Renishaw Off Axis Rotary Software ユーザーガイド

  • Renishaw オフアクシスロータリ ユーザマニュアルの内容を理解しました!このマニュアルでは、正確な角度計測を行うためのオフアクシスロータリシステムの使用方法、RotaryXLとLaserXLソフトウェアとの連携、オフセット計算、NCプログラムの作成、軸解析といった手順が詳しく説明されています。オフアクシスロータリに関するご質問にお答えしますので、お気軽にご相談ください。
  • オフアクシスロータリとは何ですか?
    このマニュアルで説明されているソフトウェアは何ですか?
    オフセット計算はどのように行いますか?
    直線軸に起因する角度偏差はどのように除去しますか?
オフアクシスロータリユーザマニュアル
オフアクシスロータリユーザマニュアル
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文書情報
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はじめに
オフアクシスロータリについて
これまで割り出し角度計測を行うためには、XR20Wを工作機械の回転軸の中心に取り付ける必要がありました。この方法では、回転中心(C.O.R.)に
アクセスすることが難しい機械では計測が困難で、軸の測定に必要なブラケットとアライメント手順が複雑になる場合があります。このような問題は、特にト
ラニオンやスイベルヘッドなどの機械構成で一般的に見られます。この問題に対する解決策は、XR20Wを「オフアクシス」に取り付け(C.O.R.から外れた
場所に取り付け)、テストを通してレーザービームのアライメントを維持するように直線軸と回転軸の移動を同期してテストを実行することです。これにより、
取り付けるハードウェアとセットアップ要件を大幅に簡素化することができます。
このマニュアルでは、この計測方法に対応するために、「オフアクシスロータリソフトウェア」を使用する方法について説明します。
オフアクシスロータリにより、ユーザは以下の事項を行うことができます。
回転軸
の回転中心(C.O.R.)とXR20Wの回転中心(C.O.R.)のオフセット距離(テスト用パートプログラムの作成に必要)を簡単に計算
テスト用パートプログラムの作成(これは回転軸と直線軸の移動を同期してレーザービームのアライメントを維持します)
直線軸に起因する角度偏差を回転軸の計測結果から除去(回転軸のみの偏差の結果を得るため)
RotaryXLソフトウェアは、回転軸の角度位置決め誤差の取得に使用します。詳細については、RotaryXLマニュアルを参照してください。
LaserXLソフトウェアは、直線軸の角度偏差の取得に使用します。詳細については、LaserXLマニュアルを参照してください。
作動原理
オフアクシスロータリの動作原理は、工作機械の直線軸と回転軸の移動を同期させることです。上の図に示したように、毎回回転軸を移動するたびに、そ
れに沿って直線軸も移動します。同じ方向への回転軸移動でも、干渉計とXR20Wがアライメントを維持できるようにするために、直線軸の移動間隔が
均等ではないことに注意してください。
以下の図に示したように、1つの光学部品は移動する直線軸に固定されているため、軸の角度データには、直線軸に起因する角度偏差が含まれること
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になります。
この理由から、最初の同期移動と同じ停止位置で、直線軸の角度計測を個別に追加実施する必要があります。その後、これらの2つの偏差ファイルを
組み合わせて、直線軸の角度偏差の影響を除去し、回転軸の真の割り出し角度精度を求めることができます。
移動を同期するプログラムを作成するためには、XR20Wの回転中心(C.O.R.)と回転軸の回転中心(C.O.R.)の距離を認識する必要があります。これ
は、レーザービームの遮断を避けるために、特定の回転移動に必要な直線軸の移動距離を工作機械で把握するためです。
この距離は、オフセットの計算セクションで説明したセットアップ手順で得られたデータからソフトウェアによって自動的に計算されます。
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システムコンポーネント
オフアクシスロータリソフトウェアは、XR20WXL80の標準ハードウェアを使用します。詳細については、RotaryXLおよびLaserXLのヘルプを参照し
てください。
オフアクシスでの回転軸割り出し角度計測を実施するには、次の装置が必要になります。
XL80レーザーシステムとLaserXLソフトウェア
XR20W回転軸割り出し角度計測装置とRotaryXLソフトウェア
角度光学部品キット
オフアクシスロータリソフトウェア
さらに、XR20Wの回転軸は、計測する回転軸に対して平行に取り付ける必要があります。レニショーでは、この要件を満たすために使用できるXR20
W90°ブラケットをご用意しています。もしくは、客先で設計していただくことも可能です。設計上の推奨事項と仕様については、取り付けハードウェアセク
ションを参照してください。
安全性
