CKD MN3Q0・MT3Q0シリーズ ユーザーマニュアル

  • こんにちは!CKDブロックマニホールドMN3Q0、MT3Q0シリーズの取扱説明書を読み終えました。このマニュアルには、安全な取扱いや配管、配線方法、メンテナンス方法などが詳しく記載されています。製品に関するご質問があれば、お気軽にお尋ねください。
  • 電磁弁の取り付け方法について教えてください。
    配管接続時に注意すべき点は?
    メンテナンスを行う際の注意点は何ですか?
    保証期間はどのくらいですか?
    屋外で使用できますか?
SM-P00045/2
取扱説明書
ブロックマニホールド
MN3Q0、MT3Q0 シリーズ
製品をお使いになる前に、この取扱説明書を必ずお読
みください。
特に安全に関する記述は、注意深くお読みください。
この取扱説明書は必要な時にすぐ取り出して読めるよ
うに大切に保管しておいてください。
[SM-P00045/2] 1
本製品を安全にご使用いただくために
当社製品を使用した装置を設計製作される場合には、装置の機械機構と空気圧制御回路
または水制御回路とこれらをコントロールする電気制御によって運転されるシステムの
安全性が確保できることをチェックして安全な装置を製作する義務があります。
当社製品を安全にご使用いただくためには、製品の選定および使用と取扱い、ならびに
適切な保全管理が重要です。
装置の安全性確保のために、警告、注意事項を必ず守ってください。
なお、装置における安全性が確保できることをチェックして安全な装置を製作されるよう
にお願い申し上げます。
1.本製品は、一般産業機械用装置、部品として設計、製造されたものです。
よって、取り扱いは充分な知識と経験を持った人が行ってください。
2.製品の仕様範囲内でのご使用を必ずお守りください。
製品固有の仕様外での使用は出来ません。また、製品の改造や追加工は絶対に行わないで
ください。
なお、本製品は一般産業用装置、部品での使用を適用範囲としておりますので、屋外での使用、
および次に示すような条件や環境で使用する場合には適用外とさせていただきます。
(ただし、ご採用に際し当社にご相談いただき、当社製品の仕様をご了解いただいた場合は適用と
なりますが、万一故障があっても危険を回避する安全対策を講じてください。)
原子力、鉄道、航空、船舶、車両、医療機械、飲料、食品などに直接触れる機器や用途、娯楽
機器、緊急遮断回路、プレス機械、ブレーキ回路、安全対策用など、安全性が要求される用途
への使用。
人や財産に大きな影響が予想され、特に安全が要求される用途への使用。
3.装置設計、管理等に関わる安全性については、団体規格、法規等を必ずお守りください。
ISO4414、JIS B 8370(空気圧システム通則)
JFPS2008(空気圧シリンダの選定及び使用の指針)
高圧ガス保安法、労働安全衛生法およびその他の安全規則、団体規格、法規など
4.安全を確認するまでは、本製品の取り扱いおよび配管、機器の取り外しを絶対に
行わないでください。
機械、装置の点検や整備は、本製品が関わる全てのシステムにおいて安全であることを確認
してから行ってください。
運転停止時も、高温部や充電部が存在する可能性がありますので、注意して行ってください。
機器の点検や整備については、エネルギー源である供給空気や供給水、該当する設備の電源
を遮断し、システム内の圧縮空気は排気し、水漏れ、漏電に注意して行ってください。
空気圧機器を使用した機械、装置を起動または再起動する場合、飛び出し防止処置等システム
の安全が確保されているか確認し、注意して行ってください。
5.事故防止のために必ず、次頁以降の警告及び注意事項をお守りください。
警告
[SM-P00045/2]
2
ここに示した注意事項では、安全注意事項のランクを 「危険」「警告」「注意」 として
区別してあります。
取り扱いを誤った場合に、死亡または重傷を負う危険な状態が生じる
ことが想定され、かつ危険発生時の緊急性(切迫の度合い)が高い限定的
な場合。
取り扱いを誤った場合に、死亡または重傷を負う危険を生じることが
想定される場合。
取り扱いを誤った場合に、軽傷を負うかまたは物的損害のみが発生
する危険な状態が生じることが想定される場合。
なお、「注意」に記載した事項でも、状況によっては重大な結果に結び付く可能性が
