Extech Instruments 42509 ユーザーマニュアル

タイプ
ユーザーマニュアル
ユーザーマニュアル
カラーアラート装置付デュアルレ
ーザー放射(IR) 温度計
モデル 42509-J
42509-J_ja-JP_V1.5 4/15
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はじめに
カラーアラート付モデル 42509-J 温度計をご購入頂き、ありがとうございます。この赤外線温度
計は接触することなしに温度を、950℉ (510℃)まで計測します。デュアルレーザーポインタが正
確に目標をとらえ、温度を測定します。セットした高温または低温の範囲を出ると、カラーアラー
ト機能が表示を出します。放射率調整機能により IR 温度計は事実上どのような表面であっても温
度測定が可能です。正しく使用し、手入れをよくすれば何年も信頼できる測定を得ることができま
す。
安全
レーザーポインタがオンになっている場合は、細心の注意を払ってください。
ビームを誰かの目に向けたり、鏡面などで反射したビームが目にあたったりすることがないよ
うにしてください。
爆発性のガスに近くや爆発の可能性のあるエリアでのレーザーのご使用は避けてください。
注意
レーザー放射
ビームを直接みつめないでくだ
さい
ダイオードレーザー
635-670 nm での最大アウトプッ
1mW
クラス1 レーザー製品
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メーターの説明
1. デュアルレーザーポインタ
2. LCD ディスプレ
3. ファンクションボタン
4. 測定トリガ
5. バッテリおよび F/C スイッチコンパートメント
ディスプレ
1. SCAN 測定中
2. HOLD ディスプレに記録された最後の測定数値
3. レーザーポインター作動中
4. ロックモードをオン
5. ハイリミットアラーム
6. ローリミットアラーム
7. C または F 温度単位
8. メイン温度ディスプレ
9. バッテリ容量低下アイコン
10. MAX(最大)アイコン
11. 放射率設定
12. 放射率アイコン
13. 最高温度ディスプレ
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操作説明
温度測定
1. 温度計のハンドルを持ち、測定する外面に向けてください。
2. トリガーを引き、そのままの状態にするとメーターがオンになって測定が始まります。温度測
定、MAX 温度表示度数、「SCAN」アイコン、放射率の値および測定のユニットが表れます。
3. トリガーを放すと約 7 秒の間数値が出ていますが(LCD には HOLD の表示が出ます)、その後メ
ーターのスイッチは自動的に切れます。LOCK モードにするとユニットが自動的に切れることは
ありません。
注意バッテリコンパートメント内にあるスイッチで温度ユニット(℉ /℃)を選択してください。
デュアルレーザーポインタ
メーターの、目標までの距離の率は 12:1 です。デュアルレーザーポイ
ンタはレーザーのポインタが 1 つにまとまった時点で 12"の距離を表示
するように設計されています。この距離でのスポットサイズは直径 1"で
す。これがほとんどの測定について推薦できる距離です。レーザーのオ
ン・オフは:
1. トリガーをいったん絞って放してくださ
2. オンまたはオフにするにはディスプレに HOLD が出ている間にレー
ザーボタン 1 回押してください。次にまたトリガーを引け
ば、また新しいステータスが表れます。
3. レーザーアイコン が LCD に出れば、機能の作動が可能です。
4. レーザーのステータスはメモリーに記録され、わざわざ変更しない
限り、オンにしたときにはこの状態でオンとなります。
@12”
1”
@24”
2”
@6”
0.5”
@30cm
2.5cm
@61cm
5cm
@15cm
1.25cm
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MAX 最高温度ディスプレ
1 回の測定スキャンで一番高かった測定値が MAX のディスプレに表れます
バックライト
1. トリガーをいったん絞って放します
2. バックライトをオンまたはオフにするには、ディスプレに HOLD が出ている間にバックライト
ボタン
1 回押してください。
3. 機能が作動すると、バックライトアイコンが LCD を明るくします。
4. バックライトのステータスはメモリーに記録され、わざわざ変更しない限り、オンにしたとき
