RAID アレイ
RAID アレイとは、PERC によってコントロールされる 1 つまたは複数の論理ドライブのことです。
チャネル冗長論理ドライブ
論理ドライブを作成すると、別のチャネルに取り付けられたディスクを使用して、チャネルの冗長性を実現することができます。これは、チャネル冗長論理ドライブとして知られています。 この設定は、過
熱によるシャットダウンを受けやすいエンクロージャ内に存在するディスクに使用されることがあります。
詳細に関しては、http://support.dell.com から『Dell OpenManage Array Manager user guide(Dell OpenManage Array Manager ユーザーガイド)』または『Dell OpenManage
Storage Management user guide(Dell OpenManage Storage Management ユーザーガイド)』を参照してください。
フォールトトレランス
フォールトトレランスとは、スパン内の 1 つのドライブが故障しても、データの整合性および処理能力を損なうことなく動作を継続できるサブシステムの機能のことです。 RAID コントローラは、RAID レ
ベル 1、5、10、および 50 の冗長アレイによって、この機能をサポートしています。ディスクアレイに単独の障害が発生しても、パフォーマンスは多少低下しますが、システムは引き続き正常に動作す
ることができます。
フォールトトレランスは、障害発生時にシステムを使用できるようにするため、多くの場合、システムの可用性につながります。 ただし、このためには、問題の復旧中にもシステムが使用できることが重要
です。 これを可能にするため、PERC 4/Di/Si および 4e/Di/Si では、ホットスペアディスクと自動再構築機能をサポートしています。
ホットスペアとは未使用の物理ディスクであり、冗長構成の RAID アレイでディスク障害が発生した場合に、データの再構築と冗長性の回復に使用されます。 ホットスペアが自動的に RAID アレイに移
動すると、データはホットスペアドライブ上で自動的に再構築されます。 RAID アレイは、再構築が行われている間でも、引き続き要求を処理します。
自動再構築機能では、故障したドライブと同じドライブベイにあるドライブを「ホットスワッピング」することによって、故障したドライブを交換し、そのデータを自動的に再構築することができます。 RAID ア
レイは、再構築が行われている間でも、引き続き要求を処理します。
整合性チェック
整合性チェックは、RAID レベル 1、5、10、および 50 を使用する論理ドライブ内のデータの正当性を検証する操作です(RAID 0 にはデータの冗長性はありません)。 たとえば、パリティを備えたシス
テムの整合性の確認では、あるドライブのデータを計算して、その計算結果とパリティドライブの内容を比較します。
バックグラウンドの初期化
バックグラウンドの初期化とは、論理ドライブの作成時に強制的に行われる整合性チェックのことです。 バックグラウンドの初期化と整合性チェックとの違いは、バックグラウンドの初期化は新しい論理ド
ライブで強制的に実行されることです。 この操作は、ドライブを作成してから 5 分経つと自動的に開始されます。
バックグラウンドの初期化は、物理ドライブのメディアエラーをチェックします。 これにより、ストライピングされたデータセグメントが、アレイ内のすべての物理ドライブ上で同じであることが確認されます。
バックグラウンドの初期化率は、BIOS 設定ユーティリティを使用して再構築率を設定することによりコントロールできます。 デフォルトは 30 % で、これが推奨値です。再構築率の変更は、バックグラ
ウンドの初期化を停止してから実行する必要があります。そうでない場合、再構築率の変更がバックグラウンドの初期化率に反映されません。 バックグラウンドの初期化を停止したあとに再構築率を変
更した場合、再構築率の変更は、バックグラウンドの初期化を再起動した際に有効になります。
巡回読取り
巡回読取りとは、ドライブの故障につながる、起こり得るハードドライブエラーに対してシステムを点検し、そのエラーを修正する処置を行うことです。 物理ドライブの故障によってデータが損傷する前に
その故障を検出することで、データの完全性を保持することを目的としています。 対応処置は、アレイの設定とエラーのタイプによって異なります。
巡回読取りは、コントローラが定義された期間に使用されておらず、他のバックグラウンドタスクがアクティブでない場合に限り、開始されます。ただし、大量の I/O 処理中でも続行されることがありま
す。
BIOS 設定ユーティリティを使用して、巡回読取りのオプションを選択することができます。ここでは、操作を自動または手動に設定したり、巡回読取りを無効にしたりすることができます。 巡回読取りの
オプションを選択するには、次の手順を実行してください。
1. Management Menu(管理メニュー) から、Objects(オブジェクト)-> アダプタ を選択します。
アダプタ メニューが表示されます。
2. アダプタ メニューから、Patrol Read Options(巡回読み取りオプション) を選択します。
次のオプションが表示されます。
¡ Patrol Read Mode(巡回読取りモード)
¡ Patrol Read Status(巡回読取りのステータス)