CKD APSシリーズ ユーザーマニュアル

タイプ
ユーザーマニュアル
SM-230078
取 扱 説 明 書
小形圧力スイッチ
APS
● 製品をお使いになる前に、この取扱説明書を
  必ずお読み下さい。
● 特に安全に関する記述は、注意深くお読み
ください。
● この取扱説明書は、必要な時にすぐ取り出して
  読めるように大切に保管しておいてください。
第3版
本製品を安全にご使用いただくために
当社製品を使用した装置を設計製作される場合には、装置の機械機構と空気圧制御回路または水制御
回路とこれらをコントロールする電気制御によって運転されるシステムの安全性が確保できる事を
チェックして安全な装置を製作する義務があります。
当社製品を安全にご使用いただくためには、製品の選定及び使用と取扱い、ならびに適切な保全管理が
重要です。
装置の安全性確保のために、警告、注意事項を必ず守ってください。
なお、装置における安全性が確保できることをチェックして安全な装置を製作されるようにお願い申し上げます。
1.本製品は、一般産業機械用装置・部品として設計、製造されたものです。
よって、取り扱いは充分な知識と経験を持った人が行ってください。
2.製品の仕様範囲内でのご使用を必ずお守りください。
製品固有の仕様外での使用は出来ません。また、製品の改造や追加工は絶対に行わないで
ください。
なお、本製品は一般産業用装置・部品での使用を適用範囲としておりますので、屋外での使用、
および次に示すような条件や環境で使用する場合には適用外とさせていただきます。
(ただし、ご採用に際し当社にご相談いただき、当社製品の仕様をご了解いただいた場合は適用と
 なりますが、万一故障があっても危険を回避する安全対策を講じてください。)
① 原子力・鉄道・航空・船舶・車両・医療機械・飲料・食品などに直接触れる機器や用途、娯楽機器・
緊急遮断回路・プレス機械・ブレーキ回路・安全対策用など、安全性が要求される用途への使用。
② 人や財産に大きな影響が予想され、特に安全が要求される用途への使用。
3.装置設計・管理等に関わる安全性については、団体規格、法規等を必ずお守りください。
ISO4414, JIS B 8370(空気圧システム通則)
JFPS2008(空気圧シリンダの選定及び使用の指針)
高圧ガス保安法、労働安全衛生法およびその他の安全規則、団体規格、法規など
4.安全を確認するまでは、本製品の取り扱いおよび配管・機器の取り外しを絶対に行わない
でください。
① 機械・装置の点検や整備は、本製品が関わる全てのシステムにおいて安全であることを確認してから
行ってください。
② 運転停止時も、高温部や充電部が存在する可能性がありますので、注意して行ってください。
③ 機器の点検や整備については、エネルギー源である供給空気や供給水、該当する設備の電源を
遮断し、システム内の圧縮空気は排気し、水漏れ・漏電に注意して行ってください。
④ 空気圧機器を使用した機械・装置を起動または再起動する場合、飛び出し防止処置等システムの
安全が確保されているか確認し、注意して行ってください。
5.事故防止のために必ず、次頁以降の警告及び注意事項をお守りください
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警告
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■ここに示した注意事項では、安全注意事項のランクを「危険」「警告」「注意」として
区別してあります。
:取り扱いを誤った場合に、死亡または重傷を負う危険な状態が生じること
想定され、かつ危険発生時の緊急性(切迫の度合い)が高い限定的な場合。
:取り扱いを誤った場合に、死亡または重傷を負う危険を生じることが
想定される場合。
:取り扱いを誤った場合に、軽傷を負うかまたは物的損害のみが発生する危険な
状態が生じることが想定される場合。
なお、「注意」に記載した事項でも、状況によっては重大な結果に結び付く可能性があります。
いずれも重要な内容を記載していますので必ず守ってください。
保証に関する注意事項
● 保証期間
当社製品の保証期間は、貴社のご指定場所への納入後1年間といたします。
● 保証範囲
上記保証期間中に明らかに当社の責任と認められる故障を生じた場合、本製品の代替品
または必要な交換部品の無償提供、または当社工場での修理を無償で行わせていただきます。
ただし、次の項目に該当する場合は、この保証の対象範囲から除外させていただきます。
