Thermo Fisher Scientific TSX ユーザーマニュアル

設置と操作

328442H06 • 改訂 M • 11/11/2021

超低温冷凍庫

TSXシリーズ

重要このマニュアルをお読みください。このマニュアルの指示に従わないと、装置の損傷、操作する人

のケガ、製品性能悪化につながることがあります。

注意すべての内部調整と保守は、認定されたサービス担当者が実施する必要があります。

このマニュアルに記載されている内容は、情報提供のみを目的としています。記載された内容および製

品は予告なく変更する場合があります。 Thermo Fisher Scientificは本マニュアルの内容について、一切の

責任を負わず、保証しません。本マニュアルの使用によって生じた、または使用に関連して発生した直

接的または偶発的なあらゆる損害について、 Thermo Fisher Scientificはいかなる責任も負いません。

型番 ..........................................................................................................1

安全上のご注意 .................................................................................2

開梱 ..........................................................................................................3

梱包内容明細 ......................................................................................4

一般的な推奨事項.............................................................................5

温度監視 ...........................................................................................5

一般的な使用 .................................................................................5

初回運転 ...........................................................................................5

バッテリー扉の開閉...................................................................5

動作規格 ................................................................................................6

電気的特性 ......................................................................................6

設置 ..........................................................................................................7

場所.....................................................................................................7

配線.....................................................................................................7

水平度の調整 .................................................................................7

バックアップシステム（オプション）..............................8

超断熱キャビネット構造.........................................................8

扉の操作 ...........................................................................................8

圧力均等化ポート .......................................................................9

リモートアラームコネクターの設置................................9

使用目的 ...........................................................................................9

起動 ..........................................................................................................10

接続性要件 ......................................................................................10

初回起動 ...........................................................................................11

スタンバイモード .......................................................................16

操作 ..........................................................................................................17

操作概要 ...........................................................................................17

ホーム画面 ......................................................................................17

設定.....................................................................................................17

リモートシリアル .......................................................................23

ヒーターモード ............................................................................24

イベントログ .................................................................................24

アラーム ...........................................................................................25

ユーザー ...........................................................................................25

レポート ...........................................................................................26

チャート ...........................................................................................26

稼働状態とアラーム管理..............................................................29

稼動状態の概要 ............................................................................29

通知 /注意.......................................................................................30

アラーム/警告 .............................................................................30

バックアップシステム（オプション）...................................31

CO2とLN2の注意........................................................................31

設置.....................................................................................................31

起動.....................................................................................................32

操作.....................................................................................................32

チャートレコーダー（オプション）........................................33

設定と操作 ......................................................................................33

チャート用紙の変更...................................................................33

較正調整 ...........................................................................................33

アンダーキャリッジライティング（オプション）..........34

アンダーキャリッジライティングの設定変更 ............34

アンダーキャリッジライティングシステムの切断..35

メンテナンスとトラブルシューティング...........................36

冷却器の清掃 .................................................................................36

冷却器フィルターの清掃.........................................................36

ガスケットのメンテナンス....................................................36

冷凍庫の除霜 .................................................................................36

バッテリーのメンテナンス....................................................37

メンテナンススケジュール....................................................37

トラブルシューティングガイド ...............................................38

接続トラブルシューティング....................................................42

保証 ..........................................................................................................44

保証（国際）.........................................................................................45

付録 A：アラーム概要 ...................................................................46

付録 B：イベントログ詳細 .........................................................53

付録 C：市のタイムゾーン .........................................................55

付録 D：Modbus ASCII パラメーター表 ..............................61

WEEE 準拠 ................................................................. 70

サポートが必要な場合 ............................................... 71

超低温冷凍庫型番 | 1

型番

装置

型番(*) Energy Star型番(*)

