Sanwa EM7000 ユーザーマニュアル

カテゴリー
マルチメータ
タイプ
ユーザーマニュアル
EM7000
FET電子テスタ
FET MULTITESTER
取扱説明書
INSTRUCTION MANUAL
目  次
【1】
安全に関する項目~ご使用前に必ずお読みください~
…… 1
1-1 安全使用のための警告文および注意文 ………………… 1
1-2 警告マークなどの記号説明 ……………………………… 2
1-3 最大過負荷保護入力値 …………………………………… 2
2】用途と特長 ……………………………………………………… 3
2-1 用 途 ……………………………………………………… 3
2-2 特 長 ……………………………………………………… 3
3部の名 ……………………………………………………… 3
4】指示の読み取り方 ……………………………………………… 4
5】機能説明 ………………………………………………………… 5
5-1 スイッチ・調整器 ………………………………………… 5
5-2 スタンドの使い方 ………………………………………… 5
5-3 電池交換の時期 …………………………………………… 5
6】測定方法 ………………………………………………………… 6
6-1 始業点検 …………………………………………………… 6
6-2 レンジの選択方法 ………………………………………… 6
6-3 測定前の準備 ……………………………………………… 6
6-4 電圧測定 …………………………………………………… 8
6-4-1 直流電圧(DCV  ………………………………  8
6-4-2 ±直流電圧±DCV  …………………………  9
6-43 (ACV
rms
…………………………… 10
6-44 (ACV
p-p
…………………………… 11
6-5 低周波出力dB測定 …………………………………… 12
6-6 電流測定 …………………………………………………… 13
6-6-1 直流電流(DCA  ……………………………… 13
6-6-2 ±直流電流±DCA  ………………………… 14
6-6-3 直流電流DC 6 A  …………………………… 15
6-6-4 交流電流(AC 6 A …………………………… 16
6-7 抵抗(Ω)測定 …………………………………………… 17
6-8 
高圧(HV-50)直流高電圧(HV)測定
……… 18
6-9 測定の終了 ………………………………………………… 19
【7】保守管理について ……………………………………………… 20
7-1 保守点検 …………………………………………………… 20
7-2 校正点検 …………………………………………………… 20
7-3 内蔵電池・ヒューズの交換 ……………………………… 20
7-4 清掃と保管について ……………………………………… 22
【8】アフターサービス ……………………………………………… 22
8-1 保証期間について ………………………………………… 22
8-2 修理について ……………………………………………… 22
8-3 お問い合わせ ……………………………………………… 23
【9】仕 様 …………………………………………………………… 24
9-1 一般仕様 …………………………………………………… 24
9-2 別売付属品 ………………………………………………… 24
9-3 測定範囲および許容差 …………………………………… 25
保証書
……………………  最終ページにあります。
DRAWING No.EM7000 09-1306 2040 2040
以下の項目は、やけどや感電など人身事故を防止するためのもの
です。本器をご使用する際には必ずお守りください。
なお、取扱説明書での説明以外の使い方をしますと、本器に与えら
れた保護が損なわれることがありますのでご注意ください。
01. 6 kVAを超える電力ラインでは使用しないこと。
02. AC 33 Vrms(46.7 Vpeak)、DC 70 V以上の電圧は人体に危険なた
め注意すること。
03. 最大定格入力値を超える信号は入力しないこと。
04. 最大過負荷入力値を超えるおそれがあるため、誘起電圧、サー
ジ電圧の発生する(モータ等)ラインの測定はしないこと。
05. 本体やテストリードが損傷している場合は使用しないこと。
06. リヤケースを外した状態では使用しないこと。
