Tsubaki TGX Series ユーザーマニュアル

ブランド: Tsubaki

モデル: TGX Series

タイプ: ユーザーマニュアル

-1-

ショックガード ®取扱説明書

TGX シリーズ

この度は、ショックガード高精度 TGX シリーズをお買上げ頂き誠にありがとうございます。

まず、ご注文の商品と間違いないか、部品が全て揃っているかをご確認ください。

万一商品が違っていたり、部品が足りない場合は、お買上げ頂いた販売店までお申し出ください。

なお、この商品説明書が最終のお客様まで届くようご配慮ください。

製品のご使用に際しては、この取扱説明書を良くお読み頂くと共に、安全に対して十分に注意を払って正しい取扱いをして

頂くようお願いいたします。

この取扱説明書では、安全注意事項のランクを「警告」「注意」として区別してあります。

なお、

注意

に記載した事項でも状況によっては重大な結果に結びつく可能性があります。

いずれも重要な内容を記載していますので必ず守ってください。

また品質管理には万全を期していますが、万一の事故に備え、安全対策には十分ご配慮ください。

なお、この取扱説明書は必要な時に取出して読めるよう大切に保管するとともに必ず最終需要家までお届け頂くようお願い

申し上げます。

安　全　上　の　ご　注　意

警　告：取扱いを誤った場合、使用者が死亡または重傷を負う可能性が想定される場合

注　意：取扱いを誤った場合、使用者が障害を負う危険が想定される場合、及び物的損害のみの発生が想定され

る場合

警　告

（全　般）

・引火、爆発の危険がある雰囲気では使用しないでください。自動復帰方式の場合トリップ後連続回転をさせると油脂切

れの状態となって火花が発生する危険がありますので引火・爆発の危険のある油脂・可燃性ガス雰囲気などでは使用

しないでください。

・安全カバーを必ず設置してください。回転体であるため、製品に手や指を触れるとけがの原因になります。

危険防止のため身体が触れないように、必ず安全カバーを設置してください。

また、カバーを開けた時には回転体が急停止するように安全機構などを設けてください。

・運搬、設置、運転・操作、保守・点検の作業は、専門知識と技能を持った人が実施してください。

けが、装置破損のおそれがあります。

・人員輪送用装置に使用される場合には、装置側に安全のための安全装置を設けてください。

暴走落下による人身事故や、装置破損のおそれがあります。

・昇降装置に使用される場合には、装置側に落下防止のための安全装置を設けてください。

昇降体落下による人身事故や、装置破損のおそれがあります。

（運　搬）

・運搬のために吊り上げた際に、製品の下方へ立ち入ることは、絶対にしないでください。

落下による人身事故のおそれがあります。

（据　付）

・製品の取付け、取外しの際には作業に適した服装、適切な保護具（安全眼鏡、手袋、安全靴等）を着用してください。

・事前に必ず元電源を切り、また不慮にスイッチが入らないようにしてください。

・ボルト類の締付け、緩み止めは完全に行ってください。

・ボルトの締付け具合によっては破損するなど非常に危険な状態になります。必ず確実に締付けてください。

（運　転）

・予め決められた選定条件のもとに選定頂いた製品ですので、その条件を超えた運転をしないでください。

製品が破損し、機械を損傷し身体にけがが発生するおそれがあります。

・運転中は製品へは絶対に接近または接触しないでください。巻き込まれ、人身事故のおそれがあります。

（保守・点検）

・運転中の保守・点検においては製品へは絶対に接近または接触しないでください。

巻き込まれ、人身事故のおそれがあります。

・停止時に点検する場合には事前に必ず元電源を切り、また不慮にスイッチが入らないようにしてください。

また駆動機・被動機の回転止めを確実に行ってください。

・トリップ後、製品は内部摩擦熱で高温になっていることがあります。手を触れると火傷のおそれがありますので製品内部

まで十分温度が下がっていることを確認してから点検作業を行ってください。

Please scan the QR code to read the English manual.

