SICK WTB9(M4)C-3Pxxxx(Axx) Small photoelectric sensor 取扱説明書

  • こんにちは!SICK WTB9(M4)C-3Pxxxx(Axx) 小型フォトエレクトリックセンサの操作手順書の内容を理解しています。このデバイスの機能、設定方法、トラブルシューティングなど、ご質問にお答えします。このセンサは、非接触で物体を検出する機能を備えており、背景抑制機能やIO-Link対応など、高度な機能も搭載されています。
  • 緑色のLEDが点灯しない場合、何が原因ですか?
    スイッチング出力が図Cと一致しない場合はどうすればよいですか?
    黄色のLEDが点滅するのはなぜですか?
光電近接センサ
取扱説明書
71
安全上の注意事項
ご使用前に必ず取扱説明書をお読みください。
本製品の接続・取り付け・設定は、訓練を受けた技術者が行って下さい。
本製品は EU 機械指令の要件を満たす安全コンポーネントではありません。
UL:NFPA79 に準拠した用途においてのみご使用ください。この装置は 30V
DC 用の 1 A ヒューズによって保護されるものとします。UL 規格によってリ
ストアップされた接続ケーブル付きのアダプターを使用できます。
Enclosure type 1.
使用開始前に、湿気や汚れから機器を保護して下さい。
本取扱説明書には、センサのライフサイクル中に必要となる情報が記載されて
います。
72
正しいご使用方法
WTB9(M4)C-3Pxxxx(Axx) は反射形光電センサ(以下「センサ」で、物体、動物ま
たは人などを光学的技術により非接触で検知するための装置です。本製品が本来
の使用用途以外の目的に使用されたり、何らかの方法で改造された場合、SICK AG
に対するいかなる保証要求も無効になります。
背景抑制付き光電近接センサ。
Image: A
73 使用開始
1 使用条件を確認してください: 検出範囲および対象物または背景への距離、な
らびに対象物の反射率を、対応する図 [H を参照] に従って調整します (x = 検
出範囲、y = 設定した検出範囲と検出範囲の % としての背景抑制との間の移行
距離 (対象物反射率 / 背景反射率))。反射率: 6 % = 黒 、18 % = グレー
90 % = 白 (DIN 5033 に準拠した白)
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背景抑制のための最低必要距離 (= y) は図 [Hを参照] から以下のように算出
することができます:
例: x = 200 mm、y = 20 => 20 % (200 mm = 40 mm のうち)。つまり背景が
センサからの距離が 240 mm より大きい場合に抑制されます。
25
15
20
10
0
5
WTB9-3 red light
90%/90 %
18%/90 %
6%/90 %
1
2
3
mm
(inch)
100
(3.94)
200
(7.87)
300
(11.81)
400
(15.75)
% of sensing range
Image: H
25
15
20
10
0
5
WTB9-3 IR
90%/90 %
18%/90 %
6%/90 %
1
2
3
mm
(inch)
100
(3.94)
200
(7.87)
300
(11.81)
500
(19.69)
400
(15.75)
% of sensing range
Image: H-2
30
25
15
20
10
0
5
WTB9-3 IR long range
90%/90 %
18%/90 %
6%/90 %
1
2
3
mm
(inch)
200
(7.87)
400
(15.75)
600
(23.62)
800
(31.5)
% of scanning distance
Image: H-3
2 適切なブラケットを使用してセンサを取り付けます(SICK 付属品カタログを
参照)
センサの締め付けトルクの最大許容値 0.6 Nm に注意してください。
センサに対して対象物が検出可能な方向にあることを確認してください。
3 標準 I/O モード (SIO) による動作:
センサの接続は無電圧 (U
v
= 0 V) で行わなければなりません。接続タイプに
応じてグラフ [B を参照] の情報に留意してください:
コネクタ接続: ピン配置
ケーブル: 芯線の色
+ (L+)
Q
L1
/C
MF