07. ヒューズは必ず指定定格、同仕様のものを使用し、代用品を用
いたり導線でヒューズ端子を短絡することは絶対にしないこと。
08. 測定中はテストリードのつばよりテストピン側を持たないこと。
09. 測定中は他のファンクションまたは他のレンジに切り換えた
り、プラグを差し換えたりしないこと。
10. 測定ごとのファンクションおよびレンジの確認を確実に行うこと。
11. 本器または手が水などでぬれた状態での測定はしないこと。
12. テストリードは指定タイプのものを使用すること。
13. 内蔵電池、内蔵ヒューズ交換以外の修理・改造は行わないこと。
14. 年 1 回以上の点検は必ず行うこと。
15. 屋内で使用すること。
1 -
【1】 安全に関する項目~ご使用前に必ずお読みください~
このたびはFET電子テスタEM7000型をお買い上げいただき誠にあ
りがとうございま す。
ご使用前にはこの説明書をよくお読みいただき、正しく安全にご使
用ください。また紛失しないよう製品と一緒にして保管してください。
本文中の“ 警告”および“ 注意”の記載事項は、やけどや感
電などの人身事故、本器の故障や誤動作防止上必ずお読みください。
1-1 安全使用のための警告文および注意文
警 告
注 意 周波数が数10 kHz以上の強い電磁界のある環境での測
定、インバータ電源の測定、鋸歯状波など高調波を多量に含んだ
電圧測定では、誤動作することがありますのでご注意ください。
注 意 本器は感度の高い測定器であるため、入力端子へテス
トリードを接続しただけで、メータが動作することがあります
が故障ではありません。
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DRAWING No.EM7000 09-1306 2040 2040
1-2 警告マークなどの記号説明
本器および『取扱説明書』に使用されている記号と意味について
:安全に使用するための特に重要な事項を示し、たとえば…
警 告:やけどや感電など人身事故を防止するための警告
です。
注 意:本器を取り扱ううえで、破損や誤動作を防止する
ための注意です。
:直流(DC) Ω:抵抗 :プラス :マイナス
:交流(AC) :高電圧注意 :グランド
p-p
:尖頭値間(peak to peak) :無限大
ヒューズとダイオードによる回路保護
:ヒューズ
:二重絶縁または強化絶縁 :センタ“0”メータ
DCV
2 -
ファンクション(レンジ)
入力端子
*1
最大過負荷保護入力値
1-3 最大過負荷保護入力値(容量6kVA以内の電路について)
DC・AC 1000 V または peak max 1400 V
ACV
DCV
ACV
DCV
DCA
1000
750
120/300
1.2/3/12/30
0.3
0.12μ
0.3 m/3 m
30 m/300 m
×1~×100 k
Ω
DC・AC 240 V または peak max 340 V
DC・AC 750 V または peak max 1100 V
DC・AC 50 V または peak max 70 V
DC・AC 10 mA
DC・AC 500 mA
*2
DC・AC 100 V
またはpeak max 140 V
*3
DC・AC 50 V または peak max 75 V
*1 最大過負荷保護入力値の印加時間は5秒以内とする。
また、AC電圧の入力波形は正弦波とする。
*2 過負荷入力が電圧の場合はヒューズ(500 mA)とダイオードに
て回路保護をする。
*3 過負荷入力が電圧の場合はヒューズ(500 mA)とダイオードに
て回路保護をする。ただし、入力波形の入力タイミング(直流
の場合にはその極性)によっては抵抗器などを焼損することが
ある。
*4 過負荷入力に対してヒューズ(6.3 A)にて回路保護をする。
DCA
ACA
6
6
*4
DC・AC 20 A
COM
V・A・Ω
COM
DC 6 A
AC 6 A
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DRAWING No.EM7000 09-1306 2040 2040
3 -
【2】用途と特長
2-1 用 途
本器は小容量の電路の測定用に設計された高感度のテスタです。
小型の通信機器や家電製品の各部の電圧、電灯線や各種電池の電圧、
繰り返し電圧波形のP-P値、μA級の微小電流などの測定ができます。
2-2 特 長