あります。いずれも重要な内容を記載していますので必ず守ってください。
保証に関する注意事項
z 保証期間
当社製品の保証期間は、貴社のご指定場所への納入後 1 年間といたします。
z 保証範囲
上記保証期間中に明らかに当社の責任と認められる故障を生じた場合、本製品の代替品
または必要な交換部品の無償提供、または当社工場での修理を無償で行わせていただきます。
ただし、次の項目に該当する場合は、この保証の対象範囲から除外させていただきます
カタログまたは仕様書に記載されている以外の条件、環境での取扱いならびに
ご使用の場合
故障の原因が本製品以外の事由による場合
製品本来の使い方以外の使用による場合
当社が関わっていない改造または修理が原因の場合
納入当時に実用化されていた技術では予見できない事由に起因する場合
天災、災害など当社の責でない原因による場合
なお、ここでいう保証は、納入品単体に関するものであり、納入品の不具合により
誘発される損害については除外させていただきます。
z 適合性の確認
お客様が使用されるシステム、機械、装置への当社製品の適合性は、お客様自身
の責任でご確認ください。
警告
危険
[SM-P00045/2] 3
開梱 (3)
配管実施直前まで電磁弁包装袋は、外さないでください。
包装袋を配管接続作業以前に外すと、配管ポートから異物が電磁
弁内部に入り、故障、誤作動などの原因になります。
据付け (4)
指定仕様外での使用、特殊な用途の場合には、仕様についてご
相談ください。
設置環境について (4.1)
a) 周囲に粉塵が多い場合は排気配管もご注意ください。
排気ポートの向きにより異物が入ることがあります。
サイレンサーを取付けるか、排気ポートを下向きに配管して
ください。
b) 水滴、切削油を直接かけないでください。
水滴、切削油等が直接電磁弁にかかると漏電、コイル焼けの原因
となります。シール性は事前にご確認いただき、カバーやパネル内
に設置するなどで保護してください。
シリンダのロッド部に切削油がかかる場合、シリンダを通し電磁弁
二次側配管内に切削油が浸入し誤動作の原因となりますので
避けてください。
c) コイルは放熱をします。
制御盤内に取付けたり、通電時間が長い場合には、通風など、
放熱を考慮してください。高温状態となります。
周囲温度および通電時間によってコイル温度が高くなることがある
ため、バルブに触れる際は十分ご注意ください。
d) 腐蝕性、溶剤環境では使えません。
亜硫酸ガス等腐蝕性ガスおよび溶剤雰囲気での使用はしないで
ください。
e) 耐振動、耐衝撃
振動50m/s2以上、衝撃300m/s2以上の使用は避けてください。
f) 多湿環境では温度変化により結露を生ずる場合があります
のでお避けください。
g) 防爆環境では使用できません。防爆用電磁弁をお選び
ください。
h) 海岸付近、雷の発生しやすい場所等、オゾンの濃度が高い
場所ではパッキン、ガスケットの劣化が早くなる場合が
あります。
i) 開閉及び雷の過渡現象からの過電圧によって発生する、
一方向のサージ(CEマーキング:IEC61000-4-5)に対する耐性
はありません。これらのサージ対策は装置側で実施して
ください。
注意 :
警告 :
注意 :
[SM-P00045/2]
4
据付け方法について (4.2)
a) 電磁弁の取付けには、配管で支持する取付方法をとらない
ください。
電磁弁本体を取付け固定してください。
b) ねじは適正なトルクで締め付けてください。適正な組立及び
締め付けが行われないと、エア漏れや製品の脱落、ねじの
破損、DIN レールの変形の原因となります。
マニホールド質量が 1kg 超える場合や振動、衝撃のある環境
では、DIN レールを 50~100mm 間隔で取付面に固定してくだ
さい。
配管方法について (4.3)
a) 配管接続時には適正トルクで締付けてください
空気漏れ、ねじ破損防止が目的です。ねじ山にキズを付けない
ように、初めは手で締め込んでから、工具をご使用ください。
b) 配管接続部の結合部が装置の動き、振動、引張りなどに
よってはずれないように配管してください。
空気圧回路の排気側配管の離脱によりアクチュエータの速度制御
ができなくなります。
チャック保持機構の場合にはチャック解放となり、危険な状態が
生じます。
c) 配管接続が完了して圧縮空気を供給する際、必ず配管接続