英語の取扱説明書は QR コードをスキャンして閲覧ください。

-2-

１．構造２．分解

①ハブ　

②ドリブンフランジ

③ プレート

④ 調節ナット　

⑤ 固定ナット　

⑥⑦

スラストベアリング A

⑧

スラストベアリング B

⑨

ラジアルベアリング

⑩ソクバン

⑪ドライブボール

⑫コイルバネ

⑬ロックスクリュー

図１

※1 T G X35は⑦スラストベアリングB、⑧スラストベアリングC、⑨ラジアル

ベアリングとなります。

※2 T G X10は ⑥ ⑦ スラストベアリング A 、⑨ ラジアルベアリングが無く、鋼

球のみがセットされています。( 3 5 個 × 2 列 )

注　意

（全　般）

・製品仕様以外の仕様で使用しないでください。けが、装置破損のおそれがあります。

・損傷した製品を使用しないでください。けが、装置損傷のおそれがあります。

・銘板を取外さないでください。

（荷受け時の開梱）

・木枠梱包の場合はクギに注意して開梱してください。けがのおそれがあります。

（追加工）

・ショックガード(TGXシリーズ)は軸穴加工、キー溝加工、止めネジ用タッブ穴加工以外の追加工や改造はしないでください。

製品の品質、機能の低下をもたらし破損の原因となって、機械に損傷を与えたり機械操作者のけがのおそれがあります。

・追加工をする場合は、専門家により、取扱説明書の作業手順、注意事項に従って行ってください。

（トルク設定）

・トルク調整をする場合は機械を停止し、電源を完全に切ってあるのを確認してから作業を始めてください。

また、機械の停止中に機械が動き出さないように回転止め処置をしてください。

不慮に動き始めるとけがのおそれがあります。運転再開時は回転止め装置を取除いてください。

・トリップ後、すぐにトルク調整をすると製品内部が高温になっているおそれがあります。

トルク調整の際は十分内部まで温度が下がっていることを確認してから行ってください。火傷のおそれがあります。

（運　搬）

・運搬時は落下、転倒すると危険ですので、十分注意してください。

・製品の質量が重い場合は手で持つと腰などを痛めることがありますのでアイボルトを利用しホイストなどを使ってください。

ただし、据付け後はアイボルトを取外してください。

・運搬のために製品を吊り上げる際は、製品の質量を碓認し吊り具の定格荷重以下で使用してください。

吊り具の破損、落下、けが、装置損傷のおそれがあります。

（据　付）

・製品の内径部及び各部品の角部は素手で触らないでください。けがのおそれがあります。

・製品を取付ける駆動軸と従動軸の心出しは取扱説明書の心出し許容値以内に必ず調整してください。

（運　転）

・運転中に手や身体を触れないように注意してください。けがのおそれがあります。

・異常が発生した場合は直ちに運転を停止してください。けが、装置損傷のおそれがあります。

（保守・点検）

・作業に適した服装、適切な保護具（安全眼鏡、手袋、安全靴等）を着用してください。

・二次災害を引き起こさないように、周辺を整理し安全な状態で行ってください。

・労働安全衛生規則第二編第一章第一節一般基準を遵守してください。

・潤滑油脂の種類、量、給脂方法、期間は規定通りに行ってください。

・製品の取付状態（取付精度等）が取吸説明書の許容値以内を維持しているか定期的に確認してください。

・設定トルクがご使用中に変化する可能性がありますので、定期的に確認し必要なら再調整してください。

・異常が発生した場合は異常の原因を究明し対策処置を施すまでは絶対に運転しないでください。

（環　境）

・本品を破棄する場合は、環境への負担を考慮し、専門業者に処分を依頼してください。

軸穴加工をする際は、分解する必要があります。

１．分解の前に

ショックガードはそれぞれ１個ずつトルク調整を行って

いますので複数個同時に分解・組立するときには、そ

れぞれの部品が混ざってしまわないようにご注意くだ

さい。

２．分解手順

（1）固定ナット⑤と調節ナット④を固定しているロックスク

リュー⑬を取外して、紛失しないよう、保管してくだ

さい。

(トルク設定無しでご注文の場合、調節ナット側のロッ

クスクリューは付属品として梱包されています。)