本器は直流電圧ファンクションが2.5~12 MΩと高内部抵抗で
あり、直流電流ファンクションも0.12μAレンジ付きと高感度
な“FET電子テスタ”です。
中心零メータ(NULLメータ)機能により±直流電圧、±直流
電流の測定に便利です。
交流低電圧レンジの周波数特性は正弦波交流に於いて40 Hz~1
MHzと良好です。3 Vレンジではデューティー比20 %以上の方
形波状パルスのP-P値(Peak to Peak値)測定が可能です。
●最小0.2 Ω~最大200 MΩと広範囲の抵抗測定ができます。
【3】各部の名称
目盛板(スケール板)
メータ指針
機械的メータ0位調整器
ファンクション/レンジ
切り換えスイッチ
- COM入力端子
DC 6 A+/AC 6 A~
入力端子
0 Ω調整器(0 Ω ADJ)
電源ON表示ランプ
電気的メータ0位調整器
(ZERO ADJ)
スタンド
パネル
リヤケース
メーターカバー
電源スイッチ
(POWER SW)
+入力端子
未装着時
着脱式
テストピ
キャップ
テストピ
つば
ラグ
テスード(TL-21a
テストプ(赤)
テストプ(黒)
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DRAWING No.EM7000 09-1306 2040 2040
4 -
【4】指示の読み取り方
使用レンジ
読み取り倍率
Ω×100 k
Ω×10 k
Ω×1 k
Ω×100
Ω×10
Ω×1
DCV 300
DCV 30
DCV 3
DCV 0.3
DCA 300 m
DCA 30 m
DCA 3 m
DCA 0.3 m
×100 k
×10 k
×1 k
×100
×10
×1
×10
×1
×0.1
×0.01
×10
×1
×0.1
×0.01
DCV、DCAは黒の目盛分割線 を使用し、ACV
(rms)は赤の目盛分割線
を使用します。目盛数
字はDCV、ACV(rms)共通です。ACV(P-P)は専用
で赤色の目盛分割線と目盛数字④、⑤を使用します。
●上図指針位置での読み取り例
ファンクション
レンジ 目盛番号 読み取り方 読み取り結果
Ω
DCV
ACV (rms)
ACV (
P-P)
±DCA
×100
120 V
300 V
840 V
±1.5 m
と③
と②
60×100
30×1
8.5×10
2.4×100
-7.5×0.1
6000 Ω(6 kΩ)
30 V
85 V
240 V
P-P
-0.75 mA
目盛
使用レンジ
読み取り倍率
ACV 300
ACV 30
ACV 3
DCV 1000
DCV 120
DCV 12
DCV 1.2
DCA 0.12
μ
ACV 750
ACV 120
ACV 12
ACV (P-P) 840
ACV (P-P) 84
ACV (P-P) 8.4
×10
×1
×0.1
×10
×1
×0.1
×0.01
×0.001
×10
×1
×0.1
×100
×10
×1
目盛
使用レンジ
読み取り倍率
ACV (P-P) 330
ACV (P-P) 33
±DCV 150
±DCV 15
±DCV 1.5
±DCV 0.15
±DCA 150 m
±DCA 15 m
±DCA 1.5 m
±DCA 0.15 m
±DCV 600
±DCV 60
±DCV 6
±DCV 0.6
±DCA 0.06μ
ACA 6
11 dB
×10
×1
×10
×1
×0.1
×0.01
×10
×1
×0.1
×0.01
×100
×10
×1
×0.1
×0.01
×1
×1
目盛
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DRAWING No.EM7000 09-1306 2040 2040
【5】機能説明
5-1 スイッチ・調整器
①ファンクション/レンジ切り換えスイッチ
つまみを回すことにより目的のファンクションおよびレンジを
選択することができます。
②機械的メータ0位調整器
この調整器をマイナスねじ回し(ドライバ)で回して、メータ
の機械的な0位を合せます(6ページ下方の図)。このとき、電
源スイッチは必ず切った(OFF)状態で行います。
③電源スイッチ(POWERスイッチ)および電源ON表示ランプ
つまみを上方向(ON方向)にスライドすると電源が入り電源
ON表示ランプが点滅し、本器が動作状態になったことを示し
ます。つまみを手前方向(OFF方向)にスライドすると電源が
切れて、電源ON表示ランプは消灯します。
