Roland VT-3 取扱説明書

タイプ
取扱説明書

Roland VT-3 は、多彩なエフェクトをかけて声を自由自在に変えられるボイストランスフォーマーです。自宅のレコーディングやライブステージ、動画配信などに最適なコンパクトサイズで、マイクやパソコンと接続して簡単に使用できます。

VT-3 には、ロボットボイス、ボーコーダー、シンセボイスなど、合計11種類のボイスキャラクターが用意されており、キャラクターつまみで簡単に切り替えて使用できます。また、ピッチ、フォルマント、リバーブなどのパラメーターを調整することで、さらに細かく声を変化させることができます。

また、VT-3 はパソコンと接続することで、USB オーディオインターフェースとしても使用できます。パソコンで再生した音声を VT-3 のマイク音声とミックスして、パソコンに送り返すループバック機能も搭載しており、ボーカルとカラオケをミックスした音声を録音したり、ライブ配信で自分の声を加工しながらパソコンで再生した音楽に乗せたりすることができます。

Roland VT-3 は、多彩なエフェクトをかけて声を自由自在に変えられるボイストランスフォーマーです。自宅のレコーディングやライブステージ、動画配信などに最適なコンパクトサイズで、マイクやパソコンと接続して簡単に使用できます。

VT-3 には、ロボットボイス、ボーコーダー、シンセボイスなど、合計11種類のボイスキャラクターが用意されており、キャラクターつまみで簡単に切り替えて使用できます。また、ピッチ、フォルマント、リバーブなどのパラメーターを調整することで、さらに細かく声を変化させることができます。

また、VT-3 はパソコンと接続することで、USB オーディオインターフェースとしても使用できます。パソコンで再生した音声を VT-3 のマイク音声とミックスして、パソコンに送り返すループバック機能も搭載しており、ボーカルとカラオケをミックスした音声を録音したり、ライブ配信で自分の声を加工しながらパソコンで再生した音楽に乗せたりすることができます。