① カタログまたは仕様書に記載されている以外の条件・環境での取扱いならびにご使用の場合
② 故障の原因が本製品以外の事由による場合
③ 製品本来の使い方以外の使用による場合
④ 当社が関わっていない改造または修理が原因の場合
⑤ 納入当時に実用化されていた技術では予見できない事由に起因する場合
⑥ 天災、災害など当社の責でない原因による場合
なお、ここでいう保証は、納入品単体に関するものであり、納入品の不具合により誘発される
損害については除外させていただきます。
● 適合性の確認
お客様が使用されるシステム、機械、装置への当社製品の適合性は、お客様自身の責任で
ご確認ください。
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危険
警告
注意
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【 目次 】
1.包装の解き方 ………………………………………………
2.設置方法
2 . 1 設置環境 ………………………………………………
2 . 2 設置方法 ………………………………………………
2 . 3 配管方法 ………………………………………………
2 . 4 配線方法 ………………………………………………
3.適切な使用方法
3 . 1 使用上の注意 …………………………………………
3 . 2 使用流体について …………………………………………
3 . 3 圧力設定方法 …………………………………………
3 . 4 作動確認 …………………………………………
4.保守
4 . 1 保守・点検 …………………………………………
4 . 2 分解・組立方法 …………………………………………
5.故障と対策
5 . 1 不具合現象と対策 ……………………………………
6.製品仕様および形番表示方法
6 . 1 製品仕様 ………………………………
6 . 2 形番表示方法 ………………………………
6 . 3 内部構造および部品リスト ………………………………
4
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1.
装の
製品内に異物が入らないように配管直前まで開封しないでください。
(1) ご注文の製品と製品に表示されている製品形番とが、同一であることを確認してください。
(2) 製品外部に損傷を受けていないか確認してください。
(3) 小形圧力スイッチの内部に異物が入らないようにポリエチレン袋に入れられた状態で保管してください。
   (配管するときに、ポリエチレン袋から取り出して配管してください。)
2.設置
2.1 設置環境
a) 紫外線が直接照射する場所では使用しないでください。
b) 製品は直射日光を避けて設置してください。
プレートが変形または、破損し耐水シールがなくなります。
c) 振動・衝撃のある場所への取付は避けてください。
d) ドレンが多い場合
エアドライヤ、ドレンセパレータをエアフィルタの前に設置してください。コンプ
レッサからのドレン過多の場合、高温多湿のエアは機器の耐久性を低下させたり
腐食の原因になります。
e) 水潤滑方式のコンプレッサ回路の場合
塩素系物質などが、圧縮空気に混入しないように、注意してください。
f) リード線に繰り返し曲げ応力および引張力がかからないように配線してください。
  断線の原因となります。
g) 周囲に強磁界・大電流(大形磁石、スポット溶接機など)がある場所では使用しない
  でください。誤作動の原因となります。
(1) 下記環境での使用は避けてください。
・ 周囲温度が5~60℃の範囲を超える場合。
・ エアが凍結する場合。
・ 水滴や切削油がかかる場所。
・ 多湿で温度変化により結露を生じる場合。
・ 潮風、海水の飛沫がかかる場合。
・ 腐食性ガス、液体および化学薬品の雰囲気がある場合。
2.2 設置方法
a) IP65相当になっていますが、取付方向は垂直上向きに限定します。
b) 保護構造は、リード線まで含んでいますが、リード線末端は防水処理されて
  いません。
注意
注意
注意
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(1) 下部より大気圧導入ポートへ水がまき込む場合には、M3継手を配管し
  チューブにて水が入らない場所まで伸ばしてください。
  大気圧導入ポートをふさがないでください。ふさぎますと誤作動の
  原因となります。また、屋外での使用はできません。 上部