内蔵電池が消耗しますので、使用後は必ず電源スイッチを
OFF側に切り換えてください。
電気的メータ0位調整器(ZERO ADJ)6F22型(積層型9 V)で動作
機械的メータ0位調整の後に電源スイッチを入れてから操作します。
・±直流電圧(±DCV)および±直流電流(±DCA)の測定
では、電源スイッチ入れた後このつまみを回し、指示(指針)
を±DCV・A 目盛中央の0目盛線に合せます。
上記を除くァンクショの測定では、電源スッチを入れた後
このつまみを回して指示をDCVA目盛の0目盛線に合せます。
⑤0 Ω調整器(0 Ω ADJ)R6P型(単3型1.5 V)で動作
抵抗値測定時に使用します。測定前に電源スイッチを入れ、テ
ストリードのテストピンをショートし、このつまみを回して
(調整して)メータの指示をΩ目盛の0 Ω目盛線に合せます。
5-2 スタンドの使い方
リヤケースに付いているスタンドは、次ページの図のように、立
てて使用します。
5-3 電池交換の時期
R6P型(単3型1.5 V):Ω×1レンジの0 Ω調整ができないとき。
6F22型(積層型9 V):電源ON表示ランプの点滅間隔が新品電池の使用
時より、やや早くなるか連続点灯となったとき。
5 -
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DRAWING No.EM7000 09-1306 2040 2040
6 -
【6】測定方法
6-1 始業点検(次ページのフローチャートを参照のこと)
1. 感電防止のため、テスタ本体またはテストリードが損傷して
いる場合は使用しないこと。
2. テストリードまたはヒューズが切れていないことを確認すること。
警 告
6-2 レンジの選択方法
①電圧
DCV、±DCV、ACV(rms)ACV(P-P)
、電流
DCA、±DCA
原則として最大目盛値が測定しようとする値よりも大きく、しか
もメータの指針がなるべく大きく振れるようなレンジを選びます。
例えば、DC 9 Vの電圧を測定する場合の測定レンジは3 Vレンジや
30 Vレンジではなく12 Vレンジを、DC 15 Vを測定する場合は30 V
レンジを選択します。
②抵抗(Ω)
なるべくΩ目盛の中央付近を指示するようなレンジを選択します。
6-3 測定前の準備
メータの指針が目盛板左端の0目盛を正しく指示していない場合
は、機械的メータ0位調整器をドライバで回して合せます(下図)
入力端子にテストリードを接続し、ファンクション/レンジ切り換
えスイッチつまみで目的のファンクション/レンジを選択します。
③電源スイッチをON側に切り換え(POWER-ON)、電気的メータ
0位調整器(ZERO ADJ)つまみを回して電気的なメータ0位を
合せます。±DCVおよび±DCAファンクションでの測定はメ
ータ中央の0位に、その他のファンクションはメータ左端の0位
に指針を合せます。
測定中は電気的メータ0位調整器のつまみに触れないこと。
スタンドの
使い方
機械的メータ
0位調整
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DRAWING No.EM7000 09-1306 2040 2040
7 -
テストリードお
ヒューズの断線確認
①黒プラグを-入力
端子に差し込みま
す。
そのまま使用せず、
修理依頼してくだ
さい。
②赤プラグを+入力
端子に差し込みま
す。
⑤赤、黒のテストピ
ンをショートしま
す。
※内蔵電池が完全に
消耗している場合
も、指針は振れま
せん。
ヒューズまたはテス
トリードを交換して
③からやり直してく
ださい。
④電源スイッチつま
みをON側に切り
換えます。
ファンクション/レ
ンジ切り換えスイッ
チつまみをΩ×10 k
に合わせます。
点検スタート
本体および
テストリードの外観が
壊れていませんか?
⑥指針が
右へ大きく振れ
ますか?
ヒューズまたはテスト
リードを交換してやり
直してみても、指針が
振れない場合は修理依
頼してください。
異常はありません。
点検終了です。
壊れている
壊れていない
振れる
振れない
ON
x10k
②①
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DRAWING No.EM7000 09-1306 2040 2040
1. 各レンジの最大定格を超えた入力を加えないこと。
2. 測定中は他のファンクションやレンジに切り換えないこと。
3.