(M)
brn
blk
wht
blu
Image: B
1
+ (L+)
Q
L1
/C
MF
(M)
4
2
3
brn
blk
wht
blu
Image: B-2
IO-Link モードでの使用: 装置を適切な IO-Link マスターに接続し、IODD/ファ
ンクションブロック経由でマスターまたは制御装置に統合してください。
IODD とファンクションブロックは、www.sick.com より注文番号を元にダウン
ロードできます。
すべての電気機器を接続してから供給電圧 (U
v
> 0 V) を印加、あるいは電源を
入れてください。センサの緑色 LED 表示が点灯 (SIO モード) または点滅 (IOL
モード) します。
接続図の説明 (グラフ B):
スイッチング出力 Q または/Q (グラフ B に準拠):
WTB9(M4)C-3Pxxxx(Axx) (PNP:負荷 -> M)
C = 通信 (例えば IO-Link) (追加機能参照)
MF = マルチファンクション、プログラミング可能な出力
4 WTB9(M4)C-3Xxx6x: センサを対象物に合わせて光軸調整します。赤色の投光
軸が対象物の中央に照射されるように位置を選択します。センサの光開口 (フ
ロントスクリーン) が全く遮らぎられることがないよう、注意してください [E
を参照]。反射率の低い対象物を使用して調整することをお勧めします。
WTB9(M4)C-3Xxx1x: センサを対象物に合わせて光軸調整します。赤外線 (不
可視) が対象物の中央に照射されるように位置を選択します。光軸調整が正し
いかどうかは、LED 表示灯によってのみ確認できます。これについては図 C
E を参照してください。センサの光開口部 (フロントスクリーン) が全く遮ら
れないよう、注意してください [E を参照]。反射率の低い対象物を使用して調
整することをお勧めします。
73 使用開始
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Image 22: E
5
y
x
ティーチインのプッシュボタン付きセンサ:
検出範囲は、ティーチインのプッシュボタンを押して調整します。ティーチイ
ンのプッシュボタンは鋭利な物で押さないでください。対象物のスイッチング
状態を正確に設定することをお勧めします。例えば図 F を参照。検出範囲調
整後、対象物が光軸から取り除かれると、背景が抑制され、スイッチング出力
が変化します(図 C を参照)
IO リンクの検出範囲の調整に関する情報は、同梱されている IO リンク光電セ
ンサ取扱説明書を参照してください。
センサは調整済みで、操作できる状態です。図 C および G を参照し、機能点
検してください。スイッチング出力が図 C のように動作しない場合、使用条件
を確認して下さい。故障診断の項を参照してください。
Image 23: C
使用開始
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Image 24: G
対象物のための
ティーチインモ
ード
ティーチイン時
光軸調整 LED 表示灯 結果
シングルティー
チインのプッシ
ュボタン
約 1.0 秒 センサを対象物
検出範囲が対象
物に従って調整
されている
ET が有効な場
合: ピン 2 また
は白色芯線を
UV に接続しま
す (PNP)。
約 1.0 秒 センサを対象物
検出範囲が対象
物に従って調整
されている
75 追加機能
センサは標準 I/O モード (SIO) または IO-Link モード (IOL) で使用できます。すべ
ての自動化機能およびその他のパラメータ設定は、IO-Link モードでも標準 I/O
ードでも有効です (例外: タイムスタンプ)。標準 I/O モードでは、バイナリスイッ
チング信号は、ピン 4 / 黒色芯線またはピン 2 / 白色芯線 (ピン 2 設定に応じる) を
経由して出力されます。
I/O リンクの機能については、付録の IO リンク光電センサの取扱説明書を参照す
るか、または www.sick.com にて注文番号を元にダウンロードしてください。
76
故障診断
表 I は、センサが機能しなくなった場合に、どのような対策を講じるべきかを示し
ています。
77 故障診断表
LED 表示灯/故障パターン 原因 対策
緑色の LED が点灯しない 無電圧、または電圧が限界値
以下
電源を確認し、すべての電気