（ 2 ）固定ナット ⑤ 側を下にし、調節ナット ④ を取外してく

ださい。

（3）

次に、プレート③を手前に抜いて、コイルバネ⑫、ス

ラストベアリングＢ⑧、ソクバン⑩も取外してください。

（4）ドライブボール（５個）⑪を取外した後、ショックガー

ドを反転してください。

（5）固定ナット⑤を取外してください。

（6）次にスラストベアリングＡ⑥⑦、ドリブンフランジ②を

取外します。TGX10 のラジアルベアリングはリテー

ナーがなく、鋼球のみセットされています。（35 個×２

列）。なくさないようにご注意ください。

※分解後の各部品は洗浄等を行い、ホコリやキリコが無

いことを確認して、袋等に入れて部品を管理してくだ

さい。

Please scan the QR code to read the English manual.

英語の取扱説明書は QR コードをスキャンして閲覧ください。

-3-

３．軸穴加工

１．パワーロック仕様

パワーロックとの組み合わせはつばきパワーロックE L

シリーズを推奨致します。

各サイズとそれに適合する軸径、パワーロック形番は

表１、表２の通りです。ELシリーズとの組み合わせの

場合は加圧フランジが必要です。

表２、表３、図３、図５に加工推奨寸法を掲載しています。

表１のパワーロック伝達トルクは1列の場合です。複列

の場合には、それぞれの伝達トルクに次の係数をかけ

て伝達トルクとしてください。

パワーロック複列の場合の係数

パワーロックの組数 2：係数 1 . 5 5

パワーロックの組数3：係数 1.85

表１. ｛　｝内は参考値です。

図２．パワーロック取付例図（調節ナット側）

図３．

図４.