部分のすべての部分の空気漏れのないことを確認して
ください。
d) 配管接続が完了して圧縮空気を供給する場合、急激に高い
圧力が掛からないように供給してください。
配管接続がはずれ、配管チューブが飛びはねて、事故が発生
します。
e) 電磁弁の排気ポートは配管接続ポートの口径以下に絞らない
ようにしてください。
排気がスムーズにされないと、アクチュエータが正常に作動
しません。マニホールドの場合には排気が他の電磁弁の正常な
作動を妨げることがあります
f) 異物の除去
配管内のさび等は動作不良、弁座漏れの原因となります。電磁弁
の直前には5μm以下のフィルタを入れてください。
g) 給気
給気配管は絞らないでください。多連数動作時の圧力低下により
動作遅れ不具合が生ずることがあります。
警告 :
注意 :
注意 :
[SM-P00045/2] 5
配線方法について (4.4)
配線作業を行う場合、必ず電源を切った状態で行ってください。
また、通電中に端子部に触れたり、濡れた手を近づけないで
ください。感電する可能性があります。
a)使用電圧および極性を確認し、配線してください。
b)同時通電、ケーブル長さによって電圧降下が生じます。
ソレノイドに対する電圧降下が定格電圧の 10%以内であることを
ご確認ください。
c)出力ユニットに本製品を接続してください。入力ユニットに接続
した場合、これらの機器だけでなく周囲の機器まで重大な故障
を起こす恐れがあります。
誤作動防止について 5.1項)
誤動作防止弁は、隣接するエア機器等からの背圧をブロックする
ものですが、圧力を連続してシール保持できる構造にはなって
おりませんので、背圧ブロック以外の目的でご使用ならないで
ください。
手動操作について (5.2)
a) 手動操作にあたっては、作動するシリンダの近くに人がいない
ことを確認して行ってください。
エアー質について (5.3)
a) 圧縮空気以外は供給しないでください。
b) 圧縮空気には腐食性ガスを含まない清浄な空気をご使用
ください。
a) 圧縮空気中には多量のドレン、酸化オイル、タール、異物、
配管のさびが含まれ作動不良や短寿命など故障の原因と
なります。また、排気は環境汚染にもなりますので、エアー質
の改良 (クリーンエアー) を行ってください。
b) 基本的には無給油仕様ですが、使用する場合はタービン油
1種(無添加)ISO VG32を使用してください。
c) スピンドル油、マシン油はゴム部品の膨張により作動不良を
おこしますので使用しないでください。
注意 :
警告 :
警告 :
注意 :
警告 :
警告 :
[SM-P00045/2]
6
電気回路について (5.4)
a) 他の制御機器からの漏れ電流による誤作動を避けるために
漏れ電流の確認をしてください。
プログラマブルコントローラなどを使用する場合に漏れ電流が影響
して電磁弁を非通電にしても弁が切り換わらない場合があります。
b) 漏洩電流の制御
プログラマブルコントローラなどで電磁弁を動作させる場合には、
プログラマブルコントローラの出力の漏洩電流が下表以下になって
いることを確認してください。誤作動につながります。
注意 :
DC24V の場合 1.8 mA 以下
漏洩
電流
電磁弁
接点 C
R
プログラマブル
コントローラ側
CR 回路
[SM-P00045/2] 7
a) サージキラーは数百Vにも達する電磁弁サージ電圧を、
出力接点が耐え得る程度の低い電圧レベルに制限する働きを
します。ご使用の出力回路によってはこれでは不十分であり
破壊、誤作動させる場合もあります。事前にご使用電磁弁の
サージ電圧制限レベルと、出力機器の耐圧、回路構成により、
また、復帰遅れ時間の程度により、使用の可否をご判断くださ
い。必要な場合には、さらに別のサージ対策を実施してくださ
い。なお、MN3Q0、MT3Q0シリーズはOFF時に発生する端子間
の逆電圧サージを、次表のレベルまで抑えることができます。
b) 出力ユニットがNPNタイプの場合、出力トランジスタには上表
電圧+電源電圧分のサージ電圧がかかる恐れがありますの
で接点保護回路の併設をお願いいたします。
定期点検 (6.1)
メンテナンスを行う場合は、事前に電源を切り、供給圧縮空気を
止め、残圧の無いことを確認してから行ってください。
安全確保に必要な条件です