測定値の見当がつかない場合には最大の測定レンジで測定すること。
4. 測定中はテストリードのつばよりテストピン側を持たないこと。
5. 必ず負荷と並列接続して測定すること。
警 告
8 -
6-4-1 直流電圧(DCV 最大測定電圧 DC 1000 V
1)測定対象
電池や直流回路の電圧を測ります。
2)測定レンジ
0.3/1.2/3/12/30/120/300/1000 V 以上の8レンジ
6-4 電圧測定
ON
OFF
DCV
A
0
3) 測定方法
テストリードの赤プラ
グを+入力端子、黒
プラグを-COM入力
子端に差し込みます。
ァンション/ レンジ
切り換えスイッチつまみ
(以後、ファンクション切
り換えつまみという)
を回てDCV の最
適レンジに合せます。
③電源スイッチを入れます(POWER-ON:ランプが点滅する)
④電気的メータ0位調整器(ZERO ADJ)つまみを回して、メー
タ指針を黒色のDCV・A目盛左端の0目盛線に合せます。
⑤被測定回路のマイナス(-)電位側に黒のテストピンを、プ
ラス(+)電位側に赤のテストピンを接触させます(負荷と
並列接続)
⑥指示をDCV・A目盛にてV(ボルト)単位で読み取ります。
⑦被測定回路からテストピンを外します。
⑧電源スイッチを切ります(POWER-OFF:ランプの点滅が
消える)
1000 Vレンジでの指示は0~120目盛を10倍して読み取ります。
但し、安全上1000 Vを超える電圧測定は絶対にしないでください。
テレビの水平出力回路など、高調波を多量に含んだ電圧測定で
は、メータが逆方向に振れるなど、誤動作することがあります。
⑦⑦
電池
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DRAWING No.EM7000 09-1306 2040 2040
9 -
6-4-2 ±直流電圧(±DCV 最大測定電圧 ±DC 600 V
1)測定対象
IC回路など基準に対し正負が混在した直流回路の電圧を測り
ます。
2)測定レンジ
± 0.15/± 0.6/± 1.5/± 6/± 15/± 60/± 150/± 600 V 8レンジ
0
A
V
C
D
±
Rf100k
Rc9.1k
2
8
1
4
3
3) 測定方法
テストリードの赤プラ
グを+入力端子、黒
プラグを-COM入力
子端に差し込みます。
②フンクン切り換え
つまみを回して左上方
青色の最適な± DCV
レンジに合せます。
③電源スイッチを入れ
ます(POWER-ON:
ランプが点滅する)
④電気的メータ0位調整器(ZERO ADJ)つまみを回しメータ
の指針を青色の±DCV ・A目盛中央の0目盛線に合せます。
⑤黒のテストピンを測定の基準となる部分に、赤のテストピ
ンを目的の測定点にそれぞれ接触させます。
⑥指示を±DCV・A目盛にてV(ボルト)単位で読み取ります。
指示が0目盛線より右側であればテストリードの赤側が+、
黒側が-の電位(電圧)です。指示が0目盛線より左側であ
ればテストリードの黒側が+の電位(電圧)です。
⑦被測定回路からテストピンを外します。
⑧電源スイッチを切ります(POWER-OFF:ランプの点滅が
消える)
●測定前にメータの指示が±DCV・A目盛中央の0目盛線に正
しく合っていることを確認してください。
指示がずれているとその分だけ指示誤差となります。
●±DCVおよび±DCAファンクション以外のファンクション
のメータ0位は、黒色のDCV・A目盛左端の0目盛線です。
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DRAWING No.EM7000 09-1306 2040 2040
10 -
6-4-3 交流電圧(ACV~rms) 最大測定電圧 AC 750 V
1)測定対象
電灯線回路など正弦波交流の電圧を実効値(rms)で測ります。
2)測定レンジ
3/12/30/120/300/750 V以上の6レンジ
0
)
s
m
r
(
V
C
A
rms
3)測定方法
テストリードの赤
グを+入力端子、黒
プラグを-COM入力
子端に差し込みます。
②ファンクション切り
換えつまみを回して
ACVrmsの最適レ
ンジに合せます。
③電源スイッチを入れ
ます(POWER-ON:
ランプが点滅する)
④電気的メータ0位調整器(ZERO ADJ)つまみを回してメー
