤を清掃します。
新しい固定刃を装着します。その際、まっすぐになっているか注意し
てください。
六角ボルトを締めます。
ジルコニア製固定刃の場合は、六角ナットを使います。
回転刃(モータ側)の交換:
電源コードを抜きます。試
料受器を取り出します。ド
アーを開けます。
カバーを上げます。
回転刃を取り出します。
回転刃の装着盤を清掃します。
新しい回転刃を装着します。
その際、まっすぐになっているか注意してください。
六角ボルトを締めます。
ジルコニア製固定刃の場合は、六角ナットを使います。
注意
両方の刃の接触面が平行になっていることが重要です。
刃と装着盤の間に異物が入っていないことを確認してください。
ジルコニア製の刃の場合、金属製ワッシャーSS の下にゴム製ワッシャ
GS を必ず入れてください。
GS SS
注意
ジルコニア製の刃を固定する場合、2030Nm のトルクでボルトを締
め付けてください。
タングステンカーバイドなどの金属製の刃の場合は、50100Nm のト
ルクです。
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その他
クリーニング
電源を切り、コンセントを抜きます。
ドアーを開け、試料受器を取り出します。
固定刃、回転刃や試料投入口などの試料と接触する部分を、ブラシや掃除
機を使って清掃します。
水かけ洗い厳禁!
感電の恐れがあります。
よく絞った布だけを使用してください。
有機溶剤を使用しないでください
DM200 の保護等級は IP 55 です。
メンテナンス
DM200 は、メンテナンスに手間取らない構造になっています。
潤滑油は、左図のニップルから注入します。
通常のグリースを使用します。
グリースガンは、部品番号 05.185.0006 で別売しております。
安全点検
ドアー用と試料受器用のリミットスイッチは、毎月点検してください。
ドアーを開けます:
この状態では、スイッチは働かないはずです。
ドアーを閉めます:
この状態で、スイッチが働きます。
試料受器用を取り出します:
この状態では、スイッチは働かないはずです。
試料受器用を装着します:
この状態で、スイッチが働きます。
本機に不具合が生じた際には、直ちに運転を中止し、当社のサービス
担当にご連絡ください。
著作権
本取扱説明書の譲渡、および無断複製、および無断転用を禁じます。
仕様変更
予告なく仕様を変更することがあります。
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保証書
この度は弊社製品をお買い上げ頂きまして誠にありがとうございます。
製品の品質管理、および検査には万全を期しておりますが、万一保証期間内に正常な使用状態で故障
が生じた場合には本証記載の規定によって修理致します。その際には本証の提示が必要となりますので
大切に保管して下さい。尚、再発行は致しません。
保証規定
1. 保証期間=お客様がユーザー登録されてから1年間
. 検収後7日以内にユーザー登録されなかった場合、保障期間は弊社出荷後90日と
させていただきます。
. 上記保証期間内に通常の取扱いにおいて故障したものに限り無償で修理致します。
. 次の諸事情による場合は、保証期間中でも保証の対象にはなりません。
() 本証をご呈示されない場合。
() 本証の所定事項の未記入、字句を書き換えたもの。
C) 取扱説明書に記載の使用方法、又は注意に反したお取扱いにより、生じた障害、又は損傷。
D) 火災、地震、その他の天災、公害や異常電圧による故障、又は損傷。
E) お客様の改造により、生じたと認められる故障、又は損傷。
F) お買い上げ後の輸送、移動時の落下等による取扱いの不注意により生じた故障、又は損傷。
G) 本製品以外の原因による故障、又は損傷。
H) 消耗品の補充。
. 上記1~4以外の修理は、実費請求させて頂きます。
. 本証は日本国内においてのみ有効です
This warranty is valid nly in Japan
お客様記入欄
ご使用先
部署名
住所 Please attach suticker
電話番号
ご担当者
販売店名
株式会社 レッチェ
http://www.retsch.co.jp
本社/ 160-0022 東京都新宿区新宿5-8-8
TEL: 03-5367-2651 FAX: 03-5367-2652
大阪/ 550-0013 大阪市西区新町4-19-3 東洋ビル1F
TEL: 06-6534-0621 FAX: 06-6534-0622
EU適合宣言書
翻訳
Retsch GmbH
ドイツ ハーンにて, 09/2023
Dr. Stefan Mähler, テクニカル・マネージャー
© Retsch GmbH Retsch-Allee 1-5 42781 Haan Deutschland
www.retsch.com E-mail: [email protected] TEL: +49 2104 2333-100
ディスクミル
DM 200 | 20.740.xxxx
EU適合宣言書
上記の装置が、以下の指令および整合規格に適合していることをここに宣言します:
機械指令2006/42/EC
主な適用規格:
DIN EN ISO 12100
機械の安全性 設計のための一般原則
DIN EN 61010-1
電気計測器、制御機器、実験用機器に関する安全規則
電磁両立性(EMC)指令2014/30/UE
主な適用規格:
EN 55011
工業用、科学用、医療用機器-電波干渉-限界値と測定方法
危険物質の使用制限 (RoHS) 2011/65/UE
主な適用規格:
DIN EN 50581
有害物質の制限に関する電気・電子製品の評価に関する技術文書
技術資料作成の権限を有する者:
Julia Kürten (技術文書)
加えて、上記装置の関連技術文書が機械指令の附属書 VII パート A 則って作成されていることを宣言し、
要請があればこの文書を市場監視当局に提出することを約束します。
レッチェ社 (Retsch GmbH) の同意なしに機器の改造を行った場合や、承認のないスペアパーツや付属品を
使用した場合においては、この宣言書は効力を失います。
Copyright
® Copyright by
Retsch GmbH
Retsch-Allee 1-5
D-42781 Haan
Federal Republic of Germany
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