MTP U R Series • 設置について
設置について
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MTP U R Series • 設置について
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PEAKING(ピーキングコントロール) ― このつまみは、画像のシャープネスを
調整します。 ピーキングを増加すると、低帯域幅のシステム機器または長距離
ケーブルの静電容量増加による中域および高域帯のディテールロスを補正
できます。 最小値(左に回して停止した位置)に設定すると、ピーキングを行い
ません。 最大値(右に回して停止した位置)に設定すると、100% ピーキング
します。 表示画像を見ながらこの調整つまみを回し、鮮明な画像になるように
設定します。 詳細については、次項の「ピーキングとレベル調整」を参照して
ください。
映像フォーマットの自動検出が正しく機能するように(エラーになると映像が出力され
ません)、ピークレベルは常に最小設定値から開始し、必要に応じて設定値を
上げていきます。
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AUDIO(音声)のLED (MTP U R RSA SEQ モデルのみ) ― この LED は、
音声モードの場合に点灯します。入力の音声信号は、リアパネルにある
ターミナルブロックに出力されます。
i
RS-232のLED(MTP U R RSA SEQ モデルのみ) ― この LED は、トランス
ミッターからRS-232 信号が入力されている場合に点灯します。 RS232 信号
は、リアパネルにあるターミナルブロックに出力されます。レシーバーに接続
されるツイストペアケーブルの 3 と 6 ピンに RS-232 信号がある場合、
レシーバーはそれを自動検出します。
リアパネルにあるターミナルブロックは、音声または RS-232 信号を出力します。
AUDIO(音声)または RS-232 の LED が点灯して、どの信号が出力されているか
を示します。システム内に
MTP DA 4/8 分配器が含まれる場合は、RS-232 信号
と音声信号の識別が正しく行われるように
RS232 を単方向通信用に設定します。
MTP U R シリーズレシーバーを MTPX および MTPX Plus シリーズのマトリックス
スイッチャーと一緒に使用する場合は、
RS232 通信をトランスミッターからレシーバー
への単方向通信に設定します。ただし、スイッチャーの
RS-232 出力を使用する
場合は双方向通信に設定します。
ピーキングとレベル調整
映像フォーマットの自動検出が正しく機能し、最良の性能を得るためには、
MTP U R のイコライゼーションを正しく調整する必要があります。
調整は、次の手順で行います。
1.
緑色の信号の出力を 75Ω の抵抗で終端し、この状態で映像信号を測定
します。
白フィールドの映像信号が +0.7V になるようにゲインを調整します。
ピーキングは、
RGB やコンポーネント、または Sビデオ信号の最大周波数の映像
フォーマットを使用して調整します。
2. 交互ピクセルテストパターンを使用し、映像信号が白のフィールド信号と一致
するようにピーキングを調整します。最良の結果を得るには、低周波数
(白フィールド)と高周波数(交互の黒 / 白フィールド)で同じ
映像レベルになるように調整します。
信号がオーバーピーキングにならないように気を付けてください。
MTP U R
シリーズの製品は受信した映像フォーマットを自動的に検出する機能が
追加されているため(標準の MTP レシーバーには搭載されていません)、レベルと
ピーキングを正しく調整する必要があります。オーバーピーキングが起こると信号が
損失してしまう可能性があり、信号が正しく認識されない場合があります。
遅延スキュー(色ずれ)の補正
CAT 5 ツイストペアケーブルを使用すると、RGB ビデオ信号間で色ずれが発生し
ます。 色ずれはテスト機器で測定できますが、クロスハッチテストパターンを表示
して、それぞれ(赤、緑、青)のラインがずれて現れるかどうかを観察することで
も判断できます。
スキュー調整は一度だけ行えば、ツイストペアーケーブルを交換しない限り再度行う
必要はありません。
SEQ レシーバーの遅延スキュー(色ずれ)補正
SEQ レシーバーは、スキュ遅延スキュー(色ずれ)補正機能が内蔵されています。
遅延スキュー(色ずれ)の補正は、以下の手順で行います。
1. 先ず、赤と緑、青の色信号のスキューをゼロにします。
a. 小さいネジ回しを使用して、SELECT (選択)ボタンを約 3 秒間押し続け
ます。 RED (赤)と GREEN(緑)、BLUE(青)LED がすべて消灯します。
b. SELECT(選択)ボタンを放します。
2. 表示された映像を見ながら、最も右に移行している信号(赤、緑、青)を
確認します。
クロスハッチテストパターンまたは黒の背景に白の縦線があるテストパターンを使用
すると、スキューの検出が容易になります。
3. 次の手順で、最も左端にある映像信号を調整します。
SEQ レシーバーでは、最も右端にあるビデオ画像を左に移行することはできません。
a. 小さいネジ回しで、最も左端に移行している映像信号の色の LED が点灯
するまで SELECT(選択)ボタンを繰り返して押します。
b. 画像を見ながら調整つまみを右にゆっくり回します。最も左端にある色信号
が 1 ステップずつ右に移行することを確認します。 その色信号が正しく
補正されるまで調整つまみを回し続けます。
遅延は、1 ステップ 2 ナノ秒間隔で調整できます。画像上で変化を検出できる
までは 10 ナノ秒程度の遅延を行う必要がある場合があります。最大遅延時間は
62 ナノ秒です。