タ指針を赤色のACV(rms)目盛の0目盛線に合せます。
⑤測定2点間に赤黒それぞれのテストピンを接触させます(負荷
と並列接続)。交流の場合、テストリードの極性は無関係です。
⑥メータの指示を赤色のACV(rms)目盛にてV(ボルト)単
位で読み取ります。目盛数字はDCVと共通の黒色数字です。
⑦被測定回路からテストピンを外します。
⑧電源スイッチを切ります(POWER-OFF:ランプ消灯)
●本器の交流ファンクションは正弦波交流の正負波高値間の
値(P-P値)を実効値に換算して指示するP-P整流方式を採
用しています。従って、正弦波交流のときのみ正しい実効
値を指示し、正弦波交流以外の波形の交流電圧測定では波
形に応じた指示誤差を生ます。なお、実効値が同じ2つの
波形の電圧でも正負波高値間の電圧が異なると違った値を
指示し、逆に、実効値が異なる2つの波形の電圧でも正負
波高値間が同電圧値であれば同じ値を指示します。
●高い周波数では指示誤差が増加します(9-3項を参照)
750 Vレンジの指示は0~120の目盛を10倍して読み取りますが、
750 V以上の測定は安全上、絶対にしないでください。
過電圧印加後、入力を除いてもしばらくメータが振り切れた
状態が続きますが故障ではなく、数秒後0目盛に戻ります。
●3 Vレンジの使用時、テストリードの一方を被測定電源に接続
しただけでもメータが動作しますが、故障ではありません。
●インバータ電源回路の測定では誤動作することがあります。
⑦⑦
コンセント
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DRAWING No.EM7000 09-1306 2040 2040
11 -
6-4-4 交流電圧(ACV~P-P 最大測定電圧 AC 840 V P-P
1)測定対象
正弦波交流の他、歪波交流(正弦波交流以外の交流、8.4 Vレ
ンジのみ)の最大値、最小値間の電圧(P-P値)を測ります
(9-3項参照)
0
)
P
-
P
(
V
C
A
P-P
2)測定レンジ
8.4/33/84/330/840 V
以上の5レンジ
3)測定方法
テストリードの赤プラ
グを+入力端子、黒
プラグを-COM入力
子端に差し込みます。
②ファンクション切り
換えつまみを回して
ACV
P-P
の最適レ
ンジに合せます。
③電源スイッチを入れます(POWER-ON:ランプが点滅する)
④電気的メータ0位調整器(ZERO ADJ)つまみを回して、メ
ータ指針を赤色のACV
P-P
目盛の0目盛線に合せます。
⑤測定2点間に赤黒それぞれのテストピンを接触させます(負荷
と並列接続)。テストリードの極性は無関係です。
⑥メータの指示をACV(P-P)目盛と赤色の目盛数字を使って
V
P-P
(ピーク・ツー・ピークボルト)単位で読み取ります。
⑦被測定回路からテストピンを外します。
⑧電源スイッチを切ります(POWER-OFF:ランプの点滅が
消える)
●交流電圧(ACV rms)の測定と同様の注意をしてください。
■測定波形による、一般のテスタと本器との指示値の違い
1.正弦波交流の場合
一般のテスタおよび本器ともに実効値を指示します。
2.歪波交流の場合
①一般のテスタ:平均値に比例した指示をします。
従って、読み取り値は実際の実効値より低くなります。
②本器:波形には無関係でP-P値に比例した指示をします。
従って、実効値目盛ACVrmsでの指示値は電圧の波形によ
り、実際の実効値より高い場合も低い場合もあります。
⑦⑦
コンセント
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DRAWING No.EM7000 09-1306 2040 2040
12 -
6-5 低周波出力(dB)測定
1)測定対象
増幅器(アンプ)の音声出力など、低周波の信号を測定します。
2)測定レンジ
11 dB(加算表付き:目盛板右下)
0
)
s
m
r
(
V
C
A
11dB
B
d
ACV
RANGE
ADD
db
3
12
30
120
300
0
12
20
32
40
3)測定方法
テストリードの赤プラ
グを+入力端子、黒
プラグを-COM入力
子端に差し込みます。
②フンクション切り換え
つまみを回してACV
(r msの最適レンジ、