メンテナンス管理が正しく実施されるように、日常点検、定期点検
を計画的に実施してください。
メンテナンスの管理が十分でない場合には製品の機能が著しく
低下して短寿命、破損、誤作動などの不具合や事故を招きます。
警告 :
注意 :
注意 :
DC24V の場合 47V
電磁弁側
プログラマブル
コントローラ側
<出力トランジスタ保護回路 併設例1>
電磁弁側
プログラマブル
コントローラ側
<出力トランジスタ保護回路 併設例2>
作成 2011.10.07
改定 2013.05.09
8
ブロックマニホールド
MN3Q0、MT3Q0シリーズ
取扱説明書 No. SM-P00045
1. 製品各部の名称とはたらき ························································· 9
2. ポート表示および SI 単位系
2.1 ポート表示 ·····································································11
2.2 SI 単位と従来単位の換算 ··················································11
3. 開梱 ···················································································12
4. 据付け
4.1 設置環境·······································································13
4.2 据付け方法 ····································································14
4.3 配管方法·······································································16
4.4 配線方法·······································································20
5. 適切な使用方法
5.1 動作説明·······································································30
5.2 手動操作·······································································31
5.3 エアー質 ·······································································32
5.4 電気回路·······································································34
6. 保守
6.1 定期点検·······································································37
6.2 分解、組立方法 ·······························································38
7. 故障と対策 ···········································································45
8. 製品仕様および形番表示方法
8.1 製品仕様·······································································46
8.2 形番表示方法·································································48
[SM-P00045/2] 9
1. 製品各部の名称とはたらき
バルブブロック
固定ねじ
電装ブロック及びエンドブロックに各2本あり、マニホールド全体をDINレールに固定します。
電装ブロック
プリント基板が内蔵、固定されています。
取付レール (DINレール)
エンドリティナ
電装ブロック、エンドブロックに仮止めされています。