警告このソフトウェアで作成されるCNCパートプログラムにより、工作機械が衝突したり誤動作する可能性があります。作成したパートプログラム
は、経験豊富な工作機械プログラマがチェックした上で使用してください。プログラムを実行する前に、すべてのプログラムをチェックし、初回実行時に
は低速で実施してください。
XR20W回転軸割り出し角度計測システムは、工作機械のテストに使用するように設計されています。このため、ユーザが機械を動作させるパートプログ
ラムの準備と実行を必要に応じて行わなければなりません。主軸を回転しないでください。従って、ユーザは工作機械と制御装置の操作について十分に
熟練し、非常停止スイッチの位置などを熟知しているものと想定しています。またカバーや安全機能装置を取り外したり、使用不能の状態にして機械を
操作する必要がある場合は、ユーザの責任において機械メーカの取扱説明書あるいは該当する準規に則り代替の安全処置を講じてください。ユーザのリ
スク評価に従って、安全対策を取ってください。
XR20Wデバイスは、レニショーレーザーシステムと共に機能します。レーザーシステムを使用する前に、レーザー計測システムマニュアルの安全性に関する
セクションを参照してください。
XR20Wは、回転中室内にレーザービームのレーザーを反射することがあります。周囲で働く人に注意して使用してください。
本製品をメーカが指定する方法以外で使用した場合、本製品の保護性能・機能が低下することがあります。
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ご使用にあたって
「オフアクシス」での回転軸割り出し角度計測を行うには、いくつかの手順を順番に実施する必要があります。これらの手順の概要を以下に示します。
1 ハードウェアのセットアップ
移動する回転軸と直線軸を特定してから、ハードウェアを取り付けて位置合わせします。
ハードウェアの
セットアップ
2 「セットアップ」パラメータの計測
XR20Wとレーザーを使用して計測を行い、回転軸の回転中心(C.O.R.)とXR20Wの回転中心(C.O.R.)のオフ
セットを計算します。
ソフトウェアの
セットアップ
3 NCプログラムの作成
オフアクシスロータリを使用して機械のパートプログラムを作成します。
ソフトウェアの
セットアップ
4 割り出し角度データの取得
RotaryXLXR20Wを使用して、回転軸の性能を計測します。
ソフトウェアの
セットアップ
5 角度データの取得
LaserXLXL80を使用して、直線軸の性能を計測します。
ソフトウェアの
セットアップ
6 軸解析の作成
オフアクシスソフトウェアを使用して、直線軸に起因する角度偏差(手順5)を回転軸の計測結果(手順4)から除去
します。これにより、回転軸のみの誤差の結果が得られます。
ソフトウェアの
セットアップ
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ソフトウェアのインストール
このセクションでは、PCへのオフアクシスロータリソフトウェアのインストール方法について説明します。
インストールの前に、基本ソフトウェアを含むPCが最低仕様を満たしていることを確認してください。
オフアクシスロータリソフトウェアをインストールするには
オフアクシスロータリソフトウェアにアクセスするには
1. コンピュータの電源を入れ、Windowsが立ち上がるのを待ってから、CDドライブにCDROMディスクを入れます。インデックスが自動的に立ち
上がるはずです。インデックスが立ち上がらない場合、タスクバーの
「スタート
/
ファイル名を指定して実行」
を選択し、「ファイル名を指定して実行」
ダイアログボックスを表示します。「参照」ボタンをクリックして、「ファイルの参照」ダイアログボックスでインストール用CDROMディスクのIndex.htm
ファイルを探します。Index.htmをダブルクリックします。
2. オフアクシスロータリソフトウェアのインストールを選択すると、ソフトウェアのインストールプロセスが始まります。
3. インストールウィザードでは、インストール過程が順を追って示されます。各画面に表示される指示に従い、「次へ」をクリックして先に進みます。イ
ンストールプログラムを終了するには、「キャンセル」をクリックします。
1. オフアクシスロータリソフトウェアにアクセスするには、
「スタート」
>
「すべてのプログラム」
を選択し、オフアクシスロータリソフトウェアを選択します。
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ハードウェアのセットアップ
警告:XR20Wまたは干渉計を固定する前に、コンポーネントが最も近づく位置まで工作機械を移動します。テスト実行時の衝突の可能性を回
避するために、すべてのセットアップと位置決めをこの位置で行う必要があります。
XR20Wの取り付け
各種工作機械用の光学部品構成の詳細については、光学部品のセットアップセクションに示しています。テストする軸をXR20Wの軸と平行にするこ
とが重要になります。
テストする軸とXR20Wの軸の平行度は、次の2つの要因によって規制されます。
XR20W90°ブラケットの取り付け(レニショーアクセサリー)