例えば3 Vレンジ(11 dB)
に合せます。
③電源スイッチを入れます(POWER-ON:ランプが点滅する)
④電気的メータ0位調整器(ZERO ADJ)つまみを回して、メー
タ指針を赤色のACV(rms)目盛の0目盛線に合せます。
⑤測定2点間に赤黒それぞれのテストピンを接触させます。テス
トリードの極性は無関係です。
⑥メータ指示をdB目盛にてdB(デシベル)単位で読み取ります。
⑦更に、設定したレンジ(ACVrms)により目盛板右下方
にある加算表から加算値を求め、読み取り値に加えます。
この値が測定点のdB値です。(*注)
⑧被測定回路からテストピンを外します。
スイッチます(POWER-OFF:ランプの点滅が消える)
(*注)本器のdB目盛は測定点のインピーダンス(Z)が600 Ωで出
力が1 mWの時を0 dBとし、AC 3 Vレンジに対応して目盛っ
あります。0 dBを電圧に換算すると 0 dB:0.775 V(1
W=E
2
/Z)です。測定点のインピーダンスが600 Ω以外の
ときは⑥、⑦で求めた値に、インピーダンス値により下表
の加算値を加えます。
●交流電圧(ACV~rms)の測定と同様の注意が必要です。
インピーダンス
加算値
インピーダンス
加算値
インピーダンス
加算値
2 kΩ - 5.2 dB 300 Ω + 3.8dB 16 Ω + 15.8 dB
1 kΩ - 2.2 dB 150 Ω + 6.8dB 8 Ω + 18.8 dB
500 Ω + 0.8 dB 50 Ω + 10.8 dB 4 Ω + 21.8 dB
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1.
人体への危険や本器故障防止上、入力端子に電圧を加えないこと。
2. 必ず負荷を通して直列に接続すること。
3. 入力端子に最大定格電流
を超える電流を流さない
こと。
4. 被測定回路の電源を切っ
てから電流レンジを接続
すること。
警 告
6-6-1 直流電流(DCA 最大測定電流 DC 300 mA
1) 測定対象
電池や直流回路の電流を測ります。
6-6 直流電流
0
A
V
C
D
2) 測定レンジ
0.12μ/0.3/3/30/
300 mA 以上の5レンジ
3) 測定方法
テストリードの赤プラグ
を+入力端子、黒プラ
グを-COM入力子端
に差し込みます。
ファンクション切
まみを回してDCA
最適レンジに合せます。
③電源スイッチを入れます(POWER-ON:ランプが点滅する)
④電気的メータ0位調整器(ZERO ADJ)つまみを回して、メータ
指針を黒色のDCV・A目盛左端の0目盛線に合せます。
⑤黒のテストピンを被測定回路の-電位側に、赤のテストピンは
負荷を通して(直列に)+電位側へそれぞれ接続します。
⑥指示をDCV・A目盛にて読み取ります。単位は使用するレンジ
によりμA(マイクロアンペア)またはmA(ミリアンペア)です。
⑦被測定回路からテストピンを外します。
電源スイッチを切ります(POWER-OFF:ランプの点滅が消える)
電流測定では電流レンジの内部抵抗が被測定回路と直列に入るの
で、内部抵抗の大きさにより実際の電流値より小さくなります。
●電圧や500 mA(0.5 A)以上の電流を加えると本器内のヒューズ
(500 mA)がしゃ断します。
⑦⑦
電池
○正しい接続(直列)
×危険な接続(並列)
抵抗器
(負荷)
電源
負荷
電源
負荷
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6-6-2 ±直流電流(±DCA 最大測定電流 ±DC 150 mA
1)測定対象
検出回路など電流方向±が一定しない回路での測定に便利です。
2)測定レンジ
± 0.06μ/± 0.15 m/± 1.5 m/± 15 m/± 150 mA 以上の5レンジ
3) 測定方法
テストリードの赤プラ
グを+入力端子、黒
プラグを-COM入力
子端に差し込みます。
ファンクション切り換え
つまみを回して左下方
青色の最適な±DCAジ
レンに合せます。
③電源スイッチを入れ
ます(POWER-ON:
ランプが点滅する)
④電気的メータ0位調整器(ZERO ADJ)つまみを回して、メー
タ指針を青色の±DCA・A盛目盛中央の0目線に合せます。
⑤黒のテストピンを被測定回路の測定点のー方へ、赤のテス