表２．パワーロック用軸穴加工推奨寸法単位：mm

表 3．下穴加圧フランジ寸法単位：mm

パワーロック伝達トルク

N・m｛ k g f・m ｝

加圧ボルト締付トルク

N・m｛ k g f・m ｝

パワーロック

形　　　番

ショックガード形番

パワーロック

形　　　番

ショックガード形番

TGX10 TGX20 TGX35 TGX50 TGX70 TGX10 TGX20 TGX35 TGX50 TGX70

調節ナット側調節ナット側調節ナット側調節ナット側調節ナット側調節ナット側調節ナット側調節ナット側調節ナット側調節ナット側

PL010×013E

10.8｛1.10｝ 10.8｛1.10｝

PL010×013E

2.94｛0.30｝1.96｛0.20｝

PL012×015E

15.7｛1.60｝15.7｛1.60｝

PL012×015E

3.14｛0.32｝2.06｛0.21｝

PL013×016E

18.6｛1.90｝

PL013×016E

2.16｛0.22｝

PL014×018E

3 0 . 4｛ 3 . 1 0 ｝

PL014×018E

3.53｛0.36｝

PL015×019E

35.3｛3.60｝35.3｛3.60｝

PL015×019E

3.92｛0.40｝2.94｛0.30｝

PL016×020E

39.2｛4.00｝4 0 . 2｛ 4 . 1 0 ｝

PL016×020E

4.02｛0.41｝3.04｛0.31｝

PL017×021E

43.1｛4.40｝45.1｛4.60｝

PL017×021E

4.02｛0.41｝3.14｛0.32｝

PL018×022E

4 6 . 1｛ 4 . 7 0 ｝ 51.0｛5.20｝

PL018×022E

4.02｛0.41｝3.23｛0.33｝

PL019×024E

41.2｛4.20｝56.8｛5.80｝

PL019×024E

4.02｛0.41｝3.63｛0.37｝

PL020×025E

44.1｛4.50｝62.7｛6.40｝62.7｛6.40｝

PL020×025E

4.02｛0.41｝3.72｛0.38｝5.49｛0.56｝

PL022×026E

75.5｛7.70｝75.5｛7.70｝

PL022×026E

3.72｛0.38｝5.59｛0.57｝

PL024×028E

90.2｛9.20｝90.2｛9.20｝

PL024×028E

3.92｛0.40｝5.59｛0.57｝

PL025×030E

9 1 . 1｛ 9 . 3 0 ｝ 98.0｛10.0｝98.0｛10.0｝

PL025×030E

4.02｛0.41｝6.27｛0.64｝5.00｛0.51｝

PL028×032E

111｛11.3｝ 123｛12.5｝ 123｛12.5｝

PL028×032E

4.02｛0.41｝6.47｛0.66｝5.19｛0.53｝

PL030×035E

115｛11.7｝ 141｛14.4｝ 141｛14.4｝

PL030×035E

4.02｛0.41｝7.06｛0.72｝5.59｛0.57｝

PL032×036E

124｛12.7｝ 160｛16.3｝ 160｛16.3｝

PL032×036E

4.02｛0.41｝7.35｛0.75｝5.88｛0.60｝

PL035×040E

1 2 7｛ 1 3 . 0 ｝ 217｛21.1｝ 217｛21.1｝

PL035×040E

4.02｛0.41｝9.11｛0.93｝7.25｛0.74｝

PL036×042E

229｛23.4｝ 229｛23.4｝

PL036×042E

9.51｛0.97｝7.64｛0.78｝

PL038×044E

2 5 6｛ 2 6 . 1 ｝ 2 5 6｛ 2 6 . 1 ｝

PL038×044E

9.90｛1.01｝7.94｛0.81｝

PL040×045E

312｛31.8｝ 312｛31.8｝

PL040×045E

11.7｛1.19｝ 9.31｛0.95｝

PL042×048E

3 4 4｛ 3 5 . 1 ｝ 3 4 4｛ 3 5 . 1 ｝

PL042×048E

12.3｛1.26｝9.80｛1.00｝

PL045×052E

366｛37.3｝ 490｛50.0｝

PL045×052E

13.7｛1.40｝13.7｛1.40｝

PL048×055E

3 9 8｛ 4 0 . 6 ｝ 5 3 0｛ 5 4 . 1 ｝

PL048×055E

13.7｛1.40｝13.7｛1.40｝

PL050×057E

4 1 9｛ 4 2 . 8 ｝ 557｛56.8｝

PL050×057E

13.7｛1.40｝13.7｛1.40｝

PL055×062E

624｛63.7｝

PL055×062E

13.7｛1.40｝

PL056×064E

590｛60.2｝

PL056×064E

13.7｛1.40｝

PL060×068E

644｛65.7｝

PL060×068E

13.7｛1.40｝

PL063×071E

685｛69.9｝

PL063×071E

13.7｛1.40｝

PL065×073E

711｛72.6｝

PL065×073E

13.7｛1.40｝

PL070×079E

7 2 4｛ 7 3 . 9 ｝

PL070×079E

13.7｛1.40｝

Please scan the QR code to read the English manual.

英語の取扱説明書は QR コードをスキャンして閲覧ください。

-4-

４．組立

２．キー溝仕様

キー溝仕様の最大軸穴径は表４の通りです。

軸と軸穴のハメアイはスキマバメ（例：Ｈ７とｈ７）を推

奨します。キーは平行キーをご使用ください。テーパー

キーは内部ベアリングの損傷の原因になりますので避け

てください。

４．軸穴キー止めねじ用タップ加工

ショックガードにキー抜け止め用のタップを加工する

場合は、次表の寸法で行ってください。

※六角穴付止めねじを使用

してください。

※止めねじ長さは、（軸径＋

キー溝高さ）を考慮して、

頭が飛び出さないように

注意してください。

３．心出し

下図の部分のネジ部を避けて心出しをして加工を行っ

てください。

加圧フランジの加工は表５をご参照ください。

推奨グリースは、“ ９．メンテナンス ” をご参照ください。

まず各部品にホコリやキリコが無いことを確認してください。

TGX10とTGX20 ～ 70では組立方法が一部異なります。

TGX10

（1）（1）ハブ外周のＶ溝側面とボス外周にグリースをう

すく塗布した上で、鋼球（小さい方）を35個数えてハ

ブ外周のコーナーに並べます。

表 4．

表６．

図 6.

図 7.

鋼球

図 5.

単位：mm

（2）ドリブンフランジの内周のテーパー面とＶ溝面全周

とＶ溝部にグリースを塗布した上で、ドリブンフラン

ジのＶ溝面側を鋼球側になるようにハブに組み込み

ます。

（ 3 ）

鋼球の残り35個をドリブンフランジ内周に並べます。

（4）

固定ナットの内周のザグリ部にグリースを塗布します。

固定ナットのザグリのある面が鋼球側になるようにハ

ブにねじ込みます。

固定ナットとハブのマーキングが合うまでねじ込みま

す。（Ｖのマーキング）

固定ナットにロックスクリューを挿入してください。

図 8. 鋼球

表５．加圧フランジ加工推奨寸法単位：mm

Please scan the QR code to read the English manual.

