よびその他の要因は最小限に抑えられています。 また、このドライブでは適応 FIR (Finite Inpulse Response) フィルタを採用し、各読み取りチャンネルで発生する多くの変化を動的に修正してそ
の均等性を保持できるようにしています。
PowerVault LTO-3-060 ハーフハイト テープドライブのエラー発生率は、10
17
ビットにつき 1 ハード エラー未満です。検出不能なエラー発生率は 10
27
ビット読み取りにつき 1 です。
ECC (誤り訂正符号)
CRC (巡回冗長検査) および 2 レベルの直交型 ECC (誤り訂正符号) を使用することにより、ハード エラーの発生率を非常に抑えることができます。読み取り処理中、テープのストリーミングに影響
することなく ECC 訂正が直ちに実行されます。
ECC (誤り訂正符号) には 2 つのレベルがあります。 これらの 2 つのレベルは直交型です。1 つのレベルの ECC 符号はもう 1 つのレベルの ECC 符号に一度だけ交差するので、2 つのレベルの
間に共通する記号は 1 つしかありません。 これらの 2 つのレベルは C1 および C2 と呼ばれます。
C1 ECC
データがデータ処理ユニットからメモリに書き込まれるとき、DMA / ECC インターフェイスによって C1 ECC バイトが生成されてメモリに書き込まれます。
データがテープに書き込まれるとき、C1 ECC がチェックされます。エラーがある場合は、割り込みが生成されます。 メモリからの C1 ECC 読み取りは、テープに書き込まれる ECC です。
データがテープから読み取られてメモリに格納されるとき、C1 ECC がチェックされます。また、
l C1 ECC に問題がない場合、符号ペアに対して 有効 ビットが設定されます。
l 問題がある場合は、無効な符号ペアへのポインタが C1 ECC 訂正エンジンに渡されます。
¡ C1 ECC 訂正エンジンがエラーを訂正できる場合、訂正されたバイトがメモリに書き込まれて、有効 ビットが設定されます。
¡ エラーを訂正できない場合は、有効 ビットはクリアされたままになります。
圧縮解凍のためにデータがメモリからデータ プロセッサに読み取られるとき、C1 ECC は再度チェックされ、エラーが修正できないときは割り込みが生成されます。
C2 ECC
C2 ECC では、3 つの異なる処理が行われます。
1. エンコード:データ バイトから C2 ECC バイトを生成します (ECC コプロセッサ ハードウェアにより実行されます)。
2. デコード:データおよび ECC ビットから ECC シンドロームを生成し、オール 0 をテストします (ECC コプロセッサ ハードウェアにより実行されます)。
3. 訂正:シンドロームから訂正データを生成します。
訂正処理は、エラーの数と種類により異なります。
l サブデータ セットのエラーの 1 つの既知の C1 符号ペア (C2 符号) の場合、処理は ECC コプロセッサ ハードウェアにより実行されます。
l エラーの 2 つ以上の既知の C1 符号ペアの場合、ファームウェアによりマトリックスが計算され、訂正はハードウェアによって実行されます。
l 1 つ以上の未知の C1 符号ペアの場合、ハードウェアによりシンドロームが生成され、ファームウェアによるエラー位置の計算、ファームウェアによるマトリックスの計算、およびハードウェアに
よる訂正が実行されます。
サーボ トラック エラー
書き込み処理中、隣接するデータ トラックが上書きされるようなエラーがサーボ システムによって検出された場合、書き込み処理は中断します。 正しいサーボ トラックが再度確立されるまで、書き込み
処理は再開されません。
データ圧縮
テキスト、画像、ソフトウェア コード、またはその他のデータ形式の一般的なデータ ストリームには、反復情報が含まれます。この反復情報は、テキスト レベルでユーザーが簡単に認識できるような単
一の語句の繰り返しである場合や、ビットやバイト単位での反復が発生するバイナリ レベルでの情報である場合があります。ほとんどのデータは一意でランダムですが、バイナリ レベルのデータには、
さまざまな頻度で反復する多様なサイズのパターンがあります。
データ圧縮テクノロジにより、情報がテープに記録される前にデータの冗長性が低減または排除されます。 その結果、メディアに保存できるデータの量、およびシステムの全体的な保存効率が向上しま
す。
データ圧縮により、データの冗長情報が識別されて符号や記号によって表されるので、より少ないビット数で同じデータを記録できます。 これらの符号やシンボルは元のデータ文字列をポイントし、文字
列は元の文字列よりも少ない文字によって表現されます。 これらの小さい記号で長いデータ文字列を置き換えることができるので、同じ物理容量により多くのデータを保存できます。
テープドライブでのデータ圧縮には、次のような重要な利点があります。
l より多くのデータを同じ長さのテープに保存できる。
l 高速転送のコンピュータに近い性能が実現できる。
l 同じ時間で多くの情報を転送できる。