トピンは負荷を通して(直列に) 測定点の他方へそれぞれ
接続します。
⑥指示を±DCV・A目盛で読み取ります。単位は使用するレ
ンジによりμA(マイクロアンペア)またはmA(ミリアンペ
ア)です。指示が0目盛線より右側であればテストリードの
赤側が+、黒側が-の電位(電圧)です。指示が0目盛線よ
り左側であればテストリードの赤側が-、黒側が+の電位
(電圧)です。
⑦被測定回路からテストピンを外します。
⑧電源スイッチを切ります(POWER-OFF:ランプの点滅が
消える)
●直流電流(DCA )の測定と同様の注意が必要です。
0
A
V
C
D
±
⑦⑦
電池
抵抗器
(負荷)
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タ指針を黒色のDCV・A目盛の0目盛線に合せます。
⑤黒のテストピンを被測定回路の-電位側に、赤のテストピ
ンは負荷を通して(直列に)+電位側へ接続します。
(安全上、テストピンの接続は被測定回路の電源スイッチ
SWを切って行います。その後に被測定回路の電源スイッチ
SWを入れるようにます。
⑥メータの指示を黒色のDCV・A目盛と、0~30の目盛数字を
0.2倍して読み取ります。単位はA(アンペア)です。
⑦被測定回路からテストピンを外します。
⑧電源スイッチを切ります(POWER-OFF:ランプの点滅が
消える)
●本器内のシャント抵抗器が過熱する関係で、電流3~6 Aの
連続測定可能時間は30秒以内です。
●DC 6 Aレンジの内部抵抗は非常に小さいので、誤測定で、
このレンジに電圧を加えると、非常に大きな電流が流れて
危険です。この電流は内蔵ヒューズ(6.3 A)でしゃ断さ
れますが誤測定の無いよう特に注意してください。
●その他、直流電流(DCA の測定と同様の注意が必要です。
15 -
6-6-3 直流電流(DC 6 A)
1)測定対象
小型電源回路などの6 A以下の直流電流を測ります。
2) 測定方法
テストリードの赤プラグをDC 6 A+/AC 6 A~入力端子
に、黒プラグを-COM入力子端に差し込みます。
ファンクション切り
換えつまみを回し下
方中央のDC 6 Aレ
ンジに合せます。
本器の電源スイッチを
入れます(POWER-
ON:ランプが点滅す
る)
④電気的メータ0位調
整器(ZERO ADJ)
つまみを回し、メー
0
A
V
C
D
DC6A
SW
電源
負荷
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6-6-4 交流電流(AC 6 A)
1)測定対象
小型電源回路などの6 A以下の交流電流を測ります。
2) 測定方法
テストリードの赤プラグをDC 6 A+/AC 6 A~入力端子
に、黒プラグを-COM入力子端に差し込みます。
ファンクション切り
換えつまみを回し下
方中央のAC 6 Aレン
ジに合せます。
本器の電源スイッチを
入れます(POWER-
ON:ランプが点滅す
る)
④電気的メータ0位調
整器(ZERO ADJ)
つまみを回し、メー
タ指針を下方にある赤色のAC 6 A目盛の0目盛線に合せます。
⑤黒のテストピンを被測定回路の測定点のー方に、赤のテス
トピンは負荷を通して(直列に)測定点の他方へ接続します。
(安全上、テストピンの接続は被測定回路の電源スイッチ
SWを切って行い、その後、被測定回路の電源スイッチ
SWを入れること。
⑥メータの指示を赤色のAC 6 A目盛と0~6の目盛数字にてA
(アンペア)単位で読み取ります。
⑦被測定回路からテストピンを外します。
⑧電源スイッチを切ります(POWER-OFF:ランプ消灯)
●本器内のシャント抵抗器が過熱する関係で、電流3~6 Aの
連続測定可能時間は30秒以内です。
●AC 6 Aレンジの内部抵抗は非常に小さいので、誤測定で、
このレンジに電圧を加えると、非常に大きな電流が流れて
危険です。この電流は内蔵ヒューズ(6.3 A)でしゃ断さ
れますが誤測定の無いよう特に注意してください。
●その他、直流電流(DCA の測定と同様の注意が必要です。
●インバータ電源回路の測定では誤動作することがあります。
0
AC6A
SW
A
6
C
A
電源
負荷
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