4
ULTRALINK PRO MX882 取扱説明書
1.
ベーリンガー ULTRALINK PRO MX882 があれば、信号の経路に関す
る様々な問題は一挙に解決します。レコーディング・スタジオで、
テレビやラジオのスタジオで、CD な ど デ ィジ タル・ソ ー ス の 製 作 現
場で、プロの使用に耐えるため、プロのニーズに応じて開発されま
した。これぞ、まさに万能ツール。次 から次へと無 数のルーティン
グ を 作 り 出 し ま す 。そ の 幅 広 い 可 能 性 と 画 期 的 な 回 路 構 成 に よ っ
て、ULTRALINK PRO は、1 つ の ス テ レオ 信 号 を 多 数 のア ウトプットに
分割するスプリッタとしても、いくつかの信号を 1 つ の ス テ レオ・
アウトプットへとまとめ合わせるミキサとしても、あるいは各信号
のレベルを個别に調整するバッファ・アンプとしても利用できま
す 。ベ ー リ ン ガ ー ULTRALINK PRO は、これらのファンクションをすべ
て 簡 単 に 、し か も 同 時 に 実 現 し ま す 。
2.
ULTRALINK PRO は、輸送中に破損することのないように、工場で細
心の注意を払って梱包されています。それでも包装に破損があっ
た場合は、ただちに中身に損傷がないかどうか調べてください。
◊
2.1
ベーリンガー ULTRALINK PRO は、19 インチのラックに納まるサイ
ズ と な って い ま す 。高 さ は 、1 ユ ニ ッ ト 分 で す 。コ ー ド 類 の 接 続 の
ため、背後に約 10 cm の余裕をとってください。
十分な通気が得られるように注意し、加熱を防ぐため、パーアン
プなどの上に ULTRALINK PRO を置かないでください。
2.2
ULTRALINK PRO を 外 部 電 源 に 接 続 す る 前 に 、正 し い 電 圧 に 設 定 さ れ
ているかどうか必ず確認してください。電源コネクタのそばにヒュ
ー ズ ホ ル ダ が あ り 、そ こ に 3 つの三角マークが表示され、そのうち
2 つは互いに向き合う形となっています。ULTRALINK PRO は、このマ
ークの隣りに表示されている動作電圧に設 定されています。これ
を切り替えるには、ヒューズホルダを 180 度回転させます。注意:
ただし輸出モデルの中には、たとえば 155 V 専用となっていて、
電 圧 が 選 択できないものが あります。
外部電源への接続には、電源 3P ケーブルを使います。これは、
安 全 規 定に 適 合していま す。
◊
2.3
ベーリンガー ULTRALINK PRO の入 出力はすべ てバランス 型です。
もし可能であれば、他の機器との接続を完全にバランス型で構
築すると、最大の防雑音効果が得られます。
◊
3.
図 3.1: ULTRALINK PRO MX882 前面
ベーリンガー ULTRALINK PRO は同一設計の 6 チャンネル を 備え 、
各 チ ャンネル に 2 つの調整つまみ、1 つのバックライト付きス
イ ッ チ 、お よ び 8 つの LED インジケータがついています。さら
に、2 つの調整つまみ、1 つのバックライト付きスイッチ、および
8 つの LED インジケータを装備したメインセクションがあります。
3.1
(2)
(1) (3) (4) (6) (7) (9)
(5) (8)
図 3.2: ULTRALINK PRO MX882 フロントパネル 各部
(1) MAIN INPUT LEVEL コントロール 信号が入 力バスに達 する
前のメインインプット・ステージにおけるゲインを設 定し
ます。SPLIT モードでは、すべてのモノ出力に共通する出力レ
ベル を設 定しま す。
(2) INPUT LEVEL インジケータメインインプットの入力レベル
を、-240~+6 dB 間の 4 段 階 で 表 示しま す。
(3) MAIN LINK スイッチこれを押すと、メインインプットの 信号が す
べてメインアウトに送られます。最高 8 つの入 力 チャンネルが
メインミックスとして 混 合 され ま す。
(4) MAIN OUTPUT LEVEL コントロールメインアウトプットにかかる出
力レベルを調整します。このとき 6 つのモノアウトプットの出
力レベルは影響を受けません。モノチャンネルの信号レベル
を合計すると、アウトプット・ステージが過負荷となる可能性
が あ り ま す 。そ の た め 、こ の MAIN OUTPUT LEVEL コントロールを
使 っ て 、出 力 レ ベ ル の 総 和 を 調 整 す る の で す 。
(5) OUTPUT LEVEL インジケータメインアウトプットの出力レベ
ルを、-240~+6 dB 間の 5 段 階 で 表 示します。
(6) SPLIT/MIX セレクタ各チャンネルをスプリッタとして作動させる
かミキサとして作 動 させるか を 選 択しま す。