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取扱説明書
© 2017 ローランド株式会社
本機を正しくお使いいただくために、ご使用前に『安全上のご注意』と『使用上のご注意』(『安全上のご注意』チラシと取扱説明書)をよくお読みください。お読みになったあとは、すぐに見られるところに保管してお
いてください。
はじめに
SE-02 は、3VCO、フル・アナログのシンセサイザー・モジュールです。
コンパクトなボディーながら本格派のアナログ・シンセサイザーとして、音作りが楽しめます。
Boutique Dock DK-01(別売品)と組み合わせて使う
取り付け/取り外し/角度の調節については、DK-01 の取扱説明書をご覧ください。
キーボード・ユニット K-25m(別売品)と組み合わせて使う
取り付け/取り外し/角度の調節については、K-25m の取扱説明書をご覧ください。
※ 本機を裏返すときは、破損を防ぐためボタンやつまみなどを保護してください。また、落下や転倒を引き
起こさないよう取り扱いに注意してください。
MIDI や USB で鳴らす
SE-02 は、MIDI や USB で演奏することもできます。詳しくは「機器の接続」をご覧ください。
機器の接続
※ 他の機器と接続するときは、誤動作や故障を防ぐため、必ずすべての機器の音量を絞り、すべての機器
の電源を切ってください。
A B C D E F G H I J
A
DC IN 端子
付属の AC アダプターを接続します。
※ AC アダプターは、インジケーター(図参照)のある面が上になる
ように設置してください。AC アダプターをコンセントに接続すると、
インジケーターが点灯します。
B
[POWER]スイッチ
電源をオン/オフします。
C
Micro USB(O)端子
市販の USB2.0 ケーブル(A-microB タイプ)でパソコンに接続
します。USB MIDI と USB オーディオの情報をやりとりすること
ができます。
パソコンに接続するには USBドライバーをインストールする必要があります。USBドライバーは、ローラ
ンドのホームページからダウンロードしてください。詳しくは、ダウンロードしたファイルにある Readme.
htm をお読みください。
&
https://www.roland.com/jp/support/
※ 充電専用のマイクロ USB ケーブルは使用しないでください。データ通信ができません。
D
MIDI 端子
OUT ノート情報やコントロール・チェンジを出力します。
IN
市販の MIDI ケーブルで MIDI 機器を接続することで、
SE-02 を演奏することができます。
E
TRIGGER 端子 *1
OUT ステップ・シーケンサーの各ステップの再生タイミングで、トリガー信号を出力します。
IN
トリガー・アウト端子を持ったリズム・マシンなどを接続すると、ステップ・シーケンサー/ソン
グ・モードの Sync(セットアップ・パラメーター)が「trg」になっているときに、ステップ・シー
ケンサーのステップを、外部機器からのトリガー信号で進めることができます。
&
「セットアップ・パラメーターの設定(SETUP)」参照。
F
INPUT 端子 *1
CV 外部からピッチを入力します。OCT/V に対応しています(Hz/V には非対応)。
GATE 外部から、ノート・オン/オフを入力します。
VCF CV 外部から、フィルターのカットオフ周波数をコントロールします。
*1
ミニ・プラグ(モノ)のケーブルで接続してください。ステレオ・ミニ・プラグのケーブルを使うと、
正しく動作しません。
G
EXT INPUT 端子
オーディオ入力端子です。接続した機器の音に、フィルターをかけたりディレイをかけたりすることができ
ます。
H
OUTPUT 端子
アンプやモニター・スピーカーを接続します。
I
PHONES 端子
ヘッドホンを接続します。
J
[VOLUME]つまみ
音量を調節します。
電源を入れる/切る
※ 電源を入れる/切るときは、音量を絞ってください。音量を絞っても電源を入れる/切るときに音が
することがありますが、故障ではありません。
電源を入れるとき 本機→接続した機器の順で、電源を入れます。
電源を切るとき 接続した機器→本機の順で、電源を切ります。
各部の名称とはたらき
2 3 4 5 6 7 8
1
OSC 1
OSC 2
OSC 3
FILTER ENVELOPE
AMP ENVELOPE
1
共通 セクション
操作子 説明
[VALUE]つまみ 値を変更します。つまみを押すとライト操作に移ります。
テンポ LED シーケンサーのテンポに合わせて点滅します。
モ ード選 択 スイッチ パッチ・モード、ステップ・シーケンサ ー・モード、ソング・モードを切り替えます。