日本語
取扱説明書
この機器を正しくお使いいただくために、ご使用前に「安全上のご注意」チラシをよくお読みください。
また、この機器の優れた機能を十分ご理解いただくためにも、取扱説明書をよくお読みください。取扱説
明書は必要なときにすぐに見ることができるよう、手元に置いてください。
© 2014 ローランド株式会社 本書の一部、もしくは全部を無断で複写・転載することを禁じます。
USB オーディオ・インターフェース
パソコンと市販の USB2.0 ケーブルで接続すると、USB オーディオ・インターフェース
として使うことができます。
※パソコンにつなぐ前に USB ドライバーをインストールする必要があります。
USB ドライバーは、ローランドのホームページからダウンロードしてください。
詳しくは、ダウンロードしたファイルにある Readme.htm をお読みください。
http://www.roland.co.jp/support/
再生
パソコンで再生した音声を VT-3 で聞くことができます。
VT-3 OUT 端子、PHONES 端子から出力されます。
録音
VT-3 でエフェクトをかけたマイクの音声を、パソコンで録音することができます。
VT-3 からは、エフェクトのかかった音声と、エフェクトのかかっていない音声(バイパス)
がそれぞれ出力されます。
ループバック
パソコンで再生した音声を、VT-3 でマイクの音声とミックスして、パソコンに送り返す
ことができます。
※ループバックしないように設定を変更することもできます。
「各種設定」参照
パソコン音声
エフェクト
バイパス
マイク音声
マイク音声
+
パソコン音声
パソコン音声
ループバック
シーン・メモリー
呼び出す
1.呼び出したいシーン・メモリー・ボタン[1]〜[3]を押します。
ボタンが点灯し、[ROBOT]ボタン、キャラクターつまみ、各スライダーの設定(シー
ン)が瞬時に呼び出されます。
※シーンを呼び出したときは、現在のスライダーの位置と実際の音は一致していません。
※シーンを呼び出したあとにスライダーを操作すると、スライダーの設定が音に反映さ
れます。このとき、シーン・メモリー・ボタンが点滅します。
保存す
[ROBOT]ボタン、キャラクターつまみ、各スライダーの設定を、シーン・メモリー・
ボタン[1]〜[3]に保存します。
1.保存させたいシーン・メモリー・ボタン[1]〜[3]のいずれかを押し続けます。
シーン・メモリー・ボタン[1]〜[3]がすべて点滅したら、保存完了です。
ピー
シーンをほかの番号にコピーします。
1.コピーしたいシーン・メモリー・ボタンを押して、呼び出します。
2.コピー先のシーン・メモリー・ボタンを押し続けます。
シーン・メモリー・ボタン[1]〜[3]がすべて点滅したら、コピー完了です。
声を変化させる
エフェクトをかけて、声を変化させてみましょう。
1.マイクを MIC IN 端子(フロントまたはリア)につなぎます。
コンデンサー・マイクを MICIN 端子(リア)に XLR コネクターでつないだときは、
[PHANTOM]スイッチをオンにします。
2.[BYPASS]ボタンをオンにします。
3.マイクに音声を入力しながら、[MIC SENS]つまみで入力感度を調節します。
PEAK インジケーターが時々点灯する程度に調節します。
4.シーン・メモリー・ボタン[1]〜[3]のいずれかを押します。
5.[BYPASS]ボタンをオフにします。
6.マイクに音声を入力します。
エフェクトのかかった音声が出力されます。
• 入力感度は、正確に調節してください。マイクの入力レベルが低すぎたり、高すぎた
りすると、エフェクトが正しく動作しません。
• マイクに音声を入力するときは、1 人の音声だけを入力してください。複数の音声が
入力されると、正しく動作しません。
• スピーカーからの音声が、マイクに入らないようにしてください。
※マイクとスピーカーの位置によっては、ハウリング音(キーンという音)が出ること
があります。その場合は、以下のように対処してください。
• マイクの向きを変える
• マイクをスピーカーから遠ざける
•[VOLUME]つまみで音量を下げる
各部の名称とはたらき
1
98 10 11 12
2 3 64 5
7
1
[VOLUME]つまみ
OUT 端子と PHONES 端子の出力音量を調節します。
※USB オーディオの音量は変化しません。
2
[MICSENS]つまみ
MICIN 端子(フロント/リア)につないだマイクの、入力感度を調節します。
3
PEAK インジケーター
マイクの入力レベルが大きすぎる場合に点灯します。
時々点灯する程度に、[MICSENS]つまみ(
2
)で感度を調節します。
頻繁に点灯するときは感度を下げます。
4
[MANUAL]ボタン
オンにしてボタンを点灯させると、現在のスライダー(
9 1011 12
)の設定が、音に反映
されます。
5
シーン・メモリー・ボタン[1]〜[3]