(2) リード線末端は、防水処理されていません。(図1参照)
下部
2.3 配管方法
a) 使用する配管はフラッシング・洗浄を行なってください。
配管内にゴミ・異物が残っていますと、製品の作動不良を起こす原因と
なります。
b) 配管や継手をねじ込む時に異物が混入しないようにしてください。
配管や継手類をねじ込む場合に、配管ねじの切粉やシール材の混入がな
ように注意してください。配管内にゴミ・異物が残っていますと、製品の
性能低下を起こす原因となります。
c) 配管接続時には適正トルクで締め付けてください。
d) ボディ、配管部に配管荷重による曲げモーメントがかからないように して
ください。
e) 配管をする時は、配管ボディ部分を
  つかんで行ってください。(図2参照)
  本体にスパナを掛けて配管すると
  破損の原因になります。
(誤)
図2
(1) 配管の際は、機器に接続する直前にエアブロー等で
異物を除去してから接続してください。
ここから水が
侵入しないこと
図1
本体
配管ボディ(正)
注意
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(2) 配管にはシールテープ又はシール剤を用いますが、ネジ先端から2山控えて使用し、管内や機器内部に
シール屑やシール剤の残材が入り込まないように気を付けてください。
(3) ガス管のネジ長さは有効ネジ長さを守ってください。
また、ネジ部先端より1/2ピッチほど面取り仕上げ
してください。
(4) 配管される時は、トルク3~5N・mにて
行ってください。
(5) 配管取付け時に落としたり、ぶつけたり
  しないようご注意ください。
(6) フィルタ以降の配管材はナイロンチューブ・ゴム管など、
  腐食しにくいものをご使用ください。
2.4 配線方法
 2.4.1 リード線の接続
a) リード線は直接電源に接続せず、必ず負荷を直列に接続してください。
  ランプ切れ又は接点溶着の原因となります。
b) DC用としてご使用の場合、茶線が+側、青線が-側になるように接続してください。
  逆に接続しますと、ランプが点灯しません。
c) ACのリレー、PC入力に接続する場合、それらの回路で半波整流を行っていますと、
  スイッチランプが点灯しない場合があります。その場合スイッチリード線接続の極性を
  逆向きに接続するとランプが点灯します。
 2.4.2 接点容量
 負荷電圧、負荷電流の仕様範囲外では使用しないでください。ランプ切れ又は接点
 溶着等、故障の原因となります。
 また定格電流値を下回る場合にはランプが点灯しない場合があります。
(正) (誤) (正) (誤)
●シ-ルテ-プ ●固形・液状シ-ル
注意
有効長
注意
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 2.4.3 接点保護
a) リレーなどの誘導負荷で使用する場合は、下記の接点保護回路を設けてください。
保護回路を設けないと接点溶着の原因となります。
ユーザ配線 ユーザ配線
保護回路 保護回路(火花消去回路)
 ● 一般用整流ダイオード(推奨値) ● コンデンサ、抵抗(推奨値)
順電流: 1A以上 C: 0.033~0.1μF
非繰返しせん頭逆電圧: 200V以上 R: 1~3kΩ
(日立製作所 V06C又は相当品)
図3 ダイオード使用時 図4 コンデンサ、抵抗使用時
b) 配線がDCでは50m、ACでは10mを越えるとその布線容量になり、突入電流が発生し
  スイッチの破損又は耐久性が低下します。配線長さが超える場合には接点保護回路を
  設けてください。
● チョークコイル ● 突入電流制限抵抗
L: 数百~数mH R: 不可回路が許す限り大きな抵抗
高周波特性に優れたもの
図5 チョークコイル使用時 図6 抵抗使用時
 2.4.4 リレー
  リレーは、下記相当品を使用してください。
オムロン製 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ MY型
富士電機
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ HH型
パナソニック電工製 ・・・・・・・・・・HC型
注意
茶線 青線
スイッチ
印加
電圧
DC
負荷
茶線 青線
スイッチ
印加
電圧
AC
DC 負荷
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3.