機能選択ボタン 機能の選択や設定に使います。モードによって、選べる機能が変わります。
[1]〜[16]ボタン パッチ/パターン/ソングの呼び出しや、設定の変更に使います。
ディスプレイ 設定値を表示します。
[MANUAL]ボタン
現在のつまみ/スイッチの設定で、音を鳴らします。
ステップ・シーケンサー/ソング・モードでは[
]ボタンとして、パターン
やソングの再生/停止に使います。
2
CONTROL セクション
演奏時の効果を調節します。
操作子 説明
[GLIDE]つまみ
グライド(2 つの音の間を滑らかにつなぐ)効果の時間を調節します。右に回す
ほど、次の音へ移るまでの時間が長くなります。
[TYPE]スイッチ
グライド効果の変化のしかた(カーブ)を選びます。
LIN:直線的な変化、EXP:自然な変化、OFF:グ ラ イド 効 果 オフ
[WHL MIX]つまみ
XM(クロス・モジュレーション)または LFO を使ってモジュレーションをかける
場合の、XM と LFO のミックス比を調節します。
MIDI キーボードを本機に接続し、モジュレーション・ホイールを操作したときに、
[WHL MIX]つまみの設定でモジュレーションがかけられます。
3
OSCILLATORS セクション
音のキャラクターを決める波形を選び、音の高さを決めます。SE-02 には、3 つのオシレーター(OSC 1
〜 3)があります。
操作子 説明
[RANGE]つまみ
各オシレーター(OSC 1 〜 3)のピッチを、オクターブ単位で切り替えます。
2’〜 32’の 5 オクターブから選びます。
「LO」にするとオシレーターは超低音で発音します。モジュレーションをかけたり
など、別の目的で使うことができます。
[TUNE]つまみ
OSC 1 〜 3 に共通の、マスター・チューンです。
※ マスター・チューンは、パッチには記憶されません。
[FINE]つまみ
OSC 2、3 に用意されたつまみです。このつまみは、OSC 1 に対してチューニ
ングをどの程度ずらすかを調節します。
チューニングをわずかにずらして厚みのあるサウンドにしたり、一定の間隔に調節
して和音を作り出したりすることができます。
[WAVEFORM]
つまみ
各オシレーターの波形を選びます。選んだ波形によって、各オシレーターの音色
が決まります。
:三角波、 :三角波/のこぎり波を組み合わせた波形(OSC 1、2 のみ)、
:反転のこぎり波(OSC 3 のみ)、 :のこぎり波、
:パルス波 1(矩形波)、 :パルス波 2(パルス幅が広めの矩形波)、 :パ
ルス波 3(パルス幅が狭い矩形波)
[SYNC]スイッチ
オシレーター・シンクをオン/オフします。
オシレーター・シンクがオンのときは、OSC 1 の周期に合わせて OSC 2 を強制
的に周期の始めに戻すことによって、複雑な波形を作り出します。
[ENV1]つまみ
OSC 2 に、フィルターのエンベロープでモジュレーションをかけます。マイナス
方向に回すと、エンベロープの極性が反転します。
[KYBD]スイッチ
OSC 3 を鍵盤でコントロールするかどうかを決めます。オフにすると、鍵盤から
のコントロールが解除され、OSC 3 は独立したオシレーターとして機能します。
[XMOD TO MW]
スイッチ
[WHL MIX]つまみの XM(クロス・モジュレーション)に割り当てるモジュレーター
を選びます。
A:[O2-FILTER]つまみ、B:[O3-O2]つまみ、C:[O3-PW1,2]つまみ
4
XMOD セクション
クロス・モジュレーション(周波数変調)のかけかたを設定します。
操作子 説明
[O2-FILTER]
つまみ
フィルターのカットオフ周波数に、OSC 2 でモジュレーションをかけます。
[O3-O2]つまみ
OSC 2 の波形に、OSC 3 でモジュレーションをかけます。
[O3-PW1,2]
つまみ
OSC 1、2 のパルス波に、OSC 3 でモジュレーションをかけます。
※ パルス波以外の波形が選ばれているときは、モジュレーションはかかりま
せん。
5
MIXER セクション
OSC 1 〜 3、ノイズの音量を調節します。
操作子 説明
[OSC 1]〜
[OSC 3]つまみ
各オシレーターの出力レベルを調節します。
[FEEDBACK]
つまみ
本機の出力(DELAY は除く)を、FILTER の入力に戻す量を調節します。
[NOISE]つまみ
ノイズ(ホワイト・ノイズ)の音量を調節します。
6
FILTER/ENVELOPES セクション
音の明るさや太さを決めます。また、フィルターの時間的な変化(フィルター・エンベロープ)とアンプ
の時間的な変化(アンプ・エンベロープ)を作ります。
操作子 説明
[CUTOFF]つまみ
フィルターのカットオフ周波数を調節します。
[EMPHASIS]
つまみ