[ROBOT]ボタン(
7
、キャラクターつまみ(
8
、各スライダー(
9 1011 12
)の設定
(シーン)を瞬時に呼び出します。
呼び出したシーン・メモリー・ボタンが点灯します。シーンは 3 つまで保存できます。
「シーン・メモリー」参照
6
[BYPASS]ボタン
オンにしてボタンを点灯させると、エフェクト(リバーブを含む)が無効になります。
※フットスイッチでバイパスしたときは、リバーブはかかったままになります。
7
[ROBOT]ボタン
オンにしてボタンを点灯させると、ロボットのような、一定の音程に固定された抑揚の
ない声に変化します。
「声を調節する」参照
8
キャラクターつまみ
声のキャラクターを選びます。
選ばれているキャラクターの LED が点灯します。
「声を調節する」参照
9
[PITCH]スライダー
声のピッチ(音程)を調節します。
上下 1 オクターブの範囲で変化させることができます。
10
[FORMANT]スライダー
声のフォルマントを調節します。
ー(マイナス)にするほど男性的な声質に、+(プラス)にするほど女性的な声質に変
化します。
11
[MIXBALANCE]スライダー
普通の声(NORMAL)とエフェクトをかけた声(EFFECT)のバランスを調節します。
12
[REVERB]スライダー
リバーブ(残響)の量を調節します。
機器の接続
※他の機器と接続するときは、誤動作や故障を防ぐため、必ずすべての機器の音量を絞り、
すべての機器の電源を切ってください。
A
PHONES 端子(ステレオ・ミニ・タイプ)
ヘッドホン(別売)をつなぎます。
OUT 端子(
I J
)と同じ音声が出力されます。
B
MICIN 端子(フロント)(ミニ・タイプ)
プラグイン・パワーに対応したマイク(別売)を
つなぎます。
※プラグイン・パワーに対応したマイク専用です。
そのほかのマイクはつながないでください。
C
USB( )端子
市販の USB2.0 ケーブルでパソコンにつなぎます。
「USB オーディオ・インターフェース」参照
D
DCIN 端子
付属の AC アダプターをつなぎます。必ず付属の AC アダプターをお使いください。他
のアダプターをお使いになりますと、発熱・故障の原因となります。
※USB 接続時は USB バス電源で動作するため、AC アダプターは接続不要です。
E
[SELECT]スイッチ
OUT 端子(
I J
)から出力する音声を切り替えます。
スイッチ 説明
R-L ステレオ音声で出力されます。
BYPASS-MONO
エフェクトのかかっていない音(BYPASS)と、かかった音(MONO)が、別々
に出力されます。
F
[PHANTOM]スイッチ
MICIN 端子(リア)
G
)に、ファンタム電源を供給する場合は「ON」にします。
※TRS 標準プラグにはファンタム電源は供給されません。
G
MICIN 端子(リア)(TRS 標準タイプ/ XLR タイプ)
マイク(別売)をつなぎます。コンデンサー・マイクを XLR コネクターでつなぐときは、
ファンタム電源を供給できます。
H
盗難防止用ロック( SECURITYLOCK)
市販の盗難防止用セキュリティー・ワイヤーなどを接続することができます。
http://www.kensington.com/
I J
OUT 端子
アンプやモニター スピーカーに接続します。
[SELECT]スイッチ
E
「BYPASS-MONO」に切り替えたときは、エフェクトのかかっ
ていない音(BYPASS)と、かかった音(MONO)が、別々に出力されます。
K
PEDAL 端子
フットスイッチ(別売)をつなぎます。BYPASS のオン/オフを切り替えできます。
※フットスイッチでバイパスしたときは、リバーブはかかったままになります。
電源を入れ
L
[POWER]スイッチ
電源をオン/オフします。
※正しく接続したら、必ず本機→接続した機器の順に電源を入れてください。手順を間
違えると、誤動作をしたり故障したりすることがあります。電源を切るときは、接続
した機器→本機の順に電源を切ってください
※本機は回路保護のため、電源をオンにしてからしばらくは動作しません。
※電源を入れる/切るときは、音量を絞ってください。音量を絞っても電源を入れる/
切るときに音がすることがありますが、故障ではありません。
※本機はバランス(XLR/TRS)タイプの端子を装備しており、次のように配線されてい
ます。接続する機器の配線をご確認のうえ、接続してください。
A B
フロントパネル
C D E
JK
F
I
G H
L
リアパネル
1: GND2: HOT
3: COLD
1: GND 2: HOT
3: COLD
TIP: HOT
RING: COLD
SLEEVE: GND
声を調節する
キャラクターつまみと各スライダーを使って、声を調節します。
1.[MANUAL]ボタンを押します。
シーン・メモリー・ボタンを押して、保存されたシーンを元に、声を調節することも