Thermo Scientific - TSX40086* G A/D/V

Thermo Scientific - TSX50086* G A/D/V

Thermo Scientific - TSX60086* G A/D/V

Thermo Scientific - TSX70086* - A/D/V

2 | 安全上のご注意超低温冷凍庫

安全上のご注意

本マニュアルでは、以下の記号と規則が使用されます。

EMC

本装置は、業務上の使用用途に対してのみEMC登録されて

います。本製品を家庭で使用した場合、電波干渉を生じる

可能性があります。

本装置は試験済みであり、クラスAデジタルデバイスに対

する規制に適合していることが確認されています。家庭以

外の全設備で使用され、低電圧供給網（家庭用）に直接接

続されていない機器を対象としています。このISM機器は、

カナダICES-001、IC: 5718A-METSRに適合しています。

FCC

本装置は試験済みであり、 FCC規定のPart 15に基づく、

クラスAデジタルデバイスに対する規制に適合しているこ

とが確認されています。これらの規制は、商業環境で本装

置を使用した場合に有害な干渉に対して妥当な保護手段が

供されるように考案されています。本装置は高周波エネル

ギーを産生、使用しています。また、高周波エネルギーを

放射する可能性があります。本取扱説明書にしたがった据

付および使用がなされない場合、無線通信に有害な干渉が

発生する可能性があります。住宅地で本装置を操作する場

合、有害な干渉が発生する可能性が高く、干渉が発生した

場合、ユーザーの自己負担で修正することが求められま

す。 FCC ID: NNHMETSR

この記号が単独で使用されると、傷害のリス

クや装置のパフォーマンスの低下を軽減する

ための重要な操作手順を示します。

注意：この記号は、避けられない場合には軽

度から中程度のケガや装置に対する損傷に繋

がる潜在的に危険な状況を示しています。

警告：この記号は、避けられない場合には、

重傷や死亡に繋がる潜在的に危険な状況を示

しています。

警告：この記号は危険な電圧が存在し、感電

の可能性が存在する状況を示しています。

雪の結晶記号は極端な低温や凍傷の危険性が

高いことを示しています。保護されていない

体の部分で、金属部分やサンプルに触れない

でください。

この記号は指示された手順の間に手袋を使用

する必要性を示しています。除染プロセスを

実施する場合には、耐薬品性の手袋を使用し

てください。サンプルの取り扱い、および液

体窒素の使用時には、断熱手袋を使用してく

ださい。

本製品の設置、使用、保守前には、本マニュ

アルと製品の警告ラベルを必ずお読みくださ

い。これらの指示に従わないと、この製品の

誤作動を引き起こし、ケガや損傷に繋がるこ

とがあります。

製品の文献および本マニュアルに記載された

方法でのみ、本製品を使用してください。使

用前に、本製品が目的の使用に適しているこ

とを確認します。この装置を製造メーカーの

指定する方法以外で使用する場合、装置の保

護機能が働かない場合があります。

システムコンポーネント、特にコントロー

ラーは改造しないでください。 OEMの同一の

交換装置や部品を使用してください。使用前

に、製品があらゆる点で改変されていないこ

とを確かめます。

警告：国および地域の電気規格に準拠して、

装置は適切にアースしなければなりません。

装置を決して過負荷の電源に接続してはいけ

ません。

警告：清掃、トラブルシューティング、また

はその他の製品やコントロール保守の実施前

には、装置のすべての電源を切断してくださ

い。

注意：「注意、火災の危険」。本装置には、炭

化水素冷媒が充填されています。

この記号は、人員のケガを引き起こす可能性

のある潜在的なピンチポイントを示します。

超低温冷凍庫開梱 | 3

開梱

荷物が届いたら、運送会社の担当者がいる内に、外側の物

理的損傷がないか確認します。外側の損傷が見つかった

ら、注意深く開梱し、装置とすべての付属品に損傷がない

か確認します。

外側に損傷がなければ、配達から5日以内に開梱し、装置

を検査します。何らかの損傷が見つかったら、梱包材を捨

てず、直ちに運送業者に損傷を報告します。製造メーカー

には書面による許可なしに、物品を返送しないでくださ

い。輸送中の損傷についてクレームを提出する際、輸送業