にはこの状態でオンとなります。
5. 注意バックライトはバッテリの寿命を縮めます。この機能は必要なときにのみお使いください。
MODE ボタンオプション
MODE ボタンで放射率、ロック、ハイアラーム(上限警報)およびローアラーム(下限警報)など
の機能にアクセスすることができます。
1. トリガーをいったん絞って放します
2. ディスプレに HOLD が出ている間に MODE ボタンを押すと以下の機能にステップスルーするこ
とができます。機能が選択されるとアイコンが点滅します。
3. 8 秒間何のボタンも押さなければ変更が保存されたうえでスイッチが切れます。
E= (放射率の値)
放射率を変えるには ▲ または ▼ のボタンを押してください。
(ロックモード オン/オフ)
ロック機能をオンまたはオフにするには ▲ または ▼ のボタンを押してください。
(ハイアラーム オン/オフ)
ハイアラーム機能をオンまたはオフにするには ▲ または ▼ のボタンを押してください。
(ハイアラーム設定)
メインディスプレのハイアラーム限度を設定するには ▲ または ▼ のボタンを押してくださ
い。
(ローアラーム オン/オフ)
ローアラーム機能をオンまたはオフにするには ▲ または ▼ のボタンを押してください。
(ローアラーム設定)
メインディスプレのローアラーム限度を設定するには ▲ または ▼ のボタンを押してくださ
い。
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カラーアラート、ハイおよびローアラーム機能
このメーターはプログラム可能なハイおよびローアラーム機能がついています。ハイ、ローどちら
かのアラームポイントに達すると、メーターは赤い LED バックライトを点滅させ、ブザーをなら
し、LCD アイコンを点滅させるという方法で警報を発します。MODE ボタンでアラーム限度を設定
し、機能を作動/停止させることができます。この設定はメモリーに記録され、わざわざ変更しな
い限り、オンにしたときの「条件」となります。
温度ユニット
温度ユニットはバッテリコンパートメント内にあるスイッチで ℃ または ℉ に設定することがで
きます。
ロック機能
LOCK 機能は、ロックモードを選択するとその回の使用に限り自動的に切れることがないようにす
ることができます。この機能は長時間にわたる温度の監視や両手がふさがっている際に便利です。
ロック状態でのスキャン中にトリガーを引くと、自動的に切れる状態に戻ります。
オーバーレンジ(振り切れ)表示
測定温度が規定の温度の範囲を超えた場合、温度を表示する代わりに点線が表示されます。
バッテリ交換
ディスプレにバッテリ容量低下のシンボル が表れたらメーターのバッテリ
(9V)を交換してください。バッテリコンパートメントはメーターのトリガーを
取り巻くパネルの裏側にあります。トリガー付近にあるパネルを引きおろすよう
にしてコンパートメントあけてください。9V のバッテリーを交換し、コンパー
トメントのカバーをとじてください。
バッテリーを廃棄する際には、法的 (EU 電池条例) により使用済み電
池の返還を求められます。庭のごみと一緒に捨てることは禁止され
ています!使用済み電池/蓄電池は皆さんの地域社会の集積ポイントま
たは電池/蓄電池の販売店にお引渡し頂くことができます
処分寿命の切れた装置の処分については法の規定に従ってください。
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IR 測定覚書
1. テストする対象物は視界角表(メーターの横およびこのマニュアルにプリントされています)
で計算済のスポット(ターゲット)サイズより大きいことが必要です。
2. 表面が霜、脂または汚れでおおわれている場合はご使用前に必ずきれいにしてください。
3. 光を強く反射するような表面である場合は、測定前に表面にマスキングテープまたは光沢のな
い黒い塗料を施してください。塗料またはテープが覆っている表面の温度なじむ時間を与えて
ください。
4. ガラスのような透明な面の測定値は正確でない場合があります。
5. スチーム、ほこり、煙などは測定を不明瞭にする場合があります。
6. 周囲の温度が対象物とひどく異なる場合、装置は自動的に修正を行います。しかしながらその
差が極端に大きい場合は装置が順応するのに最高 30 分かかる場合があります。
7. ホットスポットを見つけるには、問題のエリア外の場所にメーターを向けて、ホットスポット