英語の取扱説明書は QR コードをスキャンして閲覧ください。

-5-

（3）グリースを塗布したもう１つのスラストベアリングＡをドリ

ブンフランジの上に乗せます。この時スラストベアリング

Ａに上下の方向はありません。

（4）固定ナットをスラストベアリングＡの上からハブにねじ

込みます。

固定ナットとハブのマーキングが合うまでねじ込みま

す。固定ナットのＶのマーキングをしている面が、ハブ

端面です。

（5）以下、TGX10の組立手順（6）以下と同じです。

（ 5 ）ハブをひっくり返してからドリブンフランジのＶ溝とハ

ブのＶ溝の位相を合わせて、Ｖ溝上にグリースを塗布

したドライブボール（大きい方）を５つ並べます。

（6）プレートの内周面と、内周のテーパー面にグリースを塗

布し、テーパー面がドライブボール側になるように組み

込みます。

（7）コイルバネをプレート上の丸い保持座に等配にセット

します。コイルバネに上下の向きはありません。

（8）コイルバネの上にソクバンを置き、その上から両面に

グリースを塗布したスラストベアリングを置きます。

（ T G X 2 0 ～ 7 0 の時はスラストベアリングＢです）。

ソクバンに裏表はありません。

スラストベアリングのリテーナーにアールの付いた方が

調節ナット側です。

（9 ）調節ナットをスラストベアリングの上からハブにねじ込

みます。

回転数目盛と角度目盛が０ポイントの時、調節ナットと

ハブ端面の０の刻印が合います。

（ 1 0 ）調節ナットにロックスクリューを挿入してください。

TGX20 ～ TGX70

（1）始めにスラストベアリングＡとラジアルベアリングの両

面にグリースを塗布してください。

それから、スラストベアリングＡを入れたあとにラジア

ルベアリングをハブに組み込みます。

スラストベアリングＡはリテーナーのアール面がハブの

フランジ側になるように組み込みます。

※TG X35はラジアルベアリングがスラストベアリングＡ

の内周とハブの外周の間に入ります。

その他のサイズはスラストベアリングＡの上にラジアル

ベアリングが重なります。

ラジアルベアリングの上下はありません。

（ 2 ）ドリブンフランジの内周面とＶ溝部全周にグリースを塗

布して、Ｖ溝側がハブのフランジ側になるように組み

込みます。

図 10.

図 11.

図 9.

図 12.

図 13.

スラストベアリング（TGX20 〜 70 の時はスラストベアリング B を表します）

ドライブボール

ラジアルベアリンングラジアルベアリンングスラストベアリンング A

スラストベアリンング A

Please scan the QR code to read the English manual.

