EVC Variable-Intensity Loudspeakers はじめに | ja
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Electro-Voice 設置マニュアル 2019-10 | 04 | F.01U.378.116
2 はじめに
EVC-1122-VI 可変強度ラウド スピーカー
EVC-1122-VC 可変強度ラウド スピーカーは、一定の長方形の聴衆が座るエリアを、サウンドのクオ
リティや、レベルの最小限の変化も感じさせずに、均等にカバーできる、ユニークな複合導波管を装
備した、双方向のデザインです。
EVC-1122-VI の高周波の部分は、長いスローと短いスローをひとつのアコースティック デバイスでひ
とつにする特別なウェーブガイドに直接つながっている、ひとつの1¼インチの、ピュア チタニウム
ドームのコンプレッション ドライバからできています。低音域については、低歪み、高効率、ハイ
サウンド プレッシャー レベルでの、最高の明瞭度を実現するため、最高のコンピュータ制御の最適
化機能を使って開発された、ハイ アウトプット ウーハーを使用しています。パッシブ クロスオーバ
ーは、改良された、オクターブごとに24 dBより急なスロープを使い、大事なボーカル レンジにも、
改良されたデフィニションと共に、スムースな軸外のレスポンスを可能にしています。
EVC-1122-VI の筐体は、15-mm のベニヤ板で構成され、改良された耐久性のある EV コート仕上げ
になっています。ラウド スピーカーは、オプションのU-ブラケットのアタッチメント ポイントだけ
ではなく、M10サスペンション ポイントと共に、デザインされています。EVC シリーズのラウドス
ピーカーは、10 AWG までのワイア ゲージに接続できます。
全周波数での定指向性 対 変化する強度
設置を念頭においてデザインされた、最も新しいラウドスピーカー システムは、全周波数での定指向
性のアプローチに基づいています。それらは、低周波のウーハーから高周波の部分まで、一貫したス
ムースな移行を行うようデザインされています。全周波数での定指向システムは、通常、対称の垂直
のカバレージ パターンと、継続した水平のカバレージを併せ持っています。シングル、あるいは複数
の全周波数に基づいて作られているラウドスピーカーは、高音質の音響システムに、広く使用されて
います。多くの装置が素晴らしいパフォーマンスをする一方で、ひとつマイナスな点は、SPL はその
質の幅がぶれる、つまり前方から後方へ、そして左側から右側へと、音質が変わることにあります。
前から後ろへのぶれは、スピーカーを後ろに傾ける、あるいは少し遅らせたスピーカーを足すことで
最小化することができますが、こうした手直しは、しばしばすぐにわかるようなエコーや、ダイナミ
ックなレンジの減少、そして音質の低下という結果を招きます。というのも、反響音が大きくなりす
ぎるためです。
EVC-1122-VI は、これらの欠点を、広い幅のカバレージ アングルを作り、ひとつのラウドスピーカー
からの狭い角度での遠い距離からの音を作り出すことで、カバーすることができます。12インチのウ
ーハーは、すべての席に一定のレベルの音を届けるために、自然なオフ アクシスのロール オフのド
ライバーを使用することで、真ん中の音が聴衆の一番後ろの席に届くようになっています。そしてユ
ニークで、非対称的なウェーブガイドが、ひとつのデバイスで聴衆をくまなくカバーするように、シ
ョート スローそしてロング スローのホーンのコンビネーションに取って代わります。結果、音のカ
バレージは、用意された長方形の聴衆の席にまんべんなく届き、より繊細な音の強弱が、より遠い距
離に届きにくいSPLに代わって、部屋の後ろまで伝わります。これによりカバーされるエリアのサイ
ズは、ラウドスピーカーが設置されている高さ、そしてそれが向いている角度によって異なってきま
す。ひとつのスピーカーでの解決方法は、材料費の軽減や作業時間を短縮する一方で、より質の高い
音を、まんべんなく届けることを可能にします。
要約すると、EVC-1122-VI の主な強みは:
–
長方形のカバレージパターン
従来のウェーブガイドは、フロアに楕円形のパターンを届けます。
VI ホーンは、長方形のパターンに音を届けるため、部屋の隅々にまで音を行き渡らせます。さら
に音響に投資する必要は、ありません。
–
SPL でさえ、前から後ろまでをカバーします
。VIウェーブガイドのユニークで、特許もとった、
輝かしいストラクチャーは、部屋中に均等なサウンド レベルを届けるため、後ろの席で耳が疲
れることも、前の席で耳が痛くなることもありません。
–
よりクリアな音
VI ウェーブガイドは、フロア プランいっぱいにサウンドを届け、均一の直接的
なSPLと、反響するフィールドにならないよう制御します。これにより、ほとんどのアプリケー
ションで、6 dB の、中から高周波の明瞭さを向上させます。