者に輸送コンテナと装置を点検するように要求します。

4 | 梱包内容明細超低温冷凍庫

梱包内容明細

本マニュアルについては、

www.thermofisher.com/usermanualsを参照ください。

冷凍庫キャビネット内には、次のものが入った袋があり

ます。

•ハンドルロックキー

•リモートアラーム接触コネクター

•背面スペースのための柱

•WIFI接続用ドングル

現地取り付けのチャートレコーダーも注文した場合には、

バッグには次のものも含まれます。

•レコーダー取り付け説明書

•予備の感光紙

バックアップシステムを注文した場合には、キャビネット

には次のものも含まれます。

•ホースアセンブリ

•インチ規格とメートル規格コネクター

注文時に指定した場合には、バッグには次のものも含まれ

ることがあります。

•QC温度グラフと試験ログ

•較正情報

近接アクセスカードオプションを注文した場合には、カー

ドは冷凍庫の前面に取り付けられたバッグの中です。

超低温冷凍庫一般的な推奨事項 | 5

一般的な推奨事項

温度監視

一般的な使用

この冷凍システムは、冷凍庫を保管目的で使用する場合の

み、 15 °C～32 °C （59 °F～90 °F）までの周囲温度で安全

に極低温を維持するように設計されています。 TSX70086*

モデルの場合、最大動作温度は、 28 °C （83 °F）です。

初回運転

物を入れる前に、冷凍庫は所望の温度で最低12時間運転し

てください。

冷凍庫は、一番上の棚から一度に1つの棚に物を入れてく

ださい。各棚に物を入れた後は、次の棚に荷物を入れる前

に、冷凍庫を設定温度に戻してください。冷凍庫に完全に

物を入れるまで、このプロセスを繰り返します。

バッテリー扉の開閉

格子扉を開くには、下図に示す通り、右上から扉を引きま

す。

格子扉を閉じるには、扉をフレームに押して、ラッチを所

定の位置へ固定します。

図 1. 扉を開く

重要な注意保存された内容の価値を保つ性

能で継続して監視できるように、冷凍庫には

独立した温度監視システムを追加して使用す

ることを推奨します。

警告：本装置は「急速冷凍」装置ではありま

せん。大量の液体、または高い水分含有量の

物品を冷凍すると、冷凍室内の温度は一時的

に上昇し、コンプレッサーが長時間にわたっ

て動作状態となります。

冷凍室内温度の空気は急速に逃げるため、扉

は長時間開放しないでください。また、内側

の扉はできるだけ閉めておいてください。室

内の空気が湿度が高く、庫内の空気と置き換

わると、冷凍庫内には迅速に霜が発生しま

す。

注意：これらの手順に従わないと装置に負荷

がかかり、コンプレッサーへの過度の負担

や、ユーザー製品の安全性を損なうことがあ

ります。

6 | 動作規格超低温冷凍庫

動作規格

本マニュアルで記載されている冷凍庫は、汚染度2と過電

圧カテゴリー II環境で使用する据置型機器に分類されてい

ます。

これらの装置は、以下の環境条件で動作するように設計さ

れています。

•屋内使用

•最大高度2000m

•15 °C～32 °C （59 °F～90 °F）の範囲の温度の場合、

60%の最大相対湿度。 TSX70086*モデルの場合、最大

動作温度は、 28 °C （83 °F）です。

•主電源電圧変動が、公称電圧の±10%を超えないこと。

•TSXシリーズの場合、 ULTはGFCI （地絡保護回路遮断

器）保護されたコンセントに接続しないでください。

煩わしいトリップ動作が発生する可能性があります。

電気的特性

データプレートに記載された型番の最後の文字は、装置の

電気的仕様を示しています。各装置の電流定格は、データ

プレートに記載されています。

以下の表で示すように電圧タイプにはA、D、V、Gがあり

ます。

表 1. TSXシリーズの電気的仕様

モデル電圧周波数電流

400D/V 208-230 V 50/60 Hz 4.0 A

400A 115 V 60 Hz 9.0 A

400G 100 V 50/60 Hz 10.5 A

500D 208-230 V 60 Hz 5.1 A

500V 208-230 V 50 Hz 5.2 A

500A 115 V 60 Hz 9.5 A

500G 100 V 50/60 Hz 9.5 A

600D/V 208-230 V 50/60 Hz 4.0 A

600A 115 V 60 Hz 8.5 A

600G 100 V 50/60 Hz 9.5 A