できます。
2.キャラクターつまみで、お好みのキャラクターを選びます。
下記のリストを参考にして、キャラクターを選びます。
3.[ROBOT]ボタンのオン/オフを選びます。
オンにすると、ロボットをイメージした、一定の音程に固定された抑揚のない声にな
ります。
4.スライダーで、PITCH、FORMANT などを調節します。
キャラクター 説明
DIRECT キャラクター効果をオフにします
AUTO PITCH 1 音程が補正された声になります。
AUTO PITCH 2 音程が補正されたエレクトロ・ボイスです。
VOCODER 往年のボコーダー・ボイスです。
SYNTH 入力した音声の音程を検出し、シンセ・サウンドを演奏します。
LEAD 入力した音声の音程を検出し、シンセ・サウンドを演奏します。
BASS 入力した音声の音程を検出し、ベース・サウンドを演奏します。
MEGAPHONE メガホンを使ったような、歪みのある声になります。
RADIO ラジオから聞こえるような声になります。
SCATTER 入力した音声を、効果的な間隔で繰り返します。
各種設定
工場出荷時の設定に戻す(フー・
VT-3 を工場出荷時の設定に戻します。
1.[BYPASS]ボタンを押しながら、電源を入れます。
[MANUAL]ボタンが点滅します。
ファクトリー・リセットをキャンセルする場合は、電源を切ります。
2.[MANUAL]ボタンを押して、ファクトリー・リセットを実行します。
3.すべてのボタンが点灯したら、VT-3 の電源を入れなおします。
ループバチを設定す
1.[MANUAL]ボタンを押しながら、電源を入れます。
キャラクターつまみのすべての LED が点灯し、[BYPASS]ボタンが点滅します。
設定をキャンセルする場合は、電源を切ります。
2.シーン・メモリ・ボタン [1]、[2]、[3] [ROBOT] ボタンで設定します。
パラメーター ボタン 説明
USB オーディオ
ループバック
[1]
点灯(オン)
パソコンで再生した音声を、VT-3 でマイクの音声と
ミックスして、パソコンに送り返します。
VT-3 OUT 端子/ PHONES 端子からも出力され
ます。(初期値)
消灯(オフ)
パソコンで再生した音声は、VT-3 OUT 端子/
PHONES 端子から出力されます。
フットスイッチ
極性
[2]
点灯(正) 通常は「点灯」にしておきます。(初期値)
消灯(逆) フットスイッチの極性が逆の場合は「消灯」にします。
フットスイッチ・
タイプ
[3]
点灯
(ラッチ)
ラッチ・タイプのフットスイッチ(BOSSFS-5L)を
つなぐときは「点灯」にします。(初期値)
消灯
(アンラッチ)
アンラッチ・タイプのフットスイッチ(BOSSFS-
5U、RolandDP-2)をつなぐときは「消灯」にします。
BYPASS ボタン
機能
ROBOT
点灯
(MUTE)
[BYPASS] ボタンを押すと、ミュートします。
消灯
(BYPASS)
[BYPASS] ボタンを押すと、エフェクトが無効にな
ります。
3.[BYPASS]ボタンを押して、設定を保存します。
設定が保存され、VT-3 が再起動します。
主な仕様 
ローランド VT-3:VOICE TRANSFORMER
電源 AC アダプター、USB 端子より取得(USB バス電源)
消費電流 380mA
外形寸法 210(幅)×175(奥行)×57(高さ)mm
質量 690g
付属品
AC アダプター、取扱説明書、安全上のご注意チラシ、保証書、
ローランドユーザー登録カード
別売品
フットスイッチ:BOSSFS-5L、FS-5U
ペダル・スイッチ:DP-2
※製品の仕様や外観は、改良のため予告なく変更することがあります。
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Roland VT-3 取扱説明書

タイプ
取扱説明書

Roland VT-3 は、多彩なエフェクトをかけて声を自由自在に変えられるボイストランスフォーマーです。自宅のレコーディングやライブステージ、動画配信などに最適なコンパクトサイズで、マイクやパソコンと接続して簡単に使用できます。

VT-3 には、ロボットボイス、ボーコーダー、シンセボイスなど、合計11種類のボイスキャラクターが用意されており、キャラクターつまみで簡単に切り替えて使用できます。また、ピッチ、フォルマント、リバーブなどのパラメーターを調整することで、さらに細かく声を変化させることができます。

また、VT-3 はパソコンと接続することで、USB オーディオインターフェースとしても使用できます。パソコンで再生した音声を VT-3 のマイク音声とミックスして、パソコンに送り返すループバック機能も搭載しており、ボーカルとカラオケをミックスした音声を録音したり、ライブ配信で自分の声を加工しながらパソコンで再生した音楽に乗せたりすることができます。