が見つかるまでそこからメーターを動かして(上下運動または左右に動かす)ください。
視野角
メーターの視野角は 12:1 です。例えばメーターがターゲット(スポット)から 30cm 離れている
場合、ターゲットの直径は 1 インチより大きい必要があります。他の距離については視野角表に
されています。通常、測定はテストする際にできるだけ装置を近づける必要があります。メーター
はそこそこの距離から測定することができますが、測定値が外からの光源の影響を受ける可能性が
あります。その上、スポットのサイズが大きすぎて測定するつもりのない面まで包含するかもしれ
ません。
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放射率および IR 測定セオリー
IR 温度計は被測定物の表面温度を測定します。温度計の光覚はエネルギーを放射し、反射し、伝
達しました。温度計の電気回路や部品がその情報を温度に返還し、さらにそれが LCD に表示され
ます。
被測定物の放つ IR エネルギーの量は被測定物の温度およびエネルギーを放つ力量に比例します。
この能力を複射能と称し、対象物の材質とその表面の仕上げに基づいています。複射能値は、光を
強く反射するような表面で 0.1 から、光沢のない黒塗りの 1.00 までの範囲があります。このモ
デルの輻射能は 0.1 から 1.00 まで調整できます。ほとんどの有機物質、塗装又は酸化を施した
表面の複射能ファクターは 0.95 です。疑問に思う場合は、輻射能を 0.95 に設定してください。
一般的な素材の輻射能ファクター
テストする素材 輻射能 テストする素材 放射率
アスファルト 0.95 ~
0.98
布(黒) 0.98
コンクリート 0.94 皮膚(人間) 0.98
セメント 0.96 皮革 0.75 ~
0.80
0.90 木炭 0.96
0.92 ~
0.96
ラッカー・漆 0.80 ~
0.95
0.92 ~
0.96
ラッカー(マット仕
上げ)
0.97
0.96 ~
0.98
ゴム(黒) 0.94
0.83 プラスチック 0.85 ~
0.95
ガラス 0.90 ~
0.95
木材 0.90
陶磁器・セラミック 0.90 ~
0.94
0.70 ~
0.94
大理石 0.94 酸化クロム 0.81
石膏 0.80 ~
0.90
銅の酸化物 0.78
モルタル 0.89 ~
0.91
鉄の酸化物 0.78 ~
0.82
レンガ 0.93 ~
0.96
0.90
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基準
範囲 -20℃ ~ 510℃ (-4 ~ 950℉ )
温度分解能 0.1°
精度 -20℃ ~ -2℃(-4℉ ~28℉ ) ±4℃/9℉
-2℃ ~ 94℃(28℉ ~200℉ ) ±2.5℃/4.5℉
94℃ ~ 204℃(200℉ ~ 400℉ ) ±(1.0%rdg + 1℃/2℉ )
204℃ ~ 426℃(400℉ ~ 800℉ ±(1.5%rdg + 1℃/2℉ )
426℃ ~ 510℃(800℉ ~ 950℉ ) ±(4%rdg + 1℃/2℉ )
注意精度は以下に限定した温度の範囲を条件としています。23 ~ 25℃
(73 ~ 77℉ )
輻射能 0.10 ~ 1.00 調整可能
視野角 D/S = 約 12:1 の率(D = 距離、S = スポット、またはターゲット)
レーザーポインター デュアル、クラス2レーザー<1mW パワー、波長 630 ~ 670nm
IR スペクトル反応 8 ~ 14 μm (波長)
繰り返し精度 表示度数の ± 0.5% または ±1℃(1.8℉ )のうちの大きいほう
一般基準
ディスプレ 機能インジケータ付バックライト点灯 LCD ディスプレ
レスポンス時間 150ms
オーバーレンジ表示 “---------“
操作温度 0℃ ~ 50℃(32℉ ~ 122℉ )
操作湿度 10% ~ 90% RH 操作状態、<80% RH 保管状態
保管温度 -10℃ ~ 60℃ (14 ~ 140℉ )
電源 9V バッテリ
自動パワーオフ LOCK なしの状態で7秒
重量 163g (5.7oz)
大きさ 146 x 104 x 43mm (5.7 x 4 x 1.6”)
著作権 © 2014-2015 FLIR Systems, Inc.
本書の複製(全部であれ部分的であれ)を含む全ての著作権は上記に帰するものとする
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