700D 208-230 V 60 Hz 5.8 A

700V 208-230 V 50 Hz 6.1 A

700A 115 V 60 Hz 10.6 A

超低温冷凍庫設置 | 7

設置

場所

装置は上部と側面に最低8インチ（20 cm）の空間、背面に

6インチ（15 cm）の空間を空けて、振動のない、水平な場

所に設置してください。キャビネットの水平度調整に関す

る詳細は、「水平度の調」を参照ください。扉は最低85°開

くように、十分な隙間を確保してください。

背面空間の柱は、冷凍庫が適切な隙間を取れるように提供

されています。隙間空間のための柱を取り付ける場合に

は、背面デッキ部分にネジ止めしてください。

装置は直射日光や過熱ディフューザー、ラジエーター、そ

の他熱源の近くに配置しないでください。設置場所の周辺

温度範囲は15 °C～32 °C （59 °F～90 °F）に収める必要が

あります。 TSX70086*モデルの場合、最大動作温度は、

28 °C （83 °F）です。

配線

水平度の調整

床が水平であるか確認してください。装置は前後、左右の

両方で水平が必要です。

TSX40086*モデルは、右側に1つの水平脚が備わっていま

す。これらは、扉を開く間に装置が移動するのを防ぐのに

役立ちます。

キャスター付きの装置は必ずブレーキをかけてください。

警告：装置の左下側面に配置されたデータプ

レートに印刷された電気定格を超えないよう

にしてください。

注意：正しい電源に装置を接続します。不正

な電圧は、装置に対する重大な損傷を引き起

こすことがあります。

注意：人体の安全と無障害の動作を行うた

め、使用前に本装置は適切にアースしなけれ

ばなりません。装置をアースしないと、ケガ

や装置への損傷に繋がることがあります。必

ず、国および地域の電気法規に準拠してくだ

さい。装置を過負荷の電力線に接続してはい

けません。

注意：装置の背面にある切断装置または回路

ブレーカーへのアクセスを妨げるようにユ

ニットを配置しないでください。

注意：冷凍庫は必ず専用の（個別の）回路に

接続してください。各冷凍庫は、正しい電圧

のコンセントに接続する電源コードとプラグ

が装備されています。電源電圧は冷凍庫の定

格電圧の±10%以内であることが必要です。

注意：電源コードのプラグから、アース用端

子を除去したり無効にしないでください。端

子が外されると、保証が無効となります。

8 | 設置超低温冷凍庫

バックアップシステム

（オプション）

CO2またはLN2バックアップシステムを使用する場合には、

設置と操作の説明について「バックアップシステム（オプ

ション）」を参照ください。

超断熱キャビネット構造

すべてのモデルで、キャビネット壁はシールされたフィル

ムラミネートによって埋め込まれた真空断熱コアを持ちま

す。

扉の操作

直立冷凍庫モデルには、超低温冷凍庫用に設計された高度

なアセンブリが装備されています。

機能：

•片手操作

•正面アクセス可能ロック

•セキュリティを強化できる、標準の南京錠用掛け金。

掛け金の長さは、 3/4インチ（1.9 cm）から11/2インチ

（3.8 cm）の間であることが必要です。

•信頼性の高い動作と、安全な製品保管のための耐久性

のある構造。

•扉ランプアラインメント機能

•近接型アクセスカードによる冷凍庫へのアクセス制限

（オプション）。

扉を開く

近接アクセスカードオプション付きの冷凍庫の場合：

1. （取り付けてあれば）南京錠を外します。

2. 扉を解錠するには、冷凍庫の前面にあるLCDディスプ

レイの下にカードを通します。

3. ラッチハンドルを掴み、キャビネットストライキから

ラッチが外れるまで手前に引っ張ります。

4. ラッチハンドルを引っ張り続けると、メイン扉が開き

ます。

アクセスカードオプションなしの冷凍庫の場合：

1. （取り付けてあれば）南京錠を外します。

2. ラッチハンドルを掴み、キャビネットストライクから

ラッチが外れるまで手前に引っ張ります。

3. メイン扉を開けるには、ラッチハンドルを引っ張って

おきます。

停電時に扉を開くには

停電が発生した場合、装置に近接型アクセスカードオプ

ションが装備されていれば、 9V電池を使ってシステムを再

び有効にすることができます。 9V端子にアクセスするに

は、 USBカバーを取り外し、バッテリー端子を見つけてく