英語の取扱説明書は QR コードをスキャンして閲覧ください。

-6-

調節ナットが回るようにロックスクリューを一度緩めてください。

（1）締付量－トルク相関図（次頁図１６）から、あらかじめ

決定されたトリップトルクに相当する調節ナットの締め

付け角度を読みとり締め込んでください。トルク目盛の

一目盛は60°になっています。回転数目盛は調節ナット

が何回転したのかを示します。調節ナットの端面が回

転数目盛のどの位置にあるかを確認してください。

（2）始めは相関図から読み取った締め付け角度の60°程手

前にセットし、機械に取付けてトリップテストを行い、

順次増締めをして、最適のトリップトルクに設定してく

ださい。

※ 締付量－トルク相関図は基準的なものですので目安と

して扱ってください。また、調節ナットの外周の角度目

盛は調節ナットの角度を示しますので、両方の和が「調

節ナット回転角度（度）」を表します。

図１５のように調節ナットの端面が回転数目盛の１と２

の間にあり、角度目盛が 1 8 0 °を示す場合、調節ナット

回転角度は１回転（360°）＋180°＝540°となります。

※ M I N ポイント（０ポイント）のとき、ハブ端面と調節ナッ

トの隙間（ t ）はおよそ表７の通りです。

※ ｔ寸法の－は調節ナット端面がハブ端面から入り込む

寸法です。＋は調節ナット端面がハブ端面より出る寸

法です。

（3）調節ナットを回して最適のトルクを設定してからロック

スクリュー１個を下記締付トルクで締付けてください。

締付トルク以下で締付けた場合は緩む可能性があり、

締付トルク以上で締付けた場合はロックスクリューの先

端部が過大に変形して抜けなくなる可能性があります。

なおロックスクリューを締付ける位置は２ヵ所あります

のでハブの切り欠きに掛かる場合はもう一方の切り欠

きに掛からない方に締付けてください。

なお運転中の振動などでロックスクリューが緩むおそ

れのある場合は、ロックタイト２４３または相当品を塗

布して緩み止めをしてください。

ロックスクリュー締付けトルク

ロックスクリューＭ５・・・ 3 .8Ｎ･ｍ{ 3 8. 7 k g f･c m }

ロックスクリューＭ８・・・ 1 6Ｎ･ｍ{16 3 k g f･c m }

※弊社でトルク設定を行った製品も同様にロックスク

リューを上記締付けトルクで締め付けてください。

５．トルク設定

表７．

図 15.

単位：mm

注意点

一旦取付けたロックスクリューを取外し、再度締付け

る際には下記 2 点をチェックしてください。

1.先端のプラグ部が外れていないことを確認してくだ

さい。先端のプラグ部が外れたロックスクリューを

使用するとハブのねじ山を破損したりハブの切り欠

きにかみ込むことがあります。

2.先端のプラグ部が著しく変形していないことを確認

してください。先端のプラグ部が著しく変形したロッ

クスクリューを使用するとハブのねじ山を破損する

ことがあります。

※1.2.の場合またはそのおそれのある場合は新品と交

換してください。

図 14.

Please scan the QR code to read the English manual.

英語の取扱説明書は QR コードをスキャンして閲覧ください。

-7-

図 16.

■締付量－トルク相関図

｛　｝内は参考値です。

（注）各形番とも調節ナットの回転

角度を超えて締め付けないで

ください。過負荷時にトリッ

プしないことがあります。

１．軸への取付け

ＴＧＸを軸に挿入後、固定ナットのロックスクリューを“５. ト

ルク設定”に記載の締付けトルクで締め付けてください。

① パワーロック取付けの場合は加圧ボルトをトルクレンチ

にて規定の締め付けトルク（表１）で徐々に対角位置か

ら締め込んでください。

②キー取付けの場合は、必ず平行キーをご使用ください。

ハブに止めねじ用タップ加工をされた場合は、止めねじ

がコイルバネの下の位置になることがあります。この時

はコイルバネを回転方向に移動させてから止めねじを締

め付けてください。

※弊社でトルク設定を行った製品も同様に調節ナットの

ロックスクリューを“５. トルク設定 ”に記載の締付けト

ルクで締め付けてください。

２．ドライブメンバの取付け

●センタフランジに取付けるスプロケット、プーリ、ギヤ等

は、ドリブンフランジ外径をインロにして取付けてくださ

い。

●インロ穴径の公差はＨ６またはＨ７を推奨します。

● 推奨締付トルクで（表８）しっかりとボルトで締め付けて、

ゆるみ止めの処理を施してください。ロックタイト 243

相当品の塗布を推奨します。

図 17．

表８．ドライブメンバ取付ボルトの締付トルク

｛　｝内は参考値です。

６．取付け

Please scan the QR code to read the English manual.