エンドブロック
電装ブロックと反対側に設置し、マニホールド全体をDINレールに固定し、集中給排気流路端のプラグ
機能をもっています。
電装カバー
ソレノイドへの通電時、インジケータが点灯します。
a bソレノイドは、各々赤、緑色に点灯します。
手動装置
給排気ブロック
継手
交換可能なカートリッジ式ワンタッチ継手を使用しています。
バルブブロック
固定ねじ
電装ブロック
④取付レール
DIN レール)
エンドリティナ
エンドブロック
電装カバー
手動装置
給排気ブロック
継手
[SM-P00045/2]
10
Dサブコネクタタイプ (T30※、T30R) フラットケーブルコネクタタイプ (T5※、T5R)
Dサブ25ピンコネクタ
マニホールド電磁弁の制御端子集合しています。
取付ねじ(M2.6
接続するコネクタをねじ固定する時に使います。
フラットケーブルコネクタ
マニホールド電磁弁の制御端子集合しています。
※マニホールド構成の詳細については46ページ以降をご参照ください。
[SM-P00045/2] 11
SI 単位
2. ポート表示およびSI単位系
2.1 ポート表示
配管ポート位置には、1P3Rなどのように、ISOおよびJIS規格に対応した配管ポート表示が示されて
います。
用途 ISO規格 JIS規格
供給ポート 1 P
出力ポート 2 (A)
排気ポート 3 R
a側を「2a」、b側を「2b」と表示しています。
2.2 SI単位と従来単位の換算
本取扱説明書はSI単位 (国際単位系) にて記載されております。
おもなSI単位と従来単位の換算については下表の通りです。
SI単位換算表 (太字の単位がSI単位です)
z
N Dyn kgf
1 1×105 1.01972×10-1
1×10-5 1 1.01972×10-6
9.80665 9.80665×105 1
z 応力
Pa又はN/m2 MPaN/mm2 kgf/mm2 kgf/cm2
1 1×10-6 1.01972×10-7 1.01972×10-5
1×106 1 1.01972×10-1 1.01972×10
9.80665×106 9.80665 1 1×102
9.80665×104 9.80665×10-2 1×10-2 1
注:1Pa=1N/m21MPa=1N/mm2
z 圧力
Pa kPa MPa bar kgf/cm2 atm mmH2O mmHgTorr
1 1×10-3 1×10-6 1×10-5 1.01972×10-5 9.86923×10-6 1.01972×10-1 7.50062×10-3
1×103 1 1×10-3 1×10-2 1.01972×10-2 9.86923×10-3 1.01972×102 7.50062
1×106 1×103 1 1×10 1.01972×10 9.86923 1.01972×105 7.50062×103
1×105 1×102 1×10-1 1 1.01972 9.86923×10-1 1.01972×104 7.50062×102
9.80665×104 9.80665×10 9.80665×10-2 9.80665×10-1 1 9.67841×10-1 1×104 7.35559×102
1.01325×105 1.01325×102 1.01325×10-1 1.01325 1.01323 1 1.03323×104 7.60000×102
9.80665 9.80665×10-3 9.80665×10-6 9.80665×10-5 1×10-4 9.67841×10-5 1 7.35559×10-2
1.33322×102 1.33322×10-1 1.33322×10-4 1.33322×10-3 1.35951×10-3 1.31579×10-3 1.35951×10 1
注:1Pa=1N/m2
換算例 (圧力の場合) 1kgf/cm2 0.980665MPa 1MPa 1.01972×10kgf/cm2
[SM-P00045/2]
12
3. 開梱
配管実施直前まで電磁弁包装袋は、外さないでください。
包装袋を配管接続作業以前に外すと、配管ポートから異物が
電磁弁内部に入り、故障、誤作動などの原因になります。
(1) ご注文の製品と製品に表示されている製品形番とが、同一であることを確認してください。
(2) 製品外部に損傷を受けていないか確認してください。