ださい。

端子が露出したら、端子に9V電池を接触させた状態で、表

示エリアの下で有効な近接カードを通して、扉を開きま

す。扉が開いたら、 9V電池を外します。

注記：端子には極性がありますので、 9V電池を正しく向け

てください。

扉を閉じる

注記：扉を閉じても、ラッチは自動的に自己係合しませ

ん。最初にラッチを開位置に回転する必要があります。

1. （できれば左手で）ラッチハンドルを握り、手前に引

き、開位置にラッチを回します。

2. 冷凍庫の扉を閉位置に移動し、ラッチがキャビネット

ストライクに完全に固定されるまで、緩やかにハンド

ルを押し出します。

3. ラッチが確実に閉位置に固定されるまで、緩やかに

ラッチを押し続けます。

4. 鍵を挿入し、反時計回りに回して鍵をかけます。

5. 必要であれば、南京錠を取り付けます。

注意：キャビネットの壁またはその近くに

ドリルで穴を開けないでください。穴を開け

ると断熱を損傷し、装置が動作不良となり

ます。

注意：冷凍庫を動かす際には必ずキャビネッ

トの表面を持ってください。ラッチハンドル

で冷凍庫を引っ張ってはいけません。

超低温冷凍庫設置 | 9

圧力均等化ポート

直立型超低温冷凍庫の扉が開かれると、室温の空気が保管

庫に流れ込みます。扉が閉じられると、固定容量の空気が

急速に冷やされます。大気圧以下の圧力低下は、実質的な

減圧となります。内部の圧力が大気圧と同じに戻るまで、

キャビネットに再び入ることはできません。圧力均等化プ

ロセスがないと、扉を簡単に開けられるようになるまで

に、極端な場合数時間かかる場合があります。

すべての直立モデルでは、扉を開いた後に真空を緩和する

ためのポートを備えています。圧力均等化ポートは冷凍庫

の前面にある目の高さのパネルの裏側にある扉に位置して

います。ポートは自動霜取りが設計されていますが、内側

の扉に過剰な霜が蓄積すると、最終的には空気の流れを制

限します。そのため、定期的に内側の扉を確認し、硬いナ

イロンブラシを使用して、柔らかい霜を取り除く必要があ

ります。

リモートアラームコネク

ターの設置

リモートアラーム接点は、冷凍庫の背面、電源スイッチの

左上に配置されています。リモートアラームからコネク

ターに配線を行った後、冷凍庫のマイクロボードへコネク

ターを設置してください。

ピン構成は以下の図2で示されています。

図 2. リモートアラームピン構成

接点は停電、高温アラーム、低温アラーム、扉の半開きア

ラームのときにトリップします。

使用目的

本マニュアルで記載する-86 °C冷凍庫は、高性能の業

務用装置です特定のモデル一覧は「型番」を参照くださ

い。これらの製品は研究目的の低温保存、および一般目的

の研究室冷凍庫としてサンプルまたは在庫を動作温度の

-50 °C～-86 °Cで保存するために使用することを意図して

います。

これは医療機器とはみなされず、そのため医療機器の規制

機関（例えばFDA）には登録されていません。つまり、診

断目的で使用するサンプル保管や、体内に再導入されるサ

ンプルの保管については認証されていません。

本装置は危険区域での使用、可燃性の物品を保管するため

の使用は意図されていません。

10 | 起動超低温冷凍庫

起動

接続性要件

最初の起動時には、補助アイテムのバッグに入っている

USB WIFI ドングルを、外部ドア上部のポートに挿入する必

要があります。同梱のドングルのみが、組み込み接続と適

切に機能します。

冷凍庫接続オプションをフルに活用するには、次の2つの

要件があります：

1. 冷凍庫は、インターネット接続されたワイヤレスネッ

トワークに接続する必要があり、冷凍庫はワイヤレス

接続のみを使用できます。

a. 許容可能なネットワークセキュリティパラメー

ターについては表 2を参照ください。

b. 正しいワイヤレスネットワークとパスワードにつ

いては、お近くの情報技術（IT）グループにお問

い合わせください。

2. ユニットの監視には各々、 Thermo Fisher Connect アカ

ウントが必要で、 InstrumentConnect™ を介してユニッ

トをご自分のアカウントにリンクする必要があります。

Thermo Fisher Connect アカウント作成方法

a. ウェブブラウザーを使用して、次の URL を開いて

ください： https://apps.thermofisher.com

b.