フィルターのカットオフ周波数付近を強調します。値を大きくするほど強調の度合
いが大きくなり、シンセサイザー特有のクセのある音になります。
KEY TRACK[1/3]、
[2/3]スイッチ
鍵盤を弾いたとき、弾いた音の高さに応じてフィルターのカットオフ周波数を変化
させます。
[1/3]:音の高さの変化に対して、1/3 の割合で動作します。
[2/3]:音の高さの変化に対して、2/3 の割合で動作します。
両方のスイッチをオンにすると、鍵盤の音の高さの変化と同じになります。
[CONTOUR]
つまみ
設定したエンベロープの効き具合を調節します。
[MTRIG]スイッチ オンにすると、鍵盤を押すたびにフィルター・エンベロープが再スタートします。
[NORM/INVERT]
スイッチ
[CONTOUR]つまみでコントロールされるエンベロープの極性を設定します。
「INVERT」にすると、極性が反転します。
FILTER ENVELOPE
[ATTACK]つまみ
鍵盤を押さえてから、カットオフ周波数が最大
レベルになるまでの時間(アタック・タイム)
を決めます。
[DECAY]つまみ
カットオフ周波数が最大レベルになってから、
サステイン・レベルに下がるまでの時間(ディ
ケイ・タイム)を決めます。
[SUSTAIN]つまみ
アタック・タイムとディケイ・タイムを過ぎてか
ら鍵盤を離すまでの間のレベル(サステイン・
レベル)を決めます。
AMP ENVELOPE
[ATTACK]つまみ 鍵盤を押さえてから、音量が最大になるまでの時間(アタック・タイム)を決めます。
[DECAY]つまみ
音量が最大になってから、サステイン・レベルに下がるまでの時間(ディケイ・タ
イム)を決めます。
[SUSTAIN]つまみ
アタック・タイムとディケイ・タイムが過ぎてから鍵盤を離すまでの間の音量(サ
ステイン・レベル)を決めます。
ゲート LED 発音している間、点灯します。
[REL]スイッチ
アンプ・エンベロープの[DECAY]つまみの設定を、リリース・タイム(鍵盤を
離してから、音量が最小になるまでの時間)に反映させるかどうかを決めます。
1, 2: フィルター/アンプ両方のエンベロープに反映されます。
2: アンプ・エンベロープのみに反映されます。
[LFO/GATE]
スイッチ
アンプ・エンベロープをコントロールする信号を決めます。
LFO: LFO で、アンプ・エンベロープをコントロールします。
GATE: ノートまたはゲート信号で、アンプ・エンベロープをコントロールします。
7
LF O セクション
ピッチを揺らしてビブラートをかけたり、音量を揺らしてトレモロをかけたりなど、音に周期的な変化(う
ねり)をつけます。
操作子 説明
[RATE]つまみ LFO の周波数を調節します。
[WAVE]つまみ
LFO の波形を選びます。
:サンプル & ホールド、 :サイン波 、 :三角波、 :のこぎり波、
:反転のこぎり波、 :矩形波 1、 :矩形波 2、 :矩形波 3、 :ランダ
ム波
[OSC]つまみ オシレーターにかかる LFO の効果を調節します。
[FILTER]つまみ フィルターにかかる LFO の効果を調節します。
[MWHL]スイッチ
[WHL MIX]つまみの LFO に割り当てるモジュレーターを選び、効果の効き具
合を設定します。
F:強く効果がかかります。H:弱く効果がかかります。OFF:割り当てしません。
[MODE]スイッチ
LFO の動作モードを設定します。
1X:LFO が 1 回だけかかります。KEY:ノート・オンのタイミングで、LFO がス
タ ートします 。 FREE:常に LFO がかかります。
[SYNC]スイッチ
LFO や DELAY を、MIDI クロックに同期させるかどうかを選びます。
※ MIDI クロックで同期させる場合は、SEQ SETUP のパラメーター「Sync」を、
MIDI IN(Nid)または USB MIDI(USb)に設定してください
Ø: 同期しません。
L: LFO のみ、MIDI クロックに同期します。
D: DELAY のみ、MIDI クロックに同期します。
LD: LFO と DELAY の両方が、MIDI クロックに同期します。
8
DELAY セクション
ディレイのかかり具合を調節します。
操作子 説明
[TIME]つまみ ディレイ・タイムを調節します。
[REGEN]つまみ ディレイ効果の繰り返し回数を設定します。
[AMOUNT]
つまみ
ディレイ音の音量を調節します。「DRY」にすると、ディレイがかかっていない音
だけが OUTPUT に出力されます。
パッチ・モードの 使い かた
1. モード選択スイッチを「PATCH」に合わせます。
※ 変更した設定を保存するときは、パッチ・ライトの操作をします。
パッチの選択
パッチ / バ ン ク と は?