(3) 製品に取扱注意書などが添付されている場合は、この取扱説明書と合せよく読んでからご使用
ください。
注意 :
[SM-P00045/2] 13
4. 据付け
指定仕様外での使用、特殊な用途の場合には、仕様について
ご相談ください。
4.1 設置環境
a) 周囲に粉塵が多い場合は排気配管もご注意ください。
排気ポートの向きにより異物が入ることがあります。
サイレンサーを取付けるか、排気ポートを下向きに配管して
ください。
b) 水滴、切削油を直接かけないでください。
水滴、切削油等が直接電磁弁にかかると漏電、コイル焼けの原因
となります。シール性は事前にご確認いただき、カバーやパネル内
に設置するなどで保護してください。
シリンダのロッド部に切削油がかかる場合、シリンダを通し電磁弁
二次側配管内に切削油が浸入し誤動作の原因となりますので
避けてください。
c) コイルは放熱をします。
制御盤内に取付けたり、通電時間が長い場合には、通風など、
放熱を考慮してください。高温状態となります。
周囲温度および通電時間によってコイル温度が高くなることがある
ため、バルブに触れる際は十分ご注意ください。
d) 腐蝕性、溶剤環境では使えません。
亜硫酸ガス等腐蝕性ガスおよび溶剤雰囲気での使用はしないで
ください。
e) 耐振動、耐衝撃
振動50m/s2以上、衝撃300m/s2以上の使用は避けてください。
f) 多湿環境では温度変化により結露を生ずる場合があります
のでお避けください。
g) 防爆環境では使用できません。防爆用電磁弁をお選び
ください。
h) 海岸付近、雷の発生しやすい場所等、オゾンの濃度が高い
場所ではパッキン、ガスケットの劣化が早くなる場合が
あります。
i) 開閉及び雷の過渡現象からの過電圧によって発生する、
一方向のサージ(CEマーキング:IEC61000-4-5)に対する耐性
はありません。これらのサージ対策は装置側で実施して
ください。
警告 :
注意 :
[SM-P00045/2]
14
4.2 据付け方法
a)電磁弁の取付けには、配管で支持する取付方法をとらないで
ください。
電磁弁本体を取付け固定してください。
b)ねじは適正なトルクで締め付けてください。適正な組立及び
締め付けが行われないと、エア漏れや製品の脱落、ねじの破損、
DIN レールの変形の原因となります。
マニホールド質量が 1kg 超える場合や振動、衝撃のある環境
では、DIN レールを 50~100mm 間隔で取付面に固定してくだ
さい。
4.2.1 電磁弁の周囲には取付け、取外し、配線、配管作業のためのスペースを確保して
ください。
4.2.2 据付け方法
正しく取り付けられていない場合、マニホールドの脱落、破損などの原因となりますので、ご注意ください。
また、振動や衝撃のある環境での使用においては、DINレールを50100mm間隔で取付面に固定し、
据付け状態に異常がないか確認して使用してください。
DINレールで据え付ける場合(MN3Q0シリーズ)
1.①、②の順でDINレールに爪をかけ
2.リテナを③の方向に押し付ける。
3.ブロック間に隙間ができないよう押さえ
ながらDINレール固定ねじを締める。
(締付トルク1.4±0.2Nm
リテナ
警告 :
注意 :
固定ねじ
+ドライバ
[SM-P00045/2] 15
MTQ0シリーズ)
取付穴(Φ5.2)
[SM-P00045/2]
16
4.3 配管方法
a) 配管接続時には適正トルクで締付けてください
空気漏れ、ねじ破損防止が目的です。ねじ山にキズを付けない
ように、初めは手で締め込んでから、工具をご使用ください。
b) 配管接続部の結合部が装置の動き、振動、引張りなどに
よってはずれないように配管してください。
空気圧回路の排気側配管の離脱によりアクチュエータの速度制御
ができなくなります。
チャック保持機構の場合にはチャック解放となり、危険な状態が
生じます。
c) 配管接続が完了して圧縮空気を供給する際、必ず配管接続
部分の全箇所から空気漏れがないことを確認してください。
d) 配管接続が完了して圧縮空気を供給する場合、急激に高い
圧力が掛からないように供給してください。
配管接続がはずれ、配管チューブが飛びはねて、事故が発生
します。
e) 電磁弁の排気ポートは配管接続ポートの口径以下に絞らない
ようにしてください。