接続(ケーブルおよびプラグ
接続)を確認します
緑色の LED が点灯しない 電圧がきていない又は不安
安定した電源電圧が供給さ
れていることを確認します
緑色の LED が点灯しない センサの異常 電源に問題がなければ、セン
サを交換します
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LED 表示灯/故障パターン 原因 対策
緑色の LED が点滅 IO リンク通信 -
スイッチング出力が図 C に
従っていない
IO リンク通信 -
スイッチング出力が図 C に
従っていない
標準とは異なり、パラメータ
設定はマニュアルで行いま
す。
工場出荷時設定へのリセッ
トを開始します。スイッチ
ング出力は工場出荷時設定
へリセットされました。
黄色い LED が点滅 センサの動作準備はまだ整
っているが、動作条件が最適
ではない
動作条件を確認します 投光
光軸(投光スポット)を対象
物に完全に合わせます / 光
学面の洗浄 / 感度を再調整
する(ティーチイン) / 検出
距離を点検し必要に応じて
調整する、グラフ F 参照。
黄色の LED が点滅(一時的
に)
ティーチインモード ティーチインモードを確認
します
黄色い LED が点灯、光軸に対
象物がない
/ センサと背景の間隔が短す
ぎる
検出範囲を縮小します。グ
ラフ F を参照。
対象物は光軸にある、黄色い
LED は点灯しない
センサと対象物の間隔が長
すぎる、または検出範囲の設
定が短すぎる
検出範囲を拡大します。グ
ラフ F を参照。
78 解体および廃棄
センサは必ず該当国の規制にしたがって処分してください。廃棄処理の際には、
きるだけ構成材料をリサイクルするよう努めてください(特に貴金属類)
79 メンテナンス
SICK センサはメンテナンスフリーです。
定期的に以下を行うことをお勧めしています:
レンズ境界面の清掃
ネジ締結と差込み締結の点検
機器を改造することは禁止されています。
記載内容につきましては予告なしに変更する場合がございますのであらかじめご
了承ください。指定された製品特性および技術データは保証書ではありません。
80
技術仕様(抜粋)
-3Pxx6x -3Pxx1x -3Pxx1xS14
検出範囲 20 ... 200 mm 20 ... 250 mm 20 ... 400 mm
最大検出範囲 20 ... 350 mm
43)
20 ... 500 mm
43)
20 ... 800 mm
43)
光点のスポット径/距離 4.5 mm / 75 mm 20 mm / 250 mm 40 mm / 400 mm
供給電圧 U
v
DC 10 ... 30 V
44)
DC 10 ... 30 V
44)
DC 10 ... 30 V
44)
出力電流 I
max.
≤ 100 mA ≤ 100 mA ≤ 100 mA
通信モード COM2 COM2 COM2
IO-Link 1.1 1.1 1.1
最大スイッチング周波数 1,500 Hz
45) 46)
1,000 Hz
45) 46)
200 Hz
45) 46)
最大応答時間 200 ... 300 µs
47) 46)
300 ... 450 µs
47) 46)
< 2.5 ms
47) 46)
解体および廃棄 78
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-3Pxx6x -3Pxx1x -3Pxx1xS14
保護等級 IP66,IP67,IP69K IP66,IP67,IP69K IP66,IP67,IP69K
保護クラス III III III
回路保護 A,B,C
48)
A,B,C
48)
A,B,C
48)
周辺温度 (作動中) -40 °C ... +60 °C -40 °C ... +60 °C -40 °C ... +60 °C
1)
反射率 90 % の対象物(DIN 5033 に準拠し
た白色)
2)
限界値短絡保護の操作は最大 8 A残留リ
ップルは最大 5 Vss
3)
ライト/ダークの比率 1:1
4)
ピン 2 Q\ に有効、ソフトウェアを介して
設定する場合
5)
負荷のある信号経過時間
6)
A = UV 電源電圧逆接保護
B = 出入力 逆接保護
C = 干渉パルス抑制
80 技術仕様(抜粋)
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