レニショーでは、オフアクシステストの取り付け要件を満たすためのソリューションをご用意しています。これは、「オフアクシス」に適した製造交差に固定する精
密加工の90°ブラケットを使用するものです。機械に取り付けるには、キットに含まれる磁気マウンティングシステムを使用するか、ブラケットの固定穴を使用
して機械に直接取り付けます。
ブラケットは、下図のように、トラニオンタイプの機械で「オンアクシス」上に取り付けることが困難な場合にも有益です。
1. XR20Wのマウンティングブラケットの設計と公差。この種の計測に関連する取り付け要件を満たすために、カスタムメイドのXR20W90°ブラ
ケットをご利用いただくことができます。
2. テストする軸に対するブラケットのアライメント。
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1.テストする機械にブラケットを取り付けるための最適な手段を判断し
ます。3つの磁気アセンブリをブラケットのベースか、機械に合わせて固
定具またはTナットが必要な箇所に取り付けます。
2.ブラケットのみを機械に配置します。機械をブラケットに固定した状
態で、XR20Wの外周にある赤い球を、ブラケットの赤い球に揃えま
す。
3.ブラケットが正しく位置合わせされていることを確認するには、下図
のように、DTI(ダイアルテストインジケータ)を使用して、直線軸に対す
る取り付け面の逃げを計測して、最低限に抑えることをお勧めします。
ミスアライメントに関連するテスト誤差を低減するには、DTIの読み取
り値がブラケットの水平方向(AB)と垂直方向(BC)で60µm未満
になるようにします。
4.提供されている固定具とツールを使用してXR20Wをブラケットに
取り付け、着座が均等であることと、取り付け面に合っていることを確
認します。
注意:ブラケットの外面は、製品を取り付けるのにも適していますが、
これには長い固定具(未提供)が必要になります。
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マウンティングブラケットが適していない場合は、ブラケットの設計および製造要件を付録A取り付けハードウェアの設計で確認してください。一部のケース
では、ブラケット設計や固定セットアップにより形状が不正確になるために、指定された取り付け公差を達成できない場合があります。計測軸とXR20W
の軸の平行度の誤差が増加するにつれ、XR20Wの計測誤差も増加します。下の図は、特定の平行度公差に対して、XR20Wの計測から引き起こ
される誤差を示しています。注:この誤差の符号によっては、軸の計測誤差が実際よりも過度に表示されたり、過少表示されたりすることがあります。
干渉計の取り付け
各種工作機械用の光学部品構成の詳細については、光学部品のセットアップセクションに示しています。
テストする機械のタイプに応じて、マグネットベース/ピラー/干渉計を主軸/機械ベッドに取り付けます。最高の計測精度を得るには、使用するエクステン
ションバーをできるだけ少なくして、干渉計をできるだけしっかり固定します。
光学部品のアライメント
1. 前のセクションで説明した通りに、XL80XR20W、干渉計を配置します。
2. レーザーの上に気泡管水準器を置き、三脚を調整して水平にします。
3. XR20Wが干渉計と最も近づく位置まで回転軸と直線軸を移動します。
4. 必要に応じてコンポーネントと軸の位置を調整して、衝突が起こらないようにします。
5. テストセットアップの全移動範囲で、直線軸に対してレーザーを位置合わせします。
6. 干渉計の面に対して平面鏡を固定し、ビームがレーザーの出力口に戻るように、干渉計を回転します。注:この時点ではレーザーが不安定な場合
があります。
7. 直線軸全体にわたってアライメントを再度チェックし、XL80または干渉計を平行移動して前の手順で引き起こされたミスアライメントを修正しま
す。
8. テストを行う回転軸の移動範囲の端に回転軸を配置します。
9. 干渉計がXR20Wと一致するように直線軸を移動し、信号強度が最高になっていることを確認します。
10. テストセットアップの移動範囲の反対側に機械を移動し、上の2つの手順を繰り返します。
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これで、光学部品のアライメント手順が完了しました。
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ソフトウェアのセットアップ
オフアクシスロータリソフトウェアを使用すると、オフアクシステストプロセスを行うために必要になる回転軸と直線軸のテスト用パートプログラムを作成すること
ができます。回転軸テスト用のパートプログラムは、回転軸と直線軸の移動を同期するため、各移動間でビームが遮断されることがありません。
パートプログラムを作成するには、次の手順を実行します。
1.テストセットアップの作成
RotaryXLを使用して、テストする軸のテストセットアップとトリガ設定を定義し、.RTAファイルに保存します。この手順の詳細については、RotaryXLヘルプ
ファイルに記載されています。