排気がスムーズにされないと、アクチュエータが正常に作動
しません。マニホールドの場合には排気が他の電磁弁の正常な
作動を妨げることがあります
f) 異物の除去
配管内のさび等は動作不良、弁座漏れの原因となります。電磁弁
の直前には5μm以下のフィルタを入れてください。
g) 給気
給気配管は絞らないでください。多連数動作時の圧力低下により
動作遅れ不具合が生ずることがあります。
適正締付トルク
接続ねじ 締付トルク Nm
M3 0.30.6
M5 1.01.5
Rc1/8 35
注意 :
[SM-P00045/2] 17
4.3.1 シール剤
シール剤の使用については、配管内に入り込まないよう十分注意するとともに、外部漏れのないように
してください。
ねじ部にフッ素樹脂製のシールテープを巻く場合は、ねじの先端を12山残してシールテープを23
に巻きつけ、爪先で押さえてねじに密着させてください。液状のシール剤を使用するときも、ねじの先端から
12山残して多すぎないように注意しながら塗布してください
めねじ側へは塗布しないようにしてください。
4.3.2 フラッシング
配管前には配管チューブ、電磁弁、関連機器などのフラッシングを行い、異物を取り除いてください。
4.3.3 M3、M5継手について
M3M5用はガスケット (単品形番 : FGS) でシールします。圧力を加えたまま増し締めしないでください
万一のトラブルを考慮してバルブの取り外し、取り付けができるように配管系の設計、施工をしてください。
4.3.4 排気ポートについて
排気エアーは極力絞られないように注意してください。シリンダの応答遅れを生ずる場合があります。
シリンダ、電磁弁間でスピード調整してください。
(正) (誤) (正) (誤)
●シ-ルテ-プ ●固形、液状シ-ル剤
固形
液状
シール剤
固形
液状
シール剤
[SM-P00045/2]
18
4.3.5 配管接続ついて
(1) 適用チューブ
ワンタッチ継手付電磁弁の場合、当社指定のチューブをご使用ください。
ソフトナイロン F-1500シリーズ
U-9500シリーズ)
※φ1.8 ワンタッチ継手(C18)は UP-9402(ウレタン)をご使用ください。
(2) スパッタが飛散する雰囲気では、難燃性チューブ又は金属鋼管をご使用ください。
(3) スパイラルチューブに標準のワンタッチ継手を使用する場合は、チューブ根元をホースバンドで固定して
ください。回転が発生し、保持能力が減少します
高温雰囲気では、締結継手をご使用ください。ワンタッチ継手は使用不可です。
(4) 一般市販チューブをご使用になる場合は外形寸法精度および肉厚、硬度にご注意ください。ウレタン
チューブの硬度は93°以上 (ゴム硬度計) のものをご使用ください。
径精度、硬度を満足しないチューブの場合チャック力が低下し、抜けたり挿入しにくくなる場合が
あります。
チューブ寸法
内径 mm
外径 mm ナイロン ウレタン
φ1.8 φ1.2
φ3 φ2
φ4 φ2.5 φ2
φ6 φ4 φ4
φ8 φ5.7 φ5
φ10 φ7.2 φ6.5
(5) チューブの曲げ半径
チューブの曲げ半径は最小曲げ半径以上としてください。抜けや漏れの原因になります。
最小曲げ半径 mm
チューブ径 ナイロン ウレタン
φ1.8 4
φ3 8
φ4 10 10
φ6 20 20
φ8 30 30
φ10 40 40
(6) チューブの切断
チューブカッターを使用し、軸方向と垂直に切断してください。斜めに切られたチューブを挿入すると
空気漏れの原因になります。
外径公差
ソフト、ハードナイロン ±0.1mm
ウレタン φ1.8、φ3 ±0.1mm
ウレタン φ4、φ6 +0.1mm
-0.15mm
ウレタン φ8、φ10 +0.1mm
-0.2mm
[SM-P00045/2] 19
(7) チューブ接続状態
継手の先端部から、使用チューブ外径分の長さ直線部をもうけ、継手挿入口での急な曲げ配管は
避けてください。横方向へのチューブ引張り力は40NC18CL18CLL185N程度)を超えないよう
ご注意ください。
(8) 適用ブランクプラグ
ワンタッチ継手付の電磁弁の場合、当社指定のブランクプラグをご使用ください。
ブランクプラグ PG-P2-B :φ1.8ワンタッチ継手
N4E00-JOINT-PP3MW :φ3ワンタッチ継手
GWP4-B :φ4ワンタッチ継手
/