プリセット・パッチ 384 個(128 パッチ×
バンク A 〜 C)とユーザー・パッチ 128
個(128 パッチ×バンク USER)を呼び出すことができます。
1. [COMP]ボタンと[PLAY]ボタンを消灯させます。
2. [A]〜[C]、[USER]ボタンを押して、バンクを選びます。
3. [
]〜[ ]ボタンでナンバー(1 〜 128)を入力する、または[VALUE]つまみでナンバーを選
びます。
ディスプレイに、パッチ・ナンバーが表示されます。
現在のつまみ/スイッチの設定で音を鳴らす(MANUAL)
1. [MANUAL]ボタンを押します。
マニュアル・モードになり、現在のつまみ/スイッチの設定で音が鳴ります。
ディスプレイの表示が「---」に変わります。
2. パッチ選択の状態に戻るときは、[A]〜[C]、[USER]ボタンを押します。
パッチの比較(COMP)
エディット中のパッチと保存されているパッチを比較することができます。
※ マニュアル・モードのとき、この機能は使えません。
1. [COMP]ボタンを押します。
ボタンを押すたびに、保存されているパッチ(ボタン点灯)とエディット中のパッチ
(ボタン消灯)が切り替わります。
エディット中のパッチと保存されているパッチに差異があるときは、ディスプレイにドッ
トが表示され、ディスプレイの表示全体が点滅します。
ボタンを鍵盤として使う(PLAY)
[5]〜[16]ボタンを 1 オクターブの鍵盤のように使って、演奏することができます。
1. [PLAY]ボタンを押します。
[5]〜[16]ボタンが点灯します。
2. [5]〜[16]ボタンを押して、演奏します。
音域を 1 オクターブ単位で動かす(OCT+、OCT–)
音の高さを、1 オクターブ単位で、±3 オクターブまで変えることができます。
1. [OCT+]ボタンまたは[OCT–]ボタンを押します。
1 オクターブでボタンが点灯、2 オクターブでボタンがゆっくり点滅、3 オクターブでボタン点滅が速く
なります。
• [OCT+]ボタンと[OCT–]ボタンを同時に押すと、値が 0 に戻ります。
移調する(TRANSPOSE)
音の高さを、半音単位で、±1 オクターブまで変えることができます。
1. [TRANSPOSE]ボタンを押しながら[OCT+]ボタンまたは[OCT–]ボタンを押します。
ディスプレイに、トランスポーズの値が表示されます。
• [TRANSPOSE]ボタンを押しながら[VALUE]つまみを回して、値を変えることもできます。
•
[TRANSPOSE]ボタンを押しながら[OCT+]ボタンと[OCT–]ボタンを同時に押すと、値が 0 に戻ります。
2. [TRANSPOSE]ボタンを押して、トランスポーズをオン/オフします。
セットアップ・パラメーターの設定(PATCH SETUP)
1. [COMP]ボタンと[PLAY]ボタンを押して、点灯させます。
※ キャンセルするときは、もう一度[COMP]ボタンと[PLAY]ボタンを押して、消灯させます。
2. [1]〜[6]ボタンを押してパラメーターを選び、[VALUE]つまみで値を設定します。
ディスプレイに、設定値が表示されます。
ボタン パラメーター 設定値
[1] ピッチ・ベンド・レンジ(半音単位) 0〜24
[2] モジュレーション・ホイールで CC をコントロールするときの効き具合 0 〜 127
[3] アフタータッチでオシレーターにかかる LFO をコントロールするときの効き具合 0 〜 127
[4] アフタータッチでカットオフ周波数をコントロールするときの効き具合 0 〜 127
[5] [CONTOUR]つまみの効き具合 0 〜 127
[6] パッチの音量 0 〜 127
3. 変更した設定を保存するときは、パッチ・ライトの操作をします。
パッチの保存(パッチ・ライト)
設定を変更した場合、電源を切ったり他のパッチを選んだりすると、変更した内容は消えてしまいます。
変更した内容を残しておきたいときは、ライト操作でユーザー・パッチに書き込みます。
1. [VALUE]つまみを押して、ライト・モードに移ります。
現在のパッチ・ナンバーが点滅します。
2.
書き込み先のユーザー・パッチを選びます。
ディスプレイに、選んだパッチ・ナンバーが表示されます。
3.
[VALUE]つまみを押します。
ディスプレイに確認のメッセージが表示されます。
※ キャンセルするときは、[EXIT]ボタンを押します。
4.
設定を保存するときは、[VALUE]つまみを押します。
保存が完了すると、書き込み先のパッチが選ばれた状態になります。
電源コード
インジケーター
SE-02
MIDI キーボード
MIDI INMIDI OUT
バンク ナンバー入力(テン・キー)
ドット
C C# D D# E# F F# G G# A A# B