1.オフアクシスロータリソフトウェアの「テストセットアップ」タブで、「RotaryXLからのRTAファイルの
ロード」ボタンを押してファイルをインポートします。これにより、すべてのテスト設定が「RotaryXL
スト設定」ウィンドウに表示されます。
2.テストする回転軸および同期する直線軸を選択します。注:これらの値は、RTAファイルに格
納された値に基づいて、ソフトウェアにより自動的に入力されますが、パートプログラムを作成する
前に確認する必要があります。
3.適切なドゥエルと移動時間を入力します。注:移動時間は、各角度計測手順を完了するた
めに必要な秒単位の時間です。(実用的な移動時間値を判断するには、90度の移動を考慮
することが必要な場合があります。)
2.CNCパラメータの定義
ソフトウェアの「CNC制御装置」タブで:
1.適切なCNC制御装置を選択します。
2.適切な測定モードを選択します。
3.オフセットの計算
「オフセット」とは、回転軸の回転中心(C.O.R.)とXR20Wの回転中心(C.O.R.)の距離です。機械プログラムが回転軸と直線軸の移動を正確に同期
できるようにするためには、これを正確に計算することが不可欠になります。
警告:オフセットの計算が正確でないと、機械が衝突することがあります。
1. RotaryXLによるテストセットアップについて記述したRTAファイルを作成
2. CNC制御装置パラメータを定義
3. XR20Wと回転軸の回転中心のオフセットを計算
4. プログラムの作成
5. データを取得
6. 軸解析を作成
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オフセットの計算プロセスでは、工作機械を3つの位置に移動することと、各位置でのレーザー光学部品のアライメントが重要になります。可能な場合に
は、直線軸の移動方向と水平な2つの位置と、これらの間のおおよその中間点を使用することで、きわめて正確にオフセットを計算することができます。以
降のプロセスでは、位置の順序は重要ではありませんが、3つのすべての位置でデータを取得することが不可欠になります。工作機械の制御装置の位置
を記録するときには、プログラムの実行時と同じワークオフセットを使用してすべての値を取得するようにしてください。
下表は、オフセットを計算するための理想的なセットアップを示します。
1.干渉計とXR20Wが最も近くなる位置に工作機械を移動します。(下図の通り。)
2.直線軸を平行移動して、信号強度が最も高くなるようにします。
3.工作機械の回転軸と直線軸の位置を手動で記録し、「オフセットの計算」タブの「位
1」に入力します。
4.工作機械の回転軸を他の2つの位置に移動し*、レーザーを再度位置合わせし、
信号強度を最高にしてから、各場所での直線軸と回転軸の位置を記録します。その
後、直線軸と回転軸の位置を「オフセットの計算」タブに入力します(位置23)。
*注:オフセットをきわめて正確に計算するためには、2つの追加位置ができるだけ180
度離れた位置になるようにします。
5.「オフセットの計算」ボタンを使用してオフセット計算を完了します。
6.得られた値が、ハードウェアのセットアップに対して実現可能であることを確認します
(誤差を確認するには、メジャーと目線による簡単なチェックで充分です)。
注:既知の標準ハードウェアセットアップで標準テストを繰り返す場合は、以前に測定した直線軸の位置と角度位置をオフセットの計算に入力(または呼
び出し)できます。
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4.プログラムの作成
「パートプログラム」タブで:
1.「プログラムIDフィールドにプログラム番号を入力します。注:角度位置決めプログラムと直線
位置決めプログラムには、異なるプログラムIDを使用する必要があります。
2.適切なプログラムオプションを選択します。
コメントのないGコードのみのプログラムを作成するには、「コメントを除外する」にチェックを入れ
ます。
3.CNCパートプログラムの作成」ボタンをクリックします。
4.プログラムを確認してから、「CNCパートプログラムの保存」をクリックしてパートプログラムをディス
クに保存します。
「直線軸のみ」のプログラムを作成するには、これと同じ手順を実施しますが、手順2で「回転軸を除外する」チェックボックスにチェックを入れてください。
5.データの取得
1.RotaryXLを使用して回転軸の計測を実施します。
2.回転軸の計測データに適切な名前を付けて保存します。
3.オフアクシスロータリソフトウェアを使用して、直線軸の計測用の.RTAファイルを作成しま
す。注:これらのターゲットは、直線軸の計測に使用する必要があります
4.次の手順により、前の手順で作成した.RTAファイルと角度光学部品を使用してLaserXL
で直線軸を計測します。
「ファイル」
>
「開く」
をクリックします。.RTAファイルを参照してから、
「取得」
>
「開始」
をクリックし
ます。
5.直線軸の計測データに適切な名前を付けて保存します。
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6.軸解析の作成
オフアクシスロータリソフトウェアで、偏差補正タブを選択します。
1.
