Vaisala DMT242 ユーザーマニュアル

  • こんにちは!Vaisala DMT242 低露点温度変換器の取扱説明書を読み込みました。この機器の取り付け方法、配線方法、圧力設定、校正、メンテナンス方法など、あらゆる質問にお答えできます。お気軽にご質問ください!
  • 加圧プロセスで使用する場合の圧力設定方法は?
    ケーブルの長さは?
    校正はどのくらいの頻度で行うことを推奨していますか?
    アナログ出力のスケーリングはどのように行いますか?
    応答時間はどのくらいですか?
Vaisala DRYCAP
®
低露点温度変換器 DMT242
取扱説明書
June 2008 | M010036JA-D
はじめに
DMT242 は広く工業用途向けに設計された露点温度変換器です。DMT242 は優れた長期安定性を以
って露点温度の計測を行います。その安定性は特許の自動補正機能により自動的に維持されます。使
用されている DRYCAP®センサの技術は、システム立ち上げ時のパイプライン内の結露に対してもセン
サが破損することなく、乾燥後直ちにセンサは完全復帰します。本製品の機構部は埃、泥及び水はね
などの過酷な条件にも耐え得る設計がされています。
本変換器への配線はコネクタを通じて行います。コネクタの着脱は特殊工具も不要で容易に行えます。
変換器ユニットには校正やアナログ出力スケーリングなどのサービス用シリアルラインも付いていますが、
これらのサービス業務は取扱店、またはヴァイサラ社まで、お申し付けください。
加圧プロセスに用いる場合の圧力設定
加圧されたプロセスの中でより良い精度を保っ
て測定を行うために、 1の圧力スイッチ( 3
参照、8 )を用いて、プロセスの圧力をセット
して下さい。工場出荷時の圧力設定は、1bar
即ちスイッチ 4 番をONの位置にしてあります。
取り付け
1. シーリングワッシャ( 1)をプローブにねじ
込み、変換器のプローブ側をプロセスパイ
(G 1/2” ISO 228/1)のフィッティングに固
定します。
2. 変換器を、プロセス・パイプフィッティング
へ、変換器本体を回しながらねじ込み、結
合がしっかりするまで廻しこみます。
結線
1. カバーを外します。
2. 固定ネジを緩め、コネクタを取り外します。
3. 続いてコネクタのネジ端子部を、外します。
4. 3 線ケーブルを使用します。オプションで
2m または 10m ケーブルが購入可能です。
(2m ケーブルの注文コード:221475SP
10m ケーブルの注文コード:221476SP)
コネクタ端子へ下記のように接続します。
2341
Switches Pressure (absolute)
2 … 4
0 … 2
12 … 14
4 … 6
8 … 10
10 … 12
14 … 16
6 … 8
18 … 20
16 … 18
(bar)
1 圧力設定一覧表
2 DMT242
端子 1 = VDC
端子 2 = VDC/出力信号-
端子 3 = 出力信号+
設置端子には何もつながないでください
+
-
黒で塗りつぶした四角によ
り標示しているスイッチは
ON の位置を示しています。
1 = カバー
2 = コネクタ
3 = 平ガスケット
4 = 受け側コネクタ
5 = 変換器本体
6 = ナット
7 = シーリングワッシャ
8 = プローブ
221475 221476 ケー
ル配線の色:
1 =
2 =
3 =
スイッチ 圧力
対圧
Vaisala DRYCAP
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低露点温度変換器 DMT242
取扱説明書
June 2008 | M010036JA-D
5. 配線済みのネジ端子部を 3で示した正しい向きでコネクタにはめ込みます。固定ネジをコネクタに
差し込みます。ケーブルクランプを締めます。配線済みのコネクタを受側のコネクタへ接続します。
コネクタ、ネジ端子部、受け側コネクタのすべての位置関係が 3に示したように
なっていないと正しく接続できません。固定ネジを締め付けて下さい。
6. カバーを取り付けます。ケーブルはカバーの孔をうまく通るようにして下さい。これで変換器の使用準
備が整いました。
電源投入後、測定まで 7 分間お待ちください。セルフチェック中のため、しばらく出
力が固定されています。
3 コネクタの配線と取り付け
校正とメンテナンス
焼結金属フィルタの交換
焼結金属フィルタが汚れると、応答時間が長くなる可能性があります。汚れたフィルタは新しいものに交
換してください。フィルタはねじ込み式で工具は不要です。
校正
校正またはチェックを 2 年毎に行うことをお勧めします。現場でのチェックは、校正済みの基準プローブ
