6 MDX4600/MDX260 0
クイックスタートガ イド
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MDX4600/MDX2600 コントロール
ステップ 2: コントロール
(1) COUPLE スイッチ を 押 すと 各 チ ャン ネ
ル が 連 結 さ れ ま す 。両 方 の サ イド チ ェ
ーンチャンネルのエネルギーから制
御 信 号 が 取 り 出 さ れ 、制 御 機 能 が チ
ャンネル 1 のコントロールをおこな
います (トゥルー・ステレオ・サメーシ
ョン)。
(2) エキスパンダーおよび ゲートセクショ
ンの TRIGGER コントローラーにより、
境界レベルを設定し、この境界レベ
ル以下でエキスパンションをおこなう
よ う に し ま す 。つ ま り こ の レ ベ ル 以 下
の信号をぼかす効果を得るのです。
設定範囲は OFF から +10 dB 間 で す。
(3) 信号が設定値を下回ると、赤色の LED
ランプが点灯し、エキスパンション機
能が起動していることを知らせます。
信 号 レ ベ ル が 設 定 値 を 上 回 る と 、緑
色の LED ランプが点 灯しま す。
(4) エキスパンダーおよび ゲートをプ
ログラム 素 材に 最 適 合させるため
に、RELEASE スイッチでランプダウ
ン時間の長さを選択することがで
きます。ホール効果の弱いもしくは
皆無なパーカッションサウンドは、
通常短めのランプダウン時間で加 工
します (スイッチを押さない状態)。
こ れ に 対 し 、ゆ っ た り と 響 く も し く は
ホール効果の強い信号に対しては、
長めのランプダウン時間を 選 択しま
す (スイッチを押した状態)。
(5) GATE ス イ ッ チ に よ り 、エ キ ス パ ン ダ ー
機能 (スイッチを押さない状態) もし
くはゲート機能 (スイッチを押した状
態) の切替をおこないます。ゲート機
能により、設定値以下の信号 (ノイズ
など) を抑制することができます。
(6) THRESHOLD コントローラーで、–40 ~
+20 dB におけるコンプレッサー 使用
のタイミング を設 定します。
(7) 3 つのダイオード (MDX2600 のみ)
に よ り 、入 力 信 号 が コ ン プ レ ッ サ ー の
設 定タイミング以 上であるか以下で
あるかを確認できます。中央にある
黄色の LED は IKA [ソフト・ニー] 域を
知らせます (IKA コントロール特 性の
起動中)。
(8) SC EXT ス イ ッ チ の 起 動 中 、信 号 入
力およびコンプレッションコント
ローラ ーユ ニット間 の 接 続 は 中 断
さ れ ま す 。同 時 に こ こ で 、後 部 の
SIDECHAIN RETURN ジャックを通じて外
部からの制御 信号を送り込むことが
可能となります。
(9) SC MON ス イ ッ チ に よ り 、サ イ ド チ ェ ー
ン入力信号およびオーディオ出力間
の接続をおこない、同時にオーディオ
入 力 信 号 を 無 音 化 し ま す 。こ の 機 構
に よ り 、サ イ ド チ ェ ー ン ・ チ ャ ン ネ ル 内
にルーピングされるイコライザーや
他 の 機 器 と 接 続 し た 場 合 に も 、サ イ ド
チェーン 信号 を前 もってモ ニタリング
することが 可能となります
(10) RATIO コ ン ト ロ ー ラ ー に よ り 、ス レ ス
ホールド値を 10 dB 以上超 過する全
信号の入出力レベルの比率を調整
します。コンプレッションはその前
に お こ な わ れ て い ま す が 、レ ベ ル 低
減 を目 立 た なくするために IKA がそ
の 特 性 を 発 揮 し ま す 。こ の た め 、レ
シオ値は設定値を 10 dB 超 過する信
号 の み を 対 象 と し て い ま す 。こ の 値
は 1:1 (コンプレッション無) から ∞:1
(リミッター機能) まで無段階に調整
することが できます。
(11) 12 段階 GAIN REDUCTION ディスプレイ
(MDX4600 の場合、8 段階) が、コンプ
レッションによるレベル 低 下 状 況を
1 ~ 30 dB の 範 囲で 知らせます。
(12) LO CONTOUR ス イ ッ チ に よ り 、サ イ ド チ
ェーン 回 路 内 に ハイパ スフィルター を
起 動 さ せ 、強 力 な エ ネ ル ギ ー を 有 す
る低 音 域周波 数 がコンプレッサー制
御に与える [ポンプエフェクト] を抑
制しま す。
(13) ATTACK コ ン ト ロ ー ラ ー に よ り 、ス レ
スホールド値超 過時のコンプレッシ
ョン起 動のタイミング を設 定します
(MDX2600 のみ)。設定は 0.3 ~ 300 ミリ
秒 範 囲 でおこな えます。
(14) INTERACTIVE KNEE スイッ チ を押 すこと
に よ り 、「 ハ ー ド ・ ニ ー 」 お よ び IKA 特
性 間 の 切 替 を お こ な い ま す。入 力 信
号 のスレスホールド設 定 値 超 過 が
10 dB 以下の場合には、[ソフト・ニー]
特 性による 作 業 がおこな わ れ ま す。
(15) AUTO 機能は AUTO スイッチ に より 起
動 さ れ 、こ れ に よ り ATTACK および
RELEASE コントローラー機 能 が 停止
します。
(16) RELEASE コントローラー (MDX2600 の