英語の取扱説明書は QR コードをスキャンして閲覧ください。

-8-

７．過負荷検出８．再復帰

９．メンテナンス

自動復帰方式ですからモータ等の駆動側を再起動するだ

けで自動的にリセット（再噛み合い）します。

① オーバーロードによりショックガードがトリップした時は、

いったん回転を止めて、過負荷の原因を取除いてくださ

い。

②再復帰の際は、入力回転速度 50r/min 以下、または、

モータのインチングによりリセットしてください。

ショックガード本体や軸等を手で回してリセットすること

は危険ですから避けてください。

③ドライブボールがポケットに納まる時には、“カチン”と

音がします。

１年に１回または１０００回トリップ毎にドライブボールと、

スラストベアリング及びラジアルベアリング部（ T G X 1 0 は

スラストベアリング及び鋼球部）にグリースをうすく塗布し

てください。

■取付図

①過負荷検出は、プレートの移動を利用して行ってくださ

い。

②過負荷がかかると、プレートが軸方向に移動します。１

回のトリップに対しプレートは１回移動します。プレート

の移動量で検知できるセンサをご使用ください。

③ＴＧセンサをご利用になる場合は専用取扱説明書をご覧

ください。

（注）ショックガードに取付ける T

Ｇセンサは左図のようにラジ

アル方向への取付けしかでき

ません。

表１０．

使用グリース

図 18．表９

モービルモービラックス EP2

シェルルブリカンツ

ジャパンアルバニア EP グリース 2

ENEOS エピノックグリース AP（N）2

出光ダフニーエポネックス EP № 2

コスモコスモグリースダイナマックス EP № 2

（出荷時塗布グリース）

保　証

1. 無償保証期間

工場出荷後１８ヶ月間または使用開始後（お客様の装置への当社製品の組込み完了

時から起算します）12 ヶ月間のいずれか短い方をもって、当社の無償による保証期

間と致します。

2. 保証範囲

無償保証期間中に、お客様側にて取扱説明書に準拠する正しい据付・使用方法・

保守管理が行われていた場合において、当社製品に生じました故障は、当社製品を

当社に返却頂くことにより、その故障部分の交換または修理を無償で行います。

但し、無償保証の対象は、あくまでお客様にお納めした当社製品単体についてのみ

であり、以下の費用は保証範囲外とさせて頂きます。

(1 ) お客様の装置から当社製品を交換又は修理のために、取外したり取付けたりす

るために要する費用及びこれらに付帯する工事費用。

(2) お客様の装置をお客様の修理工場などへ輸送するために要する費用。

(3) 故障や修理に伴うお客様の逸失利益ならびにその他の拡大損害額。

３．有償保証

無償保証期間にもかかわらず、以下の項目が原因で当社製品に故障が発生しました

場合は、有償にて調査・修理を承ります。

（1）お客様が、取扱説明書通りに当社製品を正しく据付けられなかった場合。

（2）お客様の保守管理が不充分であり、正しい取扱が行われていない場合。

（3）当社製品と他の装置との連結に不具合があり故障した場合。

（4）お客様側で改造を加えるなど、当社製品の構造を変更された場合。

（5）当社または当社指定工場以外で修理された場合。

（6）取扱説明書による正しい運転環境以外で当社製品をご使用になった場合。

（7）災害などの不可抗力や第三者の不法行為によって故障した場合。

（8）お客様の装置の不具合が原因で、当社製品に二次的に故障が発生した場合。

（9）お客様から支給を受けて組み込んだ部品や、お客様のご指定により使用した部

品などが原因で故障した場合。

（10）お客様側での配線不具合やパラメータの設定間違いにより故障した場合。

（11）使用条件によって正常な製品寿命に達した場合。

（12）その他当社の責任以外で損害が発生した場合。

４．当社技術者の派遣

当社製品の調査、調整、試運転時等の技術者派遣などのサービス費用は別途申し

受けます。

Please scan the QR code to read the English manual.

英語の取扱説明書は QR コードをスキャンして閲覧ください。

取扱説明書全般に関するお問合せは、お客様お問合せ窓口をご利用ください。

お客様お問合せ窓口　TEL(0480)22-7423 FAX(0480)22-7424

久喜工場　〒 346-0028　埼玉県久喜市河原井町 11

弊社営業所・出張所の住所および電話番号につきましてはホームページをご参照ください。

https://www.tsubakimoto.jp

ホームページアドレス

Tsubaki TGX Series ユーザーマニュアル

ブランド: Tsubaki

モデル: TGX Series

タイプ: ユーザーマニュアル

PDFをダウンロードします

報告

Tsubaki TGX Series ユーザーマニュアル

Tsubaki TGX Series ユーザーマニュアル

関連論文

その他のドキュメント