を用い、元のプローブと基準プローブによる測定値を比較することで行えます。ハンディタイプ露点計
DM70 は、現場で変換器の精度を確認するのに最適です。ケーブルを接続して、DM70 のディスプレイ
で、DM70 を見ることができます。接続ケーブルを使用して、DM70 のディスプレイに、DMT242
DM70 の指示値を見ることができます。校正の必要があれば、下記ヴァイサラ社又は最寄のヴァイサラ
取扱店にお問い合わせ下さい。
ネジ端子部は図で示された正しい場所に接続し
てください。
(端子 2 3 を上側にする)
1 = 受け側コネクタ
2 = ネジ端子部コネクタ
3 = コネクタ
4 = ケーブルクランプ
5 = RS-232 シリアルポート
6 = 端子 2 3
7 = 3 線ケーブル
8 = 圧力設定スイッチポート
9 = 固定ネジ
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低露点温度変換器 DMT242
取扱説明書
June 2008 | M010036JA-D
シリアルバス経由でアナログ出力をスケーリング
シリアル通信設定
ターミナルソフトウェアとシリアルバスを使用して、アナログ出力スケーリングすることができます。RS232C
インターフェイス経由で、シリアルバスを DMT242 に接続します。設定は以下の通りです。
ボーレート
:
2400
、パリティー
:
なし、デートビット
: 8
、ストップビット
: 1 シリアルケーブル(DMT242RS)は、ヴァイサラ又
はヴァイサラ製品取扱店へ注文してください。
露点出力のスケーリング
ascl xx yy<ENTER>を入力して露点パラメーターをスケールします。ここで xx = 下限値 (C) yy =
限値 (C)
アクセサリー
注文コード 内容
HM47280
ステンレス焼結金属フィル
DMT242RS
PC RS-232 シリアルラインケーブル (メス D コネクタ付)
210662
1/2" NPT アダプター
保証
ヴァイサラは通常運転条件のもとで出荷日より 1 年間、製品の材質と組み上げ性能を保証いたしま
す。仕様外の運転操作、不注意な取り扱いによる損傷は保証対象外とさせていただきます。
ヴァイサラ株式会社 サービスセンター
1620825 東京都新宿区神楽坂六丁目 42 番地
喜多川ビル 3F
アフターセールス直通 TEL03-3266-9617, Fax03-3266-9655
E-メール:[email protected]
Vaisala DRYCAP
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低露点温度変換器 DMT242
取扱説明書
June 2008 | M010036JA-D
技術情報
露点温度
測定範囲 -80+60°C
DMT242A
-80+20°C
DMT242B
-60+60°C
露点が 0℃以下のとき、変換器は霜点を出力しま
す。
精度
DRYCAP
®
180M ±2ºC
(下図参照)
応答時間 63%[90%]1 リットル/分以上の 20℃ガス
温度かつ 1 bar 気圧において
-60-20°CT
d
5 [10 ]
-20-60°CT
d
45 [10 ]
DRYCAP
®
180S ±2ºC
(下図参照)
測定環境
温度 0+60ºC
相対湿度 0100%RH
気圧 020 bar
サンプル流量 影響なし
出力
アナログ出力 420mA
アナログ出力の分解能
±0.002mA
公称温度依存性
0.0008mA/ºC
サービス用シリアルライン
RS-232
一般仕様
センサ
DRYCAP
®
180M
供給電圧 1835VDC
消費電流 24VDC 最大 220mA
アナログ出力の外付負荷 最大 500
DMT242 コネクタ付オプショ
ン接続ケーブル
2 m または 10 m
供給電源および信号出力用
コネクタ
最大ケーブルサイズ
0.75mm
2
最大ケーブル径
6.5mm/PG7
シリアルライン用サービスケー
ブル
DMT242RS
プローブ材質 ステンレススチール
(AISI316L)
センサ保護 ステンレス焼結フィル
(HM47280)
センサ部接続ネジ G1/2" ISO228-1 ネジ
シールリング付(U-
ール)
ハウジング材質 プラスチック(ABS/PC)
ハウジングクラス
IP 65 (NEMA 4)
保管温度範囲 -40+70ºC
電磁誘導ノイズ防止規格 IEC EN61326-1:1997+Am1:
1998 に適合;工業環境にて
4 寸法[単位:mm]
*
M
010036
JA
*
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