「アカウント作成」を選び、指示に従って新しいア

カウントを作成してください。（後で使用するので、

お客様のログイン情報を覚えておいてください。）

c. （オプション） AppStore または PlayStore から

InstrumentConnect 携帯用／タブレット用アプリ

ケーションをダウンロードしてください。

注記： InstrumentConnect™ は、接続されているすべての

機器をモニターできる Thermo Fisher Connect のセクショ

ンです。下記の InstrumentConnect アイコンをクリックし

てこのセクションにアクセスしてください。

注記：中国のユーザーの場合には、ログイン後にウェブク

ライアントがその地域への切り替えを許可します。あるい

は、 https://china.apps.thermofisher.comを使用して、中国

の環境に直接ログインできます。

仕様

注記：サーモフィッシャーサイエンティフィック接続デバ

イスでは、証明書有効性確認がサポートされます。

問題が継続する場合

冷凍庫がワイヤレスネットワークまたはクラウドアカウン

トに接続できない場合は、名前とパスワードを確認して、

再接続を試みてください。

問題が解決しない場合は、ローカルサポートに連絡してく

ださい。

注記：ネットワークパスワードの有効期限が切れるか変更

されると、冷凍庫は自動的に接続されなくなります。再接

続するには、冷凍庫のユーザーインターフェイス設定でパ

スワードを手動で更新してください。 3日以内に再接続し

ないと、データが失われます。

表 2. 仕様

パラメータ仕様

クラウドへのデフォ

ルトのWi-Fi送信頻度

センサーデータ送信の場合は5

分ごと。

アラームイベントの場合はリア

ルタイム

Wi-Fiプロトコル

2.4 GHZ のみ: IEEE

802.11B, IEEE 802.11G,

IEEE 802.11N

Wi-Fiセキュリティ WPA2PSK

WPA2PEAP(PEAP)