「回転」
ボタンを選択し、回転軸の計測データファイルの場所を指定します。
2.
「直線」
ボタンを選択し、直線軸の計測データファイルの場所を指定します。
3.
「偏差補正ファイルの作成」
ボタンを選択します。注:回転軸の計測ファイルと同じファイル
名の後に「_CLEANED!」という接尾辞が付いた3番目のRTAファイルが作成されます。
4.
「偏差補正ファイルの解析」
を選択して、回転軸の偏差を補正したデータファイルの解析を
開きます。
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概要
このセクションでは、オフアクシスロータリ計測に関する補足情報について説明します。
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光学部品のセットアップ
光学部品のセットアップは、テストする機械のタイプによって異なります。次の表には、最も一般的な工作機械に使用する光学部品の構成を示していま
す。
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符号規則
ユーザは、割り出し角度計測時は符号を指定する必要がありません。RotaryXLによってオーバラン移動中に自動的に符号が設定されます。しかし、直
線軸の角度計測では、ユーザが手動で符号を設定する必要があります。角度偏差の符号は、角度光学部品の構成に依存します。角度計測のセット
アップには、常に反射鏡を機械の直線移動軸に固定し、干渉計を機械の固定部に取り付けます。
XR20Wの代わりに反射鏡を使用している場合、ルールは極めてシンプルです。
回転軸を正の方向に移動します。 角度偏差の符号を正に設定します。
XR20Wの代わりに干渉計を使用している場合は、符号が逆になります。下の例では、XR20Wの代わりに、干渉計を機械の主軸に取り付けていま
す。
回転軸を正の方向に移動します。 角度偏差を負に設定します。
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付録A取り付けハードウェアの設計
計測を正確に行うためには、XR20Wの軸と回転軸が平行になるように、XR20Wを工作機械に取り付けることが不可欠です。オフアクシスロータリ計
測の要件は、従来の回転中心での計測と同様で、以下を目標にします。
誤差を±1arc秒にするためには、角度のミスアライメントをE<0.025度にする必要があります(またはテストする機械の回転中心から半径50mm
TIR0.04mm未満にします)。
誤差を±10arc秒未満にするためには、E<0.23度にする必要があります(またはテストする機械の回転中心から半径50mmTIR0.4mm
満にします)。
次の図は、精度±1arc秒未満で計測を行うために必要な真直度として、必要な公差を指定しています(この方法はハードウェアの設計においてより実
用的です)。*
*注:これは直線軸の角度偏差の除去で引き起こされる数学的誤差を考慮していません。テストの回転軸部分からの結果のみです。
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下の図に示したように、両方向における垂直度を考慮することも同様に重要になります。
一部のケースでは、ブラケット設計や固定セットアップによりブラケット形状が不正確になるために、指定された取り付け公差を達成できない場合がありま
す。誤差が増加するにつれ、XR20Wの計測で引き起こされる誤差も増加します。下の図は、特定の平行度公差に対して、XR20Wの計測から引き
起こされる誤差を示しています。注:この誤差の符号によっては、軸の計測誤差が実際よりも過度に表示されたり、過少表示されたりすることがあります。
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