み) により、信号レベルがスレスホー
ルド設定値以下に戻った後に本来
の増幅 (1:1) へ到達するタイミング
(ランプダウン時間) を設定します。
(17) TUBE スイッチ (MDX2600 のみ)
により、エレクトロニック・チューブか
ら生まれる典型的な透明感かつ温も
りをもつサウンド特 性を出力信号に
与えます。
(18) OUTPUT コ ン ト ロ ー ラ ー に よ り 、最
高 20 dB までの出 力 信号ブーストお
よ び カ ッ ト が お こ な え ま す 。こ れ に よ
り、コンプレッションおよびリミッテ
ィング によるレ ベ ル 変化を補 正しま
す。この際、コンプレッションで低減
させた値と同じ値だけレベルのブー
ストをおこなってください。この値は
GAIN REDUCTION ディスプレイ (11) によ
り確 認 することが できます。
(19) 12 段階 INPUT/OUTPUT LEVEL ディスプ
レイ (MDX4600 の場合、8 段階) が、
送られるオーディオ信号レベルおよ
び ダイナミックプ ロセッ サー の出 力
レ ベ ル 状 況 を 知 ら せ ま す 。こ の 際 、レ
ベル状況は –30 ~ +18 dB (MDX4600 の
場合、–24 ~ +18 dB) の範囲で表示さ
れます。
(20) IN/OUT METER ス イッ チ に よ り 、入 力 信
号 (スイッチを押した状態) もしくは
出力信号 (スイッチを押していない
状態) のレベル LED 表示を選択でき
ます。
(21) IN/OUT ス イッ チ に よ り 、該 当 す る チ ャ
ン ネ ル を 起 動 さ せ ま す 。こ の ス イ ッ チ
は い わ ゆ る「 ハ ー ド ・ バ イ パ ス 」機 能 を
有 し ま す 。こ れ は ス イッ チ を 押 し て い
ない状態 (OUT) もしくは装置電源の
接続を切断した際に、入力ジャック
が 出 力ジャックと直 接 接 続され るこ
とを意味します (MDX2600) 。こ の ス イ
ッチは通常、A/B 間の直接比較 (未加
工信号と圧縮信号もしくはリミッティ
ングをおこなった 信号とをモニタリン
グ比較) をおこなう際に使用します。
(22) ENHANCER スイッチ 。このスイッチで
ダイナミックエンハ ンサー を 起 動さ
せます。
(23) LEVEL コントローラー
(MDX2600)。MDX2600 には、調整可能
エンハンサーの代わりにディエッサー
(調整可能) が搭載されています。こ
のディエッサーにより、オーディオ信
号内に含まれる [シュ] 音の消去が可
能となります。この際、周波数の抑制
度を LEVEL コントローラーで調整する
ことが できます。
(24) DE-ESSER LEVEL (MDX2600)。LED チェー
ンにより、+3 ~ +12 dB 域の抑制状況
を確 認できます。
(25) MALE スイッチ。このスイッチ に より、
男性ボーカル (スイッチを押した状
態) および女性ボーカル (スイッチを
押さない 状 態 ) をディエッサーに 適 合
させることが 可能となります。
(26) IN/OUT スイッチ。このスイッチ により
ディエッサー機能を起動 / 解除させ
ることが できます。
(27) ピークリミッター (ピーク制限機能)
により、信号内の調整可能レベル領
域を制限します。LIMITER コントロー
ラーを完全に右端へ回すと、リミッタ
ー が 解 除 さ れ ま す 。リ ミ ッ タ ー の 起 動
時間が極度に短い (「ゼロ」アタック)
ことから、オーバーシュートのない信
号ピー ク制 限 が 可 能となっています。
信号制限が 20 ミリ秒を 超 過すると、
約 1 秒 間 にわたって全 体レ ベ ル を 低
下 さ せ 、強 力 な 可 聴 エ フ ェ ク ト 効 果 を
防ぎ ます。
(28) リミッター機能の起動中、LIMIT LED
が点 灯します。
(29) 電源アダプター。
(30) 各出力。ダ イ ナ ミ ッ ク プ ロ セ ッ サ ー の
オーディオ出力。各出力にはそれぞれ
6.3 mm フォンジャックと XLR ジャック
が平行に配線されており、バランス出
力 が 可 能 と な っ て い ま す 。も ち ろ ん ア
ンバランス 出力ケーブル を接 続 するこ
とも可能 で す。
(31) OPERATING LEVEL スイッチ。このスイ
ッチにより、ホームレコーディングレ
ベル (–10 dBV) およびスタジオレベル
(+4 dBu) 間のレベルを選択すること
で、MDX2600 および MDX4600 を多彩
な作 業レベルに対応させることが可
能となります。この対応機能により、
レベルディスプレイは自動的にそれ
ぞれの基準レベルに設定され、コン
プレッサーの作 動を最 適 化 すること
が できます。
(32) 各入力。これらの各オーディオ入 力
には、バランス型 6.3 mm フォンジ
ャックと XLR ジャックが装備されて
います。
(33) SIDECHAIN SEND。こ の ア ン バ ラ ン ス 型
サ イ ド チ ェ ー ン 出 力 に よ り 、オ ー デ ィ
オ信号を外部加工のために送り出す
ことが 可能となります。
(34) SIDECHAIN RETURN。SIDECHAIN SEND ジャ
ックに送り出されたオーディオ信号
(外 部信号や 例えばイコライザーなど
で加工された信号など) を MDX2600
上で使用したい場合に、このサイドチ
ェーン入 力を 使 用します。