切な
使
3.1 使用上の注意
a) 製品固有の仕様範囲で使用してください。
b) この製品は産業用です。医療関係、人命にかかわる装置、回路には使用
しないでください。
  使用回路・使用流体を確認ください。
固形物が混入した流体、仕様外の流体を流しますと、作動不良を起こす原因と
なります。固形物が混入しないように、製品の一次側にフィルタを接続してください。
3.2 使用流体について
  使用流体は圧縮空気専用です。
  また、故障の原因となりますので、仕様範囲外の圧力で使用しないでください。
(1) 使用する圧縮空気はエアフィルタを通した
  清浄で水分の少ないドライエアを利用して
  ください。このため回路にはフィルタを
  使用し、フィルタはろ過度(5μm以下が望ま
  しい)・流量・取付位置(方向制御弁に近付け
  る)などに注意してください。
(2) フィルタにたまったドレンは指定ラインを
   越える前に,定期的に排出してください。
  指定ラインを越えるとドレンがOUT側に飛び、
  故障の原因となります。
(3) コンプレッサオイルの炭化物(カーボンまたはタール状物質)
  回路上に混入すると、作動不良の原因となります。コンプレッサの
保守・点検には十分注意してください。
(4) 圧縮空気専用のため、腐食性気体及び液体にはご使用できません。
  使用しますと誤作動の原因となります。
3.3 圧力設定方法
(1) 目盛板の圧力表示は目安となっています。
圧力設定時には、別途圧力計で確認しながら設定してください。
(2) 目盛板の圧力表示は接点がOFFする時の値を表示しています。
接点がONするときの値に設定する場合は、応差分を差し引いた
値で目盛板の圧力表示を設定してください。
   (右チャート図参照)
上記設定をしないと必要な設定値で作動しない場合があります。
   (応差とは設定圧力でスイッチが一度作動してから圧力が下がりスイッチが切れるまでの圧力幅をいいます。)
警告
注意
注意
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SM-230078
3.4 作動確認
(1) 設定圧力+応差(0.08MPa)以上の圧力を加えスイッチが作動することを
確認してください。(印加電圧のとき作動表示ランプが点灯します。)
(2) 設定以下の圧力でスイッチが切れることを確認してください。
(印加電圧のとき作動表示ランプが消灯します。)
4.保
4.1 保守・点検
(1) 日常点検
・保守、点検時は取扱説明書をよく読んで内容をご理解の上、作業を行ってください。
・点検用圧力計をセットし圧力を加え設定圧力+応差(0.08MPa)以上の圧力を加え
スイッチが作動することを確認(印加電圧のとき作動表示ランプが点灯します。)した後、
圧力を下げて設定以下の圧力でスイッチが切れることを確認してください。
  (印加電圧のとき作動表示ランプが消灯します。)
(2) 定期点検
・本製品を最適状態でご使用いただくために、定期点検を通常、半年に1回行ってください。
・外部及び内部に漏れがないことを確認してください。
4.2 分解・組立方法
a) 分解は、しないでください。
分解した後再組立しますと、設定バランスが崩れ、設定圧力で作動しなかったり、
応差が変化する、などの不具合が生じることがあります。
b) メンテナンスを行なう場合には、事前に電源を切り、供給圧力を止め、残圧の
無いことを確認してから行なってください。
5.故障と対策
5.1 不具合現象と対策
不具合現象
設定圧力でスイッチが
作動しない。
エア圧力が無い、エア圧力不足
配線が断線
エア圧力が高い
原 因
スイッチの接点溶着 不可及び配線長さ変更後、小形圧力スイッチの交換
設定圧力以下で
スイッチが復帰
しない。 外部磁界が強い 磁界発生源を遠ざけるか又は、遠くに小形圧力
スイッチを取り付ける。
対 策
設定圧力+応差以上の圧力を加える。
配線修理又は、小形圧力スイッチの交換。
設定圧力以下のエア圧力に下げる。
注意
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6.
品仕
および形番表示
6.1 製品仕様
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6.2 形番表示方法
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6.3 内部構造および部品リスト
(図7)に示す構造を持ち、下表に示す部品・材料・数量で構成される。
①2⑫1
②1⑬1
③1⑭1
④1⑮1
⑤1⑯1
⑥1⑰1
⑦1⑱4
⑧1⑲1
⑨1⑳1
⑩1 2
⑪1
ストッパ POM
パッキン MBR
ボディガスケット NBRマグネット MRP-8
ガスケット SPC+NBR
シールド板 SPC
十字穴付なべSタイト SWRMプレート PA
プレートガスケット NBR
ボディ ADC12
Oリング NBRスプリング SWPB
Oリング NBR
Oリング NBRスクリュウ SUM24L
目盛板シール 紙シリンダスイッチ
配管ボディ ADC12目盛板 SPC
ピストン POM十字穴付なべ小ねじ SWRM
部品名 材質 数量品番
部品名 材質 数量品番
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(図7)
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