Wi-Fiデータレート最小 1 Mbps

Wi-Fi範囲最大30 メートル

必要最小限のワイヤ

レス信号 -67 dbM

開く必要があるファ

イアウォールポート 123、443

超低温冷凍庫起動 | 11

初回起動

冷凍庫を起動するには、以下の手順に従ってください。

1. 冷蔵庫を電源コンセントに接続します。

2. 冷凍庫の背面の右下にある電源スイッチをオンにしま

す。

3. 冷凍庫の電源が入ると、前面画面にThermo Scientificロ

ゴが表示されます。初めて装置に電源を投入するとき

は、初期設定を完了する必要があります。 Start Setup

（設定開始）ボタンを押して、設定を開始します。

図 3. メイン画面

設定の最初の手順は、言語を選択することです。この画面

では、表示言語の指定ができます。言語を選択したら、

Next （次へ）ボタンを押します。

図 4. 言語選択画面

次の画面では、お住まいの地域を選択することができま

す。都市の名前を入力し、表示される提案リストから選択

します。

地域を選択した後、 Next （次へ）ボタンを押します。

図 5. 地域設定画面

地域設定画面でお住まいの「市区町村」を入力するとき

は、「付録 C ：都市のタイムゾーン」を参照ください。表

に従って、タイムゾーンに最も近い都市を選択してくださ

い。

次の画面では、装置名を指定して、個々の冷凍庫を識別し

ます。名前を入力した後、 Next （次へ）ボタンを押しま

す。

図 6. 装置名設定画面

次の画面では、 InstrumentConnectに情報を保存するための

ワイヤレス接続を設定できます。

新しいユニットを完全に接続するには、

1. ユニットをワイヤレスネットワークに接続し、 Thermo

Fisher Connect にデータを送信します。

2. Thermo Fisher Connect （ウェブまたはアプリ）にログ

インし、 InstrumentConnect を介してユニットをご自身

のアカウントにリンクさせます。

注記：開始する前に、 Thermo Fisher Connect アカウントを

確立し、ネットワークログイン情報を利用可能にしてくだ

さい。詳細については、「接続性要件」を参照ください。

最初の画面で契約条件に同意すると、このデバイスに接続

できます。

12 | 起動超低温冷凍庫

この同意に対して Skip （スキップ）を選択すると、 Wi-Fi

は無効になります。後に、 Connectivity （接続）設定メ

ニューで、条件に同意し、接続を有効にできます。

図 7. 利用規約画面

ワイヤレスネットワークを選択し、 Next （次へ）ボタンを

押します。

図 8. ワイヤレス設定画面

目的のネットワークを選択したら（ハイライト）、 Next

（次へ）ボタンを押す必要があります。

注記：ワイヤレス接続を設定しない場合は、 Skip （スキッ

プ）ボタンを押します。日付と時刻の設定画面が表示され

ます。後でワイヤレス接続を設定するには、 Settings （設

定）メニューアイコンを押し、 Connectivity （接続性）を選

択します。

下記の指示ステップは、 WPA2 接続タイプ用のものです。

企業の場合は「Wi-Fi」を参照ください。

ネットワークパスワードを入力し、 Next （次へ）ボタンを

押します。

図 9. ワイヤレス設定（パスワード）画面

注記：パスワードを表示するには、目のアイコンを押

します。

図 10. スクリーン上のキーボード

図 11. スクリーン上のキーボード

接続が確立すると、接続に成功したことを伝えるメッセー

ジが表示されます。 Wi-Fi パスワードが正しくなかったり、

ネットワークの不適合性のために接続に失敗したりしたと

きは、一般的なエラーメッセージが表示されます。 5 秒後、

インターフェイスは前画面に戻ります。

注記：この場合、ネットワークの状態を確認して正しいパ

スワードを再入力し、接続を確立してください。

超低温冷凍庫起動 | 13

注記：目のアイコンを使ってパスワード入力を確認し

てから接続を試みてください。

「接続トラブルシューティング」を参照ください。

図 12. ワイヤレスセットアップエラーメッセージ画面

図 13. ワイヤレスセットアップ成功メッセージ画面

接続が正常に確立されると、 Network Configuration （ネッ

トワーク構成）画面になり、ワイヤレスネットワークに基

づいて日時が表示されます。

図 14. ネットワーク構成画面

次の画面には、 InstrumentConnectに接続するための3 つの

オプションが表示されます。履歴データを保存し、

InstrumentConnectアカウントに対するアラーム通知を受信

することができます。

図 15. InstrumentConnect画面に接続する

モバイルデバイスを介して接続する

Connect via Mobile Device （モバイルデバイス経由で接続）

オプションを選択すると、次の画面が表示されます。指示

に従って、 InstrumentConnectに接続します。

図 16. InstrumentConnect (モバイルデバイスを介

して) 画面に接続する

14 | 起動超低温冷凍庫

パスコードを介して接続する

このオプションは、 InstrumentConnectに接続するために入力する必要があるコードを表示します。

図 17. InstrumentConnect (パスコードを介して) 画面に接続する

次の画面で、温度単位を指定することができます。単位を

選択した後、 Next （次へ）ボタンをタップします。

図 18. 単位設定画面

次の3つの画面にて、取り付け用の説明が表示されます。

1番目の画面は、電源および周辺温度条件に関連する情報

を提供します。 Next （次へ）ボタンをタップして、取り付

け説明書を続行します。

図 19. 取り付け指示（電源および温度）画面

2番目の画面は、設置場所、隙間および水平度調整に関連

する情報を提供します。再検討後、 Next （次へ）ボタンを

タップします。

図 20. 取り付け指示（位置）画面

3番目の画面は、冷凍庫の初回運転に関連する情報を提供

します。再検討後、 Next （次へ）ボタンをタップします。

図 21. 取り付け指示（使用前）画面

超低温冷凍庫起動 | 15

次の画面で、温度、高温および低温アラーム設定値を指定

することができます。温度を設定した後、 Next （次へ）ボ

タンをタップします。

図 22. 設定値およびアラーム画面

この画面で、動作モードを選択することができます。モー

ドを選択したら、Next （次へ）ボタンをタップします。

図 23. 動作モード設定画面

この画面で、アクセスモードを指定することができます。

セキュアアクセスを選択している場合、最低1つの管理ア

カウントを作成する必要があります。モード選択後、 Next

（次へ）ボタンを押して続けてください。

図 24. アクセスモード設定画面

アクセスモード設定画面では、氏名、 eメールアドレス、

ユーザー名を入力できます。 Next （次へ）ボタンを押して

進みます。

図 25. アクセスモード設定画面

この画面は、初期設定が完了した事を示します。 Finish

（完了）ボタンを押して初期設定を完了する、または、

Back （戻る）ボタンを押して変更を行います。

図 26. 設定完了画面

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Thermo Fisher Scientific TSX ユーザーマニュアル

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